元スレ卯月「総選挙50位以内に入れないアイドルはクビ…ですか?」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
151 = 102 :
>>149 あぶね、書き溜めしてたけど気づけたわサンクス
152 = 97 :
どうして……?
「お茶の間を騒がせた大スクープ」
まるで私の心を読むかのように、静かに女社長さんは言いました。
「大人気アイドルに熱愛発覚」
あっ……。
アイドルのスキャンダル。
まず、いのいちに槍玉にあがったのがこのことでした。
「一連のあらましについては、いまさら説明するまでもないわね」
「……」
「この子も記者会見ではっきりと否定すればよかったものを、余計に火に油をそそぐようなことして」
「約束……プロデューサーさんとの約束……アカイイトの……約束……」
まゆちゃんは、ぶつぶつとうわ言のように“約束”という言葉を繰り返していました。
「情報ひとつで、昨日まで憧れていた存在が、憎き仇のようになる、怖いわねぇ」
「……」
「45位、あなたは57位を足蹴にする権利がある。謝る必要なんてなかった」
「っ……そんな!」
「もう先輩だろうが関係ない、順位は絶対、それこそが、これからのあなたの判断基準」
そんなことって……。
「うっ……プロデューサーさぁん、どうしてまゆの前から居なくなっちゃったんですかぁ……」
まゆちゃんの瞳から、宝石のような大粒の涙がぽたりと零れました。
……放っておくなんて、できるわけありません!
ぎゅっと、手を強く握ります。氷のように冷たい冷たい掌でした。
「まゆちゃん! 大丈夫です!」
「この子はもうだめよ、きっとこれから順位を更に落としていく」
「……そんなことありません! 頑張ればなんとかなります!」
女社長さんの言葉を掻き消すかのように、声を張り上げました。
「でも……まゆは……アイドル続けなきゃ……」
かすかに聴き取れたその言葉。
そこに含まれた意味をくみ取ることはできません。
でも、まゆちゃんはアイドルを続けたがっている。それだけで十分でした。
「まゆちゃん! あと7位ですよ! 7位ならすぐです! 一緒に頑張りましょう!」
大先輩のアイドルということも、順位の序列なんてことも、もう頭になくって、ただただ、目の前の女の子に心を注ぎます。
握った手に力を入れて、左右に振ると、まゆちゃんの頭がかくんかくんと揺れる。
それは、まるで壊れた人形みたいでした。
「いいのかしら? 57位のお相手ばかりしてて」
「……いいも悪いもないです! まゆちゃん、頑張りましょう、ねっ!」
「この子が選ばれた結果、70位のあなたのお友達が選ばれなかったとしても?」
「えっ……?」
153 :
まあそうくるわな…
154 :
まゆはアイドル辞めても、プロデューサーと結ばれれば満足だろうに
155 :
>>154
アイドル辞めたらプロデューサーと離れちゃうじゃん
156 = 97 :
「……」
その言葉で、今までまゆちゃんで占められていた思考が一気にないまぜになる。
さっきの未央ちゃんの顔が浮かぶ。苦しそうな、ギリギリを保つ笑顔。
「……」
「ごめんなさいね、あなたをイジメたいわけじゃないのよ」
「ただ笑っていて、誰もが判りあう前提として、手を取り合って生きていく」
「争いのない平和なユートピアならそれでいいかも知れない」
「もしかしたら、数か月前の346プロダクションが、あなたにとってそれだったのかも」
「でも、その俯いている顔を持ちあげて、周りを見てみなさい」
「……」
山積みの書類を運ぶ人、携帯電話に向かって怒鳴り声をあげている人。
みんな、この場に不釣合いだというかのように、佇む私とまゆちゃんを見下げている。
慌ただしい景色の中で、私たちだけが、時が止まった世界にいるようでした。
「ここは戦場に変わった」
「もし、あなたが今の甘い考えのままでいるのなら」
「そのまま倒れるか」
「耐え切れなくなって逃げ出すか」
「もしくは」
「うん、そう、きっと」
「お仲間に、背中から撃たれるかも、ね」
女社長さんはそう言って去っていきました。
その瞬間に合わせるかのようにカチリ、と音がなって。
──ぼーん、ぼーん。
鐘の音色が、けたたましく鳴り響きました。
──ぼーん、ぼーん。
時計の針が一回りしたことを知らせる合図、でした。
157 = 118 :
シンデレラの魔法が解けたということか
158 = 97 :
休憩します
無駄に長くなる癖ありますがそんな長くならないと思います
何度も言いますがアレな要素が多分に含まれます
雑談等はご自由に
もうおわかりかと思いますが書き溜めなしです
遅くてすいません頑張ります誤字脱字あったらすいません
159 :
一位は鬼!悪魔!魔神!ちひろ!だったりして
160 :
もし担当アイドルが51位以下になったら仕方がないのでこの機にすっぱり引退して籍を入れようとようと思います
161 :
可哀想なシンデレラ、彼女の魔法は解け、哀れにも夢を叶えられず、泡となって消えてしまいました。(色々混ざった音)
162 = 102 :
どんなオチでもおkやで、自由にやりんしゃい
まぁ…HTML依頼出したらばっちいのが湧くと思うけど気にせんようにな
アニメ基準SSもっと増えろ
163 = 142 :
>>161
人魚姫混ざってる?
