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    元スレ教師「今日からこの学校に赴任しました。趣味は妄想です」

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    1 :

    第一話「妄想教師」

    <喫茶店>

    マスター「明日からだっけ? 学校」

    教師「ああ」

    マスター「──にしても、アンタみたいな妄想バカを雇うなんて」

    マスター「変わった学校よね~」

    マスター「私立の高校って聞いたけど、どんな面接だったの?」

    教師「ああ、たしか……」

    2 = 1 :

    ~ 回想 ~

    校長「履歴書の趣味・特技の欄には、と……えぇと、“妄想”かね?」

    教師「はい」

    校長「素晴らしい! 採用だ!」

    教頭「え!?」

    校長「教職への風当たりが強くなっている昨今」

    校長「君のような変人がいれば、万一不祥事が起きても矛先は君に向くからな!」

    教頭「こ、校長! 本音が出まくってますよ!」

    校長「え、あ! 君のような常識にとらわれない人間が、我が校には必要なのだ!」

    教頭「もう遅いっての」ボソッ

    教師「どうも」

    ~ 現代 ~

    教師「──って感じだったかな」

    マスター「校長もアンタなみに妄想に生きてそうな感じね……」

    5 :

    いい加減SS速報にでも池

    6 = 1 :

    翌日──

    <学校>

    ワイワイ…… ガヤガヤ……

    体育教師『では続いて、新任の先生から挨拶を行う』

    体育教師『どうぞ』

    教師『はい』

    教師『えぇ~と……』

    教師『今日からこの学校に赴任しました。趣味は妄想です』

    ザワッ……!?

    教師『あ、あと、担当教科は国語です』

    教師『よろしくお願いします』

    ガヤガヤ…… ドヨドヨ……

    「今なんつった!?」 「妄想っていったよな?」 「冗談だろ?」

    「フツー担当教科を先にいうだろ」 「キモ~イ」 「変なのが来たな」

    7 = 1 :

    すると──

    生徒会長「あの、よろしいですか!」ザッ

    教師『はい?』

    生徒会長「全校生徒を代表する、生徒会長として質問させていただきます!」

    オオ~…… ザワザワ……

    教師『どうぞ』

    生徒会長「先生のいう妄想というのは、どういうものなんですか?」

    教師『どうといわれても……オールジャンルかな。なんでもアリだね』

    生徒会長「つまり……いかがわしい内容の妄想をする時もあると?」

    教師『もちろん』

    ザワッ……

    生徒会長「ふむ……私はあなたの先生としての適性について、疑問──」

    教師『というか、君はしないの?』

    生徒会長「え!?」

    8 = 1 :

    生徒会長「す、するわけないでしょう! バカバカしい!」

    教師『へぇ、マジメだな。さすが生徒会長!』

    クスクス…… ハハハ……

    「絶対ウソだよ」 「茶化されてやがる」 「ムッツリだってあのタイプは」

    生徒会長「ぐ……っ!」

    生徒会長(変人教師を生徒代表として糾弾し、株を上げるはずが……!)

    教師『?』

    生徒会長「オ、オールジャンルということは」

    生徒会長「この学校での出来事も妄想したということですよね?」

    教師『もちろん』

    生徒会長「具体的にどのような?」

    教師『全部話すと長くなるから、妄想が今どの程度進んでるかって話でいいかな?』

    生徒会長「かまいません」

    生徒会長(どうせ女生徒でハーレム、とかとんでもない妄想してるんだろ……)

    生徒会長(そしたらビシッとボクが追及してやる!)

    10 = 1 :

    教師『今はちょうど、年金でどうやって暮らしていくか、というところだ』

    生徒会長「え?」

    教師『退職金は出たものの、長い老後を暮らしていくには心許ないしな』

    生徒会長「ちょ、ちょ、ちょっと」

    生徒会長「学校での妄想はどうしたんですか?」

    教師『とっくに終わって、今は退職後の妄想に移行し始めてる』

    生徒会長「なっ……!」

    生徒会長(なんなんだ、この人は……)

    教師『今後の妄想としては、ゲートボール世界大会編、生き抜け老人ホーム編』

    教師『なくした入れ歯を探せ編、生きたまま火葬されちゃう編、などを予定してる』

    教師『とはいえ予定だからな。妄想の展開次第でいくらでも変更──』

    11 = 1 :

    生徒会長「あ、あの……先生」

    教師『ん?』

    生徒会長「も、もういいです……。ありがとうございました……」

    教師『そっか』



    こうして全校集会は終わった。

    この時、全校生徒及び教員がこの新任教師に抱いた感想は──

    「よく分からないけど只者ではない」であった。



                                     第一話 おわり

    12 :

