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元スレ巫女「来たれ!異界の勇者よ!」
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割と魔王・勇者ネタが多いので俺も乗ってみる
上手く書けなかったらスマン。
目を覚ますと、そこは見覚えのない石の祭壇
の上だった、まるでアニメに出て来るような
いかにも"神官"といったような服を着た少女が
見上げていた。
巫女「よくぞ参られました、異界の勇者よ」
魔王「…………………………。」
巫女「勇者様、今やこの世界は
大魔王ゾーマの手によって闇に包まれて
おります……我らにはもはや戦える
力は無く異界の勇者様だけが頼りで──。」
魔王「…待て。」
さも当然と言わんばかりに、初対面の相手に
臆面も無く厄介ごとを押し付けようとする
若い巫女の言葉を遮り、おずおずと手を上げる。
魔王「あー……業者間違えているんだが」
上手く書けなかったらスマン。
目を覚ますと、そこは見覚えのない石の祭壇
の上だった、まるでアニメに出て来るような
いかにも"神官"といったような服を着た少女が
見上げていた。
巫女「よくぞ参られました、異界の勇者よ」
魔王「…………………………。」
巫女「勇者様、今やこの世界は
大魔王ゾーマの手によって闇に包まれて
おります……我らにはもはや戦える
力は無く異界の勇者様だけが頼りで──。」
魔王「…待て。」
さも当然と言わんばかりに、初対面の相手に
臆面も無く厄介ごとを押し付けようとする
若い巫女の言葉を遮り、おずおずと手を上げる。
魔王「あー……業者間違えているんだが」
巫女「えっと…?最近の勇者様は
3メートルぐらいあるんですか?」
呼びだしたはずの勇者は身長3メートルぐらいの
大男であり、紫の肌に仰々しいツノ、ブーメランパンツに
赤黒いマント、そして首の回りに髑髏の骸骨を繋いだ
数珠を下げていた。
どうみても勇者には見えない…むしろ魔王のような
いでたちだった
魔王「悪いが、ウチは魔王専門店なんだ
お宅、召喚呪文間違えたでしょ?」
巫女「そんな!私はちゃんと
この召喚の書の50ページを読みましたよ!」
魔王「どれ、ちょっとその魔術書見せてもらえる?」
巫女「え……えぇ……」
魔王は巫女が手にしていた、召喚魔術書を受け取り
その50ページを開いてみる。
魔王「あー…やっぱりなぁ
ほら、この呪文は英雄じゃなくて、魔王の召喚
呪文だよ、タイトルの所が虫食い状態だから
間違えたんだな」
巫女「そんな、ただでさえ大魔王ゾーマが居ると言うのに
この世界にもう一人魔王を召喚してしまったの!?」
3メートルぐらいあるんですか?」
呼びだしたはずの勇者は身長3メートルぐらいの
大男であり、紫の肌に仰々しいツノ、ブーメランパンツに
赤黒いマント、そして首の回りに髑髏の骸骨を繋いだ
数珠を下げていた。
どうみても勇者には見えない…むしろ魔王のような
いでたちだった
魔王「悪いが、ウチは魔王専門店なんだ
お宅、召喚呪文間違えたでしょ?」
巫女「そんな!私はちゃんと
この召喚の書の50ページを読みましたよ!」
魔王「どれ、ちょっとその魔術書見せてもらえる?」
巫女「え……えぇ……」
魔王は巫女が手にしていた、召喚魔術書を受け取り
その50ページを開いてみる。
魔王「あー…やっぱりなぁ
ほら、この呪文は英雄じゃなくて、魔王の召喚
呪文だよ、タイトルの所が虫食い状態だから
間違えたんだな」
巫女「そんな、ただでさえ大魔王ゾーマが居ると言うのに
この世界にもう一人魔王を召喚してしまったの!?」
巫女「最近のLv1勇者様にしては、なんか3メートルもある
筋肉ダルマだなーとか、頭からゴツイ角が生えているなーとか
思いましたけど…まさか、魔王だっただなんて」
頭を抱え込んで蹲る巫女、勇者を召喚するつもりが
自分の凡ミスで魔王を呼びだしたのだから、ショックらしい。
巫女「ともかく、魔王はもう間に合っているんです!
帰って下さい!」
魔王「ウチとしてもね、大魔王ゾーマさんなんて大口の
世界に手を出したら、ウチみたいな小口は仕事
回して貰えなくなっちゃうから、それは良いけどね」
巫女「はい!お疲れ様でした
さようなら、おかえりはあちらです」
さっさと行けと言わんばかりに手を振る巫女。
魔王「じゃ、早く帰還魔術唱えてくれよ」
巫女「へ?」
魔王の言葉に巫女の目が点になる。
巫女「………………あの…自力で帰るんじゃないの?」
筋肉ダルマだなーとか、頭からゴツイ角が生えているなーとか
思いましたけど…まさか、魔王だっただなんて」
頭を抱え込んで蹲る巫女、勇者を召喚するつもりが
自分の凡ミスで魔王を呼びだしたのだから、ショックらしい。
巫女「ともかく、魔王はもう間に合っているんです!
帰って下さい!」
魔王「ウチとしてもね、大魔王ゾーマさんなんて大口の
世界に手を出したら、ウチみたいな小口は仕事
回して貰えなくなっちゃうから、それは良いけどね」
巫女「はい!お疲れ様でした
さようなら、おかえりはあちらです」
さっさと行けと言わんばかりに手を振る巫女。
魔王「じゃ、早く帰還魔術唱えてくれよ」
巫女「へ?」
魔王の言葉に巫女の目が点になる。
巫女「………………あの…自力で帰るんじゃないの?」
魔王「異世界から自分の世界に帰る方法なんてしらねーから
ほれ、帰還用の魔術はよ」
巫女「ちょ…ちょっと待ちなさい…」
召喚魔術書を放り出し、祭壇の横に備え付けてあった
本棚を漁りはじめる巫女。
巫女「えっと…帰還魔術書…帰還魔術書…
…………………………無い。」
魔王「待て!帰る方法が無いのに
ヒトを知らない世界に呼んだのか!お前は!」
巫女「…とりあえず、この世界を救ってくれたら
後はどうにでもなるかなー…なんて」
魔王「魔王業を、なめとんのかお前は!?」
巫女「…うひぇー…ごっ…ごめんなさぁああい!
と、言うより魔王呼びだすつもりなかったんですぅ」
~それから3時間、ペットを拾って予想以上に
大きくなったり、面倒見きれなくなったら捨てる飼い主とか
リサイクル料払いたくないから、家電を不法投棄する連中とか
そんな話を引き合いに、魔王による巫女への説教が休みも無く続いたりし~
説教が終わった頃はすでに、巫女は半べそだった。
魔王「……それで、どうオトシマエつけるつもりなんだ」
巫女「とりあえず、魔王から勇者に転職してくれて、
大魔王ゾーマと戦ってくれたら万々歳です」
魔王「そ・れ・は・お・ま・え・の・都・合・だ・ろ?」
巫女「いだだだだだ………ヤメテ…ヤメテ…
筋骨隆々のその拳で頭をぐりぐりしない下さい
頭蓋骨がマジ砕けます」
巫女「とにかく、帰れないものは仕方が無いので
ウチの国王様に会っていただけると助かります」
巫女「来たれ!異界の勇者よ!」
//------------------------------------
◆◇◆◇◆ アリアハン王国(謁見の間) ◆◇◆◇◆
国王「よくぞ来られた、勇者よ
突然お呼び立てした非礼をお詫びさせて欲しい、
しかし、我らは勇者どのに御すがりするしか──!?」
筋骨隆々のいかにも魔王な男の姿を見て、
言葉半ばに絶句する国王。
国王「さ…最近の勇者様は随分と
逞しいのですな……。」
巫女「えっと…こちら異世界の魔王さんです」
魔王「どうも、異界の魔王です。
世界征服プランは松・竹・梅とあるが
どのプランで行くんだ?」
パンフレットを取り出し、国王の前に
広げ始める魔王。
国王「どどどどど…どぉいう事だ!巫女!?
なんで魔王が増えているんじゃ!」
巫女「まぁ、その…
ちょっとした手違いがありまして」
国王「手違いで魔王増やすなよ!
どーするんだよ!コレ!」
巫女「とにかく、お帰り頂くまで
この城に滞在して頂くとかどうでしょう?」
魔王「つまり、このアリアハン城が
我が魔王城って事でOKか?」
国王「ちょっ!待ってくれ!
困る!それは非常に困る!
次の選挙も近いんだ!こんな不祥事が
明るみに出たら、ワシは破滅じゃ」
//------------------------------------
◆◇◆◇◆ アリアハン王国(謁見の間) ◆◇◆◇◆
国王「よくぞ来られた、勇者よ
突然お呼び立てした非礼をお詫びさせて欲しい、
しかし、我らは勇者どのに御すがりするしか──!?」
筋骨隆々のいかにも魔王な男の姿を見て、
言葉半ばに絶句する国王。
国王「さ…最近の勇者様は随分と
逞しいのですな……。」
巫女「えっと…こちら異世界の魔王さんです」
魔王「どうも、異界の魔王です。
世界征服プランは松・竹・梅とあるが
どのプランで行くんだ?」
パンフレットを取り出し、国王の前に
広げ始める魔王。
国王「どどどどど…どぉいう事だ!巫女!?
なんで魔王が増えているんじゃ!」
巫女「まぁ、その…
ちょっとした手違いがありまして」
国王「手違いで魔王増やすなよ!
どーするんだよ!コレ!」
巫女「とにかく、お帰り頂くまで
この城に滞在して頂くとかどうでしょう?」
魔王「つまり、このアリアハン城が
我が魔王城って事でOKか?」
国王「ちょっ!待ってくれ!
困る!それは非常に困る!
次の選挙も近いんだ!こんな不祥事が
明るみに出たら、ワシは破滅じゃ」
魔王「結局、自分の事しか考えないんな
この上司にしてこの部下ありと言うか」
国王「そうじゃ!!良い事を思いついたぞ!」
国王は玉座の後ろから宝箱を取り出し、
自らの目の前に置く。
国王『よくぞ参られた、勇者オルテガの息子よ
そなたの父オルテガは 戦いの末 火山に
落ちて亡くなったそうじゃな。』
宝箱からメモや金貨の入った袋を取り出し、
ヤケクソのような口調で叫ぶかのようにそのメモを読み上げる。
国王『よくぞ参られた、勇者オルテガの息子よ
そなたの父オルテガは 戦いの末 火山に
落ちて亡くなったそうじゃな。』
魔王「おっさん……?」
魔王の言葉を無視して、国王はさらに言葉を
紡ぐ。
国王『その父の後を継ぎ旅に出たいというそなたの願い
しかと聞き届けた!敵は大魔王ゾーマじゃ!
