元スレ勇者「魔王城に長蛇の列ができてる…」
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101 = 5 :
「きゃあ、凄いギシギシね この橋……壊れそう……」ギシィ
オカマ勇者「30人目が橋へ乗ったわ。ねぇ、このままバカみたいに自分の番が待つのは危険だと思わない?」
勇者「順番を抜かすなんてことは試験じゃ流石に許されないと思うんすけど」 オカマ勇者「なら、どうやって自分が早く橋へ乗れるか……あんたなら既に気付いているんじゃないかしらね」
勇者(ああ、もちろん分かっているさ。順番を早めたいだけなら 自分の前の番号プレートをつけた勇者を殺せばいい)
勇者「だけど それができるのは何も僕らだけじゃない! 他の受験者たちだって同じなんだろ……みんなそろそろ気づいているはずだぜ」
しーん・・・・・・
「もし全員が順番守って橋へ乗れたとしても、橋が重みに耐え切れず落ちてしまうかも」 「この試験、番号が小さい奴が有利じゃねぇか…」
「わ、私が先に乗るわ。みんな変な考えは起こさないでよ…」 「橋が落ちたら誰も合格できない…四次試験会場へ辿り着けない…」
オカマ勇者「いつでも戦う準備をしておいた方が良さそうよ。ホント、嫌な試験だわ」
勇者「いや待てよ…………」
~僧侶『勇者様ぁー…私も勇者様が食べてるケーキ気になってたんですよぅ……半分こにして貰っていいですか?』~
~僧侶『ほら、私のケーキも半分こにして……ね!こうやってお互いが助け合えば美味しものが二つも食べられる!』~
勇者「僕たちが争う必要なんて何もないんじゃないかな?」 オカマ勇者「えっ?」
102 :
えっ
103 = 5 :
勇者「だから最初から互いを蹴落としあう必要はないってことだ!」 オカマ勇者「あんた、まだ生温いこと言って」
勇者「みんな 自分が橋を渡り終えられる事しか考えていないのがそもそもの罠なんだよ」
勇者「試験官は橋を渡ることが試験と言った。だかど、ここにいる全員で一斉に渡れなんてことは一言も話しちゃいなかったぜ……」ジカンセイゲン モ トクニナサソウダシヨォー
オカマ勇者「つまり、何よ。今橋を渡っている勇者たちを先に向こうへ渡らせ、次に30人、また次にと……」
勇者「そうだよ! 少人数なら橋が崩れる可能性も圧倒的に低い! この方法なら安全にみんなが三次試験を突破できるわけよぉ~」
勇者「ははぁー! やっぱ今までで一番楽勝じゃないか―――」
「いや、その方法は恐らくこの試験では通じないだろうよ」 勇者「おい人のアイディアにケチつけてんじゃねーよ!」
オカマ勇者「ううん、アタシもそいつと同意見よ……協力する前提という事は置いて、アンタ自分でさっき気付いていたじゃないの」
オカマ勇者「この部屋は霧で満ちている。そのせいで橋がどれぐらい長いのか分からない」 勇者「あっ、しくった…」
「つまり、お前さんの今のアイディアは既に今30人が渡った時点で難しいってこったよ」
勇者「いや、でもまだ通用するはずだ!! 例えばあなたが今から橋を渡って、先の30人が無事に渡り終えた事を確認してから もう一度ここへ戻ってきて…」
「俺の報告を待ってから動けばいいってかい? さっきも言ったがこの橋がどれぐらい長いのか見当がつかん」
「恐らく痺れを切らして強行手段へ出る奴も少なくないんじゃねぇかな? それに先に渡った奴らが橋を落とす可能性もあるんだぜ」
勇者「グダグダって面倒くせぇな…」
104 = 5 :
「そりゃお前 俺もできれば勇者同士争いたくはねーよ。だけどよ、もはやこの集団の中では 調和を取ろうとする奴の方が異端なんだ」
「俺は同じ勇者に殺されるぐらいなら、喜んで自分のためにお前たちを切り捨ててやる覚悟がある。他のみんなだってそうだ」
「先に渡り終えた勇者たちが橋を落としちまわねぇか内心気が気でないだろうさ。こんなくだらん話で時間を食わせられちまうとは……」
受験者たち は お互い 武器を手に持ち にらみあっている !
