元スレ北上「駆逐艦マジうざいわあ……」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
1 :
雷「ねえ、提督~、そろそろ私も出撃したーい!」
提督「うーん、そのうちね」
雷「そのうちそのうちって、前からそう言ってるじゃない!」
提督「うーん……」
白雪「私もそろそろ実戦を経験しておきたいですね」
電「あ、あの、電もお願いしたいのです……」
北上「……はあ、駆逐艦うざいわあ」
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2 = 1 :
雷「……!」
白雪「……!」
電「……!」
提督「き、北上さん、帰ってたんだ」
北上「うん、今さっきねー」
提督「結果はどうだった?」
北上「上々だよ~」
提督「そっか、良かった」
北上「……提督もさ~」
提督「ん?」
北上「その子達に、はっきり言った方がいいんじゃない?」
提督「……」
電「……あ、あの、北上さん?」
北上「あー?」
白雪「何をおっしゃりたいのでしょう?」
北上「いやだから、アンタらが役に立たないって事をだよ~」
3 = 1 :
雷「や、役に立たないって……」
北上「鎮守府の資源も無尽蔵じゃないんだからさ」
北上「弱くて役に立たない駆逐艦を出撃させてる余裕はないわけよ」
白雪「それは……確かに、北上さんと比べたらお役に立てないかもしれませんが……」
雷「強くなる為の経験を積むために出撃したいって言ってんのよ」
北上「いやいや、無駄だからそんなの」
電「うぅ……そ、そうでしょうか……」
雷「電!気後れしちゃ駄目だって!」
北上「今はうちらの艦隊もまだ数が少ないけど、そのうち戦艦とか空母とかが入ってくるよね~」
北上「そうなったら、駆逐艦なんてもう戦力に数えられないじゃん」
雷「……」
北上「だったら駆逐艦育てるのは無駄以外の何物でもないよね~」
白雪「そ、そんな言い方は……」
4 :
実際駆逐艦一切使ってなかった
なお
5 :
3-2「せやな」
東京急行任務「せやな」
6 :
雷「そ、そうよ!それに駆逐艦の中にだって出撃してる子はいるじゃない!」
北上「あれは数が足りないから仕方なくね~」
雷「だったら私達だって!」
北上「あの子等を鍛えて叱って実践積ませて、や~っとマシになったのにさぁ」
北上「まーたあんたらを育てなきゃなーんないと思うと……正直、うざい」
雷「ぐぐっ……」
北上「提督も、判ってるよね~、うちにそんな余裕ないって」
提督「う、うん……」
白雪「提督……」
北上「じゃ、そういう訳だから、あんたらは私達が使う魚雷でも磨いてればいいよ~」
電「……」
北上「じゃ、次の出撃の準備があるから、まったね~」
7 = 6 :
大井「はぁ……」
北上「ん?どったの大井っち」
大井「いや……北上さん?」
北上「ん~?」
大井「さっきのは流石に言いすぎじゃないかと……」
北上「別に、ほんとの事だし」
大井「……」
北上「ああやって直球で言わないと、判んないでしょあの子達」
北上「お遊び気分なんだから」
大井「北上さん……」
8 :
あんまナマ言ってっと回天ガン積みすんぞ北上ィ!