世界の人々はいまだ大魔王ゾーマの名前すら知らぬ。
だがこのままではやがて世界は大魔王に滅ぼされよう。』
巫女「………あの…陛下…?まさか…」
国王『大魔王ゾーマを倒してまいれ!
町の酒場で仲間を見つけ
これで装備を整えるがよかろう。』
金貨の入った袋をおしつけて、有無も言わさずに魔王の
背中を押すアリアハン国王。
魔王「なんで俺がそんな事をしなければならないのだ!」
国王『…よ・か・ろ・うっ!!』
魔王を無視して有無を言わさないような迫力で
ゴリ押ししようとするアリアハン国王。
つまるところ…。
魔王「厄介払いという訳か?国王」
手の中に握らされたヒノキの棒と旅人の服、
そして50ゴールドを見下ろしつつ、魔王は
国王に疑問を投げかける。
国王「何のことですかな、勇者どの!
我々が召喚したのは紛れも無く、オルテガの息子の
勇者殿…魔王を呼びだしたなんてあるはずも
ない訳じゃ」
魔王「…………50ゴールドでごまかせるとでも?」
国王「も…もしかしたら
ちょーっと変な勇者様を呼び出してしまったかも
しれませんが、紛れも無くオルテガの息子じゃ!」
国王「ついでに巫女よ、お前も"勇者"殿の
お供として、大魔王討伐の任を与えよう」
巫女「そ…そんな!国王陛下」
国王「うるさい!うるさい!
そもそもお前が魔王を呼びだしたりするから
こんな面倒な事になるんだ!」
魔王を謁見の間から追い出そうとジタバタする
アリアハン国王の首根っこを掴む魔王。
魔王「まぁ、俺はこんなよく知りもしない世界なんて
興味ないけどな、元の世界に戻る方法を
探すため、お前には協力してもらおう」
国王「ひぃ!ワシなんて連れて行ってどうするつもりじゃ!?
ぼ…暴力反対ーっ!
巫女!見ていないでこやつを止めろ!」
アリアハン国王を抱えて意気揚々とアリアハンの城を
出る魔王に、魔王をとめる術を持たないアリアハンの
兵士達……そして、一緒に厄介払いされかかった巫女。
魔王の行動を止める人はその場に誰も居なかった。
>>9
勇者(=オルテガの息子)をよびだすつもりが
間違って魔王呼んでしまったので、魔王を呼んだことを
国民の隠蔽させて、魔王をオルテガの息子と言う事にして
無理矢理旅立たせた感じ。
表現が悪くて済まない。
勇者(=オルテガの息子)をよびだすつもりが
間違って魔王呼んでしまったので、魔王を呼んだことを
国民の隠蔽させて、魔王をオルテガの息子と言う事にして
無理矢理旅立たせた感じ。
表現が悪くて済まない。
>>10
一応、時間を掛けても書くつもり
ではあるんだけど早まったかな。
//----------------------------------
国王「ひぃっ!命ばかりはお助けをっ!」
城から城下町に出ても抱えた国王が
じたばた喚いている。
魔王「やかましい男だ」
とりあえず、抱えていた国王を
地面の上に投げ下ろす。
巫女「それで、これからどうするつもりなんですか
魔王さん」
巫女は諦めたのか、魔王と行動を共に
するつもりになったらしい。
魔王「そりゃー、家に帰るだけだ
別に世界を救う義理が有る訳でも無し」
国王「だったら、ワシらは要らんじゃろ!」
魔王「無責任にお前らが、俺を召喚して
"後知らないね!勝手にしてくれ"なんて
ふざけた事を言ったのがそもそもの問題だろ?」
魔王「"突然呼び出してごめんね、俺達の為に無償で戦ってくれ
帰る方法も無いから、勝手にしてね"なんて言われたら
勇者だとしても普通はキレるか暴れるぞ?」
巫女「まぁ…確かに」
とか言うのは、呼びだした張本人な訳だが。
国王「ワシらに何をしろというのじゃ
国王なんて次のレベルまで必要な経験値を告げるか
セーブするぐらいしか能がないんじゃぞ?」
魔王「お前、仮にも国王なんだから
まだやれる事があるだろう?」
国王「や…やれるって…何を。」
魔王の迫力におされながも、嫌な予感がする国王。
一応、時間を掛けても書くつもり
ではあるんだけど早まったかな。
//----------------------------------
国王「ひぃっ!命ばかりはお助けをっ!」
城から城下町に出ても抱えた国王が
じたばた喚いている。
魔王「やかましい男だ」
とりあえず、抱えていた国王を
地面の上に投げ下ろす。
巫女「それで、これからどうするつもりなんですか
魔王さん」
巫女は諦めたのか、魔王と行動を共に
するつもりになったらしい。
魔王「そりゃー、家に帰るだけだ
別に世界を救う義理が有る訳でも無し」
国王「だったら、ワシらは要らんじゃろ!」
魔王「無責任にお前らが、俺を召喚して
"後知らないね!勝手にしてくれ"なんて
ふざけた事を言ったのがそもそもの問題だろ?」
魔王「"突然呼び出してごめんね、俺達の為に無償で戦ってくれ
帰る方法も無いから、勝手にしてね"なんて言われたら
勇者だとしても普通はキレるか暴れるぞ?」
巫女「まぁ…確かに」
とか言うのは、呼びだした張本人な訳だが。
国王「ワシらに何をしろというのじゃ
国王なんて次のレベルまで必要な経験値を告げるか
セーブするぐらいしか能がないんじゃぞ?」
魔王「お前、仮にも国王なんだから
まだやれる事があるだろう?」
国王「や…やれるって…何を。」
魔王の迫力におされながも、嫌な予感がする国王。
◆◇◆◇◆ 武器屋 ◆◇◆◇◆
店のドアが開くと備え付けられていたドアベルが
子気味の良い音を奏でる。
武器屋「へい!らっしゃい!
武器屋アリアハン店へようこそ……うわっ!?」
店に入って来た国王、巫女、そして3メートルを越える
大男(魔王)を目にして、屈強な武器屋の男も驚愕の声を
上げる。
魔王「邪魔をするぞ、店主
武器を見繕って欲しい」
武器屋「お…お客さんの武器ですかい…!?
しかしですな、そのガタイに会う武器なんて
ウチにゃ置いてないですぜ?」
巫女「えっと………。」
巫女が武器屋に書いてある商品一覧に
軽く目を通す。
巫女「───ヒノキの棒(5ゴールド)
棍棒(10ゴールド)、
銅の剣(100ゴールド)…
だけですか…。」
魔王「一番マシなのは銅の剣か…
だが、銅の剣って…」
武器屋「仕方が無いんでさぁ…
鉄なんてバカ高いもの、ウチには入ってこない
ですから」
置いてあるその銅の剣も、溶かした銅を型に流し込んだ
だけの、粗末な小ぶりの剣しか無いようだ。
── 銅の剣とは
溶かした銅を型に流し込んで鋳造した剣で、
斬るよりも殴って使う武器、なぜか純銅製品──
国王「だ…大魔王ゾーマのせいで
ウチの国には船がはいってこないんじゃ、
鉄が無いんじゃから、仕方が無いじゃろう」
巫女「どっちにせよ、この国の周りにでるのは
スライムぐらいですから、これで充分なんですけどね」
武器屋「それでー…どうしやす?
お客さんの場合、ウチの剣なんかよりも
その拳でブン殴るか、あるいは棍棒で殴った方が
効果的なんでしょうけど…」
およそ武器屋の言葉とは思えないセリフである、
どうやら国王も武器屋もやる気が無いようだ。
さすがは最初の国。
魔王「とりあえず、旅にでるにせよ
武器は欲しいな、おい…店主
そこの銅の剣をありったけ溶かして
一つのデカい剣に固め直してくれ」
武器屋「それはいいですけど、
銅の剣30本って、3000ゴールドぐらいの
大金になりやすぜ?」
店主の言葉に、魔王は国王の首を捕まえて
武器屋の店主の前に放り出す。
魔王「金は全部こいつが払う」
国王「そ…そんな大金あるわけなかろう?
大体50ゴールドですら厳しいと言うのに」
魔王「嫌なら…内臓でも売るか?
んー?……ジジイの内臓なんて
金にならないだろうけど…
五臓六腑全部売れば、3000ゴールドぐらいは
なるんじゃねぇのぉ?」
国王「ひぃっ!
わ…判った、金ならなんとかするから
顔を近づけないで!怖い!」
お客さんの場合、ウチの剣なんかよりも
その拳でブン殴るか、あるいは棍棒で殴った方が
効果的なんでしょうけど…」
およそ武器屋の言葉とは思えないセリフである、
どうやら国王も武器屋もやる気が無いようだ。
さすがは最初の国。
魔王「とりあえず、旅にでるにせよ
武器は欲しいな、おい…店主
そこの銅の剣をありったけ溶かして
一つのデカい剣に固め直してくれ」
武器屋「それはいいですけど、
銅の剣30本って、3000ゴールドぐらいの
大金になりやすぜ?」
店主の言葉に、魔王は国王の首を捕まえて
武器屋の店主の前に放り出す。
魔王「金は全部こいつが払う」
国王「そ…そんな大金あるわけなかろう?
大体50ゴールドですら厳しいと言うのに」
魔王「嫌なら…内臓でも売るか?
んー?……ジジイの内臓なんて
金にならないだろうけど…
五臓六腑全部売れば、3000ゴールドぐらいは
なるんじゃねぇのぉ?」
国王「ひぃっ!
わ…判った、金ならなんとかするから
顔を近づけないで!怖い!」
ややあって
武器屋「ありがとうございやした~……」
武器屋の店主に見送られて、店を出る魔王一向、
店の中にあった全ての銅の剣(一番高い剣)を
全部買ってくれたのだから、上機嫌にもなるようだ。
魔王の背中には、銅の剣を溶かして固め直した
2メートル半程の、どデカい銅の剣(むしろ、剣の形
をした銅の金棒)が括りつけられていた。
重さにして、500キロぐらいはあるかもしれない。
国王「……うぅ…ワシの老後の資金が…
レーベの村あたりに、屋敷を買ってひっそりと
余生をおくるつもりだったのに」
対して、金が無くなった国王はひっそりと涙するが、
魔王と巫女は見なかった振りをした。
巫女「後は、薬草と…毒消し草と…
何かあった時の為にキメラの翼と、聖水……
…は、要らないとして」
メモを見ながら買ったものをチェックする巫女、
何のかんの言って、買い物は好きなのかもしれない。
巫女「よし、準備OKですね」
巫女がアイテムのチェックを終える頃に
丁度街の入り口についた。
魔王「…では行くか」
巫女「え?」
国王「え?」
魔王の言った言葉に、驚愕の表情を見せる
巫女と国王。
魔王「ほら、行くぞ!
