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元スレセーラ「うんコマ劇場④やで!」爽「マジで」
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その37.~イソップ寓話「北風と太陽と便器」の巻~
昔々、ある所にそれはそれはドエロな神様が二人おりました。
一人は、風を操る風神「北風」であり、もう一人は光を操る天空の神「太陽」でした。
二人の趣味は共通していて、女子高生の服を脱がすことでしたが、そのやり方については少し考えが違いました。
北風(爽)「ククク・・・ なんといっても、嫌がる女の子の身ぐるみをムリヤリ引っぺがす… あの時の興奮といったらそりゃもう… 我を忘れるほどだぜっ!」ゲスススススゥ・・・
太陽(久)「あら、あなた分かってないわね。 いい? 恥ずかしがりながらも、自発的に服を脱いでいく女の子をゆっくり鑑賞する… それこそがエロスの極みってものよ?」フフン
お互いのフェティシズムについて議論を交わす二人の前に、一人の少女が現れました。
宥「クロちゃんの便秘が全然治らないよぉ… 早くイチジク浣腸買ってこないと…」トコトコ
SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1461498380
・爽「獅子原爽のトイレ探訪記!」ユキ「行ってらっしゃい」(千里山~鹿老渡編)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454750353/
の番外編
・1作目→セーラ「うんコマ漫画やで」爽「いいね!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1440279360/
・2作目→セーラ「うんコマ漫画②やで」爽「なるほど」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442960250/
・3作目→セーラ「うんコマ漫画③やで」爽「よっしゃ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1454244055/
・意見、文句、支援、非難、叩き、荒らし、乗っ取りetc.なんでも歓迎、だけど批判多き場合は途中で閉じます。
・今回は四コマ漫画というよりは、童話や昔話、神話などをパロったトイレ・うんこ話を劇場風にお届けします。 いままで通りちんたらちんたらテキトーに続きます。
久「あら、あのコかわいいわね。 どう?北風さん? こうして議論してるだけじゃラチがあかないから… どちらが先にあのコの服を脱がすことができるか、勝負しない?」
爽「おう、おもしろいじゃねーか。 その勝負・・・ノッたぜ!」カッ
久「あなたが先攻でいいわよ」
爽「よっしゃ! 一瞬でフルヌードにしてやるぜ… オッラアアアアァァッ!!」ビュッゴオオオォ―――ッ!
宥「!?」
ヒュゴオオォォ―――――ッッ!!
北風はその口から猛烈な突風を吹き起こし、少女の服を脱がしにかかりました。
しかし・・・
宥「う、は、はわわわわ… すごい風だよぅ… でも、クロちゃんのために、早く浣腸買いにいかないと…!」ググググ・・・
その少女は両手でしっかりと上衣をおさえ、両足を踏みしめて前進し、どんなに風が強く吹いても全くひるむ様子もありません。
爽「ふ、ふぅ、ふうううぅ~~~・・・! ち、ちくしょう! あのコ意外とガードかてぇな… やっべ、息吹き過ぎて酸欠で頭クラクラしてきた…」フラフラ
久「フフ… じゃ、私の番ね」ニタリ
久「さぁ、いいコだから、私にあなたのキレイな肌を見せてちょうだい・・・!」ピカアァァ―――ッ!
太陽がMAXまでその輝きを増し、灼熱光線が大地をギラギラと照りつけ、みるみるうちに気温が上がっていきます…!
ところが、
宥「・・・あ、なんだか、ちょっとあったかくなってきた… ふぅ、これぐらいならちょうどいいかも♪」テクテクテク
熱帯の如き強烈な太陽光が降り注いでいるといるというのに、なんとその少女はマフラーすら脱がずに、元気に歩き始めてしまいました。
久「え? はれ? どうなってんのこれ・・・ もう真夏の暑さだっていうのに、あのコどうして何も脱がないの?」
爽「結局両方ダメだったな… 今回は引き分けだな」
久「そうね。 あーあ、あのコのストリップ、見たかったんだけどな…」
二人の神様があきらめて、その場を立ち去ろうとした、その時・・・!
道の脇から、妖しげな声が少女に向かってかけられたのです。
?「もし、そこのお若い方・・・ ちょっと待ってくれんかのう?」
宥「え?」
少女に向かって声をかけたのは、最新式ウォシュレットを備えた洋式便器でした。
便器(いちご)「どうやら先を急いでいるようじゃが… 急がば回れとはよう言うたもんじゃ。 ここらで一発、スカッとうんこしていったらどうかのう?」
宥「……」
天使のような笑顔で少女に微笑みかける洋式便器(いちご)・・・
確かに、少女は、自らの下腹部に不穏な圧力をかけて迫り来るモノを感じていました。
宥(薬屋さんまではまだ遠い… 確かに、ここでうんこをしておいた方が、いいかも…)
いちご「どうじゃ? ちゃちゃのんの便座はポカポカあったかくて気持ちよいんじゃぞ~?」ニコニコ
宥「あ、そうなんですか? それじゃ、お世話になりますね♪」ヌギッ!
久「!? ちょっと! あのコ、いきなりパンツを脱いだわよ…?」
爽「な、何をォ…? 一体何が起きてるんだ?」
宥「ふぅ―― っむぅ・・・」ブリブリブリィ・・・
爽「お、おいおいマジでどうなってんだよ…? 私たちがいくらやっても何も脱がなかったあのコが、尻を丸出しにして自分からアイツに密着させてる…!」
久「く…! なんて羨ましい…! こ、これは、一体、どんなトリック…?」
さらに・・・
いちご「さぁ、仕上げじゃぞぉ~~…♪ww」プシャアアアアアァァ・・・・!
