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元スレ八幡「俺ガイルRPG?」
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乙
サイクロプスとか腰に布巻いてる亜人系のモンスターってやっぱついてんのかな?
だとしたら留美視点からなら丸見えではないだろうか
サイクロプスとか腰に布巻いてる亜人系のモンスターってやっぱついてんのかな?
だとしたら留美視点からなら丸見えではないだろうか
>>654
ここの作者が同時進行で書いてるめぐりSSのこと
めぐり「比企谷くん、バレンタインデーって知ってる?」八幡「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1433651798
こっちも面白いよ
ここの作者が同時進行で書いてるめぐりSSのこと
めぐり「比企谷くん、バレンタインデーって知ってる?」八幡「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1433651798
こっちも面白いよ
ここの作者さんは凄いわ…
めぐりんとRPGを同時にやってるし、一時期はやっはろーも同時進行してたしなぁ
面白いから応援してますよ!
めぐりんとRPGを同時にやってるし、一時期はやっはろーも同時進行してたしなぁ
面白いから応援してますよ!
考えればこの>>1って同時進行してながら一つもエタらせてないんだよな。
やっぱスゲーわ
やっぱスゲーわ
× × ×
川崎「はっ!」
川崎が振るった鎌が、魔物を切り裂く。
そのままその魔物は光の塵となって、空に消えていった。
八幡「おう、お疲れ」
川崎「あ……うん」
戸塚「これで終わりかな」
戸塚の声を聞いて、周りを見渡す。
出没した魔物たちは、今川崎が倒したもので最後であるようだった。
最初の戦闘から一時間ほど草原を歩き回っており、すでに魔物との戦闘回数は二桁に到達していた。
今までに比べると雑魚も一体一体の体力や攻撃力が上がっており、やや苦戦を強いられる場面も少なくなかったものの、今のところ一人も欠けることなく進んできている。
軽く息をつきながら周りを見渡すと、その先に何か岩で出来た建物のようなものが見えてきた。
雪乃「あれが遺跡かしら?」
少し進んでみると、その建物らしきものの全貌が見えてくる。
間違いない、あれが魔王城への鍵が封印されているという遺跡だろう。
まるで石で作られた城のような形をしており、一体どのようにして作られたのか疑問に思う。
結衣「うっわー、すっごい大きい……」
平塚「壮観だな、わくわくしてきたぞ」
戸塚「ちょっとこういうの、どきどきするね」
その遺跡を見上げたパーティメンバーの感想はそれぞれだ。
ちなみに俺なんかは地震が起きたら崩れそうだなーだなんて、まるで夢もキボーもありゃしないことを考えていた。
材木座「ふっふっふ、我が血も滾ってくるわ!」
八幡「じゃ、とっとと入っちまおうぜ」
なんかうるさくなりはじめてきた奴を無視して、そう言って歩き始めた。
少し進んでみると、その建物らしきものの全貌が見えてくる。
間違いない、あれが魔王城への鍵が封印されているという遺跡だろう。
まるで石で作られた城のような形をしており、一体どのようにして作られたのか疑問に思う。
結衣「うっわー、すっごい大きい……」
平塚「壮観だな、わくわくしてきたぞ」
戸塚「ちょっとこういうの、どきどきするね」
その遺跡を見上げたパーティメンバーの感想はそれぞれだ。
ちなみに俺なんかは地震が起きたら崩れそうだなーだなんて、まるで夢もキボーもありゃしないことを考えていた。
材木座「ふっふっふ、我が血も滾ってくるわ!」
八幡「じゃ、とっとと入っちまおうぜ」
なんかうるさくなりはじめてきた奴を無視して、そう言って歩き始めた。
遺跡の入り口付近に近づいてみると、改めてその大きさに驚く。
特に入り口には扉も何もなさそうだったので、そのまま中に入ろうとすると、ピリッと肌に何かを感じた。
思わず後ろを振り返ってみると、次元が歪んでいる。他のメンバーたちも気が付いているようで、それぞれ警戒し始める。
八幡「魔物か……」
これからダンジョンの中に入ろうと言う時に水を差すとは無粋な奴らだなとそれを睨んでいると、材木座が一歩どんっと大きく地面を踏みしめながら前に出た。
材木座「はっぽん、なるほど……よし、ならば八幡たちは先に行けい! ここは我が任された!!」
八幡「じゃ、お言葉に甘えまして……よしお前ら、先行こうぜ」
材木座「えっ、ちょっ、八幡!?」
せっかく材木座が魔物の相手をしてくれるというので、俺たちはそのまま遺跡の中に入った。
戸塚「え、えっと……材木座くん、置いていって良かったのかな……」
八幡「あいつがそう言い出したんだから別にいいだろ」
まぁ、最悪ダンジョンの入り口に入りながら戦えば魔物に囲まれることもなく1対1のように戦えるだろうし、あいつ一人でもなんとかなるんじゃないのかな? 知らんけど。
後ろから材木座の「薄情者ぉぉぉおおお!!」という叫び声が響き渡ってきたが、戸塚を除く全員はそれを無視してダンジョンに奥に向かって歩き出した。
じゃあな材木座、お前の勇姿は忘れるまで忘れない。ざいもくざ? だれだっけそいつ。
特に入り口には扉も何もなさそうだったので、そのまま中に入ろうとすると、ピリッと肌に何かを感じた。
思わず後ろを振り返ってみると、次元が歪んでいる。他のメンバーたちも気が付いているようで、それぞれ警戒し始める。
八幡「魔物か……」
これからダンジョンの中に入ろうと言う時に水を差すとは無粋な奴らだなとそれを睨んでいると、材木座が一歩どんっと大きく地面を踏みしめながら前に出た。
材木座「はっぽん、なるほど……よし、ならば八幡たちは先に行けい! ここは我が任された!!」
八幡「じゃ、お言葉に甘えまして……よしお前ら、先行こうぜ」
材木座「えっ、ちょっ、八幡!?」
せっかく材木座が魔物の相手をしてくれるというので、俺たちはそのまま遺跡の中に入った。
戸塚「え、えっと……材木座くん、置いていって良かったのかな……」
八幡「あいつがそう言い出したんだから別にいいだろ」
まぁ、最悪ダンジョンの入り口に入りながら戦えば魔物に囲まれることもなく1対1のように戦えるだろうし、あいつ一人でもなんとかなるんじゃないのかな? 知らんけど。
