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元スレ麦野「ねぇ、そこのおに~さん」2
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熱いバトルに熱い展開乙!
続きがめちゃくちゃ楽しみ
(拡散支援半導体はシリコンバーンだと思うのです)
続きがめちゃくちゃ楽しみ
(拡散支援半導体はシリコンバーンだと思うのです)
朝起きたらそこは神展開でした
御坂とむぎのんのタッグと思いきやここで上条さんとかなんなの?ネ申なの?散るの?
御坂とむぎのんのタッグと思いきやここで上条さんとかなんなの?ネ申なの?散るの?
とある星座の偽善使い(フォックスワード)の者です。
たくさんの声をありがとうございます。テンションが上がってたまりません。
それでは投下させていただきます。神裂戦、ファイナルバトルでラストラウンドです。
たくさんの声をありがとうございます。テンションが上がってたまりません。
それでは投下させていただきます。神裂戦、ファイナルバトルでラストラウンドです。
~第七学区・グラウンドゼロ3~
神裂「…まだ仲間がいましたか」
神裂火織は目の前で起こった現実に瞠目していた。
神裂「(かき消した…?いえ…打ち消した…?)」
満身の力を込めて放った大海の魔術を粉砕し降り立った少年…上条当麻の姿を刮目する。
とりわけ恵まれた体躯を持つ訳でも、魔術的な要素を持っている訳でも、まして自分と同じ『聖人』という訳でもなさそうな…
どこにでもいるような学生が…まるで自分達が属する十字教のモーセのように大海を割って入ってきたのだ。
上条「――御坂」
御坂「ふえっ!?」
少年が傍らにいたもう一人の少女に、自分を…神裂火織を見据えた視線を外す事のないまま呼び掛けた。
上条「麦野を――頼む」
御坂「あっ…う、うん!」
そう告げられたシャンパンゴールドの女学生が頬を朱に染めながら力尽きた栗色の髪の女性に肩を貸し、退いて行く。
上条「おまえか…魔術師ってのは」
神裂「…神裂火織と申します」
ザッと少年が一歩踏み出す。相対する自分は動かない。鋼糸は捨て、七天七刀は熔解され徒手空拳だ。
だが自分は…もう魔法名を名乗り上げた。どんな武器より強大な力を秘めた魔術と肉体が自分の武器だと知っている。
上条「おまえか…インデックスを追い掛け回して記憶を奪ってるヤツは…!」
神裂「…そうです」
必要悪の教会に属する自分を前に、絶対なる善の具現者のように現れた謎の少年…彼を打ち倒さなければインデックスへは辿り着けない。
上条「おまえか…こんなメチャクチャな話にビリビリを巻き込んだのは…!!」
神裂「…そうです!」
もう後には引けない。目の前の少年がどれだけ正しい理由を持っていたとしても…立ちはだかる全てを乗り越えねばインデックスへは届かない…!
神裂「…まだ仲間がいましたか」
神裂火織は目の前で起こった現実に瞠目していた。
神裂「(かき消した…?いえ…打ち消した…?)」
満身の力を込めて放った大海の魔術を粉砕し降り立った少年…上条当麻の姿を刮目する。
とりわけ恵まれた体躯を持つ訳でも、魔術的な要素を持っている訳でも、まして自分と同じ『聖人』という訳でもなさそうな…
どこにでもいるような学生が…まるで自分達が属する十字教のモーセのように大海を割って入ってきたのだ。
上条「――御坂」
御坂「ふえっ!?」
少年が傍らにいたもう一人の少女に、自分を…神裂火織を見据えた視線を外す事のないまま呼び掛けた。
上条「麦野を――頼む」
御坂「あっ…う、うん!」
そう告げられたシャンパンゴールドの女学生が頬を朱に染めながら力尽きた栗色の髪の女性に肩を貸し、退いて行く。
上条「おまえか…魔術師ってのは」
神裂「…神裂火織と申します」
ザッと少年が一歩踏み出す。相対する自分は動かない。鋼糸は捨て、七天七刀は熔解され徒手空拳だ。
だが自分は…もう魔法名を名乗り上げた。どんな武器より強大な力を秘めた魔術と肉体が自分の武器だと知っている。
上条「おまえか…インデックスを追い掛け回して記憶を奪ってるヤツは…!」
神裂「…そうです」
必要悪の教会に属する自分を前に、絶対なる善の具現者のように現れた謎の少年…彼を打ち倒さなければインデックスへは辿り着けない。
上条「おまえか…こんなメチャクチャな話にビリビリを巻き込んだのは…!!」
神裂「…そうです!」
もう後には引けない。目の前の少年がどれだけ正しい理由を持っていたとしても…立ちはだかる全てを乗り越えねばインデックスへは届かない…!
上条「おまえか…麦野を…沈利を…オレの大切な人達を…!!!」
神裂「…!」
神裂は詠唱を開始する。今度は逆巻く大海を無数の大鎌へと作り変え、天空から降り注ぐ断罪の一撃へと…!
上条「傷つけたのは…おまえかあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!」
ドバアアアアアアァァァァァァン!
少年が駆ける。神裂が爆ぜる。大瀑布がそのまま牙を向いたような先程より遥かに破壊を重視した魔法が放たれる。
ノアの箱船…『洪水伝説』を思わせる一撃が、飛び出して来た少年を飲み込む。
上条「おあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!」
パキイイイイイイイイイン!
大海の雪崩を右手一本で『ねじ伏せる』少年。何トンもの大質量の水を、まるでハエでも叩くように…!
神裂「(やはりあの“手”が源泉ですか)」
即座に神裂は少年の秘めた力を見抜く。一度目で疑い、二度目で信じ、三度目で――
神裂「(ならば…逃れ得ぬ一撃を!)」
轟ッ!と大気が灼熱を帯び、少年の周囲一帯が地獄の業火に包まれる。
同時に数百数千の炎で象られた無数の槍が現出される。メギドの火(天の炎)そのもののように。
面で通じないなら点を幾重もの線に変えて撃つ。それは奇しくも麦野が上条に行った攻略法である。
上条「俺は――認めねえぞ」
だが上条当麻は動かない。四方八方全方位から放たれる炎の槍を前にして…!
