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    元スレ新ジャンル「恋するふたなり」

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    753 = 749 :

    「っていうか調べ調べ書いてません? さっきのやつも一部wikiのコピペだし……」

    「まあまあ。仕方ない仕方ない」

    「そもそもここ悪化するまでどうして発見できなかったんですか?」

    「それは癌の分化度の所為だ」

     高分化な癌、つまり肝臓ならば肝臓の機能をもった癌は比較的悪性度が低いと考えられる。
     しかし、未分化な細胞は増殖も早い。

    「ってことは……双はっ」

    「大丈夫、分化度が低いほど化学療法に対して感受性が高い。
      ただ……、治るまでには時間もかかるだろうし、副作用もある。
      それに、彼女は子供を作ることを望んでたみたいだけど、それも彼女の子宮じゃ難しい」

    「……………、」

    「すまない」

    「……いいえ、それで双の命が助かるんならいいです」

    754 = 749 :

     双の病室は4人用の部屋だったが、彼女を含めて二人しか患者がいなかった。
     それがなんだが男くんを不安にさせた。
     双のはす向かいの患者は鼻にチューブを差して寝ていた。

     双も寝ているように見えたが、男君が近寄ると、ふっと頭をもたげた。

    「来てくれたんだ」

    「主治医さんに教えてもらったよ」

    「信じてた」



     男は双との会話を探ろうと思って必死になった。
     そして寝台の周りを何気なしに見たが、何も置いてなかった。
     親戚はこなかったんだろうなあ。とか考えたりした。

    「人に説明するときは、母さんが駆け落ちしたからって言ってるんだ。
      どこの男と子供作ったかわからない、とかそういう話もさ。
      ……実際はお婆ちゃんが実家から忌まれただけなんだと思うけど……。
      私の世話してくれてた母さんのいとこも連絡つかないし、
      あの人と私は血がつながってなかった。母さんの従兄の、奥さんだったんだ」


    「悪い人……ではなかったと思う。ううん、いい人だったかも。唯一の親戚だった」

    755 = 749 :

    「その夫婦、子供が居なくってさ。従妹さんの職場が近くにあったから、私の世話をよくしてくれた。
      今はもう引っ越してどこにいるのかは知らないけれど。
      …………夫に内緒でさ。犬猫でも飼ってるつもりだったのかな。
      私にはそう思えてさ、正直、あんまり仲良くできなかった。
      好奇心で私に構ってるんじゃ、とも考えた。
      ……昔の私は、そういうことでしか人間関係が理解できなかった。
      ……、あの人にお礼言いたいけど、今じゃもう遅いって話ね」

     男君は黙って双の話を聞いていた。
     双は独り言のように男君にべらべら話した。

    「中学の頃……、その親戚の人が遠くに行っちゃった後、一人ぐらしすることになった。
      一応、書類上私の保護者はお婆ちゃんの兄弟の誰か、ってことになってたみたいだけど、
      一度も会ったことがないし良くわからない。
      近所の人に助けてもらいながら……、もちろんふたなりってことは隠してだけど、そうやって生きてきた」


     怒涛の伏線回収であった。

     男君は冷や汗をかいていた。
     この流れだと双がいつ「でも子供作ってうんとこどっこいしょー!」なんていいだすかわからない。
     子供が作れない、ということを説明するタイミングを、彼はひたすら探し回っていた。

    757 = 749 :

    「…………」

    「…………」

    「…………本当はもっといろいろ、アレ話そう、コレ話そうって考えてたのに。
      忘れちゃった」

    「そんなもんさ」

    「私がどうやってオナニー覚えたかとか聞きたい?」

    「興味はあるけど空気嫁」

    「アナル開発日誌」

    「空気嫁」

    「セルフフェラ奮闘記」

    「いいかげんにしろ」

     思わずはす向かいの患者をチラ見してしまった男君だが、双はマインドスキャンしたかのように言う。

    「意識不明、なんだって」

    「…………どうして?」

    「知らない。知りたくも無い」

    759 = 749 :

