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    元スレあかり「ダブちな」

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    202 = 1 :



    んん…


    ここ… 本当にまたこの夢

    って夢じゃないんだ……ここは

    日差しが眩しい…


    戻って来れたのかな…とりあえず起きる事にしよう。帰ってきちゃったんだから



    「あかりが起きた時の為にプリン買ってきたけど、食べちゃダメだからな」

    「食べる訳ないじゃん…。とっといてあげるよ」


    ふふっ…京子ちゃんと結衣ちゃん、ずっと待っててくれたんだね。

    ごめんね…今起きるよ―――――

    204 = 1 :

    あかり「んっ…ふわぁ…」ムク...

    結衣「あっ! あかり!」

    京子「え、なになに……ってあっあ、あか…」


    あかり「京子ちゃん…結衣ちゃん…」


    京子「あっ…あっあ! あかりぃーー!!!」

    京子ちゃんに思い切り抱きつかれ、それを結衣ちゃんが止める。
    抱きつかれた時の感覚がちゃんとある…。ここが"あのちなつちゃん"が言っていた
    本当の世界なんだ…。
    その後、看病してくれていたお姉ちゃんが顔をくしゃくしゃにして同じ様に抱きついてきた。

    そこに"ちなつちゃん"の姿は無かった。

    205 = 1 :

    その後、知っていたがプールでの事と、今までの事を一通り聞いた。
    現在の時刻は17時らしい…。その日の夕方だ、つまり事故の起こった日の…。
    あの夢みたいな世界では10日くらい経っていたはずなのに
    現実では、たった3時間しか経って居なかった。
    その3時間ずっと寝たまま、あの夢を見ていた様だ。

    話を聞いてる途中に、病院の先生や看護師の人達が集まってきて検査が始まった。
    それを終えると、先生から退院は良くて明後日という事が伝えられた


    今日は一晩病院に泊まる事になったが、気持ちは落ち着くはずもなく
    お姉ちゃんに付き添われ、ふらふらと販売機コーナーや売店を覗く
    適当に散策してた訳ではなく、ちなつちゃんを探していた。

    その娘に会わなければいけない。そして、こうして元気になった姿を見せなければ
    落ち着きは取り戻せそうに無い。だが、フロアを一通り回っても見当たらないので
    飲み物を買って一度自分の個室に戻る事にした。


    その帰る途中、廊下の隅にある休憩室のイスに

    ピンク髪の女の子が、ちょこんと座ってうずくまってるのが見えた。

    それは…もちろんその娘

    206 = 1 :

    「ちなつちゃん!」と呼びかけるとその女の子はこちらを振り向いて
    京子ちゃんやお姉ちゃんと同様にギュッと強く抱きしめてきた。
    抱き合いながら何度も何度も謝ってくれるこの娘に、こちらも心配を掛けた事を謝る。

    ちなつ「でも…よかった。あかりちゃんがこのまま寝たっきりにならなくて…」

    ちなつ「起きて…本当によかった…」

    あかり「うん…心配かけちゃったね…みんなにも」

    ちなつ「よかった…」


    くったりとちなつちゃんの力が抜け、抱き合っていた姿勢も崩れぺたんとその場に腰を下ろした。
    それから、二人自室に戻り消灯の時刻までみんなと時間を埋めていたが
    寝たきりで居たので、そのしわ寄せの空腹がやってきた。
    先生に食事する事の了解を貰い。個室の冷蔵庫に何か入ってないか探してみると
    そこには、フタに「あかり」と書いたプリンが置いてあった。

    209 = 108 :

    内容濃すぎてやばい

    211 = 194 :

    しえん

    212 :

    変なこと言わずに黙ってみてろや

    215 = 1 :

    ~一週間後~

    夏休みって、なんでこんなにも時間の流れが速いんだろ。退院の後はあわただしかったけど
    プールでの出来事から一週間しか経って居ないはずなのに、今までと変わらない日常が流れている。
     心に引っ掛かる物があるのは変わらないが、もとの平穏な日々が帰ってきたんだ。

     今日は結衣ちゃんの家に四人で泊まる事になった。前に泊まった事があるけどそれは自分だけの経験
    それに、"あの時"とは状況が違っていた。

    ちなつ「ゆ、結衣先輩の家にお泊まり…な、なに持って行けばいいかな!?」

    あかり「う~ん…。結衣ちゃんちに何でもあるから…し、下着とかかな?」

    ちなつ「結衣先輩から借りたりできたらなぁ…」

    あかり「それは、どうかと思うけど…」

     この娘と恋人で無くなっているという事。正しく言えば『最初から付き合った事など無い』
    このちなつちゃんとは、そんな関係にはなっておらず。今までの日常通りちなつちゃんは
    結衣ちゃんに一途だった…気がする。
     これは仕方が無い事だと自分に何度も何度も言い聞かせて、どうにか今を保っているのが精一杯。

