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    元スレ唯「これで567521251回目の高校生活かぁ」

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    151 = 110 :

    「みんなで…何とかしましょう!きっとなんとかする方法があるはずよ!!」

    紬は泣いていた。

    「そうです!私、何だってします!だから!だから!」

    「そうだね、今まではだめだったけど、もしかしたら今度は上手くいくかもしれない」




    「でも、もう時間切れだよ」

    152 = 110 :

    「567521254回目の高校生活かぁ」

    153 = 110 :

    平沢唯は、高校生活3年間を無限にループし続けている。彼女はもはやまともな人間としての心を失いつつあった。

    「入学式行かなきゃ…」

    何度も繰り返す同じ行為…だが、今回は違った。中野梓がいる。平沢唯は希望というものにすがる他正気を保てなかった。

    154 = 110 :

    唯は入学式を終えると、すぐさま職員室に向かう。

    「山中先生、軽音楽部を設立したいので、申請をお願いします」

    156 :

    みてるよ

    157 :

    おもしろい

    158 = 110 :

    「唯先輩!」

    突如職員室の入口から大声で呼ばれた。まだ私一年生なのに、唯はケタケタ笑った。

    間違いない。中野梓だ。
    奇跡が起こった。彼女は覚えていたのだ。

    セーラー服を着た彼女を、唯はひっそり音楽室へと連れて行った。

    159 :

    「奇面フラーーーシュ!」

    160 = 110 :

    「自己紹介からだね、私は平沢唯。って知ってるか」

    「いえ、本当は私、唯先輩が誰かわからなかったんです。ぼやーっとしか覚えてない会ったこともないはずのあなたを探さなきゃ!って何故か思って…」

    梓は完璧に記憶を持っているようではない。
    だが、今はこの奇跡に感謝する。
    唯は567521254回の中で、久しぶりに心から笑った。

    162 = 110 :

    正直なところ、唯はループの原因はどうでもいいと思うようになっていた。
    今一番唯が守らなくてはならないもの、それは何度かの繰り返しの中で、ようやく出会うことの出来た、中野梓という奇跡。

    163 :

    見てる

    164 = 110 :

    梓はそれから、軽音部の部室に、よく顔を出すようになっていった。
    そして、田井中律、秋山澪、琴吹紬も入部し、あの時、567521253回目に全てを明かしたメンバーが揃った。

    律は能天気に、「じゃあ今よりもーっとこれからを楽しんだらいいんじゃないか」と言い出した。

    それはもう6825回聞いたよ。と唯は思ったが、よくよく考えるとそれは盲点でもあった。

    あの日、ループが始まる3年生の卒業式の日、唯は、今となっては曖昧だが、「今がずっと続いて欲しい」と願ったのを思い出した。

    166 = 110 :

    律の6825回の提案を、唯はその時、悲観的に捉えていた。どうせ無理だと思っていた。

    だが今は違う。
    唯のことを覚えていた梓がいる。
    中野梓という希望がある。

    唯はそれを信じようと思った。

    「いっぱい笑って、いっぱい泣いて、今を精一杯生きる…か」

    「唯…?」

    「りっちゃん、私、大事なことを忘れてた」

    「1番長生きしてるはずなのに、やっぱ私ってダメだね」

    「そんなことないわ」

    「唯先輩、今はみんないます」

    「私達を信じろ、辛い時は頼れ、って感じかな」

    169 = 132 :

    わくわく

    170 = 110 :

    唯は、忘れていた気持ちである信じるということに賭けた。
    もう次はない。そう思い、今まで思い残していたことをして。
    精一杯に今を生きた。

    そして平沢唯は、3年生に進級した。

    「なんかこの3年間は、今までで1番長かったような気がするし、1番短かったような気もする」

    「どっちやねーん!ってツッコミ入れるとこ?」

    「まぁこうして梓含め、5人でやってきたんだ。きっと唯も、大丈夫だよ」

    「あら、梓ちゃん顔色が悪いわ…大丈夫なの?」

    「すいません…何か最近頭痛がひどくて…今日は帰ります」

    「…送っていくよ、あずにゃん」

    172 = 110 :

    「すいません唯先輩…」

    「平気だよ!後輩の面倒を見るのは先輩の務めだからね!」

    「なんか唯先輩が言っても説得力ないです…」

    「ひどっ!」

    しばらくの間…静寂が続いた。


    「気付いたんでしょ?」

    「あずにゃんの思い出の中の私と今の私が…違ってることに」

    梓は黙ってコクンと頷いた。

    175 = 110 :

    唯は梓を抱き締めると、猫を撫でるような優しい声で問うた。

    「あずにゃん、思い出の私と今の私、どちらか選ばなくちゃならなくなったら…あずにゃんはどっちを選ぶ?」

    「ずるいです…唯先輩」

    「私に選べるわけ、ないじゃないですか」

    176 = 132 :

