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元スレP「アイドルたちでブラスバンドですか?」
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貴音「先ほどから気になってきたのですが、ずっと抱えているその封筒は?」
P「! おっと、つい抱えたままだったな」
貴音「……なるほど。ふふっ」
P「……わかるか。皆にはまだナイショな。驚かせてやりたいから」
貴音「ええ、構いませんよ……まったく、あなた様はいけずです」
伊織「おはよう」
やよい「おはようございますー!」
P「お」
P「! おっと、つい抱えたままだったな」
貴音「……なるほど。ふふっ」
P「……わかるか。皆にはまだナイショな。驚かせてやりたいから」
貴音「ええ、構いませんよ……まったく、あなた様はいけずです」
伊織「おはよう」
やよい「おはようございますー!」
P「お」
貴音「おはようございます。水瀬伊織、よろしければ、本日、私の音程のちぇっくに付き合ってはいただけませんか?」
伊織「貴音の? ふーん、別にいいわよ。でも、もう貴音はだいぶ直ってきてると思うけどね」
貴音「ふふ、どうせでしたら、より高みを目指したいですから……」
P「やよい」
やよい「おはようございますっ、プロデューサー。昨日はありがとうございましたー!」
P「ああ、どういたしまして。……それよりやよい、ちょっといいか」
P「後でお前にプレゼントがある」
やよい「ぷ、プレゼントですか?」
P「そうだ。あとで渡すから、それを覚えておいてくれ」
やよい「???」
P「よしっ。おおーい! ちょっとみんな、すまないが一度集まってくれー!」
伊織「貴音の? ふーん、別にいいわよ。でも、もう貴音はだいぶ直ってきてると思うけどね」
貴音「ふふ、どうせでしたら、より高みを目指したいですから……」
P「やよい」
やよい「おはようございますっ、プロデューサー。昨日はありがとうございましたー!」
P「ああ、どういたしまして。……それよりやよい、ちょっといいか」
P「後でお前にプレゼントがある」
やよい「ぷ、プレゼントですか?」
P「そうだ。あとで渡すから、それを覚えておいてくれ」
やよい「???」
P「よしっ。おおーい! ちょっとみんな、すまないが一度集まってくれー!」
亜美「どしたの兄ちゃん?」
真美「真美たち、ウォームアップも終わって練習し始めたところなのにー」
P「そいつはすまなかった。しかし、大事なことなんでな」
貴音「ふふ」
響「? たかね、何笑ってんの?」
律子「どういう要件ですか?」
あずさ「あらあら、何かしら」
やよい「???」
P「今日! 新しく楽譜を配る!」
真美「真美たち、ウォームアップも終わって練習し始めたところなのにー」
P「そいつはすまなかった。しかし、大事なことなんでな」
貴音「ふふ」
響「? たかね、何笑ってんの?」
律子「どういう要件ですか?」
あずさ「あらあら、何かしら」
やよい「???」
P「今日! 新しく楽譜を配る!」
春香「おおおっ!」
真「ついに着ましたか!」
P「ああ。4曲構成のうち、残りの2曲がついに届いた! ようやくだ!」
律子「できますかね? 確かにもともと4曲ってことで局に通した話ですけど」
P「完璧にとは言わないさ。それでも、形にはなると思ってる」
響「新しい曲は何になったの!?」
雪歩「き、気になりますぅ!」
社長「私も聞いていないからな、うーむ、早く発表してくれたまえ!」
P「わかりました。まずひとつ、三曲目は……」
真「ついに着ましたか!」
P「ああ。4曲構成のうち、残りの2曲がついに届いた! ようやくだ!」
律子「できますかね? 確かにもともと4曲ってことで局に通した話ですけど」
P「完璧にとは言わないさ。それでも、形にはなると思ってる」
響「新しい曲は何になったの!?」
雪歩「き、気になりますぅ!」
社長「私も聞いていないからな、うーむ、早く発表してくれたまえ!」
P「わかりました。まずひとつ、三曲目は……」
【眠り姫 (吹奏楽アレンジver)】