     だって、この娘は"あのちなつちゃん"とは違うんだ…。夢の中の話なんだ…。
    だから、このちなつちゃんと恋人の関係になるなんて、まるで浮気の様な感じがして罪悪感がある…
    でも、約束してしまったんだ。ちなつちゃんを好きでいると。
    もちろん、今でも好き…。それは、このちなつちゃんに対してなのか
    夢の様な世界で逢った"あのちなつちゃんに"なのか分からなかった。

    216 = 1 :

    ちなつ「あかりちゃん…?」

    あかり「……えっ。な、なにかな?」

    ちなつ「入らないの? 結衣先輩の家」

    あかり「あ…ああ、ごめんごめん」

    ピンポーン....

    あかり「結衣ちゃーん、来たよー」


    結衣「ああ、入って入って。早くしないと京子が一人でスイカ食べちゃうから」

    あかり「わぁいスイカ大好き!」

    ちなつ「もう半分食べられてますね」

    京子「やぁ、あかりにちなつちゃん。まあ適当に座ってよ」

    結衣「今胃薬ないんだから、腹壊しても知らないぞ。」

    京子「え~、その時は買ってきてくれるよね?」ウルウル

    結衣「上目遣いはやめろ…何か恥ずかしいから」

    217 = 1 :

    ちなつ「スイカの真ん中の部分だけ、売ってたりとかしないかなぁ」

    結衣「私も好きだから分かるかも」

    ちなつ「やっぱり好きですよね…じゃ、じゃあ私のあげますから!」ヒョイ

    ちなつ「できれば…スプーンごと食べてくださいね…」

    結衣「あ、ありがとう…せっかくだから食べるね」 パクッ


    あかり「ああっ……」

    ちなつ「結衣先輩が私のスプーンまで口に運んで…//」

    あかり「あ、あかりのスイカの真ん中もあげるよ! ちなつちゃんに!」

    ちなつ「えっ? いきなりどうしたの?」

    あかり「ほ、ほら…あーんして!」

    ちなつ「変なあかりちゃん…食べるけどね」 パクッ

    あかり「…えへへ」


    京子「わ、私は…」

    やっぱり結衣ちゃんに一途なちなつちゃんを見ると胸が苦しくなる
    最近はずっとこんな複雑な気持ちで過ごしていた。

    218 = 1 :

    ~帰り道~

    ちなつ「ねぇ、あかりちゃん。そこの公園寄って行かない?」

    あかり「突然だね。いいよ」

    あの公園だ。最初に告白して、恋人同士になった思い出の場所
    変な期待も持たず、着いて行く事にした。
    飲み物を買い、自販機横のベンチに腰掛ける。

    ちなつ「ふぅ…」

    あかり「ん~まだ暑いね夕方なのに」

    ちなつ「あかりちゃん」

    あかり「うん?」

    ちなつ「渡したい物があるんだけど…」

    219 = 16 :

    220 = 1 :

    ちなつ「その、退院祝いに…何も渡して無かったなぁって思って」

    ちなつ「はい…これ」

    あかり「紙袋…?」

    ちなつ「たまたまお店で売ってたから…買って行こうかなって…たまたまだからね」

    あかり「なんか向日葵ちゃんが櫻子ちゃんにプレゼント渡すときみたい…」

    ちなつ「なっ…!」

    あかり「わぁーなんだろ、開けていい?」

    ちなつ「…もう。いいけど」

    222 = 1 :

    ベリッ...ビリリ

    あかり「これ…ミサンガ…」

    ちなつ「ど、どお? 安かったから…買ってみたんだけど…」

    あかり「赤と桃色で編んだミサンガ…」

    ちなつ「二本あったから私も買って付けて見たんだけど、ほら」

    確かに、手首に見覚えのあるミサンガが揺れていた。
    少し違うけど、色合いは一緒の

    あかり「ふふっ、あはは」クスクス

    ちなつ「な、なんで笑うのよ!?」


    何故か、可笑しくなって笑ってしまった。
    ねぇ…ちなつちゃんはちなつちゃんなんだ。恋人の練習って言って数日間過ごしたちなつちゃん
    今、ここにいるちなつちゃんも同じ。

