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    元スレキョン「朝比奈さんなら今、俺の隣で寝ているが?」

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    51 = 1 :

    キョン宅

    キョン「……」ガチャ

    朝比奈「あ! おかえり、キョンくんっ」

    キョン「た、ただいま、戻りました」

    キョン(何ともいえない幸福感がある。朝比奈さんに内外で目に出来るとは。これ以上の目の保養があるだろうか)

    朝比奈「何かわかりましたか?」

    キョン「これといった収穫は。そちらはどうですか?」

    朝比奈「いえ。ダメです。どの装置も使用が不可能になってます」

    キョン「タイムマシンは使えるんじゃないんですか?」

    朝比奈「使えることは使えますが、許可がないとダメなので」

    キョン「許可ですか。貴方が日曜日に飛んでいけば話が早いような気もするんですが」

    朝比奈「……できません。私は末端ですから」

    キョン(命令や指示がなければ下手に動けない今の朝比奈さんは大変だろうな)

    朝比奈「ところで……あの……」モジモジ

    キョン「はい?」

    52 = 47 :

    のんだらいいんじゃないですかね

    53 = 1 :

    朝比奈「はむっ……」

    キョン(そうか……。この時間まで何も口に出来ないし、お手洗いにだって簡単にはいけないもんな……。一応、朝出て行ったことにはなっているが、またいいわけを考えなければ)

    朝比奈「ありがとう、キョンくん。お腹がすいてて……」

    キョン「いえいえ。どんどん食べてください。菓子パンでよければ備蓄がありますし」

    朝比奈「はい」

    キョン(妹にはあとで謝るとして……。この朝比奈さんにはあのことを訊いておいた方がいいな。もう何度か訊かれているかもしれないが)

    朝比奈「はむっ……」

    キョン「朝比奈さん。もう何度か訊いたかもしれませんが、この時間上にいるもう一人の朝比奈さんは土曜日になったらどうなるんですか?」

    朝比奈「さぁ……。でも、私とは違うことになっているのは確かだと思います」

    キョン「それは何事も無く日曜日になってしまうと?」

    朝比奈「分かりません……」

    キョン「何故、貴方だけが取り残されたようにループしているのかっていうのも判明してないんですよね? 説明好きの古泉から何か聞いてませんか? あいつの妄言でも結構です」

    朝比奈「……この前の金曜日に、長門さんから言われたことがあります」

    キョン「あるんじゃないですか。それを言ってくれたら――」

    朝比奈「貴方を救う方法はない……って……」

    54 = 1 :

    キョン「え……?」

    朝比奈「……ごめんなさい。これを先に言えば、私……キョンくんに見捨てられると思って……あの……」

    キョン「何を言っているんですか。見捨てませんよ。谷口は見捨てても朝比奈さんは見捨てません」

    朝比奈「でも……」

    キョン「それより救う方法がないってどういうことですか?」

    朝比奈「長門さんがいうには、私がこの現状に陥ったのは既定事項だから、らしいです」

    キョン「既定事項って」

    キョン(ちょっと待て。それって未来人が朝比奈さんをこんな目に遭わせているってことか?)

    朝比奈「でも、キョンくんと古泉くんはなんとかできるって言ってたの。だから……だから……」

    キョン「朝比奈さん……」

    朝比奈「うっく……ぐすっ……」

    キョン(このまま朝比奈さんがループし続けるのを黙ってみているわけにはいかないが、確か既定事項は朝比奈さんたちにとって得になることなんだよな)

    キョン(朝比奈さんを苛めて有益な結果になるのか? 面白くない)

    朝比奈「私……このままなんでしょうか……」

    キョン「俺がそんなことさせません。絶対に貴方を救いますから」

    56 = 45 :

    57 = 1 :

    朝比奈「ありがとう……」

    キョン(ダメだ。全く期待されていない。恐らく前回も前々回も同じことを同じ奴から言われているだろうしな……。朝比奈さんからすれば聞き飽きた台詞か)

    キョン「既定事項ってことは少なからず朝比奈さんも絡んでいるってことですよね? 心当たりは無いんですか?」

    朝比奈「ないです。こんな事例自体、聞いたことがないです……」

    キョン(長門は何かを掴んでいるのか? 俺たちには話してないだけで……)

