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元スレ京太郎「俺が三年生?」美穂子「傍にいられるだけでいいんです」
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恭子「今ので副将も収支はプラスですね」
由子「うんうん、堅実なのよー」
「漫ちゃんはもうちょい頑張らんとね~」
漫「うぅ、肩身が狭い……」
洋榎「よしっ、そのままいったれ!」
塞「ロン、3900」
初美「はーい」
塞(どうにか上がれたね……でも、次は薄墨が北家)
初美「……」ズズッ
塞(さぁ、来なよ……悪石の巫女!)
霞「さてさて、この試合で何回あがれるかしら、役満」
巴「一回上がるだけでも負債がなくなりますね」
春「そうしたら私の黒糖も戻って――」
霞「来ないわよ?」
春「なん……だと……?」シオシオ
巴「ああっ、はるるがしおれて」
春「私はもうダメ……せめてお墓には一日ひと袋黒糖を……」
霞「大げさね……はい、これ飲んで」
春「ん……こ、これは!」
霞「黒糖ジュース。ためしに作ってみたの」
巴「いつの間にそんなものを……」
小蒔「えへへぇ、京太郎さまぁ」ムニャムニャ
絹恵「ノーテン」
塞「聴牌」
和「ノーテン」
初美「……聴牌です」
塞(ふぅ……消耗するけど、しっかり塞げてる)
塞(でも最後まではキツイかな……)
塞(それにしても……)
初美「ぶぅ……」
塞(親に振り込んでまで北家を続けようとするなんて……)
塞(今回は流局したから助かったけど)
塞(なんにしても前半戦、薄墨の北家はあと一回)
初美(せっかくの北家なのにあがれないなんて……)
初美(宮守の副将、本当にこっちの手を塞いでるのですよ……)
初美(でも、塞ぎ続けることはできないみたいですねー)
初美(こうなったら根比べ……とことんやってやるのですよ!)
『前半戦終了――!』
塞「つ、疲れたぁ」
白望「お疲れ」
塞「あれ、珍しい。シロが出てくるなんて」
白望「心配いらないよ、トイレのついでだから」
塞「うん、ぶち壊しだね」
白望「……がんばって」
塞「まぁ、任せなさい」
京太郎「お、休憩中か」
塞「今日はよく会うね」
白望「ども」
京太郎「お疲れだな」
塞「あはは、まだ大丈夫」
京太郎「これ、やるよ」
塞「ジュース?」
京太郎「糖分補給にいいと思ってさ」
塞「いいの? 敵に塩送っちゃってさ」
京太郎「心配すんな、もののついでだ。うちの副将に届けるとこだから」
塞「だよね」
京太郎「ほら、お前も」
白望「……ありがと」
京太郎「ま、無理せず頑張れよー」
塞「……やっぱりさ、なんか似てるよ」
白望「それ、前も言われたね」
塞「いや、見た目だけじゃなくてさ」
白望「……自分じゃよくわからないかな」
京太郎「それじゃ、俺は戻るぞ」
和「あの、先輩」
京太郎「ん?」
和「ご褒美、ほしいです」
京太郎「褒美ね……」
和「もちろん、活躍できたらでいいですから」
京太郎「んー、そうだな、頑張ってるしな」
和「約束です」
京太郎「おーけー」
和(私が頑張ればお父様に認めてもらえる)
和(ゆーきや咲さんとも一緒にいられる)
和(それに、先輩のご褒美……キス、とか)
和(負けられませんね)
京太郎(ご褒美かぁ……食べ物、いやぬいぐるみとかか?)
京太郎「なんにしても気合は十分っぽいな」
はやり「あ、京太郎くん発見」
京太郎「は、はやりん!」
はやり「そうだよー、京太郎くんのはやりんだよっ☆」
京太郎「ど、どうしてこんなところに、解説中じゃ」
はやり「ちょっと休憩中なんだ。これから戻るところ」
京太郎「頑張ってください。俺、リモコンぶんどってでも見ますから!」
はやり「うーん、それより……」ギュッ
京太郎「!?」
はやり「ちょっと来てもらおうかな?」
「さて、後半戦の開始です……ところで瑞原プロ、その男子生徒は一体」
はやり「えー? 須賀京太郎くん。地方のイベントで手伝ってくれたことがあるんだよ?」
「は、はぁ……」
はやり「大丈夫、京太郎くんはタレント性あるから☆」
「そういう問題ではないんですけど……」
京太郎「……」ガッチガチ
京太郎(なんだこの状況は……)
京太郎(てか、これがテレビデビューか?)
