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    元スレモバP「独身のまま三十歳を過ぎてしまった」

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    201 = 1 :


    ~東京・シンデレラ事務所 会議室~


    社長「――分かった。すぐは難しいが同行スタッフを手配しよう」

    モバP「お願いします。それまでは私が同行する形で対応します」

    社長「すまないが頼むよ。さて、次は佐城くんがドラマ出演か」

    モバP「はい。これまでの子役とは少し異なり、素で無口な個性と演じる役でも無口のキャラクターを活かし」

    モバP「ドラマで興味を持った人たちを、そのまま雪美のファンにスライドできないかと」

    社長「あらすじを聞いた限りだと佐城くんがはまり役だが、よく取れたね?」

    モバP「素でも無口で無表情なところが今までの子役に無いと、向こうが気に入ってくれまして」

    モバP「今回の抜擢につながりました。撮影場所が主に首都圏なのでCoPに引き継ぎます」

    社長「ん?ああそうか。制作が関西のテレビ局でも撮影場所がそうじゃないか」

    モバP「ですね。ウチもそうですが基本的に東京が拠点の事務所がほとんどですから」

    モバP「続いて城ヶ崎美嘉のイメージチェンジですが、新規と獲得済み案件の修正報告です」

    社長「もう何か取ってきたのかね?さすがだねぇ」

    PaP「城ヶ崎の出演内容変更については私から報告します」

    PaP「毎年、東京と神戸で行われる10代~20代女性向けファッションショーの出演が決まっていたのですが」

    PaP「衣装を現在のイメージを踏まえた物から、イメチェン後を意識した物に変更してもらいました」

    PaP「このショーは会場のお客さんの他、ショー主催元の公式サイトでも視聴が可能で」

    PaP「昨年のPV実績を踏まえると、イメージチェンジをファン層に印象付ける良い機会になると思われます」

    PaP「城ヶ崎のイメージチェンジ展開はこれを第一弾とする予定です」

    社長「そうなるとショー以降の展開は気を付けないといけないね」

    モバP「それについてはPaPと調整して対応を進めていきます」

    社長「分かった。よろしく頼むよ。さて次の議題は――」

    202 = 1 :


    ~シンデレラ事務所・オフィスフロア~


    千川ちひろ「あら、ありすちゃん。お疲れ様です」

    ありす「お疲れ様です。次回撮影用の新幹線チケットをお願いします」

    ちひろ「ちょっと待ってくださいね、ええと」ゴソゴソ カキカキ

    ちひろ「はい、どうぞ」

    ありす「ありがとうございます。それと一つ聞いても良いですか?」

    ちひろ「何ですか?」

    ありす「プロデューサーが昔の事務所は小さくて、スタッフは自分と社長とちひろさんの三人で」

    ありす「所属しているアイドルも10人ほどだったと言っていました」

    ちひろ「懐かしいですね。私が短大を出てここに就職した時ですから、もう10年くらい前の話ですよ」

    ありす「それで気になったんですが、今もアイドルやタレントとして所属している方っているんですか?」

    ちひろ「今も、ですか。残念ながら居ないですね。マストレさんがスタッフとして残ってますけど」

    ありす「え?マストレさんってアイドルだったんですか!?」

    ちひろ「ええ、といっても今でいう候補生ですが。当時のメンバーでデビューできたのは――」

    マストレ「残念ながら居ないな」

    ありす「マストレさん……」

    ちひろ「お疲れ様ですマストレさん」

    マストレ「お疲れ様です」

    203 = 1 :