    朝比奈「……はむっ」

    キョン「まぁ、今は食べてください。空腹では考えも纏まらないですし」

    朝比奈「うんっ」

    キョン(前々回はともかく、前回の俺とほぼ同様の行動をとっているなら、次は長門に意見を求めることになる)

    キョン(そして、返ってくる答えは救出は不可能ってものだろう。まさかとは思うが、俺たちはこの朝比奈さんを見捨てたんじゃないだろうな……)

    朝比奈「はむっ」

    キョン(確かにこっちにも朝比奈さんはいるし、土曜日を迎えれば片方は消えてしまう。何も手を出さなければそのまま……)

    朝比奈「……おいしかったです」

    キョン「いえいえ」

    キョン(やはり朝比奈さんを助けなければ!!)

    58 = 1 :

    「キョンくーん! ご飯できたってー!!」ガチャ

    キョン「ノックをしなさい!!」

    朝比奈「あ……」

    「あれ? みくるちゃん、今日もお泊り?」

    朝比奈「う、うん。お邪魔してます」

    「キョンくんと仲良しだぁー」

    朝比奈「えへへ……」

    キョン(照れないでください。俺が意識してしまいます)

    「みくるちゃんの分も用意するねー」

    朝比奈「いつもありがとう」

    「いつも?」

    キョン「はいはい。俺も行くから」

    「キョンくん、みくるちゃんと夜はなにしてるのー?」

    キョン「変なこと聞くんじゃありませんっ!」

    「どうしてぇー?」

    60 = 1 :

    キョン「すいませんね。うちの妹が」

    朝比奈「ううん。可愛いですよね」

    キョン「将来が心配になりますけどね、たまに」

    キョン(あの無邪気さはどうにもな。ハルヒも一目置いてるほど、危険だ)

    朝比奈「もうここに随分と居る気分になっちゃいます。こうして夕食を食べていると」

    キョン「そうですか?」

    朝比奈「はい。実際は一週間分も居ないんですけど」

    キョン「いっそのこと家族になりますか」

    朝比奈「ひぇ!? そそ、それって……あの……!!!」

    キョン「あ……。いや……すいません!!」

    朝比奈「……でも、もし私がこの時間軸から抜け出せないなら……あのキョンくんが私を……お嫁さんに……」

    キョン「な、なにを言っているんですか!?」

    朝比奈「二晩だけのお嫁さんでよければ……」

    キョン「朝比奈さん!! 気をしっかりもってください!! 冷静になりましょう」

    朝比奈「あ……。ごめんなさい。でも、そういう道も……」

    61 = 29 :

    可愛い

    62 = 47 :

    ありだろ

    63 = 5 :

    この場合キョンは処女のみくるを抱いた別の時間軸のキョンに嫉妬する形になるんだろうか
    キョンはいつも童貞なのにみくるは数多のキョンと寝てるある意味ではビッチ的な

    64 = 1 :

    キョン「――そ、そろそろ寝ましょうか。お風呂は申し訳ないですが、早朝に入ってください」

    朝比奈「はい」

    キョン「あ、えっと。布団だしますね」

    朝比奈「お願いします」

    キョン(朝比奈さんは稀に大胆なことを言うからな……。俺の理性はどこまでもつのやら)

    朝比奈「……」

    キョン「――どうぞ。用意できました」

    朝比奈「ありがとう。あと一日だけお世話になります」

    キョン「何を仰いますか。これからもずっと朝比奈さんにお世話されますよ、俺は」

    朝比奈「どうして? 私はいつもキョンくんに助けられてばかりで……」

    キョン「俺には何も力がありません。何かが起こったときは貴方たちに守られているだけの存在ですから」

    朝比奈「そんなことは」

    キョン「今回だって、はっきりいえば俺だけじゃとても……」

    朝比奈「キョンくん……」

    キョン「だから、朝比奈さんにはこれから先も居てもらわないと困るんですよ」

    66 :

