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    元スレ男「お前があのハエトリグモだって……?」 女「借りを返しに来たぞ」

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    151 = 144 :

    「――ッ!」ドキッ

    「む、そうだな……」

    「今まで…… ふと気付けば、そっと寄り添って下さってありがとうございました」

    「私こそ、君がいてくれたから楽しい日々を送ることができている」

    「そして同じく、傍にいてくれてありがとう」

    「はい…… なので」

    「これからもよろしくお願いします」

    「こちらこそ…… よろしく頼む」

    「好きです」ギュッ

    「私も好きだ」

    152 :

    ただいまなの
    みてるの

    153 = 150 :

    えんだあああああああああああああああああああああああああああ

    154 :

    155 = 144 :

    「素直になる…… そうだな」

    「私も頑張――」

    「小バエはっけえええええええええええええええええええん!!!!!」バッチイイイイイイイイイイイイイイイイイ

    「……」

    (電撃ラケットを使いこなす元ハエトリグモがこちらです)

    「くそ…… 私としたことが」

    「君と触れ合いすぎて私生活に支障をきたしていたようだ」

    「……」

    「奴らは皆○し。また徹底的に掃除するしかないだろう!」

    (ムードもへったくれもねぇ)

    「あ…… ご、ごめん」

    「嫌いになった…… か?」

    「つい本能が蘇ってしまうのだ……」

    (かわいい……)

    「かわいい」

    156 = 144 :

    「そんな…… 照れるだろう」

    「いや、そういうところが好きです」

    「物騒な言葉はできるだけ我慢して欲しいですけど」

    「む…… 頑張る」

    「そ、そういえば…… だな!」ズイッ

    「は、はい……!?」

    「うん、素直になれるように頑張るぞ私は」

    「は、はい……」

    「でも、どうしても今は恥ずかしさが勝ってしまうんだ」

    「まあ、俺もなんで…… ゆっくり気楽に頑張りましょう?」

    「ダメだ……! クモの寿命は短い!」

    「いや、今は人間でしょうよ」

    (強化人間というか…… 神のいたずらサイボーグ?)

    「だから恥ずかしいけど―― 子作りするぞ!!」ガバッ

    「だから…… うわっ、やめてください!!」

    「もう…… まさかまた飲んだんじゃ」

    「というのは冗談だ――」

    「今の私ができる精一杯だ」

    「受け取ってくれ」

    「……?」

    「んっ――」チュ

    「……ッ!!」

    「人間の愛情表現が…… これなんだろう?」

    157 :

    残っててよかった

    158 = 144 :

    「女…… さん」ドキドキ

    「それじゃー俺からも――」

    「欲張りめっ」


     気付くと、傍には奴がいる。
     ぴょこぴょこと跳ねる小さい体、まん丸とした大きい目、フサフサな触肢。
     好奇心は旺盛で、動くものは追っかける…… 徘徊性の小さなハンター。
     今日もどこかで、誰かの部屋に。

     奴らはせっせと動いてる。
     
     もしそんな奴らを見つけたときは、そっと「ご苦労様」とでも言っておいて欲しい。
     嫌いだったなら、なるべく逃がしてあげて欲しい。人間のエゴなのは分かっているけれど。

     まあ、こういう面白い生き物がいるってことだ。

    159 = 157 :

    おつかれさま

    161 = 144 :

    「んっ――」

    「ん……」

    「あ、男くん……」

    「どうしたんですか?」

    「私は見たぞ!!」

    「ま、またハエですか!?」

    「いやいや違う…… カーテンのあそこだ」

    「あそこ?」

    「下! 下!」

    (あれ…… なんか動いてる?)

    「これは……?」

    「おぉ…… 同志よ!!」

    「ハ、ハエトリグモだ……」

    「こやつは見たことないな…… 最近一人前になった後輩だろう」

    「後輩って……」

    「私と同じくメスのようだな」

    「体が茶褐色だから、アダンソンかミスジのメスかな?」

    162 = 160 :

    終わってなかったのか

    163 = 144 :

    「おお…… お前も頑張れよ……」

    「だが―― あまり私の巣で好き勝手はするなよ」

    「私には最愛の人がいる」

    「ここは愛の巣なんだからな!!」

    「いや、通じませんって」

    「いや……」

    「イエス、マム―― とのことだ」

    「通じてるのかよっ!!!!!!」



     ふと気が付けば、奴がいる。
     ふと気が付けば、奴の視線を感じる。
     奴らを見ているとき、奴らもこちらを見ている。

     奴らは、絶妙な関係を知っている。



     終

    164 = 157 :

    今度こそおつかれさま
    ずっと読んでた面白かった

    168 :

    つーか今年部屋に出た蜘蛛放置してたらほかの虫殆ど見なかったな
    今でも蜘蛛見かけるけどそっとしておこう

    169 = 144 :

    あざーしたっ


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