    マストレ「さて、橘」

    ありす「は、はいっ」

    マストレ「そう身構えるな。説教をしたい訳じゃない」

    ありす「?」

    マストレ「私や私の同期も君達と同じく芸能界デビューを目指していた」

    マストレ「ただ、今とは事務所を取り巻く状況が違ったり巡りあわせが悪かったりで」

    マストレ「残念ながらその夢は叶わず、各々が他の道を選んで事務所を去った」

    マストレ「私は今もスタッフとして事務所に居るがな」

    マストレ「しかし、お前はその若さでチャンスを掴んだんだ。逃がすなよ、いいな?」

    ありす「は、はいっ!」

    マストレ「よし。それならこんな所で時間を潰してないで、すべき事があるんじゃないか?」

    ありす「え…えぇと、寮で宿題を終わらせて台本を読んできます!失礼します!」ペコリッ

    マストレ「睡眠時間はしっかりとれよ!」

    ありす「わかりました!」タタタッ

    マストレ「――ふぅ」

    ちひろ「珍しいですね、Pさんが昔の話をするなんて」

    マストレ「おおかた狭い大阪支社に居てノスタルジックな気分になったんでしょう」

    ちひろ「ありそうですね。どうでしょう?私達も今夜はノスタルジックに」

    マストレ「それなら会議が終わるのを待って社長とPも連れて行きましょう」

    ちひろ「そうですね、初期のメンバーを集められるだけ集めちゃいましょう」ピッピッ

    204 = 1 :


    ~都内某所~


    高橋礼子「それで皆で押しかけてきたわけ?」

    ちひろ「すいません急に押しかけちゃって」ニコニコ

    礼子「謝ってる顔じゃないわね」

    柊志乃「良いじゃない皆で飲むお酒は美味しいわ」ワイングビー

    礼子「貴女と私は接客する側なの、お酒飲むのやめなさい」パシッ

    志乃「ああっ」

    兵藤レナ「今日は許してあげたら?社長の奢りだそうよ?」

    社長「え?」

    片桐早苗「やった社長愛してる!おかわり!」

    モバP「乾杯前に呑んでる!?」

    礼子「貴女 今日は非番でも明日は仕事でしょう?」

    早苗「美味しいから大丈夫よ!」

    モバP「理由になってない!?」

    篠原礼「婦警、二日酔い……ちょっと思いつかないわね」グビグビ

    マストレ「アルコールのせいでは?」

    社長「……うん、最初からグダグダだがとりあえず乾杯」


    カンパーイ! ヤンヤ ヤンヤ

       ・

       ・

       ・

    205 = 1 :


    礼子「ふぅん、スタッフの増員ねぇ」

    志乃「私達が居た頃と比べたら信じられないわね」

    「P君の他に3人プロデューサーが居るみたいだし」

    早苗「しかも大阪支社長?出世したわねー」

    レナ「つまり今日は社長の奢りじゃなくてPさんの奢りね」

    モバP「!?」

    礼子「あら、それなら山○開けちゃおうかしら」

    モバP「へ?○崎?……礼子さん、それ何年?」

    礼子「」ニッコリ

    モバP「」ニッコリ

    礼子「25年」

    モバP「やめてぇ!」

    早苗「私ハイボールで!」

    ちひろ「私も!」

    マストレ「私もハイボールでお願いします」

    モバP「ちょっと!?皆さん!?」

    志乃「私はロックで」

    礼子「だから貴女は手伝いなさい」

    社長「私もロックでもらおうかな」

    モバP「社長!?」

    ちひろ「社長のGOがでましたー!」

    モバP「鬼!悪魔!ちひろ!」

    ちひろ「何で私だけ!?」

    カーンパーイ! イェーイ!

    イヤァァァ!


       ・

       ・

       ・

    206 :


    モバP「良かった…社長が出してくれて本当に良かった…」

    社長「何を本気でビビっとるかね、ああカードで頼む」

    礼子「一回で?」

    社長「一回で」

    社長「さて、みんな今日はありがとう。楽しかったよ」

    礼子「こちらこそ。Pくんも東京に来た時はまた来てね」

    モバP「はい、その時は是非」

    レナ「今度こそP大阪支社長の奢りね?」

    モバP「えっ」

    「あら、だったら○崎くらいなら何本も開けちゃおうかしら」

    モバP「やめて!?」

    マストレ「面白いくらい顔色変わってますね」

    ちひろ「表情も変わってますよ」

    早苗「………あっ!」

    志乃「急にどうしたのよ?」

    レナ「帰りの電車賃が無いとか?」

    早苗「電車賃くらいはあるわよ。そうじゃなくて社長が言ってた同行スタッフの件、すぐ解決するかも」

    モバP「本当ですか?」

    早苗「多分だけどね。この前の非番に偶然だけど会ったのよ」

    ちひろ「誰にですか?」



    早苗「美優ちゃん。三船美優」



    続く

    207 = 1 :