    「知りたくない物………、そうね。いっぱいあった。
      私にも病気があることなんてのは物心付く前から知ってたけど、
      …………この際男君に全部話すけどさ、私、今でも夜そのことで泣いたりするんだ。
      泣きながらオナニーしたことだってある。
      悔しかったり、悲しかったり、嬉しかったりでさ。
      でも結局は……まあ、現実を認めるしかないわけでさ。
      他にも色々あるんだけど、最近一番知りたくなかったのは、まあ、なんていうか、これのこと」


     そういって双は自分の腹を指差す。
     男君の背中は汗でナイアガラだった。

    「私さ、多分、子供、産めないや」

    「……………」

    「………………………あー、辛気臭いこと考えてたらおしっこしたくなってきた」

    「なんでそうなる」

    761 = 749 :

    「げほっ!!! げほっ!!!!!!」

    「ご、ごめんね…………」

    「絶対狙っただろっ!!」

    「うわ………、口くさい……」

    「お前の所為だ!」

    「だって…………、書き手がこの展開書きたくてしょうがなかったみたいだったから……」

    「空気読まなさ杉だろ」

    「私の入院シーンったらここくらいしかないから…………しかたない」

    「仕方なくねえよ……」

    「コンビニでガムでも買って来たら? あとお昼も」

    「……そうするよ」

    762 = 746 :

    さすが書き手!シリアスルートでも平然と飲尿プレイを書いてのける!
    そこにシビレる憧れるゥ!

    それはともかく、男はフェラしたことがあるのかkwwsk

    763 = 749 :

    「えっと……ここを右に出て……うわっ」 どしーん


    「なんだよもう……、曲がり角で衝突だなんて。もうそんな時間じゃないだろjk。昼前だぞ」

    「あれ」

    「あらま」

    「一応心配だったからさ。担任と一緒に来た」

    「……担任の先生は?」

    「はぐれた!!」

    「そうか……」

    「ところでお前、口臭いな」

    「うるさいな!」

    「とりあえずコンビニに行こうと思ってたんだけど……」

    「ああ、俺も行く予定だった」

    「ところであいつは?」

    「元気だったよ」

    「……ああ、お前の口臭の原因をなんとなく察したわ」

    「察するなよ!」

    764 = 749 :

    「そうだ。ちょっと話聞いてくれないか」

    「飲尿の話か?」

    「アホか」

     なんというか、男君は突っ込みしかしてない気がする。



    「…………と、いうわけで、双は子供が生めない体になっちまうかもしれないんだ」

    「……そうか」

    「どうしよう」

    「代理出産とかは?」

    「あれって国内じゃあ禁止されてなかったけ」

    「……まあお前らに海外行くだけの金があるとはさっぱり思えん」

    「俺が女の子だったらなあ……」

    「? お前が女性でもあいつも女性だから無理じゃん」

    「え、あ、う、うん。そ、そうか、そうだよね! あははは……」

    765 = 749 :

    先生「あ、探したぞ。で病室何処だ?」

    「え? 先生知らないんですか」

    先生「え? お前知ってたんじゃないの?」

    「男なら知ってるだろ」

    「つか正直迷ってるんだけど……」

    先生「………………」

    「……確か四階だったと思う」

    先生「信じるぜっ」



    「男君おそいなあ……」

    がちゃ

    先生「ふぅ……なんとかたどり着いたぜ……」

    「やっとたどり着いた……」

    「病院では静かにしよう、な!」

    「病室くらい覚えようよ」

    766 = 749 :