9 = 6 :
北上「あんな小さな子達でもね、出撃したら沈められる可能性はあるんだよ」
北上「本営発表では『大破進撃でもしない限り轟沈はありえない』ってされてるけど、実際は違うんだし」
北上「大井っちも、見たでしょ?最初にこの艦隊に居た子が無傷で進撃したのに敵戦艦からの一撃受けて沈んじゃったのを」
大井「……はい」
北上「だから、耐久力の劣る駆逐艦達は、前に出るべきじゃないんだって」
大井「……」
北上「せめて、せめて戦艦クラスが艦隊に導入されるまでは、私達が頑張らないと」
大井「そうですね……」
10 = 6 :
北上「ま、そんな訳だから、これからも駆逐艦には厳しく当たるつもり」
大井「……ふふふ」
北上「ん?何かおかしい?大井っち」
大井「いえ、こんな話を駆逐艦の子達が聞いたらどう思うかなって」クスクス
北上「……言っちゃ駄目だからね?大井っち」
大井「はいはい」ニコ
北上「そういえば、大井っち、次の出撃場所って聞いた?」
大井「あ、はい、何か南西へ進むらしいですよ」
北上「うーん、今の戦力で大丈夫なのかねえ……」
大井「不安ではありますね……何時ものように、小破艦が出たらすぐに撤退する方針で行きましょうか」
北上「んー、提督にもそう言っとく~」
11 = 6 :
北上「おーい、望月、さっさと起きてー」
望月「んあー、もう出撃~?寝足りないって……」モゾモゾ
北上「愚痴らない愚痴らない、ほい、眼鏡~」
望月「あんがとー……」
北上(望月は、真面目に任務に取り組む事が少ない)
北上(テキトーに攻撃して、あとは逃げに徹してくれる)
北上(積極的に攻撃しないのは困ったものだけど、変に突出する事も少ないから被弾は少ないんだよね)
北上(だから出撃して貰ってるけど……)
望月「んー、眼鏡曇ってる……」ゴシゴシ
12 :
島風とか雪風とか時雨とか夕立とか響とか龍驤とかしか育ててなくてごめんなさい。
13 :
俺達の大好きな北上様で安心した
たまに本当に駆逐嫌いな北上書いてる人いるからなぁ……
14 :
駆逐艦どころか全部の艦満遍なく上げてるのっておかしいのかしら?
俺のとこそんな感じなんだが…
15 :
駆逐艦いないとボス潜水艦が辛すぎる
16 :
まだ初期だから潜水艦は知らないのかも
これは提督が無能
17 = 6 :
北上「ねえ、望月さ」
望月「はいはい、もう起きたってば~」
北上「ほんとに疲れてるなら、今日は休んでおく?」
望月「……」
北上「1回くらいなら、私らだけで何とか出来るしさ」
望月「……なんとかって、私が抜けたら3人しかいないじゃん」
北上「まあ、そうなんだけどね」
望月「だいじょーぶ、判ってますって北上さんの考えは。心配してるんでしょ?私の事」
北上「いやあ、そういう訳じゃ……」
望月「本当に疲れて辛い時はさ、布団にしがみついてでも出撃しないよ、わたしゃ」
望月「だからさ、心配とかしなくていいってば」
北上「……」
望月「ね?」
北上「あはは、望月らしいねえ」クスクス
18 = 6 :
島風「きたかみ、おっそーい!」
北上「はいはい、ごめんごめん」
島風「もう丸一日待ったよ!」
望月「流石にそんなに待ってないっしょ~」
島風「気分の問題!」
大井「あら、全員揃いましたね」
北上「うん、それじゃ、何時ものヤツやりますか~」
大井望月島風「「「はーい!」」」
19 = 6 :
北上「弾と燃料かくにーん」
大井「問題ないです」
望月「何時もどおりでーす」
島風「満タンなんだから!」
北上「旗艦は私で、副は大井っちね」
大井「了解です」
北上「被害受けたら即座に報告してね~、無理は禁物で」
大井望月島風「「「了解!」」」
北上「じゃあ、残りの2人にあいさーつ」
大井望月島風「「「いってきまーす!」」」
北上「……行ってくるね、響、暁」
20 :
おい誰か>>12にツッコミ…いやなんでもない
21 = 6 :
旗艦は私、北上。
副は大井っち。
あとは望月と島風。
残る二人は……出撃ドックに遺影が飾られている。
この6人が、私達第一艦隊だ。
22 :
狂犬夕立は一応駆逐艦だから……
23 = 6 :
その日の作戦は失敗に終わった。
そして、遺影は2つから5つに増えた。
24 = 6 :
北上(あれ、私、夢見てるのかな)
北上(何だか、凄く身体が痛いや)
北上(寝違えちゃったのかな……)
北上(こんなんじゃ、任務に支障をきたしちゃうよね)
北上(しっかりしないと……)
北上(私が、しっかりしないと……)
北上(早く、目を覚まして……出撃の準備を……)
25 = 6 :
白雪「……」
雷「……」
電「……」
北上(……あれ、この子達、何時からここに)
雷「ねえ、白雪、このひと生きてんの?」
白雪「はい、生きてるみたいですよ、こんな状態でも」
雷「……ふーん」
北上(……何言ってるんだろ、この子達)
北上(ああ、こないだキツい事を言ったから、文句言いに来たのかな)
北上(まあ、文句くらいは聞いて挙げてもいいけどね)
雷「……みんな、死んじゃったのに、この人だけは生きてるんだ」
北上(……?)
