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元スレP「口移しでしか栄養を摂取できなくなってしまった」
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珍しく彼はそこに一人でいた。
時間はお昼時。それでも今までのようにさて食事、というわけにもいかなかったものの
特に空腹に悩まされているわけでもなかったため、ただぼーっと過ごしていた。
P「……仕事はできるんだけどな」
仕事ができる。それはこれ以上無いくらい幸せなことで、それに当たり前の事で。
でも、そんな当たり前の事一つできなくなれば、生活のリズムは大きく乱れてしまう。
アイドルたちの献身的な介護によって少しずつ食に対する恐怖は小さくなっていた。
仕事も依然のように問題なくこなす事が出来る。それでもだ。
何の事情も知らないスタッフから渡される弁当がやけに”重い”
いつもは変な話、本能に従っていればただその箱を空にできていたというのに。
まだ一人で食べるのは難しい。自分でも理解している。
だからと言って、一日3食をただひたすらアイドル達に依存するということに慣れることはなかった。
仕事一つ終えても心の靄が晴れることは無い。
それでも毎日必死に生きていくと決めた。パソコンから手を離して一度伸びをする。
ふと目をやった事務所から見える外の景色は、今までと何も変わらない。何気なく窓の方に近づく。
P「珍しくいい天気だな」
覗き込むようにして、空を見る。そう言えば今日は春の訪れだとかテレビが言ってたっけ。
窓を開けて、空気を取り込む。この時期に似つかわしくない暖かな風が入ってくる。
時間はお昼時。それでも今までのようにさて食事、というわけにもいかなかったものの
特に空腹に悩まされているわけでもなかったため、ただぼーっと過ごしていた。
P「……仕事はできるんだけどな」
仕事ができる。それはこれ以上無いくらい幸せなことで、それに当たり前の事で。
でも、そんな当たり前の事一つできなくなれば、生活のリズムは大きく乱れてしまう。
アイドルたちの献身的な介護によって少しずつ食に対する恐怖は小さくなっていた。
仕事も依然のように問題なくこなす事が出来る。それでもだ。
何の事情も知らないスタッフから渡される弁当がやけに”重い”
いつもは変な話、本能に従っていればただその箱を空にできていたというのに。
まだ一人で食べるのは難しい。自分でも理解している。
だからと言って、一日3食をただひたすらアイドル達に依存するということに慣れることはなかった。
仕事一つ終えても心の靄が晴れることは無い。
それでも毎日必死に生きていくと決めた。パソコンから手を離して一度伸びをする。
ふと目をやった事務所から見える外の景色は、今までと何も変わらない。何気なく窓の方に近づく。
P「珍しくいい天気だな」
覗き込むようにして、空を見る。そう言えば今日は春の訪れだとかテレビが言ってたっけ。
窓を開けて、空気を取り込む。この時期に似つかわしくない暖かな風が入ってくる。
P「こんな天気一つでも……」
気分って変わるもんだな。なんて呟こうとした。
快晴。雲がほとんどない真っ青な空のことだ。今日はまさにそれ。気温も良好で、清々しい昼の事務所。
でもそんな気持ちを目の前にして飛び込んできたのは……鼻をつく匂い。
決して嫌な匂いではない。でも、”嫌”なのだ。
声を詰まらせたのとほとんど同時に、汗が滲む。胃が蠢いているような気がする。
そしてそれを確かめようともう一度鼻から呼吸を……
――気がついたら窓を閉めていた。
P「はぁ、はぁ……」
この大通りには飲食店が結構ある。意識はしてなかった。
それでも今、確かに窓から流れ込んできたのは、”おいしそうな香り”
昼頃の定食屋が近くにあるのなら、それは仕方ないのだが。
P「……くそっ」
快晴になるところが、むしろその雲は数を増してしまったようで。
誰もいない事務所に、ただ一人苦しむ自分。
――あれだけ頑張っても……まだダメなのか
それを呟く余裕はなかった。
気分って変わるもんだな。なんて呟こうとした。
快晴。雲がほとんどない真っ青な空のことだ。今日はまさにそれ。気温も良好で、清々しい昼の事務所。
でもそんな気持ちを目の前にして飛び込んできたのは……鼻をつく匂い。
決して嫌な匂いではない。でも、”嫌”なのだ。
声を詰まらせたのとほとんど同時に、汗が滲む。胃が蠢いているような気がする。
そしてそれを確かめようともう一度鼻から呼吸を……
――気がついたら窓を閉めていた。
P「はぁ、はぁ……」
この大通りには飲食店が結構ある。意識はしてなかった。
それでも今、確かに窓から流れ込んできたのは、”おいしそうな香り”
昼頃の定食屋が近くにあるのなら、それは仕方ないのだが。
P「……くそっ」
快晴になるところが、むしろその雲は数を増してしまったようで。
誰もいない事務所に、ただ一人苦しむ自分。
――あれだけ頑張っても……まだダメなのか
それを呟く余裕はなかった。
先とは反対に、まるで巻き戻し再生のようにして自分の机に戻り腰を降ろした。
別に食べ物が食べたい訳じゃない……でも……
P「……誰か」
弱々しい声を発した。数秒の間をおいて。
ドアの開く音、そして声をかけられる。
律子「……プロデューサー?」
P「り、律子……」
律子「誰もいないんですか?」
P「……あぁ」
律子「……そうですか」
それだけ聞くと律子は飲み物を取りに向かう。そのときの表情は……見えなかった。
律子が戻ってきた頃に、ようやく落ち着いた。当然のように律子もその件に関して。
律子「その、大丈夫ですか?」
P「……まあ、それなりに」
別に食べ物が食べたい訳じゃない……でも……
P「……誰か」
弱々しい声を発した。数秒の間をおいて。
ドアの開く音、そして声をかけられる。
律子「……プロデューサー?」
P「り、律子……」
律子「誰もいないんですか?」
P「……あぁ」
律子「……そうですか」
それだけ聞くと律子は飲み物を取りに向かう。そのときの表情は……見えなかった。
律子が戻ってきた頃に、ようやく落ち着いた。当然のように律子もその件に関して。
律子「その、大丈夫ですか?」
P「……まあ、それなりに」
律子「……来たとき、辛そうでしたよ?」
P「あぁ……あれはその、匂いが、な……」
律子「匂い……」
窓の外をチラと見る。それにつられて律子も見るが流石に理解はできないだろう。
ただただ敏感になり過ぎているだけ。……でも律子は
律子「お昼、まだですよね?」
P「え? あ、あぁ」
律子「今、小鳥さんもいませんから……私が、と思ったんですけど」
P「え? あ、そうだな」
律子「……小鳥さんがいいなら、私は」
P「そ、そんなことはないさ! だいたい、俺は選べる立場じゃない」
律子「……プロデューサー」
P「あぁ……あれはその、匂いが、な……」
律子「匂い……」
窓の外をチラと見る。それにつられて律子も見るが流石に理解はできないだろう。
ただただ敏感になり過ぎているだけ。……でも律子は
律子「お昼、まだですよね?」
P「え? あ、あぁ」
律子「今、小鳥さんもいませんから……私が、と思ったんですけど」
P「え? あ、そうだな」
律子「……小鳥さんがいいなら、私は」
P「そ、そんなことはないさ! だいたい、俺は選べる立場じゃない」
律子「……プロデューサー」
よくよく考えたら昼時とかたるき亭から匂いが上がってきて事務所でも死ねそうだな
みんなの評価 : ☆
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