はやり「さ、ここ座って?」
京太郎「は、はいっ」
京太郎(腹をくくれ、俺。もうどうにもならん……!)
玄「さーて、今日の瑞原プロのおもちは……」ポチッ
京太郎『……』ガッチガチ
玄「ふぇ?」
玄「……おっ、おおおっ、お姉ちゃーん!」
宥「なにー?」
玄「きょっ、京太郎くんが瑞原プロとおもちで!」
宥「わぁ、京太郎くんだぁ」ホッコリ
怜「あ、須賀くんやん」
竜華「こらっ、話そらそうとしてもダーメ」
セーラ「たしかに須賀やな」
泉「あ、本当ですね」
「須賀? 先輩たちが話してたアレですか」
竜華「うそっ、ほんまに!?」
淡「あ、キョータローだ」
菫「……なんでテレビに」
照「……」
照(瑞原プロと一緒なんだ……)
照(ちょっと鼻の下、のびてる)
淡「どーかしたの?」
照「ううん、相変わらずだと思っただけ」
淡「ふーん」
「……ねえ、なんか最近淡と宮永先輩、空気微妙じゃないか?」
「私にはよくわからないかな」ズズッ
姫子「部長、こい見てください!」
哩「なんね……って、須賀くんはなんばしょっとね……」
煌「テレビ出演……すばらです!」
「……誰?」
「わからん。多分政治が悪い」
成香「チカちゃんっ、これ!」
誓子「須賀くん? ……なにしてるのよ、もう」
揺杏「テレビ出演とか有名人じゃん」
爽「ってことは友達の私らも有名人!?」
誓子「そんなわけないでしょ」
ネリー「サトハー、これこれ」
智葉「メグのことなら心配いらないだろう」
ネリー「そっちはいいよ。こっちだってば」
智葉「解説か? ……なぜ須賀がそこにいる」
明華「スカウトされた……とか?」
ハオ「拉致されたとか」
智葉「もうちょっと現実的な答えを頼む」
ネリー「まいったなぁ、見てるんだったらもうちょっと流れ寄せといたのに」
久「京太郎、ちょっと遅いわね」
まこ「また道草でもくっとるんじゃろ。心配いらん」
優希「さ、さすがにギブだじぇ……」
咲「……よくあの量、食べれたね」
和「ツモ、4000オール」
和「ロン、8100」
和「ツモ、2200オール」
塞(ここにきて清澄がのってる……!)
塞(しかも薄墨が北家……まずいぞ、この状況)
塞(もう限界が近いのに……)
絹恵(あかんわ、せっかくお姉ちゃんが稼いできたのに……)
絹恵(まずは清澄を止めな、どうにもならんし)
絹恵(だれかが上がるか流局するか……)
初美「うぅ……」グスッ
絹恵(永水はあかん。自分が上がれないなら親に振り込んででも北家を続けようとするし)
絹恵(じゃあうちか、宮守か)チラッ
塞「……」トン
絹恵「――っ、ロン! 1300は2200!」
塞(うまくいった……姫松も同じ考えだったみたいだね)
トシ「うまいことはまったねぇ」
胡桃「清澄調子のりすぎ!」
白望「そうだね、結構点差も開いちゃったし」
豊音「私が取り返すから問題なしだよー」
エイスリン「メザセ、ユウショウ!」
洋榎「相手の差し込み、うまいこと入ったなぁ」ホッコリ
恭子「このまま順調にいけばいいんですけど」
由子「なにか心配事?」
恭子「宮守は明らかに永水を警戒してるけど、清澄はそうでもない」
漫「トップの余裕ですかね?」
「もしくは、うちらが警戒してる隙を狙ってるとかやないの~?」
恭子「なんにしても薄墨の北家はあと一回……油断は禁物です」
和「リーチ」
塞(親リーチ!? また連荘するつもりか!?)
塞(まだ薄墨は鳴いてない。これなら原村を塞げば……!)