     で、様子見て連絡だけして先生と友君は帰っていったのだった。

    「……なんだか急に帰られるとさびしいね」

    「俺はまだ居るよ」

    「うん………、あ、ちょっとトイレ行ってくるわ」

    「おk……………、っておおおおおおおおい!!??」

    「なによ。病院では静かにしなさいよ」

    「自分でトイレいけたなら最初から行けよおおおおおおお!」

    「まあ、足を怪我したわけじゃないしね。歩けないわけじゃないから」

    「……………………どちくしょおおおおおおお!!」





     双はトイレに駆け込むと一番奥の個室に入り、
     扉に背をもたれかけ、右足でレバーを折るように蹴り、水を流した。
     水音に隠れるかのように、静かに俯いてなんかいろいろ頭ん中で呟いたりした。
     前に学校で同じようなことしたな、とかも思った。

    「(二人っきりになって、油断しちゃったのかな……)」

     双はトイレで少し落ち着きをとりもどそうと便座に座ろうとしたが。


    「あれ」

    「…………やだ」


     便座に蓋がしてあるとおもって座ったら実はしてなくて、
     腰がすっぽり嵌ってしまったのだった。

    767 = 749 :

    「……俺が女の子だったら、かあ…………」

     ~ ~ ~ ~ ~

    「こんちはー」

    「く、くるなばかぁっ!!」

    「いや、調子悪いって学校休んだんだろ? プリントとか宿題とか渡しに来た。
      部屋はいるぞ……」

    「わ、ば、ばか! ドア開けるな! 廊下に置いとけ!!」

    「なんだよその言い草。引きこもりかお前は」 がちゃり


    「!!」

    「え……、お、おま……、なんだその格好……、つか腹……」

    「く、くるなって言ったのに……」

    「お前……、に、妊娠してるのか……?」

    「……う、うん……。実は……」

    「で、なんでマタニティドレスとか着てるんだ……?」

    「な、なんとなく……」

    「………、実は俺、妊婦もいけるクチなんだよね!!!」

    「え!? あ、やだ、え、ぁ、アッー!!」


     ~ ~ ~ ~ ~


    「………はっ!? 俺は何を考えてるんだ一体………。
      そもそもなんで俺マタニティドレス着てるんだよ。自分の妄想とは言えなんじゃこりゃ」

    「それにしても双遅いな……」

    768 = 749 :

    「どうしよう……」

    「あれ? どうしたんですか。女子便所の前でうろうろして。変質者ですか」

    「いや、えっと、あいつが入っていって出てこないんです……」

    「そうですか…………、そっとしてあげなさい」

    「………はい」



    「ところで、代理出産てのは……」

    「可能ですけど……、国内では少なくとも難しいでしょうね。
      それに親権の問題もありますし……、法律上あの子の子供にはなりませんよ。
      日本の法律では、分娩が親子の基準となってるようなので」

    「そうですか……」

    「ええ…………」


    「………俺が女の子だったらなあ……」

    「………?」

    「え、いや、な、何も……」

    「そうですね、その手がありますが……」

    「はい?」

    769 :

    「つまり、父親が代理出産すれば、後の親子関係も法的に……」

    「んなアホな……」

    「でも彼女は抗癌剤の副作用があるから難しいでしょう。なら父親が」

    「どこのシュワちゃんだよ」

    「でも事実、アメリカでは人工子宮の研究がかなり行われているんです」

     2002年、コーネル大学センターで人間の子宮内膜細胞から人工子宮を作り出し、
     受精卵を育てることに成功したらしい。
    (しかし6日で実験は中止された。体外受精(IVF)法に触れるためらしい)

     また順天堂大学でも機械を使った人工子宮の研究がなされているとか。


    「なんすかこの曖昧な記述は……」

    「英語版wikiをエキサイトで訳した奴だからなあ……」

    770 = 769 :

    「でもまあ不可能ではない話だと思います。
      そもそも胎児が母体と物質をやりとりするのに必要な胎盤ですが、
      あれは受精卵から作られます。つまり、胎盤は胎児の細胞なわけです。
      恐らく腹腔に着床させ、出産は帝王切開によるものでしょうけど、
      妊娠中のバランス調整に各種ホルモンを摂取する必要があります。
      ……まあようするに、女体化するってわけです」