後ろから材木座の「薄情者ぉぉぉおおお!!」という叫び声が響き渡ってきたが、戸塚を除く全員はそれを無視してダンジョンに奥に向かって歩き出した。
じゃあな材木座、お前の勇姿は忘れるまで忘れない。ざいもくざ? だれだっけそいつ。
結衣「うわー中もすごいねー」
いろは「薄暗いですね……」
川崎「るーちゃん、転ばないようにね」
留美「うん、ありがとう」
メンバーも速攻で誰かさんの存在を忘れてしまったのか、気にすることもなく遺跡内をきょろきょろと見渡している。
……なんか一周回って哀れに思えてきたが、今からあいつ拾いに戻るのは嫌だしな……。
遺跡内は少しだけ外から太陽の光が差しているだけで、灯りはほとんどない。まるで最初の1の国の洞窟のようだ。
荒れ果てている足元に気をつけながら、ぞろぞろと前に進んでいく。
八幡「戸塚、足元には気をつけろよ」
戸塚「うん、ありがとう八幡!」
小町「お兄ちゃん……戸塚さんにだけは気が利くんだから……」
八幡「お前もだよ。なんなら手でも繋ぐか?」
結衣「え、ええ?」
小町「やだよ、気持ち悪い」
うーん、気を遣って手を差し伸べたのに妹にぺしって弾かれるのは割と心にクるものがあるねー。泣いても良いかなー。
いろは「薄暗いですね……」
川崎「るーちゃん、転ばないようにね」
留美「うん、ありがとう」
メンバーも速攻で誰かさんの存在を忘れてしまったのか、気にすることもなく遺跡内をきょろきょろと見渡している。
……なんか一周回って哀れに思えてきたが、今からあいつ拾いに戻るのは嫌だしな……。
遺跡内は少しだけ外から太陽の光が差しているだけで、灯りはほとんどない。まるで最初の1の国の洞窟のようだ。
荒れ果てている足元に気をつけながら、ぞろぞろと前に進んでいく。
八幡「戸塚、足元には気をつけろよ」
戸塚「うん、ありがとう八幡!」
小町「お兄ちゃん……戸塚さんにだけは気が利くんだから……」
八幡「お前もだよ。なんなら手でも繋ぐか?」
結衣「え、ええ?」
小町「やだよ、気持ち悪い」
うーん、気を遣って手を差し伸べたのに妹にぺしって弾かれるのは割と心にクるものがあるねー。泣いても良いかなー。
川崎「るーちゃん、大丈夫?」
留美「うん、平気」
一方で留美は川崎と手を繋いで、足元に気をつけながら進んでいた。いいなー、うちの妹さんはもう反抗期になっちゃってなー。
ちらと隣の戸塚に視線を走らせると、きょとんとした顔でこちらを見ている。
八幡「じゃ、じゃあ戸塚……俺と、手を繋ぐか?」
戸塚「えっ?」
結衣「ヒッキー、キモ」
八幡「ああ?」
ばっと振り向くと、由比ヶ浜がじとっとした目線をこちらに向けていた。
よく見ると、その周りにいる雪ノ下、一色、小町も似たような目つきをしながらドン引きしてらっしゃった。
八幡「ばっかお前、ふざけんな。もし戸塚が転んで珠のような肌に傷が付いてみろ、お前責任取れんのかよいい加減にしろよマジで」
結衣「なんか本気で怒られた!?」
雪乃「別にゲームなのだから転んでも傷は付かないと思うのだけれど……」
いや、実際転んでも傷は付かないんだけど、こう気分的にね。
留美「うん、平気」
一方で留美は川崎と手を繋いで、足元に気をつけながら進んでいた。いいなー、うちの妹さんはもう反抗期になっちゃってなー。
ちらと隣の戸塚に視線を走らせると、きょとんとした顔でこちらを見ている。
八幡「じゃ、じゃあ戸塚……俺と、手を繋ぐか?」
戸塚「えっ?」
結衣「ヒッキー、キモ」
八幡「ああ?」
ばっと振り向くと、由比ヶ浜がじとっとした目線をこちらに向けていた。
よく見ると、その周りにいる雪ノ下、一色、小町も似たような目つきをしながらドン引きしてらっしゃった。
八幡「ばっかお前、ふざけんな。もし戸塚が転んで珠のような肌に傷が付いてみろ、お前責任取れんのかよいい加減にしろよマジで」
結衣「なんか本気で怒られた!?」
雪乃「別にゲームなのだから転んでも傷は付かないと思うのだけれど……」
いや、実際転んでも傷は付かないんだけど、こう気分的にね。
戸塚「は、八幡、ぼくは大丈夫だから、ね?」
八幡「そ、そうか? 気を付けろよ? 何かあったらすぐに俺を呼んでくれよな?」
いろは「……先輩、戸塚先輩に対して甘過ぎませんかね」
一色からものすごく冷たい声を掛けられたので、そちらを向いてみるとやはり冷たい視線を向けられている。
いろは「わたしもちょっとその足場不安だなーって思うんですよねー、ねー先輩ー?」
八幡「あっそう、ハイハイでもしてれば?」
いろは「なんですかこの扱いの差!?」
一色ががばっと身を乗り出し憤慨の表情を向けてくるが、いやだって四つん這いになってハイハイで進めば転ぶことないじゃん……。
待て、戸塚のハイハイしてもらうという手もなくは……何故ここにはカメラがないのか。是非撮りたかった。
いろは「はっ、まさか先輩わたしがハイハイをしてる所が見たかったんですかさすがにそれにはいはいとは答えられないっていうか赤ちゃんプレイを強要してくる先輩はどうやっても擁護出来ないですごめんなさい」
八幡「は?」
戸塚のハイハイ姿を妄想しているとなんか早口でまくし立てられていたので、見てみれば一色がすごい形相になっていた。いや、誰が赤ちゃんプレイを強要してたんですかね……?
八幡「そ、そうか? 気を付けろよ? 何かあったらすぐに俺を呼んでくれよな?」
いろは「……先輩、戸塚先輩に対して甘過ぎませんかね」
一色からものすごく冷たい声を掛けられたので、そちらを向いてみるとやはり冷たい視線を向けられている。
いろは「わたしもちょっとその足場不安だなーって思うんですよねー、ねー先輩ー?」
八幡「あっそう、ハイハイでもしてれば?」
いろは「なんですかこの扱いの差!?」
一色ががばっと身を乗り出し憤慨の表情を向けてくるが、いやだって四つん這いになってハイハイで進めば転ぶことないじゃん……。
待て、戸塚のハイハイしてもらうという手もなくは……何故ここにはカメラがないのか。是非撮りたかった。
いろは「はっ、まさか先輩わたしがハイハイをしてる所が見たかったんですかさすがにそれにはいはいとは答えられないっていうか赤ちゃんプレイを強要してくる先輩はどうやっても擁護出来ないですごめんなさい」
八幡「は?」
戸塚のハイハイ姿を妄想しているとなんか早口でまくし立てられていたので、見てみれば一色がすごい形相になっていた。いや、誰が赤ちゃんプレイを強要してたんですかね……?