夜までに隣の町まで行くんだから」
国王「…って…まさか、ワシらも行くのか?」
魔王「だからそう言っているだろう
ボケたか?ジジイ?」
巫女「そんな、てっきり準備に
付き合うだけだと思っていたのに」
国王「む……無理無理無理無理…
第一ワシが居なくなったら、この国は
誰が治めるというのじゃ!」
巫女「そそそ…そうですよ
私も教会から離れちゃったら
誰が死人を生き返らせるって言うんですか」
魔王「俺が元の世界に帰れれば
それで終わりだ、後は城でも教会でも
好きな所に帰れば良いだろう」
国王「そ…そんな勝手な
ワシらはしがないモブキャラなんじゃぞ!
モンスターと戦うなんて……」
魔王「でなければ、本気でアリアハン城を
魔王城に改築するが?」
国王「……せめて、城の兵士を……」
魔王「甘ったれているな、
この魔王様が直々にヤキを入れてやるから
感謝するんだな」
◆◇◆◇◆ アリアハン平原 ◆◇◆◇◆
城から離れた広い平原を歩く三つの影。
その影を遠くから狙う魔物の影。
───魔物の群れが現れた───。
スライムAが現れた。
スライムBが現れた。
スライムCが現れた。
スライムDが現れた。
おおがらすAが現れた。
おおがらすBが現れた。
おおがらすCが現れた。
国王「ひぃっ!!たた…助けてっ!」
魔物の大群に国王の腰が抜けた、
腰砕けなままオタオタと逃げ出し、魔王の
背後に隠れる国王。
魔王「……………はぁ。」
溜息をつきながら、魔王は国王の
首根っこを掴んで、魔物の群れの中に
放り込んだ。
魔物達の攻撃!……国王のHPは1になった。
国王「……死ぬ!……死ぬから…
やめて!やめてっ!」
涙ながらに魔物に命乞いをするアリアハン国王、
しかしそれで許してくれる程、魔物は甘くはない。
魔王「巫女」
巫女「ホイミ!」
巫女はホイミを唱えた……国王のHPは全回復した。
魔王「どうした?
殺らないとやられるぞ?」
国王「ちくしょぉおおおっ!」
涙と鼻水で顔をベタベタにしながら、国王は
大からすに向かって、掴みかかった。
ミス!大からすにダメージが与えられない。
魔物達の攻撃!……国王のHPは1になった。
国王「ぎゃぁぁぁぁっ!」
アリアハン平原に国王の声がこだまする。
───以降、ループ。
魔物に全くダメージを与えられないまま、
時間が経過していった。
ホイミで何度も体力を回復しては、
タコ殴りにされるアリアハン国王。
さすがに巫女のMPが尽きたので、
途中から魔王がホイミ係を代った。
国王「せめて、
武器を!武器をぉおっ!」
何度目の挑戦か…ボロボロになった国王が
魔王の元に戻ってくる。
魔王「ほれ」
魔王は道具袋の中から、ヒノキの棒を
取り出し、国王に向かって放り投げた。
長さ30センチ程度の棒は、乾いた音を立てて
地面を転がる。
国王はヒノキの棒を装備した
───攻撃力が2上がった。
国王「どちくしょぉおおおっ!」
ヒノキの棒を手に魔物の群れに突貫する
国王……もはや王の威厳も何もない。
巫女「でも、なんで国王ばかり狙うんですか」
魔王「スライムはともかく、カラスは
光る物を狙うからな」
もはや他人事のように国王を見守る、
魔王と巫女。
魔王はそんな巫女の肩の上に手を置くと
巫女は不思議そうに魔王を見上げる。
魔王はそんな巫女を見下ろし、優しい笑みを
浮かべた。
魔王「次、お前な」
巫女「いいいいいやぁぁぁぁぁぁ」
魔王に続いて、巫女の声が夕暮れのアリアハン平原に
響いた。
時間が経過していった。
ホイミで何度も体力を回復しては、
タコ殴りにされるアリアハン国王。
さすがに巫女のMPが尽きたので、
途中から魔王がホイミ係を代った。
国王「せめて、
武器を!武器をぉおっ!」
何度目の挑戦か…ボロボロになった国王が
魔王の元に戻ってくる。
魔王「ほれ」
魔王は道具袋の中から、ヒノキの棒を
取り出し、国王に向かって放り投げた。
長さ30センチ程度の棒は、乾いた音を立てて
地面を転がる。
国王はヒノキの棒を装備した
───攻撃力が2上がった。
国王「どちくしょぉおおおっ!」
ヒノキの棒を手に魔物の群れに突貫する
国王……もはや王の威厳も何もない。
巫女「でも、なんで国王ばかり狙うんですか」
魔王「スライムはともかく、カラスは
光る物を狙うからな」
もはや他人事のように国王を見守る、
魔王と巫女。
魔王はそんな巫女の肩の上に手を置くと
巫女は不思議そうに魔王を見上げる。
魔王はそんな巫女を見下ろし、優しい笑みを
浮かべた。
魔王「次、お前な」
巫女「いいいいいやぁぁぁぁぁぁ」
魔王に続いて、巫女の声が夕暮れのアリアハン平原に
響いた。
>>12
>創作発表板はVIPと違い、放っておいてもスレが落ちません
新ジャンルなど台詞系の単発スレを立てるときは、
そのスレを>>1000か容量いっぱいまで投下する心づもりで
つまり↑なんだけどね
1000まで書くつもりなら何も言うことはない
ただ、ジャンル的にイヤな予感がしたので
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1318176326/l50
↑のスレみたくなったらイヤだな、と思って
リンク先を読まないだろうから、ざっくり説明すると
単発立てる→>>1不在となり放置→荒らしが好き放題し始める→他所のスレに飛び火でとばっちり
という流れ
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1297414387/l50 (2011/02/11)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1310980313/l50 (2011/07/18)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1321555083/l50 (2011/11/18)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1324706086/l50 (2011/12/24)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1326551936/l50 (2012/01/14)
この板ざっと見ただけでも、これだけ単発放置スレがあるんだよね(カッコ内は立った日)
これらがみんな総合系スレに投下されていれば、いつでも何かしら作品が投下されるスレとしてROMの人も開くだろうし
↑のスレ見てる人が他の人の作品も見ることで、レス貰える可能性も上がると思うけど
まあいつもの話だけど、
反応欲しかったらVIPでやれば、ってこと
ここは圧倒的に人稲だし
もうこんなやりとりも何度となくしてきて、住人はうんざりしてるんだよね
あなたはこんなこと言われるの初めてだろうけど
ま、でも即死回避してるし、もうどうにもできないことを言ってもしょうがない
思い残しの無いよう、がんばって書ききってください
面白いと思う人が支援レスするでしょう
長文失礼
「大した才能のない」人間のレスでした
まあ読んでないだろうけどw
>創作発表板はVIPと違い、放っておいてもスレが落ちません
新ジャンルなど台詞系の単発スレを立てるときは、
そのスレを>>1000か容量いっぱいまで投下する心づもりで
つまり↑なんだけどね
1000まで書くつもりなら何も言うことはない
ただ、ジャンル的にイヤな予感がしたので
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1318176326/l50
↑のスレみたくなったらイヤだな、と思って
リンク先を読まないだろうから、ざっくり説明すると
単発立てる→>>1不在となり放置→荒らしが好き放題し始める→他所のスレに飛び火でとばっちり
という流れ
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1297414387/l50 (2011/02/11)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1310980313/l50 (2011/07/18)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1321555083/l50 (2011/11/18)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1324706086/l50 (2011/12/24)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1326551936/l50 (2012/01/14)
この板ざっと見ただけでも、これだけ単発放置スレがあるんだよね(カッコ内は立った日)
これらがみんな総合系スレに投下されていれば、いつでも何かしら作品が投下されるスレとしてROMの人も開くだろうし
↑のスレ見てる人が他の人の作品も見ることで、レス貰える可能性も上がると思うけど
まあいつもの話だけど、
反応欲しかったらVIPでやれば、ってこと
ここは圧倒的に人稲だし
もうこんなやりとりも何度となくしてきて、住人はうんざりしてるんだよね
あなたはこんなこと言われるの初めてだろうけど
ま、でも即死回避してるし、もうどうにもできないことを言ってもしょうがない
思い残しの無いよう、がんばって書ききってください
面白いと思う人が支援レスするでしょう
長文失礼
「大した才能のない」人間のレスでした
まあ読んでないだろうけどw
一応プロット考えてあったから、
200~300ぐらいで話が落ちるのかなーって
思っても居たけど、1000まで目一杯
行くかと言われると正直微妙かもな。
ここらで切り上げて、適当な時間を見繕って、
容量一杯までスペースだの"EMPTY"とかって
文字列でも連投すれば良いか?
200~300ぐらいで話が落ちるのかなーって
思っても居たけど、1000まで目一杯
行くかと言われると正直微妙かもな。
ここらで切り上げて、適当な時間を見繕って、
容量一杯までスペースだの"EMPTY"とかって
文字列でも連投すれば良いか?
それじゃまさに埋め立て荒らしじゃないかw
ちゃんと書ききるなら問題ないどころか大したもんだ。ここは創作者の板。まずは書ききれ。
ちゃんと書ききるなら問題ないどころか大したもんだ。ここは創作者の板。まずは書ききれ。
OK、了解した
初めて立てたスレで住人にうんざりさせたくはないので
頑張って自分の思う結末まで書いてみる。
~ 色々怒られたので、以下、自己ルール等 ~
1.自分都合で申し訳ないが、執筆できる時間が
限られるため、平日は夜中にちみっとかけるぐらい、
一応昼の間に色々考えてはおくので勘弁。
(更新しない日もあるかもしれない)
2.自分の納得できる結末にする、某ジャ〇プ打ち切り
エンドは基本やらない方向で(まず無いと思うけど
1000オーバーしそうになったら打ち切りで)
3.安価は出さない方向で。
4.他者の乱入(無いと思うけど)があった時点で、
そこでひとまずのEND。(プロットが狂うため)
打ち切り要請があった場合もそこまでとする。
5.スレageは一日の更新に最初に一度だけ。
6.当然ながらレスには全て目を通す、
ただ指摘は有り難く頂戴するけど、中傷はスルーかも。
7.この物語はフィクションです。
8.その他、ルール改訂は突っ込みにより変化。
なんて事を言えるような程、執筆スキルが有る訳でも無いが
こんな感じでしょうかね?
