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元スレ勇者「ハーレム言うなよマジで」戦士「5だぞっ!」
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ポルトガ勇者「!おい、あれ見ろ」
ギィ……
ムオル勇者「……」
イシス戦士「小船が数隻……」
イシス魔法使い「って事は、ムオル勇者様この運河を渡るつもりなのかしら」
イシス僧侶「しっ!船を出そうとしてる!」
ギッ
ザザ……
ムオル勇者「……」
ザプッ
ザプッ…
ポルトガ勇者「……行ったな」
イシス勇者「渡った……って事は、向こうに何かあるんだ」
イシス僧侶「ねえイシス魔法使い。地図で向こうって何か載ってる?」
イシス魔法使い「えっと……」
パラッ
イシス魔法使い「……ダメね。ろくな情報は書いていないわ」
ポルトガ勇者「多分向こうはろくに人が出入りしたことのないエリアだったはずだ」
イシス戦士「しかし、何故こんなに広いのにあまり調査が入っていないんだ?」
ポルトガ勇者「えっと、なんだったかな……昔あの大陸は聖地だったんじゃなかったっけか」
ポルトガ勇者「それが魔族に攻めいれられてからは、魔族が住み着くようになって誰も入らなかったとかなんとか」
イシス僧侶「……ちょっと待って。私達今からそんな所に行こうとしてるの?」
イシス魔法使い「というか、そんな所に行って勇者くんは大丈夫なのかしら……」
イシス戦士「…………回復する術がほぼ無いに等しいあいつが、そんな所に行ったのなら」
「「「…………」」」
イシス勇者「っ!は、はやくムオル勇者さんを追いかけよう!」
ポルトガ勇者「まあ待て。船だとあいつから見つかりやすい。あいつが運河を渡ってからだ」
イシス勇者「そ、そうだね……くそっ」
イシス勇者(勇者くん……大丈夫だといいんだけど……)
――茂みの陰――
ガサ…
「…………」
・
…
……
…………
――ムオル地方北西・謎の大陸――
チリチリ……
ギャー ギャー
ザッザッザッ…
イシス勇者「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
ザッザッザッ…
ポルトガ勇者「……なあイシス僧侶」
イシス僧侶「なんですか……」
ポルトガ勇者「聖水はまだ残ってるか」
イシス僧侶「……あと瓶1本分ですね」
ポルトガ勇者「……そうか」
イシス僧侶「そうです……」
イシス戦士「……イシス魔法使い」
イシス魔法使い「何……?」
イシス戦士「この大陸に足を踏み入れてから、どのくらい経った……?」
イシス魔法使い「……えっと……三日だったかしら……」
イシス戦士「……そうか」
ザッザッザッ
イシス勇者「……ポルトガ勇者君」
ポルトガ勇者「なんだ」
イシス勇者「……これ、あれだよね」
ポルトガ勇者「……ああ」
ザッ
「「「「迷ったね」」」」
…
……
…………
――ムオル地方北西・謎の大陸――
チリチリ……
ギャー ギャー
ザッザッザッ…
イシス勇者「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
ザッザッザッ…
ポルトガ勇者「……なあイシス僧侶」
イシス僧侶「なんですか……」
ポルトガ勇者「聖水はまだ残ってるか」
イシス僧侶「……あと瓶1本分ですね」
ポルトガ勇者「……そうか」
イシス僧侶「そうです……」
イシス戦士「……イシス魔法使い」
イシス魔法使い「何……?」
イシス戦士「この大陸に足を踏み入れてから、どのくらい経った……?」
イシス魔法使い「……えっと……三日だったかしら……」
イシス戦士「……そうか」
ザッザッザッ
イシス勇者「……ポルトガ勇者君」
ポルトガ勇者「なんだ」
イシス勇者「……これ、あれだよね」
ポルトガ勇者「……ああ」
ザッ
「「「「迷ったね」」」」
イシス僧侶「わぁーもうどうすんのさこれ!!ちょっと限界近いんですけど!!」
イシス魔法使い「確かに、流石にお風呂に入りたいわ……綺麗な水場はおおいから、水浴びはできるけど……」
イシス戦士「ムオル勇者様も見失ったし……手がかりも無し、か」
ポルトガ勇者「すまねぇな、俺があの時船を出すのを止めなかったら」
イシス勇者「いやいや、ポルトガ勇者くんのせいじゃないよ」
ザッ
イシス勇者「……しかし」
ギャァ ギャァ
イシス勇者「……本当に妙な森だ……」
ポルトガ勇者「お前もそう思うか?」
イシス勇者「ああ。なんというか……こう、常に見られている気がするというか」
イシス勇者「でも嫌な感じでもなく……野生の動物達の気配でもないし」
ポルトガ勇者「だな……。こりゃ昔聖地だった時の名残なのか、それとも……」
イシス僧侶「ちょっと二人共怖いこと言わないで下さいよ!!!」
イシス魔法使い「嫌な感じはしないにしろ、あまり長居はしたくないわね」
……
ピタッ
イシス戦士「……」
イシス勇者「……イシス戦士」
イシス戦士「はい……聞こえました」
ポルトガ勇者「……結構遠くだが、確かに聞こえた」
イシス僧侶「えっ?なになに、何が?」
イシス魔法使い「三人とも何が聞こえたの?」
イシス戦士「剣が触れ合う音だ」
イシス勇者「あんな音、こんな森の中で自然に鳴るものではないよ」
ポルトガ勇者「……近くに、居やがる」
ザッ
イシス勇者「多分こっちからだった!みんな!急ごう!」
ポルトガ勇者「おうっ!」
イシス魔法使い「さすが戦闘職ね。進行方向は任せたわ!」
イシス僧侶「あっ、待って待ってー」
…………
……
…
・
イシス魔法使い「確かに、流石にお風呂に入りたいわ……綺麗な水場はおおいから、水浴びはできるけど……」
イシス戦士「ムオル勇者様も見失ったし……手がかりも無し、か」
ポルトガ勇者「すまねぇな、俺があの時船を出すのを止めなかったら」
イシス勇者「いやいや、ポルトガ勇者くんのせいじゃないよ」
ザッ
イシス勇者「……しかし」
ギャァ ギャァ
イシス勇者「……本当に妙な森だ……」
ポルトガ勇者「お前もそう思うか?」
イシス勇者「ああ。なんというか……こう、常に見られている気がするというか」
イシス勇者「でも嫌な感じでもなく……野生の動物達の気配でもないし」
ポルトガ勇者「だな……。こりゃ昔聖地だった時の名残なのか、それとも……」
イシス僧侶「ちょっと二人共怖いこと言わないで下さいよ!!!」
イシス魔法使い「嫌な感じはしないにしろ、あまり長居はしたくないわね」
……
ピタッ
イシス戦士「……」
イシス勇者「……イシス戦士」
イシス戦士「はい……聞こえました」
ポルトガ勇者「……結構遠くだが、確かに聞こえた」
イシス僧侶「えっ?なになに、何が?」
イシス魔法使い「三人とも何が聞こえたの?」
イシス戦士「剣が触れ合う音だ」
イシス勇者「あんな音、こんな森の中で自然に鳴るものではないよ」
ポルトガ勇者「……近くに、居やがる」
ザッ
イシス勇者「多分こっちからだった!みんな!急ごう!」
ポルトガ勇者「おうっ!」
イシス魔法使い「さすが戦闘職ね。進行方向は任せたわ!」
イシス僧侶「あっ、待って待ってー」
…………
……
…
・
・
…
……
…………
ザッザッザッ!!
――ムオル地方北西・謎の大陸・北方――
ザッザッザッ!!
ザッ
イシス勇者「はぁっ、はぁっ……」
ポルトガ勇者「くそっ、何にもいやしねえ!」
イシス戦士「恐らくあの音は移動している……同じような音がいろんな方向から聞こえた」
イシス僧侶「ちょっと、少しだけ、休ませて……」
イシス魔法使い「私も限界が近いわ……お願い」
イシス勇者「そうだね……もう日が沈みかけてる」
ドサッ
ポルトガ勇者「今日はこの辺りで野宿するか……」
イシス戦士「では私は水場を探してくる」
ポルトガ勇者「ああ、頼んだ。まあすぐに見つかるだろ」
スタスタ…
ポルトガ勇者「イシス勇者。そんじゃ火を熾そうぜ」
イシス魔法使い「それなら私がやるわ。ポルトガ勇者様は寝床の準備をお願い」
ポルトガ勇者「はいよ任せた。んじゃ、今日はイシス勇者は俺と一緒で良いか?」
イシス勇者「いっ、いいいい良いわけないだろう!!!!」
ポルトガ勇者「お前こんな時くらい愛人離れしろよ……女達だって女達だけで寝てえだろ、なあ?」
イシス僧侶「いやいやいや!!!大丈夫!!大丈夫ですから!!」
イシス魔法使い「きょ、今日もポルトガ勇者様は一人で眠ってもらえるかしらっ!?ねっ!お願いっ」
ポルトガ勇者「いや、いいけどよ……俺だって寂しいんだけど……」
イシス組「「「ごめんなさい……」」」
ポルトガ勇者「いやいいってば。ま、お前そういや男苦手って言ってたしな。しゃあねえよ」
タッタッタ!!
イシス戦士「皆!!」
ポルトガ勇者「お、戻って来た」
イシス魔法使い「良い水場あった?」
ザッ!!
イシス戦士「それどころではない!!……あれを見ろ!!」
イシス勇者「あれ?……」
イシス魔法使い「あれって?何……が……」
イシス僧侶「……ちょっと待って」
ポルトガ勇者「おいおいおい」
モクモク
ポルトガ勇者「煙……!!」
…
……
…………
ザッザッザッ!!
――ムオル地方北西・謎の大陸・北方――
ザッザッザッ!!