小町「……お兄ちゃん、さすがにそれは小町的にポイント低いかなって」
八幡「え、俺なんか言ったか?」
いろは「まさか無意識で言ってたんですか……」
八幡「すまん、戸塚のことしか考えてなかった」
いろは「先輩にとって、戸塚先輩ってどういう存在なんですかね……」
神。天使。太陽。
この世のあらゆる言葉を尽くしても表現できない。それが戸塚だ。言わせるな恥ずかしい。
結衣「……もしかして、ヒッキーって赤ちゃん好きなの……?」
八幡「ん?」
由比ヶ浜がなんかすごい複雑そうな顔で俺の顔を見ていた。
なんで赤ちゃんの話になっているのかは分からないが、しかし赤ちゃんか……。
八幡「え、俺なんか言ったか?」
いろは「まさか無意識で言ってたんですか……」
八幡「すまん、戸塚のことしか考えてなかった」
いろは「先輩にとって、戸塚先輩ってどういう存在なんですかね……」
神。天使。太陽。
この世のあらゆる言葉を尽くしても表現できない。それが戸塚だ。言わせるな恥ずかしい。
結衣「……もしかして、ヒッキーって赤ちゃん好きなの……?」
八幡「ん?」
由比ヶ浜がなんかすごい複雑そうな顔で俺の顔を見ていた。
なんで赤ちゃんの話になっているのかは分からないが、しかし赤ちゃんか……。
八幡「そうだな……別に好きとか思わねぇけど、自分に娘がいたらなって思ったことはある」
結衣「えっ、む、娘……?」
雪乃「……」
いろは「先輩の、子ども……?」
川崎「……!!」
そう答えると、何故か女性陣が身を乗り出して俺の言葉の続きを待っているようだった。
結衣「ヒッキー、娘が欲しいの?」
八幡「ああ、だって小町の遺伝子継ぐんだぞ、絶対可愛いだろ」
結衣「やっぱりシスコンだ!!」
小町を見る限り、我が家の遺伝子には相当期待できるはずである。
小町みたいな娘だったら欲しいよなーとか思ったが、今の親父の小町からの扱いを思い出すと一瞬で気分が落ち込んだ。やっぱ小町は妹だけでいいや。
結衣「えっ、む、娘……?」
雪乃「……」
いろは「先輩の、子ども……?」
川崎「……!!」
そう答えると、何故か女性陣が身を乗り出して俺の言葉の続きを待っているようだった。
結衣「ヒッキー、娘が欲しいの?」
八幡「ああ、だって小町の遺伝子継ぐんだぞ、絶対可愛いだろ」
結衣「やっぱりシスコンだ!!」
小町を見る限り、我が家の遺伝子には相当期待できるはずである。
小町みたいな娘だったら欲しいよなーとか思ったが、今の親父の小町からの扱いを思い出すと一瞬で気分が落ち込んだ。やっぱ小町は妹だけでいいや。
その当の小町は、はぁ~と呆れたようなため息を吐きながら頭を抱えていた。
小町「お兄ちゃん……そういうのやめてよ……」
八幡「悪い、小町。やっぱ小町は小町だけでいいわ」
小町「お、お兄ちゃん……」
俺と小町の間に感動的な雰囲気が流れる。周りの雪ノ下たちの絶対零度のような視線とかマジ気にならない。
しばらく小町の頭を撫でていると、ちらっと顔を上げて俺の目を見つめてきた。
小町「ま、娘がどうこう以前に、お兄ちゃんは相手を捜しなよ」
八幡「まぁ、そのうちな。養ってくれる人がきっと見つかるはずだし」
平塚「殺すぞ」
前の方からものっすごい殺気が放たれたのを感じて、ゲームの世界なのにも関わらず全身の産毛が立ったような錯覚に陥る。
見やれば、先ほどからほとんど話題に加わっていなかった平塚先生がこちらを振り向き、鬼のような形相を顔に浮かべていた。
そのオーラに気圧され、思わず身を捩ってしまう。
小町「お兄ちゃん……そういうのやめてよ……」
八幡「悪い、小町。やっぱ小町は小町だけでいいわ」
小町「お、お兄ちゃん……」
俺と小町の間に感動的な雰囲気が流れる。周りの雪ノ下たちの絶対零度のような視線とかマジ気にならない。
しばらく小町の頭を撫でていると、ちらっと顔を上げて俺の目を見つめてきた。
小町「ま、娘がどうこう以前に、お兄ちゃんは相手を捜しなよ」
八幡「まぁ、そのうちな。養ってくれる人がきっと見つかるはずだし」
平塚「殺すぞ」
前の方からものっすごい殺気が放たれたのを感じて、ゲームの世界なのにも関わらず全身の産毛が立ったような錯覚に陥る。
見やれば、先ほどからほとんど話題に加わっていなかった平塚先生がこちらを振り向き、鬼のような形相を顔に浮かべていた。
そのオーラに気圧され、思わず身を捩ってしまう。
平塚「そのうち……そのうちと言っているうちに、年月は過ぎていくんだよ……」
八幡「あ、あの、平塚先生……?」
平塚「いいか、結婚相手というのは見つかるものじゃないんだ……自分から捜さねば永遠に見つからないものなんだ……私は……私は……!!」
いつの間にか、平塚先生の周りに漂っていた怒りのオーラは哀愁のオーラに変わっていた。
このままだと俺が貰っちゃいそうになるので、早く誰か貰ってあげてよぅ!!
結衣「ま、まぁまぁ先生……」
あまりに見るに耐えかねたのか、由比ヶ浜が慰めるように平塚先生の下へ近寄っていった。
結衣「平塚先生にも、きっといい相手が見つかりますって」
平塚「ほ、本当……?」
結衣「そ、それに平塚先生の子どもとか絶対美人になりますし」
平塚「げふぅ」
八幡「先生ェ────!!!」
結衣「あ、あれ?」
結婚相手にも恵まれてないのに、子どもの話をこの人に振るとかこの子何考えちゃってんの!?
しかし当の由比ヶ浜は何が悪かったのか分かっていないようではてなと首を傾げている。無垢って、時に罪よね……。
八幡「あ、あの、平塚先生……?」
平塚「いいか、結婚相手というのは見つかるものじゃないんだ……自分から捜さねば永遠に見つからないものなんだ……私は……私は……!!」
いつの間にか、平塚先生の周りに漂っていた怒りのオーラは哀愁のオーラに変わっていた。
このままだと俺が貰っちゃいそうになるので、早く誰か貰ってあげてよぅ!!
結衣「ま、まぁまぁ先生……」
あまりに見るに耐えかねたのか、由比ヶ浜が慰めるように平塚先生の下へ近寄っていった。
結衣「平塚先生にも、きっといい相手が見つかりますって」
平塚「ほ、本当……?」
結衣「そ、それに平塚先生の子どもとか絶対美人になりますし」
平塚「げふぅ」
八幡「先生ェ────!!!」
結衣「あ、あれ?」
結婚相手にも恵まれてないのに、子どもの話をこの人に振るとかこの子何考えちゃってんの!?
しかし当の由比ヶ浜は何が悪かったのか分かっていないようではてなと首を傾げている。無垢って、時に罪よね……。
いろは「はぁ。で、先輩。娘って言ってましたけど、男だったらどうするんですか?」
この状況でまだ子どもの話を続けようとする一色も相当に大物だ。びくんびくんと床に突っ伏した平塚先生が痙攣を起こしているが、もう面倒なので由比ヶ浜に任せよう。
八幡「男だったら俺みたいな息子に育つだろ、そんな面倒な息子誰が欲しいんだ」
いろは「自覚あったんですか……」
雪乃「そう思っているのなら、あなたの両親のために少しは改善しようとしなさい……」
一色と雪ノ下の呆れたようなため息が重なったが、俺は気にしない。ほら、これも個性だと思うんだよね。
留美「……八幡がお父さん?」
ん、とその声の元を見てみれば、川崎と手を繋いだままの留美が俺の顔を見上げていた。
しかしこの二人こそ、こうやって手を繋いでいると姉妹というより母と娘のように見える。いや、別に川崎さんがお母さんみたいに見えるって意味じゃないんだけどね。
八幡「なんだ、留美は俺が親父だったら嫌か」
留美「うん」
即座に頷かれてしまった。そっかー。だめかー。
この状況でまだ子どもの話を続けようとする一色も相当に大物だ。びくんびくんと床に突っ伏した平塚先生が痙攣を起こしているが、もう面倒なので由比ヶ浜に任せよう。