千早「!」
春香「千早ちゃんの!」
P「ああ。千早にはティンパニばっかりさせてきてたが……歌がメインだと約束したしな」
P「千早の歌を、最も活かせる歌はなんだろう……とずっと考えてきてな。結果、これになった」
千早「私の、ために……」
P「ああ。しっかり頼むぞ。この曲の主役はお前だ」
千早「…っはい! あ、あの! 必ず! 必ず最高のものにしてみせます!」
P「いい返事だ」
P「それと……この曲にした理由は他にもあってな」
伊織「他の理由?」
P「律子なら、わかるかもな」
律子「? ………………―――! ああ、なるほど! 考えましたね、プロデューサー」
千早「!」
春香「千早ちゃんの!」
P「ああ。千早にはティンパニばっかりさせてきてたが……歌がメインだと約束したしな」
P「千早の歌を、最も活かせる歌はなんだろう……とずっと考えてきてな。結果、これになった」
千早「私の、ために……」
P「ああ。しっかり頼むぞ。この曲の主役はお前だ」
千早「…っはい! あ、あの! 必ず! 必ず最高のものにしてみせます!」
P「いい返事だ」
P「それと……この曲にした理由は他にもあってな」
伊織「他の理由?」
P「律子なら、わかるかもな」
律子「? ………………―――! ああ、なるほど! 考えましたね、プロデューサー」
亜美「えっ、りっちゃんわかったの?」
律子「あんたらよ。亜美、真美」
真美「え"っ、真美たち?」
P「【眠り姫】の魅力は、ボーカルの高いトーンと、それに対となって響き渡る重低音にある」
P「お前たちベーストリオには、音量抑えろと言ってきたが……しかし、その迫力のある音量は同時に、活かしてもみたかったんだよ」
真美「やったーぃ!」
亜美「マジかっ! うっひょー、テンションあがってきたぜえぇーいぇぁっ!」
真「有難うございますっ! プロデューサー!」
P「おっと……真。お前はまだ、礼を言うには早い」
真「へ?」
P「そして2つめ! トリを飾る曲がこれだ!」
律子「あんたらよ。亜美、真美」
真美「え"っ、真美たち?」
P「【眠り姫】の魅力は、ボーカルの高いトーンと、それに対となって響き渡る重低音にある」
P「お前たちベーストリオには、音量抑えろと言ってきたが……しかし、その迫力のある音量は同時に、活かしてもみたかったんだよ」
真美「やったーぃ!」
亜美「マジかっ! うっひょー、テンションあがってきたぜえぇーいぇぁっ!」
真「有難うございますっ! プロデューサー!」
P「おっと……真。お前はまだ、礼を言うには早い」
真「へ?」
P「そして2つめ! トリを飾る曲がこれだ!」
【自転車 (吹奏楽アレンジver)】
あずさ「まあ!」
雪歩「真ちゃんのっ!」
真「じ、自転車っ! ホントですか!? ホントなんですね!?」
P「ああ、本当だ! これをトリに持ってくる! 真には、ここでカラーガードをしてもらうぞ!」
真「やっ――……」
真「……ったぁ――っ! めちゃくちゃ嬉しいですよ! プロデューサー!」
春香「むむ、ちょっと悔しいけど、でも【自転車】なら……」
響「確かに、最後を賑やかに終わるにぴったりかもね!」
社長「いい選曲をしたねえ、キミィ」
P「ははは、ありがとうございます……それと、これも、真のためだけというわけじゃない」
あずさ「まあ!」
雪歩「真ちゃんのっ!」
真「じ、自転車っ! ホントですか!? ホントなんですね!?」
P「ああ、本当だ! これをトリに持ってくる! 真には、ここでカラーガードをしてもらうぞ!」
真「やっ――……」
真「……ったぁ――っ! めちゃくちゃ嬉しいですよ! プロデューサー!」
春香「むむ、ちょっと悔しいけど、でも【自転車】なら……」
響「確かに、最後を賑やかに終わるにぴったりかもね!」
社長「いい選曲をしたねえ、キミィ」
P「ははは、ありがとうございます……それと、これも、真のためだけというわけじゃない」
貴音「と、おっしゃいますと?」
P「やよい」
やよい「は、はいっ」
P「この選曲は、お前を見て決まったんだ」
やよい「――えっ? ええっ?」
律子「どういうことですか? プロデューサー。いまいち要領を得ないんですが……」