「悪いが俺の合格のための糧となってもらうぜぇ!」 「あたしのために死んでちょーだい!」 「お、俺を渡らせてくれ!頼む!」
勇者「……お、オカマさんの言う通りだ。みんな魔王の手の中で踊らされちまってる」
オカマ勇者「そして、アタシもその一人だということね」 勇者「何?」
オカマ勇者のこうげき ! 勇者は ずっこけて こうげきを かわした !
勇者「オカマさんっ……危ねぇだろぉ!!」 オカマ勇者「フー……」カチャリ
105 = 5 :
オカマ勇者「あんたは好きよ。だからアタシが誰よりも先にあんたを殺すの」
勇者「ひぃん、歪んだ愛の押し売りは勘弁だよぉぉぉ……そ、僧侶ちゃぁん……」
オカマ勇者「遅かれ早かれこうなることは分かっていた。あんたとはもっと別の出会い方をして、素敵な関係を築きたかったわね」
「うおおぉぉーーーッ!!」 「きゃあ!?」ブシュー 「切って悪かった!あやまるから…うぎぎっ」
オカマ勇者「……なんて醜い光景かしら。これでみんな同じ人間なのよ」
オカマ勇者「人って怖い生き物よ、ちょっとした状況でこんな簡単におかしくなれるんだからサ」
勇者「オカマさん……少し落ち着こう……ね?ね? 僕ちょっと腰抜けちゃったの……ちょっとタンマ。マジお願い……」
オカマ勇者「最後ぐらいはカッコいいとこ見せてみなさいよね……!」「うぎゃ!?」「ぐふぅ!」ブシュー
勇者「えっ」
オカマ勇者は 番号178と番号190の勇者を たおした !
オカマ勇者「先に進みなさい!! アタシの気が変わらないうちにね!!」
勇者「何だと……」
107 :
面白いな
108 = 5 :
勇者「オカマさんさっきは先に殺すとか言ってたじゃないか。何だよ このいきなりの心変わりは!」
オカマ勇者「アタシ、真性のサドなの。好きな人がビビってる姿を見ておきたくてねぇー……最後になるかもしれないから」
オカマ勇者「」よろり 勇者「!」
勇者「お、オカマさん……血が出てるじゃないさ……! いつ刺されたんだ」
オカマ勇者「この乱戦状態に視界不良よ。…まぁ、不意を突かれたアタシが悪いんだけどねぇ……おえぇ」ビチャチャ!
オカマ勇者「さぁ、行きなさい。大丈夫。あんたはアタシが愛した勇者よ……きっとこの先の試練だって乗り越えることができるわ…」
オカマ勇者「橋へ……進むのよ……四次試験会場へ、急いで」
勇者「お、おおおおおぉぉ、うおおおぉぉぉぉぉー…………!」プルプル
オカマ勇者は いきたえた !
111 = 5 :
勇者「カマさんッ!! 僕は、僕はあんたを一生忘れません……あなたは僕にとって最高の勇者だったっす……」
女勇者の こうげき ! 勇者は オカマ勇者のからだをたてに こうげきを防いだ !
女勇者「……!」 勇者「あ、ああ……! よくもオカマさんを切りやがったなぁ!?」
女勇者「盾として使ったのはあなたじゃないですか。私だけが悪いみたいな言い方はどうかと」
女勇者「それより、いつまでボサっとしているんです? 私以外にも生き残った勇者全員があなたへ狙いを定めているわ」
勇者「な、何ぃー……」チラ
「……コロセ」 「コイツダ……」 「……コイツガ」 ぞろぞろ・・・
勇者「み…皆さんどうしちゃったんですかぁ……目が血走ってるよー……」
女勇者「まだ気づいていなかったの? あなたがこの中で最も番号が小さい勇者ですよ 『194番』さん」
勇者「はっ」
「ウオオオオオォォォ、俺の為に死ね!!」
勇者のこうげき ! こうげきしてきた 番号306の勇者 を げきたいした !