    >>63
    一途ビッチとか斬新だな

    知らない内に自分の性癖とか網羅されてて手玉に取られたい

    67 = 1 :

    朝比奈「でも、この時間平面には私がきちんといるから」

    キョン「朝比奈さん、それは……」

    朝比奈「分かってるんです。私がここに居ちゃいけないことは……。だって、私はもう時間から弾かれた存在で……」

    キョン(まだ3回目とはいえ、抜け出せる目処がない上に記憶を継承していることがかなりの負担になっていそうだな)

    キョン(長門じゃなければとても耐えられない。いや、長門だって二度も同じ体験はしたくないと思っているはずだ。それぐらいなら地球から出て行くと考えているかもしれない)

    朝比奈「だから……ぐすっ……」

    キョン「明日中に見つけますから」

    朝比奈「……」

    キョン「必ず」

    朝比奈「キョンくん。無理はしないでください」

    キョン「しませんよ。そうだ。朝比奈さん。こっちの朝比奈さんに貴方のことを話すのはいけませんか?」

    朝比奈「やめてください。私は自分に会ってませんし、キョンくんからそんな話も聞いてません」

    キョン「ああ。そうですか」

    キョン(出会っていないはずの相手に出会ったり、知らないはずの情報を知ってしまうと矛盾がでるんだっけか)

    キョン(だが、この朝比奈さんを救うとすれば前回とは何か違うことをしていかないと。同じことをしても朝比奈さんは確実に木曜日に強制連行されるしな……)

    69 = 1 :

    翌日 高校 廊下

    古泉「そうですか。辛いでしょうね」

    キョン「そう思うなら情報を提供してほしいね」

    古泉「朝比奈さんには言わないと約束していただけますか?」

    キョン「どういうことだ?」

    古泉「この一件、割と簡単です」

    キョン「簡単だと?」

    古泉「はい。朝比奈さんは消されるそうです」

    キョン「は?」

    古泉「過激派による襲撃にあい、朝比奈みくるは――」

    キョン「まて!! なんだそりゃ!?」

    古泉「暗殺です。端的に述べれば」

    キョン「未来的な暗殺でもするのかよ」

    古泉「殺害方法まではなんとも言えませんが、涼宮さんの目に触れないところでひっそりと行われることになるでしょう。しかし、これでどうして朝比奈さんが増殖しないのか分かりましたね」

    キョン(おいおい……。何がどうなってる……。どうして朝比奈さんが……。いや、まてよ。だったらあの大人の朝比奈さんはどう説明するんだ?)

    71 = 45 :

    72 = 1 :

    古泉「大人の朝比奈さんですか」

    キョン「あの人がいるってことは朝比奈さんは生き残るんだよ。何があってもだ」

    古泉「彼女は数ある時間軸の一つの可能性でしかないはずです」

    キョン「なに?」

    古泉「大人になるまで生かされていただけなのでしょう。かなり早い段階で既定事項になっていたようですから」

    キョン「別の時間、というか時空からきてたっていうのかよ」

    古泉「時間に連続性はありません。枝分かれした一つの未来から我々の時間へアプローチをかけることもできます」

    キョン(つまりなんだ。朝比奈さんはどの時間でも厄介者にされてるってことなのかよ)

    古泉「朝比奈さんが貴方を篭絡させるつもりだから。とか」

    キョン「……怒るぞ」

    古泉「申し訳ありません。ですが、朝比奈さんがこの時間軸で殺されたとしても、こちらにはもう一人存在しています。そこで僕は思いました」

    キョン「なんだ?」

    古泉「今現在ループしている朝比奈さんは保険ではないかと」

    キョン「こっちの朝比奈さんが消えたら、代替しようってことか!?」

    古泉「恐らく長門さんや或いは涼宮さんの力で暗殺は失敗するんですよ。でも、成功してしまう時間軸が存在する。そのときのための保険として、一人の朝比奈さんが選ばれた。どうでしょうか?」

    74 = 1 :

    部室

    長門「彼女を救う方法はない。なぜなら、この時間軸に存在する朝比奈みくるは、死ぬことがないから」

    キョン「助かるのか」

    長門「そう」

    キョン(救う方法がないって、そういうことか……)