雪歩「私も、ちょっとよく……」
P「雪歩。【自転車】の、ラストを飾る部分が、どういう風かわかるか?」
雪歩「真ちゃんがとびきり爽やかに『好きだァー!』って叫ぶ、ですよね」
P「そうだな。最後だけ、とびきり高らかに叫んで終わる」
P「これが、その部分のスコア(総譜)だ……」
小鳥「…………」
小鳥「ええっ!」
P「やよい」
やよい「は、はいっ」
P「この選曲は、お前を見て決まったんだ」
やよい「――えっ? ええっ?」
律子「どういうことですか? プロデューサー。いまいち要領を得ないんですが……」
雪歩「私も、ちょっとよく……」
P「雪歩。【自転車】の、ラストを飾る部分が、どういう風かわかるか?」
雪歩「真ちゃんがとびきり爽やかに『好きだァー!』って叫ぶ、ですよね」
P「そうだな。最後だけ、とびきり高らかに叫んで終わる」
P「これが、その部分のスコア(総譜)だ……」
小鳥「…………」
小鳥「ええっ!」
響「ピヨ子、どうなってるの?」
小鳥「えっと……」
小鳥「……『好きだー!』の部分は、トランペットが担当してるわ」
貴音「! なんと!」
やよい「……っ!」
千早「……音階は? どのぐらいの高さなんですか?」
小鳥「いつもチューニングの時に使ってる、B♭の、1オクターブ上……」
小鳥「……hiB♭よ」
やよい「い、1オクターブ上!?」
亜美「hiB♭?って、どのぐらい大変なの?」
P「そうだな……亜美のトロンボーンで、最初に出すドの音の、2オクターブ上を出すのと同じぐらいの大変さかな」
亜美「Oh……」
小鳥「えっと……」
小鳥「……『好きだー!』の部分は、トランペットが担当してるわ」
貴音「! なんと!」
やよい「……っ!」
千早「……音階は? どのぐらいの高さなんですか?」
小鳥「いつもチューニングの時に使ってる、B♭の、1オクターブ上……」
小鳥「……hiB♭よ」
やよい「い、1オクターブ上!?」
亜美「hiB♭?って、どのぐらい大変なの?」
P「そうだな……亜美のトロンボーンで、最初に出すドの音の、2オクターブ上を出すのと同じぐらいの大変さかな」
亜美「Oh……」
伊織「ちょっとアンタ! どう考えてこの編曲にOK出したの!」
P「落ち着いてくれ、伊織」
伊織「でもっ……!」
やよい「ぷ、プロデューサー……」
P「やよいも。何も、さらし者にしようとして、選んだわけじゃない」
P「俺は、やよいなら、このハイトーンを当てることができると、そう踏んだうえでこの結論を出したんだ」
伊織「はあっ?」
やよい「ど、どういう……?」
P「……先に謝っておく、やよい。すまん。お前が苦しんでいる原因は、俺にあった……」
P「落ち着いてくれ、伊織」
伊織「でもっ……!」
やよい「ぷ、プロデューサー……」
P「やよいも。何も、さらし者にしようとして、選んだわけじゃない」
P「俺は、やよいなら、このハイトーンを当てることができると、そう踏んだうえでこの結論を出したんだ」
伊織「はあっ?」
やよい「ど、どういう……?」
P「……先に謝っておく、やよい。すまん。お前が苦しんでいる原因は、俺にあった……」
>>103
変えるじゃん
変えるじゃん
プロデューサーは説明したッ!!!
やよいの使っているマウスピースは、初心者が使うには不向きなものであったことッ!!!
そして謝罪したッ!!! それは自分のチェック不足から来たことであるとッ!!!
P「……そういうわけなんだ! 本当にすまなかった!」
やよい「 」ポカーン
律子「1ハーフのマウスピース……やよい、あんた、そんなもの使って最初から練習してたのね……」
貴音「なんということ……」
春香「私にはよくわからないけど……ようするに、最初からハンデがあった、っていう認識であってます?」
千早「まあ、そういうことになるのかしら……」
伊織「……はあ。あんたって、ホント、肝心なところで抜けてるのね……」
P「言い返す言葉もない……」
やよいの使っているマウスピースは、初心者が使うには不向きなものであったことッ!!!
そして謝罪したッ!!! それは自分のチェック不足から来たことであるとッ!!!