164 :
かつて俺の故郷では、アイドルは最高の夢だった……そう、最高の……
老若男女が無邪気にアイドルを楽しみ、アイドル達は皆の憧れだった、あの日までは……!
あの日、突如として襲いかかってきた負債によって、俺達の会社は戦場と化した。
突然の事態に俺達は慌てふためき、仮初の対策案を考えるのが精いっぱいだった。
初めはそうだった、圧倒的なアイドル数に対して俺達は…とにかく自分の担当アイドルを守るのだけで精いっぱいだった。
だが、発言権も持たない俺達は、為す術も無く一人、また一人、アイドルを失っていった……。
そんな絶望的な選挙の中で、俺達は……学んだ。
生き延びるには…勝つしかないのだと!
絶対に勝つという鉄の意志を持つ者だけが、この地獄を生き抜いていけるのだと……!
165 :
なんかアイドルの頭の上に数字が浮いてるんだけど
166 :
服部さんを支えてあげたい
167 :
さぁ、選挙はこれからだ
アイドルやろう!ハリーハリー
168 = 115 :
346がこんな状況だとPにも引き抜きがきてそう、残った担当アイドルを見捨てるような真似はできないだろうけど
169 = 134 :
背中から撃たれる・・・か
200人近い人数の50位以内に実績の少ない新人を入れられる武内Pの身が一番危険だと思ってしまった
NG以外のCPメンバーはどうだったんだろうか?
170 :
アイドルによるプロデューサーの買収が始まってしまうのか
171 = 118 :
自らの保身とちゃんみおのランクインを求め、上位アイドルのスキャンダル発覚を画策するしまむー
なんてことは……
172 :
島村さんはこの先、ランク外のアイドルに出会う度応援してたら全員を
ランク入りすることは出来なくなるけどどうするつもりだろう
173 :
他人を心配できるのはある程度余裕のある人間だけです
174 :
つかさ社長はアイドル辞めても余裕で生きていけるから(震え声)
175 :
社長は良くも悪くも強烈な個性だしキャラデザいいしそこそこ伸びそう
176 :
一部辞職してそうだな…CP
177 :
おれはきつい・・・・・
178 :
……。
まだ明日は来ないでと願っても、
どんなに寝苦しい夜を過ごしたとしても、
眩しい朝の日差しが私を無理やりに起こす。
目覚まし時計の針は、コチコチと、一定のリズムで進んでいます。
「ん……」
時間は止まってくれない。
思考のまとまりがつかないまま、お仕事のために早起きして、
朝ごはんには生ハムメロン食べて、ママとパパに行ってきますって挨拶して。
「……おはよう、卯月」
ハナコちゃんを愛くるしそうに撫でている凛ちゃんがお店の前で待ってくれていて、コスモスのにおいでふんわりと包まれる。
いつも通りの日々。
「……」
いつも通りの道。いつも通りの風。
いつも通りのはず、なのに。
「……」
「いつも通り」から、私たちの会話だけが抜け落ちていました。
「……」
ちょっぴり、ほんのちょっぴりだけ。
お休みしたいな、ベッドの中でゆっくりと考えごとしていたいなって思いました。
私、ダメな子ですよね。
でも、それでもやっぱり時間は止まってなくて。
「おはよ、う、未央ちゃん」
事務所ではいつも通り、未央ちゃんに会う。
「っ……」
ソファに座っていた未央ちゃんの肩がぴくりと跳ねて、
ゆっくりと体をこちらに向けていきます。
「……しまむー、しぶりん」
──70位、です。
昨日の言葉がまざまざと甦りました。
凛ちゃんは31位。私は45位。
私たちと未央ちゃんは今、50位という壁で区切られている。
