元スレ伊織「あれから10年……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
※モバマスの龍崎薫ちゃんが出ます
薫「せんせぇ、さよならー」
P「はい、さよなら。また明日ね。お菓子食べすぎちゃ駄目だよ」
薫「はーい!じゃーねー!」
P「はい、それじゃあね」
伊織「……アンタ、小学校の先生にでも転職したの?」
P「へっ?……い、伊織……か?」
伊織「久しぶりね」
P「……ああ、久しぶりだな」
……
2 :
誰だよ
3 = 1 :
―喫茶店―
P「3年ぶり……くらいか?」
伊織「そうね。アンタ、年賀状くらいしか出さないんですもの」
P「いやー、ははは……」
店員「ご注文お決まりでしょうかー?」
P「アイスコーヒーで」
伊織「……私も、同じものを」
店員「かしこまりましたー」
4 = 1 :
P「……オレンジジュースじゃないのか」
伊織「……そういえば、そうだったわね」
P「心境の変化ってやつか」
伊織「そうね」
P「……」
伊織「……」
P「旦那さんはどうよ?」
6 = 1 :
伊織「どうって?」
P「仲良くやってんのかな、と思って」
伊織「……ええ、ごく普通に夫婦やってるわ」
P「……そりゃ良かった」
伊織「……」
P「家事とかやってるのか?」
伊織「ごく普通に夫婦やってるって言ってるじゃない」
P「マジか……。信じられんな……」
7 :
アイズだと思って開いちまったわ
8 = 1 :
伊織「それより、アンタどうなのよ?小学生受け持ってるの?」
P「あ、まあ、今のところな」
伊織「……」
P「おいおい、何だその表情……」
伊織「オカシイと思ってたのよね。あずさや小鳥や律子に全く反応しないんですもの」
P「何だかよくわからないが、今伊織は俺のことを誤解していると思う」
伊織「担当アイドルって自分で選べるんでしょ?」
P「…………ウチの方針だからな…………」
9 :
きみまろ的なネタかと
10 = 1 :
伊織「……私も、待つんじゃなくて、もっと早くから……」
P「おいおい……」
伊織「もう私おばさんだから、全然駄目ね……」
P「何言ってるんだ。俺からすりゃまだ若いって感じだぞ?」
伊織「……別に無理して持ち上げなくていいのよ?」
P「……別に持ち上げてるわけじゃないんだ」
伊織「今日だってお化粧してないし」
伊織「髪だってぼさぼさだし」
伊織「服だって地味だし……」
11 = 1 :
P「……」
P「伊織……今日はどうしたんだ?」
伊織「アンタの顔が突然見たくなったのよ。本当よ?」
P「伊織……ちょっと痩せたか……?」
伊織「……」
P「別に答えたくないなら答えなくていいからな?」
P「何かあったのか?」
伊織「……」
P(伊織、今、幸せなのか……?)
13 = 1 :
―外―
伊織「……今日は楽しかったわ、久しぶりに話もできて」
P「ああ……」
P「たまには事務所に遊びに来いよ」
伊織「ええ」
伊織「それじゃ……きゃっ!」
P「お、おい伊織!」
伊織「痛っ!!」
P「す、すまん。強く掴み過ぎたな……」
P「!!」
14 :
千堂?
15 = 1 :
伊織「……っ!!こ、これは……」
伊織「ち、違うのよ……」
P「伊織……、俺はまだお前のプロデューサーのつもりなんだ」
P「話してくれ」
伊織「う……うう……」
P「お、おい、な、泣くなよ」
16 = 1 :
P「そうか……旦那さんがな……」
P「ドメスティック・バイオレンスってやつか……」
伊織「……わ、私が悪いのよ……!」
伊織「……何をやってもう上手くできないし……」
伊織「……だから……」
P「伊織……」
17 = 1 :
伊織「私……お料理も下手くそだし……」
伊織「見た目が悪いものしか作れないから……」
伊織「だからあの人、いつも怒って……」
伊織「テーブルの上メチャクチャにして……」
伊織「もう……家にも帰ってこなくなっちゃって……」
伊織「たまに帰ってきてもいつも機嫌悪くて、怒ってばかりで……」
伊織「でも……私が……しっかりしてないから……」
18 = 1 :
P「伊織!!」
伊織「な、何?」
P「明日から、ウチの仕事手伝ってくれ」
伊織「で、でも……」
P「頼む!」
伊織「……うん……」
19 = 1 :
―次の日―
伊織「お、おはようございまーす……」
薫「あー!昨日のおねえちゃんだー!」
P「こらこら、薫ちゃん。しっかり御挨拶は?」
薫「はーい。おはようございまー!!!」