上条「こんなすげえ力持ってんのに…オレなんかじゃ持てねえすげえ力持ってんのに…!」
ただ――かざした手を――奮う!!!
上条「こんな(奪う)ことにしか使えねえ“力”なんて…オレはいらねえ…認ねえってんだよ魔術師ぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
ドゴオオオオオオオオオン!!!
神裂「(まだ届かない…また届かない!!!)」
展開された炎の槍の雨が少年の身体を刺し貫く極近領域の接触限界点で振るった右手がそれらを雲散霧消させる。
麦野との戦いで積んだ経験がなければ、ギリギリまで引きつけてまとめて打ち消すだなんて真似は出来なかったに違いない。
消せるかどうかもわからない魔術を前に、己の右手を信じきれるかどうかなど麦野がいなければ少年にすらわからなかっただろう。
しかし少年は超えた。致死の極狭領域を抜けた。麦野と超えた夜があるから少年はここに立てる。立っていられる。
神裂「…!」
神裂は詠唱を開始する。今度は逆巻く大海を無数の大鎌へと作り変え、天空から降り注ぐ断罪の一撃へと…!
上条「傷つけたのは…おまえかあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!」
ドバアアアアアアァァァァァァン!
少年が駆ける。神裂が爆ぜる。大瀑布がそのまま牙を向いたような先程より遥かに破壊を重視した魔法が放たれる。
ノアの箱船…『洪水伝説』を思わせる一撃が、飛び出して来た少年を飲み込む。
上条「おあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!」
パキイイイイイイイイイン!
大海の雪崩を右手一本で『ねじ伏せる』少年。何トンもの大質量の水を、まるでハエでも叩くように…!
神裂「(やはりあの“手”が源泉ですか)」
即座に神裂は少年の秘めた力を見抜く。一度目で疑い、二度目で信じ、三度目で――
神裂「(ならば…逃れ得ぬ一撃を!)」
轟ッ!と大気が灼熱を帯び、少年の周囲一帯が地獄の業火に包まれる。
同時に数百数千の炎で象られた無数の槍が現出される。メギドの火(天の炎)そのもののように。
面で通じないなら点を幾重もの線に変えて撃つ。それは奇しくも麦野が上条に行った攻略法である。
上条「俺は――認めねえぞ」
だが上条当麻は動かない。四方八方全方位から放たれる炎の槍を前にして…!
上条「こんなすげえ力持ってんのに…オレなんかじゃ持てねえすげえ力持ってんのに…!」
ただ――かざした手を――奮う!!!
上条「こんな(奪う)ことにしか使えねえ“力”なんて…オレはいらねえ…認ねえってんだよ魔術師ぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
ドゴオオオオオオオオオン!!!
神裂「(まだ届かない…また届かない!!!)」
展開された炎の槍の雨が少年の身体を刺し貫く極近領域の接触限界点で振るった右手がそれらを雲散霧消させる。
麦野との戦いで積んだ経験がなければ、ギリギリまで引きつけてまとめて打ち消すだなんて真似は出来なかったに違いない。
消せるかどうかもわからない魔術を前に、己の右手を信じきれるかどうかなど麦野がいなければ少年にすらわからなかっただろう。
しかし少年は超えた。致死の極狭領域を抜けた。麦野と超えた夜があるから少年はここに立てる。立っていられる。
上条「こんな力押しでインデックスを押さえ込んだのか?」
少年の目に恐れはない。
上条「こんな力任せで麦野をねじ伏せたのか?」
少年の目に迷いはない。
上条「確かにおまえはすげえ“力”があるよ魔術師…オレなんかじゃ一生かかっても持てない力を持ってる…けど…そんだけだ!」
再び歩み出す。左手に御坂美琴の無事を
上条「“力”だけだ…おまえは“強く”なんかない…だから全然怖くねえ…」
右手にインデックスの運命を
上条「最後まで逃げなかったビリビリの方が…最後まで戦った沈利の方が…おまえなんか足元にも及ばねえくらい強いんだ!わかるか!!」
背中に麦野沈利の諦めない意志を背負って
上条「おまえの間違った“強さ”なんてちっとも怖くなんかねえんだよ!魔術師!!」
偽善使い(ヒーロー)は立つ。
上条「いいぜ…そんな“力”でこのオレを倒せるとか思ってんなら…」
突き出す右手、踏み出す左足
上条「その“力”がオレの大切な人達を傷つけて奪うってなら…!まずは…!!」
叫ぶ――上条当麻は叫ぶ!!
上条「そ の 幻 想 を ぶ ち 殺 す ! ! !」
少年の目に恐れはない。
上条「こんな力任せで麦野をねじ伏せたのか?」
少年の目に迷いはない。
上条「確かにおまえはすげえ“力”があるよ魔術師…オレなんかじゃ一生かかっても持てない力を持ってる…けど…そんだけだ!」
再び歩み出す。左手に御坂美琴の無事を
上条「“力”だけだ…おまえは“強く”なんかない…だから全然怖くねえ…」
右手にインデックスの運命を
上条「最後まで逃げなかったビリビリの方が…最後まで戦った沈利の方が…おまえなんか足元にも及ばねえくらい強いんだ!わかるか!!」
背中に麦野沈利の諦めない意志を背負って
上条「おまえの間違った“強さ”なんてちっとも怖くなんかねえんだよ!魔術師!!」
偽善使い(ヒーロー)は立つ。
上条「いいぜ…そんな“力”でこのオレを倒せるとか思ってんなら…」
突き出す右手、踏み出す左足
上条「その“力”がオレの大切な人達を傷つけて奪うってなら…!まずは…!!」
叫ぶ――上条当麻は叫ぶ!!