26 = 6 :
電「……」
白雪「……」
雷「凄いよね、ほんと、言うだけの事はあるよ」
電「雷……」
雷「私達の事を弱いって言うだけの事あるよ、流石だよね」
北上(何言ってるんだろ、この子)
雷「だってそうでしょ?生きてるんだもん、1人だけ!」
北上(ひとり、だけ?)
白雪「……どうやって、生き残ったんでしょうね」
雷「さあ?強い人の事なんて、私には判んないよ」
電「……まだ信じられないのです、望月さんや、島風さんや、大井さんが死んでしまったなんて……」
北上(……え?)
27 = 6 :
北上(大井っち達が、死んだ?)
北上(何言ってるんだろ、この子達)
北上(私への仕返しかな)
北上(それはちょっと趣味が悪いよ)
北上(ここはガツンと言っておかないと)
北上(……)
北上(……)
北上(あれ、どうして私……何もしゃべれないんだろ)
28 :
やめろ・・・やめろ・・・
29 :
やめて差し上げろ…
30 :
駆逐艦うざいな
31 :
いやまだ駆逐艦は強いやろ....
本当にどうしようもないのは重巡.....
32 :
重巡は昼連撃実装でクッソ強くなっただろ!
33 :
北上(ど、どうして私……)
北上(あ……身体も、動かない、なんで……)
北上(お、起き上がれもしない……)
雷「私だって、あの子達が死んだなんて信じられんないよ……」
白雪「……私、出撃される前の大井さんと少しお話しました……」
雷「……どんなお話したの?」
白雪「普段通りに、行ってきますって」
電「……」
白雪「それと、北上さんの事、怒らないであげてくださいねって……」
雷「……」
白雪「なのに、まさかそれが最後になるなんて……」
34 = 33 :
雷「……島風や望月も、凄く良い子達だったよ」
白雪「……」
雷「島風はすぐムキになって色々勝負挑んできて……」
雷「望月は目を離すと良くサボって寝てたりして……」
雷「けど夕方にはみんなで集まって笑って一緒にご飯食べてた……」
白雪「……」
雷「明日も、明後日も、ずっとそんな時間が続くと思ってたのに……どうして、こんな……」
電「……」
35 :
今危ないのは軽巡だろうなぁ…
36 = 33 :
雷「……この人が、死んじゃえば良かったのに」
電「雷、それは……」
雷「……」
電「……そんなこと、言っちゃだめなのです……」
雷「……判ってる、判ってるよそんな事……」
電「……北上さんだって、もう歩く事も出来ないのですし……責めては可愛そうなのです……」
雷「判ってるってばそんな事!これが八つ当たりだってことくらい、判ってる!」
電「雷……」
雷「けど、けど、やっぱり納得できないよ……!悔しいし、悲しいし、気持ちに整理なんてつかない!」タッ
電「雷!」
37 :
絶望は素晴らしいね
38 = 33 :
白雪「……電さん、追いかけてあげてください」
電「で、でも……」チラッ
白雪「電さんは、北上さんの代わりに旗艦になったのでしょう?」
電「!」ハッ
白雪「なら、雷さんを支えてあげないといけません」
電「は、はいなのです」
白雪「さ、北上さんは私が見ておいてあげますから」
電「白雪さん、ありがとうなのです!」タッタッタッ
白雪「……」
39 = 33 :
北上(私が、もう歩く事も出来ない?)
北上(私の代わりに、電が旗艦に?)
北上(な、なにがあったの……)
北上(なんで、なんでそんなことに……)
白雪「北上さん?目が覚めておられますよね」
北上(……!)
白雪「きっと、混乱されてるのでしょうね」
白雪「身体は動かないでしょうし」
白雪「もしかしたら、しゃべる事も出来ないのでしょうか」
白雪「……ふふふ」
北上(白雪……?)
40 :
お?
41 = 33 :
白雪「北上さん、可愛そう、凄く可愛そうです」
白雪「可哀想ですから、私が北上さんの混乱を解消してあげますね?」
北上(……)
白雪「北上さん達、第一艦隊はね……」
白雪「あの日の出撃で」
白雪「全滅しちゃったんです」
北上(……!)
