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    元スレ男「死亡フラグを立て続けないと死ぬ病気?」

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    1 :

    <病院>

    「死亡フラグを立て続けないと死ぬ病気?」

    医者「はい」

    医者「ま、奇病の一種ですな。気を落とさぬことです」

    医者「さてこの病の具体的な症状ですが──」

    「いえ、それより先に聞きたいことがあるんですが」

    医者「なんでしょうか」

    「死亡フラグってなんですか?」

    医者「あ、そこからですか」

    2 :

    長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
    ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいま した!
    パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです (正直ぎりぎりでした(汗)
    今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、 これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じていま す。
    皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸 れたのか、それは人それぞれだと思います。 少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちに なってくれた方がいれば嬉しいです。
    長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にあり がとうございました。
    またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお 願いします! ではこれにて。

    4 :

    続けて

    5 = 1 :

    医者「死亡フラグというのはですね」

    医者「これをやったら負ける、あるいは死亡する、といった行動の総称です」

    医者「なので、負けフラグ、退場フラグ、などともいいますな」

    医者「行動だけでなく、当人を取り巻く状況などを指す場合もありますが」

    「はぁ……」

    医者「まだピンと来ませんか」

    「来ませんね」

    「例えばどういう行動のことでしょうか? 具体例があると助かります」

    医者「あなた、漫画や映画はよくご覧になりますか?」

    「ええ」

    医者「なら話は早い」

    医者「例えば──」

    8 = 1 :

    医者「チュドーン、チュドーン、チュドーン!」

    「!?」ビクッ

    医者「立ちこめる砂煙……モクモク」

    医者「ハァ、ハァ、ハァ……や、やったか!?」

    医者「──みたいなものです」

    「ああ、なるほど……絶対やってませんね、それ」

    医者「でしょう?」

    医者「多分、無傷あるいは軽傷で煙から出てきた敵に、砲撃手はやられるでしょう」

    医者「こういう行動や状況のことを、死亡フラグというのです」

    「なんとなく分かったような気がします」

    10 = 1 :

    「俺はまだ死にたくはありません」

    医者「そりゃそうでしょうな」

    「治療方法はあるのでしょうか?」

    医者「今のところ見つかっておりません。なにしろ奇病ですから」

    「そうですか……」

    医者「ですが、死なずに済む方法はあります。それは──」

    「死亡フラグを立て続けることですか」

    医者「よく分かりましたね!」

    「……どうも」

    12 = 1 :

    「死亡フラグを立てるといっても、具体的にどうすれば?」

    「あとどのくらいの時間立てないと死ぬ、というのは分かってるんですか?」

    医者「まず、最初の質問から答えましょう」

    医者「死亡フラグを立てる、といってもデタラメに立てても効き目はありません」

    医者「例えばさっき私が演じた砲撃手ですが、独りでいる時に戦争ごっこをしても」

    医者「病を食い止めることはできません」

    医者「今自分の置かれている立場に、ある程度沿った行動でなければならないようです」

    医者「ですから“やったか!?”は砂場や砂浜で遊んでる時には有効でしょうな」

    「砂煙が立つくらい他人に砂をぶつけろってことですか、イヤだなぁ」

    医者「死にたくないならそれくらい我慢しましょう」

    13 = 1 :

    医者「そして、もう一つの質問“時間”ですが」

    医者「これもまだ、はっきりとは分かっておりません」

    医者「症状が出てくると、指の先から軽い痛みとともに体がどんどん青くなり」

    医者「これが全身に行き渡ってしまうと、死亡してしまいます」

    医者「かといって何もない時に死亡フラグを立てても無意味なので」

    医者「青くなったら死亡フラグ! というのをオススメします」

    医者「気をつけて欲しいのが、同じ死亡フラグを連続して立てたり」

    医者「短い間隔で立てても、効果がなかったり薄かったりするようですな」

    「なるほど」

    15 :

    死亡フラグ乱立するキャラは逆に生きてたりするからな

    16 = 1 :