上条「そ の 幻 想 を ぶ ち 殺 す ! ! !」
~第七学区・グラウンドゼロ4~
御坂「あっ、あいつ…あのバカ!」
御坂美琴は麦野沈利を抱いて激戦の余波が及ばぬオープンテラスの外側にいた。
その視線の先には…神裂火織と対峙し互角に渡り合う上条当麻。
御坂「逃げなさいよ…なんで…なんであんなのと戦えるのよ!」
日本刀を無くしワイヤーも失い、それでも平然とレベル5並みの威力を誇る『魔術』とやらを軽々と放つような相手を前に…渡り合うそのその背中から目を離さない。
御坂「逃げなさいよ!レベル0のアンタが勝てる訳ないじゃない!逃げなさいよ上条当麻!!」
麦野もそうだった。上条もそうだ。絶対に引かない、逃げない、下がらない。
止めに入りたいのに入れない。力を貸したいのに足が動かない。
レベル5の四位をああもあっさり退けるような敵を前にして…御坂は…
?「逃げないよ…とうまは」
御坂「…誰?」
ふと気が付くと…傍らにこの街では見かけない純白の修道服の少女がいた。
倒れ伏す麦野の額を、これ以上なく涙をこらえて…それでも必死に笑みを浮かべて…インデックスは戦っていた。自分が連れてきてしまった現実(さいやく)と
禁書「しずりが言ってたもん…とーまはしずりより強いって!とーまは言ってたもん!とーまはわたしに“任せろ、インデックス”って言ってくれたんだよ!!」
砂粒のように小さい確率に、紙のように薄い勝率に上条当麻は全てをかけると…もうインデックスは信じてしまったから。
何億の敵を相手にしようが、世界を敵に回そうが、たった一人の少女と一人の女性のために刃向かうと偽善使い(かみじょうとうま)は言ったのだから
麦野「…手…出すんじゃないわよ…メスガキ」
御坂「!?」
麦野沈利が首を起こす。息も絶え絶えになりながら、それでも見届ける。自分達を助けようとする…上条当麻の背中を
麦野「イイ女ってのはね…男を立てんだよ…覚えときな…膜ついてんならね」
御坂「あんたは…!」
麦野沈利は信じる。星占いの結果より、学園都市の天気予報より、信じている。
麦野「…上条…当麻ァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
上条当麻を信じている。
御坂「あっ、あいつ…あのバカ!」
御坂美琴は麦野沈利を抱いて激戦の余波が及ばぬオープンテラスの外側にいた。
その視線の先には…神裂火織と対峙し互角に渡り合う上条当麻。
御坂「逃げなさいよ…なんで…なんであんなのと戦えるのよ!」
日本刀を無くしワイヤーも失い、それでも平然とレベル5並みの威力を誇る『魔術』とやらを軽々と放つような相手を前に…渡り合うそのその背中から目を離さない。
御坂「逃げなさいよ!レベル0のアンタが勝てる訳ないじゃない!逃げなさいよ上条当麻!!」
麦野もそうだった。上条もそうだ。絶対に引かない、逃げない、下がらない。
止めに入りたいのに入れない。力を貸したいのに足が動かない。
レベル5の四位をああもあっさり退けるような敵を前にして…御坂は…
?「逃げないよ…とうまは」
御坂「…誰?」
ふと気が付くと…傍らにこの街では見かけない純白の修道服の少女がいた。
倒れ伏す麦野の額を、これ以上なく涙をこらえて…それでも必死に笑みを浮かべて…インデックスは戦っていた。自分が連れてきてしまった現実(さいやく)と
禁書「しずりが言ってたもん…とーまはしずりより強いって!とーまは言ってたもん!とーまはわたしに“任せろ、インデックス”って言ってくれたんだよ!!」
砂粒のように小さい確率に、紙のように薄い勝率に上条当麻は全てをかけると…もうインデックスは信じてしまったから。
何億の敵を相手にしようが、世界を敵に回そうが、たった一人の少女と一人の女性のために刃向かうと偽善使い(かみじょうとうま)は言ったのだから
麦野「…手…出すんじゃないわよ…メスガキ」
御坂「!?」
麦野沈利が首を起こす。息も絶え絶えになりながら、それでも見届ける。自分達を助けようとする…上条当麻の背中を
麦野「イイ女ってのはね…男を立てんだよ…覚えときな…膜ついてんならね」
御坂「あんたは…!」
麦野沈利は信じる。星占いの結果より、学園都市の天気予報より、信じている。
麦野「…上条…当麻ァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
上条当麻を信じている。
~第七学区・グラウンドゼロ5~
神裂「…“唯閃”…」
神裂火織は覚悟を決め、性根を据え、腹をくくった。
生半可な魔術などこの少年の前にはなんら障害になりえない。決定打はおろか足止めにすらならない。
砕かなくてはならない。その体を。折らねばならない。その心を…全身全霊の乾坤一擲で
神裂「(力…ですか)」
救われぬ者に救いの手を…神にすら見捨てられた人間すら余さず救うと誓った力で…インデックスの記憶を奪わねばならない絶対矛盾。
神裂「(ああ…そうでしたね)」
呼吸を整え魔翌力を練り上げる。七天七刀が麦野沈利に焼き尽くされた今…抜刀の代わりに素手で切り札たる『唯閃』を使わねばならない。
神裂「(私が守りたかった…人々は)」
思い浮かぶは出奔した天草式の面々。自分はそこを捨て、相対する少年は少女達の全てを捨てずに守ろうとしている。
神裂「(なんのために…私は力をつけたのでしょう…私はなぜこんなにも)」
一人の少女も救えず、一人の少年も倒せない…なんて…なんて…
神裂「(無能なのでしょう)」
ドンッ!!!!!!
