私的良スレ書庫
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元スレ京太郎「俺が三年生?」美穂子「傍にいられるだけでいいんです」
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乙です
照相手ならこうなるわな
他の相手なら追いかけたんだろうけど…
照相手ならこうなるわな
他の相手なら追いかけたんだろうけど…
今回の教訓
意思疎通はきちんとしないとダメ
その点姫様ははっきり意思表示はしているからなあ
意思疎通はきちんとしないとダメ
その点姫様ははっきり意思表示はしているからなあ
京太郎は女神の気まぐれで出来ている
なんて風になりそうというかなったな。
なんて風になりそうというかなったな。
んじゃ、やります
エピローグからエンディングまで行く予定なんでよろしく
エピローグからエンディングまで行く予定なんでよろしく
・三年、エピローグA
照「……」
菫「寝ているのか?」
照「……」
菫「準決勝はうちが一位抜けだ。みんなが頑張ってくれた」
照「……」
菫「なにがあった。お前がそのままだと、その……困る」
照「……ごめんなさい」
照「私、もう打てないかも」
淡「もう打てないかもって?」
菫「ああ、理由も何も話さずにそれだけだ」
淡「ふーん、スミレも甘いね。そういうの許すんだ」
菫「そうかそうか。なら普段お前に関して見逃していることも厳しく追及しようか」
淡「あわっ、や、やぶへび!?」
菫「正直言うと戸惑ってしまってな。あいつがあんな揺らいでるのは初めて見たから」
菫(あえて言えば一年前、個人戦の時に少し様子がおかしかったが)
淡「大体わかったよ。つまりこれは……失恋だね!」
菫「……は?」
淡「きっと気づいちゃったんじゃないかな? 私とキョータローのラブパワーに!」
菫「そうかそうか。ということはあれもこれもそれもどれもお前のせいか……!」ゴゴゴゴ
淡「またしてもやぶへび!?」
優希「せんぱーいタコスーって、あれ?」
和「いないですね。どこかに出てるんでしょうか?」
まこ「朝からこの調子じゃ。めっきり姿を見せん」
優希「むむ、またいつもの放浪癖がでたじぇ」
和「そういえば、部長もいませんね」
まこ「探しにいっちょるわ」
和「そうですか……」
優希「で、咲ちゃんはぼーっとしてどうしたんだじぇ」
咲「……え、私?」
まこ「ほんに心ここにあらずか」
和「お姉さんとなにかあったんですか?」
咲「……」
『だからもう……かまわないで』
咲「なにも、できなかったな」
和「はい?」
咲「ごめん、私ちょっと外の空気吸ってくるね」
京太郎「……」
『だから……もう、関わらないで』
京太郎「だから、なんだよ」
京太郎「そうかもしれないってずっと思ってたろ」
京太郎「俺の方がよっぽどひどいこと言ったくせによ」
京太郎「落ち込む資格もないよな」
久「ところでさ、落ち込むのに資格っているわけ?」
久「って、あんたなら言いそうだけど」
京太郎「……」
久「まったく姿見えないから探しに来たんだけど、やっぱりなにかあったみたいね」
京太郎「俺さ――」
久「ああ、言わなくていいわよ。どうせ宮永照のことだろうし」
京太郎「……お見通しか」
久「あんたがそんなに落ち込むのって、私のことじゃなければあの子のことでしょ」
京太郎「昨日の今日でよく自分のことじゃないって思えたな」
久「だってそうなんでしょ? 気にされてないってのも癪だけど」
京太郎「んなわけないだろ……少なくとも日中はそれで顔出せなかったわけだし」
京太郎「……ずっと言いたかったことがあって、それを言おうとして……でも言えなかった」
