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元スレ唯「これで567521251回目の高校生活かぁ」
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平沢唯は、高校生活3年間を無限にループし続けている。彼女はもはやまともな人間としての心を失いつつあった。
唯「入学式行かなきゃ…」
唯「入学式行かなきゃ…」
唯は入学式を終えると、すぐさま職員室に向かう。
唯「山中先生、軽音楽部を設立したいので、申請をお願いします」
唯「山中先生、軽音楽部を設立したいので、申請をお願いします」
唯がかつてさわちゃんと呼び、慕った山中さわ子は、すでにただの先生という認識しかなかった。必要以上に仲良くなる事は、唯の心に重い負担となるためだ。
4月の終わり、田井中律、秋山澪、琴吹紬が部員として入部した。
律「平沢さん、私の事はりっちゃんって呼んで!で、こっちは澪!そっちはムギ!これからよろしくね!」
彼女達は唯が何度高校生活を繰り返して、どんな道を辿ったとしても友人となった。運命ってあるんだね、と唯は内心ずっと思っていた。
律「平沢さん、私の事はりっちゃんって呼んで!で、こっちは澪!そっちはムギ!これからよろしくね!」
彼女達は唯が何度高校生活を繰り返して、どんな道を辿ったとしても友人となった。運命ってあるんだね、と唯は内心ずっと思っていた。
澪「平沢さん、何か楽器できるの?よかったら弾いてみてくれないかな」
唯は567521251回の間にありとあらゆる楽器を経験してきた。カスタネットからコンゴの民族楽器シロフォンまで、彼女は音楽の神とも呼べる存在にまで昇華していた。
唯は567521251回の間にありとあらゆる楽器を経験してきた。カスタネットからコンゴの民族楽器シロフォンまで、彼女は音楽の神とも呼べる存在にまで昇華していた。
律「信じられない…本当に未経験なの?」
紬「素晴らしいわ!こんなに上手な人がいたらとっても楽しくなりそうね」
紬「素晴らしいわ!こんなに上手な人がいたらとっても楽しくなりそうね」
平沢唯は567521251回の時の中で、このループから抜け出すありとあらゆる手段を講じた。だが、そのすべては失敗に終わった。諦めた彼女は300回ほどの高校生活を自宅に引きこもりひたすら神に祈りつつギターの練習に費やした。
気付いた時には彼女の指は
音を置き去りにしていた。
気付いた時には彼女の指は
音を置き去りにしていた。
唯が軽音部メンバーと繋がりを持つのは大きな理由があった。それは、彼女が命よりも大切だと思ったギター、ギー太を手に入れるためであった。お小遣いでは到底届かないそのギターを、琴吹紬のコネにより手に入れること。
唯はいつも、心の中で紬に謝罪を続けている。
唯はいつも、心の中で紬に謝罪を続けている。
軽音楽部での1年はあっという間に過ぎ、唯達は2年へと進級した。
澪「何とかみんな進級できたな!」
律「当たり前だろ!私が唯より低い点数取るわけないじゃん!」
唯「りっちゃんひどい!」
唯は道化を演じるのは息をするよりも簡単だ。その気になれば彼女は学年トップ、いや全国トップの点数を取ることもできる。だが、その結果が周囲の好奇の眼差し、そして秋山澪の嫉妬の末、軽音楽部の瓦解に繋がることを知っている。
澪「何とかみんな進級できたな!」
律「当たり前だろ!私が唯より低い点数取るわけないじゃん!」
唯「りっちゃんひどい!」
唯は道化を演じるのは息をするよりも簡単だ。その気になれば彼女は学年トップ、いや全国トップの点数を取ることもできる。だが、その結果が周囲の好奇の眼差し、そして秋山澪の嫉妬の末、軽音楽部の瓦解に繋がることを知っている。
梓「はじめまして、中野梓です」
あずにゃん、いつからか唯はそう呼ぶのを止めた。馬鹿らしくなったからではなく、彼女を愛しく思えば思うほど辛くなるからだ。
あずにゃん、いつからか唯はそう呼ぶのを止めた。馬鹿らしくなったからではなく、彼女を愛しく思えば思うほど辛くなるからだ。
梓「平沢先輩…すごいです!こんな演奏が出来る人、日本どころか世界にも滅多にいませんよ!」
律「それだけじゃないぞ、唯はベースもドラムもキーボードも、私達の誰より上手いんだからな!」
澪「それを自慢してどうするんだ馬鹿!私達も唯に追いつけるよう努力しなきゃいけないだろ!」
紬「とりあえずお茶にしましょう」
律「それだけじゃないぞ、唯はベースもドラムもキーボードも、私達の誰より上手いんだからな!」
澪「それを自慢してどうするんだ馬鹿!私達も唯に追いつけるよう努力しなきゃいけないだろ!」
紬「とりあえずお茶にしましょう」
唯は最初にこのループの原因を自分自身のせいかと疑い、4520回その検証に費やした。だがその成果は全くと言っていいほど出なかった。
彼女は次に琴吹紬を疑った。自分は彼女について何も知らなかったからだ。
だが琴吹紬は、純粋に軽音部とその仲間を愛しているただの少女であった。475863回目、平沢唯はひたすら彼女に謝り続けた。
だが琴吹紬は、純粋に軽音部とその仲間を愛しているただの少女であった。475863回目、平沢唯はひたすら彼女に謝り続けた。
梓「平沢先輩ってなんていうか大人びてますよね。達観してるというか」
唯「ありがとう中野さん」
梓「私、そんな平沢先輩も好きなんですけど、なんか…こう、平沢先輩ってもっと別の一面もあるんじゃないかなーって思ったり…」
梓「すいません!こんなこと言って!失礼します!」
唯は表情こそ変えなかったが、内心驚いていた。今の梓は本当の唯を知る由はない。永久とも思える時間を過ごし、失いかけていた本当の自分を思い出した気がしたからだ。
唯「もしかしたら今回は…このループから抜け出せるかもしれない」
唯「ありがとう中野さん」
梓「私、そんな平沢先輩も好きなんですけど、なんか…こう、平沢先輩ってもっと別の一面もあるんじゃないかなーって思ったり…」
梓「すいません!こんなこと言って!失礼します!」
唯は表情こそ変えなかったが、内心驚いていた。今の梓は本当の唯を知る由はない。永久とも思える時間を過ごし、失いかけていた本当の自分を思い出した気がしたからだ。
唯「もしかしたら今回は…このループから抜け出せるかもしれない」
唯はこのループから抜け出す方法を5664717523回目から思いついていた。音速を超えた彼女のギター演奏、その速さを光速にまで到達させることで、時空を歪ませられないかと考えたのだ。
本来の地球に…それどころかただの一介の女子高生が光速を超えた運動を行うなど、宇宙全体にとってあり得ないことのはずだ。
宇宙から異物として排除され、この時空間から脱出すること。それが平沢唯が567521251回目でループを終わらせるために用意した策であった。
宇宙から異物として排除され、この時空間から脱出すること。それが平沢唯が567521251回目でループを終わらせるために用意した策であった。
だが、梓の言葉は唯の心に残っていた。出来ることなら、中野梓、田井中律、秋山澪、琴吹紬…彼女たちと別れずに済む方法がないだろうか。
既に唯は、3年生になっていた。
既に唯は、3年生になっていた。
かれてるどころじゃすまないだろうけど
その生活には憧れる
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