112 :
ひでぇw
113 = 5 :
「油断するな……」 「こいつは汚い手を平気で使うような勇者よ……」 「全員で囲むんだ……!」
女勇者「観念して死んでくださいね」
勇者(数が多すぎるよ……僧侶ちゃん、こんな時はどうすればいいんだ……)
勇者「僧侶ちゃん 僕を導いてくれ!」
~僧侶『ヤバっ! と思ったら即逃げるのが一番ですよ 勇者様~!』~
勇者「そりゃ素直に逃げるべきだよねっ、この状況は!!」ダッ
「橋へ逃げたぞ!」 「追いかけてぶっ殺せ!」 「いや、お前が死ね!」「ひぎぃ!?」ブシュー
勇者「注意が僕からそれ始めた……けど」
鉄仮面勇者「お前のすぐ後ろの番号はこの俺さまだ……つまりこのままお前の後に続いて橋へ踏み込んでも問題はねェ」
勇者「う、後ろから10人ぐらい橋へ乗りこんできやがった!! お前たち橋が限界なのが分からないのかよぉーーー!?」
「僕が誰よりも先に橋を渡る!」 「どけ!俺を進ませるために退くんだ!」 「ひ、ひひ……ひひッ」
ギシ、ギシジジジジ・・・ギチィ、メキメキメキ・・・
勇者「は、橋が悲鳴をあげてる……うわぁあああ……」
勇者「この下、真っ暗で何も見えないぞ。底がないみたいだ……!」
勇者「ぜ、絶対に落ちるわけにはいかない。ここから落ちたら確実に帰れなくなるッ!!」
114 = 92 :
回想に武闘家がいっさい出てこない件
116 :
ふむ
117 = 5 :
ぐらぐら・・・
鉄仮面勇者「うおぉ、かなり揺れるぜ……この部屋風も吹いてやがる……」
勇者「だ、だからみんな仲良くゴール目指そうぜ。何もしなければ無事渡り終えられるかもしれないんだから」
鉄仮面勇者「そんなこと言って手前が渡り終えたら橋を落とす気なんだろ! 騙されねェ!」
勇者「こいつ……何を言っても意味はなさそうだな!」
勇者「……とにかく前に進まなきゃ。この橋の細さなら無理に走ってきたりはできないだろ」ふら、ふら
ギギギギ・・・メキィッ!
勇者「ひぃ!?」 鉄仮面勇者「お、おい! 一歩も足を動かすんじゃあねェぜッ! ……橋にこれ以上負担をかけては」
鉄仮面勇者「確実に崩れ落ちちまうだよぉーーーッ!!」
ざわざわ、ざわざわ・・・!
119 = 5 :
「…………」
勇者(このまま黙っていても、いずれ全員の体重を支えきれずに風で煽られただけで橋が落ちちまいそうだ)
勇者(全員がこの橋を渡るなんて甘い考えはもうできなくなった……)
鉄仮面勇者「……おい、金をくれてやる。だからお前ら橋から降りるか、下へ跳び下りろ」
「ふざけんじゃねぇ!だったら俺も金ぐらいくれてやるから死ね!」 「お金があっても死んだら元も子ないじゃない! こんなところに落ちたら復活もできそうにないわ!」
勇者「……い、一度みんな落ち着こう。何か解決策があるはずなんだ」
鉄仮面勇者「何だって? 手前、それ本当なんだろうな? 出鱈目だったら…」
勇者「この状況でそんな事言うかよぉー……今考えてるんだから、妙な真似は起こすなよ」
勇者(どうやってこの橋を僕が安全に渡るか。そんな事の分かり切っているじゃないか!)
勇者(こいつらをどうにかして橋から落とすしかねぇ! そうだろ、僧侶ちゃん!)
