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元スレ八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」凛「きっと、これからも」
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>>252
グロ
グロ
*
入ってそうそうの俺の言葉に対する本家奉仕部の反応は、無言。
というよりは、呆気に取られたというような反応の二人(特に由比ヶ浜)。
とりあえずはいつもの席に座ろうかと一瞬思ったが、思い直し、二人の真ん前へと座る事にする。今の俺は、一応依頼人だしな。
……けどあれだな、この位置だと二人の表情が丸分かりで逆に言えば俺の表情まで丸分かりである。ちょっと失敗した。
そして俺が座るのを見届けた後、雪ノ下は落ち着いた様子で問うてくる。
雪ノ下「相談というのは、奉仕部に対しての依頼という意味で良いのかしら?」
八幡「ああ。その解釈で構わない」
俺が答えると、雪ノ下はふむと一度視線を落とし考え込む仕草をする。何か思う所でもあるのだろうか。
由比ヶ浜「……ねぇ、ヒッキー」
と、そこで今度は隣の由比ヶ浜から。
その表情は、雪ノ下に比べると不安げなものに見える。というより、訝しんでるのか。
由比ヶ浜「その相談ってもしかして、最近ヒッキーが休みがちだったことと関係あるの?」
八幡「まぁ、そうだな」
由比ヶ浜「……じゃあ、元気が無かったこととも?」
その質問に、思わず面食らう。
八幡「……そう見えたか?」
由比ヶ浜「うん。ゆきのんも分かったよね?」
雪ノ下「そうね。あれで気付かない人の方が少ないと思うわ。……ああ、比企谷くんの場合そもそもそういう問題じゃなかったわね。ごめんさい」
八幡「そのまず関わる人間が少ないわねみたいな言い方やめてくれない?」
謝ってるのに全く気遣われてる気がしないという口撃。相変わらず容赦が無い。
そんなやり取りを見て苦笑する由比ヶ浜。雪ノ下との会話のおかげで、少しは余裕があるのが伝わったらしい。
しかし、俺ってそんなに分かり易いか? これじゃあポーカーフェイスとは程遠いな。一体どれだけの経験を積めばあの強化外骨格レベルに辿り着けるのだろうか。
雪ノ下「それで、相談というのは?」
仕切り直すように訊いてくる雪ノ下。
さて、何から話し始めるべきか……
八幡「そうだな。……とりあえず、俺がやろうとしていた事から話した方がいいか」
由比ヶ浜「やろうしていたって、それがこれまで休んでた理由?」
雪ノ下「確か、葉山くんたちとのライブ以降だったわね」
そう言われて頭を過るのは、あの日の出来事。
今思い返してみても、我ながら無茶な事をしたものだ。……ただそれだけに、味わった事の無いような達成感はあった。
八幡「あれがきっかけではあったからな。血迷った、と言ってもいいかもしれないが」
雪ノ下「血迷った?」
怪訝な表情になる雪ノ下。俺はそのまま話を続けようとするが、上手く言葉に出来ず口を噤んでしまう。
由比ヶ浜「……言いづらい、ことなの?」
八幡「言い辛いって程じゃ……いや、そうだな。かなり言い辛い」
雪ノ下「…………」
無言の雪ノ下。ただ視線だけは、真っ直ぐに俺へと注がれている。
八幡「……けど、それでも言いたい。聞いてくれるか?」
伺いがちに言ってみれば、彼女らは呆れたように微笑んだ。
雪ノ下「ここまできて、そんな今更な事を言わない頂戴」
由比ヶ浜「何でも話してよ。私たちも、聞きたいからさ」
その言葉が、本当に頼もしい。
俺は視線を落とし、もう一度気持ちを整理する。そして、口にするべき言葉を吟味する。
いくら考え込んだ所で、話す内容は変わらない。けれど、少しでも俺の気持ちが伝わるように、俺は時間をかけて、俺の思いを吐き出した。
八幡「……俺は、プロデューサーになりたい」
口から出たのは、たったそれだけの一言。
自分の気持ちを素直に言葉にしただけの単純な台詞だ。これ以上分かり易いものは無い。だからこそ躊躇した。伝わってほしいと思いながら、自分の底の浅さを知られるようで、怖かったから。
俺は、プロデューサーになりたい。いや、戻りたいんだ。
あの時、ステージに立った時の景色。
あんな光景を、あれ以上の感動を、彼女が見ているのに、俺は隣にいない。
そう思ったら、居ても立ってもいられなかった。
雪ノ下「……最近あまり部活に顔を出さなかったのは、その為?」
八幡「ああ。色々と調べものをしていた」
由比ヶ浜「……そっか」
俺の言葉を聞いて、二人は納得したように頷く。
思ったよりその様子は冷静だ。……というか、ちょっと落ち着き過ぎなような気もする。もっと反応があっても良いんじゃないか? と思わなくもない。
