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    元スレ照「清…原…?」

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    1 :

    ~白糸台高校麻雀部部室~


    ガヤガヤ 

    ガヤガヤ

    新入部員A(ねえねえ、あれって弘世菫じゃない?)

    新入部員B(えっ!?弘世菫ってあの帝央中学の!?)

    新入部員A(そうそう、中学麻雀界最強の実績を誇る帝央中学でエースで主将
          確か2年の春季大会では全国優勝も果たしてる)

    新入部員B(白糸台に入るって噂は聞いたことあったけど本当だったんだ)

    新入部員A(何かオーラがあるよね)

    新入部員B(オーラっていうか、威圧感…?)

    2 :

    ふむ

    3 = 1 :

    部長「皆静かに!私は白糸台高校麻雀部の部長だ」

    部長「まずは新入生諸君入学おめでとう 
       そして、我が麻雀部に入部してくれたことを心から歓迎する」

    部長「だが、こんな言葉を掛けるのは今日だけだ
       2ヶ月後にはもうインターハイの西東京予選が始まる」

    部長「皆知っているかとは思うが、我が校はインターハイの全国大会出場を2年連続で逃している
       隣の東東京では臨海女子が13年連続で代表になっているのに比べ西東京はまさに激戦区、
       どこが勝ち上がってもおかしくない状況だ」

    部長「だからこそ使える奴はたとえ1年でも使う、学年は関係ない!
       もちろん、特待生も一般入部の者も入ったからには条件は同じだ」

    部長「明日から1年はしばらく3軍の中に入ってリーグ戦を行ってもらう
       部活といっても地方のインターハイ予選より熾烈だと言われる我が校のリーグ戦だ、心して懸かってほしい」

    部長「それでは、明日からの戦いに備えて本日はゆっくり休養をとるように
       最後に、君たちが我が校の全国優勝という悲願を果たす大きな力となってくれることを期待している
       話は以上だ、解散!」

    4 :

    ついに893か

    5 = 1 :

    ~帰り道~


    (……)トコトコ

    (さすが名門の高校麻雀部だな、緊張感が中学の頃とは大違いだ)

    (…それにしても堅苦しい挨拶だったな、あの部長)

    (……)トコトコ

    (…私と気が合うかも)

    「ん?」

    (前を歩いてるあいつ、さっき麻雀部の新入生の集まりの中にいたよな)

    (下向きながら歩いて危なっかしい奴だな、ちょっと声かけてみるか)

    「おい、そこのホーン生やしてるおま…」


    キィイイイイイッッッッ

    6 = 1 :

    おっさん「どこ見て歩いてんだこの糞ガキ!!!その頭のホーン引っこ抜くぞ!!!」ペッ

    「す、すいません…」ペコペコ


    「おい、大丈夫か?」

    「……!」クルッ

    (!?)

    (な、泣いてる…!)

    「泣いてない」

    「いや、だっておまえその眼…」

    「泣いてない、涙が頬を伝ってないからセーフだ」

    「セーフって何だよ…」

    7 :

    ホーンは酷いだろホーンは
    ただでさえ特徴の少ない姉妹のチャームポイントだぞ

    8 = 1 :

    「そもそもおまえ本読みながら道歩いてたらそりゃ危ないだろ」

    「私が今まで住んでたところでは全然平気だった
      もっと道は広かったし人通りは少なかったし、そもそもあんな怖いおっさんいなかった」

    「今まで住んでたところ?」

    「長野。東京に引っ越してきたのはつい2週間ほど前のことだ」

    「まあ長野だろうとそれはだめだろ」

    「東京怖い」

    「いや明らかにおまえが悪いから」

    「そんなことより、私に何か用か?」

    (…そんなことって)

    9 = 1 :

    「あ、あぁ…おまえも麻雀部の1年だろ?名前なんていうんだ?」

    「人に名前を聞くときはまず自分から名乗るもの」

    「えっ、おまえ私のこと知らないのか?」

    「なぜ初対面なのに私がおまえのことを知ってるんだ?」

    (何だこいつ…新手の詐欺か何かか…?)

    (ここは東京だしありうる…)

    (だが、そう簡単に引っかかる私ではないぞ!)

    10 :

    ふんふむ

    11 = 1 :

    「いや、まぁいい…私は弘世菫だ。中学で麻雀やってたならそこそこ有名だとは思ったんだが」

    「そうなのか。私は宮永照。
      悪いが中学では麻雀部に入ってなかったんだ」

    「へぇー。麻雀は友達とでもやってたのか?」

    (…友達!)ビクッ

    「まぁ、主に家族とだが…」

    「家族麻雀か。私は一人っ子だからそういうの憧れるな
      ってことは兄弟か姉妹でもいるのか?」

    「……」

    「…まぁ…妹が一人…」フイ

    (…?)