ザッ
イシス勇者「はぁっ、はぁっ……」
ポルトガ勇者「くそっ、何にもいやしねえ!」
イシス戦士「恐らくあの音は移動している……同じような音がいろんな方向から聞こえた」
イシス僧侶「ちょっと、少しだけ、休ませて……」
イシス魔法使い「私も限界が近いわ……お願い」
イシス勇者「そうだね……もう日が沈みかけてる」
ドサッ
ポルトガ勇者「今日はこの辺りで野宿するか……」
イシス戦士「では私は水場を探してくる」
ポルトガ勇者「ああ、頼んだ。まあすぐに見つかるだろ」
スタスタ…
ポルトガ勇者「イシス勇者。そんじゃ火を熾そうぜ」
イシス魔法使い「それなら私がやるわ。ポルトガ勇者様は寝床の準備をお願い」
ポルトガ勇者「はいよ任せた。んじゃ、今日はイシス勇者は俺と一緒で良いか?」
イシス勇者「いっ、いいいい良いわけないだろう!!!!」
ポルトガ勇者「お前こんな時くらい愛人離れしろよ……女達だって女達だけで寝てえだろ、なあ?」
イシス僧侶「いやいやいや!!!大丈夫!!大丈夫ですから!!」
イシス魔法使い「きょ、今日もポルトガ勇者様は一人で眠ってもらえるかしらっ!?ねっ!お願いっ」
ポルトガ勇者「いや、いいけどよ……俺だって寂しいんだけど……」
イシス組「「「ごめんなさい……」」」
ポルトガ勇者「いやいいってば。ま、お前そういや男苦手って言ってたしな。しゃあねえよ」
タッタッタ!!
イシス戦士「皆!!」
ポルトガ勇者「お、戻って来た」
イシス魔法使い「良い水場あった?」
ザッ!!
イシス戦士「それどころではない!!……あれを見ろ!!」
イシス勇者「あれ?……」
イシス魔法使い「あれって?何……が……」
イシス僧侶「……ちょっと待って」
ポルトガ勇者「おいおいおい」
モクモク
ポルトガ勇者「煙……!!」
ダッ!!
タッタッタ!!
イシス勇者「人の気配がやっと……!!」
ポルトガ勇者「イシス戦士!!もうあの煙の下には行ったか!?」
イシス戦士「まだだ!しかしそう遠くはない!」
イシス僧侶「やっと……!やっとの手がかりだよぉぉ!!」
イシス魔法使い「急ぎましょう!日が沈まないうちに!」
イシス勇者(勇者くん……!!)
「こんにちはっ」
ズザァァッ!!!!!
イシス勇者「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……おい、誰だ?今の声」
イシス僧侶「……私じゃないよ」
イシス魔法使い「私でも……というか」
イシス戦士「聞き覚えの、無い……」
ジャキッ!!!
イシス勇者「……皆」
ポルトガ勇者「ああ、分かってる」
イシス魔法使い「敵じゃないといいんだけど……」
イシス戦士「もし敵なら切り伏せるまでだ」
イシス僧侶「……だね」
「こんにちはっ」
イシス戦士「っ!!!そっちだっ!!!」
バッ!!!
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
イシス勇者「………………――え?」
タッタッタ!!
イシス勇者「人の気配がやっと……!!」
ポルトガ勇者「イシス戦士!!もうあの煙の下には行ったか!?」
イシス戦士「まだだ!しかしそう遠くはない!」
イシス僧侶「やっと……!やっとの手がかりだよぉぉ!!」
イシス魔法使い「急ぎましょう!日が沈まないうちに!」
イシス勇者(勇者くん……!!)
「こんにちはっ」
ズザァァッ!!!!!
イシス勇者「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……おい、誰だ?今の声」
イシス僧侶「……私じゃないよ」
イシス魔法使い「私でも……というか」
イシス戦士「聞き覚えの、無い……」
ジャキッ!!!
イシス勇者「……皆」
ポルトガ勇者「ああ、分かってる」
イシス魔法使い「敵じゃないといいんだけど……」
イシス戦士「もし敵なら切り伏せるまでだ」
イシス僧侶「……だね」
「こんにちはっ」
イシス戦士「っ!!!そっちだっ!!!」
バッ!!!
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
イシス勇者「………………――え?」
スライム「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
イシス勇者「……」
スライム「……」
スライム「こんにちはっ」
「「「「えっ」」」」
イシス勇者「え、えっと、あ」
イシス戦士「こ、こんにちは……?」
スライム「んふふーっ」ニコー
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
イシス勇者「……」
「「「「えぇ……」」」」
イシス勇者「ス、スライムが喋った……?」
イシス魔法使い「こんな……事ってあるの……?」
ポルトガ勇者「言葉を喋る魔物は数多く見てきたが……喋るスライムってのは初めてだ」
イシス僧侶「……しかも、挨拶って」
イシス戦士「…………かわいい……」
イシス僧侶「えっ」
スライム「みんなっ、はじめましてだっ」
ピョンピョンッ
イシス勇者「こ、こっちに来た!」
ポルトガ勇者「っ!」ジャキッ!
イシス勇者「やる気か……!?」ジャキッ!!
ガバッ!
イシス戦士「……お、お待ちになってください」
イシス勇者「え!?どうして」
イシス戦士「いや、あの、このスライムが何かを知っているかも、と、思いまして」
ピョコッ
スライム「ねぇねぇっ」
イシス勇者(普通に話しかけてきた……)
イシス勇者「な、なんだい?」
スライム「みんなおじちゃんにあいにきたの?」
イシス勇者「……おじちゃん?」
スライム「なら、こっちだよっ」
ピョンピョン
スライム「ついてきてー」
イシス勇者「あっ、ちょっ……」
ポルトガ勇者「……付いて行っていいのかこれ」
イシス僧侶「でも他に何も手がかり無いし……行きません?」
イシス魔法使い「そうね。煙を熾した主があの子の言う『おじちゃんなら』人の可能性が高いし」
イシス戦士「……」フラフラ
イシス勇者「ってイシス戦士は普通に追っかけてるし」
ポルトガ勇者「あいつ可愛いもの好きだったのか……」
ザッ
ポルトガ勇者「まあなんにせよ、行くか」
イシス魔法使い「こんな……事ってあるの……?」
ポルトガ勇者「言葉を喋る魔物は数多く見てきたが……喋るスライムってのは初めてだ」
イシス僧侶「……しかも、挨拶って」
イシス戦士「…………かわいい……」
イシス僧侶「えっ」
スライム「みんなっ、はじめましてだっ」
ピョンピョンッ
イシス勇者「こ、こっちに来た!」
ポルトガ勇者「っ!」ジャキッ!
イシス勇者「やる気か……!?」ジャキッ!!
ガバッ!
イシス戦士「……お、お待ちになってください」
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イシス戦士「いや、あの、このスライムが何かを知っているかも、と、思いまして」
ピョコッ
スライム「ねぇねぇっ」
イシス勇者(普通に話しかけてきた……)
イシス勇者「な、なんだい?」
スライム「みんなおじちゃんにあいにきたの?」
イシス勇者「……おじちゃん?」
スライム「なら、こっちだよっ」
ピョンピョン
スライム「ついてきてー」
イシス勇者「あっ、ちょっ……」
ポルトガ勇者「……付いて行っていいのかこれ」
イシス僧侶「でも他に何も手がかり無いし……行きません?」
イシス魔法使い「そうね。煙を熾した主があの子の言う『おじちゃんなら』人の可能性が高いし」
イシス戦士「……」フラフラ
イシス勇者「ってイシス戦士は普通に追っかけてるし」
ポルトガ勇者「あいつ可愛いもの好きだったのか……」
ザッ
ポルトガ勇者「まあなんにせよ、行くか」
ぴょん
ぴょん
スライム「♪」
――森深く・謎の祠――
ザッ
イシス勇者「……!!祠だ……」
ポルトガ勇者「でっけえ祠だな……遺跡みてえだ」
イシス魔法使い「煙もここからあがってるわね。人の気配がする」
イシス戦士「あ、スライムが入り口に……」
ぴょんっ
スライム「ただいまーっ」
スライム「おきゃくさんきたよー」
スライム「きたよー」
ポルトガ勇者「……さて」
イシス勇者「誰が出てくるか」
イシス僧侶「『おじちゃん』がムオル勇者様だといいけど……」
イシス魔法使い「勇者くんの手がかりになるかどうか……」
イシス戦士「!!」
スタスタ
イシス戦士「誰か出てくるぞ!」
ザッ
イシス勇者「……!!」
ポルトガ勇者「……!!」
イシス戦士「……!!」
イシス僧侶「……!!」
イシス魔法使い「……!!」
ひょいっ
スー勇者「スラさん!おかえりなさいです!」
イシス勇者「 」
イシス僧侶「 」
イシス魔法使い「 」
イシス戦士「 」
ポルトガ勇者「 」
スライム「スーちゃんっ!」
ぴょんっ
スー勇者「わわっ」
ダキッ
スライム「ただいまっ!」
ギューッ
スー勇者「ふふっ♪すりすりですっ」
スライム「わーっ♪」
イシス勇者「 」
イシス僧侶「 」
イシス魔法使い「 」
イシス戦士「 」
ポルトガ勇者「 ……ス」
「「「「スー勇者(ちゃん)!!!!!?」」」」
スー勇者「え?……わぁっ!!!?」
タッタッタ
スー勇者「みなさんっ!おひさしぶりです!」
イシス勇者「えっ、ちょ、ま、なんで」
ポルトガ勇者「なんでお前がこんなトコに居るんだよ!!?ってか無事だったのか!!?」
スー勇者「??はいっ、無事だったでした!」
スライム「んー?スーちゃんのともだち?」
スー勇者「そうですっ」
スライム「じゃーぼくもともだちー」
スー勇者・スライム「「にへー」」ペカー
イシス戦士「んふっ……!」
イシス魔法使い「ちょっと待って……理解が追いつかないんだけど……」
ザッ
「おや、お客さんかい?」
「「「「!!」」」」
スタスタ
「……おやおや」
スー勇者「おじいちゃん!」
スライム「おじちゃんっ」
ポルトガ勇者「おじいちゃん、って」
イシス勇者「……!」
イシス勇者(ホビット族……!)