初美「カン」
初美「もう一回、カン」
絹恵「――っ」
塞「――っ」
絹恵(最初から持ってた!?)
塞(暗槓でもありなのか……!)
初美(この千載一遇のチャンス……今度こそ上がってやるのですよ……!)
塞(あーもう、どうする、私!)
塞(もう塞げるのはこの局が最後……なら)
塞「……」ジッ
和「?」
和(また、なにか重いような……)
塞(オリに徹して、原村は塞ぐ)
塞(振り込め……全中王者!)
和「……」トン
初美「ロン! 32000!」
和「……はい」
和(リーチをかけていたとはいえ、役満に振り込んでしまうなんて……)
和(少し、焦りすぎましたね)
和(これじゃご褒美なんてお願いできません)
久「あちゃ~、振り込んじゃったかぁ」
まこ「まぁ、-32000でもスタート時と同じくらいじゃけぇ」
久「それもそうね。トップなのは変わらないわけだし」
優希「こ、これぐらい、県大会の決勝に比べればマシだじぇ……」ウプッ
まこ「まったくじゃ。次鋒で役満を二回あがるやつはいるし、大将では三回も飛び出す始末」
久「長野が魔境だっていう人もいるけど、正直そこらへんは大きいわよね」
咲「あ、あはは……」
『副将戦終了――!』
はやり「それじゃ、またねー」
京太郎「はーい」デレデレ
京太郎「いやー、まさか頬にキスしてもらえるとは……」
京太郎「よし、またライブに行こう、そうしよう」
豊音「あ、京太郎……くん?」
京太郎「ああ、今から試合か」
豊音「うん……あのね、一つ聞いてもいいかな?」
京太郎「スリーサイズ以外だったら」
豊音「それじゃあさ――」
豊音「そのほっぺたの口紅、なぁに?」
京太郎「ほっぺた……口紅……まさか!」バッ
豊音「まさかってことは覚えがあるんだ」
京太郎「いや、これはさっき――」
春「うう……黒糖……」フラッ
京太郎「……」
豊音「……」
春「……浮気を問い詰められて追いつめられる男の図?」
京太郎「登場するなりなんてことを言いやがる!」
豊音「そんな、浮気とか……まだお付き合いもしてないよー」モジモジ
春「じゃあ早い者勝ち」チュッ
京太郎「……は?」
豊音「あー!」
春「この人は私の……じゃなくて姫様のものだから」
豊音「わ、わたしもするー!」
京太郎「ちょっ、ウェイトウェイト!」
京太郎「はー、どうにか試合に向かわせることに成功したぜ」
春「この女誑し」
京太郎「おまえはなんだ。やっぱり俺に恨みでもあるってのか」
春「別に。でも当然の報い」
春「その口紅、相手は?」
京太郎「黙秘権を行使する」
春「ダメ、あることないこと付け加えて姫様に報告する」
京太郎「こら、ないことは付け加えるな」
春「あなたにはないけど、清澄には黒糖の恨みがある」
京太郎「黒糖の恨み?」
春「清澄と姫松のせいで取り上げられた……」
京太郎「おまえなぁ……」
春「もし黙っていてほしいなら、口を塞げばいい」
京太郎「は?」
春「んっ」
京太郎(なんだこれ、また口移しとかそういう話か?)