    「あと、寝てる時はどうすればいいんですか?」

    「寝てる時に青くなって死ぬ、ってのが一番怖いんですが」

    医者「それは大丈夫でしょう」

    医者「この病気はなぜか真夜中になるとまったく症状が出ないので」

    医者「朝起きて夜寝る、という生活をしていれば大丈夫です」

    医者「あなたはどういう生活をされていますか?」

    「学生ですし、朝起きて夜寝ています」

    医者「ならばそういう心配はいりません」

    医者「気をつけるべきはやはり昼間。肝に銘じておいて下さい」

    「分かりました」

    17 = 1 :

    医者「最後にもう一つ」

    「はい」

    医者「こんな重大な病にもかかわらず、あなただけを呼んだのは理由があるのです」

    「そういえばそうですね。親にも伝えないと」

    医者「いえ、決して伝えないで下さい」

    「え、どうして?」

    医者「この病気の死亡フラグは、“病気について知ってる人間”を利用して立てても」

    医者「“死亡フラグが立った”とは見なされないのです」

    医者「これは私とは別の医者から報告された事例ですが──」

    医者「この病の患者が、周囲にこの病気のことを打ち明けて」

    医者「いつでもどこでも死亡フラグを立てられる態勢を作ったらしいのです」

    医者「しかし、そうして立てた死亡フラグでは病の侵攻を食い止めることはできず……」

    医者「亡くなられたそうです」

    「なるほど」

    18 = 1 :

    医者「ですから、あなたはこれから孤独に死亡フラグを立て続けねばなりません」

    医者「私もこの病について、全力で資料を集めますので」

    医者「一週間後、またいらして下さい」

    「分かりました」

    (なんかイマイチ現実味がなくて、淡々と話を聞いてたけど)

    (はっきりいって大ピンチだよな、コレ)

    (ちょっと油断すると死んでしまう病気にかかる……これ自体が死亡フラグすぎる)

    (とんでもないことになっちまったなあ……)

    (一週間後、果たして俺は生きているのだろうか)

    19 = 1 :

    <家>

    「はい、ご飯よ」

    「うむ」

    「いただきます」

    「ところでアンタ、今日病院行ったけどどうだったの?」

    「…………」

    「なんともないってさ」

    「そうよね、健康診断で再検査なんていわれた時は驚いたけど」

    「こうして食欲だってあるものね」

    「人間健康がなによりだわ」

    「うむ」

    「…………」

    (仮に口止めされてなくても)

    (ちょっと気を抜いただけで死ぬ病気だった、なんていえないよなぁ)

    21 = 1 :

    「!」ズキッ…

    (俺の右腕が、青くなり始めた!? こ、これか!)

    (しかも、予想よりけっこう早いぞ!)

    (どうする……なにか死亡フラグを立てなきゃ死ぬ!)キョロキョロ

    「どうした? なにか探してるのか?」

    「殺人犯と一緒の部屋になんかいられるか!」ガタンッ

    「俺は部屋に戻る!」ダダダッ

    「へ?」

    「ちょっとどうしたの、いきなり!」

    22 :

    ふむ

    23 = 1 :

    <自室>

    「ハァ、ハァ、ハァ……」シュウウ…

    「お、青いのが消えた……どうやら成功したみたいだな」

    「ただし……」

    「今度は二人への言い訳を考えなきゃな」フゥ…

    ドンドン!

    「どうしたの、何があったの!?」ドンドン

    「なにか悩みがあるならちゃんと相談しなさい」

    【死亡フラグ1:大勢集まった部屋から、一人だけ個室に戻る】

    26 = 1 :

    翌日──

    <学校>

    (ふぅ……昨日は大騒ぎになったな)

    (ま、息子が突然あんな奇行に出たら親はそりゃ心配するよな)

    幼馴染「おっはよ~!」

    友人「よう」

    「お、おう」

    幼馴染「どうしたの? 元気ないじゃん」

    「いや別に──」

    「!」ズキッ…

    (ゲ、また腕が青くなってきやがった!)