120 :
こんな奴に世界救われるかもしれないのか…
121 :
保守が単発ばかりですね^^
122 :
なんというクズ
123 = 5 :
鉄仮面勇者「おい! 早く何か思いつけ! …お、おい!! 俺の肩を掴むんじゃねェよバカ野郎ーッ!!」
細目勇者「そ、そんな事言ったって仕方がないでしょ!? 足がふらついて……それに僕の後ろの奴も 僕の肩を掴んでいるんだぞ!」 「お、俺の後ろも詰まっているんだ! 何とか前へ進んでくれよ!」
鉄仮面勇者「知らねェよそんなの! おい、マジで早くどうにかしろよ! このままじゃ……」
勇者「…………これは賭けだ」 鉄仮面勇者「あ? 何だって?」
勇者「橋がどれだけ持つか、そして、僕の前にいる30人が既に橋を渡り終えているのか……」
勇者「もうこれしかないわ!!」
勇者の こうげき! 勇者は 剣を 鉄仮面勇者へ なげた !
鉄仮面勇者「うおおおぉぉ~~~っ!? あ、危ねェーーーッ!!」ぐいっ
細目勇者「えっ…!」
鉄仮面勇者は 剣をよけるために 後ろへ体を そらした ! 後続で密着していた 勇者たちは全員 後ろへおしだされた !
「ちょ、ちょ……!」 「うわっ」
鉄仮面勇者「う……うぅぅーっ!?」ぐぐぐ・・・
124 :
鉄仮面勇者ジョジョのキャラみたいだな
125 = 5 :
鉄仮面勇者「お、俺様を支えろぉー!! やばいやばい、やべぇよ!!」
細目勇者「おお、おもっ、重たい……む、む、無理……!」
鉄仮面勇者「このクソガキ、てめェ~~~ッ!!」
勇者は おいうちに 携帯ゲーム機を 鉄仮面勇者へ なげた !
鉄仮面勇者は 反射的に 後ろへのけぞってしまった !
鉄仮面勇者「……あ――――――」 細目勇者「おふっ――――――」
~僧侶『勇者様ぁ、ドミノ倒しって知ってますー? ある間隔で牌を並べて、先頭の牌を倒すと』~
~僧侶『牌はさらに隣の牌を倒していっちゃうんです! この連鎖で ぜーんぶの牌が倒れてくの見ると 爽快なんですって!』~
「うわあああああああああああああぁぁぁぁぁーーーーーっ!?」ばたばたばた、・・・ぼとぼと
勇者「人間ドミノ倒しだッ! ただ爽快感に浸っている場合じゃねぇー!」
ギシギシギシ! ミチミチミチ・・・ブチィッ!
勇者は 橋を 一気にかけだした !
勇者「うおおおぉぉおおおぉおおおおおおおお~~~!!」
126 = 116 :
ひっでえ
128 = 5 :
勇者は 走った ! 力いっぱい踏み込んだ板はおれ 崩れるのも時間の 問題のようだ !
勇者「うわあぁぁ、早く、早く向こうへ辿り着け! ゴールはまだなの!?」
勇者「いや、見えたっ!! 目と鼻の先にあるじゃないか!! へ、へへ…賭けは僕の勝ちだ……!」
ブチッ、ブチブチブチッ、ブチンッ!
勇者「ひっ……!?」
橋を 支えていた縄が ちぎれ 橋は 崩壊した !
勇者「あ、あのもう少しなのに……! うわぁああああぁぁ~~~っ!?」
勇者は 橋と ともに 奈落の底 へ 落ち ・・・・・・がしっ
勇者「~~~っ…………あ、あれぇ」
女勇者「……」ギュ
女勇者が ゴール から手をのばし 勇者を つかんだ !