宥「あ、あ、はあぁん! キモチイイヨォ・・・///」
久「うぇ? ちょ、アイツ、あのコのお尻の穴を洗い出したわ…?!」
爽「ま、マジか…? クソォ! なんて極悪非道なプレイを…!」ギリッ
ジャッバアァァ~~~・・・・・
宥「ありがとうございます便器さん! おかげでとってもスッキリしました♪」ペコリン
いちご「気をつけてなぁ~」テカテカ
少女がその場を去ると、すぐさま北風と太陽は便器のもとへと走りよりました。
爽「お、おいおいお前! さっきのはどういうワケだよっ! なんであんなに簡単にあのコはパンツを脱いだんだよっ?」
久「しかも、自分からお尻を突きつけてくるなんて・・・ 一体、どんな魔法を使ったのよ?」
いちご「フフフ… ええか? 人間は誰しも、“うんこ”というものをするんじゃ… そこにつけこめば、パンツを脱がすくらい造作もないことなんじゃぞぉ…」クックック・・・
爽「うんこ…? そ、そうか、その手があったか…!」
いちご「デュフフフフ… ちゃちゃのんにかかれば、どんな麗しいガードのカタいお嬢さんも、イチコロじゃ…! ちゃちゃのんは今まで、何千人ものすばらなお尻を堪能してきたんじゃぞ…!」グフォフォフォフォォ・・・
久「くっ! いいわね… は~あ~… 私、なんで太陽なんかに生まれてきたのかしら… 私も便器に生まれてくれば良かったわ…」
爽「チキショウ…! 私も… 次生まれ変わるときは、絶対便器になってやるっっ!!」
二人の神は自らの運命を呪い… 便器に弟子入りして脱がしのテクを磨こうとしましたが、結局無駄な努力となり、いかに便器が他を超越したレジェンドであるかを思い知りましたとさ。
(カン)
その38.~「もらせメロス」(前編)の巻~
ザワザワ・・・ ガヤガヤガヤ・・・ ザワザワザワァ・・・・
校内にあるイチョウ並木が黄色く色づき始めた10月のある日のこと、有珠山高校では、全校をあげての文化祭が催されていた。
そして、多くの観客が集まっている講堂の壇上に、麻雀部部長、桧森誓子が立った…
誓子『皆様、大変長らくお待たせいたしました。 これより、各文化部による演劇大会を始めさせて頂きます。』
誓子『トップバッターを務めますのは、この夏、インターハイでベスト8にもなった、麻雀部メンバーによる劇です。 実は、インハイで知り合った全国の高校生たちにも、助っ人に来て頂いてます』
誓子『みんなで部活の合い間を縫って、一生懸命練習しました。 どうぞ楽しんでいって下さいね♪』
誓子『では、始めます。 あの太宰オシャムの名作・・・ 「もらせメロス」です。 どうぞ!』
パチパチパチパチパチパチ・・・
大して多くもない拍手の中… その、恐るべき幕は、ゆっくりと開いていった…
・
・
・
メロスは激怒した。 必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
それは、メロスが妹の結婚式のために、花嫁衣装やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる山を越えてウスザーン村から王のお膝元である都サッポロへとやって来た日のことであった。
まず、食料を買い集めたメロスは、都の大路をぶらぶらと歩いた。
メロスには竹馬の友があった。 ユアーンティウスである。
今はこの都サッポロで、服飾デザイナーとして働いていた。
メロスは、オーダーメイドで作ってもらった花嫁衣装を譲り受けに、その友をこれから訪ねに行くところであった。
しかし、その途中で、メロスは鬼太郎のような髪型をした少女が道端でサメザメと泣いているのを見つけ、声をかけた。
爽(メロス)「ヘイ彼女ォ! どったの? ほら笑って笑って! こんなにかわいいホッペちゃんが困ってるぜ?」ナデナデ
女好きのメロスは馴れ馴れしくその少女の頬をなぜてあげたが、彼女は泣き止むことなく、こう言った。
ナルカ「王様が、美少女のうんこを集めているのです」
爽「え、なんで?」
ナルカ「お金になるからだそうです。 実は私も今夜、城へ行って、多くの観衆の前で排便をしなくてはいけないのです」
爽「ナンダトォ…? たくさんのうんこを集めているのか?」
ナルカ「はい、このホッカイドー国の美少女は皆、城に連れてかれました。 そこで毎晩開かれるうんこオークションに出演させられているのです。 この国一番の美少女と噂される琴似栄のヨシダさんも連れていかれました」
爽「なんと、驚いた。 国王はスカトロマニアか?」
ナルカ「いいえ、国王自身はそういった趣味はないそうですが、美少女のうんこを他国へと売りさばいて国の収益としているそうです。 しかし、うんこ要員としてかり出される私たちは、人前でうんこしたり、自分のうんこを徴収されたりするのが嫌でたまりません」
聞いて、メロスは激怒した。
爽「なんてうらやまけしからん王だ! この国中の美少女うんこを集めてウハウハ言ってるとは…!」
爽「しかも、この国の美少女といったら、まずは私に声をかけねーとおかしいだろ! 愚かな王はこの私が成敗してやるぜ…!」
ナルカ「え、いえ、だから王自身がスカトリアンなわけでは・・・」
メロスは人の話を聞かない女であった。
まだ話している少女の言葉を無視し、スタスタと王城に入っていった。
たちまち彼女は兵士たちに捕えられ、懐から短剣が出てきたので、騒ぎが大きくなってしまった。
メロスは王の前に引き出された。
チカ「この短剣で何をするつもりだったのか・・・ 正直に言いなさい」
暴君チカニスは静かに、けれども威厳をもって問いつめた。
爽「決まってるだろーが。 民のうんこを暴君の手から守るんだよ」
と、メロスは悪びれずに答えた。
チカ「あなたがですか?」
王は、メロスを憐れむかのように嘲け笑った。
チカ「仕方がない人ですね。 私だって、このようなことをしたくてしているわけではないんですよ?」
爽「なん…だとぉ…?」
チカ「良いですか。 わが国ホッカイドーは、今、存亡の危機に瀕しているのです。 下賤の者よ、あなたはTPPを知っていますか?」
爽「は? てぃーぴーぴー? なだそれ」
チカ「環太平洋経済連携協定・・・ 要は海外の物資が非常に安くニッポンに入ってきてしまうのです」