八幡「……なんか、あんま驚かないんだな」
雪ノ下「まぁ、ある程度は予想出来ていたもの」
八幡「え」
由比ヶ浜「うん。そこまで衝撃的では無かったかな?」
あっさり言ってのける二人。
え、そうなの? 俺的にはかなりの勇気を持っての発言だったんだが……
そんな拍子抜けだとばかりの反応に、逆に俺が困惑する。まるで独り相撲だ。
雪ノ下「それじゃあ相談というのは、プロデューサーへ戻る方法という事で良いのかしら?」
八幡「は?」
雪ノ下「正直私たちよりも、教師の方やそれこそプロダクションの人に訊いた方が良いとは思うけれど」
由比ヶ浜「そうだよね。あんまり力になれないかも……」
何やら勘違いしているのか、話し込む二人。
いやいや違う。そういう話じゃないんだ。
八幡「待ってくれ、俺が相談したいのはそういう事じゃない」
雪ノ下「? それなら、相談というのは一体何の事なのかしら?」
まるで分からないといった風に首をかしげる雪ノ下。見れば由比ヶ浜も似たような様子だ。
八幡「分からないか? あんだけの事をして辞めた俺が、またプロデューサーに戻りたいって言ってんだぞ?」
ズキリと、胸が痛むのが分かる。
まるで自分で放った言葉が、自分自身へと刺さるようだ。
八幡「俺はプロデューサーとして責任を取った。なのに、自分からその選択を台無しにしようとしている」
ずっとずっと、心の奥底で燻ってた。
本当にやりたい事に気が付いて、とにかく行動して、希望を目指して……
けれど、本当はずっと分かってたんだ。それがどれだけ虫の良い話かって事を。
アイドルたちと会う度にその事を指摘されてるようで、向き合おうとしなかった現実を突き付けられるようで、もう、見て見ぬ振りすら出来なかった。
だから考えた。どうしようもなく悩んだ。それこそ頭の中が擦り切れるくらい。
でも、いくら経ったって、答えが出なかった。
八幡「……馬鹿にも程がある。自分で勝手に覚悟を決めて、勝手にそれを無かった事にしようとしてる」
こんなにも自分が情けなくて、落ちぶれていて、劣悪な人間だという事が、嫌で嫌でしょうがない。
それなのに、それでも尚諦め切れない自分がいて、希望に縋ろうとすらしてるんだから、最早笑えない。そんな自分が心底憎いし、惨めで滑稽で気持ちが悪くて、吐き気すら覚える。
八幡「戻っちゃいけないんだ、俺は。それなのに戻りたいと思ってる自分がいて、そんな甘えを許せないと思ってる自分もいる」
雪ノ下「…………」
由比ヶ浜「ヒッキー……」
もう、俺には分からないんだ。
どうすればいいのか。何が正解なのか。
いや、何が正しいのかなんて分かり切っている。だが、それを許容できないから俺はこんなにも足掻いているんだ。
その足掻きすら、およそ許される行為ではないというのに。
八幡「本当なら、相談すらしちゃいけないんだろうな」
雪ノ下「……それでも、あなたは奉仕部を尋ねた。それは、私たちにどうにかしてほしかったから?」
雪ノ下の問いに、俺は上手く答えを返せなかった。
図星だったのかもしれないし、ただ、誰かに聞いてほしかっただけなのかもしれない。
どちらにせよ、虫の良い話には変わりは無いが。
雪ノ下「……無言は肯定と受け取る事にするわ」
そう言った雪ノ下は一度小さく溜め息と吐くと、隣の由比ヶ浜へと視線を移す。
雪ノ下「彼が言いたい事は以上のようだけれど……由比ヶ浜さん? 私が今彼に言いたい事、あなたには分かるかしら?」
その台詞にはどこか小悪魔めいた印象を受けた。その表情に、僅かながらも笑みが含まれているせいかもしれない。
由比ヶ浜「うん。たぶん、あたしも同じこと考えてた」
それに対する由比ヶ浜も、ちょっと困ったように笑っている。
二人は何やら通じ合っているようだが、俺にはさっぱり分からない。
八幡「……なんだ、言いたい事って」
雪ノ下「そうね。とりあえず、私から一言いいかしら」
珍しく改まって言う雪ノ下に対し、とりあえずは首肯する。
すると雪ノ下は姿勢を正し、とても残念な者を見るような目でこう言った。
雪ノ下「比企谷くん。あなた馬鹿なの?」
八幡「ぐっ……」
どこか懐かしさすら覚えるその直接的な罵倒。
氷の女王という異名を思い出したぞオイ。
由比ヶ浜「っていうか、ヒッキーは馬鹿だよ」
八幡「ぐはっ……!」
と、ここで由比ヶ浜からの追い打ち。
そういえば雪ノ下のおかげで目立たないとはいえ、こいつも結構ハッキリと言う所あったな……
だが正直、今の俺はこいつらに対して何も言い返す事は出来ない。
八幡「……悪かったな。そりゃ俺だって、馬鹿な相談をしてるってのは分かってる」
雪ノ下「いいえ分かってないわ」
八幡「あ?」
雪ノ下「だってあなたが求めている答えというものは……きっと、とても簡単な事だから」
簡単な事……?
