私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ男「七つの癖で事件を解決する!」ホジホジ 幼馴染「汚いってば!」
SS スレッド一覧へ / SS とは? / 携帯版 / dat(gz)で取得 / トップメニューみんなの評価 : ○
レスフィルター : (試験中)
男「ま、今回の依頼をまとめると、こういうことになりますね」
男「貧乏ゆすりで金持ちゆすり! ……なーんちゃって」
幼馴染「…………」シラー…
老人「…………」シラー…
人形『クソつまんないんだけど! 死んで!!!』
男「!?」ビクッ
幼馴染「本物だったみたいね」
おわり
男「貧乏ゆすりで金持ちゆすり! ……なーんちゃって」
幼馴染「…………」シラー…
老人「…………」シラー…
人形『クソつまんないんだけど! 死んで!!!』
男「!?」ビクッ
幼馴染「本物だったみたいね」
おわり
― 爪かじり ―
< 山の中 >
男「参ったな。こりゃ」
幼馴染「完全に土砂で閉じ込められちゃったわね」
男「たまに二人で山登りなんてやったらこれだもんなぁ」
幼馴染「私たちも運が悪いね」
男「逆だよ。運がいいんだよ」
幼馴染「え?」
男「こんな土砂崩れに巻き込まれて、二人とも命がある。最高に運がいいじゃないか」
幼馴染「はいはい、ポジティブシンキングだこと」
男「なにごとも否定的に考えるのはお前の悪い癖だ」
幼馴染「……この世であんたにだけは“悪い癖”っていわれたくない」
< 山の中 >
男「参ったな。こりゃ」
幼馴染「完全に土砂で閉じ込められちゃったわね」
男「たまに二人で山登りなんてやったらこれだもんなぁ」
幼馴染「私たちも運が悪いね」
男「逆だよ。運がいいんだよ」
幼馴染「え?」
男「こんな土砂崩れに巻き込まれて、二人とも命がある。最高に運がいいじゃないか」
幼馴染「はいはい、ポジティブシンキングだこと」
男「なにごとも否定的に考えるのはお前の悪い癖だ」
幼馴染「……この世であんたにだけは“悪い癖”っていわれたくない」
男「自力で助かるには、この積み上がった土砂を登るしかないわけか」
男「俺には絶対ムリだけど、お前はどうだ?」
幼馴染「無理ね。土砂がいつ崩れるか分からないし。寿命を縮めることになりかねないわ」
男「救助を待つしかないってわけか」
幼馴染「そういうこと」
男「お前の読みでは救助はどれぐらいできそうだ?」
幼馴染「これからますます天候も崩れるだろうし、最低でも五日ってとこかな」
男「五日か……長いな」
男「俺には絶対ムリだけど、お前はどうだ?」
幼馴染「無理ね。土砂がいつ崩れるか分からないし。寿命を縮めることになりかねないわ」
男「救助を待つしかないってわけか」
幼馴染「そういうこと」
男「お前の読みでは救助はどれぐらいできそうだ?」
幼馴染「これからますます天候も崩れるだろうし、最低でも五日ってとこかな」
男「五日か……長いな」
幼馴染「食事にしようか」
男「ああ」
幼馴染「日帰りする予定だったし、一日分しか食料ないから大切に食べようね」
男「いや、全部お前食っていいよ」
男「そうすりゃ、俺とお前の分で二日分になる。一日半日分だけ食えば、五日間耐えられるだろ」
幼馴染「なにいってんの? じゃああんたはなに食べるのよ」
男「俺には……“爪”がある」カジカジ
幼馴染「へ……?」
男「ああ」
幼馴染「日帰りする予定だったし、一日分しか食料ないから大切に食べようね」
男「いや、全部お前食っていいよ」
男「そうすりゃ、俺とお前の分で二日分になる。一日半日分だけ食えば、五日間耐えられるだろ」
幼馴染「なにいってんの? じゃああんたはなに食べるのよ」