P「……そういうわけなんだ! 本当にすまなかった!」
やよい「 」ポカーン
律子「1ハーフのマウスピース……やよい、あんた、そんなもの使って最初から練習してたのね……」
貴音「なんということ……」
春香「私にはよくわからないけど……ようするに、最初からハンデがあった、っていう認識であってます?」
千早「まあ、そういうことになるのかしら……」
伊織「……はあ。あんたって、ホント、肝心なところで抜けてるのね……」
P「言い返す言葉もない……」
やよい「えっと、その、まだよくわかんないですけど、プロデューサー」
やよい「と、とりあえず、そんな頭を下げるのやめてくださいっ!」
P「でも、謝らせてくれ! 俺は結果的に、やよいを無意味に苦しませてしまったんだよ、二か月近くも」
やよい「そんなのおかしいですっ! プロデューサーはずっとわたしが練習するのを助けてくれました!」
やよい「頭を下げてお礼を言いたいのは、こっちのほうですっ!」
P「やよい……」
春香「もうっ、プロデューサーさん。そのまま謝ってたら、やよいが困るだけですよ」
P「……ありがとう。春香。そうだな。こちらこそありがとう、やよい」
P「お前は、苦しんでも、くじけなかったんだ」
P「くじけずいてくれて、ありがとう。やよい。とても嬉しく思うよ」
やよい「えへへっ! ど、どういたしまして?」
やよい「と、とりあえず、そんな頭を下げるのやめてくださいっ!」
P「でも、謝らせてくれ! 俺は結果的に、やよいを無意味に苦しませてしまったんだよ、二か月近くも」
やよい「そんなのおかしいですっ! プロデューサーはずっとわたしが練習するのを助けてくれました!」
やよい「頭を下げてお礼を言いたいのは、こっちのほうですっ!」
P「やよい……」
春香「もうっ、プロデューサーさん。そのまま謝ってたら、やよいが困るだけですよ」
P「……ありがとう。春香。そうだな。こちらこそありがとう、やよい」
P「お前は、苦しんでも、くじけなかったんだ」
P「くじけずいてくれて、ありがとう。やよい。とても嬉しく思うよ」
やよい「えへへっ! ど、どういたしまして?」
|∧∧
|・ω・`) そ~~・・・
|o ④o
|―u'
| ∧∧
|(´・ω・`)
|o ヾ
|―u' ④ <コトッ
| -= ∧_∧
| -=と(`・ω・´) シュッ!
| -=/ と_ノ
| ④ -=_//⌒ソ
|・ω・`) そ~~・・・
|o ④o
|―u'
| ∧∧
|(´・ω・`)
|o ヾ
|―u' ④ <コトッ
| -= ∧_∧
| -=と(`・ω・´) シュッ!
| -=/ と_ノ
| ④ -=_//⌒ソ
貴音「しかし、お待ちを。プロデューサー」
貴音「高槻やよいが、適正でない用具を使用していたことはわかりました」
貴音「それがなぜ、大任を果たせるという結論に繋がるのです?」
P「簡単だよ。適切な道具が使えていなかったということは、だ」
P「適切な道具を使えば、今からさらに伸びる余地があるということでもある」
響「! あっ、なるほど! つまり……」
千早「高槻さんに、改めて別のマウスピースを贈ろうという、そういうことですね?」
やよい「――! あっ! じゃ、じゃあ、朝にプロデューサーが言ってた、『贈り物』っていうのは」
P「そういうことだ。……昨日、大急ぎで見つけ出してきたんだ」
P「……これだ、やよい」
貴音「高槻やよいが、適正でない用具を使用していたことはわかりました」
貴音「それがなぜ、大任を果たせるという結論に繋がるのです?」
P「簡単だよ。適切な道具が使えていなかったということは、だ」
P「適切な道具を使えば、今からさらに伸びる余地があるということでもある」
響「! あっ、なるほど! つまり……」
千早「高槻さんに、改めて別のマウスピースを贈ろうという、そういうことですね?」
やよい「――! あっ! じゃ、じゃあ、朝にプロデューサーが言ってた、『贈り物』っていうのは」
P「そういうことだ。……昨日、大急ぎで見つけ出してきたんだ」
P「……これだ、やよい」
やよい「……金色の、マウスピース……」
亜美「うわっ……金ぴかだね」
真美「綺麗だねー……」
P「ま、まあ別に高価なものということじゃないけどな。よくあるんだ、こういう色のマウスピース自体は」
律子「サイズは……へえ、5Cですか。いままでが1ハーフだったことを考えれば、ちょうどいいぐらいですね」