    あかりの大好きな…ちなつちゃん。変な事は考えなくて良かったんだ。
    別に、お別れをした訳じゃない…。もし良いって言ってくれたならもう一回恋人になって
    あの夢の中の日々を沿うように、やり直したっていいんだ。
    今度は練習じゃなくて…本番で

    223 = 1 :

    あかり「ごめん…嬉しくて」

    ちなつ「ほ、本当に…?」

    あかり「本当だよ…!」

    あかり「これ、自分じゃはめられないから付けて欲しいなぁ」

    ちなつ「じゃあ手出してよ」

    ちなつ「ミサンガって着ける時にお願い事をしてつけるんだって」

    あかり「知ってるよ」

    ちなつ「何に、しよっかなぁ…って私があかりちゃんの腕に着ける時にお願いしても良いのかな」

    あかり「いいよ~たぶん」


    ちなつ「じゃあね…『あかりちゃんがどこにも行きませんように』っと」クイッ

    ちなつ「もう、あんな事にならないように…。私が見ててあげるから離れないように!」

    あかり「ち、ちなつちゃん…。ありがと…」

    224 = 1 :

    最初からになってしまったけど。恋人として過ごした3日とちょっとは消えてしまったけど。
    また、好きになって貰えばいいんだ。それだけの事。"どっちのちなつちゃん"が好きかじゃなくて
    ちなつちゃんが好きなんだから――――

    あかり「あかりはどこにも行かないよ…ちなつちゃんの側にいるから」

    ちなつ「な、何言ってんの急に…ちょっと恥ずかしいんだけど…」

    あかり「だから、これからも一緒に居てくれるよね?」

    ちなつ「当たり前でしょ…? ほら、帰ろ。暗くなってきちゃったし」

    あかり「うん!」

    ―――――――――
    ――――――
    ―――

    225 :

    猿こっちみんな

    226 = 1 :

    それから数ヶ月が経った

    夏休みが終わり、季節は秋になった。
    時間が掛かってしまったけど、結局ちなつちゃんと付き合う事になれた。
    ちなつちゃんが好きでいてくれる安心感に、ちょっとした不安が
    もし、これが夢だったらどうしようか、という些細な不安が浮かんできた。


    あかり「ち、ちなつちゃん…。和室じゃダメだよ…結衣ちゃん達が来ちゃったら…」

    ちなつ「いいんじゃない? 私達が恋人同士だってバレたらバレたで」

    あかり「動けないよぉ…ど、どいてー」

    ちなつ「って言ってるけど抵抗してないよねあかりちゃん?」

    あかり「えへへ…。本当は…キスして欲しかったから…」

    ちなつ「もう…あかりちゃんは欲しがりなんだからぁ…」

    覆いかぶさるようにちなつちゃんが倒れてくる。
    手は押さえられ、指が絡まり右も左の手も押さえられてしまった。
    見つかったら言い逃れなんてできない…

    ちなつ「じゃあ…いくよあかりちゃん♪」

    227 = 225 :

    あっかりんは天使

    228 = 1 :

    ----------

    あかり「はぁ…い、いつまでやってるの…これぇ…」

    ちなつ「さすがにやりすぎたかも…疲れたぁ」

    あかり「えへへ…。レモン味の飴食べてた…?」

    ちなつ「は、恥ずかしいからそういうのなし…」

    あかり「とっても幸せだよ…あかりは、ちなつちゃんとこんな事できて」

    ちなつ「それは…私も…かな」

    あかり「幸せ…。夢みたいだよ、ホントに」

    ちなつ「じゃあ、これが夢だったらどうする?」

    あかり「う~ん……」





    あかり「すぐ起きて、夢から醒めたら」

    あかり「ちなつちゃんの恋人になる…かな」

    "また"…こうやって 何度でも、ね? あの娘との約束だからっ

    229 = 225 :

    さる回避

    230 = 1 :

    以上です。

    ここまで読んでくれて、ありがとうございました。

    233 = 194 :

    8時間もおつかれさま!
    ゆっくり休んでくれ

    234 = 40 :

    おつおつ

    235 :

    感動した。途中から泣きそうだった・・・素晴らしいものをありがとう。

    237 = 108 :

    すげぇわお前

    マジで乙

    239 = 195 :

    よくやった
    乙乙

    241 = 179 :

    乙乙

    244 :

    夕方まで残しておいてくださいオナシャス!

    245 :

    ちんちんおっきした!

    246 :

    朝まで続いてたとは…おっつりーん!


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