    こんなドラマないっけ?
    妄想教師とか

    14 :

    復讐する塾講師思い出した

    15 = 1 :

    第二話「妄想族VS暴走族」

    <学校>

    生徒A「どうよ? あの妄想教師」

    生徒B「ああ、もう授業受けたけど、案外フツーだった」

    生徒A「へぇ~」

    生徒B「だけど、たまに妄想モードに入って授業脱線するけどな」

    生徒B「まあ、面白い先生ではあるな」

    生徒A「なにしろ、全校集会であの目立ちたがり会長を黙らせたからな……」

    生徒A「俺は明日の四限、アイツの授業だから楽しみだよ」

    不良「オイ」

    生徒A「うわっ!?」ビクッ

    不良「お前……あの妄想野郎に、明日の放課後、屋上来いっていっとけ」

    生徒A「う、うん分かった……」

    16 :

    >第一話「妄想教師」

    これ読んだだけで背中がゾワッとした

    17 = 1 :

    翌日 放課後──

    <屋上>

    十数名の生徒と不良が、屋上に待機していた。

    ザワザワ……

    教師「屋上ってここでいいのかな?」ザッ

    不良「待ってたぜ、先生」

    教師「おお、君か。俺に用があるってのは」

    不良「俺はよ、てめえみたいなふざけた奴が一番ムカつくんだ」

    不良「今ここで、俺に土下座するか、勝負するか選びな」

    ザワザワ……

    生徒A「なるほど、大勢の前でおかしな新入り教師を屈服させようってことか……」

    生徒B「しかも、不良ってクチだけじゃないんだろ?」

    生徒A「ああ、喧嘩は強いし、ウワサじゃ暴走族にも出入りしてるらしい……」

    生徒A「しかも親が学校にかなり寄付金入れてて、めったなことじゃ停学にもならない」

    生徒B「こりゃあ、さすがに妄想でどうにかなる相手じゃないな……」

    18 :

    もう二話かよ

    19 = 1 :

    教師「分かった、勝負しよう」

    不良「!?」

    不良「んだとォ……!」

    教師「俺は日頃からよく、こういうシチュエーションを妄想してたからな」

    教師「かかってこい!」

    不良(チッ、大人しく土下座してりゃあいいものを……)

    不良「俺はもちろん、てめえに殴られたってチクりはしねえが──」

    不良「てめえが俺にやられて校長とかに泣きついたって無駄なことだぜ」

    教師「当たり前だ」

    不良(な、なんだ……!? コイツ、腕っぷしに自信があるのか……!?)

    不良「俺はボクシングと空手をやっててな」

    不良「ここらの暴走族の助っ人にもなったりもしてやってるんだ」

    教師「ふん、そんなもんか」

    不良「な、なんだとぉ……!?」

    20 = 1 :

    教師「俺は──」

    教師「腕立て伏せ、腹筋、スクワット、懸垂を毎日一万回ずつ必ずこなしている」

    不良「え!?」

    教師「空手は五段、ボクシングも世界王者になってる」

    不良「え、え……!?」

    教師「さらにボクシングと空手だけでなく、柔道、柔術、剣道、書道、合気道」

    教師「ムエタイ、テコンドー、サンボ、ジークンドー、カポエイラ、少林寺拳法」

    教師「──などをマスターしている」

    不良「ハ、ハッタリこいてんじゃねえぇっ!」

    生徒A(あ~あ、不良も頭悪いから途中まで騙されかけてたのに……)

    生徒A(ハッタリもほどほどにしておかないと……もったいない)

    教師「ハッタリなんかじゃないッ!!!」

    不良「!?」ビクッ

    教師「妄想ではあるがな……」

    21 = 1 :

    不良(ふ、ふざけんな……! 結局ハッタリってことじゃねえか!)

    不良(頭でなに妄想してようが、しょせんケンカってのは腕力と技の勝負……)

    不良(まともにやれば、俺が負けるわけねえっ!)グッ…

    教師「お、やる気になったみたいだな」

    教師「来いっ!」ザッ

    不良(うぐっ……なんて目つきしてやがる……!)

    不良(この妄想野郎、まったく自分を疑っていない!)

    不良(コイツ……ハッタリじゃねえっ!)

    23 = 1 :

    不良(コイツは本当に毎日トレーニングする妄想をしたり)

    不良(自分が強くなってる妄想をしてるんだ……混じり気なしの本気で!)