京太郎(でも黒糖はないし……)
京太郎「……動くなよ」
春「……」ドキドキ
京太郎「そのまま……ていっ」ゴツン
春「――っ!?」
京太郎「まったく、おまえがからかってくるのは毎度のことだもんな」
春「……痛い」サスサス
京太郎「しょうがないな……ちょっとこい」
春「黒糖入りの飴?」
京太郎「近くに売ってた。これだったらまぁ、多少はマシだろ?」
春「うん」
京太郎「ばれないように隠しとけ」
春「わかった」ゴソゴソ
京太郎「それじゃ、黒糖分補充して元気になったら戻れよ?」
春「あの……あ、ありがとう」
京太郎「気にすんな。お前が黒糖食べてるところ見ると、なんか安心するんだよ」ワシャワシャ
春「わっ」
京太郎「はは、じゃあな」
春「……手強いなぁ」
京太郎「ただいまー、試合どうなってる?」
久「どこ行ってたのよ」
京太郎「いや、ちょっとはやりんと会っちゃって……」
久「あんたそこに関してはほんと揺るぎないわね」
京太郎「空けてたことは悪かったって。で、もう副将戦終わったんだろ?」
久「そうね。うちはほとんど点数変わらずトップ。姫松と宮守が下がってその分、永水が上がった感じね」
京太郎「えっと、順位的にはうち、姫松、宮守、永水か」
久「でもあんまり点差はないから油断はできないってところかな」
京太郎「なるほど」
まこ「なんじゃ、いたんかい」
京太郎「他の二人は?」
まこ「優希が腹痛で和はその付添いじゃな」
京太郎「タコスがなくなってる……まさか一気に食べたのか?」
まこ「そういうことじゃ」
京太郎「ある意味感心するな……」
久「とりあえず見守りましょう。もうそれぐらいしかすることないし」
咲「嶺上ツモ、1300・2600」
恭子(これで二連続嶺上開花……噂通りやな)
恭子(永水の石戸も宮守の姉帯もまだなんか隠し持ってる……)
恭子(二位に甘んじてどうにかなる状況やない)
恭子(ここは――)
恭子「リーチ!」
恭子(できるだけ食いとって点数を稼ぐ……!)
豊音(末原さん、ちょー速いよー)
豊音(どうしよう、使おうかな?)
恭子「ツモ、1000・2000!」
咲(わっ、親番とばされちゃった)
霞(あらあら)
末原「ロン、5800」
末原「ツモ、2700オール!」
洋榎「キレッキレやなー、恭子のやつ」
絹恵「うちが減らした点数があっという間に……」
由子「速さは恭子の武器なのよー」
漫「か、かっこいい……」ボソッ
「え~? なぁに漫ちゃん」
漫「な、なんでもないですっ」
豊音(やっぱりすごいよー)
豊音(でも、親の連荘は止めないとねー)ズズッ
恭子「リーチ!」
豊音「じゃあ、私も」
豊音「通らばー、リーチ」
豊音「追っかけるよー」
恭子(追っかけ……殴り合いか)
恭子(当たりが多いのか、そこまでして上がりたい大物手なのか)トン
豊音「ロン、8000の二本場はー、8600」
恭子「――っ」
恭子(振り込んでもうたか……)
恭子(ならその分稼げば……!)
恭子「リーチ!」
豊音「追っかけるよー」
恭子(また追っかけ!?)
恭子(そうそううまくいくはずが――)トン
豊音「ロン、12000」
豊音「次、私の親番だね」
久「あれが姉帯さんの……」
まこ「わしらと打ってるときは普通にやってたがの」
久「多分あの熊倉さんが止めてたのね」
まこ「情報流出を避けたわけかい」
久「その点、私たちってお構いなしに打ってたわよね」
まこ「対策されて当然じゃな」
久「うっ……」
京太郎(でも、きっとあれだけじゃない)
京太郎(まだなにかある……)
恭子(あかん、宮守にトップを取られた……!)
恭子(もうちょい様子見しときたいとこやけど……)
豊音(末原さん、おとなしくなったかな?)
豊音(じゃあ、次は赤口で……)ズズッ
豊音「ツモ、4000オール」
豊音「連荘、いっちゃうよー?」
恭子(宮守の大将……! 能力は一つだけやない!?)
恭子(様子見しとったら試合が終わる)
恭子(ここはリーチを避けて、確実に……!)
豊音「――♪」トン
咲「カン――ツモ、2100・4100……責任払いですね」
豊音「わわっ」
豊音(宮永さん、ちょーすごいよー)
豊音(でもね……負けないよ?)ズズッ
豊音「ポン」
豊音「チー」
恭子(ここで副露? まだなにかあるんかい……!)