    キョン「なぁ、長門。つまりループしている朝比奈さんは、暗殺が成功しない限りは抜け出せないってことになるんだな?」

    長門「……」

    キョン「なんてこった……」

    キョン(つまり、朝比奈さんを救うためには、消さなきゃならないってことか。ドッペルゲンガーじゃあるまいし)

    長門「……」

    キョン「ノイズ云々は嘘だったのか?」

    長門「嘘ではない。あれは事実」

    キョン「朝比奈さんの未来が見えないのは?」

    長門「……」

    キョン(いや、そうか。分かっているからこそ、守ることができるんだよな……)

    76 :

    既にミスリードされてるがどう締めるか、支援

    77 = 1 :

    教室

    キョン(考えてみたら、行き着く結論はそういうことになる。他時空からやってきた朝比奈さんよりも、多くの時間を共有してきた同時空の朝比奈さんを優先する。当然の判断だ)

    キョン(そりゃ、朝比奈さんには言えることじゃない)

    ハルヒ「キョン」

    キョン(前回の俺たちが何も言わなかったのも頷ける。貴方を救うには朝比奈さんを消すしかないなんて。あの人が聞いたらそのまま舌を噛み切ってしまいそうなぐらいショッキングだ)

    ハルヒ「きょーん」

    キョン(解決方法は分かった……。でも……)

    ハルヒ「キョンってば」

    キョン「なんだ? こっちは考え事をだな」

    ハルヒ「どうせあたしでスケベなこと考えてたんでしょ?」

    キョン「なんでそうなる!! ふざけんな!! こっちだって選ぶ権利ぐらいある!!」

    ハルヒ「あ?」

    キョン「……いや、まぁ、ハルヒでも」

    ハルヒ「キョンの分際で選ぶ権利があるとでも思ってるわけ!? アホ!!」

    キョン「で、なんだよ? 眠たそうな目をしているようだが」

    78 = 30 :

    ハルヒかわいいよハルヒ

    79 :

    >>78
    マジキチ先輩オッスオッス!

    80 = 1 :

    ハルヒ「そうなのよ。眠いのよ。ノートとっておいてくれる?」

    キョン「俺は授業が始まったら眠くなるぞ」

    ハルヒ「あたしのために働きなさいよ」

    キョン「嫌だと言ったら?」

    ハルヒ「書け」

    キョン「分かった。やるだけやる」

    ハルヒ「ちゃんと書きなさいよ。全く」

    キョン「また寝不足なのか?」

    ハルヒ「うん……ちょっとね……」

    キョン「大丈夫か?」

    ハルヒ「最近、変な夢を見るのよ……」

    キョン「夢?」

    ハルヒ「昨日もみたわ……。なんかやけにリアルで……」

    キョン「どんな夢だ?」

    ハルヒ「みくるちゃんが血を流して倒れてる夢……。あれのせいで、夜中に目が覚めちゃって、大変なのよ……」

    81 = 17 :

    ほう…

    82 = 1 :

    キョン「……詳しくおしえてくれないか?」

    ハルヒ「すぅ……すぅ……」

    キョン(こいつ、予知夢でもみてやがるのか……)

    キョン(無意識に危険を察知して防御策を練るぐらいのことはやっちまうからな……)

    谷口「おい、キョン。次の時間、そろそろお前が当てられるんじゃないか?」

    キョン「なに? ……そうだな。可能性は高い」

    谷口「よーし。苦しめ」

    キョン「国木田」

    谷口「残念だったな。国木田は便所だ」

    キョン「む……」

    谷口「どーだ、やるせないだろ。キョン。あっはっはっはっは」

    キョン「陰湿な野郎だ」

    谷口「だーっはっはっはっは。無様に散れ」

    キョン「てめぇ!!」

    ハルヒ「――うるさい!!!」

    83 = 1 :

