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    元スレ唯「憂ー。脳みそが少しこぼれちゃったから、掻き集めてくれない?」

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    152 = 1 :

    「二人は、自殺じゃなかったの?」

    ひどくかすれた声だった。
    確か、あの二人は、カーテンレールにかけたタオルで首を吊って死んだはずだ。
    紬の質問に、憂は氷のように冷たい視線を投げた。

    「普通はそうですよね」

    何が”普通はそう”なんだろうか。
    元より冷静さを欠いている紬の頭では、その答えを出すことはできなさそうだった。
    ただ、黙って目の前の人物を眺めていることしかできない。

    「紬さんにも分かりませんか」

    表情を不機嫌に歪めて、憂は吐き捨てる。

    「あれだけのことをしたんですから。普通は自殺しますよね、ってことです」

    153 = 83 :

    >>151
    いいから早くセックスさせろよ
    お前とセックスしてやる相手なんて俺くらいしか居ないんだからよ

    154 :

    >>123

    155 = 1 :

    「別に最初から殺そうだなんて思っていませんでしたよ。
     だって、二人とも、お姉ちゃんの友達ですから」

    動揺を隠し切れない紬とは対照的に、憂は淡々とした様子で語った。

    「私、律さんがどうしても許せなくて、お姉ちゃんに対する謝罪文を書かせたんです。
     変なことが書かれてないかなって、お姉ちゃんに渡す前に内容を確認したんですけど、
     おかしくて、思わず笑いそうになりましたよ。
     だって、それって、謝罪文というよりも、まるで遺書みたいだったからです。
     その時、ピンときました。以前から殺意に似たようなものは持っていましたが、
     明確に行動に移そうと思ったのはそれが最初です。
     まさか、本当にこんな日が来るなんて、自分でも想像していませんでした。
     私は、気が付くと律さんの首にタオルを巻きつけていたんです」

    156 :

    >>133
    あれから5年も6年も経ってるわけねーだろwwwwww


    えっ?

    157 = 1 :

    「ま、待ってよ……」

    「なんでしょう?」

    やっとのことで紬が声を発すると、憂は無表情のまま首を傾げた。
    紬は一呼吸を置き、なんとか気を落ち着けるように努めながら、言葉を続けた。

    「澪ちゃんも……?」

    「はい。私が殺しました」

    即答だった。
    憂の静かな佇まいは、耳元で半鐘が鳴り響いたかのような衝撃を残して、紬の世界を揺さぶった。

    158 = 9 :

    >>156
    半芝が何言ってんだ

    159 = 81 :

    >>156
    半芝とか脳ミソ入ってるかお前

    160 = 1 :

    「でも」

    口を開きかけた時、紬は吐き気を催した。
    テーブルの上にあったティーカップに震える手を伸ばし、
    冷めてしまった紅茶を這い登ってきた胃液ごと飲み下す。
    乾燥した唇が、カップの淵に張り付いた。

    「警察の人は、自殺に間違いないって」

    両手に持ったカップを膝の上に乗せ、紬は俯いた。
    瞬きと同時に、数粒の涙が零れ落ちる。

    161 = 156 :

    >>158
    この数年の間にiPhoneを使うようになったから全角にできない

    162 :

    iPhoneだができるぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

    163 = 1 :

    「そうですね。うまいこと偽装できましたから。
     それにしても、あれだけの大怪我をした人がちゃあんと自殺できるなんて、
     どうしてそう簡単に判断出来たんでしょう。
     警察なんてね、ほとんどまともに捜査なんてしないんですよ。
     こと病院内での自殺に関してはね」

    憂は変わらず、感情を表に出すことはしなかった。

    「元々、あの二人も死にたかったんじゃないでしょうか。
     抵抗なんて、全くと言っていいほどしませんでしたし」

    憂がテーブルの上に手を伸ばしたのが、紬の視界に入った。
    どうやら目当てはティーカップのようだ。
    紬が俯いたままでいると、クピクピと喉の鳴る音が聞こえた。

    「だって」

    テーブルの上に置かれたカップが、コトリと音を立てる。

    「お姉ちゃんをあんな目に合わせたんですから」

    164 :

    こわひ

    165 = 1 :

    「別に、律ちゃんと澪ちゃんだけが悪いわけじゃ――」

    「紬さんもあの二人の肩を持つんですか!」

    激しい怒号と、何かを叩きつけるような音が響いた。
    それは、憂の右手に持たれた小ぶりなハンマーが、
    テーブルの上にあるティーカップを砕く音だった。

    ――殺される!