ホビット「よくこんな辺境に来たね。疲れたろう」
タッタッタ
スー勇者「みなさんっ!おひさしぶりです!」
イシス勇者「えっ、ちょ、ま、なんで」
ポルトガ勇者「なんでお前がこんなトコに居るんだよ!!?ってか無事だったのか!!?」
スー勇者「??はいっ、無事だったでした!」
スライム「んー?スーちゃんのともだち?」
スー勇者「そうですっ」
スライム「じゃーぼくもともだちー」
スー勇者・スライム「「にへー」」ペカー
イシス戦士「んふっ……!」
イシス魔法使い「ちょっと待って……理解が追いつかないんだけど……」
ザッ
「おや、お客さんかい?」
「「「「!!」」」」
スタスタ
「……おやおや」
スー勇者「おじいちゃん!」
スライム「おじちゃんっ」
ポルトガ勇者「おじいちゃん、って」
イシス勇者「……!」
イシス勇者(ホビット族……!)
ホビット「よくこんな辺境に来たね。疲れたろう」
ポルトガ勇者「ノルド以外のホビット族……って、まさか……!」
イシス僧侶「え?ポルトガ勇者様何か知ってるの?」
ポルトガ勇者「ああ、多分――……」
スー勇者「あっ!」
ポルトガ勇者「え?」
イシス勇者「へっ?」
ダッ
タッタッタ!
スー勇者「おかえりなさいですっ!」
タッタッタ!!
イシス勇者「どこにっ……」
クルッ
イシス勇者「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
イシス勇者「……」
ホビット「おや、帰って来たようだね」
イシス勇者「…………――ゆ」
イシス僧侶「え?ポルトガ勇者様何か知ってるの?」
ポルトガ勇者「ああ、多分――……」
スー勇者「あっ!」
ポルトガ勇者「え?」
イシス勇者「へっ?」
ダッ
タッタッタ!
スー勇者「おかえりなさいですっ!」
タッタッタ!!
イシス勇者「どこにっ……」
クルッ
イシス勇者「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
ポルトガ勇者「……」
イシス勇者「……」
ホビット「おや、帰って来たようだね」
イシス勇者「…………――ゆ」
タッタッタッ!!
ガバッ!!
「わわっ!?」
スー勇者「えへへっ♪」ギューッ
「っとと……もう、危ないってばスーちゃん」
スー勇者「お帰りなさいですっ!ご主人様っ!」
勇者「ん。ただいま。スー勇者ちゃん」
イシス勇者「勇者く――……!!!!………………――――ご主人様?」
((((( ご 主 人 様 ? ? ? )))))
お、おう来たと思ったら終わってた何を言ってるかわから(以下略
乙
乙
勇者「え――……?あっ!!!?」
スタ…スタ…
勇者「みんなっ!!?どうしてここに!!!?」
ポルトガ勇者「いや……うん」
イシス僧侶「えっと、なんていうか」
イシス魔法使い「心配だった、から、というか」
イシス戦士「その」
イシス勇者「………………」
ザッ!
勇者「……っと……うわー……!なんか、凄い久々だね!」
イシス勇者「……勇者くん」
勇者「イシス勇者くん!久しぶり!元気だった!?」
ガシッ!
勇者「ん?」
イシス勇者「ひ、ひさしぶり……会えて嬉しいよ……?」
イシス勇者「嬉しいんだけど、嬉しいんだけど……きみ、今のは?」
勇者「えっ?今の?」
ポルトガ勇者「今、スーの字がお前の事」
勇者「ポルトガ勇者も!本当に久しぶ――……え?スーちゃん?」
スタスタ
スー勇者「どうしたですか?ご主人様」
「「「「「…………」」」」」
勇者「……あっ」
勇者「あー…………えっと……………………これは…………違うんだよ皆」
イシス勇者「何が違うんだい?」
勇者「え、ちょっと目怖いよイシス勇者くん」
勇者「これはちょっとワケがあってさ……ね?スーちゃん」
ぎゅっ
スー勇者「?」
勇者「あ、抱きついちゃダメだってちょっとスーちゃ――……」
スタ…スタ…
勇者「みんなっ!!?どうしてここに!!!?」
ポルトガ勇者「いや……うん」
イシス僧侶「えっと、なんていうか」
イシス魔法使い「心配だった、から、というか」
イシス戦士「その」
イシス勇者「………………」
ザッ!
勇者「……っと……うわー……!なんか、凄い久々だね!」
イシス勇者「……勇者くん」
勇者「イシス勇者くん!久しぶり!元気だった!?」
ガシッ!
勇者「ん?」
イシス勇者「ひ、ひさしぶり……会えて嬉しいよ……?」
イシス勇者「嬉しいんだけど、嬉しいんだけど……きみ、今のは?」
勇者「えっ?今の?」
ポルトガ勇者「今、スーの字がお前の事」
勇者「ポルトガ勇者も!本当に久しぶ――……え?スーちゃん?」
スタスタ
スー勇者「どうしたですか?ご主人様」
「「「「「…………」」」」」
勇者「……あっ」
勇者「あー…………えっと……………………これは…………違うんだよ皆」
イシス勇者「何が違うんだい?」
勇者「え、ちょっと目怖いよイシス勇者くん」
勇者「これはちょっとワケがあってさ……ね?スーちゃん」
ぎゅっ
スー勇者「?」
勇者「あ、抱きついちゃダメだってちょっとスーちゃ――……」
がぶぅっ
勇者「あいたたたちょっとちょっと」
スライム「むーっ」
勇者「少し痛いからやめてってばスラお!」
スラお「うるさいっ!スーちゃんからはなれてっ!」
スー勇者「スラさん!だめです!」
スラお「うー……でもー」
勇者「本当にスラおったらもう……」
スー勇者「んもう!……大丈夫です?ご主人様」
勇者「うん。あま噛みだったし」
スラお「ほんきだもんっ!」
勇者「スラおは本当に僕の事嫌いだな」
スラお「きらいっ!スーちゃんすき!」
スー勇者「わたしもですっ!」ニコー
スラお「えへー」ニコー
勇者「ぐぬぬ」
スー勇者「ふふっ、でも私、ご主人様も大好きです!」
勇者「えっ!あはは!やー嬉しいなあ」
勇者「はっ」
「「「「…………」」」」
ポルトガ勇者「……」
イシス勇者「……」
イシス僧侶「……」
イシス魔法使い「……」
イシス戦士「……」
勇者「あーっ違う違う違う!!本当に違うんだよこれは!!」
イシス僧侶「ロリコン」
勇者「はぁぁ!?ち、違うよぉ!!」
イシス戦士「年端もいかない少女にそんな呼び方を強制させて……」
勇者「強制じゃないし!!」
イシス魔法使い「なんだか、スキンシップも多いように見えるのだけれど……」
勇者「違う違いますよ!?スーちゃん!ちょっと一回離れて!!」
パッ
スー勇者「でも、あっ!!」
フラッ
勇者「はれっ……?」
ドサッ!
イシス勇者「勇者くん!?」
ポルトガ勇者「お、おい!大丈夫かお前!」
勇者「あてて、ごめんちょっと……」
スー勇者「もうっ!だから言ったです!」
サッ
スー勇者「……今日は、怪我したの少ないですけど、無理するはダメですっ」
勇者「うぁ、ご、ごめん……」
イシス勇者「どうしたんだい……!?よくみたら体中に怪我が」
「…………ここで何をしている。お前たち」
イシス勇者「!!」
ポルトガ勇者「……ム、ムオル勇者」
スタスタ
ムオル勇者「何故お前達がここに居る」
勇者「ムオル勇者さん」
スー勇者「お帰りなさいです!」
スライム「ムーくん!」
イシス勇者「えっと、これはその」
ポルトガ勇者「……悪い、勝手に後を追わせてもらった」
イシス僧侶「申し訳ありません!」
イシス魔法使い「勝手は謝罪します!ですから――……」
勇者「はれっ……?」
ドサッ!