やよい「ぷ、プロデューサー。わたしを送ってくれた後、これを買いに行ったんですか?」
P「いや、さすがにもう楽器店も閉まっててな。だからそれは俺が昔使っていたお古なんだが……」
春香「!?」 千早「!?」 雪歩「!?」 真「!?」 伊織「!?」 響「!?」
あずさ「!?」 貴音「!?」 小鳥「!?」 亜美「なっ!?」 真美「なんだってー!?」
亜美「うわっ……金ぴかだね」
真美「綺麗だねー……」
P「ま、まあ別に高価なものということじゃないけどな。よくあるんだ、こういう色のマウスピース自体は」
律子「サイズは……へえ、5Cですか。いままでが1ハーフだったことを考えれば、ちょうどいいぐらいですね」
やよい「ぷ、プロデューサー。わたしを送ってくれた後、これを買いに行ったんですか?」
P「いや、さすがにもう楽器店も閉まっててな。だからそれは俺が昔使っていたお古なんだが……」
春香「!?」 千早「!?」 雪歩「!?」 真「!?」 伊織「!?」 響「!?」
あずさ「!?」 貴音「!?」 小鳥「!?」 亜美「なっ!?」 真美「なんだってー!?」
やよい「ぷっ、ぷっ、プロデューサーのお古、ですか!?」
社長「ほほお」
P「あー、やっぱりイヤか? 一応、保存する前には消毒もしてるし、今朝もしっかり洗ってから持ってきたんだが……」
やよい「うっ、わ、わたしは別に、そういうの気にならないかなーって!」
P「ああ、それならよかった。実は新しいマウスピースを買うのもちょっと出費が痛いと思ってたんだよ。すまないなやよい」
やよい「い、いえっ! ありがとうございますっ! うっうー!」
春香「」
千早「春香。息をして」
あずさ「あらあら……あらあらあらあら……」
響「あ、あずさ……目の焦点が合ってないぞー……? あっ、貴音は笑顔のまま倒れてる……」
真「うわあー……やよい、やるなあ」
雪歩「今日は美希ちゃんが休みでよかった……本当に……」
真美「時間の問題だと思うけどねー……」
社長「ほほお」
P「あー、やっぱりイヤか? 一応、保存する前には消毒もしてるし、今朝もしっかり洗ってから持ってきたんだが……」
やよい「うっ、わ、わたしは別に、そういうの気にならないかなーって!」
P「ああ、それならよかった。実は新しいマウスピースを買うのもちょっと出費が痛いと思ってたんだよ。すまないなやよい」
やよい「い、いえっ! ありがとうございますっ! うっうー!」
春香「」
千早「春香。息をして」
あずさ「あらあら……あらあらあらあら……」
響「あ、あずさ……目の焦点が合ってないぞー……? あっ、貴音は笑顔のまま倒れてる……」
真「うわあー……やよい、やるなあ」
雪歩「今日は美希ちゃんが休みでよかった……本当に……」
真美「時間の問題だと思うけどねー……」
P(そういうわけで、謎の体調不良者が数人出たものの、皆が新しく配られた楽譜を、夢中になって練習した)
P(俺は、やよいの新しいマウスピースの調子を確かめるべく、付き添った)
やよい「 ♪ー ♪ー ♪ー ――――♪ー! 」
P「どうだ、やよい」
やよい「……す、すごいですー! 今までミの音までしか出なかったのに、こっちだとソの音までらくらく出ます!」
P「おお、そうか! 相性はよかったみたいだな。うむうむ」
やよい「あ、相性がいい、って……プロデューサーの……と……」
P「それじゃあ次の音にも――って、やよい? どうした、ぼーっとしてるぞ」
やよい「! い、いえっ! なんでもないですっ! ええっと、新しい音ですね! 指はどうすればいいですか?」
P「お、おう。1と2だ」
やよい「はいっ!」
P(俺は、やよいの新しいマウスピースの調子を確かめるべく、付き添った)
やよい「 ♪ー ♪ー ♪ー ――――♪ー! 」
P「どうだ、やよい」
やよい「……す、すごいですー! 今までミの音までしか出なかったのに、こっちだとソの音までらくらく出ます!」
P「おお、そうか! 相性はよかったみたいだな。うむうむ」
やよい「あ、相性がいい、って……プロデューサーの……と……」
P「それじゃあ次の音にも――って、やよい? どうした、ぼーっとしてるぞ」
やよい「! い、いえっ! なんでもないですっ! ええっと、新しい音ですね! 指はどうすればいいですか?」
P「お、おう。1と2だ」
やよい「はいっ!」
……D―♪ D-♪ ――――ッ~~ D――――!
