元スレP「どしゃ降りの雨、ドアの前に春香」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
201 :
必死チェッカーをドヤ顔で貼るほど恥ずかしいことはないよな
202 :
めでたい流れだからPの部屋に乱入してピヨちゃんと酒飲む担当するわ
203 = 181 :
春香「プロデューサー、さん……」
P「春香、ごめんな突然」
春香「いえ、その……」
春香「私がドアの前で待ってた時はすごい周りの目を気にしてたのになーって」
P「うぐっ!? それはっ、もうこれしかないと思って、春香の姿を見てられなくて……」
春香「ふふっ、冗談ですよ、冗談」
春香「私……やってみます」
P「ああ。やれることは全部やって、全力でやって……失敗したら、またその時だ」
春香「え~? もう失敗した時のことですか?」
204 = 191 :
最初のほうみたいにセンチメンタルな感じが好きだったんだが…
まあいいか
205 = 181 :
P「そんなの全然怖くないさ。お前は何度だって立ち上がれるんだ」
P「みんながついてる」
P「俺も……ついてる」
春香「……はいっ」
P「いろいろごめんな、そして、ありがとう」
春香「いえ……こちらこそ、です」
春香「ライブまで、よろしくお願いしますね? プロデューサーさんっ!」
206 = 97 :
完
207 :
春香がこけない…だと!?
208 = 181 :
――――――――――……
ガヤガヤ
P「よーし、照明いいか!?」
P「音響は回線の最終チェックとケーブル整理を頼む!」
P「暗くなってるしコード類に気をつけろよ! ビニールテープの文字も太めにな!」
「「は、はいっ!!」」
小鳥「余裕のある人は台本を見て、自分の仕事と流れを照らし合わせておいてね!」
小鳥「これをやっておくだけでだいぶ違うから!」
P「ミスがあった場合のセットリスト変動も台本を確認すること!」
「「わかりました!」」
P「舞台に立つのはプロのアイドルだ、ミスしてもフォローはしてくれるさ、気楽にいこう!」
210 = 181 :
真美「またアイドルとか言うしー……」
亜美「うあうあー! プレッシャーがハンパないよー!」
真「亜美、真美、どうだった?」
亜美「すごい人だった……文化祭ってこういうのだっけ」
真美「ウチらが来るって本当に知らないんだよねー!?」
律子「当たり前でしょうが。知られてたら超満員じゃ済まされないわ、マスコミも大騒ぎ」
伊織「それにしても贅沢よね、伊織ちゃんを筆頭にスーパーアイドルが勢ぞろいなんだから」
雪歩「うぅ、なんかいつもの緊張とは違うっていうか、余計に緊張するっていうか……」
真「はは、なんかわかる気がするよ」
貴音「これも高みに立つための一歩……」
美希「あんまり気にする必要ないって思うな」
211 = 181 :
亜美「ミキミキ?」
美希「できることを全力でやりきるだけだよ。ミキはキラキラしたいからするの」
美希「ハニーの言ってた通りだよ?」
あずさ「そうね~……難しいことは考えずに、楽しんじゃいましょうか?」
やよい「うっうー! 頑張りますー!」
響「全力で楽しめばなんくるないさー!」
春香「………」
千早「……春香?」
千早「その、大丈夫? 震えているわ……」
春香「どうしよう千早ちゃん……」
千早「え?」
212 = 181 :
春香「私、今すっごくワクワクしてる――」
春香「こんなの初めてだよ……武者震いってやつじゃないかなこれ!」
千早「春香……」
春香「心配しないで。私は平気。平気すぎて怖いくらいだよ」
春香「千早ちゃんこそ、きれいな声がちゃんと出るかチェックしておかないと、ねっ?」
千早「ふふっ、言ってくれるじゃない春香」
春香「えへへ」
亜美「はるるん!」
春香「え……?」
亜美「ほら、いつものアレよろしく頼むよキミィ!」
213 = 176 :
しえん
215 :
私怨
216 = 181 :
――――――――――……
春香「……私ね、いつも思うんだ」
春香「こうしてみんなで手を重ねるのは、ライブの前のちょっとの間だけだけど」
春香「この温もりはいつまでも私の中で続いていく」
春香「でも私、それをちょっと忘れかけてたみたいで」
春香「ごめんね、みんな。迷惑かけて」
春香「本当にごめんなさい!!」
「「「………」」」
貴音「謝られることなど何もありませんよ、春香」
貴音「わたくしたちの誰一人として、貴方を迷惑などとは思っていません」
響「そうだぞ春香! 誰だってくじけたりすることはあるけど」
響「でも春香は、こうしてここに戻ってきてくれたんだ! それだけで十分さー!」
217 :
今北産業
219 = 181 :
春香「貴音さん……響ちゃん……」
雪歩「そうだよ、私たちは信じてただけ」
真「春香ならきっと戻ってきてくれるってね!」
春香「うん……うんっ……!!」
律子「さぁみんな! あんまり辛気臭いのはナシよ?」
律子「私たちは会場がどこだって手を抜いたりしない!」
美希「そんなの当たり前なの!」
やよい「お祭りなんですからー!」
あずさ「みなさんをあっと驚かせちゃいましょうね~」
春香「よーし! みんな行くよー!?」
春香「765プロー! ファイトーーーっ!!」
「「「「「おおーーーーーーっっっ!!!」」」」」
220 = 192 :
ほ
221 = 217 :
>>218
なるほどわからん
222 = 181 :
春香『みなさーん! こんにちはーーー!!』
春香『756プロのアイドル兼、この高校の二年生、天海春香ですっ!』
ワァアアアーーーー!!