イシス勇者「勇者くん!?」
ポルトガ勇者「お、おい!大丈夫かお前!」
勇者「あてて、ごめんちょっと……」
スー勇者「もうっ!だから言ったです!」
サッ
スー勇者「……今日は、怪我したの少ないですけど、無理するはダメですっ」
勇者「うぁ、ご、ごめん……」
イシス勇者「どうしたんだい……!?よくみたら体中に怪我が」
「…………ここで何をしている。お前たち」
イシス勇者「!!」
ポルトガ勇者「……ム、ムオル勇者」
スタスタ
ムオル勇者「何故お前達がここに居る」
勇者「ムオル勇者さん」
スー勇者「お帰りなさいです!」
スライム「ムーくん!」
イシス勇者「えっと、これはその」
ポルトガ勇者「……悪い、勝手に後を追わせてもらった」
イシス僧侶「申し訳ありません!」
イシス魔法使い「勝手は謝罪します!ですから――……」
ムオル勇者「……いつからだ」
イシス勇者「…………この間の国連首脳会議の直後です」
イシス戦士「ムオル勇者様がダーマ神官様を護送されてから、そのまま……」
ムオル勇者「…………」
スタスタ
ホビット「まあまあ、いいじゃないかムオル勇者」
ムオル勇者「ホビット殿……」
ガバッ
勇者「……先生!今日の夕の鍛錬終了しました!」
ホビット「うん。お疲れさま」
イシス勇者「先生……?」
ポルトガ勇者「じゃあやっぱりお前、ここで修行を」
ホビット「この子達も勇者の事が心配だったんだろう。仕方が無いさ」
ムオル勇者「しかし……」
ホビット「ムオル勇者」
ムオル勇者「……」
ホビット「……――いいのさ」
ムオル勇者「…………了解」
ザッ
ホビット「さ。お客人も来たし……勇者もお腹が減ったろう?」
ホビット「中に入ってご飯にしよう。スー勇者ちゃんが作ってくれたご飯が冷めるから」
イシス勇者「…………この間の国連首脳会議の直後です」
イシス戦士「ムオル勇者様がダーマ神官様を護送されてから、そのまま……」
ムオル勇者「…………」
スタスタ
ホビット「まあまあ、いいじゃないかムオル勇者」
ムオル勇者「ホビット殿……」
ガバッ
勇者「……先生!今日の夕の鍛錬終了しました!」
ホビット「うん。お疲れさま」
イシス勇者「先生……?」
ポルトガ勇者「じゃあやっぱりお前、ここで修行を」
ホビット「この子達も勇者の事が心配だったんだろう。仕方が無いさ」
ムオル勇者「しかし……」
ホビット「ムオル勇者」
ムオル勇者「……」
ホビット「……――いいのさ」
ムオル勇者「…………了解」
ザッ
ホビット「さ。お客人も来たし……勇者もお腹が減ったろう?」
ホビット「中に入ってご飯にしよう。スー勇者ちゃんが作ってくれたご飯が冷めるから」
――ホビットのほこら・大広間――
オォォオォ…
イシス勇者「……本当に広い、不思議な所だね……」
勇者「でもいいところだよ」
ポルトガ勇者「ああ。なんか落ち着くな」
ボボ…
ホビット「勇者、そっちの蝋燭にも火を灯してくれるかい?」スッ
勇者「はい」パシッ
ボッ…
ホビット「さて、これで少しは明るくなったろう」
ホビット「しかしすまないね。客人をもてなすような立派な席は無いんだけど」
イシス魔法使い「いえ!私達こそ急にお邪魔してしまい……」
イシス僧侶「本当に申し訳――……」
ギュルルル
イシス戦士「……本当に申し訳ない」
イシス僧侶「アンタか」
ホビット「ふふ。いや結構な事さ。少し待ってもらえるかな?今スー勇者ちゃんが――……」
スタスタ
スー勇者「準備できたです!」
ホビット「おお、来たようだ」
イシス魔法使い「運ぶの私達も手伝います!」
~~スー勇者の☆愛情いっぱい晩ごはんメニュー~~
・銀魚の塩焼きにムオルアッリオの根を散らしたもの
・トウモロコシとムオルビーンズと小麦粉をペーストしたものに何かの肉の細切れを混ぜ込んで一旦醗酵させ、その後ソースで香ばしく焼いたもの
・何かの臓物
イシス勇者(なんか一個インパクト凄いものあるな)
ポルトガ勇者(なんだあれ)
ホビット「それではいただこうか」
「「「「いただきます」」」」
イシス魔法使い「でもその……本当にいいのですか?私達まで」
ホビット「いいのさ。スー勇者ちゃんもいいと言ってくれているしね」
スー勇者「みんなで食べるはたのしいですっ!」ニコー
イシス戦士「んうっ!?」
イシス僧侶「っ!これおいしいっ!」
ざふっ
ほくっ……
イシス勇者「ほふっ……!これっ、なんだろう……パン?じゃないし、でも」
パリッ
しゃほっ じゅわっ
ポルトガ勇者「んっ。……はー、この魚もすげーうめえな。やたら肉が甘い」
ポルトガ勇者「この上に散ってる根っこみてえなの何だ?香り強えけど癖になるな」
勇者「おいしいでしょ。スーちゃんの故郷の食べ物なんだってさ」
スー勇者「えへへ……少し作りやすくした所もあるですが、わたしの好きの料理です」
イシス勇者「スー勇者ちゃんは凄いね……うん?」
ポルトガ勇者「お?」
勇者「ん?どうしたの二人共――……」
スッ
勇者「……」
スー勇者「はいっ!ご主人様っ!あーん!」
勇者「……スーちゃん。一人で食べるって」
スー勇者「でも体ふらふらしてるです!食べさせてあげるです!」
勇者「うん。ありがたいんだけどさ、いつも言ってるけどそれって」
何かの臓物「……」
勇者「あーんされても一口じゃ無理かな……」
スー勇者「あーん!あーん!です!あーんっ!」
勇者「もご」
ざむっ
じゃもっ じゃもっ
勇者「んぷっ……もっ、っくこ」
ゴクン
勇者「んぷ、ぱふっ!だはぁっ!!!」
スー勇者「まだあるです!」
勇者「うんっ!!待ってね!!」
イシス僧侶「っ!これおいしいっ!」
ざふっ
ほくっ……
イシス勇者「ほふっ……!これっ、なんだろう……パン?じゃないし、でも」
パリッ
しゃほっ じゅわっ
ポルトガ勇者「んっ。……はー、この魚もすげーうめえな。やたら肉が甘い」
ポルトガ勇者「この上に散ってる根っこみてえなの何だ?香り強えけど癖になるな」
勇者「おいしいでしょ。スーちゃんの故郷の食べ物なんだってさ」
スー勇者「えへへ……少し作りやすくした所もあるですが、わたしの好きの料理です」
イシス勇者「スー勇者ちゃんは凄いね……うん?」
ポルトガ勇者「お?」
勇者「ん?どうしたの二人共――……」
スッ
勇者「……」
スー勇者「はいっ!ご主人様っ!あーん!」
勇者「……スーちゃん。一人で食べるって」
スー勇者「でも体ふらふらしてるです!食べさせてあげるです!」
勇者「うん。ありがたいんだけどさ、いつも言ってるけどそれって」
何かの臓物「……」
勇者「あーんされても一口じゃ無理かな……」
スー勇者「あーん!あーん!です!あーんっ!」
勇者「もご」
ざむっ
じゃもっ じゃもっ
勇者「んぷっ……もっ、っくこ」
ゴクン
勇者「んぷ、ぱふっ!だはぁっ!!!」
スー勇者「まだあるです!」
勇者「うんっ!!待ってね!!」
イシス勇者「ねえスー勇者ちゃん、なんだいそれ?」
スー勇者「鹿の内臓を胃袋に詰めて煮たのです!」
イシス勇者「うわあ想像以上にワイルドだ」
スー勇者「栄養がいっぱいだからいいものです!」
スー勇者「わたしの村の戦士たちは、これを食べて強くなるです!」
勇者「ぷぉぽっ、おぽぴゅぉっ……」ザムザム
ポルトガ勇者「お、おい勇者が血で溺れかけてんぞ」
…………
カラン
ポルトガ勇者「……さて、そろそろ聞かせてもらってもいいか?」
勇者「ん?何を?」
ポルトガ勇者「まず一つは、なんでスー勇者がここに居るのかって事」
イシス勇者「次に何故スー勇者ちゃんは君をご主人様って呼んでるのかって事」
ポルトガ勇者「被せてくるなよ……そして、最後に」チラッ
ホビット「ん?」
ポルトガ勇者「……このホビットが、何者かって事」
スラお「おじちゃんはおじちゃんだよっ!」
ポルトガ勇者「……あとこの喋るスライムがなんなのかも」
ホビット「ははは、沢山疑問があるね」
勇者「……」
ホビット「いいさ勇者。話してあげなさい」
勇者「……はい」
カラン
勇者「――じゃあ、話すよ」
・
…
……
…………
スー勇者「鹿の内臓を胃袋に詰めて煮たのです!」
イシス勇者「うわあ想像以上にワイルドだ」
スー勇者「栄養がいっぱいだからいいものです!」
スー勇者「わたしの村の戦士たちは、これを食べて強くなるです!」
勇者「ぷぉぽっ、おぽぴゅぉっ……」ザムザム
ポルトガ勇者「お、おい勇者が血で溺れかけてんぞ」
…………
カラン
ポルトガ勇者「……さて、そろそろ聞かせてもらってもいいか?」
勇者「ん?何を?」
ポルトガ勇者「まず一つは、なんでスー勇者がここに居るのかって事」
イシス勇者「次に何故スー勇者ちゃんは君をご主人様って呼んでるのかって事」
ポルトガ勇者「被せてくるなよ……そして、最後に」チラッ
ホビット「ん?」
ポルトガ勇者「……このホビットが、何者かって事」
スラお「おじちゃんはおじちゃんだよっ!」
ポルトガ勇者「……あとこの喋るスライムがなんなのかも」
ホビット「ははは、沢山疑問があるね」
勇者「……」
ホビット「いいさ勇者。話してあげなさい」
勇者「……はい」
カラン
勇者「――じゃあ、話すよ」
・
…
……
…………
――およそ一年前――
――ホビットの祠――
ザッ
ムオル勇者『……ここだ』
勇者『やっ……と……』
ドサァッ
勇者『着いた……はぁっ……』
ムオル勇者『立て。情け無い』
勇者『す、すみませんっ……』
勇者(でも……なんなんだろうここ……?)