やよい「ううー、ラはちょっと難しいですー……」
P「いや、たぶんいけるはずだ。唇をあまり押し付けるな、すぐに疲れるだけだ」
P「身体の力を抜いて、リラックス。そして、お腹から下にだけ力を込めて、音の土台をつくれ」
やよい「……」スーッ グッ
P「そうだ。そのまま、大きく息を吸う。吐くためには、まず吸うことが大事だ」
やよい「はぁーっ」
P「そこから、ドの音から、半音ずつ、滑らかに上がっていこう」
やよい「 B♭― H― C― C#― D― D#― E― F― ……」
P「途中で息を吸ってもいいぞ」
やよい「ぷはあっ! ……E― F― F#― ……っG―♪」
P「よっし!」
やよい「ぷっ、プロデューサー! 出ました! ラの音まで出ました!」
やよい「ううー、ラはちょっと難しいですー……」
P「いや、たぶんいけるはずだ。唇をあまり押し付けるな、すぐに疲れるだけだ」
P「身体の力を抜いて、リラックス。そして、お腹から下にだけ力を込めて、音の土台をつくれ」
やよい「……」スーッ グッ
P「そうだ。そのまま、大きく息を吸う。吐くためには、まず吸うことが大事だ」
やよい「はぁーっ」
P「そこから、ドの音から、半音ずつ、滑らかに上がっていこう」
やよい「 B♭― H― C― C#― D― D#― E― F― ……」
P「途中で息を吸ってもいいぞ」
やよい「ぷはあっ! ……E― F― F#― ……っG―♪」
P「よっし!」
やよい「ぷっ、プロデューサー! 出ました! ラの音まで出ました!」
こーゆーのを見ると、管楽器やりたくなるなぁ
ヴィオリストだけど…
ヴィオリストだけど…
P(抑圧されていたやよいのポテンシャルを、ようやく引きだしてやることができたようだった。俺はとても嬉しかった)
P(だが、それ以上に、久々に見せてくれた、ヒマワリのような笑顔。引きだしてやれて嬉しかったのは、こっちのほうだったかも知れない)
P「……っ!」
P(い、いかん、つい涙が)
やよい「? プロデューサー? どうしたんですかっ?」
P「い、いや! ちょっと、ちょっと楽器に太陽の光が反射して眩しかっただけだ」
やよい「?」
P(やよいは「変なプロデューサー」と一言、可笑しそうに言った)
P(俺には、それが楽器に映った、もう一つの太陽のようだと感じられた)
P(だが、それ以上に、久々に見せてくれた、ヒマワリのような笑顔。引きだしてやれて嬉しかったのは、こっちのほうだったかも知れない)
P「……っ!」
P(い、いかん、つい涙が)
やよい「? プロデューサー? どうしたんですかっ?」
P「い、いや! ちょっと、ちょっと楽器に太陽の光が反射して眩しかっただけだ」
やよい「?」
P(やよいは「変なプロデューサー」と一言、可笑しそうに言った)
P(俺には、それが楽器に映った、もう一つの太陽のようだと感じられた)
そしてその日の合奏!