白雪「私も直接見た訳ではありませんが、酷い戦況だったらしいですね?」
北上(ぜん……めつ……)
北上(そ、そうだ、思い出した……)
北上(私はあの時……)
北上(あの時……)
43 = 33 :
北上(敵に奇襲されて撤退する間もなく島風が沈んで……)
北上(大井っちが孤立して助けられなくて……)
北上(何とか望月だけでも助けようとしたけど……)
北上(結局、あの子も……)
北上(あの子達全員……)
北上(沈んじゃったんだ……)
白雪「北上さんはね、鎮守府近くの島に流れ着いてたんです」
白雪「本当に、運が良かったのでしょうね」
北上(……違う)
北上(最後のあの時、望月が囮に、なってくれたから……)
北上(だから、私は……生き残っちゃったんだ……)
44 = 33 :
白雪「北上さん達が全滅した後、提督は凄く落ち込んでたんですよ」
北上(……)
白雪「それをね、皆で励ましたんです」
白雪「今度はきっと大丈夫ですよって、リベンジしましょうって」
北上(今度……は……?)
白雪「そうしたら、提督も納得してくれて……私達三人で第一艦隊編成していいって言って貰えました」
北上(……さんにん?)
白雪「私と電さん、それに雷さんの三人です」
北上(……)
白雪「話し合いで、電さんを旗艦にするって決めました」
白雪「それで、北上さん達が負けちゃった海域に再度挑みます」
北上(……駆逐艦、三人で?)
北上(……あのじごくに?)
45 = 33 :
北上(ま、まって、まってよ)
白雪「私達三人でも、慎重に行けば突破できます」
北上(ムリ、むりだよそんなの……)
白雪「きっと北上さん達は大破してるのに欲を出して進撃したんですよね?」
北上(ち、違う、違うっ)
白雪「私達はそんな無茶はしませんから」
北上(白雪、だめ!)
白雪「提督だって、きっと出来るだろうって」
北上(提督と、提督と話をさせて、白雪!)
白雪「悔しいですか?北上さん、けど北上さんが悪いんですよ」
北上(お願い、白雪、気づいて……)
白雪「失敗してしまった北上さんが悪いんです」
北上(白雪……!)
白雪「……ああ、それともう一つ……」
46 = 33 :
白雪「実は、北上さんが生きてたって事をまだ提督に報告してないんです」
北上(……!)
白雪「私達が訓練中に偶然発見しただけですしね……一応、鎮守府に運び込んで寝かせてはありますが」
白雪「提督はまだ『第一艦隊全滅』の報告しか知らないんです」
北上(し、白雪……?)
白雪「ですから、提督がお見舞いに来てくれる事は無いんですよ」クスッ
北上(……)ゾクッ
白雪「ふ、ふふふ……」
47 = 33 :
白雪「……冗談ですよ、北上さん、ちゃんと提督には報告します」
北上(……)ホッ
白雪「……私達、新第一艦隊が最初の出撃から戻ってからですけどね」
北上(!?)
白雪「これは、ちょっとした嫌がらせです……」
白雪「北上さんだって、酷い事沢山言ったんですから、これくらいの仕返しはしてもいいですよね?」
北上(ま、まって、白雪、それじゃ遅すぎるよ……)
白雪「大丈夫です、夕食までには戻りますから、ほんの1日ほどです」
北上(まって、まってってば!)
白雪「そろそろ、雷達も落ち着いている頃でしょうし……もう行きますね」
北上(白雪!)
白雪「それでは北上さん……またです」
北上(白雪!!)
48 = 33 :
提督「出撃準備はできた?」
電「はいなのです!」
提督「けど、本当に大丈夫かな……」
雷「大丈夫よ!私がついてるんだから!」
白雪「心配はいりません、決して無茶はしませんから」
提督「そ、そっか……なら大丈夫だよね」
電「そ、それでは、だいいち艦隊!しゅ、出撃します!」
雷白雪「「おーー!」」
提督「気をつけてね、ほんとに」
49 = 33 :
数時間後、電達が全滅したとの報告が鎮守府にもたらされた
50 = 40 :
ああああああああああ
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