    不良(なんで!? なんでこんなことができるんだ!? なんの得もないのに!?)

    不良(俺でさえ悪さをすると達成感と同時に“なんでこんなことしてるんだろ”って)

    不良(空しさが生じる……ま、その空しさもまた不良の醍醐味でもあるわけなんだが)

    不良(なのに──)

    不良(コイツにはその“なんでこんなことしてるんだろ”ってのがまるでない!)

    不良(なんなんだ!? なんなのコイツ!?)

    教師「……どうした?」

    不良「い、いや……」

    不良「俺の負けだ、先生……。呼び出したりして、悪かったな……」

    ザワザワ…… ドヨドヨ……

    不良は屋上から出て行った。

    24 = 1 :

    ワアァァァァァ……!

    生徒A「すっげぇ、勝っちゃったよ!」

    生徒B「ああ、よく分からないけど勝っちゃったな!」

    「何が起きたんだよ、いったい」 「すごいや!」 「不良のあんな顔初めて見たよ」

    教師「…………」

    教師(妄想してきた俺の技の数々を、試したかったのに……)

    教師(まあ仕方ない、か)

    25 = 1 :

    <喫茶店>

    教師「──ってことが、今日あった」

    マスター「ふ~ん」

    マスター「よかったわね~、相手が降参してくれて」

    マスター「でなきゃ、今頃病院にコーヒー持ってくとこだったわ」

    マスター「ま、なにもケンカは腕力や技だけで決まるもんじゃないものね」

    マスター「時には、ハッタリが勝敗を分けることもあるってことか」

    教師「ハッタリじゃなく、妄想だっての」

    マスター「はいはい」



                                     第二話 おわり

    27 = 9 :

    マスター可愛い

    28 :

    名前欄と文章内に転載禁止っていれようねー

    29 = 1 :

    第三話「三角関係」

    <職員室>

    ザワザワ……

    教師「ん? なんだか、校庭が騒がしいですね」

    先輩教師「また野球部とサッカー部がグラウンドの取り合いしてるんだよ」

    教師「また?」

    先輩教師「ああ、アイツらしょっちゅうやってるのさ」

    先輩教師「エスカレートして、殴り合い寸前になったこともあるくらいだ」

    教師「へぇ……」

    30 = 1 :

    教師「曜日によってどっちが使うか決めるとか、しないんですか?」

    先輩教師「もちろん昔、そういう案も出たらしいんだが」

    先輩教師「両部の対立が根深すぎて、うまくいかなかったらしい」

    教師「そりゃ大変ですねぇ」

    先輩教師「ああ、両部の顧問が仲裁が大変だって、いつもボヤいてるよ」

    教師「いや、グラウンドが」

    先輩教師「へ?」

    31 = 9 :

    そこかよ

    32 = 1 :

    数日後──

    <校庭>

    ザワザワ…… ガヤガヤ……

    殺気立つ、野球部とサッカー部。

    野球部主将「今日は俺たちがここまで使わせてもらう!」

    サッカー部主将「ふざけんな、昨日は俺たちが譲っただろうが!」

    野球部主将「譲っただと!? しょっちゅうこっちにボール飛ばしてきやがって!」

    野球部主将「あんなんじゃ、練習にならねえよ!」

    サッカー部主将「それはこっちのセリフだ!」

    サッカー部主将「お前らの打ち上げたボールが、部員に当たりそうになったんだぞ!」

    サッカー部主将「このヘタクソどもが!」

    野球部主将「なんだと!?」

    ザワザワ…… ガヤガヤ……

    34 :

    失笑を誘う作風なのか本気でやってんのか

    35 = 1 :

    教師「まあ落ちつきなって、二人とも」ザッ

    野球部主将「なんですか、先生!?」

    サッカー部主将「先生は俺たちと関係ないでしょう!」

    教師「たしかに関係ない」

    教師「だがこの間、先輩から君たちの話を聞いてから色々妄想してしまってね」

    教師「いてもたってもいられなくなっちゃったのさ」

    野球部主将「妄想……?」

    サッカー部主将「いったい、どんな妄想をしたってんですか?」

    教師「ずばり」

    教師「君らが今立っているグラウンドを擬人化してみた」

    36 = 1 :

    野球部主将「グラウンドを、擬人化……?」

    サッカー部主将「面白い、やってみて下さいよ」

    教師「分かった」

    教師「…………」

    教師「あらやだ、野球部とサッカー部の子たちってば」クネッ

    教師「また私をめぐって争うつもりなのね! 私ってなんて罪な女なのかしら!」クネクネッ

    両部主将(お、女なのかよ……!)