俺がこれだけ思い悩んでるというのに、彼女はさも当然とばかりに言ってのける。
だが、俺にはさっぱり分からない。そんな思いが表情から伝わったのか、その続きは由比ヶ浜が口にしてくれた。
由比ヶ浜「ヒッキーの、好きにすれば良いと思うよ」
八幡「………………は?」
思わず、素っ頓狂な声が出る。目を丸くしているのが自分でも分かった。
好きにしたら良いって……え、それだけ?
八幡「いや、そんな簡単に言うが……」
雪ノ下「だから言ったじゃない。簡単な事だって」
八幡「……そんな開き直れたら苦労しねぇよ」
好きに出来ないから俺は相談しに来ているのだ。
そりゃこっちは頼み込んでいる側なんだから、文句を言える立場ではないが…
雪ノ下「それなら逆に訊くけれど、あたながプロデューサーに戻ると仮定した上で、一体どれだけの問題があるのかしら?」
八幡「……そりゃお前、まず、凛のファンが黙っちゃいねぇだろ」
雪ノ下「虚偽のリークをした社員が懲戒免職になったのは記憶に新しいわね。もうあの記事を真実だと思う人は少ないのではないかしら」
しれっとそう言う雪ノ下。確かにそれはその通りだが……
八幡「けど、それでも良く思わない奴はいるだろ」
雪ノ下「そうね。それは否定しないわ」
由比ヶ浜「でもヒッキーがまたプロデュースしてるって発表するわけじゃないし、そんなに大事になるかな?」
八幡「それは……」
雪ノ下「言い返せないのなら問題無いわね。次」
腕を組み、こちらの台詞を待つ雪ノ下。
え。まさかこの感じで進行していくの?
八幡「……そもそも、また会社に入れるかという問題もある」
雪ノ下「それを何とかする為に行動していたんでしょう? 成果は?」
八幡「まだ、何とも。一応自分なりに勉強したり、ちひろさんに相談してみたりはしたが」
由比ヶ浜「デレプロの事務員さんだっけ? 難しいって言ってたの?」
八幡「…………いや」
むしろ期待してるとまで言われたな。
さすがに一事務員の言葉だし、会社側がそんな簡単に俺を受け入れて貰えるとは思えないが。
雪ノ下「なら、とりあえず今は進捗を待つしかないわね」
由比ヶ浜「でも絶対ダメってわけじゃなくて良かったねー」
八幡「…………」
何故こんな一問一答みたいになっているんだろう。
それも、まるで俺が悩んでるのが馬鹿らしくなるくらいの即答で。
八幡「……お前らはそんな簡単に言うが、実際はそんな単純じゃないだろ」
思わず、自分の声が少し低くなる。
別に怒っているわけじゃない。けどそれでも、俺はそんな楽観的にはなれないんだよ。
それを感じたのか、今度は雪ノ下の声が若干鋭くなる。
雪ノ下「なら、何が難しいというのかしら。今話した事意外にもあるの?」
八幡「……ああ、あるよ」
雪ノ下「それは何? そのあなたが抱えてるものは、そんなにも難しいものなの?」
段々と、お互いの言葉が強くなっていく。
由比ヶ浜はその様子を、ただジッと黙って見ていた。
八幡「……そうだよ。難しくって仕方が無い」
雪ノ下「それが一番の問題だと言うなら、それは一体何?」
八幡「んなもん、決まってる……!」
そうだ、俺が一番許容出来ないもの、一番醜くて、諦めたくなくて、譲れないもの。
八幡「俺の、気持ちだ」
雪ノ下「…………」
八幡「お前らは好きにしたら良いって言ったが、それを一番許せないのが、俺なんだよ」