男「俺には……“爪”がある」カジカジ
幼馴染「へ……?」
男「…………」カジカジ
幼馴染「バカじゃないの? そんなんじゃ足りないでしょ」
男「お前にも話してなかったけど、実は俺の爪は完全栄養食なんだ」
男「ぶっちゃけ爪さえかじってれば俺は生きていける」
男「ただしうまいもんじゃないから、ずっと爪かじりで生きていくのはゴメンだけど」
幼馴染「だからって、爪なんかすぐなくなっちゃうでしょ」
男「いや?」ニョキニョキ
幼馴染「かじった分だけ生えてきた……」
幼馴染「なんでそんな爪になったの?」
男「爪かじりを極めたらこうなった」
幼馴染「なんでもかんでも“極めたら”で済ますのやめてくれる?」
男「だったらどう極めたか詳しく教えてやろうか? 話したくてウズウズしてたんだ」
幼馴染「……やめとく」
幼馴染「バカじゃないの? そんなんじゃ足りないでしょ」
男「お前にも話してなかったけど、実は俺の爪は完全栄養食なんだ」
男「ぶっちゃけ爪さえかじってれば俺は生きていける」
男「ただしうまいもんじゃないから、ずっと爪かじりで生きていくのはゴメンだけど」
幼馴染「だからって、爪なんかすぐなくなっちゃうでしょ」
男「いや?」ニョキニョキ
幼馴染「かじった分だけ生えてきた……」
幼馴染「なんでそんな爪になったの?」
男「爪かじりを極めたらこうなった」
幼馴染「なんでもかんでも“極めたら”で済ますのやめてくれる?」
男「だったらどう極めたか詳しく教えてやろうか? 話したくてウズウズしてたんだ」
幼馴染「……やめとく」
幼馴染「じゃあ遠慮なく食べるからね」モグモグ
男「おう食え食え」カジカジ
モグモグ… カジカジ… モグモグ… カジカジ…
幼馴染「ごちそうさま」
男「ごちそうさま」
幼馴染「毛布を持ってきてたのは幸いだったね。これならぐっすり眠れそう」バサッ
男「……一緒に寝るか?」
幼馴染「嫌よ! こんな非常時に無駄な体力使ってどうすんの!」
男「へ……? 一緒に寝るって話でなんで体力が出てくるんだよ」
幼馴染「あああ……と、とにかく一人で寝るから!」
男「おう食え食え」カジカジ
モグモグ… カジカジ… モグモグ… カジカジ…
幼馴染「ごちそうさま」
男「ごちそうさま」
幼馴染「毛布を持ってきてたのは幸いだったね。これならぐっすり眠れそう」バサッ
男「……一緒に寝るか?」
幼馴染「嫌よ! こんな非常時に無駄な体力使ってどうすんの!」
男「へ……? 一緒に寝るって話でなんで体力が出てくるんだよ」
幼馴染「あああ……と、とにかく一人で寝るから!」
二日目――
男「天気悪いな……」
幼馴染「土砂崩れのことはもうニュースになってるだろうけど、これじゃ救助は無理だろうね」
男「じゃ、今日も爪かじるか」カジカジ
幼馴染「ちゃんと食事が必要ならいってよ。分けるから」
男「へーきへーき」カジカジ
幼馴染(本当に平気そうだからなんか腹立つのよね)
男「天気悪いな……」
幼馴染「土砂崩れのことはもうニュースになってるだろうけど、これじゃ救助は無理だろうね」
男「じゃ、今日も爪かじるか」カジカジ
幼馴染「ちゃんと食事が必要ならいってよ。分けるから」
男「へーきへーき」カジカジ
幼馴染(本当に平気そうだからなんか腹立つのよね)
四日目――
男「……参ったな。救助が来る気配ないぞ」
幼馴染「土砂崩れの被害、他でも起こってるだろうし、そっちに人手が割かれてるのかも」
幼馴染「ここには二人しかいないし……」
男「だとしたら、食料がヤバいな……」
幼馴染「まだ大丈夫よ。ちゃんとやりくりしてたから少し残ってる」
男「少しじゃまずいだろ、お前も俺の爪かじれよ」
