私的良スレ書庫
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元スレ女騎士「くっ……。殺せ」 エルフ「ちょっと! アンタばっかりずるいわよ!」

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女騎士「ごぷっ……?」
エルフの殺意が、女騎士の腹部にめり込んだ。
痛み、苦しみに耐えかね前傾に体を倒した女騎士の無防備な背中に、
エルフの純粋なる悪意が襲い掛かる。
女騎士「が……っ!」
渾身の力で地面に叩きつけられ、女騎士の鼻から、口から、目から、鮮血が飛び散る。
エルフ「ひゃああああああああああっ!!!!!!!」
エルフは組んだ両手を、女騎士の後頭部に全体重を乗せて振り下ろす。
誇り高き王宮の戦士の頭部は、ザクロのように弾け散った。
エルフの殺意が、女騎士の腹部にめり込んだ。
痛み、苦しみに耐えかね前傾に体を倒した女騎士の無防備な背中に、
エルフの純粋なる悪意が襲い掛かる。
女騎士「が……っ!」
渾身の力で地面に叩きつけられ、女騎士の鼻から、口から、目から、鮮血が飛び散る。
エルフ「ひゃああああああああああっ!!!!!!!」
エルフは組んだ両手を、女騎士の後頭部に全体重を乗せて振り下ろす。
誇り高き王宮の戦士の頭部は、ザクロのように弾け散った。
エルフ「うふっ……。うっふぇっふぇっへっへぇ……」
潰れた女騎士の頭部をしばらく弄んでいたエルフであったが、
不気味な笑い声を立ててゆっくりと立ち上がった。
エルフ「うっへっへえ……。これで、邪魔者は、もういなぁい……」
だらしなく両腕を下げ、あらゆる体液にまみれた体を揺らして、
天を仰ぐようにしながら徐々に体を後ろに回す。
その視線の先にはオークがいた。
エルフ「ねぇ、オーク。これで私たち、二人っきりだよぉ……。
これからはのんびり楽しみましょうねぇ……」
狂気に染まった瞳で、口の端からぬるい呼吸を漏らし、
エルフは全身で笑いながら、呟く。
オークは、真剣な表情でそれを見つめ、やがて口を開いた。
オーク「>>109」
潰れた女騎士の頭部をしばらく弄んでいたエルフであったが、
不気味な笑い声を立ててゆっくりと立ち上がった。
エルフ「うっへっへえ……。これで、邪魔者は、もういなぁい……」
だらしなく両腕を下げ、あらゆる体液にまみれた体を揺らして、
天を仰ぐようにしながら徐々に体を後ろに回す。
その視線の先にはオークがいた。
エルフ「ねぇ、オーク。これで私たち、二人っきりだよぉ……。
これからはのんびり楽しみましょうねぇ……」
狂気に染まった瞳で、口の端からぬるい呼吸を漏らし、
エルフは全身で笑いながら、呟く。
オークは、真剣な表情でそれを見つめ、やがて口を開いた。
オーク「>>109」
オーク「塾あるから」
エルフ「えっ」
オークは気だるそうに言い放つと、大きなバッグを背負って踵を返した。
エルフはしばし呆然とその背中を見つめていたが、
やがて弾かれたように駆け出すと、その大きくて毛深い背中に取り付いた。
エルフ「なんでぇ……っ! 私、オークのために人まで殺したのにぃ……っ!」
涙ながらに、必死の形相でエルフは訴える。
オークは振り返ると、さも面倒くさそうに、蔑んだ目でため息を吐く。
オーク「俺がいつ女騎士を殺してくれって頼んだの? 君が勝手にやったことだろ」
エルフ「えっ」
オークは気だるそうに言い放つと、大きなバッグを背負って踵を返した。
エルフはしばし呆然とその背中を見つめていたが、
やがて弾かれたように駆け出すと、その大きくて毛深い背中に取り付いた。
エルフ「なんでぇ……っ! 私、オークのために人まで殺したのにぃ……っ!」
涙ながらに、必死の形相でエルフは訴える。
オークは振り返ると、さも面倒くさそうに、蔑んだ目でため息を吐く。
オーク「俺がいつ女騎士を殺してくれって頼んだの? 君が勝手にやったことだろ」
エルフ「そんな……! そんなのって……っ!」
信じられないという風に首を振ると、エルフはその場に膝をついた。
エルフ「そんなのってないよぉ……っ!」
自身の犯してしまった取り返しのつかない過ちと、
後悔の念に押しつぶされるようにして地面に突っ伏し、