    あとがき

    脳内設定の説明回になりましたがヒロインが揃いました。

    そしてレスしてくれた皆さんありがとうございます。SS制作の励みにしています。

    質問や感想を作中で補完したり補足のレスが出来るので、現状 週に一度の更新ですが今後もよろしくお願いします。

    208 :

    おつ

    209 :


    この世界での川島さんは大阪支部には就職しないのかな?

    210 :

    まあ、永久就職が決まりかけだし
    でも、二号さんの候補が

    211 :

    美優さんの名前が出るだけで何か怖い。

    212 :



    売れてる人と売れてない人の格差があるけど売れてるメンバーがあとどのぐらい居るんだろうか…
    前に小梅と唯がSRの数が最多ってのは見たことあるけどこの世界だとどうなんだろ

    213 :

    ちょっとアニメネタ喋るが、美嘉のイメチェンって常務のやろうとしてたことに似てるな。
    常務の判断は美嘉の進学を考えれば妥当だったのか、まぁ大学でギャルモデルは一般的にはキツいよな。

    こういう未来の一つが見れるからモバマスの数年後系SSは好きだ。

    214 :

    >>212 すいません、白坂小梅に関しては検討しましたが登場させない予定です。

    というのもホラー・スプラッタ映画の年齢制限に本人の年齢が引っ掛かるため、仮に原作通りの路線で売ろうとするとPTAやBPOを敵に回す覚悟を求められるなと。

    そこを押し通す理由というか理屈が思いつきませんでした。ゲームならではの設定なアイドルだと思います。

    215 :

    それこそ現実と違うんだからCEROの規格変えるなりすればと思わんでもない

    216 :

    ある程度現実に沿ってた方が面白いし1の判断が全てよ

    217 :

    >>214
    この世界だと誰が1番売れてるんだろう。ぐらいの気持ちで書き込んだだけなんでそんな気にしなくても大丈夫ですよ


    もちろん作者の判断が全てな訳だし

    218 :

    尖った個性の集まりだから扱いにくいのも当然居るか……
    この世界だとあんきらも厳しいかな?

    219 :

    220 :

    乙です
    ハラハラヒヤヒヤするぅ…

    221 :

    あの続きは…

    222 :

    うわああああ
    めちゃ面白いSS見つけたと思ったのに更新が1ヶ月前だとショックだわ
    2ヶ月まではセーフだからそれまでになんとか期待

    223 :

    長らくレスが無くすいません。土日中に何とか投下できるよう現在作成中です。

    225 = 1 :


    まえがき

    更新遅くなりすいません。待っていてくれた皆さんに感謝です。

    それでは投下します。

    226 :

    まってたのん

    227 = 1 :


    片桐早苗が、三船美優の採用を提案してから一週間が経った。

    その間に他の採用候補者を見つけられなかった為、社長は本意ではなかったが三船美優に声をかける事にした。



    ~シンデレラ事務所 社長室~


    社長「………」

    三船美優「………」

    ちひろ「お茶はいりました」コトッ

    社長「うむ」

    美優「ありがとうございます」ペコリ

    ちひろ「それでは、失礼します」


    キィ…パタン


    社長「さて。千川くんから今回の件について聞いていると思うが、改めて説明を」

    美優「いりません」

    社長「そうか。今回こうして来てくれたという事は、良い返事を期待しても?」

    美優「その前に確認したい事があります」

    社長「何だね?」

    美優「Pさんが大阪に異動した理由です」

    社長「それは、いわゆる事業拡大で―」

    美優「嘘ですよね。社長の意思で決めた事なら中途採用で私に声をかけないはずです」

    社長「……」

    美優「もう一度聞きます。何故Pさんは大阪に異動したんですか?」


    228 = 1 :