引き絞られた矢弓のように『唯閃』は、神裂火織は放たれた。
上条当麻の、全てを粉砕するために
神裂「…“唯閃”…」
神裂火織は覚悟を決め、性根を据え、腹をくくった。
生半可な魔術などこの少年の前にはなんら障害になりえない。決定打はおろか足止めにすらならない。
砕かなくてはならない。その体を。折らねばならない。その心を…全身全霊の乾坤一擲で
神裂「(力…ですか)」
救われぬ者に救いの手を…神にすら見捨てられた人間すら余さず救うと誓った力で…インデックスの記憶を奪わねばならない絶対矛盾。
神裂「(ああ…そうでしたね)」
呼吸を整え魔翌力を練り上げる。七天七刀が麦野沈利に焼き尽くされた今…抜刀の代わりに素手で切り札たる『唯閃』を使わねばならない。
神裂「(私が守りたかった…人々は)」
思い浮かぶは出奔した天草式の面々。自分はそこを捨て、相対する少年は少女達の全てを捨てずに守ろうとしている。
神裂「(なんのために…私は力をつけたのでしょう…私はなぜこんなにも)」
一人の少女も救えず、一人の少年も倒せない…なんて…なんて…
神裂「(無能なのでしょう)」
ドンッ!!!!!!
引き絞られた矢弓のように『唯閃』は、神裂火織は放たれた。
上条当麻の、全てを粉砕するために
~第七学区・グラウンドゼロ6~
上条「(来る…!)」
神裂が全てを懸けた突進を以て迫り来る。それが上条当麻には見えていた。
全てがスローに見える。舞い散る砂粒の数から相手の鼓動まで聞こえて来る。
それは走馬灯のようにゆっくりと…上条の世界を埋め尽くす。
上条「(オレ――強くなるから)」
御坂を、インデックスを、麦野を、こんな目に合わせるこの絶望的な世界にもう好き勝手になどさせない『強さ』が欲しい
上条「(おまえ達をこんな目に合わせる連中を…全部ぶっ飛ばせるくらい強くなるから)」
もう不幸な脇役なんてごめんだ。主人公になりたい。この救われぬ少女達を守れる、ちっぽけな主人公になりたい。
ずっと待ってたんだ…悲劇(バッドエンド)なんかで満足などしていられない…!
上条「手を…」
命を懸けて一人の女の子を…誰かを救える偽善者に――上条当麻は今、なる。
上条「伸ばせば…」
もう二度と、誰も涙を流さずに笑って迎えられる幸福(ハッピーエンド)のために
上条「届くんだ…!」
神裂は強い。神裂は負ける。
上条「いい加減初めようぜ…偽善使い(フォックスワード)ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
麦野「…上条…当麻ァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
インデックスと、麦野と
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
上条当麻に――負けるのだ
上条「(来る…!)」
神裂が全てを懸けた突進を以て迫り来る。それが上条当麻には見えていた。
全てがスローに見える。舞い散る砂粒の数から相手の鼓動まで聞こえて来る。
それは走馬灯のようにゆっくりと…上条の世界を埋め尽くす。
上条「(オレ――強くなるから)」
御坂を、インデックスを、麦野を、こんな目に合わせるこの絶望的な世界にもう好き勝手になどさせない『強さ』が欲しい
上条「(おまえ達をこんな目に合わせる連中を…全部ぶっ飛ばせるくらい強くなるから)」
もう不幸な脇役なんてごめんだ。主人公になりたい。この救われぬ少女達を守れる、ちっぽけな主人公になりたい。
ずっと待ってたんだ…悲劇(バッドエンド)なんかで満足などしていられない…!
上条「手を…」
命を懸けて一人の女の子を…誰かを救える偽善者に――上条当麻は今、なる。
上条「伸ばせば…」
もう二度と、誰も涙を流さずに笑って迎えられる幸福(ハッピーエンド)のために
上条「届くんだ…!」
神裂は強い。神裂は負ける。
上条「いい加減初めようぜ…偽善使い(フォックスワード)ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
麦野「…上条…当麻ァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
インデックスと、麦野と
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン
上条当麻に――負けるのだ
~第七学区・グラウンドゼロファイナル~
禁書「とうま…!」
インデックスは見た。『唯閃』で迫り来る神裂が振るう右手を
御坂「当麻…!」
御坂美琴は見た。上条が同じく振り抜いた右手が神裂の顎を捉えるのを
麦野「上条…当麻…!」
麦野沈利は見た。全力の『唯閃』が減速せず突っ込んだ勢いを…そのまま完全なカウンターで吹き飛ばす上条の右手を
神裂「…ァッ!」
神裂火織は見た。『唯閃』による一撃が、まるで最高速度で走る車がトンネルに突っ込み跳ね返され潰されたようになるのを
上条「――終わりだ。魔術師」
上条当麻は見た。減速の聞かないレッドゾーン(限界加速)を、マージンゼロ(余力無し)の一撃を、まるで150キロ越えの豪速球をバッドで叩き返したのと同じ原理で振り抜き…沈み行く神裂を
神裂「――私は――」
もし神裂が上条を完全にド素人とみなしていたなら『唯閃』など使わず単純な肉弾戦のみで勝てただろう。呆気なく。
だが、広範囲にして大規模な魔術を容易くねじ伏せ、その気迫で、言葉で、神裂の本気を引き出した事が…上条の勝因である。