幼馴染「冗談でしょ!? なんであんたの爪なんかかじらなきゃならないのよ!」
男「だって、餓え死にしちゃうぞ」
幼馴染「絶対いや!」
男「……参ったな。救助が来る気配ないぞ」
幼馴染「土砂崩れの被害、他でも起こってるだろうし、そっちに人手が割かれてるのかも」
幼馴染「ここには二人しかいないし……」
男「だとしたら、食料がヤバいな……」
幼馴染「まだ大丈夫よ。ちゃんとやりくりしてたから少し残ってる」
男「少しじゃまずいだろ、お前も俺の爪かじれよ」
幼馴染「冗談でしょ!? なんであんたの爪なんかかじらなきゃならないのよ!」
男「だって、餓え死にしちゃうぞ」
幼馴染「絶対いや!」
一週間経過――
男「……おい」
幼馴染「…………」ゲッソリ
男「いくらなんでももう限界だろ。かじってくれよ」
幼馴染「やだ……」
男「そんなに俺の爪かじるの嫌か? そりゃばっちいかもしんないけどさ……命かかってるし」
幼馴染「……そうじゃない」
幼馴染「日頃からあんたの癖を注意してるのに、こういう時だけ助けてもらったら卑怯じゃん」
幼馴染「だから……かじらない」
男「バカだな……お前は」
男「……おい」
幼馴染「…………」ゲッソリ
男「いくらなんでももう限界だろ。かじってくれよ」
幼馴染「やだ……」
男「そんなに俺の爪かじるの嫌か? そりゃばっちいかもしんないけどさ……命かかってるし」
幼馴染「……そうじゃない」
幼馴染「日頃からあんたの癖を注意してるのに、こういう時だけ助けてもらったら卑怯じゃん」
幼馴染「だから……かじらない」
男「バカだな……お前は」
男「俺がなんのために癖を極めたか分かるか?」
幼馴染「分かるわけないでしょ……」
男「俺はお前に相応しい男になりたかったんだよ。ガキの頃からずっとな」
男「だけど、大抵のことはなんでもできるお前に並ぶのはそう容易いことじゃない」
男「だから、俺はお前にはできないことをできるようになろうと思ったんだ」
男「だから、俺は癖を極めるしかないと思ったんだ」
幼馴染「…………」
男「はっきりいうぞ。もしお前が餓死したら、俺は自殺してやる」
幼馴染「バカなこといわないで!」
男「じゃあ、かじってくれ」
幼馴染「うん……分かった……」
幼馴染「ふふ、あんたって……昔から強情だよね……」
男「お互い様だろ」
幼馴染「分かるわけないでしょ……」
男「俺はお前に相応しい男になりたかったんだよ。ガキの頃からずっとな」
男「だけど、大抵のことはなんでもできるお前に並ぶのはそう容易いことじゃない」
男「だから、俺はお前にはできないことをできるようになろうと思ったんだ」
男「だから、俺は癖を極めるしかないと思ったんだ」
幼馴染「…………」
男「はっきりいうぞ。もしお前が餓死したら、俺は自殺してやる」
幼馴染「バカなこといわないで!」
男「じゃあ、かじってくれ」
幼馴染「うん……分かった……」
幼馴染「ふふ、あんたって……昔から強情だよね……」
男「お互い様だろ」
男「ほら、俺の爪だ」スッ…
幼馴染「うん……」
幼馴染「じゃ、かじらせてもらうね」
男「味に期待するなよ。うまくはないからな」
男「…………」ドキドキ
幼馴染「…………」ドキドキ
男「…………」ドキドキドキドキドキ
幼馴染「…………」ドキドキドキドキドキ
幼馴染「うん……」
幼馴染「じゃ、かじらせてもらうね」
男「味に期待するなよ。うまくはないからな」
男「…………」ドキドキ
幼馴染「…………」ドキドキ
男「…………」ドキドキドキドキドキ
幼馴染「…………」ドキドキドキドキドキ
救助隊員「いたぞーっ!!!」
男「え!?」
幼馴染「!?」ビクッ