    ~8年前~


    美優「契約を更新しない…?」

    社長「すまないが、三船くんとの契約は年内までだ」

    美優「そんな…何で…」

    社長「何で?君がPくんに思いを寄せている。それが理由だ」

    美優「っ!」

    社長「現状ウチは弱小事務所。それなのにアイドルと事務所の人間が男女の関係だと知られたら終わりだ」

    美優「待ってください!私とPさんはそんな関係じゃないです!」

    社長「疑われる時点で駄目なんだよ。君も他の事務所で起きたスキャンダルくらい耳に入ってるだろう」

    美優「でも、でも……Pさんは私の思いに応えないはずですよ?だってPさんには恋人が―」

    社長「なおさら問題だ。君は恋人がいる男性に思いを寄せている事になる」

    美優「それは……」

    社長「まあ、君の場合Pくんが初めてスカウトに成功した娘だからね。他の娘よりもプロデュースに熱が入ったんだろう」

    社長「しかし。さっきも言ったがウチは弱小事務所。軌道に乗せるためにも、今が正念場でスキャンダルは絶対に避けたい」

    社長「だから君との契約は更新しない。分かってくれるね?」

    ―――――

    ――――

    ―――

    ――



    229 = 1 :


    美優「親や自身の事で思う事があり退職するところを引き止めた、ですか」

    社長「そうだ。彼は優秀な人材だからね。ただ、結果として大阪支社を急に立ち上げる事となった」

    社長「そのせいで色々と足りない部分が出てきて、それを埋めるため君に声をかけたわけだ」

    美優「……つまりPさんが東京に戻る可能性は低いんですね」

    社長「たまに会議などで来ることはあるが、再び東京に異動となると望み薄だ」

    社長「私がそれを言えば、その時は本当に退職してしまう。だから君がここで働いても、会う機会は殆んど無い」

    社長「Pくんの現況に関してはそんなところだ。他に聞きたい事は?」

    美優「聞きたい事は特に無いです。雇用の内容などはちひろさんから聞いてますから」

    美優「ただ、ひとつだけ条件があります」

    社長「何だね?」

    美優「今後、大阪支社の規模が大きくなって人員が必要になった場合は最初に私を異動させる事」

    美優「それが条件です」

    社長「……分かった。約束する」

    社長(まさかとは思ったが、8年経っても彼への思いが変わらないのか……)

    社長(あの時に契約を切った事は間違いだとは思わない。しかし今回はどうだ?私は大きな過ちをおかしてしまったんじゃないか?)

    社長(……いや、もう決めた事だ。他に採用するアテが無いのも変わらない)

    社長「君も退職の手続きや引き継ぎで時間が要るだろう。3ヶ月後からで良いかね」

    美優「ちょうど今月末で派遣の契約が切れるので、来月からで構いません」

    社長「派遣?」

    美優「ちひろさんから聞いてませんか。私、今は派遣のOLですよ」

    社長「そうなのか。今月末で切れるなら丁度良い。来月からよろしく頼むよ」

       ・

       ・

       ・

    230 = 1 :