    27 :

    君が例の幼馴染君かい?噂は聞いているよ。
    僕は男。

    28 = 1 :

    (ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ! とりあえずバレないよう腕を隠して、と)サッ

    (死亡フラグを探さないと!)キョロキョロ

    幼馴染「ちょっと、ホントにどうしたのよ?」

    友人「なんかすげえ汗かいてるけど、大丈夫か?」

    「俺……今日の授業が終わったら、幼馴染と結婚するんだ」

    幼馴染「えっ……」ポッ

    友人「な!?」

    (よ、よかった……青いのが消えた……!)シュウウ…

    (普通は授業が終わったらじゃなく、戦争が終わったらとかだったりするけど)

    (なるほど、これくらいの融通はきくんだな)

    (でも──)

    30 = 1 :

    幼馴染「もう……困ったなぁ」ドキドキ…

    幼馴染「結婚してあげてもいいけど、今日の今日ってのはまだ早いよ……」ドキドキ…

    友人「いきなりプロポーズかよ」

    友人「今まで煮え切らない関係だったのが、一気に進展したなぁ、オイ」ヒヒッ

    「そりゃあ、俺も死にたくないからな」

    友人「なんだそりゃ」

    (とっさの行動とはいえ、とんだ告白になっちまったな……)

    【死亡フラグ2:~が終わったら、結婚するんだ】

    31 = 1 :

    授業中──

    教師「あ~……ここに入る数字が分かる者はいるか?」

    (分かるわけない……数学は苦手なんだよ)

    「!?」ズキッ…

    (こんな時が腕が青くなってきやがった!)

    (どうする!? どうする!?)

    (──そうだ!)

    32 :

    治療法のない奇病に罹ったこと自体が死亡フラグな気がするんですが

    33 = 1 :

    「先生!」バッ

    教師「おお、お前が手を上げるなんて珍しいな。答えをいってみろ」

    「99%の確率で……答えは“7”です」ニヤッ

    教師「…………」

    教師「全然違う」

    「そうですか」

    教師「え~……他に分かる者、いないか?」

    (おお、青いのが消えてくれた……よかった)シュウウ…

    【死亡フラグ3:1%より99%の方が危険】

    34 = 1 :

    昼休み──

    友人「メシ食おうぜ」ガサゴソ

    幼馴染「食べよう、食べよう」カパッ

    「俺、今日は焼きそばパン買ってきた」ガサガサ

    「!」ズキッ…

    (なに!? また青くなってきやがった! どうする……どうする!?)

    友人「どうしたんだ、いきなり?」

    幼馴染「早く食べようよ」

    (幼馴染はいつものように弁当で、友人のメシはカレーパンか!)

    (──これだ!)

    35 :

    >>32
    つまり罹患によって症状が緩和し、そのことによりフラグが消えて発症
    そして再度の罹患から症状が緩和され、また発症

    ふむ

    36 :

    なんか好きだ

    37 = 1 :

    「なぁ……ちょっと頼みがあるんだけど」

    幼馴染「なに?」

    「俺の焼きそばパンと友人のカレーパン、どっちが美味いか食べ比べてくれないか?」

    幼馴染「え、なんで?」

    友人「そうだよ、なんでだよ」

    「一口でいいから……な、頼むよ!」

    「一生のお願いだ!」ガバッ

    幼馴染「分かったよ……じゃあ友人君、カレーパン一口もらっていい?」

    友人「ああ、いいよ」

    「!」

    「ダメだっ!!!」

    38 = 1 :

    幼馴染「え!?」

    「俺の焼きそばパンが先じゃないと……意味がない」

    幼馴染「なんで?」

    「いいからっ!」

    幼馴染「わ、分かったよ。じゃあ焼きそばパンちょっともらうね」モグ…

    幼馴染「うん、美味しい」

    幼馴染「カレーパンも」モグ…

    幼馴染「うん、こっちも美味しい」

    幼馴染「この勝負、引き分けってことで!」

    友人「引き分けか、残念! ……って、これなんの意味があったんだ?」

    (よし……青いのが消えた……!)シュウウ…

    (勝負は負けじゃなく引き分けだけど、あくまで死亡フラグ的行動を取るってのが)