プロデューサーに戻りたい。
けどその思いは、なによりもあの日決断した俺を否定するものだ。
凛の為に、凛のファンの為に、会社の為に、何より俺の為に。
プロデューサーとして、俺はプロデューサーを辞めたのだから。
今の俺の気持ちは、そんな過去の俺への冒涜だ。
許されるわけがない。許していいわけがない。
俺は、俺を否定したくない。
八幡「俺が好きにしたら、あん時の俺はどうなる? それこそ、馬鹿みてぇだろ……」
自分の声が、僅かに震えているのが分かった。
我ながら、本当に面倒くさい。
他の奴だったら、あっさり戻るんだろうか。他の奴だったら、何食わぬ顔でアイドルをプロデュースするんだろうか。
なら俺は、そんな奴になりたくはない。
あの日を俺の決意を、蔑ろになんかしたくないんだ。
雪ノ下「…………」
由比ヶ浜「…………」
少しの沈黙。
それが何故だか無性に辛くて、俺は二人の顔を覗き見る。
八幡「……え?」
そこで俺は思わず、戸惑いの声を上げる。
由比ヶ浜が、泣いていたから。
八幡「……なんで、お前が泣いてんだよ」
由比ヶ浜「だ、だって、ヒッキーが泣かないよう我慢してるから……だから、あたしが代わりに泣くのっ」
八幡「いや、意味分かんねぇよ……」
それに対し「私は泣かないけれどね」と何故かちょっとだけ強がる雪ノ下。だが、その目が少し赤いのが見て取れた。
……なんでかは知らないが、それで少しだけ、安心している自分がいた。
雪ノ下「あなたって本当に、面倒な人ね」
八幡「ああ。自覚してる」
雪ノ下「……でも、あなたらしいわ」
そう言って、小さく微笑む雪ノ下。
雪ノ下「きっと渋谷さんのファンが全員許して、会社から戻ってきて欲しいと頼まれても、きっと同じように悩むのでしょうね」
由比ヶ浜「あはは、それは想像できるかも」
八幡「……うるせぇよ」
悪態はついたものの、雪ノ下のそんなあり得ない仮定は、確かに同意出来た。
俺はきっと他の誰が許しても、自分以外の全てが許容したとしても。
俺はそれでも、自分の気持ちを偽る事は出来ないんだろう。
雪ノ下「……けれどやっぱり、私たちから言える事は変わりないわ」
由比ヶ浜「うん。あたしたちは、ヒッキーの好きなようにしてほしいとしか、言えないよ」
雪ノ下「きっとその葛藤は、あなたにしか解決出来ないものだから」
真っ直ぐな目で、俺を見る二人。
雪ノ下「……でも、あなたが向き合う手伝いくらいなら出来るかもしれないわね」
八幡「向き合う……?」
雪ノ下のその言葉は、正直俺にはよく分からなかった。
今までの会話でも、俺は自分の気持ちに充分向き合ってたと思っていたからな。
これ以上、一体何を自覚しろというのか。
由比ヶ浜「そうだね。ヒッキーはちょっとネガティブ過ぎだよ」
八幡「まぁ否定はしないが……リアリストと言ってほしいな」
雪ノ下「専業主夫を目指す男が言って良い台詞じゃないわね」
いや、そこは別に良いだろ。ってかこんな時まで突っ込むチャンスを見逃さない雪ノ下さん流石だな。
そしてそこで、由比ヶ浜が少しだけ近づいて来て、俺に問いかけてくる。
由比ヶ浜「ヒッキーは、なんでプロデューサーに戻りたいのかな?」
八幡「は?」
ここで、改めてのその質問。
いや、向き合うってそういう事?