    ~三船美優の部屋~


    美優「ふふ、Pさん。また貴方のそばに居られるかもしれません」


    ベッドの横に置いた写真立てを見つめながらつぶやく。

    そこには当時のシンデレラ事務所を背景に、若き日のモバPが写っていた。

    アイドルとしてデビューする事も無く、己の意に反して契約を切られるという苦い経験をした場所であったが、

    彼と過ごした日々は今も彼女の中で一番の宝物となっている。



    美優「大阪支社、きっとすぐに大きくなって私を呼んでくれますよね…」


    契約を切られたのは高校3年の冬。

    もうすぐ受験という時期だった為、両親とモバPには学業専念を理由にシンデレラ事務所をやめると伝えた。

    親の反対は全く無かった。むしろ娘が普通の学生に戻った事を安堵していたように思う。

    モバPからは大学生活と並行してみる気は無いかと言われたが断った。

    何と言って断ったのか思い出せないが、彼が悲しい笑顔で私を見送った事は覚えている。


    美優「いつの間にか8年も経ってます」


    机の上にある雑誌に手を伸ばす。モバPのインタビュー記事が掲載されていた。

    TKY48グループやイブニング娘のプロデューサーほどではないが、彼もヒットメーカーとして雑誌に登場していた。

    そのインタビュー記事で度々登場するのが自分だった。名前は伏せられているが、

    『この仕事を続ける限り、初めてスカウトした娘や、初期メンバーをデビューさせてあげられなかった事を忘れちゃいけないと思ってる』

    事務所を去ってからモバPとは一度も会っていない。しかし彼は私を思い続けてくれていた。

    8年も離れれていた男女が互いを思い続けていたのだ。何と運命的な事だろう。

    231 = 1 :


    美優「だけど、きっと貴方の横には誰か居るんですよね」

    貴方の事を異性として今も想い続けている。しかし彼は私の事を異性として想い続けているわけじゃない。

    そんな事は分かっている。8年間、モバPの事を過去の事だと割り切る機会は幾らでもあった。

    大学生活での4年間、社会人になってからの4年間。

    声をかけてくれる男性だって居た。しかし全て断ってしまった。


    美優「私を馬鹿な女だと笑いますか?だけど良いんです」


    片桐早苗から連絡をもらうまで、過去に縛られた愚かな女と自嘲しながら生きてきたが間違いだった。

    再び彼のそばで生きる事が出来るのだ。今まで他の誰かを受け入れなかったのは正しかったのだ。

    だから、彼にとっての一番が私で無い事など些細な事だ。

    だけど、もし貴方が許してくれるなら、受け入れてくれるなら、



    美優「私を二番にしてくださいね?」




    続く

    232 = 1 :


    あとがき

    遅くなりすいません。次回更新は一ヶ月も空かないよう頑張ります。

    なかなか投稿できなかった美優さん登場回ですが、8年間会えないまま想い続けたヒロインを何とか書けたと思います。

    そしてレスしてくれた皆さんありがとうございます。SS制作の励みにしています。

    質問や感想を作中で補完したり補足のレスが出来るので、今後もよろしくお願いします。

    233 :


    美優さんがいいポジションに収まりそう

    234 :

    おつ
    美優さんいいぞー

    235 :


    三重士の一角は伊達じゃないね

    236 :

    乙!
    この欲望渦巻く感が素晴らしい!

    237 :

    ヤンデレラ追加入りまーす

    238 :

    モバPの元にヤンデレが吸い寄せられる様は、正に手塚○ーン

    239 :

    この闇は応援したくなる闇

    240 :

    美優さんが流されてない…

    241 :

    242 :


    三船美優がシンデレラ事務所に入社してしばらく経った。

    その間、橘ありすが出演するドラマの視聴率はそれなりに推移。

    佐城雪美が出演した単発ドラマも同様で、視聴率は及第点と言えた。

    その結果を受け、ありす・雪美に別のドラマ出演依頼が舞い込む事となった。

    しかし、その後が続かない。

    同行スタッフとして大阪と東京を往復するはずだった美優だが、現在は東京近郊のロケ地送迎が主な業務となっていた。


    ~事務所 会議室~


    社長「思った以上に状況が良くない?」

    モバP『はい。浪速興業がUMD48を展開しているため、アイドル営業ではなく女優方面で営業していましたが』

    モバP『浪速興業側も同様に女優方面の営業を強めたため太刀打ちできません』

    社長「ううむ、同業他社が強すぎたか・・・」

    社長(どうする。彼が大阪に異動した経緯を考えたら、東京に戻ってこいと言えば退職してしまう)

    社長(彼を慕うアイドル達を留めるためにも退職だけは避けねばならん)

    社長(しかし大阪営業が行き詰っているのも事実。何かしら援護が無いと責任を感じて退職しかねん)

    社長「状況は分かった。こっちも手を考えるから、もうしばらく頑張ってくれ」

    モバP『分かりました。失礼します』

    ピッ

    社長「・・・考えるとは言ったが、どうしたものかね」

    243 = 1 :