    「まあ君の場合は体つきも女性的ですし、なんとかなりますって!!」

    「なんとかなるって何を根拠に………」

    「(ただでさえ最近胸がでてきたと思ってるのに………)」

    「それと、通常の胎児は子宮の筋肉で保護されているのに対し、男性の妊娠の場合はそれがないですから、
      絶対安静は必須でしょうけどね。カテーテルとかも……」

    「えらくあいつが気に入りそうな話ですね………」

    「あ、そういえば」

    「?」

    「いや、遅いなあと思って」

    「まあ、確かに」

    「ここの便器、少し大きいんで便座つけわすれて座っちゃうと簡単にはまっちゃうんですよ」

    「……まさか」

    「…………」


     なんとか救出された双であった。

    771 = 769 :

    「ふぅ……、助かった……」

    「俺さ…………、産むよ」

    「は?」

    「いや、俺が子供産むよ。人工授精で」

    「何言って……」

    「でもこれから出産のためにじゅんびしなきゃなんない。ホルモン剤のまなきゃなんない。
      で、一時的に俺はおっぱいが出来たりしちゃうかもしれない……」

    「いや、私は嬉しいけど……話が見えない……」

    「がんばるから、な!」

    「????」


    「一言で頼む」

    「女装子妊婦」

    「なんだか知らぬがとにかくよし!!!!!!!!!!」

    772 :

    なんという超展開
    寝るタイミングが掴めない

    773 = 769 :

     で、病室に戻ってきた二人であった。

    「なるほど。そーゆーわけかあ」

    「うん。……でもなんか俺の女装って行きつくとこまで結局来てしまった気がする……」

    「いいんじゃない?」

    「よくねーよ! 俺さいきん胸とか出てきたんだからっ」

    「どれどれ」

    「んっ!! ば、ばかっ!! 服に手入れるなっ!」

    「こらこら、静かに」

    「ん……っ」

    「………うーん、まあまあね。小5ってあたりかな」 ふにふに

    「…………んんっ」

    「………」 ふにふに


    「…………」 するする

    「ちょ……っ! な、なんで服脱ぐのっ!」

    「いや、オナヌしようとおもって」

    「やめとけやめとk…………、ふぁっ!」 

    「乳首硬いよ」 つねりつねり

    「な、なんつー展開だよこれ………っ!」

    777 = 769 :

    本編終わりましたけどスレあまってるのでなんかおもいついたらなんかかきますたぶん。
    一昨年に張りっぱなしだった怒涛の伏線回収に矛盾があるかも。
    でもって遺伝の話とかそういうのに間違いがあるかもしれないけどまあトーシロなんで許してください。
    書いたあと、ああオチは田中ユタカの愛人の奴でもよかったなとか思ったり思わなかったり。
    こうさー、男君の出産シーンでさー。まあいいや。

    一年間ありがとうございました。寝ます。おやすみなさい。

    778 :

    おつかれ!
    ちなみに私もオナスポーです。

    779 = 772 :

    おつつ
    奇遇だな 俺もオナスポーだ

    781 :

    お疲れ!&GJ!
    怒涛の展開ですたな

    782 :

    乙!!
    色々たまらんぜ☆

    そして、男が徐々に女体化していくのを考えてたら
    こんなん出来ました。

    783 :

    乙です。

    まさか人工子宮とはwwwwww

    784 :

    まだ誰も言ってないようなんで言ってみる

    作者ふざけすぎwwwwwwwwwwもっと真面目に書けよwwwwwwwwだがそれが良いwwwwwwww作者愛してるぜwwwwwwww
    またいつか帰ってきてくれよな

    785 :

    規制解除されんことにはなぁ

    787 :

    「エイプリルフールだよ」
    「違うよ」

    790 :


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