    紬は直感する。
    慌てて逃げ出そうとしたが、腰が抜けて立ち上がれず、
    赤ちゃんがするハイハイのような姿勢で窓のある方へと向かった。

    「おかしいんですよ。紬さんも、梓ちゃんも。”頭の中”がどうにかなってるんですか」

    166 :

    続きはよ

    167 = 106 :

    続きを

    168 = 1 :

    背後から冷たい声が響いたかと思うと、すぐに追いつかれてしまった。
    紬はわき腹を蹴り上げられ、小さな呻き声を挙げながら仰向けに転がる。

    「紬さんなら分かってくれると思っていました」

    紬の上に馬乗りになりながらも、憂は表情を全く変えなかった。
    そのまま、静かに右手のハンマーを振りかぶる。

    「や、やめて。憂ちゃん」

    怯えの色を全面に貼り付けた顔を両腕で必死に守り、紬は懇願した。
    が、無慈悲にも、殺意にまみれた一撃は打ち下ろされるのだった。

    171 = 1 :

    何度目かの打撃で、右前腕の尺骨が砕けた。
    紬の顔は苦痛に歪み、喉の奥から悲痛な呻き声が漏れ出る。

    「抵抗しないでください。余計に苦しむだけですよ」

    憂はそう言って、空いている左手で紬の歪んだ右腕を力いっぱい握りしめる。
    絞り出すような唸り声は叫びに変わり、そして、荒い喘ぎとなった。

    「紬さん。痛いですか?」

    紬は、そんな質問に答える余裕などなく、
    右腕の痛みから逃れようと必死にもがいていた。
    固く閉じた瞼から、大粒の涙がいくつも零れ落ちている。

    「もっと、痛かったと思いますよ」

    容赦なくハンマーは叩き下ろされ、そのたびに紬の身体は悲鳴を上げた。

    「お姉ちゃんは、ね」

    172 :

    >>158
    まだこんなこといってるやついたんだ

    173 = 1 :

    血だまりの中で、憂はしばし呆然としていた。
    かたわらには、動かなくなってしまった紬が静かに横たわっている。

    ――お姉ちゃんのからっぽの頭の中には、何が詰まっているんだろう。

    憂は考えていた。
    ふと、ビニール袋に入った、梓の”頭の中”が目に留まる。

    ――そして。

    憂は、律のことを思った。澪のことを思った。梓のことを、紬のことを思った。
    ひとりぼっちでいる、姉のことを思った。

    ――私の頭の中には。

    今は、結果だけが残っている。憂の頭の中に。

    ――いったい。

    4人を殺したという。

    ――何が。

    記憶。

    176 = 3 :

    どうやって尺骨だけ正確に壊せるんだよwwwwww

    177 = 156 :

    (尺骨ってどこだよ)

    178 = 9 :

    亜人でやってただろ

    179 = 1 :

    5月14日。午後1時。

    「あー。今日も来てくれてありがとねぇ。みんなー」

    大きな窓から入る太陽光を、真っ白な部屋が反射していて眩しいくらいだった。
    病室のベッドの上で一人、唯が笑顔で話し続けている。

    「何、あれ」

    換気のためにそうしたのだろうか。
    開け放たれたドアの前に、中年女性が立っている。

    「あの子、事故で頭おかしくなっちゃったんですって。
     いもしない友達や家族と、ずっと一人で話しているらしいわよ」

    クスクス、という笑い声。

    「私たちも脳の病気だけど、ああはなりたくないわね」

    「ほんとそうよねぇ。現実と妄想の区別くらいはつけておきたいわ」

    笑い声がひとつ、病室から遠ざかって行った。

    180 :

    >>177
    手首の小指側の出っ張りから肘まである骨
    内側のより細いから折れやすい

    181 = 1 :

    ――お姉ちゃん。

    「あー。憂も来てくれたんだぁ」

    ――思い出って、どうして綺麗だか知ってる?

    「なんだかすごく久しぶりに会った気がするよぉ。毎日会ってるはずなのにねぇ」

    ――それはね。

    「律ちゃん達が持ってきたお菓子があるから、一緒に食べようよ」

    ――”頭の中”に、あるからなんだよ。

    終わり

    183 = 127 :

    おつんつんおだお~

    184 = 1 :

    読んでくれた方、レスくれた方、ありがとうございました。

    185 = 22 :

    乙乙

    186 = 174 :

    乙素晴らしい鬱具合だった

    187 :

    『破ァァァーーーー!!!』

    叫び声が聞こえた
    力強くも優しさに満ち溢れた声、どこかで聞いたことがある
    そう、寺生まれのTさんの叫び声だ

    Tさん「危ないところだったな、こいつは人に悪夢を見させる妖怪、枕返しだ」

    目を開けるとそこには得体の知れない生き物のような物体を手にしたTさんが立っていた

    Tさん「君が今体験した事はこいつが見せた悪夢ってところだ」

    ボヤけた頭にTさんの言葉がスッと入ってくる
    ああ、そうか今のは悪夢だったのか

    Tさん「じゃあな、こいつは二度と悪さができないよう封印しておくよ」

    去っていくTさんの後ろ姿を見ながら、胸をなでおろした紬は思った

    「寺生まれってスゴイ」

    188 :


    ザオラル!

    190 = 81 :

    >>184
    一方的に感謝されても困るね

    191 = 115 :

    今度こそトラックに轢かれないで済むかと思ったら結局交通事故じゃないですかー
    唯さん以上にトラックと相性のいいキャラはいないというのに

    192 :

    >>1
    なんかなつかしい思いになったわ

    193 :

    乙!良かった

    194 :

    乙面白かった

    196 :


    なかなかよかった

    197 = 166 :

    おつ
    おもろかった


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