八幡「いや、それは……」
由比ヶ浜「それは?」
八幡「…………あいつらを、またプロデュースしたいと思ったんだよ」
嘘じゃない。
あのライブの後、そう強く思ったのは事実だ。
由比ヶ浜「それもそうかもしんないけど、もっと、あるでしょ?」
八幡「…………」
由比ヶ浜「良いんだよ。きっと、それは恥ずかしいことなんかじゃないから」
八幡「…………」
由比ヶ浜「だから、聞かせて?」
そう言って、彼女は俺の手を握った。笑顔で、俺の言葉を待ってくれる。
普段なら羞恥で振りほどくであろうその手を、俺はただただ見つめる。
その暖かさは、由比ヶ浜の優しさを現してるようだと、何となく思った。
八幡「……あいつの」
由比ヶ浜「うん?」
雪ノ下「…………」
八幡「あいつの隣に……いたいんだ」
言葉は、思いの外すんなりと出てくれた。
こんな台詞、彼女たちに聞かせるべきじゃない。そもそも、口にするのもおこがましいと、言葉にしちゃいけないと思ってた。いや、事実そうなんだろう。
……けれど由比ヶ浜は聞かせてほしいと言ってくれた。雪ノ下も、黙って聞いてくれている。
八幡「遠くから見てるだけじゃ、嫌なんだ」
由比ヶ浜「うん」
八幡「隣に立って、支えてやりたい」
由比ヶ浜「うん」
八幡「……あいつの夢を、叶えてやりたい」
由比ヶ浜「うん……そっか」
由比ヶ浜は一度目を閉じると、握っていた手を離し、満面の笑顔でこう言った。
由比ヶ浜「なら、もう迷うことなんてないよ!」
八幡「え?」
雪ノ下「そうね。あなたがやるべき事は、今言った全てよ」
雪ノ下も、同じように笑顔で言う。
雪ノ下「あなたのその割り切れないとても面倒な誇りと、心から大切だと思える渋谷さん」
彼女は、とてもとても優しい表情で、俺に選択を迫った。
雪ノ下「あなたは、どっちを取るの?」
……その言い方は卑怯だ。
そんな天秤を見せられてしまえば、俺がどっちへ傾くのかは決まっている。
そうだ、俺が抱えればいいだけの話なんだ。
抱えて、それでも尚、進めばいい。
だって、俺はあいつのーー
八幡「……確かに、簡単な事だったのかもな」
思わず、苦笑が漏れた。
由比ヶ浜「そうだよ。ヒッキーってばホントに面倒くさいんだから!」
雪ノ下「我が部員ながら、手間を取らせるわね」
俺の様子を見て、二人も安堵したかのように笑い合っている。
本当に、迷惑かけてばっかだな。
八幡「悪い。助かった」
一度、深く頭を下げる。
同じ奉仕部とはいえ、俺は今回は依頼人だったからな。これくらいはしないと、申し訳が立たない。
由比ヶ浜「い、いいってそこまでしなくて!」
雪ノ下「そうね。気持ちなんていらないわ。誠意をちょうだい」
由比ヶ浜「ゆきのん!?」
慌てる由比ヶ浜に対し、雪ノ下は相も変わらず良い笑顔だ。
正直、こっちとしてもそんな対応の方が助かるけどな。じゃないと、本当に泣いてしまいそうだ。
八幡「なんだよ誠意って……」
雪ノ下「あなたがプロデューサーに戻った暁には、優先的に前川さんのイベントに招待してくれるだけで良いわ」ニッコリ
八幡「だけで良いとか言いつつかなり大胆な要求だなオイ」
由比ヶ浜「あ、でも、それは結構良いかも……」
八幡「由比ヶ浜さん?」
揃いも揃って、気が早い連中である。
そもそも俺がプロデューサーに戻れるかも怪しいってのに。
雪ノ下「まぁ、それは冗談よ。ただ……」
八幡「ただ?」
雪ノ下「次からは、奉仕部への依頼だなんて言ってほしくはないわね」
その雪ノ下の言葉は、正直俺には良く分からなかった。
俺がなんのこっちゃと思っていると、それに反し由比ヶ浜は強く同意する。
由比ヶ浜「確かに! 今更他人行儀だよヒッキー!」
八幡「どういう意味だ?」
雪ノ下「分からない? あなただって奉仕部の一人……という意味よ」
少しだけ照れくさかったのか、そう言った雪ノ下はふっと目を反らす。
雪ノ下「あの日奉仕部へではなく私たちを頼ったように、今日だって、ただ相談があるで良かったじゃない」
由比ヶ浜「あの時、ホントは凄く嬉しかったんだからね。あたしたち」
あの日、あの時。
それは恐らく、アニバーサリーライブの時の事だろう。
……確かに、そうたった。俺はあの時、確かに奉仕部ではなく、二人だからこそ頼ったんだ。
すっかり忘れてたな。この二人が、こんなにも頼もしいって事を。
由比ヶ浜「でもヒッキーがこうして話してくれるようになったのは、凄い良いことだよね」
まるで偉業だとでも言わんばかりの由比ヶ浜の台詞。なんか恥ずかしいからやめろ。
しかしそこは雪ノ下も思う所があるのか、同じく感心したように言う。
雪ノ下「確かに、以前の比企谷くんでは考えられない事ね」
由比ヶ浜「……言わなくても伝われば、それが一番なんだろうけどね」
八幡「……そんなの、ただの幻想だろ」
言わなくても、お互いの気持ちが伝わる関係。
それは何と素晴らしいもので、美しい形だろうか。