初めて立てたスレで住人にうんざりさせたくはないので
頑張って自分の思う結末まで書いてみる。
~ 色々怒られたので、以下、自己ルール等 ~
1.自分都合で申し訳ないが、執筆できる時間が
限られるため、平日は夜中にちみっとかけるぐらい、
一応昼の間に色々考えてはおくので勘弁。
(更新しない日もあるかもしれない)
2.自分の納得できる結末にする、某ジャ〇プ打ち切り
エンドは基本やらない方向で(まず無いと思うけど
1000オーバーしそうになったら打ち切りで)
3.安価は出さない方向で。
4.他者の乱入(無いと思うけど)があった時点で、
そこでひとまずのEND。(プロットが狂うため)
打ち切り要請があった場合もそこまでとする。
5.スレageは一日の更新に最初に一度だけ。
6.当然ながらレスには全て目を通す、
ただ指摘は有り難く頂戴するけど、中傷はスルーかも。
7.この物語はフィクションです。
8.その他、ルール改訂は突っ込みにより変化。
なんて事を言えるような程、執筆スキルが有る訳でも無いが
こんな感じでしょうかね?
雲が秋空を駆けて行く…
その雲の下を大ガラス達が泣きながら飛んでいく。
アリアハンとレーベの間にある小高い丘にその身を
横たえながら魔王は遠目に国王と巫女を見ていた。
──平和だ、実に平和だ…魔王が言うのもなんだけど──。
巫女「最後の一頭が右の方に逃げたわよ!」
国王「ぬぉおおおおっ!」
猛然と土埃を巻き上げながら、アリアハン国王は
獲物を追って走ってゆく。
追いかけられている獲物は茶色い巨大なアリクイ。
全高は約2メートル程のこの辺りに出現する魔物、オオアリクイだ。
国王「必殺ゥっ!アリアハンキィィィィイイック!!」
訳が解らない掛け声と共に、走った勢いをそのままに
大仰なモーションで大アリクイに飛び蹴りをかます。
オオアリクイ「ぷぎゃぁぁぁ!?」
直撃を受けて転倒するオオアリクイに国王はそのまま
馬乗りになる。
国王「アリアハンパンチ!アリアハンチョップ!
アリアハンヘッドバッド!!」
馬乗りになって容赦なく連打攻撃する国王、
もはや画面的には子供の喧嘩のようであった。
やがて、オオアリクイは観念したのか大人しくなる。
国王「ぬははは…!」
魔王「人間って…追い詰められて吹っ切れると
強くなるもんだなぁ」
オオアリクイが おきあがりなかまに
なりたそうに こちらをm……………。
国王「おのれぃ!まだ生きておったか!」
オオアリクイ「ぴぎゃぁぁぁ!?」
戦意が無いのは見て取れると言うのに、
国王は再びオオアリクイを襲おうとする。
慌てて逃げるオオアリクイを再び追い回しはじめる。
そんな平和な(少なくとも魔王にとっては)秋の日差しの元
昼寝をしようと目を閉じかけたその時─────。
もはや画面的には子供の喧嘩のようであった。
やがて、オオアリクイは観念したのか大人しくなる。
国王「ぬははは…!」
魔王「人間って…追い詰められて吹っ切れると
強くなるもんだなぁ」
オオアリクイが おきあがりなかまに
なりたそうに こちらをm……………。
国王「おのれぃ!まだ生きておったか!」
オオアリクイ「ぴぎゃぁぁぁ!?」
戦意が無いのは見て取れると言うのに、
国王は再びオオアリクイを襲おうとする。
慌てて逃げるオオアリクイを再び追い回しはじめる。
そんな平和な(少なくとも魔王にとっては)秋の日差しの元
昼寝をしようと目を閉じかけたその時─────。
魔王「なっ!?」
辺りの空気が凍りついたような感覚が
突然魔王を襲う……、この世界に来る前に何度も何度も
感じていた張り詰めた空気────殺気だ─。
殺意を向けられた相手は魔王自身…
仮に巫女や国王に向けられたとしても、彼らは
気付きもしなかっただろうが。
魔王「この辺りの…ザコじゃないな…」
まだ即位したばかりの魔王であり、そんなに力は強くはないが、
仮にも魔族の王である、この辺りのザコが10ダースぐらい
まとめて掛かってきた所で、汗一つかかずに始末できる
だろう。
魔王「…っ!」
ギン!
突如死角から放たれた剣を、魔王は抜き放った銅の大剣で
辛うじて受け止める。
全身を紺のローブで包み込んだ、小柄な人間だった
魔王に比べて軽い剣のくせに魔王の大剣と互角以上に打ち合う。
魔王「要件も言わずに、いきなり斬りかかってくるのが
この世界の流儀なのか?」
ローブ人間「……要件は一つだ…お前の命を貰う。」
剣を合わせたた瞬間に回し蹴りを放つが、ローブ
を纏った人間は身軽に飛び退く。
声の感じからすると…女…しかも若い女の声だ、
30代……20代……いや、体型も考慮すると
もっと若いかもしれない。
魔王「…いいだろう…
取れるものなら取ってみろ」
不意を突いて魔王の重剣が女の剣を打ち上げる、
──これで相手は丸腰───。
とおもった瞬間にローブ女の左手が魔王の胸に当てられた。
魔王「───しまっ!」
ローブ女「イオラ!」
Booom!
密着したゼロ距離で放たれたイオラが魔王のその身を
見事に吹き飛ばす…。
中程度の呪文であるものの、接触状態で放たれれば
たまったものではない…。
魔王は口の中に溜まった血を吐き捨てて、再び
銅の重剣を構え…女もまた拾い上げた剣を正面に構える。
今や互いには無言であり、互いに隙を伺う
もはや余計なお喋りをしている余裕は無い。
空気が極限まで張りつめたその時…。
オオアリクイ「ぴぎぃいいいっ!」
魔王とローブ女の間を、先ほどのオオアリクイが
涙ながらに取り過ぎて行く。
国王「まてぇぇぇぇい……って…あれ?」
巫女「……誰?」
オオアリクイを追って現れた二人が
ローブ女と魔王に気が付いて駆け寄ってくる。
魔王「来るな!」
魔王が静止すると、二人の足がその場で止まる。
ローブ女「……レーベの村へ行け」
魔王「なんだと?」
ローブ女「レーベの村の住む老人より魔法の玉を手に入れ、
誘いの洞窟へ向かえ、そこからロマリア帝国へ
向かえる、この大陸にお前が探すものは無い」
魔王「名も名乗らず、いきなり斬りかかってくる奴の
言う事を、素直に聞けと言うのか?」
ローブ女「信じるも信じないもお前次第だ…
ではな……若きエスターク王よ
ルーラ!!」
魔王「待て!」
女はセリフを吐き捨てると、ルーラの呪文を発動させて
光の尾を残して空へと消える…。
もはや余計なお喋りをしている余裕は無い。
空気が極限まで張りつめたその時…。
オオアリクイ「ぴぎぃいいいっ!」
魔王とローブ女の間を、先ほどのオオアリクイが
涙ながらに取り過ぎて行く。
国王「まてぇぇぇぇい……って…あれ?」
巫女「……誰?」
オオアリクイを追って現れた二人が
ローブ女と魔王に気が付いて駆け寄ってくる。
魔王「来るな!」
魔王が静止すると、二人の足がその場で止まる。
ローブ女「……レーベの村へ行け」
魔王「なんだと?」
ローブ女「レーベの村の住む老人より魔法の玉を手に入れ、
誘いの洞窟へ向かえ、そこからロマリア帝国へ
向かえる、この大陸にお前が探すものは無い」
魔王「名も名乗らず、いきなり斬りかかってくる奴の
言う事を、素直に聞けと言うのか?」
ローブ女「信じるも信じないもお前次第だ…
ではな……若きエスターク王よ
ルーラ!!」
魔王「待て!」
女はセリフを吐き捨てると、ルーラの呪文を発動させて
光の尾を残して空へと消える…。
個人スレだし、細けぇことは(ry
とにかく、がんばって書いてくださいな
1.の投下のペースは、気にしなくていいと思う(どうせ人稲(ry w)
早さよりも自分の納得の行く質のものを投下したほうが、結果的にレスは貰えるんじゃないかな?
4.についても杞憂かとw
荒らし未満の愉快犯的な「ツマンネ」レスが来るかもだが、気にせず投下続けるほうがいい
つまり6.だね
お節介以上。がんがってくらはい
創発の修羅となれ!!
とにかく、がんばって書いてくださいな
1.の投下のペースは、気にしなくていいと思う(どうせ人稲(ry w)
早さよりも自分の納得の行く質のものを投下したほうが、結果的にレスは貰えるんじゃないかな?
4.についても杞憂かとw
荒らし未満の愉快犯的な「ツマンネ」レスが来るかもだが、気にせず投下続けるほうがいい
つまり6.だね
お節介以上。がんがってくらはい
創発の修羅となれ!!