伊織「お、おはようございます」
P「今日からよろしくな」
伊織「ええ……」
20 = 1 :
P「今事務員不足でなー」
伊織「そうなの?」
社長「そうなんだよ」
伊織「あら、社長……えっと、お久しぶり」
社長「まあそんなにかしこまらないで」
伊織「ええ」
21 = 1 :
律子「あらっ、来たわね?伊織」
伊織「律子?」
律子「話は聞いてるわ。みっちり仕込んであげるからね」
伊織「ちょっと、何よこれ?」
P「あはは、律子は今、プロデューサー兼事務のリーダーでな」
伊織「ちょっと帰りたくなってきたわ……」
22 :
見てマス
④
23 = 1 :
律子「こっちの書類は……」
伊織「これはどうやって……」
P「ふむふむ、真面目にやってるな」
薫「せんせぇ、そろそろお仕事じゃないの?」
P「し、しまった……」
薫「せんせぇ、なんかそわそわしてる」
P「ああ、伊織と仕事するのは久しぶりだからね」
薫「ふーん……?」
24 = 1 :
―3年前―
P「すまん……」
伊織「……謝らないで」
伊織「……私、もう待たないわ」
P「……」
伊織「はい、これ」
P「これは……?お、おい、伊織……」
25 = 1 :
伊織「うさちゃん、あんたにあげるわ」
P「しかし……」
伊織「これで、今までの私とはお別れね」
伊織「大事にしなさいよ?」
P「あ、ああ……」
P(その後しばらくして、水瀬グループのCMに出てた若手俳優と伊織の結婚が発表された)
――――
――
―
26 = 1 :
―夕方―
P「……」
伊織「ちょっと……」
P「……」
伊織「返事しなさいよ!」
P「うお!!」
P「な、なんだ、伊織か」
伊織「今日の仕事終わったから、挨拶に来たのよ」
27 = 1 :
P「おう、お疲れ?どうだった?事務仕事は?」
伊織「思ったより大変ね。小鳥はいつも一人でこんなことしてたのね」
P「そうだろうな」
律子「お疲れ様ですー。伊織、結構筋が良いわね。期待できるわ」
伊織「事務作業に筋とかあるわけ?」
律子「そりゃ、あるわよ。伊織は結構気が付くタイプだから」
伊織「そんなこと……」
P「これからもよろしく頼むよ」
28 = 1 :
―数週間後―
スタッフA「どうしよう……」
伊織「あら?どうしたの?」
スタッフA「それがその……手違いがあったみたいで……
薫ちゃんの仕事が長引く仕事だったので、プロデューサーさんが
別の打ち合わせに行ったみたいなんですが……」
伊織「あ、それって……私も連絡受けてた……」
伊織「え?でも薫ちゃんの仕事って、確か夕方まで……」
スタッフA「それが、もう終わってしまったみたいで……」
29 = 1 :
伊織「場所は○×テレビね……。私迎えに行くわ」
スタッフA「ええ?でも、ここからだと1時間以上……」
伊織「近道があるのよ。40分で着くわ。
あなたはプロデューサーと連絡を取って頂戴」
スタッフA「はい!」
伊織「これをやるのも久しぶりね」
伊織「乗換駅まで自転車でぶっとばすのが近道」
伊織「ランクが低いころは時々やったわね……あいつと……」
伊織「さて、待ってて、薫ちゃん!」
30 = 1 :
―しばらく後 ○×テレビ―
P「はぁはぁ……ようやく着いたか……」
薫「せんせぇ!おそいよ~!」
P「ご、ごめんよ……」
薫「でも、急いで来てくれたみたいだしゆるしてあげる!」
伊織「やっと着いたのね?」
P「伊織……」
31 = 1 :
伊織「全くもうっ!何やってるのよ!」
P「面目ない」
薫「伊織ちゃんが来てくれたから、ちっともさびしくなかったよ!」
伊織「そ、そう?」
P「じゃあ、俺ちょっと挨拶に……」
伊織「ディレクターには挨拶しといたから、手短にしなさいよ」
P「おう……何から何まで……流石伊織だな」
薫「そうそう、せんせぇ、たよりないんだから」
P「面目ない」
伊織「……ふふっ……」
32 = 1 :
―帰り―
P「挨拶してきたよ。じゃあ帰ろうか」
薫「うん!」
伊織「あ、そういえば」
P「?」
伊織「あんた、自転車回収してきて」
33 = 1 :
P「自転車ってまさか……」
伊織「近道、使ったのよ。もうへとへとよ」
P「……」
伊織「昔よりお腹出てるし、ちょうどいい運動じゃない」
薫「せんせぇ、おなかぷにぷにー」
P「……自転車で帰ります」
34 = 1 :
―事務所―
律子「聞きましたよ」
P「ああ、伊織のおかげで助かった」
律子「……」
P「どうした?」