神裂「――守りたかった――」
皮肉にも、守るべき者から身を引いた強者の本気が、守るべき者を手放さなかった弱者の窮鼠の一噛みに敗れたのだ
手加減していれば勝て、全力を出したから負けた…神裂の敗因は『強すぎた』事に尽きる。
強すぎる『唯閃』が、上条に向かうはずだった衝撃全てがカウンターパンチにより我が身に降りかかった…強者ゆえの弱点
上条「なら――今度は守ってみろよ…魔術師」
その声音に…神裂火織はゆっくりと意識を手放した。
抜けるような青空を見上げ…聖人は眠る。
全てから、解き放たれたように
禁書「とうま…!」
インデックスは見た。『唯閃』で迫り来る神裂が振るう右手を
御坂「当麻…!」
御坂美琴は見た。上条が同じく振り抜いた右手が神裂の顎を捉えるのを
麦野「上条…当麻…!」
麦野沈利は見た。全力の『唯閃』が減速せず突っ込んだ勢いを…そのまま完全なカウンターで吹き飛ばす上条の右手を
神裂「…ァッ!」
神裂火織は見た。『唯閃』による一撃が、まるで最高速度で走る車がトンネルに突っ込み跳ね返され潰されたようになるのを
上条「――終わりだ。魔術師」
上条当麻は見た。減速の聞かないレッドゾーン(限界加速)を、マージンゼロ(余力無し)の一撃を、まるで150キロ越えの豪速球をバッドで叩き返したのと同じ原理で振り抜き…沈み行く神裂を
神裂「――私は――」
もし神裂が上条を完全にド素人とみなしていたなら『唯閃』など使わず単純な肉弾戦のみで勝てただろう。呆気なく。
だが、広範囲にして大規模な魔術を容易くねじ伏せ、その気迫で、言葉で、神裂の本気を引き出した事が…上条の勝因である。
神裂「――守りたかった――」
皮肉にも、守るべき者から身を引いた強者の本気が、守るべき者を手放さなかった弱者の窮鼠の一噛みに敗れたのだ
手加減していれば勝て、全力を出したから負けた…神裂の敗因は『強すぎた』事に尽きる。
強すぎる『唯閃』が、上条に向かうはずだった衝撃全てがカウンターパンチにより我が身に降りかかった…強者ゆえの弱点
上条「なら――今度は守ってみろよ…魔術師」
その声音に…神裂火織はゆっくりと意識を手放した。
抜けるような青空を見上げ…聖人は眠る。
全てから、解き放たれたように
とある星座の偽善使い(フォックスワード)の者です。これにて本日の投下は終了です。
そして…sagaとシリコンバーンの指摘をくださった方、土下座したい気持ちです。痛恨のミスです。完全に忘れていて申し訳ありません。
次回も全くのノープランですが、神裂戦はこれにて終了です。失礼いたします…
いつも読んでいただき、レスまでいただける方々に心から感謝いたします。
そして…sagaとシリコンバーンの指摘をくださった方、土下座したい気持ちです。痛恨のミスです。完全に忘れていて申し訳ありません。
次回も全くのノープランですが、神裂戦はこれにて終了です。失礼いたします…
いつも読んでいただき、レスまでいただける方々に心から感謝いたします。
ねーちん殺しかねない程度の威力の魔術すら使えないと思うんだが
どう見ても上条さん喰らって生きてるように見えないと思うし
どう見ても上条さん喰らって生きてるように見えないと思うし
>>117 [ピーーー]のが怖いだから魔法名関係なくね?
濃厚な麦スレと思いきやメチャクチャ熱い麦スレだったでござる。作者超乙です
唯閃って言ってみりゃスゲー肉体強化だろ。七天七刀なしでも使えるんじゃないか多分
唯閃って言ってみりゃスゲー肉体強化だろ。七天七刀なしでも使えるんじゃないか多分
とある星座の偽善使い(フォックスワード)の者です。最後と言っておきながら、こんな時間ですが投下をさせていただきます。
ゲーム機をプレイステーション2から持っていない私は麦野で遊べません…残念です…
ゲーム機をプレイステーション2から持っていない私は麦野で遊べません…残念です…
第七学区・カフェ『サンクトゥス』跡地
ステイル「神裂!!」
轟音と共に決着の着いた上条当麻と神裂火織に元に『人払いのルーン』を刻み後方支援に回っていたステイル=マグヌスは駆け付けた。
何者かの手により『人払いのルーン』の効力が打ち消された事、そしてインデックスの『歩く教会』が放つ力場を追って辿り着いた先…そこには
禁書「…!」
御坂「また…!」
上条「…麦野…あれも魔術師なのか?」
麦野「ええ…私に飛びっきりお熱い一発をお見舞いしてくれたスカした赤毛野郎よ」
目標たるインデックス、見知らぬ女学生、特徴的な髪型の少年、そしてステイルに撤退を余儀無くした光を司る能力者…そして…力尽きた同僚の姿がそこに揃い踏みしていた。
ステイル「…!」
ステイルは歯噛みする。万が一にも敗れる可能性のなかった神裂が倒れ、未だ戦傷癒えぬ自分と、インデックスを除いて未だ敵となりうる存在が三人も控えている事に…そして
ステイル「インデックスを…引き渡してくれ」
上条「……………ッ」
禁書「…とうま…」
かつて己の居た立ち位置に、不安げに寄り添い上条の影に隠れるインデックスに…歯を食いしばり何かに耐えるように黙して耐える少年がインデックスを庇うように佇む姿に…ステイルは
ステイル「もう時間がないんだ!このままでは…彼女は!インデックスは!!」
叫んだ。恥も外聞も誇りも全てを投げ打って、憎き仇を前に誰よりも誇り高く気高いそのルーンの天才魔術師は血を吐く思いで叫んだ。
ステイル「彼女は死んでしまうんだ…!!死んでしまうんだよ!!!」
上条「…!?」
麦野「…はあ!?」
禁書「………………」
御坂「(何の…話?)」
ステイル「神裂!!」