チカ「私が治めるここホッカイドーの資源といえば、畜産と農業ですが、海外の安い食品がドンドン入ってくるようになったため、わが民の作る物は全く売れなくなってしまったのです」
チカ「そこで私は新たな外貨獲得の手段として、美少女のうんこに目をつけたのです」
爽「詭弁だっ!」
両腕を後ろ手に縛られながらも、立ち上がって叫んだメロスの声は城中に響き渡った。
爽「人にうんこを強制し、その神聖なるうんこの自由を奪うなどというのは、最も醜悪なる人権の蹂躙だ」
爽「このホッカイドーという国は、熱きフロンティア魂によって開拓された自由と民主主義の国だろう? 人の分身と言えるうんこに対するその扱い・・・ これは重大なる排泄侵害じゃねーか!」
チカ「・・・あなたのような無知蒙昧なる者が、政治を語ってはいけません」
いきり立つメロスに対しても、チカニスはやはり静かに、そして冷徹に言い放った。
チカ「あなたのうんこ哲学など、多くの民にとっては取るに足らないどうでもよいことです。 もうあなたと話すことなどありません。 私に対する暗殺未遂罪と王室侮辱罪の罪により、ハリツケの刑に処します」
爽「マ、マジで?」=3
爽「 た ぁ す けぇ てくぅ れえぇぇぇ――――っ!! チガウッテ! このナイフはただのリンゴ皮むき用のナイフだっつーの!」=3=3
醜く暴れ回るメロス。
しかしいかんせん多勢に無勢、すぐに兵士たちにより取り押さえられ、グルグルのスマキのように縛り上げられてしまった。
カナ「うるさい奴だなっ! もう観念しろし!」
爽「うううぅぅ・・・・!!」=3
床に顔面を押しつけられながらも、メロスは必死にほとんどない頭を回転させ… 一つの悪だくみを思いついた。
爽「お、王様! ご、後生だっ! ハ、ハリツケの前に、どうか一つだけ願いを聞いてくれ!」
チカ「・・・話してみなさい」
爽「じ、実は、私の16になる妹が、明後日、村で結婚式を挙げるんです! 私たち姉妹は、幼い頃に両親を亡くし… 二人でずっと支え合って生きてきたんだ。 唯一の家族である妹に亭主をもたせてあげたいんだよっ! どうか、三日間だけ猶予をくれ!」
チカ「…つまり、3日間だけ解放しろと…? きちんと3日後に戻ってくると言うのですか」
爽「そ、そうです! 3日のうちに、私は村で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰ってくる!」
チカ「…とても信じられませんね。 助かりたいだけでウソを言っていますと、顔に書いてありますよ」
爽「ウ、ウ、ウソじゃねえぇ・・・! !! そ、そうだ! そんなに私を信じられないなら、身代わりを立てます!」
チカ「身代わり…?」
爽「はい、この都に、ユアーンティウスといういけすかない服飾デザイナーの女がいるんです。 私の無二の親友だ。 そいつを、人質としてここに置いていきます!」
チカ「…もし3日たっても、あなたが戻ってこなかった場合は…?」
爽「そ、その時は、その私の友人を絞め殺してくれ。 たのむ、そうしてくれ!」
暴君だが寛大な王でもあるチカニスは、メロスの願いを聞き入れ、王城にユアーンティウスが連れてこられた。
ユアン「おうメロス、なんか知んねーけど城で待ってるっつーから、妹さんの衣装持ってきてやったぞ… って、なんでお前スマキにされてんの?」
爽「ふ、ふ・・・ 久しぶりだなユアン… 助かったぜ!」ニタァッ
ユアン「!?」
メロスが醜い笑みを浮かべると同時に、周りの兵士たちが一斉にユアーンティウスに飛び掛かり、アッという間に取り押さえてしまった。
ユアン「な、な、何すんだテメーら! お、おいメロス! これはどういうワケだよ!」=3
爽「むふふふ…ww いや、実はカクカクシカジカってワケでさw」
ユアン「は、はあぁ・・・?? 身代わり? ざっけんじゃねーよ! そんなの、お前一人で勝手に死ねばいーじゃねーか! 人を巻き込むんじゃねーよクソがっ!!」ジタバタ
カナ「暴れるなっ! 大人しくしろしっ!」
ユアーンティウスの必死の抵抗もむなしく、あわれ彼女は無実でありながら縄を打たれ、牢屋へと連行されていった。
そして、代わりにメロスの縄が解かれた。
彼女は、ユアーンティウスが持ってきた衣装を手に取ると、ニタニタ笑いながら王の前に立った。
爽「んじゃ、そーゆーワケで。 3日後の日没までには戻ってくるからさ」ニヤニヤ
チカ「…メロス、遅れたらあの身代わりの女を本当に殺しますからね。 まあ、ちょっと遅れてくるといいですよ。 そうすれば、あなたの罪は永遠に許してあげましょう」
意地の悪い冷徹な笑みを浮かべて皮肉を言うチカニス・・・
爽「なに? 何をおっしゃる! 私を侮辱するのか?(当たりめーだ!勿論そのつもりだぜっ!ww)」
チカ「ふふふ、命が大事だったら遅れてきなさい。 あなたの心は、分かっていますよ」
爽「バーロー、バカにすんな! 私は戻ってくるぞ! 3日後にまた会えるのを楽しみにしてろよなっ!(こいつマジちょれえw もうアンタとは一生会わねーよ、ブハハハハハハハハwww)」
メロスは心の中で秘かにほクソ笑みながら、城を出ると矢のようにウスザーン村へと駆けていった。
翌日、村に帰り着いたメロスは、早速妹に衣装を試し着させて喜んでいた。
爽「うおほほほほほほほほ/// うーむさすがはユアン、いい仕事するぜ! ドレスなのにフリフリでスリットまで入ってて… 最高にすばらだっ!」グヒヒヒヒ・・・
ユキ「そうですか? メロスお姉さま、一晩中歩いて戻ってきたのでしょう。 少し休まれてはどうですか?」
爽「いやー、ユキのこんな姿見たらもう眠気もフッとぶよっ!ww ナチュラルハイってやつ?」
ユキ「今度またユアーンティウスさまにお会いしたら、私からのお礼も伝えておいて下さいね」
爽「…ん? いやー… アイツにはもう会えねーかもな…」
ユキ「は? え、それはどういう…」
爽「え? あ、いや、なんでもないよ! うんうん、ちゃんとユキが喜んでたって伝えとくからさ!」
ユキ「……?」
そしてメロスが村に戻ってきた次の日、ウスザーン村ではユキと、新郎であるチャチャノーンの結婚式が盛大に行われていた。
オメデトーッ! オシアワセニ――! ユキチャンカワイイヨオォ――!