八幡「男だったら俺みたいな息子に育つだろ、そんな面倒な息子誰が欲しいんだ」
いろは「自覚あったんですか……」
雪乃「そう思っているのなら、あなたの両親のために少しは改善しようとしなさい……」
一色と雪ノ下の呆れたようなため息が重なったが、俺は気にしない。ほら、これも個性だと思うんだよね。
留美「……八幡がお父さん?」
ん、とその声の元を見てみれば、川崎と手を繋いだままの留美が俺の顔を見上げていた。
しかしこの二人こそ、こうやって手を繋いでいると姉妹というより母と娘のように見える。いや、別に川崎さんがお母さんみたいに見えるって意味じゃないんだけどね。
八幡「なんだ、留美は俺が親父だったら嫌か」
留美「うん」
即座に頷かれてしまった。そっかー。だめかー。
しかし、そのあと近くの川崎の方を見上げると、そのまま言葉を続ける。
留美「……沙希お姉ちゃんみたいな人がお母さんだったら良かったのに」
川崎「ちょ、るーちゃん、何言ってんの?」
八幡「……」
川崎は顔を赤くしあわあわとしていたが、俺は別のことを思い出していた。
千葉村の時、確か留美はお母さんがいつもお友達はいるのかとか聞いてくるとか、そういった話を聞いたことがある。
もしかしたら、留美はお母さんとの仲はあまりよろしくないのかもしれないなんて、そんな余計な考えが脳裏を掠めた。
しばらく川崎と留美のやり取りを眺めていると、再び留美の顔がこちらに向けられた。
留美「……沙希お姉ちゃんがお母さんで、八幡がお父さんだったら、良かったかもね」
八幡「は?」
川崎「ばっ、るるるる、るーちゃ、あんたちょっ、ほんと何言ってんの!?」
それを聞いた川崎が耳まで沸騰したタコのように真っ赤に染め上げて慌てふためいていた。
留美から手を離して、ぶんぶんとその両手を振っている。そんなに動揺するなよ、俺まで動揺しちゃうだろ。
留美「……沙希お姉ちゃんみたいな人がお母さんだったら良かったのに」
川崎「ちょ、るーちゃん、何言ってんの?」
八幡「……」
川崎は顔を赤くしあわあわとしていたが、俺は別のことを思い出していた。
千葉村の時、確か留美はお母さんがいつもお友達はいるのかとか聞いてくるとか、そういった話を聞いたことがある。
もしかしたら、留美はお母さんとの仲はあまりよろしくないのかもしれないなんて、そんな余計な考えが脳裏を掠めた。
しばらく川崎と留美のやり取りを眺めていると、再び留美の顔がこちらに向けられた。
留美「……沙希お姉ちゃんがお母さんで、八幡がお父さんだったら、良かったかもね」
八幡「は?」
川崎「ばっ、るるるる、るーちゃ、あんたちょっ、ほんと何言ってんの!?」
それを聞いた川崎が耳まで沸騰したタコのように真っ赤に染め上げて慌てふためいていた。
留美から手を離して、ぶんぶんとその両手を振っている。そんなに動揺するなよ、俺まで動揺しちゃうだろ。
川崎「ば、ばか、本当に……あっ」
八幡「おっと」
本当に動揺していたのか、川崎は足元の岩に気が付かずに足を取られ、前向きに倒れてくる。
しかしすぐ前には俺がいたので、すぐにその川崎の体を受け止めた。
八幡「おいおい平気か、留美に気を使う前に自分の足元見ろよ」
川崎「あ……、ありがと……」
すぐに川崎は俺の近くからがばっと離れると、留美の側に戻っていった。
それを見届けてから俺も前の方向を見ると、何やら雪ノ下たちがじとっとした目線でこちらを見つめていた。この数分で何回ジト目を向けられているのよ俺は。
八幡「……なんだよ」
雪乃「……いえ、別に」
結衣「あはは、ナイスキャッチだったね、あはは……」
いろは「む……」
小町「おっとなんだか面白い雰囲気に……さぁ始まりました『俺のクラスメイトと部長と生徒会長とあと……あと、沙希さんが修羅場すぎる。』実況は比企谷小町でお送りいたします。さぁ解説の戸塚さん、この状況についてどう思われますか?」
戸塚「ええ? ど、どうと言われても……は、八幡はかっこいいよ?」
八幡「戸塚ェ、お前は俺にとっての新たな光だ!」
戸塚「う、うん?」
小町「ええー……この状況ですら戸塚さんルートに入るの……戸塚さん強キャラ過ぎない……?」
八幡「おっと」
本当に動揺していたのか、川崎は足元の岩に気が付かずに足を取られ、前向きに倒れてくる。
しかしすぐ前には俺がいたので、すぐにその川崎の体を受け止めた。
八幡「おいおい平気か、留美に気を使う前に自分の足元見ろよ」
川崎「あ……、ありがと……」
すぐに川崎は俺の近くからがばっと離れると、留美の側に戻っていった。
それを見届けてから俺も前の方向を見ると、何やら雪ノ下たちがじとっとした目線でこちらを見つめていた。この数分で何回ジト目を向けられているのよ俺は。
八幡「……なんだよ」
雪乃「……いえ、別に」
結衣「あはは、ナイスキャッチだったね、あはは……」
いろは「む……」
小町「おっとなんだか面白い雰囲気に……さぁ始まりました『俺のクラスメイトと部長と生徒会長とあと……あと、沙希さんが修羅場すぎる。』実況は比企谷小町でお送りいたします。さぁ解説の戸塚さん、この状況についてどう思われますか?」
戸塚「ええ? ど、どうと言われても……は、八幡はかっこいいよ?」
八幡「戸塚ェ、お前は俺にとっての新たな光だ!」
戸塚「う、うん?」
小町「ええー……この状況ですら戸塚さんルートに入るの……戸塚さん強キャラ過ぎない……?」
なんだか雰囲気がよく分からない方向に向かってきたので、雪ノ下たちの目線から逃れるように身を捩って、遺跡の奥の方を見ると、ポツンと赤い箱のようなものが置いてあるのが見えた。
八幡「ほ、ほら、あそこに宝箱があるぞ」
話題を逸らすようにその宝箱に指を差す。すると皆の注目がそっちに向かった。
そのまま進んで宝箱の近くに行くと、雪ノ下がその箱をぱかっと空ける。
その中からは、どこかで見たような瓶のようなものが出てきた。
ユキノは ふっかつのくすりを てにいれた!▼
雪乃「あら、これは蘇生アイテムね……どうしたの、みんな」
結衣「なななななな、なんでもないよ!!」
小町「べべべべべべ、別に何も」
あっれー、おかしいなー、ゲームの中なのにめちゃくちゃ汗が止まらないような感覚がするなー。
雪乃「……?」
明らかに動揺している由比ヶ浜や小町の様子を見た雪ノ下が、訳が分からなさそうに首を傾げた。思わずその唇に目がいってしまいそうになったが、全力で顔を背ける。
八幡「ほ、ほら、あそこに宝箱があるぞ」
話題を逸らすようにその宝箱に指を差す。すると皆の注目がそっちに向かった。
そのまま進んで宝箱の近くに行くと、雪ノ下がその箱をぱかっと空ける。
その中からは、どこかで見たような瓶のようなものが出てきた。
ユキノは ふっかつのくすりを てにいれた!▼
雪乃「あら、これは蘇生アイテムね……どうしたの、みんな」
結衣「なななななな、なんでもないよ!!」
小町「べべべべべべ、別に何も」
あっれー、おかしいなー、ゲームの中なのにめちゃくちゃ汗が止まらないような感覚がするなー。
雪乃「……?」
明らかに動揺している由比ヶ浜や小町の様子を見た雪ノ下が、訳が分からなさそうに首を傾げた。思わずその唇に目がいってしまいそうになったが、全力で顔を背ける。
川崎「……どうしたの?」
八幡「さ、さぁ……」
当の雪ノ下と同様に事情を知らない川崎も事態が飲み込めていないようであったが、こちらはすぐに興味なさそうにふーんとだけ呟いた。
先とは全く違う方向性で雰囲気がおかしくなってしまい、どうこの空気を変えようかと逡巡する。
雪乃「ねぇ、由比ヶ浜さん? 私の目を見て。何か隠してないかしら?」