早くも矛盾が出てきたorz
//------------------------------
◆◇◆◇◆ レーベの村 ◆◇◆◇◆
アリアハン大陸の北の静かな村レーベ、
その宿屋の2階に魔王達は部屋を取っていた。
魔王「……………………………。」
窓際の席に座り、窓から見える海を横目で見たまま
何やら難しい顔で考え込んでいる魔王、
似合わないと言えば似合わない姿に、
巫女は国王に耳打ちする。
巫女「………いったいどうしたのでしょうか」
国王「先ほどの奴にコテンパンにのされて、
塞ぎこんでいる…って訳でもなさそうだが」
魔王「……………………国王…。」
国王「ひゃい!?」
魔王「この世界で…魔王を倒すぐらいの
強さを持つ者と聞いて、誰が思い浮かぶ?」
国王「そりゃ、オルテガ殿じゃな、
あとはその相棒のサイラス殿
その二人ぐらいじゃないかの?」
//------------------------------
◆◇◆◇◆ レーベの村 ◆◇◆◇◆
アリアハン大陸の北の静かな村レーベ、
その宿屋の2階に魔王達は部屋を取っていた。
魔王「……………………………。」
窓際の席に座り、窓から見える海を横目で見たまま
何やら難しい顔で考え込んでいる魔王、
似合わないと言えば似合わない姿に、
巫女は国王に耳打ちする。
巫女「………いったいどうしたのでしょうか」
国王「先ほどの奴にコテンパンにのされて、
塞ぎこんでいる…って訳でもなさそうだが」
魔王「……………………国王…。」
国王「ひゃい!?」
魔王「この世界で…魔王を倒すぐらいの
強さを持つ者と聞いて、誰が思い浮かぶ?」
国王「そりゃ、オルテガ殿じゃな、
あとはその相棒のサイラス殿
その二人ぐらいじゃないかの?」
魔王「オルテガと…サイラス…
その二人…どちらかは女か?」
巫女「いいえ?アリアハンの勇者オルテガ様と
サマンオサの戦士サイラス様は
どちらも男性ですよ」
国王「後は…そうじゃの…
オルテガ殿の遺志を継いで
魔王"バラモス"退治に旅立った
オルテガ殿の娘さんじゃの…」
魔王「魔王…バラモス?
この世界の魔王はゾーマでは
なかったのか?俺は最初にそう聞いたぞ?」
国王「魔王バラモスはそのオルテガの
娘さんに倒されたのじゃ
そののち、大魔王ゾーマが現れおってな」
巫女「え?バラモスって倒されたんですか?
そもそも大魔王ゾーマってなんです?」
国王「何を言うておる…バラモスは
二月程前に倒されておろうに
そののち、大魔王ゾーマを倒す為に
ギアガの大穴から、勇者殿が旅立ったんじゃろうが」
巫女「ギアガの大穴って…大昔に封印された
奈落へ続くと言われる穴の事ですか?
そんなの迷信じゃないですか」
魔王「ちょっと…待て!」
── 何かがおかしい、そもそも俺が
呼び出されたのは魔王を討伐する"勇者"に
間違えられてのはずだ、しかもその際には
『大魔王ゾーマ』を討伐するためと聞いている。
これは確か、当初巫女と国王が言っていた事だ。
けど、今は巫女は魔王はゾーマではなく、
魔王はバラモスだと言っている。
それに対し、国王は魔王バラモスが倒された後に
大魔王ゾーマが現れたと言っている。
となると、この世界には魔王バラモスは存在せず。
大魔王ゾーマが居ると言う事か??
──おかしい…つじつまが合わない…──。
これ以上は分からないだろうと、魔王は質問を
代える。
魔王「魔法の玉…誘いの洞窟…と聞いて、
心当たりはあるか?」
国王「誘いの洞窟は古代文明の『旅の扉』が
封印されておった場所での、船を使わずして
瞬時にロマリア国へと転移する事が出来るのじゃ
その封印を破壊するために…魔法の玉が
必要なんじゃ」
巫女「あんな洞窟にそんなものが封印されていたのですね」
国王「今やアリアハンには船は一艘も無いからの、
それが唯一アリアハン大陸から外の大陸に出る
手段じゃ、勇者殿も旅の扉で旅立ったんじゃ」
魔王「再び封印された事はあるか?」
国王「なんで、そんな面倒な事をするんじゃ?
別に不便な訳でも無し」
魔王は再び考え込む…
── 先ほど襲ってきたローブの女は、その勇者の
可能性が高いだろう、魔王バラモスを倒した実力があるんだ
俺と渡り合う事は出来るはず。
勇者が旅立ったのならば事実なら、誘いの洞窟の封印とやらは
解かれているはず、しかし先ほどの勇者(?)は封印を解くための
魔法の玉が必要だと言ったはず、まずは本当に勇者が誘いの洞窟から
旅だったのかを調べる必要がありそうだ ──。
◆◇◆◇ 誘いの洞窟 ◆◇◆◇
魔王はロマリアへの道が封印されていると言う
誘いの洞窟の壁に手を当てて埃を払う。
魔王「やはり…
封印が解かれた形跡は無いか」
巫女「…もう少し、奥に進んでみますか?」
魔王「そう…だな…
それしかないか……離れて居ろ…」
魔王は道具袋からレーベの村で受け取った
魔法の玉を取り出し、壁に仕掛ける。
玉は不気味に点滅を繰り返し…。
Booomb!
洞窟の壁一面を綺麗に吹き飛ばす…、
壁の奥にはさらに埃だらけの通路が現れる。
国王「…どう見ても、人が通った形跡は無いのぅ?」
おかしな話だが、今はそれよりも先に進む事を優先する。
国王はランプを道具袋から取り出し火をつけて進み、
巫女と魔王がそれに続く。
崩れかかった通路を進んでいくが…。
魔王「おかしい…魔物が出てこない…
気配はあると言うのに…」
巫女「魔王の気に気圧されているのでしょうか?」
何をしてくる訳でも無く、ただ遠くから
見ているだけのようでもある。
国王「どちらにせよ、襲ってこないのは
好都合じゃな、今の内じゃよ」
通路を進むと、その行き止まりに扉があり
扉を潜り抜けると、
石で出来た大きな祭壇がある部屋に辿り着いた、
祭壇の中央で青い光が渦を巻いている。
巫女「綺麗…」
国王「これが、旅の扉じゃよ…
ワシも初めて見るがな」
魔王「…ん?…なんだ?
この臭いは…」
魔王が微かな何かの甘い香りに
気が付くと同時に、遠巻きに様子を伺っていた
魔物達の気配が濃くなる。
気配の数が増大して行き…殺気に染まっていく。
体長2メートル程の巨大な一本のツノを持った
ウサギ…、アルミラージだ。
数匹どころの騒ぎじゃない…、数十匹
もしかしたら百単位にも届くぐらいの大群だ。
国王「旅の扉に飛び込むのじゃ!」
巫女「急いで!」
魔王「二人とも…先に行けっ!」
魔王は国王と巫女に怒鳴り返し、
旅と扉に飛び込んだ二人を見て、
部屋の扉を閉める。
巫女がすれ違った瞬間…
かすかに甘い香りがしたが、
深くそれに考える暇はなかった。
物凄い力で扉に体当たりする
アルミラージ達に魔王は扉を抑えながら
旅の扉で空間転移する二人を見送る。
国王「これが、旅の扉じゃよ…
ワシも初めて見るがな」
魔王「…ん?…なんだ?
この臭いは…」
魔王が微かな何かの甘い香りに
気が付くと同時に、遠巻きに様子を伺っていた
魔物達の気配が濃くなる。
気配の数が増大して行き…殺気に染まっていく。
体長2メートル程の巨大な一本のツノを持った
ウサギ…、アルミラージだ。
数匹どころの騒ぎじゃない…、数十匹
もしかしたら百単位にも届くぐらいの大群だ。
国王「旅の扉に飛び込むのじゃ!」
巫女「急いで!」
魔王「二人とも…先に行けっ!」
魔王は国王と巫女に怒鳴り返し、
旅と扉に飛び込んだ二人を見て、
部屋の扉を閉める。
巫女がすれ違った瞬間…
かすかに甘い香りがしたが、
深くそれに考える暇はなかった。
物凄い力で扉に体当たりする
アルミラージ達に魔王は扉を抑えながら
旅の扉で空間転移する二人を見送る。
魔王「……さて………」
ひとまず、これで足手纏いは
いなくなった、心置きなく本気を出せる。
息を大きく吸い込んで、扉の前から
一気に飛び退く。
扉の閊えが無くなり、部屋に
雪崩れ込んで来たアルミラージ達に
向けて、魔王は灼熱の炎を放つ。
ゴオオオオオオオッ!!
アルミ『キィイ!!』
地獄の業火のような炎が部屋の中を包み込み、
獣が焼ける嫌な臭いが部屋に立ち込めて行き、
灼熱の炎を吐き続けるとみるみる部屋の温度が
上昇して行く…。
二人がこの部屋に残っていたら、アルミラージ
共々丸焼きになっていただろう。
さらにもう一度息を吸い込み、今度は
冷たく輝く息を吐き出す…。
石釜の中のような温度をしていた部屋が
今度はみるみる氷点下まで下がって行き、
僅かに残っていたアルミラージを一掃した…。
たった2発のブレスで魔物の群れは
あっさりと全滅していた、これだけの力が無ければ
魔族の王として立つことは許されない。
アルミラージのさらなる追撃は無いと判断し
魔王は旅の扉──部屋中央の青い渦に飛び込む。
辺りの景色が激しく歪み…意識がブラックアウトした
次の瞬間に、全く見知らぬ部屋へと転移する…。
その部屋に足を一歩踏み出した瞬間。
ビキッ!!!
魔王「……ぐっ!…」
突如魔王は体の自由が奪われ、祭壇の前に
膝を付く…。
魔王「なん…だ…重い…」
辺りの空気が固着して飴のようになったかのように
体が重くなり、さらに前進を細い針金で縛られているような
痛みが駆け抜け……力が入らなくなる…。
そこでようやく、足元には大掛かりな破邪の魔法陣が
描かれているのに魔王は気が付いた…。
ひとまず、これで足手纏いは
いなくなった、心置きなく本気を出せる。
息を大きく吸い込んで、扉の前から
一気に飛び退く。
扉の閊えが無くなり、部屋に
雪崩れ込んで来たアルミラージ達に
向けて、魔王は灼熱の炎を放つ。
ゴオオオオオオオッ!!
アルミ『キィイ!!』
地獄の業火のような炎が部屋の中を包み込み、
獣が焼ける嫌な臭いが部屋に立ち込めて行き、
灼熱の炎を吐き続けるとみるみる部屋の温度が
上昇して行く…。
二人がこの部屋に残っていたら、アルミラージ
共々丸焼きになっていただろう。
さらにもう一度息を吸い込み、今度は
冷たく輝く息を吐き出す…。
石釜の中のような温度をしていた部屋が
今度はみるみる氷点下まで下がって行き、
僅かに残っていたアルミラージを一掃した…。
たった2発のブレスで魔物の群れは
あっさりと全滅していた、これだけの力が無ければ
魔族の王として立つことは許されない。
アルミラージのさらなる追撃は無いと判断し
魔王は旅の扉──部屋中央の青い渦に飛び込む。
辺りの景色が激しく歪み…意識がブラックアウトした
次の瞬間に、全く見知らぬ部屋へと転移する…。
その部屋に足を一歩踏み出した瞬間。
ビキッ!!!