轟音と共に決着の着いた上条当麻と神裂火織に元に『人払いのルーン』を刻み後方支援に回っていたステイル=マグヌスは駆け付けた。
何者かの手により『人払いのルーン』の効力が打ち消された事、そしてインデックスの『歩く教会』が放つ力場を追って辿り着いた先…そこには
禁書「…!」
御坂「また…!」
上条「…麦野…あれも魔術師なのか?」
麦野「ええ…私に飛びっきりお熱い一発をお見舞いしてくれたスカした赤毛野郎よ」
目標たるインデックス、見知らぬ女学生、特徴的な髪型の少年、そしてステイルに撤退を余儀無くした光を司る能力者…そして…力尽きた同僚の姿がそこに揃い踏みしていた。
ステイル「…!」
ステイルは歯噛みする。万が一にも敗れる可能性のなかった神裂が倒れ、未だ戦傷癒えぬ自分と、インデックスを除いて未だ敵となりうる存在が三人も控えている事に…そして
ステイル「インデックスを…引き渡してくれ」
上条「……………ッ」
禁書「…とうま…」
かつて己の居た立ち位置に、不安げに寄り添い上条の影に隠れるインデックスに…歯を食いしばり何かに耐えるように黙して耐える少年がインデックスを庇うように佇む姿に…ステイルは
ステイル「もう時間がないんだ!このままでは…彼女は!インデックスは!!」
叫んだ。恥も外聞も誇りも全てを投げ打って、憎き仇を前に誰よりも誇り高く気高いそのルーンの天才魔術師は血を吐く思いで叫んだ。
ステイル「彼女は死んでしまうんだ…!!死んでしまうんだよ!!!」
上条「…!?」
麦野「…はあ!?」
禁書「………………」
御坂「(何の…話?)」
~第七学区・カフェ『サンクトゥス』跡地2~
ステイル「完全記憶能力という言葉を…知っているかい?」
麦野「…このクソガキの頭の中にある、10万3000冊の魔導書の絡繰りがそれ?」
ステイル「そうさ」
ステイルは語る。倒れ伏した神裂の傍らに膝をついて。
インデックスが禁書目録(まどうとしょかん)と呼ばれる由縁…それは一度見聞きした事全てを砂粒の一つも漏らさず脳に焼き付けるギフト(懸絶した異才)
ステイル「彼女はそのために…脳の容量の八割以上を費やさなければならなかった…残る二割足らずの容量は…」
そこでステイルは奥歯が砕けんばかりに、握り締めた拳から血潮が滴らんばかりに叫ぶ。
ステイル「たった一年で埋まってしまうんだ!完全記憶能力を持つ彼女は!その二割足らずをたった一年で埋め尽くしてしまう!それを…その一年の記憶を消さなければ…!」
――脳の容量が十割に達した時、インデックスは絶命する――
上条「……ッ……」
禁書「(とうま…?)」
御坂「まさか…そんな…」
麦野「…はぁん…?」
ステイルに負けないほど苦悶の表情を浮かべる上条、そんな上条をたった今告げられた衝撃の内容も省みず気遣うインデックス…そして
御坂「まさか…そんな事…ありえないわよ」
ステイル「!!?」
呆然としたように口を開き言葉を紡ぐ御坂、目を見開くステイル、そして…
麦野「記憶のし過ぎて命を落とすぅ?赤毛…アンタ頭のネジ緩んでじゃない?」
呆れたような表情と冷めた目つきで髪をかきあげる、麦野がいた。
御坂・麦野「「ありえないっての」」
ステイル「完全記憶能力という言葉を…知っているかい?」
麦野「…このクソガキの頭の中にある、10万3000冊の魔導書の絡繰りがそれ?」
ステイル「そうさ」
ステイルは語る。倒れ伏した神裂の傍らに膝をついて。
インデックスが禁書目録(まどうとしょかん)と呼ばれる由縁…それは一度見聞きした事全てを砂粒の一つも漏らさず脳に焼き付けるギフト(懸絶した異才)
ステイル「彼女はそのために…脳の容量の八割以上を費やさなければならなかった…残る二割足らずの容量は…」
そこでステイルは奥歯が砕けんばかりに、握り締めた拳から血潮が滴らんばかりに叫ぶ。
ステイル「たった一年で埋まってしまうんだ!完全記憶能力を持つ彼女は!その二割足らずをたった一年で埋め尽くしてしまう!それを…その一年の記憶を消さなければ…!」
――脳の容量が十割に達した時、インデックスは絶命する――
上条「……ッ……」
禁書「(とうま…?)」
御坂「まさか…そんな…」
麦野「…はぁん…?」
ステイルに負けないほど苦悶の表情を浮かべる上条、そんな上条をたった今告げられた衝撃の内容も省みず気遣うインデックス…そして
御坂「まさか…そんな事…ありえないわよ」
ステイル「!!?」
呆然としたように口を開き言葉を紡ぐ御坂、目を見開くステイル、そして…
麦野「記憶のし過ぎて命を落とすぅ?赤毛…アンタ頭のネジ緩んでじゃない?」
呆れたような表情と冷めた目つきで髪をかきあげる、麦野がいた。
御坂・麦野「「ありえないっての」」
~第七学区・カフェ『サンクトゥス』跡地3~
ステイル「そ、そんな馬鹿な!確かに彼女は一年の時を境に、埋め尽くされる記憶の苦痛にもがき苦しんで…!」
御坂「だからそれがありえないんだってば!アンタ脳の容量って知ってる?人間の寿命よりずっと長くてずっと広いのよ?」
麦野「だいたい…人間の記憶の種類を大ざっぱに2つに分ければ“知識”と“経験”なのよ。その2つはそれぞれ別の領域に分かれてるわ。パンツのポケットが左右に分かれてるみたいに。1つのポケットに全部詰め込まれてる訳ないでしょ」
学園都市最高位のレベル5二人が口を揃えて告げる。レベル5とは大まかに分ければ戦闘能力、研究価値、そして演算能力の高さにある。
御坂「完全記憶能力って…それは確かにすごい才能だけど、前にテレビに出てたその完全記憶能力者はおじいさんだったけれど、このインデックスって子よりずっと長生きだったわ」