久「なに、思いっきり拒絶されたの?」
京太郎「まぁ、そんな感じ」
久「……なにそれ、なんかムカつく」
京太郎「なんでだよ」
久「だって、私の時はそんなに落ち込んでなかったじゃない。なにごともなかったかのようにまたまとわりついてきてさ」
京太郎「落ち込んだに決まってんだろ。見えないとこでさ」
久「じゃあ今回もさっさと立ち直りなさいよ」
京太郎「無茶言うなよ……」
久「ほら、やっぱり」
久「前々から思ってたけど、あんたあの子のこと特別視しすぎ」
京太郎「そんなことないって」
久「だって話題に上がるたびに微妙な顔してるし」
京太郎「してない」
久「してる。そもそもちょくちょくポッキー食べてるのだってそうでしょ」
京太郎「いや、だからそれは……」
久「思いっきり引きずってる証拠じゃない」
京太郎「あーもう!」
京太郎「ほんと勘弁してくれ……しばらく一人になりたいんだよ」
久「……ふぅ、うまくいかなかったか」
久「煽れば立ち直ると思ったんだけどね」
久「……あと一押し、なにか考えとかなきゃね」
久「あーあ、なんで敵に塩を送ろうとしてるんだろ、私」
久「まぁ、卑怯なことしちゃったしね……」
久「さ、今日も勝ち進んで決勝、行くわよ」
和「先輩、具合が悪いんでしょうか?」
優希「今日も顔ださないじぇ」
まこ「部長が大丈夫と言うんじゃけぇ、心配いらん」
まこ(とは言うものの、またなにかあったな、こりゃ)
咲「……」
久「あと、咲には話があるから」
咲「今日の試合のことですか?」
久「それも込みで色々とね」
久「てなわけで優希、がっつり行ってきなさい!」
優希「合点承知!」
照「ん……もう明るい」
照「……向こうの準決勝、始まってるかな」
照「清澄が勝ちあがってきたら……」
淡「おっはよー」
淡「テルー、朝だよー」
照「……」
淡「寝たふりだってのはわかってるんだからねっ」
照「淡、重い」
淡「おっぱい大きくなったから体重増えたのかな?」
照「……出てって」
淡「えー? やだ」
照「いいから」
淡「やだってば」
照「……もういい、勝手にして」
淡「うん、好きにする」
>>779
彼を返して!彼を返して!彼を返して!須賀京太郎返して!
彼を返して!彼を返して!彼を返して!須賀京太郎返して!
淡「スミレ、心配してたよ?」
照「……そう」
淡「私はいいんだけどねー。むしろ活躍の機会が増えちゃうし」
照「悪いとは思ってる……けど」
淡「テルーもさ、キョータロー取られたからって気にしすぎだよね」
照「……」
淡「ま、私とのラブラブっぷりを見せられたら仕方ないけどね」
照「それはない」
淡「じゃあ別のだれかってことだね。キスでもしてたの?」
照「……」
淡「そっかぁ……私もしたけどね」
照「――っ」
淡「いったぁ……いきなり平手打ち?」
照「京ちゃんは、私に色んなものをくれた!」
照「いつも一緒にいてくれた!」
照「でも、離れなきゃいけなくなって……!」
照「だからせめて約束だけはって……!」
淡「……ならさ、なんで諦めちゃうの?」
淡「ううん、なんで諦められるの?」
淡「私なら絶対無理。なにがなんでも欲しいんだもん」
淡「私は言ったよ? 行動したよ?」
淡「照はなにもしないで泣き寝入りしちゃうんだ」
淡「そんなことなら本当に私が全部もらってっちゃうから」
照「……そんなの、許さない」
淡「じゃあ、どうするの?」
照「会ってくる……まだ、一番したいことをしてないから」
淡「ま、私には負けると思うけどね」
照「勝手に言ってて」
京太郎「……今なら投身自殺した奴の気持ちがわかるな」
京太郎「しないけどさ」
京太郎「やっぱり、曖昧なままにしとくべきだったかな」
京太郎「答えを出さないなら、少なくともこんな風になることはなかったわけだし」