小鳥「それじゃあ、まずは『眠り姫』のほうから」
小鳥「千早ちゃん、大丈夫かしら?」
千早「ええ」
春香「がんばってっ、千早ちゃん!」
千早「……ふふっ、頑張るわ」
P(千早はまあ、この曲を歌うこと自体は何度も経験している)
P(なのでむしろ、頑張るのは、イントロでピアノソロがある春香のほうなのだが)
千早「――っ」
P(こんなに嬉しそうに、小鳥さんの指揮台の隣に立つ千早を見れば、そんな声をかけたくなるのもわかるというものだ)
小鳥「それじゃあ、まずは『眠り姫』のほうから」
小鳥「千早ちゃん、大丈夫かしら?」
千早「ええ」
春香「がんばってっ、千早ちゃん!」
千早「……ふふっ、頑張るわ」
P(千早はまあ、この曲を歌うこと自体は何度も経験している)
P(なのでむしろ、頑張るのは、イントロでピアノソロがある春香のほうなのだが)
千早「――っ」
P(こんなに嬉しそうに、小鳥さんの指揮台の隣に立つ千早を見れば、そんな声をかけたくなるのもわかるというものだ)
P(【眠り姫】は非常に表情がよくわかる曲だ)
春香「 ―――― 」 ポロロポロロポロロポロロ……
P(イントロの春香のピアノソロ。何気に非常に難しい場面だ。今日配られたばかりだというのにずいぶんできている……集中して練習したようだ)
千早「――《ずっと眠っていられたら この悲しみを忘れられる》――」
P(Aメロは静かだ。千早の歌唱力が一番浮き彫りになるところは、実はこの最初だ)
P(だが、さすがの安定感だ。ティンパニを練習している間も、どうやらボイストレーニングは欠かさなかったみたいだな)
千早「《悪い夢ならいい そう願ってみたけど》――」
亜美「 ♪ッ! ♪♪ッ! ♪――――、♪ッ! ♪♪ッ! 」
P(Bメロに入ってくると、トロンボーンを中心とした低音がだんだんと出てくる。曲の転換点だ)
P(リズムにも乗っている……いいぞ、問題ないようだな)
春香「 ―――― 」 ポロロポロロポロロポロロ……
P(イントロの春香のピアノソロ。何気に非常に難しい場面だ。今日配られたばかりだというのにずいぶんできている……集中して練習したようだ)
千早「――《ずっと眠っていられたら この悲しみを忘れられる》――」
P(Aメロは静かだ。千早の歌唱力が一番浮き彫りになるところは、実はこの最初だ)
P(だが、さすがの安定感だ。ティンパニを練習している間も、どうやらボイストレーニングは欠かさなかったみたいだな)
千早「《悪い夢ならいい そう願ってみたけど》――」
亜美「 ♪ッ! ♪♪ッ! ♪――――、♪ッ! ♪♪ッ! 」
P(Bメロに入ってくると、トロンボーンを中心とした低音がだんだんと出てくる。曲の転換点だ)
P(リズムにも乗っている……いいぞ、問題ないようだな)
千早「《眠り姫――・・・! 目覚める 私は今――》」
響「 ♪ッ!!! ♪♪ッ!!! ♪ッ、♪ッ!!! ♪♪ッ!!!」
P(そしてサビに入ると、低音グループにティンパニが積極的に加わってくるようになる)
P(千早の抜けた穴をしっかりカバーできているな、響……おそらく、千早がよく頼んでおいたんだろう)
P(それと……)
あずさ「 ♪_―~~―_♪―_―~~♪~~~~ 」
P(あずささん、主旋律のハモり無茶苦茶うまいな……こんな短期間でよくまあそんな完璧に……!)
P(……って、あれ? よく聞いてみたら、なんかスコア(総譜)と微妙に違うような……!? でも調和している……)
小鳥「 ……? ♪ ♪ ♪ ♪ 」
P(小鳥さんもどうやら気づいているみたいだ。じゃあ、あれはあずささんが感覚的にハモってるのか!? 隠された才能だな……)
響「 ♪ッ!!! ♪♪ッ!!! ♪ッ、♪ッ!!! ♪♪ッ!!!」
P(そしてサビに入ると、低音グループにティンパニが積極的に加わってくるようになる)
P(千早の抜けた穴をしっかりカバーできているな、響……おそらく、千早がよく頼んでおいたんだろう)
P(それと……)
あずさ「 ♪_―~~―_♪―_―~~♪~~~~ 」
P(あずささん、主旋律のハモり無茶苦茶うまいな……こんな短期間でよくまあそんな完璧に……!)
P(……って、あれ? よく聞いてみたら、なんかスコア(総譜)と微妙に違うような……!? でも調和している……)
小鳥「 ……? ♪ ♪ ♪ ♪ 」
P(小鳥さんもどうやら気づいているみたいだ。じゃあ、あれはあずささんが感覚的にハモってるのか!? 隠された才能だな……)
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- P「アイドルたちの趣味を暴こう!!」 (968) - [59%] - 2012/3/28 6:15 ★★★×4
- P「アイドルたちをシャブ漬けにしてみたい」 (122) - [58%] - 2013/1/5 9:30 ☆
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