春香『突然ですみませんっ、今日この時間は私たちが舞台をお借りしちゃいますね?』
春香『ええと、さっそく曲紹介に行きたいところなんですけど』
春香『その前に一つだけ、私にお話をさせてください』
P「春香……?」
春香『みなさんも気になってることだと思いますが』
春香『私がなぜ休んでいたか、どうして今ここに立っているかという話です』
223 = 181 :
春香『――私、失恋してました!!』
律子「ゲェッッ!!??」
春香『一人の男の人を好きになって、無理だって言われて、へこんじゃってて』
春香『あ、こういうのってネットとかに書き込まれちゃうのかな……まあいっか!』
P「いやよくないだろ!!」
春香『私はみなさんを信じてますから!』
春香『それでですね、私は今でもその人のことが好きで――』
律子「どうしますっ、止めに入りますか!?」
P「……いや」
P「春香を、信じよう」
225 = 181 :
春香『でも私は、その人が好きだからアイドルをやめるとか、ふさぎこんでしまうんじゃなくて』
春香『好きだからこそ、この舞台に立つことに決めました』
春香『そうしなければきっと、私は私でなくなってしまうと思ったから』
P「……」
春香『その人のことだけではありません』
春香『今からこの舞台で、私と一緒に歌ってくれるみんなのことも大好き』
春香『いたずら好きの亜美が好き。ちょっとませてる真美が好き』
春香『おっとりお姉さんなあずささんも、ミステリアスな貴音さんも』
226 = 181 :
春香『元気いっぱいのやよい、太陽みたいな響ちゃん、透き通るようにかわいい雪歩』
春香『可愛い物好きの真も、素直になれない伊織も』
春香『ビシバシ指導する女性プロデューサーさんに、仲良しのお姉さんみたいな事務員さん!』
小鳥「春香ちゃん……」
春香『大勢の人を魅了できる千早ちゃんや、まぶしいくらいキラキラしてる美希』
春香『そして今、この会場に足を運んでくれて、私たちをたくさんの声で迎えてくれる』
春香『あなたたちのことが大好きです』
春香『みんなが、好き』
春香『私のこの気持ちをみんなに届けたい』
春香『私とみんなのたくさんの笑顔で、この会場をいっぱいにしたい!』
228 = 82 :
はるるんマジメインヒロイン
229 = 181 :
P「そうだ、春香」
P「春香にしかできないこと、ここにいる皆じゃなきゃできないこと」
P「だから俺は、みんなに俺の気持ちを伝えて、あの日家に呼んだんだ」
春香『だから私は、歌います』
春香『ずっとずぅーーっと、アイドルでいたいと思います!』
P「笑顔になってもらうため、よりも」
P「笑顔になってもらうには好きになってもらう、なんかよりも」
P「お前が笑顔でいれば、みんなが笑顔になれるんだ」
P「お前が心の底から楽しめば、みんなだって楽しくなれるんだ!」
231 = 181 :
P「それが天海春香というアイドルなんだよ」
P「お前の一番の、誰にも負けない魅力なんだ!!」
春香『それじゃあみんなっ? そろそろ退屈してるよねー?』
春香『お呼びいたしましょうっ、夢中になっちゃっても知らないよー!?』
P「行ってこい春香!!」
P「全力で輝け――」
春香『最初の曲は! 765プロオールスターズで――』
232 = 65 :
Pうるせえwww
233 = 181 :
――――――――――……
「………」
「………」
「………」
春香「胸がすっきりするくらいの、冴え冴えとした月夜」
P「………」
春香「ドアの前には……私?」
P「私? じゃない!」
P「どうして俺の家にいるんだ今日も今日とて!」
234 = 82 :
流石はるるんメインヒロイン
235 = 181 :
春香「『俺の家』じゃありません、ドアの前です」
P「いつからそんな屁理屈を言う女の子に……」
春香「大丈夫ですよ、今日は中に入りませんから」
P「いや……」
P「……」
春香「……えっと、ですね」
春香「あのお祭りのあとは、結局いろいろとゴタゴタしちゃって」
春香「プロデューサーさんにまだちゃんとお礼を言えてなかったなって」
P「春香……」
春香「プロデューサーさん、ありがとうございました」
春香「私はあなたのおかげで、あんなに素敵な舞台に立つことができました」
236 = 17 :
237 = 82 :
>>236
なん……だと
238 = 202 :
P「響は回線の最終チェックとケーブル整理を頼む!」
こう見えた
239 :
>>236
なにこれ
カツラでも被ってんの?
