元スレ伊織「あれから10年……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 = 1 :
P「し、しかし伊織は……」
社長「私も、正直迷っている」
P「ええ……」
社長「……君に、任せてもいいだろうか?」
P「……はい!」
社長「まだ時間はある。ゆっくり進めたまえ」
P「……」
52 :
支援
いおりんにDVしてる夫○してくる
53 :
>>9
おまおれ
54 = 1 :
―高木家の墓 前―
P「順一郎会長……、お久しぶりです」
P「……」
P「俺、どうすればいいですかね……?」
P「いえ、答えはもう決まってるんです。ただ、勇気が出ないだけなんです」
P「今から俺がやることを見たら、多分会長は怒るでしょうね」
P「まっすぐ育たなくて、すいません、会長」
56 = 1 :
―某喫茶店―
悪徳「どうも」
P「いやー、どうもこんにちは」
悪徳「どうしたんですか?今日は?」
P「ちょっと、面白い話がありまして」
悪徳「……と、言いますと?」
P「コレです」
悪徳「へえ……なるほど……あの坊ちゃんがね……」
悪徳「家庭内暴力に……別居、離婚疑惑ですか……」
57 = 22 :
坊ちゃん?
58 = 1 :
悪徳「爽やかなキャラで売ってますからね。こりゃいいネタだ」
P「……でしょう?」
悪徳「しかし……」
悪徳「コイツ……あなたの所の……水瀬伊織、のダンナでしょ?」
悪徳「いいんですか?」
59 = 1 :
P「私はあなたが何を言ってるのかよくわかりませんね」
P「ただ、あなたの記事が好きなだけですよ」
悪徳「へぇへぇ、まあボチボチやらせていただきますよ」
P「良い記事、期待してます」
悪徳(死んだような目をしやがって……)
悪徳「ま、期待しといてください。それじゃ、また」
60 = 1 :
善澤「……」
P「おや、いらしてましたか」
P「どうぞどうぞ、お掛け下さい」
善澤「……あまり彼と関わらないほうが……」
P「私は彼の記事、結構好きですけどね」
善澤「そうかい……」
善澤「それで、今日はどうしたんですか?」
P「実は……」
61 = 1 :
―事務所―
伊織「……いる?」
P「おーう、伊織、こっちこっち」
伊織「その……、昨日は……」
P「……まあ、何も気にするな」
伊織「話って?」
P「ああ、伊織、仕事する気はないか?」
伊織「仕事……って、今もしてるじゃない?」
62 = 1 :
P「そっちじゃないんだ」
伊織「そっちじゃないって……まさか……」
P「ドラマの仕事が来てる。結構大きい役だ」
伊織「……え……」
伊織「む、無理よ!私、3年も芸能活動してないのよ?」
P「俺が全面的にサポートする」
伊織「え……?」
P「もう一度、お前のプロデューサーとして働かせてくれ。頼む」
伊織「……」
伊織「少し、考えさせて……」
63 = 1 :
律子「どうでした?」
P「うーん、難しいな……」
律子「そうですか……」
薫「伊織ちゃん、ドラマでるのー?」
P「うん、伊織がその気になればね」
薫「へー、いいなあ……」
P「あ、薫ちゃんは別口で仕事が来てるから」
薫「本当!?」
64 = 1 :
スタッフ「あ、プロデューサーさん、ケータイ鳴ってましたよ」
P「やべっ」
薫「せんせぇ、ドジだなあ」
律子「本当ね……」
ピ
P「こんにちは。お久しぶりです」
??「君か。どうしたのかね?」
P「ええ、実は、伊織のことでお話が」
??「伊織の?」
65 = 41 :
Pがズルズルとよくない方向へ言ってる気がしなくもない
66 = 1 :
―次の日 事務所―
伊織「……いる?」
P「おーう、いるぞー」
伊織「昨日の話なんだけど……」
P「ああ」
伊織「……あんたが私に付くのよね?」
P「ああ」
67 = 1 :
伊織「薫ちゃんは……どうするの?」
P「実は、同じドラマの仕事が来てる」
伊織「はあ?」
P「子役でな。無理やりねじ込んだ、とも言うが」
伊織「……」ハァ…
P「あ、呆れ顔」
伊織「やるわ。しっかりサポートしなさいよ」
P「ああ、任せてくれ」
伊織「でも、何で私に……」
68 = 1 :
P「国営放送のお偉いさんと会った?」
伊織「ああ、何か○×テレビに来てたわね?」
P「その人が推したらしい」
伊織「そう」
P「あと、最近低視聴率に悩む大河の起死回生の一手ってところかな?」
P「元Sランクアイドルが大役で復帰!みたいな」
伊織「は……?」
P「え?いや、元Sランクアイドルが……」
伊織「その前!」
69 = 1 :
P「ああ、言ってなかったっけ。仕事、大河ドラマ」
伊織「……大役?」
P「主人公の妻。ああ、主人公は宇喜多秀家って言って」