麦野「それに…私達レベル5が使う能力だって莫大な情報処理と膨大な演算能力無しじゃいられない。多分使ってる脳の容量はクソガキと同じそれ以上のはずだけどピンピンしてるわよ?」
御坂「あんまり言いたくないけど…能力開発や脳開発はこの学園都市でも当たり前に行われてる…でも、私はちゃんと生きてる」
麦野「アンタ…もしかして、誰かにいいように言いくるめられてんじゃないの?」
ステイル「………………」
ステイルは愕然としていた。少女と女性の二人から語られる言葉に。
麦野「…アンタらの言う魔術ってさ…“口封じ”みたいなもんもあるの?」
ステイル「…それは!」
麦野「機密の塊みたいなこのクソガキが自分達の手から離れないよう、口封じみたいな魔術や時限爆弾みたいな魔術がかかってない…なんて言い切れる?」
ステイル「そ、そんな馬鹿な!確かに彼女は一年の時を境に、埋め尽くされる記憶の苦痛にもがき苦しんで…!」
御坂「だからそれがありえないんだってば!アンタ脳の容量って知ってる?人間の寿命よりずっと長くてずっと広いのよ?」
麦野「だいたい…人間の記憶の種類を大ざっぱに2つに分ければ“知識”と“経験”なのよ。その2つはそれぞれ別の領域に分かれてるわ。パンツのポケットが左右に分かれてるみたいに。1つのポケットに全部詰め込まれてる訳ないでしょ」
学園都市最高位のレベル5二人が口を揃えて告げる。レベル5とは大まかに分ければ戦闘能力、研究価値、そして演算能力の高さにある。
御坂「完全記憶能力って…それは確かにすごい才能だけど、前にテレビに出てたその完全記憶能力者はおじいさんだったけれど、このインデックスって子よりずっと長生きだったわ」
麦野「それに…私達レベル5が使う能力だって莫大な情報処理と膨大な演算能力無しじゃいられない。多分使ってる脳の容量はクソガキと同じそれ以上のはずだけどピンピンしてるわよ?」
御坂「あんまり言いたくないけど…能力開発や脳開発はこの学園都市でも当たり前に行われてる…でも、私はちゃんと生きてる」
麦野「アンタ…もしかして、誰かにいいように言いくるめられてんじゃないの?」
ステイル「………………」
ステイルは愕然としていた。少女と女性の二人から語られる言葉に。
麦野「…アンタらの言う魔術ってさ…“口封じ”みたいなもんもあるの?」
ステイル「…それは!」
麦野「機密の塊みたいなこのクソガキが自分達の手から離れないよう、口封じみたいな魔術や時限爆弾みたいな魔術がかかってない…なんて言い切れる?」
『暗部』に身を置く麦野沈利ならばそうする。科学と魔術という違いはあれど、後ろ暗い考えを持つ人間ならばそのような防衛装置の一つや二つは仕込んでおくものだと…
神裂「…だと…したら…」
ステイル「神裂!!」
そこで神裂火織が目を覚ました。傍らのステイルの肩に手をつきながら立ち上がり
神裂「私達は…騙されていたと言うのですか…?」
麦野「さあ?ただ一年を境にってくだりでそう思ったのよ…一年で脳の二割を記憶で占めるようなら、このクソガキは十歳までも生きられないんじゃない?」
その10万3000冊の魔導書があるなら尚更、と麦野は付け加えた。一年という区切りがキリが良すぎるとも。
神裂「だとしたら…私達は…今まで!あの子の…彼女の…インデックスの記憶を…!」
ステイル「神裂…」
禁書「………………」
御坂「(ぜっ、全然話が飲み込めないわよ!結局どうなってるの!?)」
三者三様の悔悟がそれぞれの表情に現れていた。それをどうして良いか所在なげに視線を這わせていた御坂の視線が…ある一点で止まる。
御坂「アンタ…ちょっとこれどういう事なのよ!説明しなさいよ!」
上条「ッ………………」
御坂「黙ってないでなんとか言ったら―――…えっ?」
その瞬間…体中から脂汗を噴き出していた…上条当麻が…
グラッ…
御坂「ちょっ、アンタ――」
ドサッと…意識を失ったように…前のめりに…
ポスッ…
麦野「…?当麻?…当麻!?当麻!!」
全員「「「「!?」」」」
麦野沈利に身体を預け…意識を手放していた。
グシャグシャに潰れた、右腕から血を流して
神裂「…だと…したら…」
ステイル「神裂!!」
そこで神裂火織が目を覚ました。傍らのステイルの肩に手をつきながら立ち上がり
神裂「私達は…騙されていたと言うのですか…?」
麦野「さあ?ただ一年を境にってくだりでそう思ったのよ…一年で脳の二割を記憶で占めるようなら、このクソガキは十歳までも生きられないんじゃない?」
その10万3000冊の魔導書があるなら尚更、と麦野は付け加えた。一年という区切りがキリが良すぎるとも。
神裂「だとしたら…私達は…今まで!あの子の…彼女の…インデックスの記憶を…!」
ステイル「神裂…」
禁書「………………」
御坂「(ぜっ、全然話が飲み込めないわよ!結局どうなってるの!?)」
三者三様の悔悟がそれぞれの表情に現れていた。それをどうして良いか所在なげに視線を這わせていた御坂の視線が…ある一点で止まる。
御坂「アンタ…ちょっとこれどういう事なのよ!説明しなさいよ!」
上条「ッ………………」
御坂「黙ってないでなんとか言ったら―――…えっ?」
その瞬間…体中から脂汗を噴き出していた…上条当麻が…
グラッ…
御坂「ちょっ、アンタ――」
ドサッと…意識を失ったように…前のめりに…
ポスッ…
麦野「…?当麻?…当麻!?当麻!!」
全員「「「「!?」」」」
麦野沈利に身体を預け…意識を手放していた。
グシャグシャに潰れた、右腕から血を流して