    昼休み

    国木田「キョン、あの問題分からなかったんだ。僕に聞いてくれればよかったのに」

    キョン「すっかり忘れてた」

    谷口「まあ、いい薬になっただろ。ダチを見捨てることはしないほうがいい」

    キョン「おまえな……」

    国木田「ねえ、キョン。涼宮さん、ずっと寝てるけど大丈夫なの?」

    谷口「心配いらねえよ。めちゃくちゃでかい声で俺とキョンに吠えたからな」

    キョン「あれはお前が悪い」

    谷口「わーってるよ。あとで謝っとくって」

    キョン(そこまでする必要はないと思うが)

    谷口「それにしてもあの涼宮が大人しいと、調子狂うな。あれはあれで不気味だ」

    キョン「不気味?」

    谷口「こう溜めに溜め込んで、特大の一発を放つ前みたいな」

    国木田「ああ、何となくわかるよ。溜めたほうが気持ちがいいし」

    キョン(ハルヒが力を溜めたら地軸がずれるかもしれないがな)

    85 = 1 :

    ハルヒ「――みくるちゃん!!!」ガタッ

    キョン「ん?」

    谷口「どうしたんだ、ハルヒのやつ」

    ハルヒ「……」キョロキョロ

    国木田「夢でも見てたのかな」

    ハルヒ「……夢か」

    キョン「ハルヒ、どうした?」

    ハルヒ「……なんでもない!!」

    谷口「行っちまった。変な奴だな」

    国木田「朝比奈さんの名前を叫んでたし、嫌な夢でも見てたんじゃない?」

    谷口「授業中じゃないだけマシだな」

    国木田「そうだね。授業中じゃ目も当てられないし」

    谷口「全くだ。キョン以上にかっこ悪い」

    キョン「このタコ。おまえだって国木田が居ないと何もできないじゃねーか」

    谷口「それの何が悪い。結果オーライだろうが」

    86 = 1 :

    谷口「どうしたんだ、ハルヒのやつ」

    谷口「どうしたんだ、涼宮のやつ」

    87 = 1 :

    放課後 部室

    ハルヒ「うー……」

    朝比奈「ふーふー」

    ハルヒ「うー……」

    朝比奈「あ、あの、涼宮さん? お茶のおかわりですか……?」

    ハルヒ「……」

    キョン「どうした、ハルヒ。朝比奈さんが気になるのか?」

    ハルヒ「……みくるちゃん。今日も一緒に帰りましょう」

    朝比奈「は、はい、よろこんでぇ」

    ハルヒ「……よし」

    古泉「何かあったのですか?」

    キョン「なんでも朝比奈さんが血を流して倒れている夢を何度も見ているらしい。それで気になるんだろうな」

    古泉「それは興味深いですね」

    キョン「偶然、なわけねえよな」

    古泉「涼宮さんの一挙手一投足には意味があります。無論、夢も例外ではないでしょう」

    89 :

    読んでる途中ほ

    90 = 1 :

    ハルヒ「ほら、いくわよ、みくるちゃん!!」

    朝比奈「は、はいぃ」

    ハルヒ「最後の人、鍵お願いね!」

    朝比奈「す、涼宮さん、スカートをひっぱらないでぇ」

    キョン「……どう思う?」

    古泉「涼宮さんの夢に出てくる朝比奈さんがどちらなのかが、僕は一番気になりますね」

    キョン「長門は?」

    長門「観測不能」

    キョン「もう明日になっちまうぞ。このまま明日を迎えたら……」

    古泉「現状を打破できずに日曜日を迎えることになりますね」

    キョン「今までの事件とはまた異質な気味の悪さがあるのは気のせいか」

    古泉「そうですね。我々は誰のために動けばいいのかわからないですからね」

    キョン「それは朝比奈さんのために……」

    キョン(いや。どっちの朝比奈さんを守るつもりなんだ、俺)

    古泉「今回の一件、思い切って傍観するのもいいのではないでしょうか? 朝比奈さんを失うことはまずありません」

    91 = 89 :

    長みく国佐々ミヨ妹鶴屋さん朝倉さんは祝福してキョンの嫁

    93 :

    紫煙

    94 = 1 :

    キョン「古泉、そう言う問題じゃねえだろ。なんでそんなことを簡単に言える?」

    古泉「事実を述べたまでです。他意はありません。それにここで個人的な心情を吐露してしまうと、余計な、いえ、不要な摩擦が生じてしまう」

    キョン(そうだな。ここでどっちを優先させるなんて話、絶対にしたくない。答えは分かりきっている)