京太郎「なんにしても、もう取り返しがつかないんだよな……」
咲「やっぱり、ここにいた」
京太郎「咲か」
咲「お姉ちゃんに会ったんだね」
京太郎「久ちゃんに聞いたのか」
咲「うん……またここにいるんじゃないかって」
京太郎「こっぴどくやられたよ。結果は見てのとおりってか」
咲「私も、お姉ちゃんに会ったよ」
京太郎「そうか……」
咲「かまわないでって言われちゃった」
京太郎「やっぱ愛想つかしていなくなったのかな」
咲「ううん、違う」
咲「だって、お姉ちゃんは言ってたもん」
咲「お父さんとお母さんが別々に暮らすことになって、お姉ちゃんはお母さんについて行って」
咲「私に、お父さんと京ちゃんをお願いって」
咲「私は自分のことだけで精一杯だったけど……」
咲「お姉ちゃんはずっと京ちゃんの心配してた」
京太郎(ずっと知りたかったことの一つ)
京太郎(蓋を開けたらこんなもんか)
京太郎(最初からこいつに聞けば早かったんだ)
京太郎(ただ、聞くのが怖かっただけで)
咲「だから、もう一回お姉ちゃんに会って……ううん、会ってあげて」
京太郎「ダメだ……もう足がすくんでる。またあんなこと言われたらって思うとさ」
咲「……京ちゃん、こっち向いて」
京太郎「なんだ、俺の情けない顔が見たいのか?」
咲「うん、だから」
京太郎「好きにしろよ……」
咲「じゃあ――」グイッ
京太郎「――」
京太郎「咲、お前……」
咲「……やっぱり、私じゃダメなんだね」
京太郎「……俺の能力のこと、知ってるのか?」
咲「うん、それも部長から聞いたの」
京太郎「……」
咲「妹だもんね、私」
京太郎「ああ……」
咲「じゃあ、京ちゃんのかわいい妹からのお願いです」
咲「お姉ちゃんと仲直りしてください」
咲「京ちゃん、いっつも誰かのために動いてるもんね」
咲「結局は自分のためだって言ってるけど」
咲「なら、聞いてくれるよね?」
咲「だってこれは自分のためじゃなくて、かわいい妹のためなんだもん」
京太郎「……まったく」
京太郎「どいつもこいつも気安くキスしやがって」
京太郎「いいぜ、やってやるよ」
京太郎「でもこれは俺がそうしたいからするんだ」
京太郎「色々溜まった恨み辛みをぶちまけにいくんだからな」
咲「うん、それでいいよ」
京太郎「かっこわるいとこ見せて悪かったな……けど、やってくるよ」
咲「待ってるから」
京太郎「あと、久ちゃんにも礼を言っといてくれ。絶対入れ知恵されたろ、お前」
咲「はいはい、わかったよ」
京太郎「そんだけだ。じゃ」
咲「……頑張ってね」
咲(私の本当に欲しかったもの)
咲(また、三人で……)
照「……迷子になっちゃった」
照「そもそも、京ちゃんがどこにいるのかわからないし」
照「どうしよう……」
京太郎「また迷子か、こりないな」
照「京ちゃん、私……」
京太郎「何も言うな。まずはこっちの話を聞け」
照「……」
京太郎「照ちゃんにはさ、色々言いたいことがあるよ」
京太郎「それこそ恨み言だってある」
京太郎「でも、そんなのは後回しにして、一番言いたいことがあるんだ」
京太郎「――ありがとう」
京太郎「俺が立ち直れたのも、ここまで来れたのも、全部あの時照ちゃんが傍にいてくれたからだ」
京太郎「照ちゃんが俺のことを恨んでいても、憎んでいてもかまわな……くはないけど」
京太郎「ずっと、それだけ言いたかったんだ」
照「……私も、京ちゃんにずっと言いたかったことがある」
照「でも、それは後回し」
照「今はこれだけ――」
京太郎(その唇は柔らかくて、ポッキーの味がしそうだと思ったけど、そんなことはなかった)
京太郎(少したってからその感触は離れて――)
照「待ってて、勝ってくるから」