豊音「チー」
豊音「ポン」
豊音「ぼっちじゃないよー」
恭子(裸単騎? 一体どういうつもりで……)
豊音「ツモ、1300・2600です」
霞(ふんふむ……そろそろ前半が終わる)
霞(だいぶ削られてしまったわ)
霞(使うとしたら、後半からね)
霞(……この、忌まわしい力を)
『前半戦終了――!』
胡桃「トヨネ! お疲れ様」
豊音「みんな強いよー」
トシ「でも、あんたならできるさ」
豊音「うん、まだまだ終わらせたくないからね」
豊音「頑張っちゃうよー?」
洋榎「恭子」
恭子「主将……」
洋榎「キツそうやな」
恭子「実際キツいですわ。どいつもこいつも常識はずれ……なんぼメゲそうになったことか」
洋榎「でも、やってくれるんやろ?」
恭子「もちろんですよ。たかが凡人、されど凡人」
恭子「その意地ってやつ、見せてやります」
巴「霞さん」
霞「大丈夫よ。去年みたいなことにはならないから」
巴「頑張ってください。試合が終わったらすぐに私とはるるで祓っちゃいますから」
霞「ええ、お願いするわ」
霞(抑え目でいけば大丈夫、小蒔ちゃんも離れてるから心配いらない)
霞(あとは、私の気の持ちようね)
咲「……優希ちゃん、大丈夫?」
優希「膨大なタコス力を蓄えたが故、このような事態を招くとは……」
和「何を言っているんですか。ただの食べ過ぎですよ」
優希「そうとも言う」
和「そうとしか言いません」
咲「……みんなで勝とうね」
優希「もっちろん」
和「はい」
咲「じゃ、行ってくるね」
久「さて、どうなるかしらね」
まこ「宮守とうちが大体同じで、ちょっと下がって姫松……永水は一人沈みじゃな」
久「もちろん、このまんまってことはないと思うんだけど」
京太郎「だな……」
京太郎(去年、石戸がやってたことを考えれば……)
京太郎「ひょっとしたらやばいのが来るかも」
霞(私は小蒔ちゃんの身代わり)
霞(一番近しい血筋で、容姿も似ている)
霞(小蒔ちゃんに寄り付く禍を引き受けるのが役目)
霞(逆に考えれば、その力を利用することも可能ということ)
霞(さぁ……)ゾゾッ
豊音「――っ」
咲「……」
恭子(なんや、悪寒……?)
霞「次は私の親ね」ポチ
恭子(今まで動きがなかった永水……)
恭子(あがらず、されど振り込まず)
恭子(仕掛けてくるならここやな)
霞「……」トン
咲「……」トン
豊音「……」トン
恭子「……」トン
霞「ツモ、混一色ドラ2……6000オール」
恭子(染め手? 河を見ても読めんかった……)
恭子(むしろ萬子を締め出そうとしてるように……まさか!)
恭子(うちの河と他の二人の河……萬子だけが見当たらない)
恭子(傍から見たら染め手に見えるこの捨て牌……もし他の二人もまったく萬子を引けなかったとしたら)
恭子(うちらに回ってくるはずだった萬子を、全部永水のおっぱいオバケが持ってった?)
恭子(結果こっちは絶一門……)
霞「連荘ね」
恭子(永水の大将は守りが得意……)
恭子(それが一度攻撃に転じたらこうなる)
恭子(結局うち以外みんな化物ってことかい!)
小蒔「んん……」
初美「あ、姫様お目覚めですねー」
小蒔「また、眠ってたんですね」クゥ
巴「お饅頭食べます?」
小蒔「お願いします」
春「じゃあ私はお茶を用意する」
小蒔「霞ちゃんは……試合、みたいですね」
初美「丁度今攻撃に転じたところなのですよ」
小蒔「じゃあ、今は……」
小蒔(霞ちゃんが降ろしているもの)
『どうして……どうしてどうしてどうしてっ!!』
小蒔(私は、あれを身に宿したことが……ある?)
初美「姫様?」
小蒔「え、あ……だ、大丈夫です」
小蒔(負けないで、霞ちゃん……!)
霞「ツモ、8100オール」
豊音(石戸さん、やばやばだよー)
豊音(打点も高いし、親にさせておくのはまずいよね)
豊音(あんまり使いたくないけど……仏滅)ズズッ
霞「ノーテン」
咲「ノーテン」
豊音「ノーテン」
恭子「ノーテン」
霞(寄ってくる牌は相変わらず)
霞(だというのに聴牌にこぎつけなかった)
霞(これも宮守の子の能力かしら?)
霞(でも今の親で一気にトップ……このままいけるといいけれど)
恭子(これで永水の親は流れた……でも出てくる牌の状況は相変わらず)
恭子(もしかしてずっとこんな感じなん?)