アイドルとしての順位。アイドルとしての、格、差……。
今までぼやけていたものが、見たくないものが、くっきりと縁取られて、目の前に突き付けられる。
それによって、ニュージェレーションズは、何が変わっちゃうんだろう。
何が変わらままなんだろう。
「……」
時間は止まってくれません。
そして……。
「あのさ、私──」
未央ちゃんの口から飛び出した言葉は、とても意外なものでした。
179 = 178 :
誤字
×何が変わらままなんだろう。
○何が変わらないままなんだろう。
180 = 178 :
「当然の結果です」
……。
……え?
人差し指で両目を釣り上げて、わざとらしく野太い声でそう言った未央ちゃん。
それって……プロデューサーさんの、モノマネ……?
「なぁーんてまた言われちゃうかと思ったよー! あっはっはっは!」
あっけらかんと笑う未央ちゃん。
ショルダーバッグがずるりと滑り落ちるのにも気づかないほど、私は唖然としていて。
「だってさ、最終結果まであと何か月もあるじゃん、70位上等!」
「……私さ、諦めないよ、絶対に絶対に2人に追いつくから!」
「なに、ボーセンとしてんのさ、しまむー、しぶりん」
「未央ちゃん……」
あぁ、良かった、いつもの未央ちゃんだ……。
そう、ですよね。
なんで怖がっちゃったんだろう。
何があっても私たち3人は大切な大切な友達、そう誓ったばっかりなのに。
「ほらほら笑顔っ、忘れてるぞ、こわーい顔してても、いいことなんてないもんっ、わかった?」
その言葉をはずみにするように、凛ちゃんと私は、顔を見合わせてから……。
「「うん!」」
つよくつよく頷きました。
「さっ、お仕事行こっ、ニュージェネレーションズ、ゴー!」
181 :
最終結果でユニット内に50位以内と圏外がいるようになったユニットはどうなるんだろう
解散はランクインにもデメリットだけど・・・
ユニット活動だけは会社も支援してくれるのかな・・・?
182 :
AKBみたいにタレント個人は所属事務所が
違うけどグループとして活動、かな?
183 :
>>182
現実にそういうのもあるのか…
全員一括で管理してた方がいろいろメリットありそうだがあそこまで大所帯かつ人が入れ替わるとまた違うのかな
184 :
この直後にちゃんみおの決意をあっさり叩き壊すような事が待っている気がして怖い
185 :
未央はまだまだ逆転の可能性はありそう
むしろ一般的なアイドルなニュージェネよりもコアなファンの方が多いアイドルの方が厳しいだろうな
186 = 178 :
……。
──こんにちわ。私は今日お仕事でライブホールにきています。今は楽屋です。
送信。
返事はどれだけ待ってもありませんでした。
……。
一方通行の未読メッセージがまた一件、増えました。
まゆちゃん、大丈夫でしょうか。
あのあと、頑張ってなんとか連絡先だけは交換したんです。
こうやって諦めずに話しかけていれば、きっと心を開いてくれます。
返信が来ますように。
試しにスマートホンに念を込めてみます。
むむむ……むむむ……。
「卯月、眉間に皺寄り過ぎだよ、メイク崩れるよ……」
「へっ!?」
「最近ちょっと思い悩んでるとこあるけど大丈夫?」
「……うん、ありがとう、凛ちゃん」
「まぁ、無理はないけどさ」
凛ちゃんに心配されちゃいました。いけないいけない。
きゅっ、と唇を結んで、表情を作り替えます。
今はイベントに集中……集中……。
「お待たせしました!」
「ひゃっ!」
不意打ちの、集中をかき消す大声。
お待たせしました……?