イチゴ「ぐっふふふふふぅ・・・w 今日のユキちゃんは一段とかわええのぅ…! んんんこのスリットがタマらん…!」スリッ
ユキ「そ、そうですか? 恥ずかしいです、イチゴさん…///」
イチゴ「な、なあ、ユキちゃん、今夜はええじゃろ? 婦婦になったんじゃから、アッチの方も、今夜は最後まで…」グフォフォフォフォフォ・・・
ユキ「は、はい・・・///」
爽「……」
新郎から初夜の営みを求められて頬を赤らめるユキ…
そんな姿を見て、姉であるメロスの心は、喜び以外に嫉妬の炎にも焼かれているのかと、思いきや…
爽(ひひひ… これで超絶かわいい妹が二人になったぜ…! ぐひひ…! さてさて、どうやってあのチャチャノーンちゃんを言いくるめて、夜の営みに乱入するか…)デュフフフフ・・・
嫉妬や妹たちの幸せよりも、二人との夢の3Pを想像してダラしなくニヤけているだけであった。
勿論、自分の身代わりになって幽閉されているユアーンティウスのことなど、欠片も頭にはない・・・
セーラ(メロスの奴、妹の結婚式やっちゅーのに、また気持ち悪い笑み浮かべよって… 何考えとるんや?)
キラメ(あの妖しげな笑い… うーむ、すばらくないですね…)
アコ(何あのキモい顔…? メロスったら、新婦の姉のくせに、だらしないったらありゃしない…)
スミレ(まったく、ここの姉妹は、妹はしっかりしてるのに、姉の方は頼りないことこの上ないな…)
結婚を祝いに来た村人たちも、メロスのそんな様子をタメ息まじりに眺めていた。
そう、この時はまだ、誰も、メロスが明日、友のために自分の人生をかけた凄絶な大爆走をすることになるなどとは、夢にも思っていなかったのである・・・
(続く)
その39.~「もらせメロス」(中編)の巻~
イチゴ『ハァ、ハァ、ハアァン…/// メ、メロスさまっ! そこっ! そこじゃぁっ! あぁ、もっとぉ…ん!///』ハアハア
爽『ぐっふぉふぉふぉふぉぉ…w なんだ、ここか? こっちもええんじゃないか~…?ww』クチュクチュ
イチゴ『アハァッ! そ、そんな、いきなりそんなとこまで…/// そんなん考慮しとらんよ…///』
ユキ『ちょ、ちょっと、お姉様! イチゴさんばかりそんな… 私の方も、お願いします!』クイッ
爽『ひひ…w ユキ、大丈夫だよ。 ちゃんと二人とも満足させてあげるからさ!』モニュッ!
ユキ『あはぁんっ!』=3
爽「・・・・zzzzzzz・・・」グゴーグゴー…
ユキとチャチャノーンの結婚式が終わったその夜…
メロスは、今までの疲れからか倒れこむように眠ってしまい、二人の妹とのめくるめく秘め事を、夢の中で楽しんでいた…
イチゴ『あっ、あ、あ、 うぅ…あかん! チャチャノンもうイキそうじゃあ…!///』=3
ユキ『う、あ、お、お姉様…! ユ、ユキはもう… ダ、ダメですぅっ!///』=3
爽『うおほほほほほほほほほほほほほwwwww』
爽「…zzzzz……」ニタニタニタ
しかし・・・ そんなメロスの枕元に、なにやら怪しげなカタチをした・・・ 何か異様なモノが立ったのである・・・
?『メロス… メロスよ…! 起きるのだ!』
爽「… ん…?」
?『これ、メロスよ…! いつまで寝ているのだ、起きろっ!』
爽「…な、なんだ…? 誰だよ? 悪いけどさすがにもう手一杯だから… 4Pとかは無理だぜ?」ムニャムニャ
?『何を寝ぼけておる… 私を忘れたのか?!』カッ
爽「…ん、へっ? んなぁっ?! あ、あなたは・・・!!」ギョッ
?『ふ、ふ、ふ、ふ・・・・』ピカァー・・・!
やっと目を覚ましたメロスの目の前にいたモノ・・・
爽「あ、あなたは・・・ “ウンコカムイ”様!!」
ウンコカムイ『ふふ、エロス、じゃない、メロスよ、久しぶりだな・・・!』ククククク・・・
そう、そこには、光り輝く巨大なMAKIGUSO・・・ アイヌの大地の最高神、ウンコカムイが鎮座していたのである・・・!
メロスはかつて、魔人カイノーとの死闘の際に、ウンコカムイにその窮地を救ってもらったことがあった・・・(※本編大阪編)
爽「ウ、ウンコカムイ様! ご、ごブサタしてまし」
ボッゴォッ!!
爽「 ごふぅじぃやぁっ っ?!! 」=3
メロスのあいさつの言葉が終わらぬうちに、ウンコカムイの強烈な剛拳が、メロスの体を部屋の壁までフッ飛ばしていた。
爽「・・・ウ、ウンコカムイ、さま・・? い、一体、な、何を・・・??」ヒリヒリ
ウンコカムイ『タワケが! キサマ、この私に命を助けてもらいながら… 友の命を見捨てるというのかッ!?』
爽「?!」
ウンコカムイ『私はすべて知っておるぞ… お前が自らの罪を友に負わせ、のうのうと生き延びようとしていることを…!』
爽「…うっ、し、しかし! この世界は、だましだまされつの弱肉強食の世界… 生き延びるためには、友人を犠牲にしなきゃいけない時だってありますっ!」
ウンコカムイ『 バ ッ カ モ ォ ――――― ン ッ ッ !!! 』ドカァーン=3
爽「っひぃ…?!」
ウンコカムイ『貴様はそれでもうんこを信奉するクソの子か? かつてお前自身が見出した“うんこの本質”を忘れたのか!!』
爽「う、うんこの、本質・・・!」
ウンコカムイ『そうだ、メロスよ… うんこというモノは、一体ナニでできているモノだ?』
爽「ん…? え、えーっと、うんこの約半分は水分で、あと、食べ物の残りカスと…」
ウンコカムイ『タワケェ! 食べ物の残滓など、うんこの約5%程度にしか過ぎぬ…!』
ウンコカムイ『うんこの成分で水分の次に多いのは、細胞や腸内細菌、赤血球など、おのれの体の中で働いていた者たちの亡き骸じゃっ!』
爽「……」
ウンコカムイ『うんこには、人の体を必死に守り、ボロボロになるまで働いて息絶えた・・・ そんな勇者のような小さきモノたちの遺骸が数千億個はつまっておる・・・ つまり、うんことは、「自己犠牲のかたまり」に他ならないのだ・・・』
ウンコカムイ『さらにうんこは、あらゆる老廃物、邪悪なるモノ、悲しみ、苦しみ、しがらみ、妄執・・・ そういった人の中の“負”なるモノを全て取り込んで外に出てきてくれるモノ・・・!』
ウンコカムイ『人が健康に、美しく、清らかに、幸せに生きることができるのは、常にうんこが全ての不浄なるモノをその身に引き受けてきたからだっ!』
爽「…!」
ウンコカムイ『そしてうんこは、どんなにその宿主である人から蔑まれ、嫌われ、コケにされようとも、黙って全てを受け入れ、人の役に立ち続ける・・・ それがうんこの美学だからだ』
ウンコカムイ『つまり、自己犠牲こそがうんこの本質なのだ。 そして、この世は、そんなうんこの力によって成り立っている…』
ウンコカムイ『メロスよ…! お前はそのような真に気高いうんこを信奉している身でありながら… 友を犠牲として自分だけのうのうと生きるつもりか?』
爽「う・・・!」
ウンコカムイ『良いかメロス! この世界が美しいのは、献身的な愛の力によって満ちているからだ。 そして人の心とは、愛の醸成のためにあるもの…!』
ウンコカムイ『お前に“心”があるのなら… 友のために立つのだメロス! お前が、母のクソと共に生まれてきた真のクソの子ならば、できるはずだっ!』
ウンコカムイ『立てメロス! そしてゆけっ! クソの子よっ!!』カッ
爽「ウ、ウンコカムイ様・・・!!」
・
・
・
爽「…はっ!」パチッ
チュンチュンチュン、 ピチチチチチチィ・・・
メロスが、自分の寝床の中で目を覚ました時・・・ 外はうっすらと明るくなり始めていて、小鳥のさえずる音が聞こえていた。
爽「…!!」ガバッ
爽(…そうだ、今日は、王に処刑を言い渡されてから、もう3日目だ…)
爽(今日の日没までに城に戻らなければ、私の代わりに、ユアンが処刑される…)
爽(いけない! わ、私は、今まで、一体、何を考えていたんだ…?)