魔王「……ぐっ!…」
突如魔王は体の自由が奪われ、祭壇の前に
膝を付く…。
魔王「なん…だ…重い…」
辺りの空気が固着して飴のようになったかのように
体が重くなり、さらに前進を細い針金で縛られているような
痛みが駆け抜け……力が入らなくなる…。
そこでようやく、足元には大掛かりな破邪の魔法陣が
描かれているのに魔王は気が付いた…。
魔王「くそっ…」
魔法陣から脱出しようと抵抗を試みる魔王、
時間をかければ抜け出せそうではあるが。
巫女「無駄よ、いくら貴方でも簡単には
抜けられませんよ」
あがこうとする魔王に見知った声が
掛けられる…。
姿を現したのは先ほど旅の扉へと飛び込んだ
巫女と国王。
魔王「…なるほど…、さっきの臭い袋は
俺をハメる伏線だった訳か…
だが、この程度俺は1分もすれば抜け出せるぞ」
巫女「1分もあれば…充分ですよ」
巫女は跪いた魔王を抱え込むようにそっと抱きしめ…
そして巫女は魔王の唇に自らの唇を重ね合わせた。
魔王「……っ!?」
急激な泥のような眠気が魔王を襲いかかり、
そのまま意識が暗転した…。
◆◇◆◇ 誘いの祠の外 ◆◇◆◇
魔王は気が付くと…横に倒れていた、
体を動かそうとするが、指一本動かない、激しい疲労に
包まれて意識を保つのも困難だったが…
なんとか瞼を押し上げる…。
どうやら…外に連れ出されただしい…。
二人の人型の姿が見える…一人はアリアハン国王と…
そして3メートルぐらいの身長のツノを生やした
魔族の男……よくよく見覚えのある男だった…。
魔法陣から脱出しようと抵抗を試みる魔王、
時間をかければ抜け出せそうではあるが。
巫女「無駄よ、いくら貴方でも簡単には
抜けられませんよ」
あがこうとする魔王に見知った声が
掛けられる…。
姿を現したのは先ほど旅の扉へと飛び込んだ
巫女と国王。
魔王「…なるほど…、さっきの臭い袋は
俺をハメる伏線だった訳か…
だが、この程度俺は1分もすれば抜け出せるぞ」
巫女「1分もあれば…充分ですよ」
巫女は跪いた魔王を抱え込むようにそっと抱きしめ…
そして巫女は魔王の唇に自らの唇を重ね合わせた。
魔王「……っ!?」
急激な泥のような眠気が魔王を襲いかかり、
そのまま意識が暗転した…。
◆◇◆◇ 誘いの祠の外 ◆◇◆◇
魔王は気が付くと…横に倒れていた、
体を動かそうとするが、指一本動かない、激しい疲労に
包まれて意識を保つのも困難だったが…
なんとか瞼を押し上げる…。
どうやら…外に連れ出されただしい…。
二人の人型の姿が見える…一人はアリアハン国王と…
そして3メートルぐらいの身長のツノを生やした
魔族の男……よくよく見覚えのある男だった…。
魔王(あれは…俺…?)
もう一人の魔王「モシャス!」
自分に良く似た魔族の男はモシャスを唱えると、
その姿は光に包まれ…、巫女の姿に変身して行く。
巫女「…まさか…ここまで上手くいくとは
思ってもいなかったわ」
国王「こいつは…どうする?
始末するか?」
────やってみろ…動けないとしても
この俺がお前達如きに傷付けられるとでも思っているのか──。
巫女「放っておきなさい…
この男…いや、もう女ね…には何も出来ないわ
ただの人間と同じよ…」
国王「さすがに…14年間過ごした
自らの体を殺すには抵抗がようじゃの?」
──女?…自らの体?何を言っている?──。
声を出そうにも声が出ない…、まるで自分の体では無いみたいに
言う事が聞かない…。
もう一人の魔王「モシャス!」
自分に良く似た魔族の男はモシャスを唱えると、
その姿は光に包まれ…、巫女の姿に変身して行く。
巫女「…まさか…ここまで上手くいくとは
思ってもいなかったわ」
国王「こいつは…どうする?
始末するか?」
────やってみろ…動けないとしても
この俺がお前達如きに傷付けられるとでも思っているのか──。
巫女「放っておきなさい…
この男…いや、もう女ね…には何も出来ないわ
ただの人間と同じよ…」
国王「さすがに…14年間過ごした
自らの体を殺すには抵抗がようじゃの?」
──女?…自らの体?何を言っている?──。
声を出そうにも声が出ない…、まるで自分の体では無いみたいに
言う事が聞かない…。
巫女「未練は無いわ…
私には今までと同じ姿でありながら、巨大な力
無限の魔力、それに永遠の命を持つこの体があるから」
巫女は…魔王が使っていた重剣をやすやすと
片手で持ち上げ、まるで小枝のように振り回す…。
巫女「ギガ・スラッシュ!」
カッ!!!ズズズズズズズゥン…。
剣から放たれた赤い閃光が一直線に伸び…
海を薙ぎ払う、爆発と爆風が海水を辺り一帯に巻き上げ
海水の豪雨が辺りの振りそそぐ…。
国王「む…無茶するな!?」
巫女「素晴らしい…素晴らしいわ…
フフフフフ…ハーハハハハハ…」
今までに一度も見せた事の無い、巫女の狂気の笑い声だった。
巫女「行くわよ…アリアハン国王
……父上の待つ…バラモス城へ…」
巫女がルーラを唱えると、二人の姿はその場から
掻き消えた…。
魔王「………待て…」
かすれた声をようやく絞り出す魔王…、
──おかしい…なんか声のトーンが高い────。
力を振り絞って、立ち上がろうとするが
立ち上がれずに…地面に倒れこむ、倒れこんだ先に
先ほど巫女が作った海水の水たまりがあった…。
魔王「……なっ……」
その水たまりを覗き込んでいる顔を見て、魔王は
愕然とする…、その顔は先ほど高笑いして去っていた
巫女の顔と全く同じ顔であった。
私には今までと同じ姿でありながら、巨大な力
無限の魔力、それに永遠の命を持つこの体があるから」
巫女は…魔王が使っていた重剣をやすやすと
片手で持ち上げ、まるで小枝のように振り回す…。
巫女「ギガ・スラッシュ!」
カッ!!!ズズズズズズズゥン…。
剣から放たれた赤い閃光が一直線に伸び…
海を薙ぎ払う、爆発と爆風が海水を辺り一帯に巻き上げ
海水の豪雨が辺りの振りそそぐ…。
国王「む…無茶するな!?」
巫女「素晴らしい…素晴らしいわ…
フフフフフ…ハーハハハハハ…」
今までに一度も見せた事の無い、巫女の狂気の笑い声だった。
巫女「行くわよ…アリアハン国王
……父上の待つ…バラモス城へ…」
巫女がルーラを唱えると、二人の姿はその場から
掻き消えた…。
魔王「………待て…」
かすれた声をようやく絞り出す魔王…、
──おかしい…なんか声のトーンが高い────。
力を振り絞って、立ち上がろうとするが
立ち上がれずに…地面に倒れこむ、倒れこんだ先に
先ほど巫女が作った海水の水たまりがあった…。
魔王「……なっ……」
その水たまりを覗き込んでいる顔を見て、魔王は
愕然とする…、その顔は先ほど高笑いして去っていた
巫女の顔と全く同じ顔であった。
序盤のここまでで100ぐらいの予定だったのに
全然消化できていない、1000消化は無理かも。
とりあえず、今日はここまで。
全然消化できていない、1000消化は無理かも。
とりあえず、今日はここまで。
魔王「………くそったれ…」
後に残された魔王は拳を握って
地面に叩き付けた、力一杯
拳を叩き付けたつもりだったのに、
鍛えてもいない人間の女の細腕では
土埃一つ巻き上げる事が出来なかった。
魔王「…………なっさねぇ
最初っからこれが目的だった訳かよ」
勇者に間違えて異世界から魔王召喚?
何て事は無い、そこそこの力があって、
かつ隙を突けば一瞬でも動きを止められるぐらいの
魔王を異世界から呼び出し、失敗覚悟で
体ごと力を根こそぎ奪い取るつもりだったのだ。
元々、元の世界に帰すつもりも無い、だから
帰還魔術書なんて最初から用意もしていなかった。
魔王「……本当に…情けねぇ」
元の世界で従える部下や家族が見たら
指をさして笑われるか、自害を求められるかの
どちらかだろう。
魔族の王たる者が、人間にまんまと騙されて
体と力を全て奪われ、人間の雌として生き恥を
晒す。
…失態も良い所…一族全ての恥晒しだ。
──────もっとも、
元の世界の連中には、知る所でな無いが。
魔王「………………どうでも…良いか…。」
元の世界に戻るつもりでもあったが、未練が
あるかと言われれば実は大して未練は無い。
権力や覇権争いの戦いと策略の日々、魔族の
王となった所で、今度は王族の責務として
魔族の民を率いて行かなければいけない、忙しい
日々。
体は未だに言う事が聞かず、立つ事すらままならない、
街の外で人間の女が一人で倒れて居れば
その内に魔物達のエサにでもなるだろう。
魔王「…………………………。」
それでも良いやと、魔王は体の疲労に任せて
目を閉じる、待つまでも無く眠気はすぐに訪れた。
後に残された魔王は拳を握って
地面に叩き付けた、力一杯
拳を叩き付けたつもりだったのに、
鍛えてもいない人間の女の細腕では
土埃一つ巻き上げる事が出来なかった。
魔王「…………なっさねぇ
最初っからこれが目的だった訳かよ」
勇者に間違えて異世界から魔王召喚?