勇者(具体的な事は何も聞いてないけど……本当にここが僕に縁のある――……)
『ムオル勇者』
ムオル勇者『!』
勇者『え?』
スタスタ
ホビット『やあ、久しいね』
勇者『!』
勇者(ホビット……ノルドさん以外にも居たんだ)
ムオル勇者『……お久しぶりです』
ペコッ
ムオル勇者『突然申し訳ない。ポルトガ王を介してノルド殿に伝言を頼ませて頂いた』
ホビット『いいさ。元気そうで何よりだよ』
ザッ
ホビット『……』
勇者『……は、はじめまして』
ホビット『……君が、勇者かい』
勇者『え?は、はい!僕は――……』
ナデ
勇者『え?』
ホビット『……』
ナデナデ
ホビット『…………大きくなったね』
勇者『……』
ホビット『……さ。今日からここが君の修行場だ。案内しよう』
勇者『……?はいっ』
…………
――ホビットの祠・小部屋――
勇者『こんな部屋まであるんだ……』
勇者(祠って言うよりちょっとした神殿みたいだな)
ホビット『ここが君の部屋だよ。……さて、一通り説明したね』
ホビット『ここまでで何か質問はあるかい?』
勇者『……あの』
ホビット『ん?』
勇者『……さっき、大きくなったねって仰ってましたが……』
勇者『僕に、以前どこかで……?』
ホビット『……』
ホビット『……ん。最初に説明しないとね』
ホビット『勇者』
ホビット『君を拾ったのはわしだ』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……え』
勇者『……えええええええええええええ!!!?』
ホビット『あはは。驚いたかい?』
勇者『え!?でもっ、僕を拾ったのは父――……オルテガが』
ホビット『ああ。オルテガに任せたのさ』
ホビット『あの時、わしらの中で一番適任だったからね』
勇者『……はい、え』
勇者『と……いう事は』
ホビット『そうだね』
ホビット『オルテガの旅のお供、サイモン、カンダタ――……』
ホビット『そしてわしさ』
勇者『……父さんの……旅の……!!』
ホビット『……おいで。もう一回外に出よう』
勇者『えっ?は、はい』
勇者『……?はいっ』
…………
――ホビットの祠・小部屋――
勇者『こんな部屋まであるんだ……』
勇者(祠って言うよりちょっとした神殿みたいだな)
ホビット『ここが君の部屋だよ。……さて、一通り説明したね』
ホビット『ここまでで何か質問はあるかい?』
勇者『……あの』
ホビット『ん?』
勇者『……さっき、大きくなったねって仰ってましたが……』
勇者『僕に、以前どこかで……?』
ホビット『……』
ホビット『……ん。最初に説明しないとね』
ホビット『勇者』
ホビット『君を拾ったのはわしだ』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……え』
勇者『……えええええええええええええ!!!?』
ホビット『あはは。驚いたかい?』
勇者『え!?でもっ、僕を拾ったのは父――……オルテガが』
ホビット『ああ。オルテガに任せたのさ』
ホビット『あの時、わしらの中で一番適任だったからね』
勇者『……はい、え』
勇者『と……いう事は』
ホビット『そうだね』
ホビット『オルテガの旅のお供、サイモン、カンダタ――……』
ホビット『そしてわしさ』
勇者『……父さんの……旅の……!!』
ホビット『……おいで。もう一回外に出よう』
勇者『えっ?は、はい』
サァァァァ…
ホビット『ん……今日は風が気持ちいいね』
勇者『……』
ホビット『……さて』
スッ
ホビット『ここだよ』
勇者『……ここ?』
勇者『普通の地面に見えるんですが、ここが何か』
ホビット『君を見つけた場所』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……え』
ホビット『君は生まれたばかりの時に、ここで捨てられたんだ』
ホビット『ここが君のはじまりの場所なんだよ』
勇者『…………ここで僕が』
勇者『……』
スタスタ
スッ…
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『…………あのっ』
ホビット『すまないが、今話せるのはここまでだよ』
勇者『!!?なんでですかっ!?』
ホビット『……何が起因となるか、分からないからね』
トントン
ホビット『君のその、“中”のモノは』
勇者『っ……!!!』
ホビット『まあそんなに焦らないでおくれ勇者。急くと良い事は無いよ』
ホビット『わしも協力するから、“それ”を制する為に一緒に強くなろう。その為に君はここに来たんだ』
勇者『……』
勇者『っ』
スクッ
勇者『よろしくおねがいします!!!』
ホビット『ふふ……さて』
クルッ
ホビット『……まだ紹介しなくてはいけない子も居たね』
勇者『え?』
ホビット『スラお。さっきから陰に隠れてどうしたんだい?出ておいで』
『……』
ぴょん
勇者『!!!』
スラお『……うー』
勇者『……』
スタスタ
スッ…
勇者『……』
勇者『……』
勇者『……』
勇者『…………あのっ』
ホビット『すまないが、今話せるのはここまでだよ』
勇者『!!?なんでですかっ!?』
ホビット『……何が起因となるか、分からないからね』
トントン
ホビット『君のその、“中”のモノは』
勇者『っ……!!!』
ホビット『まあそんなに焦らないでおくれ勇者。急くと良い事は無いよ』
ホビット『わしも協力するから、“それ”を制する為に一緒に強くなろう。その為に君はここに来たんだ』
勇者『……』
勇者『っ』
スクッ
勇者『よろしくおねがいします!!!』
ホビット『ふふ……さて』
クルッ
ホビット『……まだ紹介しなくてはいけない子も居たね』
勇者『え?』
ホビット『スラお。さっきから陰に隠れてどうしたんだい?出ておいで』
『……』
ぴょん
勇者『!!!』
スラお『……うー』
ジャキィッ!!!
勇者『魔物っ』
スラお『ぴっ!!!?』ビクゥッ!!!
ザッ!!
勇者『なんでこんな所に――……』
スッ
ホビット『待ちなさい勇者』
勇者『えっ!?』ピタッ
ホビット『この子は違う。わしの友人さ。剣を収めなさい』
ぴょんっ
スラお『おじちゃん!こいつこわいっ!』
勇者『って、ええっ!!!?えっ、喋った!!!?』
ホビット『……勇者。剣を収めておくれ』
勇者『でもなんで魔物が』
ホビット『……この子は魔物じゃない』
勇者『え?でも』
スラお『おじちゃんっ!ぼくこいつきらいっ!』
ブルブル
ホビット『……よしよし』ナデナデ
勇者『……』
ジャカッ
勇者『……す、すみませんでした』
ホビット『いいよ。スラおも気にして無いさ』
スラお『するもん!こわいもんっ!』
ホビット『では改めて紹介するよ。わしの友人のスラおだ』
スラお『ぐるるー!』
勇者『は、はぁ……』
勇者(喋るスライム……そんなに知能の高いスライム種が居たんだ……)
勇者『でも、その、見た感じスライムですよね……?魔物なんじゃ』
ホビット『さっきも言ったが、魔物じゃないさ』
ホビット『意思疎通もできるし、魔族が精神の根本に持つ残虐性も加虐心も持っていない』
ホビット『確かに種族はスライムだが、優しくて良い子なんだ。よろしくね』
勇者『……』
スッ
勇者『えっと……スラお、だよね』
勇者『ごめんね、いきなり……これからよろし』
がぶっ
勇者『あたたたた、あっなにこれ微妙な痛さいたいいたい』
スラお『ぐもー』
勇者『ちょっとやめてスラおやめてってば』
ホビット『ふふふ、仲良くするんだよ』
勇者『魔物っ』
スラお『ぴっ!!!?』ビクゥッ!!!
ザッ!!