そんなものがあるなら、確かに俺は心から欲するだろう。
だが、所詮はお伽噺だ。
八幡「きっと、そんなのは存在しないんだ」
雪ノ下「……けど、もしあるとしたら?」
八幡「は?」
急に問いかける雪ノ下。
いや、あるとしたらって……
八幡「そりゃ、あったら良いとは思うが…」
雪ノ下「そうね。……けれど、もし言わなくても伝わる関係になれたとしても、私は言うわ」
微笑みながら、どこか嬉しそうに、彼女は口にする。
雪ノ下「だって、見えないものや聞こえないものなんて、私は信じられないもの。だから、私は言うし、聞きたいの」
由比ヶ浜「ゆきのん……」
雪ノ下「それに、誰かさんは言われた所で信じないまであるでしょうしね」
くすりと、今度は意地悪く笑ってみせる雪ノ下。
その誰かさんってのは、誰の事を指してるんでしょうねぇ。……当たってるけど。
由比ヶ浜「あはは、ゆきのんらしいね。……でも、あたしもそうかな」
同調するように、由比ヶ浜は苦笑する。
由比ヶ浜「言わなくても伝わる関係って、素敵だなーって思うけど……でも、やっぱりあたしは直接言われた方が、嬉しいから」
八幡「……それも、お前らしいな」
由比ヶ浜「えへへ」
由比ヶ浜は照れたように笑い、それを見て、雪ノ下も微笑む。
俺たちは、こうしてお互いの胸の内を話さないと、分かり合えない。
言わなくても伝わる関係なんて、程遠い。
それでも、これが間違ってるだなんて、俺には思えない。
八幡「……ありがとな」
だから、俺はもう一度お礼を言う。
ちゃんと、俺の気持ちが伝わるように。
二人が笑ったのを見て、少しだけ、彼女たちの心が伝ったような気がした。
× × ×
八幡「じゃあ、俺鍵返してくるから」
雪ノ下「ええお願いね」
由比ヶ浜「…………」
八幡「……? どうした、先に帰っていいぞ」
由比ヶ浜「え? あ、いや、いいよ!あたしたちも待ってるから! 一緒に帰ろ?」
雪ノ下「…………」
八幡「いや、別に待たなくても」
雪ノ下「良いじゃない由比ヶ浜さんがこう言っているのだから」
八幡「……まぁ、そう言うなら」
雪ノ下「それじゃまた」
八幡「おう」スタスタ
雪ノ下「…………行ったみたいね」
由比ヶ浜「うん」
雪ノ下「……由比ヶ浜さん?」
由比ヶ浜「……え、なに? ゆきのん?」
雪ノ下「……ちょっと待って貰えるかしら」
由比ヶ浜「え?」
雪ノ下「…………」ピッピッ
由比ヶ浜「……?」
雪ノ下「……平塚先生に時間を稼ぐようにメールをしておいたわ」
由比ヶ浜「時間を、稼ぐって……」
雪ノ下「だから、少しの間なら大丈夫よ」
由比ヶ浜「ゆきのん……」
雪ノ下「……もう、我慢しなくていいわ」
由比ヶ浜「…っ……」
雪ノ下「よく、頑張ったわね」
由比ヶ浜「ぅっ……ぐすっ……!」
雪ノ下「…………」なでなで
由比ヶ浜「……ゆ…のん……っ」
雪ノ下「うん?」
由比ヶ浜「ゆきのんも……ごめん…っ……ね…」
雪ノ下「……なんの事か、分からないわね」
由比ヶ浜「っ……ぐすっ……うわぁ~~ん!」
雪ノ下「……っ……本当に、馬鹿ね。比企谷くんは」なでなで
ーーー
ーー
ー
八幡「…………」
*
校舎から出れば、辺りは夕焼けで染まっていた。
それでいて僅かに仄暗く、足下を見てみれば、不思議と影が見えない。
いわゆる、マジックアワーって奴だな。
由比ヶ浜「うわーすごい奇麗だね~! ってかもうこんな時間!?」
雪ノ下「随分と長い間職員室にいたけれど、また平塚先生に捕まったの?」
八幡「ああ。なんか昨今の街コンブームについてどう思うとか訳の分からん話を振られた」
他愛の無い話をしつつ三人で並んで歩いていると、そこで背中へと急な衝撃が走る。
平塚「比企谷~訳が分からんとは何だ? 延長戦いっとくか?」
八幡「ひ、平塚先生。なんでこんな所にいるんすか……」
平塚「いや実はマイカーを丁度車検に出しててなぁ。バスで帰ろうかとも思ったが、愛しの我が生徒を見つけたんで一緒する事にしたんだ」
首へ腕を回し、こめかみをグリグリと刺激してくるアラサー教師。
つーか、発言と行動が伴ってねぇぞおい。
平塚「はぁ……費用マジでバカにならん……」
八幡「あんな車乗ってるからっすよ……」
なんかもう台詞から哀愁が漂っている。ロマンを買ってるとでも自分に言い聞かせるしかないな。
ただ個人的な感想を言わせて貰えば、愚痴を言いつつも乗り続ける先生はカッコイイと素直に思う。思うだけで決して言いはしないが。
葉山「あれ。君たちも今帰りかい?」
と、更にここで何故か登場の葉山。
いや、普通に考えて部活帰りか。何も不自然な事はない。
むしろ……
一色「あれ~先輩たちじゃないですかー。お久しぶりです♪」
魔 王 オ ー ラ い ろ は す 。
こっちのがヤバイ。見える、俺には見えるぞ。「なに二人っきりで帰れそうだったのに出て来てんだお前ら空気読めよオイ」というフキダシが!