何て事は無い、そこそこの力があって、
かつ隙を突けば一瞬でも動きを止められるぐらいの
魔王を異世界から呼び出し、失敗覚悟で
体ごと力を根こそぎ奪い取るつもりだったのだ。
元々、元の世界に帰すつもりも無い、だから
帰還魔術書なんて最初から用意もしていなかった。
魔王「……本当に…情けねぇ」
元の世界で従える部下や家族が見たら
指をさして笑われるか、自害を求められるかの
どちらかだろう。
魔族の王たる者が、人間にまんまと騙されて
体と力を全て奪われ、人間の雌として生き恥を
晒す。
…失態も良い所…一族全ての恥晒しだ。
──────もっとも、
元の世界の連中には、知る所でな無いが。
魔王「………………どうでも…良いか…。」
元の世界に戻るつもりでもあったが、未練が
あるかと言われれば実は大して未練は無い。
権力や覇権争いの戦いと策略の日々、魔族の
王となった所で、今度は王族の責務として
魔族の民を率いて行かなければいけない、忙しい
日々。
体は未だに言う事が聞かず、立つ事すらままならない、
街の外で人間の女が一人で倒れて居れば
その内に魔物達のエサにでもなるだろう。
魔王「…………………………。」
それでも良いやと、魔王は体の疲労に任せて
目を閉じる、待つまでも無く眠気はすぐに訪れた。
魔王「…………………………。」
次に目を覚ますと、どこかの建物の中だった
家具や建物から生活臭が感じられる所から
誰かが家として使っている建物らしい。
魔王が寝かされていたのは手入れの行き届いた
ベッドの上で、寝る前には全身泥だらけだった
自らの体が綺麗に手入れされており、服も着替えさせ
られているのに気が付いた。
魔王「…………ここ…は…?」
明かりを取る為だろうか、開けっ放しになっていた
窓に近寄ろうとベッド身を起こして立ち上がろうと
した瞬間…。
スデン…!!
見事にバランスを崩してすっ転んだ、
どうやら巫女の体と入れ替わったために、手足のバランスや
骨格や体型が全く違うため、体力は回復しているのに
立ち上がって歩く事すらままならないようだ…。
なるほど、巫女が魔王の体に入れ替わって
すぐにモシャスを使って形を変えたのは、こういう理由が
あったかららしい。
だが、今の魔王にはそんな芸当は出来るはずも無い、
家具に寄りかかりながらなんとか立ち上がり…ゆっくりと
歩く…。
窓から飛び込んできた風景は、アリアハン以上に拓けた
街の風景だった…。
どうやら今居る建物は宿屋の2階ようであり、1階は
酒場になっているようだった。
宿の先の大通りを進むと大きい城へと通じているようで
どうやら結構大きい国の首都のようだ。
??「……おや、まぁ…!」
窓から顔を出していると、窓下にある通りで店先を
掃除していたであろう、茶髪の大女が声を掛けて来る、
年は30代ぐらいだろうか?
大女「……オルテガさん!眠り姫さんが起きたよ」
大女は1階の酒場に向かって声張り上げる、
魔王「…ははは………眠り姫…ねぇ…。」
どうやら…眠り姫とは自分の事らしい
と魔王は苦笑する…。
当然ながら、魔王の姿をしていた時と辺りの
人間のリアクションが異なるようだ…、アリアハンでは
道行く人間に目を反られたと言うのに。
次に目を覚ますと、どこかの建物の中だった
家具や建物から生活臭が感じられる所から
誰かが家として使っている建物らしい。
魔王が寝かされていたのは手入れの行き届いた
ベッドの上で、寝る前には全身泥だらけだった
自らの体が綺麗に手入れされており、服も着替えさせ
られているのに気が付いた。
魔王「…………ここ…は…?」
明かりを取る為だろうか、開けっ放しになっていた
窓に近寄ろうとベッド身を起こして立ち上がろうと
した瞬間…。
スデン…!!
見事にバランスを崩してすっ転んだ、
どうやら巫女の体と入れ替わったために、手足のバランスや
骨格や体型が全く違うため、体力は回復しているのに
立ち上がって歩く事すらままならないようだ…。
なるほど、巫女が魔王の体に入れ替わって
すぐにモシャスを使って形を変えたのは、こういう理由が
あったかららしい。
だが、今の魔王にはそんな芸当は出来るはずも無い、
家具に寄りかかりながらなんとか立ち上がり…ゆっくりと
歩く…。
窓から飛び込んできた風景は、アリアハン以上に拓けた
街の風景だった…。
どうやら今居る建物は宿屋の2階ようであり、1階は
酒場になっているようだった。
宿の先の大通りを進むと大きい城へと通じているようで
どうやら結構大きい国の首都のようだ。
??「……おや、まぁ…!」
窓から顔を出していると、窓下にある通りで店先を
掃除していたであろう、茶髪の大女が声を掛けて来る、
年は30代ぐらいだろうか?
大女「……オルテガさん!眠り姫さんが起きたよ」
大女は1階の酒場に向かって声張り上げる、
魔王「…ははは………眠り姫…ねぇ…。」
どうやら…眠り姫とは自分の事らしい
と魔王は苦笑する…。
当然ながら、魔王の姿をしていた時と辺りの
人間のリアクションが異なるようだ…、アリアハンでは
道行く人間に目を反られたと言うのに。
2階に歩いてくる何者かの足音がする、
躊躇いも無く、部屋の扉が開けられると
先ほどの大女と、40代ぐらいの迫力のある
男──おそらく、彼がオルテガだろう──が
部屋に入ってくる。
オルテガ「………ふむ…
怪我はもう良いようだな……。」
オルテガと思わしき男は、魔王を上から下へと
見下ろし、安心したように笑みを浮かべる。
魔王「…ここが何処かだとか、色々聞きたい事も
あるけど…まずは…
助けてくれてありがとう……で良いのかな?」
オルテガ「ああ……気にするな…冒険者としては当然の事だ
俺の名はオルテガ、そしてここは王都ロマリアだ、
名前を聞いても良いかな?綺麗なお嬢さん」
そのまま名乗ろうか、少し迷いかけたが
命の恩人であろう男に嘘を言うのは王族のプライドが
許さないため…正直に答える事にした…
どうせ隠す意味もつもりも無い。
魔王「…………魔王」
大女「魔王?」
オルテガ「そうか…マオか」
大女が眉を潜めるが、オルテガは"マオ"と言う事で
納得したらしい、大女は小首をかしげるが自分の聞き間違い
と思ったようだ。
どうやら、このオルテガと言う男は、わざと"マオ"で
通そうとしてくれているようだ。
人間の姿で魔王も何も無いので、魔王もマオで通す事にした
──しかし良くわからないが、人間の世界ではマオは普通の
女性名なのだろうか?──。
オルテガ「少し、話を聞かせてもらいたいが
構わないか?」
マオ「もちろん構わな──────…。」
オルテガの方に歩こうとして、窓から手を離して
歩こうとした瞬間。
ドタン!
再び見事にすっ転んだ。
大女「ちょっと…大丈夫かい!」
慌てて駆け寄って大女に助け起こして貰うと同時に
腹の虫が鳴く、上手く歩けないのは空腹で
力がでないせいもあるらしい。
躊躇いも無く、部屋の扉が開けられると
先ほどの大女と、40代ぐらいの迫力のある
男──おそらく、彼がオルテガだろう──が
部屋に入ってくる。
オルテガ「………ふむ…
怪我はもう良いようだな……。」
オルテガと思わしき男は、魔王を上から下へと
見下ろし、安心したように笑みを浮かべる。
魔王「…ここが何処かだとか、色々聞きたい事も
あるけど…まずは…
助けてくれてありがとう……で良いのかな?」
オルテガ「ああ……気にするな…冒険者としては当然の事だ
俺の名はオルテガ、そしてここは王都ロマリアだ、
名前を聞いても良いかな?綺麗なお嬢さん」
そのまま名乗ろうか、少し迷いかけたが
命の恩人であろう男に嘘を言うのは王族のプライドが
許さないため…正直に答える事にした…
どうせ隠す意味もつもりも無い。
魔王「…………魔王」
大女「魔王?」
オルテガ「そうか…マオか」
大女が眉を潜めるが、オルテガは"マオ"と言う事で
納得したらしい、大女は小首をかしげるが自分の聞き間違い
と思ったようだ。
どうやら、このオルテガと言う男は、わざと"マオ"で
通そうとしてくれているようだ。
人間の姿で魔王も何も無いので、魔王もマオで通す事にした
──しかし良くわからないが、人間の世界ではマオは普通の
女性名なのだろうか?──。
オルテガ「少し、話を聞かせてもらいたいが
構わないか?」
マオ「もちろん構わな──────…。」
オルテガの方に歩こうとして、窓から手を離して
歩こうとした瞬間。
ドタン!
再び見事にすっ転んだ。
大女「ちょっと…大丈夫かい!」
慌てて駆け寄って大女に助け起こして貰うと同時に
腹の虫が鳴く、上手く歩けないのは空腹で
力がでないせいもあるらしい。
大女「わかった…わかった
なんか作ってきてやるよ!」
マオ「…いや、これ以上借りを作る訳には。」
マギー「3日も寝込んで何を今さらいっているんだい、
怪我人が要らない気を使うではないよ!
ちょいと待ってな」
魔王…マオをベッドに座らせると、大女─マギーと言うらしい─
は豪快に笑いながら部屋を出て階段を下りて行く。
マオ「…それで、聞きたい事ってなんだ?」
オルテガ「食事の後でも構わないのが?魔王よ…」
マオ「…………疑わないんだな」
オルテガ「嘘を言っている目は、本気で言っている目か
瞬時に見分けぐらいつかないとこの世界は食っていけないんでな」
どうやら、このオルテガと言うのは相当な人物らしい。
勇者オルテガ…アリアハン王が言っていた名前だったが
まさかこんな直ぐに出会う機会があるとは。
魔王は巫女やアリアハン国王に騙された事を
正直にオルテガに伝えた──およそとんでもない話ではあるのだが。
オルテガ「…そうか、陛下が…
それに魔王の力を手にした人間の巫女か、
気になるな」
あっさり納得してくれる辺り、嘘を見極める力とやらは本物であるらしい。
マオ「今更、元の世界に戻る事も出来ないし
生き恥をさらすぐらいだったら、死ぬつもりだったんだけどな」
オルテガ「それは悪い事をしたようだな、
だが、今はもう止めておけマギーが悲しむ」
オルテガは髭をこすりながら、考え込み…やがて口を開く。
オルテガ「なら…少し手伝ってもらおうか…」
マオ「俺に"勇者"の真似事をしろとでもいうつもりか?」
オルテガ「そうは言わん……言わんがお前は
俺に命を助けられた借りがあるはずだ、それに
俺と行動していれば、その巫女とやらに
落とし前を付けさせる機会があるかもしれんぞ?」
なるほど…それは魅力的な提案だ、それに死ぬなんていつでも
どこでも出来るもんだ…それならオルテガに乗ってみるのも
悪くないかもしれない。
マオ「いいぜ?」
魔王が了承すると、オルテガは満足気に笑みを浮かべた。
なんか作ってきてやるよ!」
マオ「…いや、これ以上借りを作る訳には。」
マギー「3日も寝込んで何を今さらいっているんだい、
怪我人が要らない気を使うではないよ!