結衣「ゆ、ゆきのんに隠し事なんてないよ?」
そう言って雪ノ下が一歩前に出て、由比ヶ浜に詰問するように近寄る。
さすがにこんな形でバレたくはない。いっそ力づくで止めるか? 疑いは晴れなくともそれの方がマシ──
材木座「はああああああああちまああああああああああああああん!!」
などと考えを巡らせていた時、はるか後方からどこかで聞いた叫び声が響き渡ってきた。
思わず振り返ってみれば、材木座がだだだーっと駆けつけていた。そのまま俺の側までやってくると、俺の胸元をがっと掴みかかってくる。
八幡「さ、さぁ……」
当の雪ノ下と同様に事情を知らない川崎も事態が飲み込めていないようであったが、こちらはすぐに興味なさそうにふーんとだけ呟いた。
先とは全く違う方向性で雰囲気がおかしくなってしまい、どうこの空気を変えようかと逡巡する。
雪乃「ねぇ、由比ヶ浜さん? 私の目を見て。何か隠してないかしら?」
結衣「ゆ、ゆきのんに隠し事なんてないよ?」
そう言って雪ノ下が一歩前に出て、由比ヶ浜に詰問するように近寄る。
さすがにこんな形でバレたくはない。いっそ力づくで止めるか? 疑いは晴れなくともそれの方がマシ──
材木座「はああああああああちまああああああああああああああん!!」
などと考えを巡らせていた時、はるか後方からどこかで聞いた叫び声が響き渡ってきた。
思わず振り返ってみれば、材木座がだだだーっと駆けつけていた。そのまま俺の側までやってくると、俺の胸元をがっと掴みかかってくる。
材木座「貴様、我一人を置いていきおってからに! 死ぬかと思ったじゃないか!!」
八幡「お前がここは任せて先に行けっつったんだろうが……」
両手で材木座を押しのけつつ軽くそう返事をしたが、内心では材木座に感謝していた。
この変な雰囲気を思いっきりぶち壊してくれてサンキューと言った感じである。いやぁ本当にこいつはいい雰囲気も悪い雰囲気も変な雰囲気もぶち壊してくれるなぁ。
少なくとも、今の雪ノ下以外の面子にとっては、感謝すべき乱入だ。
材木座「だからと言って、本当に行く奴がおるか!!」
八幡「うるせぇな……雪ノ下、早く行こうぜ」
雪乃「え、ええ……」
極めて自然にそう誘導すると、雪ノ下は手に入れた復活の薬を四次元ストレージの中に入れて歩き始めた。
よし、なんとか誤魔化せただろうか……。
見れば、その後ろの由比ヶ浜や小町たちもはぁ~と安堵のため息をついている。
雪ノ下が前に進んでいったのを見てから、さりげなく由比ヶ浜の近くに駆け寄った。
八幡「お前何動揺してんだよ……」
結衣「う、うう……ごめんね」
材木座「八幡、話は終わっておらぬぞ!! 八幡!!」
八幡「あーあーうるせぇ」
しかし、悔しいが今回の件では材木座に助けられたのは事実だ。
仕方がないので、少しだけ感謝の意味も込めて材木座の話に付き合ってやることにした。
八幡「お前がここは任せて先に行けっつったんだろうが……」
両手で材木座を押しのけつつ軽くそう返事をしたが、内心では材木座に感謝していた。
この変な雰囲気を思いっきりぶち壊してくれてサンキューと言った感じである。いやぁ本当にこいつはいい雰囲気も悪い雰囲気も変な雰囲気もぶち壊してくれるなぁ。
少なくとも、今の雪ノ下以外の面子にとっては、感謝すべき乱入だ。
材木座「だからと言って、本当に行く奴がおるか!!」
八幡「うるせぇな……雪ノ下、早く行こうぜ」
雪乃「え、ええ……」
極めて自然にそう誘導すると、雪ノ下は手に入れた復活の薬を四次元ストレージの中に入れて歩き始めた。
よし、なんとか誤魔化せただろうか……。
見れば、その後ろの由比ヶ浜や小町たちもはぁ~と安堵のため息をついている。
雪ノ下が前に進んでいったのを見てから、さりげなく由比ヶ浜の近くに駆け寄った。
八幡「お前何動揺してんだよ……」
結衣「う、うう……ごめんね」
材木座「八幡、話は終わっておらぬぞ!! 八幡!!」
八幡「あーあーうるせぇ」
しかし、悔しいが今回の件では材木座に助けられたのは事実だ。
仕方がないので、少しだけ感謝の意味も込めて材木座の話に付き合ってやることにした。
あ、あの、感想やお褒めの言葉を頂けるのは非常にありがたいというか、嬉しく思うのですが……。
しかし、雑談スレにまで当スレの話題を持っていくと荒れる要因にしかならないので、出来るなら控えていただけるとありがたいと存じます。
それにエタった作品はなくてもエタらせた方がマシだった作品は過去にありますしね……。
あ、感想自体はめちゃくちゃ嬉しいので、このスレで投下していただけるとSSを書くモチベーションに繋がります。よろしくお願いします。
それでは書き溜めしてから、また来ます。
しかし、雑談スレにまで当スレの話題を持っていくと荒れる要因にしかならないので、出来るなら控えていただけるとありがたいと存じます。
それにエタった作品はなくてもエタらせた方がマシだった作品は過去にありますしね……。
あ、感想自体はめちゃくちゃ嬉しいので、このスレで投下していただけるとSSを書くモチベーションに繋がります。よろしくお願いします。
それでは書き溜めしてから、また来ます。
川崎が母親で八幡が父親、子どもが留美なら……あれっなんかめちゃくちゃ上手くやれそうじゃね
時間があったからここの作者の他のssも見てきたけどどれも面白かったな。
何を当たり前のことを仰るこの>>683は
>>685
くっさ
くっさ
× × ×
サイクロプス「があああああああ!!」
雪乃「ふっ」
一つ目の巨人が振り下ろした拳を紙一重で避ける雪ノ下。
そして素早く剣を引くと、それをサイクロプスの首に向かってシュッと斬りつけた。
それは綺麗にサイクロプスの首に命中し、そのまま光の塵となって消えていく。
コウモリ「キエエエエエ!!」
雪乃「!」
その雪ノ下に向かって、空からコウモリのような魔物が勢いよく飛んできていた。上から来るぞ、気を付けろ!!
雪ノ下は少し遅れて空を見上げると剣を構えようとする。しかしコウモリの降下速度は思いの他速く、このままでは雪ノ下に体当たりが直撃するかと思われた。
しかしその瞬間、どこからか鎖が伸びると、その先がコモウリに直撃してその体を弾き飛ばす。
川崎「よしっ」
雪乃「川崎さん、ありがとう」
その鎖は、川崎が咄嗟に投げ放った鎖鎌であった。
礼もそこそこに、雪ノ下は剣を構えてすぐに弾き飛ばされた先のコウモリの元まで駆け寄る。
そしてその剣を真っ直ぐに振り下ろすと、煌く刃は寸分狂いなくコウモリの頭を捉えた。
兜割りのような一閃を食らったコウモリはそのままHPを0にし、光の塵となる。
それを見届けた雪ノ下は、くるっと振り向いて川崎に軽く頭を下げた。
雪乃「助かったわ」
川崎「別に、これくらいはね」
ぶっきらぼうに川崎はその礼を受け取ったが、雪ノ下は気にした風もなく周りを見渡した。
川崎「よしっ」
雪乃「川崎さん、ありがとう」
その鎖は、川崎が咄嗟に投げ放った鎖鎌であった。
礼もそこそこに、雪ノ下は剣を構えてすぐに弾き飛ばされた先のコウモリの元まで駆け寄る。
そしてその剣を真っ直ぐに振り下ろすと、煌く刃は寸分狂いなくコウモリの頭を捉えた。
兜割りのような一閃を食らったコウモリはそのままHPを0にし、光の塵となる。
それを見届けた雪ノ下は、くるっと振り向いて川崎に軽く頭を下げた。
雪乃「助かったわ」
川崎「別に、これくらいはね」
ぶっきらぼうに川崎はその礼を受け取ったが、雪ノ下は気にした風もなく周りを見渡した。
雪乃「これで終わりかしら」
結衣「うん、こっちも終わったよー」
その雪ノ下に向かって、由比ヶ浜がぱたぱたと駆け寄った。先ほどまで由比ヶ浜や小町たちが対峙していた蟹のような魔物たちもすでに塵となっている。