129 :
台詞回しが荒木節になってきたwwww
130 :
魔王は吸血鬼でした、ってか
131 :
なぜ女勇者が
132 = 36 :
勇者は激怒した
133 = 5 :
勇者「君は……いつのまに僕を抜いてゴールへ辿り着いたんだ……!」
女勇者「今、その質問へ悠長に答えられていて平気なんですか」
勇者「……助けてくだしゃい」 女勇者「よいしょ」ぐい
勇者「あーっ、もうダメかと思ったよ! 本当にありがとう! 君がいなかったら僕は今頃…」
女勇者「でしょうね。私へ一つ貸しができましたね?」 勇者「へ?」
勇者「……お金はもう持ってないぞ。あるのはこの身一つだけだ、しょうがないなぁ…」 女勇者「いりません」
女勇者「今回はかなりヤケクソでしたね。正直期待していたものとは違って 残念でした」
勇者「助かりゃ過程なんかどうでもいいんだよバーカ!! ……それより、さっきは攻撃してきたのに どうして今度は助けて」
女勇者「勘違いしないでくださいよ。手が伸ばされたから反射的に手を掴んでしまっただけです」
女勇者「正直助ける気なんてなかった。さっきのあなたの様子を見ていたらここまでかと見限ってしまいましたし」
勇者(相変わらずわけわかんない女の子だなぁ、正直僕に惚れてるじゃないの この子?)
134 :
僧侶は武闘家と焼き肉食って一発やって帰ったのかな
135 :
武闘家が僧侶をホルモン
なんちてwwww
あ、紫色でおねがいします^^
136 = 5 :
女勇者「とりあえず、三次試験突破おめでとうございます」 勇者「ああ、お互いね」
勇者「僕はこのまま外で待つ仲間たちのためにも、僕の背中を押してくれたオカマさんのためにも 勝ち抜いてみせるよ!」
女勇者「あの……もはや魔王を倒すなんて眼中になくなってきていませんか、あなた」
勇者「え」
女勇者「試験を全て通過することが目的となってしまっているのではと言っているんです」
女勇者「さっきの台詞聞くとそんな感じに思えましたよ。どうですか?」 勇者「……しょ、正直否定はできないかもしれない」
勇者「で、でも! 魔王は倒す! 僧侶ちゃんたちと約束したんだからな!」
女勇者「意気込みが全く感じられませんね」
勇者「あぁ!? 君なんかにわかってたまるかよ! とにかく 僕が魔王を倒す勇者に選ばれてみせる!」
女勇者「ああ、そう。……さぁ、四次試験会場はこの先にありますよ。行きましょうか」
勇者「くそ、バカにした目で見やがって……あれであの子が落とされたら 僕は指差して鼻で笑ってやるからな」
137 = 106 :
ふぉしゅ
138 = 5 :
魔物「194番、341番の勇者さんですね。三次試験合格おめでとうございますぅー」
魔物「四次試験は集団面接となります。番号が呼ばれるまでは そちらの部屋で他の受験者さんと一緒に待機をお願いします」
勇者「いよいよ面接か……僕、面接とか受けたこと一度もないんだよなぁ……」
勇者「な、なぁ? 良ければ呼ばれるまでの間、二人で練習しておこうぜ―――あれ」
勇者「またいつのまにいなくなってるし……トイレにでも行ったのかぁ? 表情には出してなかったが本当はかなり緊張してたりして、ぷぷっ」
勇者「……一応、怖いから僕もトイレ行っとこ」
139 = 5 :
勇者「はぁー…………あ?」
勇者「なんてこった! 小便のキレが悪いぞ……なんだか嫌な予感がするな」
「なぁ、あの噂は本当なのかな」 「さぁねぇ、所詮はただの噂だろー」
勇者「むぅ?」
勇者「ねぇ、一体何の話してるの? せっかくだから僕にも聞かせてくれよ」
「お前はイレギュラーじゃねぇか……!」 勇者「何ぞそれー」
「今年一番のダークホース候補だってみんなお前を言ってるぞ。正直 オレらの中じゃ今一番敵に回したくない奴ナンバーワンってとこだ」
勇者「知らないところで僕が脅威とされていたとはなッ。いいな、そういうのカッコイイ! 帰ったら僧侶ちゃんに自慢できるし」
勇者「まさか、今の会話は僕のことを言ってたわけ? いやぁ! 人気者はつらいっすねぇ~~~えっへへへ!」