ちょいと待ってな」
魔王…マオをベッドに座らせると、大女─マギーと言うらしい─
は豪快に笑いながら部屋を出て階段を下りて行く。
マオ「…それで、聞きたい事ってなんだ?」
オルテガ「食事の後でも構わないのが?魔王よ…」
マオ「…………疑わないんだな」
オルテガ「嘘を言っている目は、本気で言っている目か
瞬時に見分けぐらいつかないとこの世界は食っていけないんでな」
どうやら、このオルテガと言うのは相当な人物らしい。
勇者オルテガ…アリアハン王が言っていた名前だったが
まさかこんな直ぐに出会う機会があるとは。
魔王は巫女やアリアハン国王に騙された事を
正直にオルテガに伝えた──およそとんでもない話ではあるのだが。
オルテガ「…そうか、陛下が…
それに魔王の力を手にした人間の巫女か、
気になるな」
あっさり納得してくれる辺り、嘘を見極める力とやらは本物であるらしい。
マオ「今更、元の世界に戻る事も出来ないし
生き恥をさらすぐらいだったら、死ぬつもりだったんだけどな」
オルテガ「それは悪い事をしたようだな、
だが、今はもう止めておけマギーが悲しむ」
オルテガは髭をこすりながら、考え込み…やがて口を開く。
オルテガ「なら…少し手伝ってもらおうか…」
マオ「俺に"勇者"の真似事をしろとでもいうつもりか?」
オルテガ「そうは言わん……言わんがお前は
俺に命を助けられた借りがあるはずだ、それに
俺と行動していれば、その巫女とやらに
落とし前を付けさせる機会があるかもしれんぞ?」
なるほど…それは魅力的な提案だ、それに死ぬなんていつでも
どこでも出来るもんだ…それならオルテガに乗ってみるのも
悪くないかもしれない。
マオ「いいぜ?」
魔王が了承すると、オルテガは満足気に笑みを浮かべた。
文章力無いなー、俺
見事な厨二病設定、そして読み辛い3流小説
30行ぐらいで投下した方が読みやすいのかもしれないけど
どうせ、人稲だからいいや、
とりあえず、今日はこの辺まで。
見事な厨二病設定、そして読み辛い3流小説
30行ぐらいで投下した方が読みやすいのかもしれないけど
どうせ、人稲だからいいや、
とりあえず、今日はこの辺まで。
ロマリアの広場…中央に噴水のある公園の中、
元魔王─マオ─と、オルテガが剣を合わせていた。
キィン!!
マオの持った剣がオルテガの持った剣と交差し、
心地良い音を立てる。
瞬間に、剣が甲高い音を立てて、マオの持った剣が
跳ね上げられる。
飛び退いて空中から落ちてくる剣を握ろうと、マオが
動こうとする前に、オルテガの剣がマオの首筋に当てられる。
中年「オルテガァ!ちったー手加減してやれよ!
嬢ちゃんは病み上がりなんだろ?」
オルテガ「馬鹿を言え、病み上がりだからって手加減する
敵がどこにいやがる」
もやはロマリア風物詩となった、オルテガとマオの訓練を
見物する客から飛んだ野次にオルテガは応える。
木の上からつるされていた小さな黒板に、マオの負けスコアが
加算され…スコアは1521戦、1521敗、見事な全敗だった。
オルテガ「マオ、その細腕じゃ正面から力まかせに打ち合った所で
お前は負けるに決まっているだろう」
マオ「……体力を付けろって事…………ですか?」
元々、魔王時代は腕力が有り余っていた事もあって
力まかせに剣を振れば、相手の防御を関係無しに吹き飛ばす事が
出来た、しかし今の貧弱な腕ではそうもいかない。
オルテガ「そうは言っていない、むしろ無駄な筋肉を
付けると言う事は弱点にすらなりかねない」
マオ「力はあればあるほど良い…………んじゃないですか?」
オルテガ「筋肉は重いからな、むしろ素早い動きで
躊躇わずに的確に相手の急所を狙う、少ない力で
効果的にダメージを与えるにはここだ…」
オルテガは自身の喉を指で指す。
マオ「………首?」
オルテガ「その通り、相手が生物である以上、血液は流れて
呼吸をする必要がある、目潰しと言う手段もあるが、
目潰ししたとしても、回復呪文で回復する可能性もある
となると、喉を斬り付け、気管や頸動脈を破壊する
当然呪文すら唱えられなくなると言う事だ」
オルテガの講義は続く
オルテガ「どのみち、女の細腕じゃ、やれる事は限りがある
素早く、効率良く適度に急所を狙う
理想は全ての攻撃が会心の一撃となる事だな」
元魔王─マオ─と、オルテガが剣を合わせていた。
キィン!!
マオの持った剣がオルテガの持った剣と交差し、
心地良い音を立てる。
瞬間に、剣が甲高い音を立てて、マオの持った剣が
跳ね上げられる。
飛び退いて空中から落ちてくる剣を握ろうと、マオが
動こうとする前に、オルテガの剣がマオの首筋に当てられる。
中年「オルテガァ!ちったー手加減してやれよ!
嬢ちゃんは病み上がりなんだろ?」
オルテガ「馬鹿を言え、病み上がりだからって手加減する
敵がどこにいやがる」
もやはロマリア風物詩となった、オルテガとマオの訓練を
見物する客から飛んだ野次にオルテガは応える。
木の上からつるされていた小さな黒板に、マオの負けスコアが
加算され…スコアは1521戦、1521敗、見事な全敗だった。
オルテガ「マオ、その細腕じゃ正面から力まかせに打ち合った所で
お前は負けるに決まっているだろう」
マオ「……体力を付けろって事…………ですか?」
元々、魔王時代は腕力が有り余っていた事もあって
力まかせに剣を振れば、相手の防御を関係無しに吹き飛ばす事が
出来た、しかし今の貧弱な腕ではそうもいかない。
オルテガ「そうは言っていない、むしろ無駄な筋肉を
付けると言う事は弱点にすらなりかねない」
マオ「力はあればあるほど良い…………んじゃないですか?」
オルテガ「筋肉は重いからな、むしろ素早い動きで
躊躇わずに的確に相手の急所を狙う、少ない力で
効果的にダメージを与えるにはここだ…」
オルテガは自身の喉を指で指す。
マオ「………首?」
オルテガ「その通り、相手が生物である以上、血液は流れて
呼吸をする必要がある、目潰しと言う手段もあるが、
目潰ししたとしても、回復呪文で回復する可能性もある
となると、喉を斬り付け、気管や頸動脈を破壊する
当然呪文すら唱えられなくなると言う事だ」
オルテガの講義は続く
オルテガ「どのみち、女の細腕じゃ、やれる事は限りがある
素早く、効率良く適度に急所を狙う
理想は全ての攻撃が会心の一撃となる事だな」
オルテガ「人のサイズを遥かに凌駕したドラゴンやら
獣やら、真正面に力任せに戦ったとしても
普通の人間には勝てる訳もない、それは男でも同じだな」
なるほど…、効率的かつ合理的に弱点を攻撃する
それぐらいの思い切りがなければ戦いで生き残る事は出来ない
という訳か。
──魔族…魔物でも同じだが、大概は持って生まれた資質に
依存する、両親が強い種別に生まれた魔物は生まれながらにして
強者だった…無論、個人差や訓練による伸びしろが無いとは言わないが。
しかし、人間は違う。
脆弱な種族ながらにして、戦いに限らず色んな事を思いつき、試し
経験を積んで強くなっていく、世界中の全ての人間がこの男と
同じように経験を積んで強くなったら、世界から滅びるのは魔族の
方ではないだろうか?
魔王が人間の娘、マオになってから半年、一番驚き
また一番の収穫でもあった。
マギー「マオ」
マオ「ありがと、マギー」
様子を見に来ていたのか、マギーが放り投げたタオルを
マオは受け取り礼を言って、汗を拭く。
マギー「マオも随分強くなったんじゃない?」
マオ「まだまだ、師匠にかすり傷すら付けられないけどね」
ちなみに師匠とはオルテガの事、最初…半年前は
満足に歩く事も出来なかったが、リハビリと称して
剣の稽古をつけてもらったりもした。
最初に敗北してから勝てるようになるまで
師匠と呼び、敬語で話すように言われたが、ここまで全敗
未だ、呼び方をオルテガに戻せずにいた。
オルテガ「まだまだだ、
こんなんじゃ使い物になる以前に外に出たら
無駄死にだ、今日はここまでだが
日課に素振りは熟しておけよ、俺は少し出て来る」
マオ「ありがとうございました」
礼を言うとオルテガは振り向きもせずに、城の方向へと
向かって歩き出す。
獣やら、真正面に力任せに戦ったとしても
普通の人間には勝てる訳もない、それは男でも同じだな」
なるほど…、効率的かつ合理的に弱点を攻撃する
それぐらいの思い切りがなければ戦いで生き残る事は出来ない
という訳か。
──魔族…魔物でも同じだが、大概は持って生まれた資質に
依存する、両親が強い種別に生まれた魔物は生まれながらにして
強者だった…無論、個人差や訓練による伸びしろが無いとは言わないが。
しかし、人間は違う。
脆弱な種族ながらにして、戦いに限らず色んな事を思いつき、試し
経験を積んで強くなっていく、世界中の全ての人間がこの男と
同じように経験を積んで強くなったら、世界から滅びるのは魔族の
方ではないだろうか?
魔王が人間の娘、マオになってから半年、一番驚き
また一番の収穫でもあった。
マギー「マオ」
マオ「ありがと、マギー」
様子を見に来ていたのか、マギーが放り投げたタオルを
マオは受け取り礼を言って、汗を拭く。
マギー「マオも随分強くなったんじゃない?」
マオ「まだまだ、師匠にかすり傷すら付けられないけどね」
ちなみに師匠とはオルテガの事、最初…半年前は
満足に歩く事も出来なかったが、リハビリと称して
剣の稽古をつけてもらったりもした。
最初に敗北してから勝てるようになるまで
師匠と呼び、敬語で話すように言われたが、ここまで全敗
未だ、呼び方をオルテガに戻せずにいた。
オルテガ「まだまだだ、
こんなんじゃ使い物になる以前に外に出たら
無駄死にだ、今日はここまでだが
日課に素振りは熟しておけよ、俺は少し出て来る」
マオ「ありがとうございました」
礼を言うとオルテガは振り向きもせずに、城の方向へと
向かって歩き出す。
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