伊織「頭痛くなってきたわ……」
P「大丈夫か?」
伊織「あんた、昔っからそうよね!大事なことは後回しにするんだから!」
P「すまん」
70 = 1 :
P「あと、もう一つ話がある」
伊織「何よ?」
P「別れてくれ」
伊織「……」
P「旦那さんと別れてくれ」
伊織「それは……プロデューサーとして言ってるの?」
P「どう取ってもらっても構わない」
P「頼む、この通りだ!」
伊織「……このバカ……」
71 = 1 :
社長「どうだった?」
P「ドラマは、受けてくれました」
社長「そうか。やはり君に任せて正解だったな」
P「それはどうも」
社長「それで……?」
P「離婚の方は、何とも……」
社長「……青痣がある状態で、ドラマには出せん」
社長「それに……長丁場になる。メンタルのサポートもしっかりしないと、
最後まで持たないだろう」
P「ええ……」
72 = 1 :
―次の日―
伊織「……いる?」
P「いるよ」
伊織「……ここで事務の仕事するようになって、楽しかった」
P「そうか」
伊織「私、誰かに必要とされるのって、凄く久しぶり……だったから」
伊織「あの人と結婚して……ずっと怒鳴られてたから……」
伊織「……そんなことも、忘れてたわ……」
P「……」
73 = 1 :
伊織「別れるわ、あの人と」
P「よく言ってくれた」
伊織「でも……私、どうすればいいのか……」
伊織「暴力だって……私が駄目な妻だったから……」
P「伊織、伊織は何も悪くないよ」
P「辛かったら、逃げたっていいんだ」
伊織「……」
74 = 1 :
P「これを渡しておくよ」
伊織「これ……、何の鍵?」
P「765プロアイドル用、マンションの部屋の鍵」
P「マスコミをシャットアウトするためにすげー複雑な名義になってる」
P「自由に使ってくれ」
P「あとそうだな、弁護士事務所に行くか」
75 = 1 :
―数日後―
律子「プロデューサー!これ、スポーツ新聞、見てください!」
『イケメン俳優○○、妻と別居!!離婚秒読み!!暴力も!!』
P「へえ……」
律子「これ、伊織の旦那さんのことですよね?」
『毎晩のクラブ通い!浮気!何日も自宅には戻らず……』
P「そのようだね」
P(きちんと裏取ったな……流石……)
76 = 1 :
社長「ほう……善澤、どこから嗅ぎつけたのか……」
『水瀬伊織、大河で芸能活動復帰確実!』
prrrrrrrr
P「はい、俺です」
弁護士「どうも」
P「首尾はいかがですか?」
弁護士「守秘義務があるので、詳しいことは申し上げられませんが」
弁護士「今朝の記事、かなり堪えたようですね」
弁護士「大人しく話を聞いてました」
P「なるほど。またよろしくお願いします」
弁護士「ええ」
78 = 1 :
P「仕上げにかかるか」
―数日後 某クラブ―
旦那「クソッ!!」
冬馬「おいおい、飲み過ぎだぜ」
旦那「どいつもこいつも!俺の気も知らないで!!」
冬馬「荒れるなよ」
旦那「おい、もうウイスキーロックでもう一杯!!」
80 = 1 :
冬馬「ん……?」
旦那「どうしました?」
冬馬「あれ……765プロのプロデューサーじゃねえか?」
旦那「765プロぉ!!?クソが!!」
冬馬「お、おい!」
81 :
ジュピターはジャニーズみたいにアイドルやりつつマルチに移行って感じかな
82 = 1 :
旦那「テメエか!765プロのプロデューサーってのは!!」
P「ええ、そのとおりです。おや……あなたは伊織さんの……」
P「どうもこんばんは。こんな所で奇遇ですね」
旦那「テメエ!!馬鹿にしてんのか!!お前が伊織に変なこと吹き込みやがったんだろ!!」
P「変なこと……?」
P「ああ、離婚のことでしたら、私は別に」
P「記事、読みましたよ。随分派手におやりになってるようで」
P「まあ、あれでは離婚になっても仕方ないですね」
83 = 1 :
旦那「この野郎……!!」
P「そういえば、私と伊織さんの仲を疑って、随分興信所使ったようですね?」
P「何も出てこなかったでしょう?当たり前です」
P「離婚されるのは、100%あなたの責任ですよ」
P「伊織さんは大きな役で芸能界復帰します」
P「あなたに縛られるのもここまででしょうね」
冬馬「お、おい、止めとけよ……」
84 = 1 :
旦那「ぶっ殺してやる!!」
ドカッ
P「ぐあっ!!」
冬馬「何やってんだコラ!!」
旦那「はぁはぁ……コイツが悪いんだ……」
パシャッ パシャッ
85 = 1 :
冬馬「やべえ、記者だ……」
旦那「そんな……」
P「いてて……」
冬馬「お、おい、無事か?」
P「ええ、何とか」
冬馬「お前、終わりだな……」
旦那「……」
86 :
決め手だな
87 :
鬼ヶ島羅刹さんはP側の仕込みか?