もうすっかり川崎と材木座を加えたパーティでの戦闘にも慣れてきており、上手く連携を取れてきているようだ。
たまーに材木座が先走る癖があるのが気になるが、そこは周りがなんとかフォローしている。まぁ、材木座が先走ったところでダメージ受けるの本人だし。
材木座「ハーッハッハッハ、見たか八幡よ、我がミラノ・フー・ドリアを!!」
八幡「ただの連続斬りだっただろうが……」
何、299円で食えんのその技? とじとっとした目線を材木座に送っていると、その奥に何か扉のようなものが見えてきたことに気が付く。
戸塚「あ、見て、大きい扉があるよ」
平塚「ボス部屋……にしては少々早すぎるような気がするな」
そのままその扉の近くに近づいてみると、その扉には三つの窪みがある。
試しにその扉に手を掛けてみるが、全く動く気配はない。おそらく鍵か何かが掛かっているのだろう。
結衣「うん、こっちも終わったよー」
その雪ノ下に向かって、由比ヶ浜がぱたぱたと駆け寄った。先ほどまで由比ヶ浜や小町たちが対峙していた蟹のような魔物たちもすでに塵となっている。
もうすっかり川崎と材木座を加えたパーティでの戦闘にも慣れてきており、上手く連携を取れてきているようだ。
たまーに材木座が先走る癖があるのが気になるが、そこは周りがなんとかフォローしている。まぁ、材木座が先走ったところでダメージ受けるの本人だし。
材木座「ハーッハッハッハ、見たか八幡よ、我がミラノ・フー・ドリアを!!」
八幡「ただの連続斬りだっただろうが……」
何、299円で食えんのその技? とじとっとした目線を材木座に送っていると、その奥に何か扉のようなものが見えてきたことに気が付く。
戸塚「あ、見て、大きい扉があるよ」
平塚「ボス部屋……にしては少々早すぎるような気がするな」
そのままその扉の近くに近づいてみると、その扉には三つの窪みがある。
試しにその扉に手を掛けてみるが、全く動く気配はない。おそらく鍵か何かが掛かっているのだろう。
結衣「開かないの?」
八幡「ああ。多分、この窪みに入るもんを捜してこないとな」
RPGの常として、扉に何か窪みや穴が開いていたら、間違いなくそこに嵌めるアイテムが必要なのだ。
そのお約束に漏れなければ、この扉もここに嵌めるアイテムが必要である可能性が高い。
平塚「ふむ、やはり扉を開けるにはアイテムが必要。これぞ王道だな」
しかし昔はRPGのダンジョンを扉のカギを捜す為にダンジョンの隅々を歩き回ることに何の疑問も持っていなかったものなのだが、最近は中の人がダンジョンの隅々まで歩き回って欲しいという願いからカギをあちこちに配置したのかなーなんて邪推してしまうようになってしまった。ごめんね、ぼく汚れた大人になっちゃったよ。
カギとなるアイテムを捜すべく、一旦その扉前からは離脱して奥の通路に向かって歩き始める。
数回の戦闘を経て、通路の突き当たりまで進むと小さい扉があった。その扉にはカギは掛かっていないようで、先頭を歩く雪ノ下がそれを開く。
その扉の先には小さな部屋が広がっていた。
雪乃「あれかしら」
雪ノ下が指を刺した先を見てみれば、部屋の奥にポツンと宝箱が置かれている。あの宝箱の中にカギが入っていると見て間違いないだろう。
八幡「ああ。多分、この窪みに入るもんを捜してこないとな」
RPGの常として、扉に何か窪みや穴が開いていたら、間違いなくそこに嵌めるアイテムが必要なのだ。
そのお約束に漏れなければ、この扉もここに嵌めるアイテムが必要である可能性が高い。
平塚「ふむ、やはり扉を開けるにはアイテムが必要。これぞ王道だな」
しかし昔はRPGのダンジョンを扉のカギを捜す為にダンジョンの隅々を歩き回ることに何の疑問も持っていなかったものなのだが、最近は中の人がダンジョンの隅々まで歩き回って欲しいという願いからカギをあちこちに配置したのかなーなんて邪推してしまうようになってしまった。ごめんね、ぼく汚れた大人になっちゃったよ。
カギとなるアイテムを捜すべく、一旦その扉前からは離脱して奥の通路に向かって歩き始める。
数回の戦闘を経て、通路の突き当たりまで進むと小さい扉があった。その扉にはカギは掛かっていないようで、先頭を歩く雪ノ下がそれを開く。
その扉の先には小さな部屋が広がっていた。
雪乃「あれかしら」
雪ノ下が指を刺した先を見てみれば、部屋の奥にポツンと宝箱が置かれている。あの宝箱の中にカギが入っていると見て間違いないだろう。
そのまま雪ノ下に続いて全員が部屋の中に入ると、宝箱の置いてある付近の次元が歪んだ。それから数秒の間を置いた後に魔物がその姿を現す。
八幡「……ま、大抵こういうのって何かしら魔物が潜んでたりするよな」
戸塚「来るよ、八幡!」
ミノタウルス「ごおおおおおおお!!」
ミノタウルスが あらわれた!▼
そこに具現した魔物は、先の一つ目の巨人サイクロプスと同じように、巨大な人間のような形をしていた。
しかしそのサイクロプスとは全く違う点がある。それは頭がまるで牛のような形をしていることだ。
そして体も大きく、憶測だが3メートルほどあるように見える。右手にはハンマーのようなものを持っており、見た目からもサイクロプスより強力であろうことは容易に想像できる。
その明らかな強キャラオーラを感じているのは俺だけでなく、皆もそうであるらしかった。ピリッとした緊張感がパーティ内に走る。
八幡「……ま、大抵こういうのって何かしら魔物が潜んでたりするよな」
戸塚「来るよ、八幡!」
ミノタウルス「ごおおおおおおお!!」
ミノタウルスが あらわれた!▼
そこに具現した魔物は、先の一つ目の巨人サイクロプスと同じように、巨大な人間のような形をしていた。
しかしそのサイクロプスとは全く違う点がある。それは頭がまるで牛のような形をしていることだ。
そして体も大きく、憶測だが3メートルほどあるように見える。右手にはハンマーのようなものを持っており、見た目からもサイクロプスより強力であろうことは容易に想像できる。
その明らかな強キャラオーラを感じているのは俺だけでなく、皆もそうであるらしかった。ピリッとした緊張感がパーティ内に走る。
ガッとミノタウルスが地面に転がっていた石を蹴った。それと同時に雪ノ下が一番先に牛頭の巨人に向かって駆け出す。
少し遅れて、俺、由比ヶ浜、一色、戸塚がそれぞれ呪文を唱え始めた。
確かに強そうな魔物ではあるが、数自体は一体のみだ。全員で掛かれば、決して苦戦するようなことはないはずだ。
八幡「グラビティ!」モワーン
そしてこういうデカブツ一体との先頭では、俺の鈍化魔法がよく効く。俺の構えた木の棒の先から、重力の塊のようなものが真っ直ぐに放たれた。
ミノタウルス「どおおおおおおう!!」シュン!!
八幡「なに!!」
だが、あの牛頭の巨人はその見た目に反して素早く動いた。俺の放った呪文を避けながら、向かっていく雪ノ下に対して手にしたハンマーを振るう。
雪乃「!」
さすがに真っ向からパワー勝負を持ちかければ分が悪いことは分かっているのか、雪ノ下はその振るわれたハンマーに立ち向かうことはせず、それを素直に身を屈めて避けながら、ミノタウルスの後ろを取るために立ち回る。
少し遅れて、俺、由比ヶ浜、一色、戸塚がそれぞれ呪文を唱え始めた。
確かに強そうな魔物ではあるが、数自体は一体のみだ。全員で掛かれば、決して苦戦するようなことはないはずだ。
八幡「グラビティ!」モワーン
そしてこういうデカブツ一体との先頭では、俺の鈍化魔法がよく効く。俺の構えた木の棒の先から、重力の塊のようなものが真っ直ぐに放たれた。
ミノタウルス「どおおおおおおう!!」シュン!!