勇者『なんでこんな所に――……』
スッ
ホビット『待ちなさい勇者』
勇者『えっ!?』ピタッ
ホビット『この子は違う。わしの友人さ。剣を収めなさい』
ぴょんっ
スラお『おじちゃん!こいつこわいっ!』
勇者『って、ええっ!!!?えっ、喋った!!!?』
ホビット『……勇者。剣を収めておくれ』
勇者『でもなんで魔物が』
ホビット『……この子は魔物じゃない』
勇者『え?でも』
スラお『おじちゃんっ!ぼくこいつきらいっ!』
ブルブル
ホビット『……よしよし』ナデナデ
勇者『……』
ジャカッ
勇者『……す、すみませんでした』
ホビット『いいよ。スラおも気にして無いさ』
スラお『するもん!こわいもんっ!』
ホビット『では改めて紹介するよ。わしの友人のスラおだ』
スラお『ぐるるー!』
勇者『は、はぁ……』
勇者(喋るスライム……そんなに知能の高いスライム種が居たんだ……)
勇者『でも、その、見た感じスライムですよね……?魔物なんじゃ』
ホビット『さっきも言ったが、魔物じゃないさ』
ホビット『意思疎通もできるし、魔族が精神の根本に持つ残虐性も加虐心も持っていない』
ホビット『確かに種族はスライムだが、優しくて良い子なんだ。よろしくね』
勇者『……』
スッ
勇者『えっと……スラお、だよね』
勇者『ごめんね、いきなり……これからよろし』
がぶっ
勇者『あたたたた、あっなにこれ微妙な痛さいたいいたい』
スラお『ぐもー』
勇者『ちょっとやめてスラおやめてってば』
ホビット『ふふふ、仲良くするんだよ』
ザッザッ
ムオル勇者『……もう一人紹介しておく』
勇者『ムオル勇者さん。どこへ行ってらしたんですk――……』
ヒョコッ
スー勇者『……』
勇者『!』
ホビット『お?』
ムオル勇者『少し、こいつを捕まえに行っていた』
ムオル勇者『何か妙な気配がすると思っていたら……どうやら俺達がこの大陸に入った時から後をつけて来ていたようだ』
スー勇者『す、すみませんっ!』
勇者『君は、あの時の』
スー勇者『……』
スタスタ
ザッ
勇者『!!!!?』
スー勇者『……』
ホビット『おやおや。いきなり勇者にひれ伏すとは』
勇者『えっ、ちょっと君!?いきなりどうしたの!?』
スー勇者『……ご主人様』
勇者『へっ』
スー勇者『貴方様、わたしの、ご主人様です』
スー勇者『わたし、スー勇者いいます……ご主人様』
スー勇者『なんでも、命令する、ください』
勇者『』
勇者『』
勇者『はんっ?』
ムオル勇者『……俺にも分からんが、お前に仕えると言って聞かんのだ』
スー勇者『…………私の、お師匠様の、命令です』
スー勇者『それしか、話す、できないです……でも』
バッ
スー勇者『なんでも、お手伝いするです!』
スー勇者『お傍に、置く、ください!』
勇者『え、えぇ……?』
ホビット『あっはっはっは!これまた賑やかになりそうだ』
ホビット『いい事だね。それじゃあ、しばらくはこの面々で頑張ろうじゃないか』
ムオル勇者『……もう一人紹介しておく』
勇者『ムオル勇者さん。どこへ行ってらしたんですk――……』
ヒョコッ
スー勇者『……』
勇者『!』
ホビット『お?』
ムオル勇者『少し、こいつを捕まえに行っていた』
ムオル勇者『何か妙な気配がすると思っていたら……どうやら俺達がこの大陸に入った時から後をつけて来ていたようだ』
スー勇者『す、すみませんっ!』
勇者『君は、あの時の』
スー勇者『……』
スタスタ
ザッ
勇者『!!!!?』
スー勇者『……』
ホビット『おやおや。いきなり勇者にひれ伏すとは』
勇者『えっ、ちょっと君!?いきなりどうしたの!?』
スー勇者『……ご主人様』
勇者『へっ』
スー勇者『貴方様、わたしの、ご主人様です』
スー勇者『わたし、スー勇者いいます……ご主人様』
スー勇者『なんでも、命令する、ください』
勇者『』
勇者『』
勇者『はんっ?』
ムオル勇者『……俺にも分からんが、お前に仕えると言って聞かんのだ』
スー勇者『…………私の、お師匠様の、命令です』
スー勇者『それしか、話す、できないです……でも』
バッ
スー勇者『なんでも、お手伝いするです!』
スー勇者『お傍に、置く、ください!』
勇者『え、えぇ……?』
ホビット『あっはっはっは!これまた賑やかになりそうだ』
ホビット『いい事だね。それじゃあ、しばらくはこの面々で頑張ろうじゃないか』
…………
……
…
・
勇者「……というわけで、今に至るんだ」
「「「どういうワケだ」」」
勇者「ですよね……?」
ポルトガ勇者「まあ、大抵謎のままだったが」チラッ
ホビット「?」
ポルトガ勇者「……この人が、オルテガさんの仲間の、凄い人だって事は分かった」
イシス勇者「まさか、お会いできるなんて……」
ホビット「ふふ、凄くは無いさ。……君はポルトガ勇者だね?大きくなったなぁ」
ポルトガ勇者「えっ!?俺を知ってるんすか!?」
ホビット「そうだね。君とは昔一度だけ会った事があるんだ」
ホビット「……私はオルテガ達と旅をしていた時は他の人間達からは隠れるように過ごしていたから、知人は少ないんだけど」
ホビット「君の父親とは友人なのさ。ポルトガ王が一度君を抱いてオルテガの船に乗って来た事があってね……その時に、一度」
ポルトガ勇者「そ……そうなんすか……」
ホビット「みんなの子が無事に大きくなっているようで、安心だ」
イシス勇者「でも、結局スー勇者ちゃんはどうしてここに?そのお師匠様の命令って」
スー勇者「……」
イシス僧侶「……スー勇者ちゃん?どったの?」
スー勇者「……すみません、言えないです」
スー勇者「でも、悪い事は企んで無いです!本当です!」
ポン
ナデナデ
スー勇者「う?」
勇者「…………最初は、どうしようかとも思ったんだけどさ」
勇者「今では、この子に本当に助けてもらってるんだ」
勇者「まだ詳細は聞いていないんだけど、スー勇者ちゃんが居てくれて良かったって思ってるよ」
スー勇者「……えへへ」
スー勇者「えへへへー♪」ポワワ
イシス戦士「かわいい」ボソッ
スー勇者「ご主人様……♪」スリスリ
勇者「あっ、ちょっとタンマ今ダメだって、本当」
イシス勇者「……」
ポルトガ勇者「イシス勇者目がこわいけど」
……
…
・
勇者「……というわけで、今に至るんだ」
「「「どういうワケだ」」」
勇者「ですよね……?」
ポルトガ勇者「まあ、大抵謎のままだったが」チラッ
ホビット「?」
ポルトガ勇者「……この人が、オルテガさんの仲間の、凄い人だって事は分かった」
イシス勇者「まさか、お会いできるなんて……」
ホビット「ふふ、凄くは無いさ。……君はポルトガ勇者だね?大きくなったなぁ」
ポルトガ勇者「えっ!?俺を知ってるんすか!?」
ホビット「そうだね。君とは昔一度だけ会った事があるんだ」
ホビット「……私はオルテガ達と旅をしていた時は他の人間達からは隠れるように過ごしていたから、知人は少ないんだけど」
ホビット「君の父親とは友人なのさ。ポルトガ王が一度君を抱いてオルテガの船に乗って来た事があってね……その時に、一度」
ポルトガ勇者「そ……そうなんすか……」
ホビット「みんなの子が無事に大きくなっているようで、安心だ」
イシス勇者「でも、結局スー勇者ちゃんはどうしてここに?そのお師匠様の命令って」
スー勇者「……」
イシス僧侶「……スー勇者ちゃん?どったの?」
スー勇者「……すみません、言えないです」
スー勇者「でも、悪い事は企んで無いです!本当です!」
ポン
ナデナデ
スー勇者「う?」
勇者「…………最初は、どうしようかとも思ったんだけどさ」
勇者「今では、この子に本当に助けてもらってるんだ」
勇者「まだ詳細は聞いていないんだけど、スー勇者ちゃんが居てくれて良かったって思ってるよ」
スー勇者「……えへへ」
スー勇者「えへへへー♪」ポワワ
イシス戦士「かわいい」ボソッ
スー勇者「ご主人様……♪」スリスリ
勇者「あっ、ちょっとタンマ今ダメだって、本当」
イシス勇者「……」
ポルトガ勇者「イシス勇者目がこわいけど」
カチャッ
スー勇者「それじゃ、片付けるです!」
イシス魔法使い「スー勇者様、私も手伝うわ」
スー勇者「いーえ、休んでいてくださいです!」
イシス戦士「そうはいかん」
<……!…!
イシス勇者「……思ったんだけどさ」
勇者「ん?どしたの?」
イシス勇者「スー勇者ちゃん、共通語上手くなったね?」
ポルトガ勇者「ああ、俺も思った。最後に会った時はもっとカタコトだっただろアイツ」
勇者「あー、本当に上手くなったよね」
ホビット「ははは、勇者が教えてあげているからね。共通語を」
ポルトガ勇者「え?お前が教えてんのか?」
勇者「うん。色々お世話になってるから、何か返せないかと思って」
勇者「スーちゃんに何かないかって聞いたら、『じゃあ共通語を教えて欲しい』って言われてさ」
勇者「教えたら本当に要領良くって驚いたよ。このまま半年もすればペラペラになってるんじゃないかな」
イシス勇者「本当にあの子は凄い子だね……12歳……いや、今は13歳か。そんな年齢とは思えないよ」
勇者「だね。でもそっか、スーちゃん13歳なのか……すごいなあ」
ホビット「んー……少し違うかな」
イシス勇者「え?」
勇者「えっ、と、いいますと」
ホビット「この世界は齢の数え方が独特な国というのが数あってね。スーやジパングが有名かな」
ホビット「君たちとは年齢の感覚が少し違うんだよ」
ポルトガ勇者「えっ……って事はアイツ俺らの感覚で何歳なんすか?」
ホビット「ええと、確かスー族は、生まれた時に一歳で……その次の儀礼でまた……だから」
ホビット「国連規定齢算でいうと、あの子は今11歳だね」
勇者・イシス勇者・ポルトガ勇者「「えっ」」
イシス勇者「えっ、ちょっと待ってください。確かに見た目が幼いなあと思ってましたが」
ポルトガ勇者「って事は、あいつ9歳くらいでもう上級魔法使えて勇者資格取ってたって事か!!?」
ホビット「ああ。そうなるね」
スタスタ