律子「いえ。伊織、最初に比べてだいぶ笑顔が増えてきましたね」
35 = 1 :
P「ああ。自信を失ってたみたいだから……
今の伊織に必要なのは何よりも自信だ」
律子「そうですね……」
社長「お疲れ様ー。あれ?伊織君は?」
律子「あ、もう帰りましたよ」
36 = 1 :
―数日後―
薫「あれー?伊織ちゃん何してるの?」
伊織「あっ……、その、お茶をいれようかなって」
薫「へー」
伊織「うん」
薫「せんせぇなら、さっき席にもどってきてたよ?」
37 = 1 :
伊織「な、なんであいつが出てくるのよ」
薫「あれ?せんせぇにお茶いれるんじゃないの?」
伊織「べ、別に誰にだっていいじゃない」
薫「ふーん」
薫「あ、そっちのお茶の方がたかい奴だよ」
38 :
見てるよ支援
39 = 1 :
P「疲れた……」
伊織「あらそう。はいお茶」
P「……」
伊織「何よ?」
P「伊織がお茶を入れてくれたという事実に感動してるんだよ」
伊織「大げさね……。飲まないなら持ってっちゃうわよ」
P「いただきます」
40 = 1 :
伊織「雪歩みたいに上手にいれられないけど……」
P「……」ズズー
伊織「私、あんまりこういうの上手くないから……」
P「……」
伊織「ちょっと……何か言ってよ……」
P「美味い……」
伊織「ちょ、ちょっと、泣かないでよ!」
薫「伊織ちゃんやったぁ!」
律子「伊織……」
41 :
薫ちゃんは純粋ロリ娘にしたい
42 = 1 :
律子「だいぶ、元気になりましたね。伊織」
P「ああ」
律子「……大丈夫なんですか?その……旦那さんの方……」
P「……」
社長「言ってあげなさい。律子君も心配だろう」
P「社長……。そうですね……」
P「旦那さん、もう、結構長いこと家には帰ってないらしい」
P「半別居状態……って感じのようだ」
43 = 1 :
律子「そうですか……」
律子「……旦那さん、暴力振るってるんですよね?」
P「……」
律子「私、許せません、そういうの」
社長「……ああ、そうだね」
44 = 1 :
―数日後―
P「おはよー」
伊織「……おはよう」
P「!伊織、どうした!?」
伊織「べ、別に何でも……」
P「伊織……またなのか……」
45 = 1 :
伊織「その……久しぶりに帰って来たら……」
伊織「凄く酔ってて……」
伊織「働き始めたのもあんまりよく思ってないみたいで……」
伊織「酷く暴れて……」
伊織「でも……近頃生活費も入れてくれないし……」
46 = 1 :
伊織「う……」
伊織「……あ、あれ?私……」
伊織「私……どうしたら……どうしたらいいのかしら……」
P「伊織……」
伊織「……助けて……」
P「ああ」
P(その後、しばらく伊織は泣き続けた)
47 :
私怨
48 = 1 :
社長「……伊織君、様子が……」
P「ええ……またのようですね……」
社長「そうか……働き出してから表情が明るくなったから喜んでいたが……」
P「ええ……」
社長「こんな時に何だが……」
P「どうしました?」
社長「伊織君に、オファーが来てる」
49 :
嫁に来てください
50 = 1 :
P「は……?」
社長「まだ内々の話だがね。この前、伊織君、テレビ局に行っただろう?」
P「ええ」
社長「そこで、お偉いさんが見初めたらしい。イメージピッタリだって」
P「イメージ?何かのCMですか?」
社長「ドラマだよ。国営放送の、大河ドラマだ。準メイン級の役柄だな」
P「はあ?」
社長「……」
みんなの評価 : ★
類似してるかもしれないスレッド
- 小鷹「あれから10年か…」 (203) - [74%] - 2011/12/4 9:45 ★★★
- 美琴「あれから3年……か」 (428) - [70%] - 2010/2/19 1:45 ★★★×5
- 京子「あかり怖い……」 (148) - [55%] - 2013/1/8 18:00 ☆
- 唯「あーだる……」 (1001) - [51%] - 2009/11/5 5:01 ★★★
- 勇者「ひもじい……」 (244) - [50%] - 2012/4/29 3:45 ★
- 上条「まてよ?逆に……」 (192) - [49%] - 2011/7/4 2:15 ★★
- ほむら「あれから1000年経った」 (181) - [48%] - 2011/9/24 0:45 ★★
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について