    古泉「また手の施しようがないのもまた事実でしょう。我々にできることはありません。既に朝比奈さんは時間の枠組みから外れ、もう一度正しい時間軸に戻るときに備えるしかないように思えます」

    キョン「分かってるから言うな」

    長門「涼宮ハルヒが見たという夢」

    キョン「え?」

    長門「既に発生した事案であることも考えられる」

    古泉「どういうことですか?」

    長門「人間の持つ記憶からの幻視、または映像であることも念頭におくべき」

    古泉「なるほど。デジャビュの可能性もあると。それもかなり強烈な」

    キョン(俺たちが散々見たやつか)

    古泉「朝比奈さんを見るたびに、流血する朝比奈さんが映像として涼宮さんの瞳に浮かび上がるなら問題ですね。閉鎖空間も夢では説明ができないほど大きなものになるかもしれません」

    キョン「だが、それがこの問題の解決に繋がるとは思えないぞ」

    古泉「そうですね。涼宮さんの場合、予見である場合も十分に考えられます。ただ、過去に発生した映像を再生しているのだとしたら、困ったことにもなりますね」

    97 = 1 :

    キョン「困ったこと?」

    古泉「朝比奈みくるは一度死んでいることになります。それも涼宮さんの目の前で」

    キョン「な……」

    古泉「全くの赤の他人でも眼前で血を流して息絶えるなんてことになれば、誰しも慄くことでしょう」

    キョン「まて。既に死んでいるなら、その時間軸にループ中の朝比奈さんがいないとおかしくないか?」

    古泉「困ったこととはそこです。何故、朝比奈さんが死んでいるのに、ループから抜け出せていないのか。そして、その映像を涼宮さんが見ていた場合、考えられることは一つしかありません」

    キョン「なんだ……」

    古泉「死んだ朝比奈さんを涼宮さんが再生させた。もしくは涼宮さんは死亡したはずの朝比奈さんとともに無意識下で時間軸を移動し続けている」

    キョン「ハルヒも一緒に? なら、この時間にいるハルヒはどこにいったんだよ」

    古泉「涼宮さんですよ? 自分を消すぐらいわけないでしょう」

    キョン「話についていけないぜ、古泉」

    古泉「可能性の話ですから無視して頂いても結構です」

    キョン「できるわけねーだろ!!」

    古泉「この件は簡単と言ってしまいましたが、撤回します。少なくとも単純な話ではなくなりました。朝比奈さんの一派と涼宮さんが悪いタイミングで重なったのでしょう」

    キョン(どこかの鬼畜野郎が大間抜けで朝比奈さんをハルヒの前で死なせたから、おかしくなったのか)

    98 = 30 :

    >>79
    はいオッスオッス

    99 = 1 :

    >>97
    古泉「死んだ朝比奈さんを涼宮さんが再生させた。もしくは涼宮さんは死亡したはずの朝比奈さんとともに無意識下で時間軸を移動し続けている」

    古泉「死んだ朝比奈さんを涼宮さんが再生させた。そして涼宮さんは死亡したはずの朝比奈さんとともに無意識下で時間軸を移動し続けている」

    100 = 1 :

    キョン宅

    キョン「……」

    朝比奈「おかえりなさい、キョンくんっ」

    キョン(どうする。全てを伝えるか。いや、伝えてどうする。どうなる。貴方は死んでいるんじゃないですか、なんて言える奴がいるのか?)

    朝比奈「キョンくん? なにか、わかったの?」

    キョン「……いえ。何も」

    朝比奈「そう……」

    キョン「それよりもお腹すきませんか?」

    朝比奈「はい、実はペコペコで」

    キョン「今、持って来ますよ」

    朝比奈「ありがとう」

    キョン(前回の俺たちもそのことに気付いたからこそ、真実を告げなかったのか)

    キョン(長門の言う通り……。朝比奈さんを救う方法は……)

    朝比奈「……キョンくん?」

    キョン「え? ああ、すいません。すぐに持ってきます。待っていてください」


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