スタッフさんでしょうか。
まだまだイベントまで時間はたっぷりとあるはずですけれど……。
それに、スタッフさんにしてはずいぶんと声が幼くて可愛らしいような。
振り返ると……。
淡い薄紫色がかかったショートヘア。
キューテクルを目いっぱい詰め込んだ、なだらかな丸みを帯びるコンパクトな身体。
そして何よりも目を引くのが少しボーイッシュな顔立ちに浮かぶ……。
えっと、その。
「カワイイ」
自信満々の……。
「ボクが」
ドヤ顔……ですね。
「楽屋入りですよ!」
187 :
どうしよう、この状況だと凄い癒される
188 = 172 :
でも島村さんも45位なら安全圏とは言いがたいな
189 = 176 :
まぁ幸子は上位だろーなぁ
190 :
上位だとは思う
しかし50位以下だったときの幸子が見たい
191 :
幸子は圏外だったら目も当てられないぐらい気落ちしちゃいそう
ってまぁ大体みんなそうか・・・
192 = 185 :
幸子Pの俺ドキドキ
でも実際事務所がこんな状況になったらたとえTOP10でも移籍考える人が出てくるよね
193 :
第4回の未央ってガチャ無しアニメも追い風とは言えない状況であの位置付けてるのに
何故か叩かれてるよね…俺には意味不明なんだが何故だ
194 :
アイドル個人のスキャンダルは兎も角として
傾いた原因はほぼ会社側の問題だし
潔白なアイドルは引き抜きの話がすごい来ていそう
195 :
圏外のアイドルの扱いで察しのいいファンは総選挙が何のために開かれたか気が付きそう
196 = 187 :
346でアイドルクビになっても他でやっていけそうな子もたくさんいるからなぁ
そういう子は圏内にいそうだけど
197 = 178 :
一度見たら忘れたくても忘れられない強烈なキャラクター性で大人気、
バラエティ番組で引っ張りだこの輿水幸子ちゃんがそこにいました。
「いやー、ホンっっトに幸運ですよねぇ、今でも予定ビッシリな超人気アイドルのボクに偶然にもアポをとれただなんて」
「……」
「総選挙の順位も絶好調、あぁ、ボクはなんてカワイくてステキなんでしょう!」
「……」
「ふー、そこのスタッフさん、とりあえず冷たいお茶をもらえますか」
ぱたぱたとハンカチでそよぎながら、頬の火照りを冷ます幸子ちゃん。
「ちょっとスタッフさん、聞いてるんですか?」
視線の先はあきらかに私たちに向けられていました。
スタッフさん……私たち……?
3人で顔を見合わせて、いきなりの問題の答え合わせ。
……。
2人の視線に挟まれた私は、促されるようにそっと手をあげました。
「あの、楽屋間違えてませんか?」
「……へっ?」
「ここ、私たちニュージェネレショーンズの楽屋のはず、ですけど……」
「ニュー、ジェネ、え?」
今度は幸子ちゃんの答え合わせが頭の中で始まりました。
「えっ、と、それって」
みるみるうちに頬が赤く染まっていって……。
「まっまさかまたボク、間違え」
そこまで言いかけて、口をくっと噤む。
それから何か閃いたように、ぱあっと顔を明るくして。
「いいえ、違います! そう、こ、後輩のあなたたちにカワイイボクが何かタメになるアドバイスをしようとやってきたんですよ!」
「アドバイスですか……?」
「感謝してくださいね!」
「は、はぁ……」
「感謝してくださいね、なにせ、この──」
グーを自信満々に身体の前に突き出して、
ぴん、と細くて小さな指を1本跳ね上げました。
もひとつ、ぴん。
ぴん。
……ぴん。
「総選挙4位の、このボクの直々のアドバイスなんですから!」
198 = 184 :
幸子の順位高いな
199 :
上は、わかるわ、25歳児、姉ヶ崎ってとこかね
200 = 191 :
最初順位に物を言わせる嫌な子になってしまったのかと思ったら、いつもの幸子だった
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