スー勇者「呼んだです?」
勇者「…………本当に凄い子なんだなあ」
ナデナデ
スー勇者「??、?、えへへ?」ポワワ
…………
ぴょんぴょん
スラお「おさらのかたづけ、おわったよぉ」
ホビット「みんなでやると早いね」
クルッ
ホビット「さて、それじゃ勇者。お風呂に入っておいで」
勇者「あ、はい!」
イシス魔法使い「お風呂っ!?」ガタッ
イシス僧侶「うわビックリしたっ」
イシス戦士「驚いたな。ここは風呂もあるのか?」
イシス僧侶「ちょっと失礼だぜイシス戦士ちゃんよぉ」
ホビット「外に作ってあるんだ。お風呂はとても大事なものだからね」
ホビット「体に纏わりついた病の兆候を洗い流せる上に、体もほぐせる」
ホビット「体温が上がって睡眠の助けにもなるし、気持ちがいい。良い事しかないんだ」
イシス魔法使い「その通りですねっ!」
ポルトガ勇者「イシス魔法使いの姉ちゃんテンションがおかしいな」
イシス僧侶「この人お風呂大好き人間だからね……」
勇者「水は昼の間に運んで水釜の中に入れおいたので、後は火を焚いて水を温めて、風呂の木桶に」
スタスタ
スー勇者「もう準備できたです!」
勇者「スーちゃん」
イシス僧侶(良妻かよ)
スー勇者「それじゃ、ご主人様」
勇者「ん?」
スー勇者「バンザイするです!」
勇者「えっ」
スー勇者「脱ぐの、お手伝いするです!」
「「「えっ」」」
ガシッ
スー勇者「それじゃ脱がせるですー」
勇者「わー!!!ちょっとタンマタンマって!!!」
スー勇者「え?あ、すみません!皆さんの前だったでした!」
勇者「いやそれもだけど、自分一人でやるって!!!」
スー勇者「だめです!だってまだ訓練のお疲れで、ふらふらしてるです!!」
イシス僧侶「やはり幼な妻……そしてロリコン……」
勇者「何を言ってやがる!!やめて下さい言いがかりです!!」
イシス勇者「ス、スー勇者ちゃん。勇者くんは男なんだからあまりそういうのは」
スー勇者「でも、まだ一回しか、一緒に入った事ないです」
スー勇者「また一緒にお風呂したいです」
一同「「「 」」」
勇者「ン―――――――スーちゃんン―――――――――ッッ」
ぴょんぴょん
スラお「おさらのかたづけ、おわったよぉ」
ホビット「みんなでやると早いね」
クルッ
ホビット「さて、それじゃ勇者。お風呂に入っておいで」
勇者「あ、はい!」
イシス魔法使い「お風呂っ!?」ガタッ
イシス僧侶「うわビックリしたっ」
イシス戦士「驚いたな。ここは風呂もあるのか?」
イシス僧侶「ちょっと失礼だぜイシス戦士ちゃんよぉ」
ホビット「外に作ってあるんだ。お風呂はとても大事なものだからね」
ホビット「体に纏わりついた病の兆候を洗い流せる上に、体もほぐせる」
ホビット「体温が上がって睡眠の助けにもなるし、気持ちがいい。良い事しかないんだ」
イシス魔法使い「その通りですねっ!」
ポルトガ勇者「イシス魔法使いの姉ちゃんテンションがおかしいな」
イシス僧侶「この人お風呂大好き人間だからね……」
勇者「水は昼の間に運んで水釜の中に入れおいたので、後は火を焚いて水を温めて、風呂の木桶に」
スタスタ
スー勇者「もう準備できたです!」
勇者「スーちゃん」
イシス僧侶(良妻かよ)
スー勇者「それじゃ、ご主人様」
勇者「ん?」
スー勇者「バンザイするです!」
勇者「えっ」
スー勇者「脱ぐの、お手伝いするです!」
「「「えっ」」」
ガシッ
スー勇者「それじゃ脱がせるですー」
勇者「わー!!!ちょっとタンマタンマって!!!」
スー勇者「え?あ、すみません!皆さんの前だったでした!」
勇者「いやそれもだけど、自分一人でやるって!!!」
スー勇者「だめです!だってまだ訓練のお疲れで、ふらふらしてるです!!」
イシス僧侶「やはり幼な妻……そしてロリコン……」
勇者「何を言ってやがる!!やめて下さい言いがかりです!!」
イシス勇者「ス、スー勇者ちゃん。勇者くんは男なんだからあまりそういうのは」
スー勇者「でも、まだ一回しか、一緒に入った事ないです」
スー勇者「また一緒にお風呂したいです」
一同「「「 」」」
勇者「ン―――――――スーちゃんン―――――――――ッッ」
ポルトガ勇者「勇者……お前」
勇者「違うの……あの時は、本当に、体動かなくて……意識も朦朧としてて……」
イシス勇者「勇者くん」
勇者「はい」
イシス勇者「何やってんだきみ」
勇者「怖ぇ」
ポルトガ勇者(なんでこいつ怒ってんだ)
スー勇者「でもでも、本当にご主人様ふらふらです!」
スー勇者「誰かが入れてあげないといけないです!」
勇者「だったら明日の朝入るってばぁ!本当に大丈夫だよ!」
イシス魔法使い「あら……だったら」
スル…
イシス魔法使い「私が、ご一緒する……?」
勇者「ザオッ!!?」
イシス勇者「な、何言ってんだ――――!!!!!!!」
イシス魔法使い「だって、確かに勇者くんかわいそうだもの」
イシス魔法使い「私もお風呂お借りしたいし……ついでに……」
スッ…
イシス魔法使い「……――ねっ……?」フゥッ
勇者「ほ、はおぉぉっ……!!!!!」
イシス僧侶(うわあ、イシス魔法使い、イシス勇者様をからかう気マンマンだぁ)
イシス僧侶(私も乗ろう)
スッ
イシス僧侶「でもぉ……勇者くんがいいなら、私も背中」
サワッ…
イシス僧侶「ながして……あげよっか……?」
勇者「な、ナオォォッ……!!!?」ドクンドクンドクン
イシス僧侶(あ、かわいいな勇者くん)
イシス戦士「っき、貴様らっ!!不潔っ!不潔だ!!!」
イシス勇者「そそそそそそそそそそうだよ!!!何を言ってるんだ!!!」
イシス僧侶「イシス戦士も勇者くんの体、洗ってあげようよー」
イシス僧侶「……――すみずみまで……ね……?」
勇者「ンブゥッ!!!!」ブチャァッ
ポルトガ勇者(鼻血が)
イシス戦士「~~っ……!!!!」
イシス戦士「…………っ」
スッ
イシス戦士「…………お前には、か、借りが、あるしな……」
イシス戦士「あまり……見ないで、くれるなら」
勇者「ンブブグゥ!!!!!」ブチャチャァ!!!
ポルトガ勇者(コイツよくちょっと前まで女所帯の中で旅できてたな)
勇者「違うの……あの時は、本当に、体動かなくて……意識も朦朧としてて……」
イシス勇者「勇者くん」
勇者「はい」
イシス勇者「何やってんだきみ」
勇者「怖ぇ」
ポルトガ勇者(なんでこいつ怒ってんだ)
スー勇者「でもでも、本当にご主人様ふらふらです!」
スー勇者「誰かが入れてあげないといけないです!」
勇者「だったら明日の朝入るってばぁ!本当に大丈夫だよ!」
イシス魔法使い「あら……だったら」
スル…
イシス魔法使い「私が、ご一緒する……?」
勇者「ザオッ!!?」
イシス勇者「な、何言ってんだ――――!!!!!!!」
イシス魔法使い「だって、確かに勇者くんかわいそうだもの」
イシス魔法使い「私もお風呂お借りしたいし……ついでに……」
スッ…
イシス魔法使い「……――ねっ……?」フゥッ
勇者「ほ、はおぉぉっ……!!!!!」
イシス僧侶(うわあ、イシス魔法使い、イシス勇者様をからかう気マンマンだぁ)
イシス僧侶(私も乗ろう)
スッ
イシス僧侶「でもぉ……勇者くんがいいなら、私も背中」
サワッ…
イシス僧侶「ながして……あげよっか……?」
勇者「な、ナオォォッ……!!!?」ドクンドクンドクン
イシス僧侶(あ、かわいいな勇者くん)
イシス戦士「っき、貴様らっ!!不潔っ!不潔だ!!!」
イシス勇者「そそそそそそそそそそうだよ!!!何を言ってるんだ!!!」
イシス僧侶「イシス戦士も勇者くんの体、洗ってあげようよー」
イシス僧侶「……――すみずみまで……ね……?」
勇者「ンブゥッ!!!!」ブチャァッ
ポルトガ勇者(鼻血が)
イシス戦士「~~っ……!!!!」
イシス戦士「…………っ」
スッ
イシス戦士「…………お前には、か、借りが、あるしな……」
イシス戦士「あまり……見ないで、くれるなら」
勇者「ンブブグゥ!!!!!」ブチャチャァ!!!
ポルトガ勇者(コイツよくちょっと前まで女所帯の中で旅できてたな)
イシス勇者「だ……っ」
イシス勇者「だめ―――――っ!!!」
ドンッ!
イシス魔法使い「きゃっ!?」
イシス僧侶「ぐえっ!?」
ギュッ!!
イシス勇者「ゆ、勇者くんは」
イシス勇者「勇者くんは僕と一緒に入るんだ!!!!!」
イシス魔法使い・イシス僧侶「「何言ってんだ―――――――――!!!!」」
イシス僧侶「だめに決まってるっしょ!!混乱しすぎだって!」
イシス魔法使い「ちょっと、からかったのは謝るから、落ち着いて、ねっ?」
ポルトガ勇者「いやアンタらが一緒に入るより男のイシス勇者が入ったほうが普通な気がするんだけど」
ポルトガ勇者「……」
勇者(くっ、クソっ……!!!イシス勇者くん相変わらずいい匂いがする……!!!)ギリッ
イシス勇者「っ!」ギュー
ポルトガ勇者(なんで勇者の野郎イシス勇者に抱きつかれながらしかめっ面で鼻の下伸ばしてやがんだホモかこいつマジで)
スー勇者「わたしがお供するです!」
イシス勇者「僕が一緒に入る!!」
イシス戦士「いやここは私がっ!」
イシス僧侶・イシス魔法使い「「なんでアンタが張り合ってんだ!!」」
ワーワー!!
ホビット「あははは、勇者はなかなかモテるね。オルテガの昔を見ているようだよ」
ポルトガ勇者「一人男混じってるんすけどね」
ホビット「ん?ああ……うん。そうだね。しかし賑やかで良い事だ」
ポルトガ勇者「……」
<ギャーギャー
ポルトガ勇者「……はあ」
スタスタ
ガシッ
勇者「ふぇっ?」
ポルトガ勇者「おらっ、勇者。俺と一緒に風呂入んぞ」
「「「えっ」」」
ポルトガ勇者「俺は男だし一緒に入るのが手っ取り早えだろ?ほら、掴まれ」
勇者「…………うん!!!!!」
ガシィッ!!!!
勇者「よろしくっ!!!!!」
ポルトガ勇者(なんでこんな返事が力強ぇんだよホモじゃねえよなコイツマジで)
イシス勇者「だめ―――――っ!!!」
ドンッ!