    >>173
    ガッ

    177 :

    追いついた
    元ネタわからないけど面白い

    178 = 110 :

    中野梓はそれから、学校を頻繁に休むようになった。唯はその理由を知っていたが、そのことを敢えて誰かに言うこともなかった。

    中野梓は今、平沢唯の567521254回に及ぶ高校生活を終えるかどうかの選択に迫られているのだ。

    179 = 110 :

    だが、実際には中野梓には平沢唯の生殺与奪の権利はなかった。

    このループを終わらせるのはあくまで唯であり、梓の気持ちは付随的なものでしかない。

    ただ、平沢唯はそこにこだわっている。
    梓がもしも、思い出の唯を選べば、唯は躊躇うことなく567521255回目の高校生活を送る覚悟があった。

    平沢唯にとって、中野梓は希望なのだ。

    181 = 110 :

    「唯、これからも私達は、ずっと友達だからな」

    唯は笑っている。
    567521254回の中で、色々なことがあったが、今はみんなのことを愛してると言える。悟りにも近い気持ちだった。

    梓は結局、卒業式の日まで唯と顔を合わせても、あの日の唯の問いには答えなかった。

    時間は、刻一刻と近づいていた。

    182 = 110 :

    「梓、もうすぐ唯が時間が戻るって言ってた時間だ。会わなくてもいいのか?」

    「いいんです…会えばきっと…」

    梓はわかっていた。唯を目の前にして、自分は答えを決めかねる。唯は未練を残し、きっとまたループを繰り返す。

    会わないことが、その時間にさえ会わなければ、梓の思い出の中の唯と今の唯を失わずに済むと考えたからだ。

    183 = 110 :

    唯は、律たちと屋上にいた。

    「みんな、本当に3年間ありがとう。私にとって、この3年間は特別な3年間だよ」

    「そんな…お別れみたいなこと言わないで」

    唯は首を横に振る。

    「あずにゃんは、思い出の私を選んだんだ。だからさ、私、567521255回目はあずにゃんの思い出の私になれるよう…頑張るよ」

    「何を言ってるんだ!それじゃあ…私達の気持ちはどうなる!私達だって、唯のことを大好きなんだぞ!」

    184 = 21 :

    起きた

    186 :

    追いついたしえん

    187 :

    きっも

    189 = 110 :

    「みんな、ありがとう」

    「さようなら」


    唯は、覚悟した。これから何度繰り返すかわからない迷宮への旅立ちを。


    「待ってください!」

    191 = 110 :

    「あずにゃん…」

    「すいません唯先輩、遅くなってしまって」

    梓は涙をぬぐいながら、力一杯の声で叫ぶ。

    「私は、思い出の中で、いつも笑ってくれてる唯先輩が大好きです!」

    「でも!今ここにいて、すぐ側にいてくれる唯先輩のことはもっと、大大好きなんです!」

    「だからお願いします…」


    梓は小さく、「いなくならないで」とつぶやいた。それが梓の精一杯だった。

    皆が唯を見ていた。
    唯は泣いていた。

    192 = 110 :

    「567521255回目の高校生活かぁ」

    193 = 110 :

    「何言ってるんですか先輩!怒りますよ?」

    「ごめんあずにゃ~ん。なんかこれが本当に現実なのかって思って」

    194 = 157 :

    195 = 110 :

    平沢唯は567521254回の高校生活を抜け出し、初めての朝を迎えた。

    怖いから、という理由で梓に泊まってもらったのは部員の皆には内緒だ。

    197 :

    れんげ「257185172回目の入学式なのん」

    198 = 196 :

    ふと思ったんだけど、天才憂ちゃんなら何回目かのループで気がついて唯ちゃんの裏方で手助けしてそうだよね

    199 = 110 :

    それぞれの歯車が、やっと回り始めた。

    唯達4人は某女子大に進学し、梓もまた、新たな軽音部作りに精を出している。

    「ほんの少しの奇跡と、信じる心が…私の宝物です!」

    唯は大学で自己紹介の時にそう言い放ち、周囲から笑われたが、律達は知っている。

    彼女が、人類史上最長の時間を孤独に耐え抜いて、奇跡を勝ち取った。スーパースターなのだと

    200 = 110 :

    くぅ~疲れましたw これにて完結です!
    実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
    本当は話のネタなかったのですが←
    ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
    以下、唯達のみんなへのメッセジをどぞ

    「みんな、見てくれてありがとう
    ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

    「いやーありがと!
    私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

    「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

    「見てくれありがとな!
    正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

    「・・・ありがと」ファサ

    では、

    唯、律、紬、澪、梓、俺「皆さんありがとうございました!」



    唯、律、紬、澪、梓「って、なんで俺くんが!?
    改めまして、ありがとうございました!」

    本当の本当に終わり


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