八幡「おう。久々だな。じゃ」
葉山「待てよ比企谷」ガシッ
八幡「止めるんじゃねぇよ。お前らはお前らで帰れよ」ググッ
葉山「そんな事言わずにさ。一緒に帰れば良いじゃないか」ググッ
八幡「なにが楽しくてお前(更に言うと一色)と一緒に帰らにゃならんのだ」グググッ
葉山「俺は君と一緒の方が(いろはと二人きりよりは)楽しいよ。だから一緒に帰れ」グググッ
平塚「あの二人はいつからあんな仲良くなったんだ?」
由比ヶ浜「いろはちゃんやっはろー!」
一色「お二人もお久しぶりでーす」
雪ノ下「一色さんも部活帰り?」
一色「ええ。今日は生徒会が休みだったんでサッカー部の方に顔を出してました」
くそっ、なんかあいつらは既に一緒する気まんまんだしよ。
これじゃ俺が葉山と遊んでるだけみたいじゃねーか。
戸塚「あ、はちまーん!」
八幡「戸塚ァ!!」
葉山「反応良過ぎだろ」
とことこと、テニスコートの方から駆け寄ってくるマイエンジェル戸塚たん。
ああ、まるで輝く星のようだ……You're stars shine one me……
八幡「部活帰りか?」
戸塚「うん。僕も一緒に帰っていいかな?」
八幡「断る理由が無いな」
葉山「即答過ぎて怖いぞ」
ええいうるさいぞ。お前に分からんのかこの尊さが!
雪ノ下「比企谷くん。気持ち悪いわ」
由比ヶ浜「ヒッキー、キモい」
一色「気持ち悪いです。先輩」
罵詈雑言の集中砲火。
何故こうも俺の周りの女子たちは容赦が無いのか。
やっぱり戸塚こそ天使……!
材木座「クックック……その想い、確かに受け取った!」
八幡「材木座……!」
材木座「八幡ッ!!」
八幡「……お前いつからいたんだ」
材木座「無論、最初からだッ!」
そこから更に。
川崎「げっ、なんであんたら集団でいんの」
大志「お疲れ様っす。お兄さん!」
八幡「相変わらず仲良いな……つーかお兄さん言うな」
更に更に。
小町「あれ、お兄ちゃんも今帰り? っていうか、随分大所帯だね!」
八幡「まぁな。……学校にはもう慣れたか?」
小町「うん。楽しいよ。こうしてお兄ちゃんとも一緒に帰れるしね。あ、今の小町的にポイント高ーい♪」
いつの間にやら、凄い人数になってしまった。
平塚「ふむ。どうせならば、いっその事このままご飯にでも行こうか。私が奢ろう」
由比ヶ浜「ええ! 良いんですか?」
雪ノ下「さすがに、この大人数では……」
平塚「遠慮する事は無い。これも大人の役割だよ。……ただし! ちゃんと親御さんには連絡するんだぞ?」
戸塚「あ、ありがとうございます」
一色「それじゃあ、私は葉山先輩の隣ですね」きゃぴっ
葉山「は、ははは。……助けてくれ材木座くん」
材木座「そこで我に振るぅ!?」
大志「姉ちゃん姉ちゃん、これはチャンスだよ!」
川崎「な、何言ってんのあんたは!」
わいわいと、騒がしくも楽しそうに、歩いていく。
小町「……お兄ちゃん」
八幡「あ? どうした?」
呼びかけに振り返ってみれば、そこにはとても嬉しそうに、笑顔を浮かべる小町。
小町「ほら」
指を指すのは、目線よりも少し高い位置。
その先には、赤く灯った、歩行者用の信号があった。
小町「良かったね。一緒に待ってくれる人たちが出来て」
見渡すと、どいつもこいつも、楽しそうに笑っている。
一番前で待っている俺の横に、ちゃんと、並んでいる。
八幡「……別に、俺に合わせて待ってるわけじゃないだろ」
小町「うん。でも、きっとどんな所でも待つし、一緒に歩いてくれるよ」
その言葉に根拠は無い。
だがそれでも、小町がテキトーな事を言ってる風にも、聞こえなかった。
小町「……他にも、待ってくれてる人がいるんじゃない?」
そう言われて、俺は前を見る。
道路を挟んだその向こう。
横断歩道のその先に、あの日の景色を見るように。
不思議と、そこには彼女たちが待っているような気がした。
あの子を影を、見たような気がした。
葉山「どうかしたのか比企谷?」
八幡「なんでもねぇよ……いや、なんでもあるか」