救助隊員「もう大丈夫だぞ! 食料もたっぷり持ってきたから安心してくれ!」ドサッ…
幼馴染「……じゃ、そういうことだから」サッ
男「あ……」
男「なんで……なんで助けに来ちゃったのぉぉぉぉぉぉ!!!」
救助隊員「ええええええ!?」
男「え!?」
幼馴染「!?」ビクッ
救助隊員「もう大丈夫だぞ! 食料もたっぷり持ってきたから安心してくれ!」ドサッ…
幼馴染「……じゃ、そういうことだから」サッ
男「あ……」
男「なんで……なんで助けに来ちゃったのぉぉぉぉぉぉ!!!」
救助隊員「ええええええ!?」
救助隊員「二人とも無事でよかった! 救助が遅れてすまん!」
救助隊員「しっかし、女の方は痩せ細ってるが、男の方はすごく血色いいな!」
救助隊員「さてはあんた、女の人の食料奪って自分ばかり食ってただろ!」
男「そんなことしてませんよ!」
男(まあ、そう思われても仕方ない光景だわな)
幼馴染「……ありがとね」
男「え?」
幼馴染「なーんでもないっ」
おわり
救助隊員「しっかし、女の方は痩せ細ってるが、男の方はすごく血色いいな!」
救助隊員「さてはあんた、女の人の食料奪って自分ばかり食ってただろ!」
男「そんなことしてませんよ!」
男(まあ、そう思われても仕方ない光景だわな)
幼馴染「……ありがとね」
男「え?」
幼馴染「なーんでもないっ」
おわり
― 骨鳴らし ―
< 七癖事務所 >
男「写真を見る限り、いかにも真面目そうな青年じゃないですか」
男「こんな大人しそうな息子さんが、不良グループに入り浸ってるんですか?」
母「そうなんです!」
母「親の財布からお金を抜くようなこともして、いったい何に使ってるんだか……」
母「私や夫がいくらいっても聞いてくれなくて……!」
母「どうか、あの子を助けて下さい! 不良グループから抜けるよう説得して下さい!」
男「分かりました」
男「じゃ、さっそく様子を見に行ってみるか」
幼馴染「うん」
< 七癖事務所 >
男「写真を見る限り、いかにも真面目そうな青年じゃないですか」
男「こんな大人しそうな息子さんが、不良グループに入り浸ってるんですか?」
母「そうなんです!」
母「親の財布からお金を抜くようなこともして、いったい何に使ってるんだか……」
母「私や夫がいくらいっても聞いてくれなくて……!」
母「どうか、あの子を助けて下さい! 不良グループから抜けるよう説得して下さい!」
男「分かりました」
男「じゃ、さっそく様子を見に行ってみるか」
幼馴染「うん」
< 街中 >
不良「お、ポチが帰ってきたぞ!」
DQN「おーい、こっちだ、ポチ!」
金髪「ポチ、ダッシュ!」
青年「パンを買ってきました!」
不良「おせぇぞ!」
青年「す、すみません! どうぞ!」サッ
不良「どれどれ……」ガサガサ
不良「おい、俺はヤマザキの『ミニスナックゴールド』っていったべ!」
不良「俺はあのベタベタした甘さが大好きなんだよ!」
青年「すみません、どこにも売ってなくて……」
不良「おつかいぐらいちゃんとやれよ、ポチ! 人間扱いしてやらねえぞ!」ペシッ
アハハハハ… ギャハハハハ…
不良「お、ポチが帰ってきたぞ!」
DQN「おーい、こっちだ、ポチ!」
金髪「ポチ、ダッシュ!」
青年「パンを買ってきました!」
不良「おせぇぞ!」
青年「す、すみません! どうぞ!」サッ
不良「どれどれ……」ガサガサ
不良「おい、俺はヤマザキの『ミニスナックゴールド』っていったべ!」
不良「俺はあのベタベタした甘さが大好きなんだよ!」
青年「すみません、どこにも売ってなくて……」
不良「おつかいぐらいちゃんとやれよ、ポチ! 人間扱いしてやらねえぞ!」ペシッ
アハハハハ… ギャハハハハ…
>>75
ポチ?