爽(友を身代わりとして、生き永らえた命などに、一体どれほどの価値があるというんだ…)
爽(ウンコカムイ様の言う通りだ…! 排泄道を邁進してきた者として、友を裏切ることなど、できるはずがないっ!)バッ!
メロスはハネ起きると、妹たちの寝室に行き、義妹のチャチャノーンだけをこっそり起こした。
イチゴ「なんじゃ、義姉さん… こんな朝早うから…」ムニャムニャ
爽「うん、ごめんな、ちょっと、ユキに聞かれたくなくてさ…」
メロスは、チャチャノーンに、城であったことを全て話し、自分はこれから殺されに行くこと、自分亡きあと、妹のことをどうか頼む、ということを伝えた。
イチゴ「なんと、そんなことが…! そうか、それは淋しくなるが、仕方のないことじゃ… 分かった。 ユキちゃんはチャチャノンが幸せにしてみせるけぇ… 安心して行ってくるんじゃ!」
メロス「すまない… 頼んだぞっ!」
ユキ「……」モゾッ
この時、メロスは… ユキが寝たふりをしながら聞き耳を立てていたことに気づかなかった…
メロスは朝粥を胃袋に入れると、ユアンへの衣装代金の支払いをまだ済ませていなかったからと、ウスザーン村を出発した。
爽「じゃあな、行ってくるよ。 明日には戻ってくるからさ!」
イチゴ「…おう、気ぃつけてな…」
ユキ「…行ってらっしゃい、お姉様」
まだ、日の出を過ぎたばかり… 日没までにはまる一日ある。 十分、間に合うはずだ…
メロスは落ち着いていた。
ウンコカムイに叱咤されたことにより、もうハラもすわっていた。
ウスザーン村から都サッポロまでは、直線距離にして約70kmある。
途中には川や山もある。
しかし、韋駄天の如き脚力を誇るメロスは、余裕をもって城に到着する自信があった。
爽「… ハッ ハッ ハッ ハッ…!」タタタタタタ・・・
メロスは走った。
高台に上ったメロスは、フッと後ろを振り返った。
生まれ育ったウスザーン村の家々の屋根がよく見えた。
爽(さらば、わがふるさと・・・ そして、愛すべき人たちよ・・・!)
後ろ髪引かれる思いを振り切るように、メロスは、森の中へと消えていった。
(続く)
その40.~「もらせメロス」(後編)の巻~ ※ちょっと長いです
爽「… ハッ ハァッ フッ ハァッ ハァハァハァ…」タッタッタッタッタ・・・
メロスは走りに走った。
森をくぐり抜け、野を横切り、荒れ狂う川を泳いで渡った。
そして、道中における最大の難所であるシコツトウヤ山系へと足を踏み入れた。
生い茂る草をかきわけ、一気にサッポロ岳の山頂まで駆け上がったメロスは、山の北側を見下ろした。
遠くに、都サッポロの街並みが見て取れた。
あそこで、竹馬の友、ユアーンティウスが待っているのである。
太陽は、ちょうど一番高く昇った様子だった。 おそらく今が大体正午であろう。
爽「ふぅー… やれやれ、さっすが私、よゆーよゆー…」ハアハア
この山を下れば、都までそれほど距離はない。
この調子なら日没までには余裕で間に合う・・・
よし、ここまで来れば大丈夫、もはや故郷への未練はない。
あとはまっすぐ王城に行って、ハリツケにされればそれでよいのだ。
爽「…さてと、じゃあちょっと一休み… 最期のメシを頂いとこうかね…」ウンコラショット
メロスは山頂でユキの作ってくれた弁当を食べ、水筒の水でのどを潤した。
爽「・・・う・・ うめぇなぁ・・・」ポロポロ
メロスの目から涙がこぼれ、食べていたオニギリの塩味が濃くなった。
いくら決意したとはいえ、やはりメロスのような凡人が、そうそう自分の生への執着を捨てきれるものではない。
何より、妹たちとの3Pを実現できなかったのは心残りだった。
爽「いや、いいんだ。 私はキレイに死んでみせる… それが私の生きた証だ」スッ
弁当を食べ終わったメロスは、山を下り始めた。
もうそんなに急ぐ必要もないだろう。 少し歩くか。
メロスは持ち前のいい加減でのん気な性格を取り戻し、鼻歌を歌って歩き始めた。
しかし、その時突然、目の前に一隊の山賊が躍り出たのである。
?「おう! そこのねーちゃん、ちょい待てや!」
爽「!?」
ヒロエ「ちょい待てって言うとるんや! こらぁ…」
爽「? なんだおめーら」
キョウコ「うちらは、この山を根城としている山賊団・・・ “ブラッディ・ヒメマツ”や!」
爽「は? うぷぷっ! なんだよその中二病全開の名前ww」
スズ「バカにするなっ! とっとと持ってるモン全部差し出せや!」クイッ
ロリ巨乳の女がなぜか鉄板焼きで使うコテをメロスに突きつけてすごんだ。
爽「悪いけど私、なんも持ってないんだよね」
キヌエ「適当なこと言うなや… 殺されたいんか?」ギラッ
爽「命をやるワケにはいかねーな。 この命はこれから王にくれてやるんだからさ」
ノヨー「ツベコベうるさいのよー! とっととヤッてしまおうなのよーっ!!」バッ
五人の山賊が、棍棒を振り上げて一斉にメロスに襲い掛かった。
爽「ナメんなっ! 出でよぉっ! フリ! ホヤウッ!! アッコロォ―――ッッ!!!」ババッ!