    ドヨドヨ……

    教師「悲しいわ……」

    教師「私はみんなに楽しくスポーツしてもらいたいのに……」グスン

    野球部主将(なるほど、グラウンドが悲しんでいるから争いをやめろってことか)

    サッカー部主将(新任教師らしい、ベタな考えだ……こんな茶番で収まるかよ)

    37 :

    割と面白い

    38 = 1 :

    教師「あら、野球部のみんなが私の右腕を持って……」

    教師「サッカー部のみんなは私の左腕を持ったわ」

    両部主将「?」

    教師「あなたたち、なにをするつもり──いだだだだぁっ!」

    野球部主将「え!?」

    サッカー部主将「なんだ!?」

    教師「いででででぇぇぇぇぇっ!」

    教師「引っぱるんじゃねぇぇぇぇぇっ!」

    教師「あがぁぁぁぁぁっ! やめろぉぉぉぉぉっ! ちぎれるぅぅぅぅぅっ!」

    教師「うぎゃああああああああああっ!!!」ゴロゴロ

    のたうち回る教師を前に、混乱する部員たち。

    「えっ、なんだこれ!?」 「泣いてるよ!」 「演技なのか!?」

    「死んじまうぞ!」 「大丈夫っすか!?」 「ヤバイって!」

    野球部主将「せ、先生! いやグラウンドさん、やめてっ! 俺まで痛くなってきた!」

    サッカー部主将「分かりましたから、分かりましたからっ!」

    39 :

    教師になったことも妄想ってオチ

    40 :

    ベタなのかよ

    41 :

    >>7
    「とき」と「こと」を使い分けれない生徒会長ww

    42 = 1 :

    しばらくして──

    <職員室>

    先輩教師「最近、野球部とサッカー部が争わなくなったんだ」

    先輩教師「ちゃんと曜日ごとに、どっちが使うか決めたらしい」

    先輩教師「心なしか、グラウンドの整備も丁寧になってるしな」

    先輩教師「そういえばこの間、君がアイツらの仲裁に入ったって聞いたけど」

    先輩教師「君はなにか知ってるか?」

    教師「多分……彼らも女の涙には弱かったってことじゃないでしょうか」



                                     第三話 おわり

    43 = 39 :

    次あたり「勉強なんか何の役に立つんだよ」を論破しそうだな

    44 = 1 :

    第四話「進路相談」

    <職員室>

    三学年教師「ふぅ……」

    教師「どうしました?」

    三学年教師「いやね、ウチのクラスにまったく進路を決めてないのがいてね」

    教師「不真面目なんですか?」

    三学年教師「いや……なんというか……妙に悟ったことをいう子でね」

    三学年教師「ほとほと困り果てているんだ」

    教師「なるほど」

    三学年教師「そういえば君、野球部とサッカー部の争いを収めたって聞いたけど」

    三学年教師「よければ、彼と話をしてみてくれないか?」

    教師「分かりました」

    45 = 1 :

    <教室>

    ガララッ……

    平凡「失礼します」

    教師「やぁ」

    平凡(たしかこの人、趣味が妄想とかいってた先生だよな……)

    平凡「俺になんの用ですか?」

    教師「担任の先生に聞いたけど、まだ進路を決めてないんだって?」

    平凡「えぇ、まぁ……」

    平凡「決めてないってより、どうでもいいって感じですかね」

    平凡「俺って、成績も並、スポーツも並で、なんの取り柄もないし」

    平凡「就職しようが、進学しようが、大したものにならないに決まってますし」

    平凡「だから、卒業したらこうしようって気に全然ならないんですよ」

    47 = 1 :

    教師「取り柄かぁ~」

    教師「俺にも取り柄といえるものはさほどないけど」

    教師「俺みたいな人間にも、妄想って取り柄がある」

    平凡(取り柄なのか、それ?)

    教師「なんでもいい。なんかないのか?」

    平凡「はぁ……」

    平凡(めんどくせーな、もう)

    平凡「一応……悪いことはしたことないですね。万引きとかそういうの」

    平凡「マジでそれぐらいですよ、俺の取り柄なんて」

    48 = 1 :

    教師「あるじゃないか!」

    平凡「!」ビクッ

    教師「よかった……本当によかった……!」

    平凡「な、なにがです!?」

    教師「だって、もし君が悪事に手を染めてたら──」

    教師「少なくとも10億人が死んでいた」

    平凡「はぁ!?」

    49 = 9 :

    !?


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