恭子(キツいなぁ……)
京太郎ガッチガチだったからろくに絡めなかったとかで解説室のシーンはカットなのかな。結構見たかったかも
洋榎『由子、恭子、今日もやるで』
由子『また三麻なん? 最近ずっとそれなのよー』
洋榎『三人しかおらへんのやから仕方なしー』
恭子『まぁ、これも練習になると考えれば』
恭子(……でも、負けられへんのはこっちかて同じ)
恭子(才がない以上、頭使うしかない)
恭子(考えろ……現状、また一種類だけ全く来ない)
恭子(この状況、まさに三麻やってるときと同じやな)
恭子(だとすれば、多少の対応もできるっちゅー話や)
恭子「チー」
恭子「ツモ、1000・2000!」
霞(この状況下であがってくるなんて……)
豊音(末原さん、ちょーかっこいいよー)
恭子「……」トン
咲「カン」
恭子「――っ」
恭子(あかん、リンシャンツモ……!)
咲「……」トン
恭子「……」
恭子(普通に捨てた? 手が揃ってなかったんかな?)
咲「ツモ、1300・2600です」
恭子(と思ったらあがった……もうなんやねんな)
京太郎「なんだ、今の上がり」
まこ「さあの」
久「多分だけど、試してたんじゃないかしら?」
京太郎「自分の能力をか?」
久「あの状況下でどれぐらい通用するのかをね」
まこ「となると、次は……」
咲「ツモ、2000・4000」
恭子(親っかぶりでさっき稼いだ分が吹っ飛んでった……!)
恭子(めげるわ……なんて言っとる場合やない!)
霞(あら、またトップを取られてしまったわ……)
霞(もうこの局で終わりだし、一回上がって終わりにしましょうか)
豊音(かなりやばいかも……)
豊音(最後の局、しっかり上がらないとね……!)
洋榎「恭子……」
由子「もう最後の局、恭子に全部任せるしかないのよー」
絹恵「ラスからの逆転……」
「ん~、ちょっと心配やね~」
漫「先輩はっ!」
漫「先輩は、絶対勝って帰ってきます!」
洋榎「……せやせや! よし、パーティーの準備して待っとこか!」
絹恵「お姉ちゃん、それは気が早すぎや」
由子「羨ましいのよー」
「もう、漫ちゃんは末原ちゃんが好き好きやんな~」
漫「え、あ……そ、それはなんというか」カァァ
洋榎「恭子……」
由子「もう最後の局、恭子に全部任せるしかないのよー」
絹恵「ラスからの逆転……」
「ん~、ちょっと心配やね~」
漫「先輩はっ!」
漫「先輩は、絶対勝って帰ってきます!」
洋榎「……せやせや! よし、パーティーの準備して待っとこか!」
絹恵「お姉ちゃん、それは気が早すぎや」
由子「羨ましいのよー」
「もう、漫ちゃんは末原ちゃんが好き好きやんな~」
漫「え、あ……そ、それはなんというか」カァァ
恭子(ラスト一局……これで上がれなかったら全部おしまい……)
恭子(化物ぞろいのこの卓で、誰よりも速く)
恭子(やれるか……いや、やらなあかん)
恭子(うちには大した才能も運もない)
恭子(でも、うちには仲間から受け取ったバトンがある)
恭子(それに、あの人から受け継いだ技術がある……)
恭子(それだけあれば十分すぎる――!)
恭子「ポン!」
豊音(わっ、ドラ鳴かれちゃった)
豊音(こっちも赤口で対抗して……)ズズッ
霞(くっ……力の制御が)ゾゾッ
咲「――カン」
咲(えっ? あがれない……?)トン
咲(まさか、鹿児島のお姉さんの力が)
恭子(引きが悪い、運が悪い……舐めんなっ!)
恭子(上がる、絶対上がる、意地でも上がる……!)
恭子「ツモ! 6000・12000!」
『大将戦終了――!』
『激闘を制し、一位で通過したのは――姫松高校です!』
てなわけで終了
クッソ長くなりましたね
安価とかはまた今度取ろうと思います
てなわけで次回は
『三年、夏、勝敗の後に残るもの』です
それじゃ、失礼します
クッソ長くなりましたね
安価とかはまた今度取ろうと思います
てなわけで次回は
『三年、夏、勝敗の後に残るもの』です
それじゃ、失礼します
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