ヒロエ「?!」
ブワアアアアアアアアァァァッッ・・・・!!!
キョウコ「な、なんや、こいつら?」
メロスの掛け声と同時に、彼女の背中から、巨大な怪鳥、蛇、タコが現れたのだ。
そう、メロスはアイヌの守り神である様々なカムイを呼び出す能力があったのである…
しかし、
ヒロエ「なんやお前はっ! 羽むしって唐揚げにしたんぞごるぅあっ!」ボッゴォッ!
フリ「 プゲェッ 」
キヌエ「ううっ、なんやこのくっさい蛇はっ! ちょっと、近づかんといてや!!」ベッシイィッ!
ホヤウ「 ボゲェァッ 」
スズ「おおおでっかいタコやな! こらしばらくタコ焼きの材料には困らんでっ!!」グッシャァッ!
アッコロ「 モルスァッ 」
五人の山賊たちは意外や意外、凄まじく強く、アッという間にカムイたちを叩きのめしてしまった。
爽「…えっ? はれっ? ちょ、ちょっとちょっと… なんだよこれ?」
ノヨー「次はアンタの番なのよーっ!」ドッゴオォッ!
爽「 うぉ びぃじ ゃあぁっ!! 」=3
あわれメロスは五人の山賊たちによってタコ殴りにされ、身ぐるみはがされて山道の脇にボロ雑巾のように捨てられた。
ヒロエ「ふん、女の情けや… パンツだけは残しといたるわ」
爽「うぅ・・・」グッタリ
山賊たちはパンツ一丁でのびているメロスを尻目に、衣服や靴、実は持っていた財布などを奪って去っていった…
爽「くっそ・・・ うぅ、いってぇ・・・!」ググッ
なんとか立ち上がったメロスだったが、景色がグラグラと揺れ、ガックリと膝をついてしまった。
爽「・・・ドチキショウ・・! こ、この程度で、ヘコたれっかよ・・・!!」
再び立ち上がったメロスは、ヨロめきながらも、山を一歩一歩下っていった。
体はボロボロだったが、心の方は今までにないほどに熱く燃えたぎっていた。
しかし、山をなんとか下りきったメロスに、さらなる試練が待ち受けていた・・・
“ゴッギュルロロルロロロロロロロロロオォ~~~~~ッ!!”
爽「はぅあっっ!??」=3=3
突然、猛烈な腹痛と共に、津波の如き便意が襲い掛かってきたのである・・・!
爽「うぐおおおぉぉ・・・・??」グギュルルルルルルルウゥ~~・・・・!
普通ではない痛みであった。 一体、何が起こったというのだ・・・?
爽(な、なんだこれ、食中毒…?)ウムムム・・・
爽(…さっきの弁当の中に、何か入ってたかな…?)
爽(! いや、もしかして… ユキがわざと弁当に薬を仕込んだのか…?)
爽(ユキの奴… 私とチャチャノーンの話を、こっそり聞いてたのかも…)
爽(そして、私が城に到着しては殺されてしまうと思い… 私を助けるために、下剤を仕込んだんじゃあ…)
爽(クッソ! ユキの奴… 余計なことを…!)ヨロヨロ
メロスの推測は、ほぼ当たっていた…
あの時ユキは、メロスとチャチャノーンの会話を全て盗み聞きしていたのだが… 口で引き止めても無駄と悟り、姉の命を救うため、弁当にある薬を仕込んだのだ。
仕込もうとしたのは、睡眠導入剤… しかし、生来のおっちょこちょいであるユキは、間違えて睡眠薬ではなく強力な下剤を仕込んでしまっていたのである。
爽(うぐっぐ…! し、しかし、もう野グソしてるヒマなんかねぇ・・・!)ヨタヨタ
腹をかかえて歩き続けるメロス・・・ しかし、
ブッバァッ! ブリッ ブリョリョリョリョリョリョリョリョリョオォ・・・・!!
爽「ぐはっ!」=3
メロスはついに、立ったままクソをもらし始めた。
そして、よろよろと二、三歩あるいて、ついに、がっくりと膝を折り、そのまま道端に倒れ込んでしまった。
爽(うむむむむむむむむむうぅ・・・・!!)
立ち上がることができない。
しかしそれもその筈・・・ ユキは薬の量も間違えて、規定量の10倍もの下剤を弁当に仕込んでいたのである。
爽「ごふっ! がっ、ぐあぁ・・・!!」ブリブリブリイィ・・・・
大量のクソと共に、全身から汗が噴き出し、横倒しのメロスの体を流れていく。
もはやメロスは、下半身の感覚がほとんどなかった。
芋虫のように身をよじりながら、自分の尻からひり出ていくその茶色いクソを見つめた。
爽「う、ううぅ・・・!」
臭い。
凄まじく臭い。
それに、なんというおぞましい光景であろうか…
私の体の中に、こんなにも恐ろしく醜いモノが入っていたのか。
爽「あぁ、もお・・・!」ゴロッ
メロスはあお向けになり、天を仰いだ。、
確かに私は、今までクソを愛し、クソを崇拝し、クソを信じて生きてきた。
しかしだ、あのクソの恐ろしくおぞましい姿はなんだ・・・!
これほど人に不快感を与えるモノが他にあるだろうか。
爽「はぁ、う・・・」
どうかしていた。
何が「うんこは自己犠牲のかたまり」だ。
こんな臭くて汚らしいモノを崇拝するなんて… キチガイ以外の何だというのだ。
…考えてみれば、愛だの、友情だの、正義だの、全てどうでもいい下らないものだ。
あの山賊たちを見ろ。
人から物を奪い、幸せを蹂躙し、踏みにじって、その上で自分たちの幸せを実現しているではないか。
やはりしょせん世界は弱肉強食… 強い者が勝ち、弱い者が負けるのだ。 それがこの世の摂理ではないか。
この世で生き続けるのに必要なことは、貪欲さ、残酷さ、卑劣さといった、競争に打ち勝つためのものだ。
いたわり、優しさ、正直な心など、ただバカを見て自分を不幸にするだけだ・・・!