    (重要だってことか……)

    【死亡フラグ4:料理対決で先攻】

    39 = 22 :

    みてる

    40 = 1 :

    授業が終わり──

    友人「よっしゃ、帰ろうぜ」

    「おう」

    幼馴染「私も一緒に帰るーっ!」

    幼馴染「だって結婚してくれるんだもんね?」

    「あ、ああ」

    (そういやそんなハナシしてたっけ。まさか本気にしてないだろうな)

    友人「青春してるねえ」

    友人「ここに寂しい男がいるんだから、あんま見せつけんなよ。頼むから」

    友人「──ん」

    41 = 1 :

    不良「てめぇ、今ぶつかったよな?」

    ガリ勉「ご、ごめんなさい」オドオド

    不良「どこ目ェつけて歩いてんだよ! あァ!?」

    ガリ勉「ひぃぃ……」ガタガタ



    幼馴染「不良ったら、またやってるよ」

    友人「タバコで停学になってから、ああやってみみっちく腹いせするようになったよな」

    「とばっちり受けないように、離れて歩こう」スッ

    42 :

    なぜかAB!の藤巻を思い出したわ

    43 = 1 :

    「──うっ!?」ズキッ…

    (またかよ……青くなってきやがった……!)

    (くそっ、どうする! どうする!?)キョロキョロ



    不良「声がちいせぇよ! 日本語できねえのか、てめぇ!」

    ガリ勉「ご、ごめんなさい……」

    不良「ちいせぇってんだよ、口がついてねぇのかっ!?」



    (よし、こいつらを利用しよう!)

    44 = 1 :

    (死亡フラグの王道といったら、やっぱこれだよな)

    (明らかに自分より強い相手に、身の程知らずに喧嘩を売る!)

    (実に分かりやすい!)ニヤッ

    「オイ、そこのザコ」

    「俺、空手やってるんだけど勝負してくれよ」

    不良「……あぁ!? おもしれぇ、やってやろうじゃねえか!」

    ガスッ!

    「げぶっ!」

    ドゴッ! バキッ! ガンッ!

    不良「空手やってんじゃねえのか!? おぉ!?」

    (やってるわけねーだろ……)

    ゲシッ! ドボッ! ドズッ! ガスッ! ガゴッ!

    (やばい、死亡フラグ云々の前に普通に殺される……!)

    【死亡フラグ5:格上になめた態度を取り、しかも喧嘩を売る】

    45 :

    フヒヒww
    見てるよ

    46 :

    見ててすごい恥ずかしくなってくるなこれ
    完全に痛いやつじゃんか

    47 :

    男イケメンだな

    48 :

    >>1の死亡フラグのレパートリーに期待

    49 = 1 :

    幼馴染「やめてぇっ!」

    友人「お、おい! それ以上やると、先生呼ぶぞ!」

    不良「ちっ……!」スッ

    (ま、まだ……青いのが消えきってない……)ピクピク

    「ま、待て……」ピクピク

    不良「な、なんだよ!?」ビクッ

    「冥土の土産に教えてやろう……」

    不良(え!? なんでやられた方が、冥土の土産!?)

    「俺は……空手なんかやってない……」ガクッ

    不良「!?」

    【死亡フラグ6:冥土の土産に教えてやろう】

    50 = 1 :

    (冥土の土産で、完全に青いのが消えた……)

    「やったぁ!」ガバッ

    「やったぁ~っ!」

    不良「なんであんだけボコられて喜んでるんだ!?」

    ガリ勉「助けてくれてありがとう……って全然聞いてないね……」

    友人「どうしちまったんだよ、オイ」

    幼馴染「おかしくなっちゃった……」

    「やったぁ~っ!」

    「やったぁ~っ!」

    「俺は生きてるぞぉぉぉぉぉ!」

    「ハーッハッハッハッハッハ!」


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