葉山「なんだよ、それ」クスッ
笑う葉山。それにつられて、俺も苦笑する。
八幡「あんでもあるから、行くんだよ」
葉山「……そうかい」
気付けば、他の奴らは既に歩き出している。
由比ヶ浜「ヒッキーたちもほら、早く行こうよ!」
雪ノ下「早くしないと、日が暮れるわ」
言われ、俺たちもその足を踏み出す。
この歩みは、きっとどこまでも続いて行く。
信号は、青だった。
*
八幡「この辺で、良いんだよな……」
スマホの地図を見て、周囲を見渡す。
都会のまっただ中とはいえ、この辺はまだ人気が少ないな。
そのおかげでまだ目立たないが、迷う姿はあからさまな不審者である。
八幡「ちひろさんめ……住所しか教えてくれないとかちょっとテキトー過ぎないか?」
あの後すぐにちひろさんに連絡を取ったのは良いものの、彼女が俺にくれたのは簡単な一日社会科見学であった。……もうちょっとこう、会社見学とか言いようは無かったのだろうか。
まぁ、図々しいお願いをしているのだから文句は言えない。
むしろ一度辞めた俺なんかにこうまでしてくれるんだから、バチが当たってもいいくらいだ。
俺が答えを出すまで待ってくれて、その上ここまで応援してくれるんだ。……感謝しかないな。
八幡「けど、さすがに会社名までは教えてほしかったな……」
もうこの辺だというのは分かるんだが、いかんせん名前が分からんので見当を付けられない。
本当に芸能事務所なんてあんのか? なんか居酒屋くらいしか目に付かないんだが。
キョロキョロと視線を彷徨わせていると、そこで不意に声をかけられる。
その声は、聞き覚えがあった。
「あれ? もしかして君……」
八幡「…………」
恐る恐る、振り返る。
確信に近いものを感じると同時に、今回の見学先はまさかと、とてつもない緊張感が襲う。
キャスケット帽に黒ぶちのメガネ。
その帽子からは、赤いリボンが見え隠れしている。
この、少女はーー
八幡「……天海、春香?」
春香「やっぱり! 久しぶりだね」
笑顔でそう言う彼女。
だが、俺には勿論笑う余裕など無い。
春香「うちの事務所に何か用?」
八幡「じむ、しょ……?」
ゆっくりと、視線を上げる。
さっきまでただの居酒屋だと思っていたその二階。
見れば、でかでかと、分かり易いくらいに社名が掲げられていた。
八幡「……765プロ」
ちひろさん。いくらなんでも、やり過ぎだろ……
というわけで、今夜はここまで! 次回、765プロオールスターズ!
この社会科見学にて、短編集は終わりです。ヒッキーの行方はこれいかに。
この社会科見学にて、短編集は終わりです。ヒッキーの行方はこれいかに。
>>283
クッソwwwwwwwwwwww
クッソwwwwwwwwwwww
そしてもう過ぎてしまったんですが、はるるん誕生日おめでとう! ギリギリ登場させる事が出来て良かった…
春香さんのおかげでPになれたと言っても過言じゃありません。本当におめでとうございます。
春香さんのおかげでPになれたと言っても過言じゃありません。本当におめでとうございます。
乙乙
出てきて欲しい765のアイドルはいっぱい居るけど八幡と絡むなら亜美真美が気になる
短編集終わりか……
次回も待ちます。
出てきて欲しい765のアイドルはいっぱい居るけど八幡と絡むなら亜美真美が気になる
短編集終わりか……
次回も待ちます。
乙
そうきたかwwwww
とりあえず、俺が凛をトップアイドルにしてみせると啖呵切ったのにやめてしまったことに貴音さんはどう思ってるのかw
そうきたかwwwww
とりあえず、俺が凛をトップアイドルにしてみせると啖呵切ったのにやめてしまったことに貴音さんはどう思ってるのかw
雪ノ下さんと同じクールでロングのストレートで貧乳の彼女の出番はありますか?
更新お願いします。(土下座)このスレ大好きで4回は読み直してます。
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