ポチ?
DQN「まあいいじゃねえか」
DQN「それより俺ら、これからゲーセン行くから金貸してくれよ」
DQN「俺、三千円でいいや」
不良「俺、五千円!」
金髪「んじゃ、俺も三千」
青年「ど、どうぞ」サッ
不良「サンキュー! お前は大切な仲間だよ!」
青年「は、はいっ!」
コソッ…
男「…………」
幼馴染「…………」
DQN「それより俺ら、これからゲーセン行くから金貸してくれよ」
DQN「俺、三千円でいいや」
不良「俺、五千円!」
金髪「んじゃ、俺も三千」
青年「ど、どうぞ」サッ
不良「サンキュー! お前は大切な仲間だよ!」
青年「は、はいっ!」
コソッ…
男「…………」
幼馴染「…………」
男「ちっ、あんな子が不良グループに馴染めるわけねえと思ったが、案の定だ」
幼馴染「友達がいなくて一人ぼっちのところに、あの不良に声かけられて」
幼馴染「“この人はぼくなんかと友達になってくれるいい人だ”って錯覚しちゃったってとこね」
男「クズ男から逃げられない女とかヤバイ宗教にハマる人と構図が一緒だよなぁ」
幼馴染「どうする? あの手の子の目を覚まさせるのは、なかなか大変だよ」
男「正面からいく」パキポキ…
幼馴染「おおっ、やるじゃん」
男「お前も一緒に来て」
幼馴染「はいはい」
幼馴染「友達がいなくて一人ぼっちのところに、あの不良に声かけられて」
幼馴染「“この人はぼくなんかと友達になってくれるいい人だ”って錯覚しちゃったってとこね」
男「クズ男から逃げられない女とかヤバイ宗教にハマる人と構図が一緒だよなぁ」
幼馴染「どうする? あの手の子の目を覚まさせるのは、なかなか大変だよ」
男「正面からいく」パキポキ…
幼馴染「おおっ、やるじゃん」
男「お前も一緒に来て」
幼馴染「はいはい」
昭和とかこんなん普通だったよな
決まっていつも焼きそばパンを買いに行かされるという
決まっていつも焼きそばパンを買いに行かされるという
男「おい、お前たち」
不良「あ? なんだてめえ?」
男(うおっ、ちょっと怖いじゃねえか)ビクッ
男「実はそこの大人しそうな君に、用事があるんだよね」
青年「……ボクですか?」
男「君、ご両親が心配してるよ」
男「だから、こんなクソったれグループからは抜けなさい」
青年「い、いやだっ! ボクは自分の意志でこのグループに入ったんだ!」
男「自分の意志? とてもそうは思えないがな」
不良「てめえ誰がクソったれグループだ! あぁん!?」
DQN「落ち着けよ」ガシッ
不良「あ? なんだてめえ?」
男(うおっ、ちょっと怖いじゃねえか)ビクッ
男「実はそこの大人しそうな君に、用事があるんだよね」
青年「……ボクですか?」
男「君、ご両親が心配してるよ」
男「だから、こんなクソったれグループからは抜けなさい」
青年「い、いやだっ! ボクは自分の意志でこのグループに入ったんだ!」
男「自分の意志? とてもそうは思えないがな」
不良「てめえ誰がクソったれグループだ! あぁん!?」
DQN「落ち着けよ」ガシッ
DQN「おい……」ボソッ
不良「お、それいいな!」
不良「おい、ポチ!」
青年「は、はいっ!」
不良「お前……その変なおっさんとケンカしろ」
青年「へ……?」
男(おっさん……)カチン