ハゲすぎワラエナイ
240 :
元気なキミが好き~
赤いリボンもキリリと
241 = 181 :
P「まあ、大盛況だったもんな」
春香「はいっ! たくさんの人に『とってもよかった』って言ってもらえて!」
P「でも俺は何もしてないよ。春香自身が生み出した成果だ」
春香「そう言われると思いまして」
P「え?」
春香「ちょっとしたエピソードをご用意してきました」
P「……う、うん」
春香「私、あのお祭りのあとに、あの子と会えたんです」
P「あ……」
242 = 82 :
>>238
裏方も完璧だろうけど響はアイドルなんだぞ
243 = 181 :
春香「プロデューサーさんにお話しした、絶交しちゃってた女の子」
春香「私たちのライブを見てくれてたみたいで……」
P「っ」
春香「まず真っ先にこの間のことを謝られちゃって、私がとまどってたら」
春香「『応援するよ』って、言ってくれました」
春香「『あんなアイドルが友達なら、私も誇らしいかな』って」
P「……そうか……見て、くれてたのか……」
P「春香はすごいな……」
ビシッ
P「いてっ!? え、な、なんだ春香!?」
春香「それで、私は聞いたんです。『どうして見にきてくれたの?』って」
244 = 181 :
春香「そうしたらその女の子は」
春香「『なんか自称関係者の変なオッサンにやたら必死に勧められたから』と」
P「だ、誰がオッサンだ! 俺はまだ若――」
春香「………」
P「………」
春香「まあ、その人が誰なのかはここでは深く追及しませんけど」
P「は、はは……」
春香「私、プロデューサーさんに助けられてばっかりで、何も返せてない」
P「そんなこと……」
春香「それでふと思ったんです。プロデューサーさんは、一度も否定しなかったなって」
P「否定……?」
247 :
>>238
裏方仕事もできるなんて響は完璧だな
248 = 181 :
春香「私の恋は否定してたかもしれないけど」
春香「プロデューサーさんを好きでいる私自身のことは、一度も否定してなかった」
『アイドルとプロデューサーは結ばれない?』
『だったら認めさせればいい』
春香「今は無理でも、きっといつかって」
春香「私のことを信じてくれてたんですよね」
P「……俺の力なんてのは微々たるもんで、それくらいしかできないから」
P「今回だって、春香を奮い立たせたのはみんなの力だと思ってる」
P「これからも俺と春香が一緒にいるには、みんなの助けが必要だと思う」
春香「もちろんそれもそうですけど……」
春香「プロデューサーさんの力だって、私の胸に一番奥に、響いてるんですからね?」
P「……ありがとう」
249 = 181 :
春香「ねえ見てください、プロデューサーさん……」
春香「月が、とってもきれい」
P「……そうだな」
春香「……もうっ」
P「え? 今のもしかして」
春香「大好きです、プロデューサーさん」
P「……あ」
春香「ん~?」
P「……」
P「俺も、好きだ」
P「春香のことが好きだ」
春香「私がずっと大好きでいたら、プロデューサーさんは好きでいてくれますか?」
P「ああ、もちろん」
春香「えへへ」
みんなの評価 : ★
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