エルフは慟哭を漏らす。
オークはそれに一瞥もくれずに足を速める。
オーク「君達みたいな無能と、気まぐれでも遊んであげてたことに感謝して欲しいよ。
本来ならば、俺の走るレールと、君達の走るレールは交じるわけがないんだから」
信じられないという風に首を振ると、エルフはその場に膝をついた。
エルフ「そんなのってないよぉ……っ!」
自身の犯してしまった取り返しのつかない過ちと、
後悔の念に押しつぶされるようにして地面に突っ伏し、
エルフは慟哭を漏らす。
オークはそれに一瞥もくれずに足を速める。
オーク「君達みたいな無能と、気まぐれでも遊んであげてたことに感謝して欲しいよ。
本来ならば、俺の走るレールと、君達の走るレールは交じるわけがないんだから」
塾講師「で、あるからして」
オーク「ちょっと待ってください」
塾講師「……何かな。オーク君」
オーク「脳と言うものは、現代の医学でもはっきりとしたことが分かってないのですから、
”これはこうである”と、断言するのは避けた方がいいと思いますけど。
ノーベル賞を取った医師の治療法が間違っていたということも、実際に起こっていますし」
塾講師「……これは受験用の勉強だからね。試験だけ通ればいいんだよ」
オーク「……すいません。随分低レベルな授業内容だったので、口を出してしまいましたが。
どうやら、あなた自身が低レベルな人間だったからのようですね。
俺はこれで失礼します。あなたと話しているくらいなら、
指毛の数でも数えていた方がよっぽど有意義なようです」
オークはそう言い残すと、唖然とする講師と生徒を残して教室を後にした。
オーク「ちょっと待ってください」
塾講師「……何かな。オーク君」
オーク「脳と言うものは、現代の医学でもはっきりとしたことが分かってないのですから、
”これはこうである”と、断言するのは避けた方がいいと思いますけど。
ノーベル賞を取った医師の治療法が間違っていたということも、実際に起こっていますし」
塾講師「……これは受験用の勉強だからね。試験だけ通ればいいんだよ」
オーク「……すいません。随分低レベルな授業内容だったので、口を出してしまいましたが。
どうやら、あなた自身が低レベルな人間だったからのようですね。
俺はこれで失礼します。あなたと話しているくらいなら、
指毛の数でも数えていた方がよっぽど有意義なようです」
オークはそう言い残すと、唖然とする講師と生徒を残して教室を後にした。
オーク「ふん。まったく無駄な時間を過ごしたな」
不機嫌そうなオークが、憤慨しながら塾から出てきた。
オーク「こんなことならキッチンまわりの掃除でもしていた方が……?」
突然、衝撃を受けた。
オークがゆっくりと顔を向けると、何者かがぶつかってきたのだと分かる。
自分より一回り小さいその影は、かすかに震えながら、ケタケタと声を漏らしていた。
エルフ「えふふっ……。うふふふふふ……。これであなたも地獄行きだねぇ……」
生ぬるい感触がして、オークは自身のわき腹に手を触れた。
灼けるような熱さと、凍てつくような冷たさを同時に感じ、
わき腹から上げた手を眺めると、震えるそれは真っ赤な鮮血に染まっていた。
不機嫌そうなオークが、憤慨しながら塾から出てきた。
オーク「こんなことならキッチンまわりの掃除でもしていた方が……?」
突然、衝撃を受けた。
オークがゆっくりと顔を向けると、何者かがぶつかってきたのだと分かる。
自分より一回り小さいその影は、かすかに震えながら、ケタケタと声を漏らしていた。
エルフ「えふふっ……。うふふふふふ……。これであなたも地獄行きだねぇ……」
生ぬるい感触がして、オークは自身のわき腹に手を触れた。
灼けるような熱さと、凍てつくような冷たさを同時に感じ、
わき腹から上げた手を眺めると、震えるそれは真っ赤な鮮血に染まっていた。
オーク「なんで……。君が……」
数歩後ずさり、青ざめた顔でオークは問いかける。
眼前にはギラギラとした目を剥き、
口元のみで笑っているエルフが肩を震わせていた。
オーク「君は……、俺を好きだったはずだろう……」
失血により遠のく意識に膝をつき、
オークは激痛に耐えるように体を丸める。
エルフ「えっへへぇ……。うふぇふぇふぇふぇふぇふぇ……」