    ~櫻井邸~


    黒服「――以上がモバP氏の現況になります」

    桃華「ありがとう。下がって良いですわ」

    黒服「はっ」


    ガチャ バタンッ


    桃華「さて、お祖父様。せっかくの機会だと思いません?」

    桃華祖父「ほう?何がだね?」

    桃華「Pちゃまをシンデレラ事務所から引き抜く機会が、ですわ」

    桃華祖父「桃華、若造ひとり引き抜いて何だと言うのだ。お前が奴に入れ込んでいるのは知っているが――」

    桃華「あら、お祖父様も実はPちゃまを買ってらっしゃるでしょう?お父様から聞きましたわ」

    桃華祖父「・・・」キッ

    桃華父「黙っていろと言われた記憶はありませんが?」

    桃華祖父「・・・まぁ良い。桃華、奴を引き抜いてどうするつもりだ」

    桃華「もちろん決まってますわ。お祖父様の夢を叶えるため」

    桃華「他にありまして?」

    244 = 1 :


    ~大阪 モバP宅~


    川島瑞樹「――浪速興業って、そんなに強いのね」

    モバP「ああ。ここから好転する未来が想像できん」

    瑞樹「うーん、だったら辞めちゃえば?」

    モバP「え?」

    瑞樹「だって どうしようも無いんでしょ?」

    モバP「いや、しかし・・・」

    瑞樹「辞めて 一旦リセットして、二人で新しい人生を始めましょ?」

    モバP「瑞樹・・・そうだな、それもありかもな。だけど」

    瑞樹「だけど?」

    モバP「社長が何か手を考えると言ってたから、それの結果が出るまでは今の仕事を続けるよ」

    瑞樹「――そう、無理だけはしないでね?」

    モバP「ああ、分かった」

    瑞樹(――プロポーズは まだ言ってくれそうに無いわねぇ)

    瑞樹(焦らしても仕方ないし晩御飯つくりますか)


    ガチャ


    瑞樹「豚肉、豆腐に生姜・・・豚の生姜焼きと冷奴ね」

    モバP「あと味噌汁のみたい」

    瑞樹「はいはい、味噌汁の具に出来そうなのは――」

    245 = 1 :


    ~シンデレラ事務所 事務フロア~


    CoP「あれ?社長は出張でしたっけ?」

    千川ちひろ「急に決まった出張ですよ。なので今日スケジュールボードに書き足しました」

    CoP「了解です。へぇ、行き先は大阪ですか」

    久井留美「ポジティブに考えたら、大きな商談があって社長も出席する為の出張かしら」

    CuP「それ良いですね。商談成立が確定ではないから我々には黙ってる感じですね」

    三船美優「そうなると、帰ってきた社長の様子で結果が分かっちゃいますね」

    PaP「そこはまぁ、明るい様子で帰ってくるのを祈りましょう」

    ちひろ「ですね。それで、お三方は大きな商談をお持ちで?」

    CoCuPaP「「「うっ」」」

    留美「あら、千川ちひろ時期社長が直々に発破をかけてるわね」

    ちひろ「社長の椅子なんて狙ってませんよ!?」

    美優「そうですよ。次期会長ですよね?」

    ちひろ「そっちも狙ってないですからね!?」






    ~大阪・阪久グループ本社 応接室~


    社長「・・・・」

    桃華父「浪速興業が強すぎて、これ以上の成果を大阪で出す事は難しい」

    桃華父「しかし彼を東京に戻す事は出来ない。何故なら本人がそれを望んでいないから」

    桃華父「かといって退職してしまうと、彼を慕う多くのアイドルが離脱し経営が成り立たない」

    桃華父「貴方にとって今のP氏は爆弾に等しい。違いますか?」

    社長「――いえ、違いません」

    桃華父「良かった。そこで提案なのですが、大阪支社の活動は休止して」



    桃華父「彼を我が阪久グループに出向、というのはいかがでしょう?」

    246 = 1 :

    本日分の投下終了です。かなり更新が遅くなってしまったのですが、読者さんまだ居ますでしょうか?

    247 :

    ここにいるぞ!
    おつ

    248 :


    読んではいる

    249 :

    乙待ってた

    250 :

    乙。待ってた甲斐があった。


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