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    元スレ転校生「私のこと、覚えてますか?」

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    201 = 1 :

    転校生「男くん、今、何時ですか?」

    「え、あ…、もうすぐ3時…」

    転校生「…そう、ですか…」スッ

    「お、おい!まだ質問に…っ!」

    チュ

    「……!」

    転校生「…もう、なにも聞かないで」

    「あ……」

    転校生「お願い……」

    「……っ」

    転校生「…ありがとうございます」

    202 :

    こ、これはあああ!!!!!!!!!

    203 = 1 :

    転校生「私、男くんに逢えて本当によかったです」

    転校生「男くんは、『あなたにもう一度会う』っていう、私の生きる意味をくれた」

    転校生「会えたら、それでもういいって思ってました」

    転校生「でも…、やっぱりだめですね、一緒にいたい、ずっといたいって、どんどん欲張りになっちゃいました」

    「…い、いいだろ、これからも一緒にいれば…」

    転校生「…本当なら、叶う夢は1つだけなんです」

    転校生「なのに私は2つも叶えてしまいました」

    転校生「これ以上欲張ったら、神様がきっと怒っちゃいます」

    204 = 135 :

     

    205 = 1 :

    「けど…、だからって…」

    転校生「…もう、時間、です」スッ

    「…っ」ギュ

    転校生「わっ、…っ離してください…」

    「いやだ」

    転校生「お願いします」

    「…」ギュー

    転校生「…お願い…、これ以上はダメです…」

    「なんでだよ…俺、お前のこと…」

    転校生「っ…だめです…」ポロポロ

    「…くそ、…なんで…」

    207 = 119 :

    はーやく

    208 = 1 :

    転校生「…ごめ、んなさい」ポロポロ

    「…言うのもだめなのかよ」

    転校生「はい…」

    「…っ」

    パパーッ

    転校生「…お迎え、来ちゃいました…」

    「……」

    転校生「ありがとう、男くん」

    「……」

    転校生「私、あなたのこと大好きです、ずーっと、ずーっと」

    「……」

    転校生「…ばいばい、男くん…」

    209 = 156 :

    パン君

    210 :

    おいwwwwwwwww 

    211 :

    パンツが行方不明になったからとりあえず靴下だけ履いた

    213 = 210 :

    パンツ送った

    214 = 1 :


    ――次の日から始まった学校は、ただただ平穏で、けれどなにかが抜け落ちていた。

    担任は、夏前にやってきた転校生のことを「家庭の事情で」また転校した、と説明した。クラスの奴等は少し怪しがりながらも、1週間くらいで忘れてしまったようだった。

    友は、なんだか前より大人しくなっていた。多分、俺が本当の事情を知っていることをわかっているのだろう。けれど、なにも聞いてこなかった。ただ一言、「海、いきたかったな」と呟いていた。

    215 = 210 :

    おい・・・

    216 :


    泣いた

    217 = 83 :

    救われない終わり方だけは避けて欲しい
    wktk

    218 = 34 :

    なんという超展開

    219 = 119 :

    終わらないでー

    221 = 1 :


    二週間後、担任を介してあいつの母親から手紙をもらった。住所は書かれていなかった。

    『娘のわがままを聞いてくださったこと、本当に感謝いたします。
    娘はずっと、あなたのことばかり口にしていました。
    余程あなたのことが好きだったようです。
    残酷なことかもしれませんが、娘のことを忘れないでいてあげてください。
    夏になったら、海を見て思い出してやってください。
    私たちからの願いです。』

    あのあとあいつがどうなったかは書かれていなかったが、文字の裏に真実が見えていた。

    222 = 210 :

    ハメハメしてないじゃん・・・

    224 = 1 :


    秋がすぎ、冬がすぎ、春を越えて、夏はやってきた。
    友は海のことを口にしなくなった。俺もなにも言わなかった。

    俺は夜に自転車で1時間かけて海へ来た。ペダルは軽かった。
    海は静かだった。ここだけ切り離されているような静寂だった。
    ぼんやり海を観ていると、去年の夏のことが鮮明に思い出された。

    226 = 1 :


    秋がすぎ、冬がすぎ、春を越えて、俺はあの町を出た。
    都会は常に騒めいていて、目まぐるしく動く世間に戸惑いつつも、少しずつ慣れていた。

    夏がくる。
    夏になると、思い出す。
    いつまでも覚えている、一夏の転校生のことを。


    end

    228 = 1 :

    保守とか支援とかありがとう
    最後まで書けてよかった

    229 = 193 :

    悲しすぎんだろ
    ざっけんなよ!!

    230 = 91 :

    >>1

    久しぶりの感動ものだ

    231 = 173 :

    すくえねえ

    232 = 187 :


    悲しいな

    233 :

    素晴らしい

    235 = 223 :

    すごいわ
    尊敬します


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