その頭上から。狂ったような笑い声が降ってきた。
数歩後ずさり、青ざめた顔でオークは問いかける。
眼前にはギラギラとした目を剥き、
口元のみで笑っているエルフが肩を震わせていた。
オーク「君は……、俺を好きだったはずだろう……」
失血により遠のく意識に膝をつき、
オークは激痛に耐えるように体を丸める。
エルフ「えっへへぇ……。うふぇふぇふぇふぇふぇふぇ……」
その頭上から。狂ったような笑い声が降ってきた。
オークは冷たいアスファルトに倒れ込み、顔だけを上に向けた。
薄ぼんやりと歪んだ景色に、歪んだ顔が揺れている。
エルフ「みんなぁ……。オークを送ったら、私もすぐそっちに行くからねぇ……」
エルフは両手を広げると、右手に持った真っ赤なナイフを天にかざし、
笑い声とも奇声ともとれる声を張り上げた。
エルフ「ひえええええええっ!!! ひゃあああああああああっ!!!!」
薄れゆく意識の中で、オークはそれだけを聞いていた。
薄ぼんやりと歪んだ景色に、歪んだ顔が揺れている。
エルフ「みんなぁ……。オークを送ったら、私もすぐそっちに行くからねぇ……」
エルフは両手を広げると、右手に持った真っ赤なナイフを天にかざし、
笑い声とも奇声ともとれる声を張り上げた。
エルフ「ひえええええええっ!!! ひゃあああああああああっ!!!!」
薄れゆく意識の中で、オークはそれだけを聞いていた。
看護師「先生! 急患の容体が……!」
オーク「ああ、分かった。すぐに行く」
仮眠中だったオークは、白衣を羽織るとすぐに部屋を出た。
集中治療室に向かいながら、先程見ていた夢のことを思い出し、
わき腹にそっと、手を触れる。
あれから十数年が過ぎていたが、残った傷跡が、その存在を主張していた。
看護師「急いでくださいっ!」
オーク「……ああ。分かっている」
オーク「ああ、分かった。すぐに行く」
仮眠中だったオークは、白衣を羽織るとすぐに部屋を出た。
集中治療室に向かいながら、先程見ていた夢のことを思い出し、
わき腹にそっと、手を触れる。
あれから十数年が過ぎていたが、残った傷跡が、その存在を主張していた。
看護師「急いでくださいっ!」
オーク「……ああ。分かっている」
看護師「……はぁ。長かったですね」
オーク「一命は取りとめたが、まだ予断は許さない状況だ。気は抜くなよ」
看護師「はい!」
難しい手術を終え、オークは再び仮眠室へ向かいかけたが、
ふと、また夢のことを思い出し、仮眠室とは反対の方向へと歩き始めた。
闇の中を前進し、そしてすぐに、厳重に施錠された部屋の前へとたどり着く。
オーク「……もう少し、辛抱してくれよ」
オーク「一命は取りとめたが、まだ予断は許さない状況だ。気は抜くなよ」
看護師「はい!」
難しい手術を終え、オークは再び仮眠室へ向かいかけたが、
ふと、また夢のことを思い出し、仮眠室とは反対の方向へと歩き始めた。
闇の中を前進し、そしてすぐに、厳重に施錠された部屋の前へとたどり着く。
オーク「……もう少し、辛抱してくれよ」
重厚な音を立てて、扉は開かれた。
真っ暗な部屋の中心には二つのベッドがあり、
その上にたくさんの管に繋がれた人間が、それぞれ寝かされている。
オーク「君達は、絶対に俺が救ってみせる」
最初はほんの遊びのつもりだった。
医者になる前に、重篤な患者を少しからかってやろう。
そんな気持ちで始めた、半ばボランティアのような作業。
些細な気まぐれは、大きな濁流となってお互いの人生を飲み込んでいった。
真っ暗な部屋の中心には二つのベッドがあり、
その上にたくさんの管に繋がれた人間が、それぞれ寝かされている。
オーク「君達は、絶対に俺が救ってみせる」
最初はほんの遊びのつもりだった。
医者になる前に、重篤な患者を少しからかってやろう。
そんな気持ちで始めた、半ばボランティアのような作業。
些細な気まぐれは、大きな濁流となってお互いの人生を飲み込んでいった。
いつしか彼女たちは、オークのことを本気で愛し始めた。
それも自分たちが作り上げた妄想の中でだ。
オークはそれに付き合い、そして生死の境をさまよった。
当時に確立されていた治療法では、どうあっても彼女たちを救うことはできない。
オークは決心した。
この手で、いつの日か彼女たち救い出してやろうと。