「何調子乗ってんだてめぇ!! 別にお前のことなんて話してねーよ」
「イレギュラー……あんたはこんな噂を聞いてこなかったかい?」
「この勇者試験の参加者の中には、魔物側が用意した視察官がいるってよぉー……」
140 :
なんか性格変わってねえか
141 :
ほす
142 = 5 :
勇者「視察官って、つまりスパイが潜り込んでいるの?」
「あくまでも噂だがな。通常の試験以外でもオレたちはそいつに見られているってことさ」
「もし そいつに気に入られりゃ、苦労なく最終試験まで突破することができるかもしれねーのよ」
「まぁ、逆も然りだわな。飽きられるようなら即切り捨てられたりとか」
勇者「……ん」
~女勇者『正直あなたの行動には驚かされっぱなしですよ』~
~女勇者『正直助ける気なんてなかった。さっきのあなたの様子を見ていたらここまでかと見限ってしまいましたし』~
勇者「まさか、なー…………」
「さて、イレギュラー。俺たちはそろそろ面接のお時間だ」 「お互いここまで来たら全力を尽くして挑んでこうぜ」
勇者「いや、結構今までも全力だったんだけど。既に満身創痍……」
勇者「……監視官か、ふむ」
143 :
ふぅ…
144 = 99 :
どうでもいいことだけど視察官が1レスで監視官に変わっちゃったりするのが気になる質なんだ
145 = 5 :
>>142 訂正:勇者「……監視官か、ふむ」 → 勇者「……視察官か、ふむ」
勇者(あの子は行動も言動もどこか他の勇者たちとは違和感があった)
勇者(噂が真実だとすれば、女勇者が視察官という可能性は今までの彼女を見るに十分あり得る)
勇者(……視察官の彼女がもし僕を本当に見限ったのだとすれば 試験官たちに僕を落とすように密告するかも……)
勇者「少しでも不安要素があるなら、それを確実に取り除かなきゃ。ここまで頑張ってきたんだ、簡単に落とされてたまるかよ!」
女勇者「ずいぶん大きな声の一人言ですね?」
勇者「うっ!?」
女勇者「どうしたんですか。面接の練習かしら。それなら周りの迷惑にならないようにしなきゃ失礼だと思います」
勇者「噂をすればな……!!」 女勇者「は?」
146 = 5 :
勇者「ちょっとこっちに来い……!」ガシッ 女勇者「あ、あの?」
女勇者「……どうしたんですか。急に人気のない場所なんかに連れてきて」
勇者「君に大事な話があるんだ」 女勇者「はぁ、そうですか。できれば手短にお願いしますね」
女勇者「もうすぐ私たちの番号が呼び出されるかもしれないから。お互い、遅れるわけにはいかないでしょう?」
勇者「そうだね、大丈夫だ、時間は取らせないよ……」
勇者「…………もし僕を推薦してくれたら、あとで5000Gを出そう」
女勇者「…………」
女勇者「ぷぷっ!」 勇者「っ!?」
147 :
>>135
な?もしもしだろ?
148 = 5 :
女勇者「す、すみませ…ふふっ、大事な話ってこれですか? 推薦って…!」
勇者「僕はこれでも大真面目で言ってんだぞ!!」
勇者「あとでみんなには分からないように こっそり渡すから……な!?」
勇者(彼女をこのまま放置していたら僕の障害となる。それなら、こうして先に味方へ引き込んでしまうまでだ……!)
女勇者「……私へ賄賂を渡しても無意味ですよ。私にあなたを先へ進ませる力なんてありませんから」
勇者「惚けるな。僕は知っているんだからなぁ、お前が魔物側がこっそり忍び込ませた視察官ということを……っ!」
勇者「さぁ、正体を明かしてみろ!! 大丈夫、他の勇者たちには内緒にしといてあげるから!!」
女勇者「やれやれって感じですね……」 勇者「あ?」
女勇者「決めました。私、あなたを全力で潰しにかかりますね」ニコ
勇者「……は?」
『番号17、53、99、194、341の勇者さん。面接室の前に移動し、試験をお待ちください』
女勇者「さ、行きましょうか」 勇者「えっ、あ、うん……はい……そだね…」
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