八幡「なに!!」
だが、あの牛頭の巨人はその見た目に反して素早く動いた。俺の放った呪文を避けながら、向かっていく雪ノ下に対して手にしたハンマーを振るう。
雪乃「!」
さすがに真っ向からパワー勝負を持ちかければ分が悪いことは分かっているのか、雪ノ下はその振るわれたハンマーに立ち向かうことはせず、それを素直に身を屈めて避けながら、ミノタウルスの後ろを取るために立ち回る。
そしてそこらで由比ヶ浜たちの呪文の詠唱が終わり、魔方陣がぱあっと広がった。
結衣「燃えちゃえっ、ユイ・ギガフレイム!!」ボウ!!
ユイは ユイ・ギガフレイムを となえた!▼
きょうれつなほのおが あいてをおそう!▼
いろは「がーっと行きますよー、いろはスピードスター!!」ヒュンヒュンヒュン
いろはは いろはスピードスターを となえた!▼
よけられないほしがたのこうせんを むすうにはっしゃする!▼
戸塚「これならどうかな、ガルダイン!!」ゴオオオオ
サイカは ガルダインをつかった!▼
サイカのまわりに たつまきがはっせいする!▼
えっ、君たちまた新しい呪文覚えたの? 俺未だに最初の鈍化呪文以外だとイベントで覚えたサブレ召喚だけなんだけど……。
そんな俺の羨望と嫉妬をよそに、由比ヶ浜たちが唱えた派手な呪文がミノタウルスに向かって放たれる。広範囲をカバーする呪文が多かったおかげか、それらは避けられないまま直撃した。
結衣「燃えちゃえっ、ユイ・ギガフレイム!!」ボウ!!
ユイは ユイ・ギガフレイムを となえた!▼
きょうれつなほのおが あいてをおそう!▼
いろは「がーっと行きますよー、いろはスピードスター!!」ヒュンヒュンヒュン
いろはは いろはスピードスターを となえた!▼
よけられないほしがたのこうせんを むすうにはっしゃする!▼
戸塚「これならどうかな、ガルダイン!!」ゴオオオオ
サイカは ガルダインをつかった!▼
サイカのまわりに たつまきがはっせいする!▼
えっ、君たちまた新しい呪文覚えたの? 俺未だに最初の鈍化呪文以外だとイベントで覚えたサブレ召喚だけなんだけど……。
そんな俺の羨望と嫉妬をよそに、由比ヶ浜たちが唱えた派手な呪文がミノタウルスに向かって放たれる。広範囲をカバーする呪文が多かったおかげか、それらは避けられないまま直撃した。
ミノタウルス「がああああっ!!」
結衣「ええっ!」
しかし、炎と星と竜巻に包まれてもあの巨人は怯むことなくハンマーをぶんぶんと振り回し続けた。もしかしてスーパーアーマー的なものを持っているのだろうか。あ、材木座が吹き飛ばされた。
雪乃「はああっ!」
しかし今の呪文にでも紛れ込んでいたのか、いつの間にミノタウルスの後ろに回りこんでいた雪ノ下が跳んで巨人の背中を一閃に斬り裂く。
それと同時に、前にいた川崎、小町、平塚先生もそれぞれの獲物を持って飛びかかった。
ミノタウルス「がう!!」
川崎「うわっ!?」
平塚「なっ!!」
小町「きゃあっ!」
それに対して、ミノタウルスはただのハンマーの一振りで3人をまとめて薙ぎ払う。あれらの呪文と雪ノ下の斬撃を受けながらも動けるとは、パワーもタフネスもかなり高いようだ。嘘だろミノタウルスってMTGとかだと普通2/3のバニラとかだろ……。
結衣「ええっ!」
しかし、炎と星と竜巻に包まれてもあの巨人は怯むことなくハンマーをぶんぶんと振り回し続けた。もしかしてスーパーアーマー的なものを持っているのだろうか。あ、材木座が吹き飛ばされた。
雪乃「はああっ!」
しかし今の呪文にでも紛れ込んでいたのか、いつの間にミノタウルスの後ろに回りこんでいた雪ノ下が跳んで巨人の背中を一閃に斬り裂く。
それと同時に、前にいた川崎、小町、平塚先生もそれぞれの獲物を持って飛びかかった。
ミノタウルス「がう!!」
川崎「うわっ!?」
平塚「なっ!!」
小町「きゃあっ!」
それに対して、ミノタウルスはただのハンマーの一振りで3人をまとめて薙ぎ払う。あれらの呪文と雪ノ下の斬撃を受けながらも動けるとは、パワーもタフネスもかなり高いようだ。嘘だろミノタウルスってMTGとかだと普通2/3のバニラとかだろ……。
八幡「グラビティ!」
しかし、小町たちには悪いがそのおかげであの巨人に隙ができた。その瞬間をついて再び鈍化魔法を唱える。
今度はミノタウルスでも避ける余裕は出来なかったようで、俺の放った重力の魔法が直撃する。瞬間、その動きは目に見えて鈍くなった。
平塚「よし、いいぞ比企谷!」
ハンマーで思い切り吹き飛ばされたはずの平塚先生がすぐに戻ってきた。
拳を握り締めると、そのままミノタウルスの側にまで駆け寄る。
平塚「ふるえるぞハート! 燃え尽きるほどヒート!! おおおおおっ、刻むぞ血液のビート!」
そして高く跳ぶと、その勢いのまま拳をその牛頭に向かって叩き込みまくった。
平塚「山吹き色の波紋疾走-サンライトイエローオーバードライブ-!!」ドバドバドバドバ
やった! この音、いつも聞く波紋の流れる音だ!
平塚「どうだっ!」
ミノタウルス「ぐおおおおおっ!!」
いやもちろん波紋の流れる音とかゲームかアニメでしか聞いたことはないし、そもそも平塚先生いつの間に波紋を流し込めるようになったのっていう感じではあるが。いやウィンドウ出てないからただのパンチのラッシュか……。
しかし、小町たちには悪いがそのおかげであの巨人に隙ができた。その瞬間をついて再び鈍化魔法を唱える。
今度はミノタウルスでも避ける余裕は出来なかったようで、俺の放った重力の魔法が直撃する。瞬間、その動きは目に見えて鈍くなった。
平塚「よし、いいぞ比企谷!」
ハンマーで思い切り吹き飛ばされたはずの平塚先生がすぐに戻ってきた。
拳を握り締めると、そのままミノタウルスの側にまで駆け寄る。
平塚「ふるえるぞハート! 燃え尽きるほどヒート!! おおおおおっ、刻むぞ血液のビート!」
そして高く跳ぶと、その勢いのまま拳をその牛頭に向かって叩き込みまくった。
平塚「山吹き色の波紋疾走-サンライトイエローオーバードライブ-!!」ドバドバドバドバ
やった! この音、いつも聞く波紋の流れる音だ!
平塚「どうだっ!」
ミノタウルス「ぐおおおおおっ!!」
いやもちろん波紋の流れる音とかゲームかアニメでしか聞いたことはないし、そもそも平塚先生いつの間に波紋を流し込めるようになったのっていう感じではあるが。いやウィンドウ出てないからただのパンチのラッシュか……。
その平塚先生に続いて、他の吹き飛ばされていた前衛たちもそれぞれの得物を構えて突撃しに向かう。
小町「雷鳴突き!!」ドォ!
コマチは らいめいづきをつかった!▼
川崎「行くよ、はあっ!」シュッ
サキは やつざきをつかった!▼
材木座「フォッカチオ! ガムシロ!」ヒュンヒュン
八幡「お前ただサイゼのメニュー叫びたいだけだろ」
それぞれが牛頭の巨人に攻撃を加え、ガガガッと派手な音が鳴り響く。
そのまましばらく囲むように攻撃を加え続けていると、ミノタウルスはおおお……と断末魔の叫びを放ち、光の塵となって消えていった。
材木座「フハハハハ、甘いぜ!」
八幡「チョロいぜ!」
平塚「チョロ甘だな」
瞬間、材木座と平塚先生の二人と目が合い、こくこくと頷いた。やっぱやりたいよね、RPGの戦闘の後だと。
小町「雷鳴突き!!」ドォ!