イシス魔法使い「きゃっ!?」
イシス僧侶「ぐえっ!?」
ギュッ!!
イシス勇者「ゆ、勇者くんは」
イシス勇者「勇者くんは僕と一緒に入るんだ!!!!!」
イシス魔法使い・イシス僧侶「「何言ってんだ―――――――――!!!!」」
イシス僧侶「だめに決まってるっしょ!!混乱しすぎだって!」
イシス魔法使い「ちょっと、からかったのは謝るから、落ち着いて、ねっ?」
ポルトガ勇者「いやアンタらが一緒に入るより男のイシス勇者が入ったほうが普通な気がするんだけど」
ポルトガ勇者「……」
勇者(くっ、クソっ……!!!イシス勇者くん相変わらずいい匂いがする……!!!)ギリッ
イシス勇者「っ!」ギュー
ポルトガ勇者(なんで勇者の野郎イシス勇者に抱きつかれながらしかめっ面で鼻の下伸ばしてやがんだホモかこいつマジで)
スー勇者「わたしがお供するです!」
イシス勇者「僕が一緒に入る!!」
イシス戦士「いやここは私がっ!」
イシス僧侶・イシス魔法使い「「なんでアンタが張り合ってんだ!!」」
ワーワー!!
ホビット「あははは、勇者はなかなかモテるね。オルテガの昔を見ているようだよ」
ポルトガ勇者「一人男混じってるんすけどね」
ホビット「ん?ああ……うん。そうだね。しかし賑やかで良い事だ」
ポルトガ勇者「……」
<ギャーギャー
ポルトガ勇者「……はあ」
スタスタ
ガシッ
勇者「ふぇっ?」
ポルトガ勇者「おらっ、勇者。俺と一緒に風呂入んぞ」
「「「えっ」」」
ポルトガ勇者「俺は男だし一緒に入るのが手っ取り早えだろ?ほら、掴まれ」
勇者「…………うん!!!!!」
ガシィッ!!!!
勇者「よろしくっ!!!!!」
ポルトガ勇者(なんでこんな返事が力強ぇんだよホモじゃねえよなコイツマジで)
ポルトガ勇者「っつう事で、男は男で入ってくるぜ」
イシス魔法使い「まあ、普通そうよね。お願いするわ」
イシス戦士「……そ、そうだな」
イシス僧侶「なんでテンション低くなったんイシス戦士」
ポルトガ勇者「つうワケだが、イシス勇者」
イシス勇者「えっ?」
ポルトガ勇者「お前も来いよ」
イシス勇者「…………ンッ」
ポルトガ勇者「勇者と一緒に風呂入りたかったんだろ?男同士たまには付き合え」
勇者「そうだね!イシス勇者くんももしよかったら」
イシス勇者「えっ!?いや、あのその」
イシス勇者(しまった、勢いであんな事言ってしまったけど)
イシス僧侶「あ、あのっ!やっぱりイシス勇者様は私達が一緒に入らないと」
ポルトガ勇者「ああ?何言ってやがんだよ。男嫌いつっても風呂くらいは一緒に入れんだろが」
イシス魔法使い(あ……ちょっとまずいわねコレ)
イシス戦士(どうする……!?)
イシス勇者「いや、えっと……僕は」
ポンッ
イシス勇者「え?」
ホビット「ちょっと、イシス勇者君には頼みごとがあるんだ」
ホビット「君たちだけで入っていなさい」
勇者「先生」
ポルトガ勇者「頼みごと?」
ホビット「ああ。ちょっとイシスの事で聞きたい事があってね」
ホビット「ちょっと、来てくれるかい?イシス勇者くん」
イシス勇者「は、はい!」
スタスタ
ポルトガ勇者「ま、いいか。よし行くぞ勇者」
勇者「うん……あいててててて!!」
スー勇者「ご主人様、お気をつけてです……」
イシス僧侶(た、助かった……)
イシス魔法使い(変にからかうものじゃないわね……)
イシス戦士(風呂くらいなら、その……良かったのだがな……)
イシス魔法使い「まあ、普通そうよね。お願いするわ」
イシス戦士「……そ、そうだな」
イシス僧侶「なんでテンション低くなったんイシス戦士」
ポルトガ勇者「つうワケだが、イシス勇者」
イシス勇者「えっ?」
ポルトガ勇者「お前も来いよ」
イシス勇者「…………ンッ」
ポルトガ勇者「勇者と一緒に風呂入りたかったんだろ?男同士たまには付き合え」
勇者「そうだね!イシス勇者くんももしよかったら」
イシス勇者「えっ!?いや、あのその」
イシス勇者(しまった、勢いであんな事言ってしまったけど)
イシス僧侶「あ、あのっ!やっぱりイシス勇者様は私達が一緒に入らないと」
ポルトガ勇者「ああ?何言ってやがんだよ。男嫌いつっても風呂くらいは一緒に入れんだろが」
イシス魔法使い(あ……ちょっとまずいわねコレ)
イシス戦士(どうする……!?)
イシス勇者「いや、えっと……僕は」
ポンッ
イシス勇者「え?」
ホビット「ちょっと、イシス勇者君には頼みごとがあるんだ」
ホビット「君たちだけで入っていなさい」
勇者「先生」
ポルトガ勇者「頼みごと?」
ホビット「ああ。ちょっとイシスの事で聞きたい事があってね」
ホビット「ちょっと、来てくれるかい?イシス勇者くん」
イシス勇者「は、はい!」
スタスタ
ポルトガ勇者「ま、いいか。よし行くぞ勇者」
勇者「うん……あいててててて!!」
スー勇者「ご主人様、お気をつけてです……」
イシス僧侶(た、助かった……)
イシス魔法使い(変にからかうものじゃないわね……)
イシス戦士(風呂くらいなら、その……良かったのだがな……)
――ホビットの祠の外・森――
スタスタ
イシス勇者「あの、お話というのは……?こんな森の中でする必要が」
ザッ
ホビット「……ま、ここらでいいかな。連れ出してごめんよ」
イシス勇者「い、いえ」
イシス勇者(逆に凄く助かりました)
ホビット「あのままいくと君が女の子だとバレてしまうからね」
イシス勇者「あはは……はい」
イシス勇者「――――――――え」
ホビット「ん?」
イシス勇者「なっ、なにを仰って」
ホビット「ああ、わしには隠さなくて大丈夫だよ」
ホビット「……どれ、顔をよく見せてくれるかい?」
スタスタ
スッ
イシス勇者「……」
ホビット「……ああ」
ホビット「目が、君の父さんに……――サイモンに、そっくりだ」
イシス勇者「…………御存知、だったんですか」
スッ
ホビット「……一目見た瞬間に分かったよ」
ホビット「オルテガがサイモンの娘をイシス王に預けたと言っていたしね」
イシス勇者「……」
ホビット「……無事で良かった。本当に」
ホビット「イシス王には……イシスの人々には、感謝しなくてはいけないね」
イシス勇者「…………――はい」
ホビット「と、まあそれは一旦置くとしよう」
イシス勇者「え?」
ホビット「言ったろう?イシスの事で聞きたい事があると」
イシス勇者「あ、はいっ、なんでもお聞きください!」
ホビット「では……ええと、ね」
ホビット「イシスに、ある人物が住んで居ると思うんだ」
イシス勇者「え?」
イシス勇者(ある人物……?)
――――――――――――――
――イシス・とある広場――
ガヤガヤ…
「……」
女の子「……ねーねー」
「なんですかな?お嬢さん」
女の子「なにをしてるの?」
「夜を待っているんだよお嬢さん」
女の子「よるを?でもまだあさだよ?」
「そうですな。だからこそ夜が待ち遠しい」
「このような朝など消えてしまって、夜が来ないかなぁ……と思案に耽っているのだよ」
女の子「……?」
ザッザッザッ
「……」
女の子「あー、へいたいさんだ」
「お嬢さん。おじさんはこの兵隊さんとお話があるんだ」
「さようなら」
女の子「うん!さよならっ」
タッタッタ
「……さて、何の用です?」
――――――――――――――
ホビット「特別騎士――……勇者が国連で制定された際の、最初の四人」
ホビット「この四人は、伝説の勇者としても語り継がれているから知っているだろう?」
ホビット「“明星”夜明けのオルテガ」
ホビット「“月光卿”瞬きのサイモン」
ホビット「“東方の魔女”屠リベのヒミコ」
ホビット「……――そして」
――イシス・とある広場――
ガヤガヤ…
「……」
女の子「……ねーねー」
「なんですかな?お嬢さん」
女の子「なにをしてるの?」
「夜を待っているんだよお嬢さん」
女の子「よるを?でもまだあさだよ?」
「そうですな。だからこそ夜が待ち遠しい」
「このような朝など消えてしまって、夜が来ないかなぁ……と思案に耽っているのだよ」
女の子「……?」
ザッザッザッ
「……」
女の子「あー、へいたいさんだ」
「お嬢さん。おじさんはこの兵隊さんとお話があるんだ」
「さようなら」
女の子「うん!さよならっ」
タッタッタ
「……さて、何の用です?」
――――――――――――――
ホビット「特別騎士――……勇者が国連で制定された際の、最初の四人」
ホビット「この四人は、伝説の勇者としても語り継がれているから知っているだろう?」
ホビット「“明星”夜明けのオルテガ」
ホビット「“月光卿”瞬きのサイモン」
ホビット「“東方の魔女”屠リベのヒミコ」
ホビット「……――そして」
ザッ
騎士団長「……初にお目にかかります」
騎士団長「私は国連の者です」
騎士団長「貴方様に、お願いがあって参りました」
――――――――――――――
ホビット「……――“皇帝”糾えるソクラス」
――――――――――――――
ソクラス「……ああ、良かった」
スクッ
ソクラス「やっと、退屈な“朝”が終わりそうだ」
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