不良「そいつブッ倒したら、本当の仲間だと認めてやるよ」
青年「よ、よぉーし……やるよ! やる! やります!」
男(だけどラッキー、勝手に俺の考えたシチュエーションになってくれた!)パキポキ
不良「お、それいいな!」
不良「おい、ポチ!」
青年「は、はいっ!」
不良「お前……その変なおっさんとケンカしろ」
青年「へ……?」
男(おっさん……)カチン
不良「そいつブッ倒したら、本当の仲間だと認めてやるよ」
青年「よ、よぉーし……やるよ! やる! やります!」
男(だけどラッキー、勝手に俺の考えたシチュエーションになってくれた!)パキポキ
青年「いくぞぉっ!」
青年「ていっ!」ボカッ
男「いだっ!」
男「や、やるじゃんか……」ヨロッ…
男「どりゃ!」ボコッ
青年「いたた……」
不良「ヒャハハハ! いいぞいいぞ~!」
DQN「根性入れろよ~!」
金髪「どっちもへっぽこすぎんよ~!」
青年「ていっ!」ボカッ
男「いだっ!」
男「や、やるじゃんか……」ヨロッ…
男「どりゃ!」ボコッ
青年「いたた……」
不良「ヒャハハハ! いいぞいいぞ~!」
DQN「根性入れろよ~!」
金髪「どっちもへっぽこすぎんよ~!」
男「おりゃ!」ベシッ
青年「だあっ!」バキッ
男「やるな……!」
青年「あなたこそ……!」
男(俺と互角とは……ケンカの才能はあるみたいだな)
幼馴染(あいつと互角って、どんだけ弱いのよ……)
不良「なぁなぁ、あの変な奴の連れの女、結構可愛くね?」
DQN「ああ……体も結構うまそうじゃん」
金髪「ポチの戦い見ててもつまんねーし、俺らも楽しませてもらおうぜ」
青年「だあっ!」バキッ
男「やるな……!」
青年「あなたこそ……!」
男(俺と互角とは……ケンカの才能はあるみたいだな)
幼馴染(あいつと互角って、どんだけ弱いのよ……)
不良「なぁなぁ、あの変な奴の連れの女、結構可愛くね?」
DQN「ああ……体も結構うまそうじゃん」
金髪「ポチの戦い見ててもつまんねーし、俺らも楽しませてもらおうぜ」
不良「ねえねえ」
幼馴染「……ん?」
DQN「見てるだけじゃヒマだろ?」
幼馴染「まぁね」
金髪「だったらさ、俺らと遊んでくれよ。俺らも体持て余してんだよ」
不良「たっぷり楽しませてあげるからさぁ~」
ハハハハ… ヘヘヘヘ…
幼馴染「はぁ~……」
幼馴染「分かった、楽しませてちょうだいね」
不良「ヒャッホーッ!」ガバッ
幼馴染「……ん?」
DQN「見てるだけじゃヒマだろ?」
幼馴染「まぁね」
金髪「だったらさ、俺らと遊んでくれよ。俺らも体持て余してんだよ」
不良「たっぷり楽しませてあげるからさぁ~」
ハハハハ… ヘヘヘヘ…
幼馴染「はぁ~……」
幼馴染「分かった、楽しませてちょうだいね」
不良「ヒャッホーッ!」ガバッ
青年「勝たなきゃ……! 勝たなきゃ……!」ヨロヨロ…
男(そろそろか……)
青年「でぇやぁぁぁっ!」ブオンッ
バキッ!
男「ぐえぇぇぇっ!」バキボキベキバキベキボキゴキメキボキッ
青年「え!?」
男「ぐあぁぁぁ……っ!」ドサッ…
青年(今、ものすごい音が……!)
男「…………」ピクピク…
青年「だっ、大丈夫ですか!?」
男(そろそろか……)
青年「でぇやぁぁぁっ!」ブオンッ
バキッ!
