元スレ兄「おお、いもうとよ。しんでしまうとはなさけない」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
52 :
なんだこれ
53 = 21 :
兄「妹ーマンガ買ってきたぞー」
妹「え! 休載じゃなかったの!」
兄「実はまた連載していたのだ」
妹「休載がやられたか……」
兄「くくく、やつは四天王のなかでも最弱」
妹「すぐに第二、第三の休載が……」
兄「もう数えきれないよ!」
55 :
がんばれ
56 = 21 :
兄「妹よ。お前ちょっとやつれてるんじゃないか」
妹「そんなことないよ」
兄「でやーっ真実の姿を映し出す鏡!」
妹「ぐあーやーめーろーっ」
57 = 22 :
結末は一体どうなるやら・・・
58 :
ちょっと涙出そう…
59 = 44 :
なんで寝る前に開いたんだろう
60 = 21 :
妹「んーたしかに痩せたかなぁ」
兄「ちゃんと飯食ってるのか?」
妹「まぁ、食べてるよ。あんまり美味しくないけど」
兄「俺はおかわり三回するぞ!」
妹「聞いてねーよ」
62 = 21 :
妹「兄貴、タイクツ」
兄「了解、はぁっ!」
妹「それは前屈」
兄「あぁ、主に女性が履く防寒用の薄布の、」
妹「それはタイツ」
兄「いいんだ……どうせ俺なんか、ゴミカスのようなやつなんだ……」
妹「そだね」
兄「鬱屈だよ!」
63 = 21 :
兄(昨夜、妹は発作を起こして意識を失った)
兄(今は小康状態だが、会って話せそうになかった)
兄(俺は家でひとりでゲームをすすめた)
兄(時間が進むのが遅い)
兄(妹は、大丈夫だろうか)
64 :
やめたまえ
65 = 21 :
兄「よう、けんじゃのいしが入り用か?」
妹「あぁ、兄貴。ひさ、しぶり、だね」
兄「会いたくてしかたなかったろう」
妹「まあ、ね」
兄「どうした妙に素直だな。風邪か」
妹「風邪、じゃ、ねー、よ。まぁ、はやく、マンガ、読みたいから」
兄「マンガ目当てかよ!」
66 = 22 :
だいぶ弱ってるな がんばれ
67 = 21 :
妹「ね、兄貴」
兄「なんだ。あんまり無理して喋んな」
妹「じゃ、兄貴が、しゃべって、よ」
兄「まったく注文の多いお姫様だぜ」
妹「お姫様、じゃ、ないし。魔王、だもん」
兄「じゃあ魔王様、古い国のおはなしをしましょう。むかしむかし、あるところに……」
68 = 21 :
兄「そうして、国は平和になったのでした。めでたしめでたし」
妹「………」
兄「寝てるし」
兄(妹は薬のせいでいつもぼうんやりしているようになっていた)
兄(俺がお見舞いにきても、起きないこともあった)
兄(もとから小さかった手が、ますます小さくなっていく気がした)
70 = 25 :
途中で寝てしまえばほのぼので終われたのに…
71 = 21 :
妹(真夜中に目が覚めることが増えた)
妹(誰もいない病室で、意識がはっきりしないまま時計の音を聞いてる)
妹(部屋に満ちる静寂に、急に心細くなる)
妹(昼間に意識を取り戻すと、いつも兄貴が手を握ってくれてるのに)
妹(寒い)
妹(とても、寒かった)
72 = 46 :
なんか泣きたい
73 = 21 :
兄「俺、参上」
妹「わ、う、あ、兄貴」
兄「なにをわたわたしている妹よ。いついかなるときでも明鏡止水の心でだな……」
妹「あ、ほ」
兄「最後まで喋らせて!?」
74 :
適当に殴ったら死んだ、みたいなショボい内容だと思って開いたのに・・・おおぅ
75 = 21 :
妹「兄貴、まだ、そのゲーム、やってんの?」
兄「ラスボスが倒せないんだよ。何回魔力を解き放つんだよ」
妹「そこ、が、ニートの、げんかい、か」
兄「限界を突破してこそ、男だ!」
妹「だから、とっぱ、できて、ないん、じゃん」
兄(妹はくすくすと笑った)
兄(点滴の針が刺さった細い腕を見てられなくて、俺は目をそらせて笑い返した)
76 = 22 :
泣きそうだ
77 = 58 :
見てる
78 = 48 :
バッドエンドだけは・・・カンベンしてや
79 = 21 :
妹「あに、き」
兄「なんだね妹くん」
妹「何キャラ、だよ。さいきん、まいにち、きてる、よね?」
兄「家にいてもつまらんし、外は寒いからな」
妹「あした、も、きて、くれる?」
兄「あーどーかなー仕事が忙しいからなー」
妹「だまれ、むしょくの、くせに」
兄「はい、すいませんでした。明日も来ます」
妹「よろしい」
80 = 21 :
兄「じゃ、今日は帰るわ」
妹「うん。また、あしたね」
兄「おう。また明日なー」
兄(小さく手を振る妹に応えて、俺は病室を出た)
81 :
それが
82 :
最期だった
83 = 21 :
兄(それが、妹との最後の会話になった)
84 = 82 :
マジか
85 = 22 :
そんなのって
86 = 21 :
兄(その夜に、妹は息を引き取った)
兄(俺は実感が湧かなかった)
兄(通夜をして、葬式をして、妹が骨だけになっても)
兄(俺は妹が死んだということを受け入れられずにいた)
87 = 21 :
兄(遺品整理の際に、妹が家族それぞれに宛てた手紙が見つかった)
兄(もう指に力が入らない頃に書いたらしい。文字は乱れていて、読むのに難儀した)
兄(俺は部屋に戻って、ひとりでそれを読んだ)
88 = 58 :
そんな……
89 :
兄「という小説を書いたんだが」
妹「殺さないでよ!」
90 = 21 :
妹『兄貴へ』
妹『兄貴には、えーと、なにを書いたらいいのかわかんないな』
妹『あたし、小さいときから、兄貴に遊んでもらってたよね』
妹『外で遊べなくなっても、兄貴はあたしと遊んでくれたね』
妹『入院してからも、兄貴が来てくれて、楽しかった』
妹『すごく嬉しかった』
91 :
うう・・・
92 = 21 :
妹『ごめんね』
妹『ごめん』
妹『いなくなっちゃって、ごめん』
93 :
SAOおもろい
94 = 21 :
妹『ほんとのこと言うと、しんじゃうのはこわいよ』
妹『さみしいよ』
妹『でもね』
妹『兄貴が毎日来てくれたから、あたしは幸せだった』
妹『ありがとう』
95 = 21 :
妹『ありがとう、兄貴』
妹『ばいばい』
妹『ps.はやくしゅうしょくしろよ』
97 = 58 :
これはやばいな
98 = 21 :
兄「うるせえよ、ばか……」
兄「ごめんじゃねえよ……」
兄「謝るのは俺のほうだろ」
兄「お前を助けるって言ったのに。絶対助けるって約束したのに……っ!」
兄「約束守れなくて、ごめん……!」
99 = 21 :
兄(それでも俺は涙を流せなかった)
兄(それから、かじりつくようにがんばって就職し、妹の死から一年が経った)
兄(俺は一年間レベル上げに徹していたあのゲームで、ラスボスに挑んでいた)
兄(あんなに強かったボスをあっさりと倒して、エンディングを迎える)
兄(エンディングで勇者は、今までの道のりをたどりながら故郷へと帰っていく)
100 = 81 :
そして
みんなの評価 : ★
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