爽(ああ、もう、何もかも、バカバカしい・・・!)ブリュリュリュリュリュ・・・
クソをもらしながら、メロスはゴロリと寝返りを打った。
しかし、その時、ふと、メロスの脳裏に、一人の女の顔が思い浮かんだ。
“「うわっ! くっせぇっ!!」”
爽「…?」
“ユアン「メロス! なんなんだお前の屁は…! こりゃスカンクも裸足で逃げ出すぜ?ww」”
“ユアン「おいメロス! お前クソしたらちゃんとファブリーズしとけよ! 私がトイレに入れねーじゃねーか!ww」”
“ユアン「メロス、お前なぁ… いっつもうんことか、気持ち悪いエロ話ばっかしてっから、友達が寄ってこねーんだぞ?w」”
爽「………」
『自らのクソや屁や性癖を、笑いながらけなしてくれる友人がいれば、その人生は上々である』という、古来より伝わる諺がある。
その友人は、上っ面ではなく、自分の醜くも本質的なところを認め、本当の意味で愛してくれているからである。
もし、このまま立ち上がれずにいれば、その無二の親友、ユアーンティウスがメロスの代わりに殺されるのである。
爽「あぁ、でも、もう・・・ 本当に立てねーんだよ・・・ ユアン・・・ すまない、許してくれ・・・!」
段々と目が霞んできた。
さきほど山賊たちに打ちすえられた時、頭も殴られたから、脳出血を起こしているのかもしれない。
爽(私は・・・ どうせ醜い裏切り者だ。 もう、どうとでも、勝手にするがいいさ・・・!)
メロスは、何もかもをあきらめ、四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。
・
・
・
「… もし… 大丈夫ですか?」
爽(………)
「こんな所で裸で寝ていては… 風邪をひきますよ?」ユサユサ
爽(……ん?)
「あぁ、ケガをしているのですね… さあ、私と一緒に、病院に行きましょう!」ユサユサユサ
爽「・・・!!」パチッ
目を覚ました時… メロスは、一人の少女に体を揺さぶられていた。
爽「!?!?」ギョッ
メロスは心底驚き、目を丸くした。
その少女が、とてもこの世のものとは思われないほどに、美しい少女だったからである。
ミホコ「あぁ、良かった… あなた、山賊に襲われたのですね。 かわいそうに…」
爽「…!!」ググッ
メロスはハネ起きようとしたが、やはり体が動かない。
ミホコ「あぁ、無理に動かないほうがいいですよ…! 私が背負っていってあげればいいんだけど… さすがに無理かしら…?」
爽「…! …!、!」モゴモゴ
しゃべろうとするが、声が出てこない。 のどがカラカラで口すらも言うことを聞かないのである。
ミホコ「ちょっと待っていて下さいね。 どこか、一番近くの村に、助けを呼びに行ってきますから…」スッ
立ち上がったその女神のような少女に、メロスは、必死で、一言だけ、声を出した。
爽「・・み、 水 ・・・!」
ミホコ「え?」
爽「…み、水を、くだ、さい…!」
ミホコ「あぁ、お水ですか? えーっと…」ゴソゴソ
少女は、持っていた革袋から、何やら四角い物を取り出した。
ミホコ「ごめんなさいね、今、お水は持ってないわ。 私の手作りのお弁当ならあるんだけど… これじゃダメかしら?」
爽「そ、それなら…」ググッ
メロスは上半身だけ体を起こし、真剣な目で少女を見つめた。
爽「・・・あなたのオシッコを、私に、飲ませて下さい」
ミホコ「えっ? オ、オシッコですか…??///」カァーッ・・・
爽「そ、そうです! 私、もう、ノドがかわいて死にそうなんです。 水がないのなら… あなたのオシッコを飲ませて下さいっ!」クワッ
ミホコ「そ、そんな、オシッコだなんて…/// ちょ、ちょっと待っていて下さい。 近くの村でお水をもらってきますから…///」モジモジ
爽「ダメですっ! 今すぐ何か飲まないと私は死んでしまいますっ! いや、むしろ、あなたのオシッコが飲めないなら自殺してやるっっ!!」=3=3
メロスは必死だった。 まさに、命の最後の灯を燃やしての、人生の全てをかけた訴えだった。
ミホコ「… そこまで言うのでしたら… 仕方ありませんね…」スッ
爽「!!」
ミホコ「でも… 恥ずかしいので、目をつぶっていて下さいよ?」
爽「は、は、はいはいはいはいはいはいはいはいっっ!!!」
メロスは、目をつぶり、少女に向かってあんぐりと口を開けた。
ミホコ「ん・・・///」スス…
少女はスカートをたくしあげてショーツをおろし、メロスの顔にまたがるような体勢をとった。
メロスは、当然・・・ 目をつぶったフリをしながら、薄目を開けて少女の股間を凝視していた。
爽(うおほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほおおおおおおおおおぉぉぉっっっ!!!wwwww)=3=3
その、薄い恥毛に包まれた美しいスリットを見ただけでメロスは頭が沸騰しそうになったが、なんとかこらえ、飲尿姿勢を維持していた。
そして・・・
ミホコ「…あっ、はぁ…///」プシィッ! ショッワアアアアアアアアアァァァ・・・・・
爽「!!」
スリットのすき間から、ついに黄金色に輝く聖水がほとばしり出て、メロスのノドへと飛び込んできた。
爽(あ、あ、あ、ああああぁぁ・・・・・!!)ゴキュゴキュゴキュ・・・
聖なる黄金水はパシャパシャとメロスの舌をやさしく打ち、少しだけしょっぱい味と共に、なんとも言えない豊穣な芳香が鼻をついた。
そして、深い背徳的で官能的な味わいを脳裏に刻み、しっとりとしたなめらかな感触を残してメロスのノドを通り過ぎていった。
爽「あ、あ、あ、あ、あああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ・・・・・・・・・・!!!!!」ビキビキビキビキビキビキビキビキビキイィ・・・・!!