京太郎(照ちゃんは微笑む)
京太郎(そこには、俺がずっと心に思い描いていた太陽があった)
京太郎「えっと、今日は大会の最終日で……そのあとはテレビ出演だな」
照「おやつの予定は?」
京太郎「そんなのスケジュールに書けるか。買い置きしてるから適当にどうぞ」
照「もう開けてる」モグモグ
京太郎「早すぎだろ」
京太郎「もう照ちゃんがプロ入りして三年目か……なんか早かったな」
照「実際時間が飛んだような気がする。いわゆるキンクリ」
京太郎「なんだそれ、高校の後輩が使えそうな響きだけど」
照「もしくは妖怪のせい」
京太郎「なんにしても鉄筋コンクリートの略ではなさそうだな」
照「それにしても、京ちゃんがマネージャーで良かった」
京太郎「あのさ……それ、わざわざ頭を下げられて頼まれたんだぞ?」
照「ヘッドハンティング」
京太郎「蓋を開けてみれば納得したよ……これは俺にしか務まんないってな」
照「他の誰かに任せられるかって? 情熱的」
京太郎「照ちゃんが好き放題やったせいだろうが! だれもかれも匙投げて俺に回ってきたんだよ!」
照「むっ」
京太郎「カメラの前では社会性あるのにな!」
照「それは……照れる」テレテレ
京太郎「いやいや、褒めてないから」
照「でも、京ちゃんだって就職に困ってたはず」
京太郎「うっ……たしかにそうだけどよ」
照「じゃあ私に感謝するべき」
京太郎「いや、就職しようと思えばいけたんだけどさ」
透華『就職が決まっていない? ならうちに来なさいな』
衣『うんうん、そうすべきだ』
京太郎「なんか永久就職になりそうだったから」
照「永久就職?」
京太郎「身を固めることの隠語でもあるな」
照「むっ、それはダメ」
京太郎「そうでなくても神社の方から婿にならないかとか誘われたり、一番シャレにならなかったのはアレだな」
照「アレ?」
京太郎「弁護士を敵に回すと怖い」
照「なにがあったの?」
京太郎「いや、全く身に覚えのない婚約が進んでるんだぞ? 軽い恐怖だよ」
照「……どうせ京ちゃんが悪い」プイッ
京太郎「リアルに殴り合いになったんだから勘弁してくれ……なんとか誤解は解けたけど」
照「京ちゃんは大学に行こうとは思わなかったの?」
京太郎「大学なぁ……久ちゃんから誘われたけど」
照「……」
京太郎「結局行かなかったな」
照「それで私のとこに来たと」
京太郎「違う。貯めた金で旅に出て、たまたま照ちゃんのとこに寄ったらスカウトされたんだよ」
照「つまり、私のことが恋しくなったと」
京太郎「どこを要訳したらそうなるかなぁ」
京太郎「っと、そろそろ時間だな」
照「ん、今日は気合入れていく」
京太郎「目指すは優勝か」
照「勝てば三連覇」
京太郎「三連覇、ね」
『じゃあ、夏の大会で三連覇。これでどうだ』
京太郎(なんか昔、そんなこと言ったような気がするな)
照「待ってて、勝ってくるから」
京太郎「そういえばさ、最後のインターハイのときも同じこと言ってなかったか?」
照「うっ……」
京太郎「結局白糸台が優勝したけど、個人戦では咲が優勝してたよな」
照「あれは……不調だったから」
京太郎「まあ、多分俺のせいだな」
照「……自覚あったんだ」
京太郎「照ちゃんは知ってたのか?」
照「うん、ずっと前から」
京太郎「じゃあなんであの時キスなんてしたんだかな」
照「抑えきれなくて、つい」
京太郎「抑えきれなかったのは俺の方なんだけどな」
照「じゃあ悪いのは京ちゃん?」
京太郎「わかっててしてきたそっちにも責はあるだろ」
照「私の処女、奪ったくせに」
京太郎「それとこれと関係あるかのように言うのはやめなさい」
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