俺・・・

お前パーティに入ってないのかよ……

勇者「到着ーっ！」

僧侶「あははっ、こんな大きな船が来てきっと港の人たちも……」

勇者「……」

僧侶「きゃっ！？」

僧侶「ちょっと、いきなり立ち止まらないでよ……………えっ…？」

「おい、動くなよ」

「抵抗したら…分かってるよな」

僧侶「な……何……この…モンスターの…数………」

俺君は何者なんだ……

雑用かよ

俺なんだから無職だろ

俺が俺すぎて悲しくなってくる

「ご苦労さま」

俺「！！？」

勇者「その声……！」

魔法使い「予定通りね」

僧侶「ちょ、ちょっと！魔法使い！何して……」

魔法使い「予定通りって言ったでしょ」

勇者「ま……魔法……使い……？」

僧侶「魔法使い、じ、冗談やってる場合じゃ……！」

魔法使い「縛って」

「任せとけ」

僧侶「わっ……ま、魔法使い！！」

勇者「な……おい！どういう事だよ！！」

魔法使い「……」

俺「っ……」

「どういうことも何も…」

「おめーらがスパイに気づけなかったマヌケって事だよな？」

「ブッハハハハハハ！！」

勇者「……………」

僧侶「そ……んな……」

俺さんの逆襲が始まる…

おっ薄い展開か？

魔法使い「そういう事ね。船の行き先をあらかじめバラしといたのよ」

勇者「お前………！！！」

魔法使い「あ、そうそう。この前ゴーレムに襲われたわよね。あれね、偶然だと思った？」

僧侶「まさか……」

魔法使い「ふふっ。あははっ、あはっ、きゃはははは！！そうよ！私が手引きしたのよ！！」

僧侶「魔法使い………魔法使いぃぃぃ！！！！！！！！」

「連れて行け」

俺「っ」

「おめーらは明後日に処刑される。ま、騙されてたのは同情するぜ」

ｶﾞｼｬﾝｯ

勇者「…………」

僧侶「アイツ……アイツ……！」

僧侶「勇者！！勇者はアイツが憎くないの！！？」

勇者「それより、どうやってここを脱出するか考えよう」

僧侶「あ……勇…者……」

勇者「……それに、魔法使いが裏切った理由もまだ……」

僧侶「………」

俺「………」

俺も捕まったのか

「おい」

勇者「！」

「そこの男。お前は解放だ」

俺「！！！」

僧侶「俺……！」

「おっと。示し合わせても無駄だぜ。コイツには明後日まで見張りをつけとくからな」

ガシャンッ

僧侶「勇者…」

勇者「……大丈夫。俺も何か考えてくれるはず」

僧侶「ねえ……ボク、まだ死にたくない……勇者…」

勇者「………」

ボコッ

「ぐはっ」

俺「……」

今思うとパーティ構成偏ってるな
戦士とかいないのか

はよ

>>67
魔法(物理)なんだろ

勇者「………」

僧侶「勇者……、～……」

勇者「あ……僧…侶…やめて…僧侶の体力を、僕になんて……」

僧侶「フフフ、そんな顔しないで。勇者さまでしょ？みんなの希望なんだから、キミは…」

勇者「でも…僕はこんな状況すら何とか出来ないし…」

僧侶「きっと出来る。勇者なら」

僧侶「わたしの、勇者さま」

僧侶「……っ…、…………」

勇者「そ……僧侶？」

勇者「僧侶…僧侶！」

「交代だ」

「………」

「………」

勇者「僧侶………僧侶………僧侶……」

「………」

勇者「……？」

ガチャ……

勇者「！！」

「……」ボロボロボロッ……

土くず「……」

俺はいったい何をやってるんだ

俺は奴隷なの？

俺は黒幕だろ

「おい！！勇者が脱走した！！」

「辺りで持ち主不明のゴーレムも暴れてる！！」


勇者「どけどけどけっ！！」

僧侶「はあっ、はあっ」

勇者「大丈夫だからな、僧侶」

僧侶「勇、者」

魔法使い「………ずいぶん好き勝手やってくれたじゃない」

勇者「………！！」

僧侶「魔法使い…！！」

崩れたのは見張り？