~第七学区・とある病院~
冥土帰し「命に別状はないようだけど、もう右腕を動かすのは当分無理だね?」
麦野「…どれくらい…どれくらいで…治る?治せる?」
冥土帰し「…早くて1ヶ月…」
麦野「…!」
上条当麻が神裂との一戦の後、ほとんど口を開かなかったのは…粉砕骨折などと生易しいものではなかった。
指先から手から腕から…骨から筋肉から神経から…冥土帰しの腕がなければ切断するしかないほどの重傷を負ってしまった。
不完全な形とは言え『唯閃』に対し真っ向からカウンターを放った代償は、それこそ迫り来る砲弾を拳で殴り抜くようなものだった。
発狂寸前の激痛の極致を押し隠し、現れたステイルや神裂に対し…彼女達を守らんと右腕を上手く隠し警戒していたが、それも限界に達し上条は倒れた。
今はオペを終え、眠りについている。神裂が治癒の魔術をかって出ようとしたが無意味だった。
異能の力を全てを打ち消す右腕は、聖人の恩恵を受けられなかったのだ。
冥土帰し「しばらくは端はおろか本のページすらめくれないだろうね?ひとまず安静に――」
麦野沈利は絶望に似た眩暈に襲われた。
もう、上条当麻の右腕を…右手を…イマジンブレイカーを当てにする事は…出来ないのだから。
冥土帰し「命に別状はないようだけど、もう右腕を動かすのは当分無理だね?」
麦野「…どれくらい…どれくらいで…治る?治せる?」
冥土帰し「…早くて1ヶ月…」
麦野「…!」
上条当麻が神裂との一戦の後、ほとんど口を開かなかったのは…粉砕骨折などと生易しいものではなかった。
指先から手から腕から…骨から筋肉から神経から…冥土帰しの腕がなければ切断するしかないほどの重傷を負ってしまった。
不完全な形とは言え『唯閃』に対し真っ向からカウンターを放った代償は、それこそ迫り来る砲弾を拳で殴り抜くようなものだった。
発狂寸前の激痛の極致を押し隠し、現れたステイルや神裂に対し…彼女達を守らんと右腕を上手く隠し警戒していたが、それも限界に達し上条は倒れた。
今はオペを終え、眠りについている。神裂が治癒の魔術をかって出ようとしたが無意味だった。
異能の力を全てを打ち消す右腕は、聖人の恩恵を受けられなかったのだ。
冥土帰し「しばらくは端はおろか本のページすらめくれないだろうね?ひとまず安静に――」
麦野沈利は絶望に似た眩暈に襲われた。
もう、上条当麻の右腕を…右手を…イマジンブレイカーを当てにする事は…出来ないのだから。
とある星座の偽善使い(フォックスワード)の者です。
たくさんのレスをありがとうございます。唯閃に関してはこちらの読み込みが足りませんでした。申し訳ありませんでした。
いつも皆さんのレスを励みにさせていただいております。指摘してくださりありがとうございました。
それでは失礼いたします。おやすみなさい。
たくさんのレスをありがとうございます。唯閃に関してはこちらの読み込みが足りませんでした。申し訳ありませんでした。
いつも皆さんのレスを励みにさせていただいております。指摘してくださりありがとうございました。
それでは失礼いたします。おやすみなさい。
乙!電気信号で無理矢理右手を動かす鬼畜御坂を一瞬想像してしまった……
拳が壊れる心配も無く思いっ切りブン殴ってみたかったんだよなァ
て言ったら上条さんが愚地独歩さん状態
て言ったら上条さんが愚地独歩さん状態
むしろ今の腕はピクルの時の克己状態WWWWWWWWWWこれ、ハッピーって聞いてなかったら絶望エンドだぞ…
>>137
でもねーちんの描写がしっかりしてるから、負けてもそんな嫌じゃない。基本この作者他キャラを落とさないしな
>>137
でもねーちんの描写がしっかりしてるから、負けてもそんな嫌じゃない。基本この作者他キャラを落とさないしな
とある星座の偽善使い(フォックスワード)の者です。
今夜は忙しいので投下出来ませんが、簡単な次回予告だけ…
・とある深夜の電磁崩し
・とある麦野の呉越同舟(きょうどうせんせん)
・未定
です。毎日のように投下して、読んで下さる方々がいて本当に嬉しく思います。
それでは失礼いたします。
今夜は忙しいので投下出来ませんが、簡単な次回予告だけ…
・とある深夜の電磁崩し
・とある麦野の呉越同舟(きょうどうせんせん)
・未定
です。毎日のように投下して、読んで下さる方々がいて本当に嬉しく思います。
それでは失礼いたします。
一方通行と垣根提督を除くとねーちんに勝てそうなLEVEL5は第七位?
一方さん>>ねーちん>ていとくん って感じじじゃね? 根性野郎は底が知れないな…
心理掌握もじゃね。
チートすぎ最強すぎて動かしづらいのか殆ど出てこないがw
チートすぎ最強すぎて動かしづらいのか殆ど出てこないがw
刀無しのねーちんでやっと美琴が互角ってなんかの特典小説になかったか?タイトル忘れたんだがだれか教えてくれさいおねがいします。
それと作者乙。朝から前スレ読んでてやっと追いついた。展開がいちいち熱いのと、上麦がかっこよすぐる。で…この2人はヤッタのかヤッテないのか…問題はそこだ
それと作者乙。朝から前スレ読んでてやっと追いついた。展開がいちいち熱いのと、上麦がかっこよすぐる。で…この2人はヤッタのかヤッテないのか…問題はそこだ
まあ正直美琴は中盤以降の魔術師にはどうがんばっても勝てないな……
騎士団長とテッラとヴェントとか反則だし……
騎士団長とテッラとヴェントとか反則だし……
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