コマチは らいめいづきをつかった!▼
川崎「行くよ、はあっ!」シュッ
サキは やつざきをつかった!▼
材木座「フォッカチオ! ガムシロ!」ヒュンヒュン
八幡「お前ただサイゼのメニュー叫びたいだけだろ」
それぞれが牛頭の巨人に攻撃を加え、ガガガッと派手な音が鳴り響く。
そのまましばらく囲むように攻撃を加え続けていると、ミノタウルスはおおお……と断末魔の叫びを放ち、光の塵となって消えていった。
材木座「フハハハハ、甘いぜ!」
八幡「チョロいぜ!」
平塚「チョロ甘だな」
瞬間、材木座と平塚先生の二人と目が合い、こくこくと頷いた。やっぱやりたいよね、RPGの戦闘の後だと。
留美「お疲れ、沙希お姉ちゃん」
川崎「ん、ありがとう」
小町「いやー、無駄にしぶとかったですね」
雪乃「一体だったから良かったけど、もし他の魔物と一緒に出るようであれば少々厄介ね」
いろは「えー、今のと他のを一緒に相手するとかマジやってられないですよー」
今のミノタウルス戦の感想を口々に言いながら部屋の奥にまで進む。
そこには赤い宝箱が置いてあり、キラリと輝いている。それを雪ノ下が開けると、その中からはボールのような形をしている石が入っていた。
ユキノは ふういんのいし1を 手に入れた!▼
雪乃「これ、文字が彫られているわね」
結衣「え、どれどれ?」
雪ノ下が手に取った球状の石を見てみると、確かに文字が彫られている。
『太』
ただ、それだけが彫られている。
川崎「ん、ありがとう」
小町「いやー、無駄にしぶとかったですね」
雪乃「一体だったから良かったけど、もし他の魔物と一緒に出るようであれば少々厄介ね」
いろは「えー、今のと他のを一緒に相手するとかマジやってられないですよー」
今のミノタウルス戦の感想を口々に言いながら部屋の奥にまで進む。
そこには赤い宝箱が置いてあり、キラリと輝いている。それを雪ノ下が開けると、その中からはボールのような形をしている石が入っていた。
ユキノは ふういんのいし1を 手に入れた!▼
雪乃「これ、文字が彫られているわね」
結衣「え、どれどれ?」
雪ノ下が手に取った球状の石を見てみると、確かに文字が彫られている。
『太』
ただ、それだけが彫られている。
太い……太いねぇ……とちらっと視線を隣に走らせると、そいつはびっくうとそのふくよかな巨体を跳ねさせた。
材木座「な、何故我を見る!?」
八幡「何も言ってねぇだろ、ほら次行こうぜ」
材木座「八幡? 質問に答えろ八幡!!」
その部屋から出て次の部屋に向かう。
そこでもミノタウルスが出たが、一度やっている相手だからか、先ほどよりも早く倒すことが出来た。
そこで二つ目の『治』が彫られている石をゲット。
最後の部屋でもまたまたミノタウルスが出てきたが、三度目ともなると全員慣れてきており、ほとんど苦戦することもなくそれを片付けることが出来た。
そしてその部屋で出てきた石には『宰』と彫られている。
八幡「太宰治……だな」
雪乃「おそらくそうでしょうね」
それらの石を並べ替えるまでもない。この三つの文字が意味するのは間違いなく太宰治という名前だろう。
材木座「な、何故我を見る!?」
八幡「何も言ってねぇだろ、ほら次行こうぜ」
材木座「八幡? 質問に答えろ八幡!!」
その部屋から出て次の部屋に向かう。
そこでもミノタウルスが出たが、一度やっている相手だからか、先ほどよりも早く倒すことが出来た。
そこで二つ目の『治』が彫られている石をゲット。
最後の部屋でもまたまたミノタウルスが出てきたが、三度目ともなると全員慣れてきており、ほとんど苦戦することもなくそれを片付けることが出来た。
そしてその部屋で出てきた石には『宰』と彫られている。
八幡「太宰治……だな」
雪乃「おそらくそうでしょうね」
それらの石を並べ替えるまでもない。この三つの文字が意味するのは間違いなく太宰治という名前だろう。
最初の窪みが開いている扉にまで戻ってくる。
雪ノ下が石を持ってその扉に近づくと、ポゥっと石と扉が薄い光を纏い始めた。
戸塚「わ、いきなり光り始めたよ?」
平塚「何か文が書かれているようだが」
すると、先ほどまでは何も書かれていなかったはずの扉に、光の文字が浮き出ていた。
『作家の名前を当てはめよ』
その文が書かれている下には、三つの窪みが開いている。ここまでくれば確定だ、この窪みに太宰治の順番で石を嵌めるだけだろう。
しかしこの世界、日本どころか地球ですらないファンタジー世界のはずなのに、そのダンジョンで日本の作家の問題が出るのはどうなんでしょうかね……?
雪ノ下が素直に太宰治と石を嵌めこむと、ガコンと派手な音が扉からなった。すると、そのままゴゴゴゴとその扉が開き、奥への階段へ通じるようになる。
雪ノ下が石を持ってその扉に近づくと、ポゥっと石と扉が薄い光を纏い始めた。
戸塚「わ、いきなり光り始めたよ?」
平塚「何か文が書かれているようだが」
すると、先ほどまでは何も書かれていなかったはずの扉に、光の文字が浮き出ていた。
『作家の名前を当てはめよ』
その文が書かれている下には、三つの窪みが開いている。ここまでくれば確定だ、この窪みに太宰治の順番で石を嵌めるだけだろう。
しかしこの世界、日本どころか地球ですらないファンタジー世界のはずなのに、そのダンジョンで日本の作家の問題が出るのはどうなんでしょうかね……?
雪ノ下が素直に太宰治と石を嵌めこむと、ガコンと派手な音が扉からなった。すると、そのままゴゴゴゴとその扉が開き、奥への階段へ通じるようになる。
雪乃「随分とあっけなかったわね」
平塚「いいや、雪ノ下。これはおそらく小手調べだよ」
雪乃「……?」
平塚先生の諭すような言葉に雪ノ下ははてなと首を傾げたが、俺はなんとなくその意味を分かっていた。
もしかしたらこういう問題が再びあるのかもしれないと、そう暗に伝えているのだ。
そして階段を登って二階に辿り着くと、やはりその予想は当たってしまった。
結衣「また扉だね……」
留美「……ここ、また穴が開いてる」
いろは「えーっ、またさっきみたいなのをやるんですかー!?」
その扉を見た一色が肩をがっくりと落とした。
そうは言ってもRPGのダンジョンの謎解きというものは大抵一回で終わらないのがお約束だ。むしろ、3の国までのダンジョンではそういった面倒さが無さ過ぎたとまで言えるだろう。
平塚「いいや、雪ノ下。これはおそらく小手調べだよ」
雪乃「……?」
平塚先生の諭すような言葉に雪ノ下ははてなと首を傾げたが、俺はなんとなくその意味を分かっていた。
もしかしたらこういう問題が再びあるのかもしれないと、そう暗に伝えているのだ。
そして階段を登って二階に辿り着くと、やはりその予想は当たってしまった。
結衣「また扉だね……」
留美「……ここ、また穴が開いてる」
いろは「えーっ、またさっきみたいなのをやるんですかー!?」
その扉を見た一色が肩をがっくりと落とした。
そうは言ってもRPGのダンジョンの謎解きというものは大抵一回で終わらないのがお約束だ。むしろ、3の国までのダンジョンではそういった面倒さが無さ過ぎたとまで言えるだろう。
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