88 = 1 :
悪徳「あれ?Pさんじゃないですか?」
P「おや、これは悪徳さん。いやはや、恥ずかしい所を……」
悪徳「いや、私も、新しいネタのために結構張ってましたからね」
悪徳「まさか、渦中の人の暴力の瞬間を撮れるとは思っていませんでしたが」
旦那「この野郎!!カメラよこせよ!!」
冬馬「いい加減にしねえか!!お前本当に終わるぞ!!」
旦那「くっ……」
89 = 1 :
P「私が被害届を出せば、あなたどうなるんでしょうね?」
旦那「……」
P「でも、幸い、この記者さんは、私の知り合いだ」
P「この記者さんと、私と、そこの彼が黙っていれば、この暴力は無かったことになる」
P「あなたの態度次第では、無かったことにしてあげてもいいですよ?」
旦那「金か……?」
P「何言ってるんですか?私は、ウチの大事な商品である伊織さんと
あなたに離婚して頂きたいだけですよ?」
P「お願いします、離婚してあげてください」
冬馬「お、おい、アンタ土下座しなくても……」
90 = 1 :
旦那「この野郎……」
水瀬父「これは何の騒ぎかね?」
旦那「お、お義父さん……」
水瀬父「……この惨状を見るに、どうも記事は本当らしいね」
旦那「ち、違っ……」
水瀬父「黙れ!!この愚か者が!!」
旦那「ひっ……」
冬馬「あ、逃げた……」
91 :
Pよ、商品はないだろ・・・・
92 = 1 :
水瀬父「では、私も失礼するよ」
P「どうも、本日はこんな所までお越しいただきまして」
水瀬父「あの男は私の前では大人しくしていたからね。
君の話を聞かなければ分からなかったことだろう」
P「……」
水瀬父「しかし……君は本当にP君か?」
P「と、言いますと?」
水瀬父「……その死んだような目。以前の君とは別人のようだ」
P「……」
水瀬父「まあ、ともかく君には感謝しているよ。では、失礼」
93 = 87 :
>>91
765プロの社員としての発言としては間違ってない
Pとしての発言としてはアレだが…
94 = 1 :
冬馬「しかしヒヤヒヤしたぜ……」
悪徳「本当ですよ。いくら私でも目の前で人が刺殺されるのは御免ですよ?」
P「ははは……ナイスな登場でした。あいてて……」
悪徳「まさか我々がグルだとは思わんだろう」
冬馬「あの馬鹿が刃物出さなくて良かったな」
P「……多分、彼はそんな度胸無いんじゃないかと思ってね」
悪徳「?」
95 = 1 :
P「彼は、俺に似てるからね。内面が。顔はあっちの圧勝だけど」
P「水瀬伊織の煌きに耐えきれなかった、似たもの同士だよ」
冬馬「……あのさ」
冬馬「昔からお前らを見てる方から見た感想だけど」
冬馬「お前と奴は違うよ」
P「ははは、そりゃどうも」
冬馬「つっても、超が付く鈍感のお前には分からないだろうけどな」
P「……?」
冬馬「やっぱ分かんねぇか」
96 = 1 :
―次の日―
伊織「ど、どうしたのその顔……?」
P「いやー、こけちゃって」
伊織「嘘……」
伊織「あの人が、素直に離婚に応じるって言ってきたわ」
伊織「あんたね?」
P「……」
伊織「答えなさい」
97 = 1 :
P「はい……」
伊織「私、あんたが殴られてまで助けてほしくない」
P「はい……」
伊織「もっと自分を大事にしなさい」
P「はい……ははは……」
伊織「何がオカシイのよ?」
P「いつもと立場が逆だな、と思ってさ」
伊織「……バカ……」
98 :
俺こう言うの好きよ。
支援。
99 = 1 :
律子「プロデューサー……」
社長「それで、どうだって?」
P「何とか、片付きそうです」
律子「ふー……」
社長「……ご苦労さん」
P「ええ……」
社長「しかし、大変なのはここからだよ。3年ブランクがあっていきなり大役だからね」
律子「そういえば、本が大量に届いてましたよ?」
100 = 1 :
伊織「そ、その資料何……?」
P「何って……、今度の大河に関係しそうな資料だけど?」
伊織「凄い量ね……」
P「大丈夫、読むのは俺だから」
みんなの評価 : ★
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