つまり俺君は土使いか

魔術師だろ

俺「…」

魔法使い「私が裏切った理由、まだ伝えてなかったわね」

勇者「どうしてだよ……仲良くはなかったけど…それなりに上手くやってたのに」

魔法使い「ふふふ……それはね。金よ」

勇者「………金…って……魔王を倒せは僕たちだって…」

魔法使い「本気？勇者の出発にボロ装備持たせたあのケチな王様が？」

勇者「…！」

魔法使い「それだけじゃないわ。あの国は富裕層が権利を独占してんのよ」

魔法使い「下は奴隷同然に使われるだけ。だから、それを許せないから、アイツを、私は…ッ」

俺「」がつっ

魔法使い「う″ぐぅっ！？」

男女平等不意打ち

勇者「！」

僧侶「この……裏切り者っ！！！」ボコッ

魔法使い「あ″っ！！」

僧侶「このっ！お前は、お前は、金に目が眩んで、ボクたちをっ！！」ｸﾞｼｬｸﾞｼｬ

魔法使い「や″……や″め……い″あ″っ……ぐぶぅうっ……！！」

僧侶「許さない、勇者を、裏切るなんて！！」ｸﾞｼｬｸﾞｼｬ

魔法使い「や″…だっ　た　たす　けっ　ごっ　あ″っ……」

グシャグシャとは……

僧侶の武器といえばメイスやらフレイルやらモーニングスターだから

僧侶が典型的なクズじゃないか

勇者「僧侶！」

僧侶「っ……」

勇者「俺、脱出しよう」

俺「！」こく

勇者「船は使えるか……？」

俺「制圧済みだ」

勇者「よし！」

俺「………」

俺「(俺のゴーレムはすぐ崩れるような代物だったのに、どうしてあそこまで持ったんだろう？)」

魔法使い「」ﾋﾞｸｯﾋﾞｸｯ

俺「……」たったったっ

俺優秀

制圧済みだ

優秀だなおい

制　圧　済　み

勇者「はあ……はあ……」

僧侶「あぅ……」

勇者「……僧侶」

僧侶「………魔法使い……」

勇者「………」

僧侶「どうして……」

勇者「……とにかく、僕たちは魔王を倒すんだ」

僧侶「………」

勇者「今は休んで」

僧侶「…」ちゅっ

勇者「…」ちゅっ

俺……さん

俺君はゴーレムとﾁｭｯﾁｭしてるな

…

勇者「連中はこの船を使うつもりだったみたいだね」

僧侶「凄い量の物資だよ…」

俺「……」

勇者「え？剣？……この倉庫にあった……？」

僧侶「……強そうな剣だね」

勇者「……」

勇者「分かった。僕が使おう」

僧侶「…勇者。このまま海に居てもしょうがないよね」

勇者「……ああ。本拠地まで乗り込もう。トップを倒してケリをつける」

俺くんは魔法使いルートに進んでほしい

勇者「……陸だ」

僧侶「…やっぱり、もう待ち伏せが…」

勇者「………」

勇者「行くぞ！！」

僧侶「うん！」

勇者「邪魔だ！どけ！！」

僧侶「ボクだって少しくらいの魔法なら！」

勇者「！僧侶危ない！」

僧侶「あっ………ご、ごめん…」

勇者「怪我はないか」

僧侶「う…うん……！」

魔法使い「魔界までいきなり来るなんて。正気を失ったのかしら。それとも本物のバカ？」

僧侶「！！！！」

魔法使い「あはははっ！いずれにせよおしまいね！消えなさい！！雑魚が！！」ﾊﾞｼｭｳｳﾝｯ

僧侶「うっ…！」

勇者「僧侶！！」

僧侶「平気…！任せて！」

勇者「……ああ！」

魔法使いルートくるー？

魔法使い「はっ、押されてる一方じゃない！よっわいわね！きゃははははは！」

僧侶「……っ！」

僧侶「(魔法使いはゴリ押しを基本にしてるから……耐えれば……！)」

魔法使い「どうしたの！安心しなさい、大好きな勇者もすぐに送ってあげるから！！」

魔法使い「これでトドメよ！！」

魔法使い「……は……？で、ない？」

僧侶「MP切れ！今だ！！」

魔法使い「んう」

僧侶「はああああっ！！」グシャッ！

魔法使い「い″……い″あ″っ！！」

僧侶のグシャがほんと怖い