ショロロロロォ・・・ ピ、ピチョンッ! …
最後の一滴をメロスの口に落とすと、少女はあわただしくショーツをはき、頬を赤らめて、言った。
ミホコ「こ、これで、全部です… あの、だ、大丈夫ですか?」
爽「………」ゴクゴクゴク・・・
爽「うむあああああああああああああああああぁぁぁ・・・・・!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴオオォ・・・・・
爽「いいいやあああああぁぁぁっっっっっっFOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO――――――――――――――――――ッッッッッッッ!!!!!!!」バッ
雄叫びをあげると共に、一気に3mほども跳躍したメロスの体からは、とんでもない量のオーラが噴出し、バリバリと電流のような光がその全身を駆け巡っていた。
爽「うおおおおおおおぉぉっ!! ありがとうございましたあぁっっ!!!」
ミホコ「えっ、は、はい…///」
少女に一言お礼を言うと、メロスはしゃがみ込んでクラウチング・スタートの姿勢をとった。
そして・・・
ド ゥ ッ パ ア ア アァァ ―――――――― ン ッッッ !!!!!
ミホコ「ヒッ?!」
まるで爆弾が炸裂したかのような凄まじいスタートダッシュで走り出し、地面をえぐりながらロケットのような勢いでフッ飛んでいた。
爽「うおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっっっ!!!!」ズダダダダダダダダダダダダ・・・・ッッ!!
風を切り、クソを飛ばし、音速を超えて駆けるメロスには、生気が漲っていた。
もう、この世になんの未練もなく、何も怖くなかった。
そして、もう、砂粒ほどの小さな迷いもなかった。
“友を助ける…!” ただ、その一心しか、メロスにはなかった。
爽「…………!」ズダダダダダダダダ・・・!
メロスは走りながら空を見上げ、太陽の位置を確かめた。
もう大分西に傾いている。
斜陽が、樹々の葉も枝も燃えるばかりに紅く染め上げていた。
もう夕方である。
おそらく2・3時間ほど眠ってしまっていたのだろう。
しかし、日没までには、まだ間がある。
この勢いで走れば、間に合うはずだ・・・!
メロスは走った。
唯一身に着けていたパンツすらも引きちぎれ、完全に全裸だった。
そして、その尻からは、まだボタボタとクソが垂れ落ちていた。
しかしもうそんなことはどうでもよかった。
走る。 全力で走る。 ただそれだけだった。
爽「う・・・っ!」
メロスは突然、苦痛で顔を歪ませた。
裸足で走っていた足の裏の皮がズルむけて、地面に点々と血の跡をつけていた。
爽「がっ! ふぅ…!?」ビキッ ビチビチビチィ…!
さらに、四肢から、何かが引きちぎれるような音がした。 筋肉の筋が何本か切れたようであった。
人間の体力の限界を大きく越えて走っていたため、体が悲鳴をあげ始めたのである。
爽「あ、ガッ! ゲッフゥッ!!」ブッ
メロスの口から鮮血が噴き出した。 肺の中の血管が破れたのだ。
爽「うぅ、ぐおっおぉ…!!」ズダダダダダダ・・・!
さらに目や鼻や指先からも血が噴き出してきた。 そして、あいかわらず尻からはクソがひり出ていた。
それでも、メロスは走った。
黒い風のように走った。
もう、頭の中はカラッポであった。
何か得体の知れない大きな存在に引っ張られるかのように、メロスは走った。
ついに、都サッポロの街の中へとメロスは走り込んだ。
全裸で、体中から血を噴き出し、クソをたれて走るメロスを、人々は物の怪を見るかのような目で見た。
メロスは、口から五臓六腑を吐き出してしまいそうなほどに苦しかった。
太陽が、もう地平線にかかりかけていた。
たのむ、止まってくれ。
そんな願いを嘲笑うかのように、ゆらゆらとゆらめきながら日が沈んでいく。
ロケットのように走り出した時の生気漲る姿はもうなく、地獄から現世に迷い込んでしまった亡者が、ヨロヨロとよろめいているようだった。
それでもメロスは走った。
しかし、そんなメロスの耳に、けたたましい悲鳴が聞こえた。
「キャ――――ッ! 幼女ちゃ―――――んっ!!」
目だけをその悲鳴の方に向けると、そこには恐ろしい光景があった。
道の真ん中で転んでしまった幼女と・・・ そこに猛烈な勢いで突っ込んでいく馬車の姿があったのだ。
爽「!!」
メロスには一瞬の迷いもなかった。
即座に方向を変え、幼女に向かって突進した。
そして・・・
母「アッ?!」
さきほどの金切り声をあげた母の前でメロスは跳躍し、幼女を抱きかかえ、ゴロゴロと地面を転がった。
しかし、
ドッゴオォォンッ!
爽「 がっ!! 」
馬の前脚がメロスの脇腹を蹴り上げ、数mフッ飛ばされたあげくにしたたかに背中を打ちつけた。
幼女「う、うぅ・・・ ウワアァァ―――ン!!」
メロスの腕の中で泣き叫ぶ幼女…
爽「…だ、大丈夫かい? 幼女ちゃ…」
幼女「?! ひっ! ホワッチャアアアアアアァァ―――――ッッ!!!」ドゴムッ!
爽「ぶぉはぁっ?!」=3
ケガがないか確かめようとしてくれたメロスの顔面を、幼女は凄まじい正拳突きでブッ叩いた。
メロスが、血とクソにまみれたあまりにもおぞましい姿をしていたからである。
母「ちょ、ちょっと幼女ちゃん、助けてくれた人を叩いたりしちゃいけま… ゲッ?!」ギョッ
爽「あ、いや、ケガがなかったみたいで、良かったっすね…」ヌボアァーッ…
母「! いやあぁっ! アチョワアアアアアアアアァァァ―――――――ッッッ!!!!」ボッゴオォッ!!
爽「うぁじゃぱぁっ?!」=3=3
母の稲妻の如きハイキックはメロスの顔面に炸裂。
メロスはバク転をするかのように後ろにフッ飛び、一回転して地面に叩きつけられた。
この母と娘を責めてはならない。
これは人の反射というものなのである。
母「さ、さあ、帰るわよ、幼女ちゃん…」ソソクサ
幼女「う、うん…」
メロスを尻目にソソクサと立ち去る親子…
爽「う… むぅ…!」ググッ!
なんとか立ち上がったメロスは、チラリと親子の背中を見た。
その、 目 は・・・・・
聖母マリアのように澄んでいた。
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