オークもまた、彼女たちのことを愛し始めていたのだった。
それも自分たちが作り上げた妄想の中でだ。
オークはそれに付き合い、そして生死の境をさまよった。
当時に確立されていた治療法では、どうあっても彼女たちを救うことはできない。
オークは決心した。
この手で、いつの日か彼女たち救い出してやろうと。
オークもまた、彼女たちのことを愛し始めていたのだった。
オーク「俺の事が、分かる?」
ゆっくりと目を開けた女性は、しばしきょとんとした顔をしていた。
目をしばたたかせ、オークのことを見つめている。
エルフ「……ごめん、なさい」
謝罪の言葉を発すると、みるみるうちに瞳に涙が溜まり、声を上げて泣き始めた。
エルフ「わああああああっ! ごめんなさいっ! ごめんなさいいいっ!」
オークはかすかに笑みを漏らす。
横に視線を送ると、看護師と目が合った。
看護師「どうやら、治療は成功のようですね。記憶も意識も、はっきりとしています」
ゆっくりと目を開けた女性は、しばしきょとんとした顔をしていた。
目をしばたたかせ、オークのことを見つめている。
エルフ「……ごめん、なさい」
謝罪の言葉を発すると、みるみるうちに瞳に涙が溜まり、声を上げて泣き始めた。
エルフ「わああああああっ! ごめんなさいっ! ごめんなさいいいっ!」
オークはかすかに笑みを漏らす。
横に視線を送ると、看護師と目が合った。
看護師「どうやら、治療は成功のようですね。記憶も意識も、はっきりとしています」
オーク「謝るのは俺にじゃないだろう? 隣にいる、君の友達に謝らないと」
優しく諭すようなオークのその言葉に、
ベッドの上で泣きじゃくっているエルフは顔を横に向けた。
隣のベッドでは、女騎士が顔の半分を布団で隠して、こちらの様子を窺っている。
エルフ「あ……」
女騎士の額には、未だ痛々しい傷跡が残されていた。
永きに渡りお互いが意識を失う直線に、
エルフが椅子で殴りつけた際についたものだ。
女騎士「……ぁ」
エルフと目が合うと、怯えた表情で、女騎士は布団に顔をうずめてしまう。
優しく諭すようなオークのその言葉に、
ベッドの上で泣きじゃくっているエルフは顔を横に向けた。
隣のベッドでは、女騎士が顔の半分を布団で隠して、こちらの様子を窺っている。
エルフ「あ……」
女騎士の額には、未だ痛々しい傷跡が残されていた。
永きに渡りお互いが意識を失う直線に、
エルフが椅子で殴りつけた際についたものだ。
女騎士「……ぁ」
エルフと目が合うと、怯えた表情で、女騎士は布団に顔をうずめてしまう。
エルフ「あの……。ご、ごめんねぇ……?」
おずおずとエルフが声をかける。
布団に完全に潜り込んでしまっていた女騎士が、
再びゆっくりと顔半分だけ覗かせた。
女騎士「ぅ、ぅん。いいよぉ……」
病室には、柔らかな日が差し込んでいる。
止まっていた二人の時計は、ゆっくりとだが今動き始めた。
治療はこれからも続いていくことだろう。
しかし。この三人ならばうまくやっていけるであろうという半ば確信めいた思いを、
この場にいる全員が、うっすらとではあるものの、心の内にしまい込んでいた。
窓の外では、みんなの運命を祝福するように、緑樹が風に揺らめいている。
終わり
おずおずとエルフが声をかける。
布団に完全に潜り込んでしまっていた女騎士が、
再びゆっくりと顔半分だけ覗かせた。
女騎士「ぅ、ぅん。いいよぉ……」
病室には、柔らかな日が差し込んでいる。
止まっていた二人の時計は、ゆっくりとだが今動き始めた。
治療はこれからも続いていくことだろう。
しかし。この三人ならばうまくやっていけるであろうという半ば確信めいた思いを、
この場にいる全員が、うっすらとではあるものの、心の内にしまい込んでいた。
窓の外では、みんなの運命を祝福するように、緑樹が風に揺らめいている。
終わり
読んでくれた方、レスくれた方、ありがとうございました。
スレ立てた時はエロかバトルになるかと思ったんですが、どちらにもならなかったですね。
スレ立てた時はエロかバトルになるかと思ったんですが、どちらにもならなかったですね。
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