男「ぐえぇぇぇっ!」バキボキベキバキベキボキゴキメキボキッ
青年「え!?」
男「ぐあぁぁぁ……っ!」ドサッ…
青年(今、ものすごい音が……!)
男「…………」ピクピク…
青年「だっ、大丈夫ですか!?」
青年「あああっ、すみません、すみませんっ……!」
男「…………」
青年(ボクは……とんでもないことをしてしまった!)
青年(ボクのためを思ってやって来た人を、この手で……)
男「どうだ……人を傷つけるって怖いだろ……。取り返しがつかないだろ……」
青年「はいっ……!」
青年「あなたを病院に運んだら、すぐ警察に――」
男「ククッ」
青年「?」
男「ダメだよ、倒した相手に謝ったら。そんなんじゃ不良になんかなれないよ」
青年「へ?」
男「…………」
青年(ボクは……とんでもないことをしてしまった!)
青年(ボクのためを思ってやって来た人を、この手で……)
男「どうだ……人を傷つけるって怖いだろ……。取り返しがつかないだろ……」
青年「はいっ……!」
青年「あなたを病院に運んだら、すぐ警察に――」
男「ククッ」
青年「?」
男「ダメだよ、倒した相手に謝ったら。そんなんじゃ不良になんかなれないよ」
青年「へ?」
青年「あんなに骨が折れたのに、元気そうですね……」
男「さっきの音は、関節の音さ。俺はいくらでもポキポキ鳴らせるからな」
男「ほら」バキボキベキ
男「こんな風に」ベキボキゴキパキゴキ
男「曲だって奏でられる」ベキボキッ ボキボキッ ポッキーン
青年(すげえ)
男「今回はこんなオチで済んだけど、あのグループにずっといたら」
男「次はもっとムチャをさせられるだろう。下手すりゃ人殺しになっちまうかもしれない」
青年「…………!」
男「今ならまだ間に合う。勇気を持って、グループから抜けろ」
男「友達なら俺たちがなってやるから! ちょっと年上だけど」
青年「……はい!」
男「さっきの音は、関節の音さ。俺はいくらでもポキポキ鳴らせるからな」
男「ほら」バキボキベキ
男「こんな風に」ベキボキゴキパキゴキ
男「曲だって奏でられる」ベキボキッ ボキボキッ ポッキーン
青年(すげえ)
男「今回はこんなオチで済んだけど、あのグループにずっといたら」
男「次はもっとムチャをさせられるだろう。下手すりゃ人殺しになっちまうかもしれない」
青年「…………!」
男「今ならまだ間に合う。勇気を持って、グループから抜けろ」
男「友達なら俺たちがなってやるから! ちょっと年上だけど」
青年「……はい!」
青年「あっ、そういえばあなたと一緒に来てた人は!」
男「やべっ、すっかり忘れてた」
幼馴染「あ、説得終わった? 二人とも楽しそうね」
幼馴染「こっちは全然楽しめなかったわ。手加減してやったってのに。ねえ?」
不良「ひ、ひいい……」ボロッ…
DQN「すみませんでしたぁ……」ボロッ…
金髪「痛いよぉ……」ボロッ…
幼馴染「今度あの子にちょっかい出したら、許さないから」
不良「ひゃ、ひゃいっ!」
DQN「ごめんなさぁい!」
男「……あんな目にもあいたくないだろ?」
青年「……はい」
男「やべっ、すっかり忘れてた」
幼馴染「あ、説得終わった? 二人とも楽しそうね」
幼馴染「こっちは全然楽しめなかったわ。手加減してやったってのに。ねえ?」
不良「ひ、ひいい……」ボロッ…
DQN「すみませんでしたぁ……」ボロッ…
金髪「痛いよぉ……」ボロッ…
幼馴染「今度あの子にちょっかい出したら、許さないから」
不良「ひゃ、ひゃいっ!」
DQN「ごめんなさぁい!」
男「……あんな目にもあいたくないだろ?」
青年「……はい」
幼馴染「骨鳴らしが説得に使えるなんてねえ。さ、帰りましょ」
男「ちょっと待って」
幼馴染「?」
男「骨折はウソだけど、殴り合いはガチだったから……体じゅうが痛い」
男「俺を病院に連れてって……」
幼馴染「んもう、一人で行ってよ、それぐらい!」
おわり
男「ちょっと待って」
幼馴染「?」
男「骨折はウソだけど、殴り合いはガチだったから……体じゅうが痛い」
男「俺を病院に連れてって……」
幼馴染「んもう、一人で行ってよ、それぐらい!」
おわり
― フケ飛ばし ―
< 病院 >
少女「あたし、死ぬんでしょ」
男「そんなことないって……」
少女「ううん、いいの。もう覚悟できてるから」
男「…………」
少女「だけど最後に見たいものがあるから、いつも神様に祈ってるの」
男「なんだい?」
少女「えーとね……」
< 病院 >
少女「あたし、死ぬんでしょ」
男「そんなことないって……」
少女「ううん、いいの。もう覚悟できてるから」
男「…………」
少女「だけど最後に見たいものがあるから、いつも神様に祈ってるの」
男「なんだい?」
少女「えーとね……」
幼馴染「決して治らない病気じゃないのにどうして?」
男「あの子んち、貧しいから手術代が払えないんだとさ」
男「仮に金があっても、あの子自身にもう気力がない。どうしようもないよ」
幼馴染「そんな……」
男「まあ、こればかりは同情してもしょうがない」
男「だからこそ、あの子の見たいものを見せてあげてくれってのが、両親からの依頼なんだから」
幼馴染「そうかもしれないけどさ……」
幼馴染「で、あの子の見たいものってなんなの?」
男「雪だ」
男「あの子んち、貧しいから手術代が払えないんだとさ」
男「仮に金があっても、あの子自身にもう気力がない。どうしようもないよ」
幼馴染「そんな……」
男「まあ、こればかりは同情してもしょうがない」
男「だからこそ、あの子の見たいものを見せてあげてくれってのが、両親からの依頼なんだから」
幼馴染「そうかもしれないけどさ……」
幼馴染「で、あの子の見たいものってなんなの?」
男「雪だ」
幼馴染「雪か……降る予定ないけど、どうやって見せるの? 降雪機でもレンタルするわけ?」
男「そんな面倒なことするかよ」
幼馴染「じゃあどうすんの?」
男「決まってるだろ?」
幼馴染「決まってるって、分かんないんだけど」
男「俺の頭を……あとは分かるだろ?」ニヤッ
幼馴染「は!? マジでいってんの!?」
男「マジだよ」
幼馴染「はぁ~……史上最低の雪が降ることになりそうだわ」
男「そんな面倒なことするかよ」
幼馴染「じゃあどうすんの?」
男「決まってるだろ?」
幼馴染「決まってるって、分かんないんだけど」
男「俺の頭を……あとは分かるだろ?」ニヤッ
幼馴染「は!? マジでいってんの!?」
男「マジだよ」
幼馴染「はぁ~……史上最低の雪が降ることになりそうだわ」
類似してるかもしれないスレッド
- 妹「何してるの?」 兄「暇つぶし」プチッ 暇「ぎゃぁぁっ!?」 (182) - [37%] - 2014/1/15 9:30 ☆
- 男「好きです付き合って下さい」幼馴染「いまさら?」 (660) - [36%] - 2011/9/27 1:00 ★★★×4
- 唯「和ちゃんのがかっこいいよ!」澪「いーや!律のがかっこいい!」 (206) - [36%] - 2010/8/31 1:15 ★★
- 男「女さんはいつ見ても可愛いなぁ」幼馴染「好きなの?」 (192) - [35%] - 2012/8/12 4:30 ★
- 男「なんで、上に乗っかってるの?」幼馴染「幼馴染だから」 (187) - [35%] - 2012/2/24 2:15 ★
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について