    12 = 1 :

    「白糸台の麻雀部に入ったってことは麻雀に自信あるのか?」

    「まぁ。家から近くてそれなりに麻雀部が強いって評判のとこなら別にどこでも良かったんだが」

    「おまえ変わった奴だな。今日の部長の話聞いてただろ?
      そんな軽い気持ちで白糸台の麻雀部に入ってくるやつなんてそうそう居ないぞ」

    「そうなのか?よく分からんが」

    「おっと、私は帰り道こっちだからまた明日な。お互いリーグ戦がんばろう」

    「せっかく友達になったんだしすぐ辞めたりするなよ、それじゃぁ」

    (……!!!)ドキッ

    「ああ、また明日」

    (…友達)ドキドキ

    (…ふふ)


    (宮永照か…少し変だが何か面白い奴だったな)

    14 :

    清原に騙された

    15 :

    チョロすぎね?

    16 = 1 :

    翌日

    ~白糸台高校麻雀部部室~

    3軍リーグ戦

    「ツモ」

    「ロン」

    「ツモ」

    「ロン」

    「ロン」

    「ツモ」

    「ロン」

    「ツモ」

    「ロン」

    「ツモ」

    17 = 1 :

    部員A「部長…!あの二人…!」

    部長「ああ、弘世菫…噂通りの強さだ」

    部長「そしてもう一人…宮永照…!」

    部長「うちはとんでもない化け物を引き入れてしまったのかもしれん…」

    部長「あの二人がいれば本当にいけるかもしれんぞ…全国優勝…!」

    19 = 1 :

    ~帰り道~


    「おい、待てよ宮永」

    「弘世か、どうしたそんな慌てて」

    「慌てて、って…昨日帰り道同じだったんだから今日も一緒に帰るだろ普通…
      部活終わった瞬間知らん間にいなくなりやがって」ハァハァ

    (……うっ!)

    (…そういうものだったのか)

    「わ、悪い、ちょっと疲れててな」

    「そんな風には見えなかったが、まぁいい。それより何だおまえの麻雀!」

    「何だって何だ?」

    20 :

    菫×照は正義

    21 = 1 :

    「めちゃくちゃ強いじゃないか!?全国でもこれほどの奴とは会ったことないぞ!?」

    「私は自分の麻雀を打ってるだけだ」

    「おまえがいれば本当に全国優勝できるかもしれ…!?」

    「……」

    「…どうした?」

    「いや、何でもない…それよりこの後予定とかあるのか?」

    「別に何もないけど?」

    「それなら今から喫茶店でも寄ってちょっとゆっくりしていかないか?」

    「…弘世」

    「ん?」

    22 = 1 :

    「見損なったぞ」

    「へ?」

    「学校の帰りに寄り道して買い食いなんてそんな不良みたいなマネ私はしない」

    「お、おま…」

    「そもそも部長も言ってただろ。休養はしっかりとるように、って」

    (こいつの今までの言動でもしや…いや間違いなくそうだろうとは思っていたが…)

    「おまえ友達いなかっただろ」

    「!!!!」

    「……」プルプル

    「……」ジワ

    「……!」

    「おい、今のは冗談だ!だからそこの喫茶店にでも入って少し落ち着こ、な?」

    「……」コク

    23 :

    てるてるかわいい

    24 :

    かわいい

    25 = 14 :

    清原まだか

    26 = 1 :

    ~喫茶店~


    「……」プルプル

    「宮永もアイスコーヒーでいいか?」

    「……」コク

    「すみません、アイスコーヒー2つお願いします」

    店員「かしこまりましたー」

    「でもなぁ宮永」

    「私もあんなこと言って悪かったが、寄り道や買い食いはだめなんて今どき小学校高学年でも言わんぞ」

    「そうなのか…東京のティーンは進んでるんだな…」

    「いや東京とか関係なく…てかティーンって」

    「それじゃあ学校終わりとかおまえはどうやって過ごしてたんだ?」

    「ずっと本読んでた、親が早く帰ってきたら家族で麻雀したり」

    (私も小中と放課後は麻雀漬けでろくに遊んでこなかったが
      こいつを見てると自分がすごく青春してたように感じるな)

    28 :

    紫煙

    29 = 1 :

    「まあ私もクラスメイトよりも一緒に練習に励んできた麻雀部の仲間といる方がしっくりするしなぁ
      宮永は今まで部活に入ってなかったんだし高校の麻雀部できっと自然と友達もできるさ」

    「……うん」

    「……それに」

    「……もう一人できたし」

    「な!?」

    「?」

    (…こいつ…恥ずかし気もなくいきなり何を…//)

    店員「アイスコーヒーの方お持ちいたしましたー」コト

    店員「それではごゆっくりどうぞー」ペコ

    30 :

    ありですね

    31 = 1 :

    (素晴らしいタイミングだ…!ここでコーヒーはありがたい…!)

    「……」チュー ゴクゴク

    「弘世はコーヒーブラックで飲むのか?」

    「ああ、甘いのは苦手なんでな」

    (特に今はな…)

    「宮永はクールそうにみえて実は甘いのが大好きとみた」

    「…いや、私も甘いのは苦手なんだ」チュー

    「ぶはっ!」ビシャ

    「……」

    「…別に甘いモノ好きだからって子供っぽいとか思わんから好きに飲め」

    「……うん、そうする」ドバドバ

    「……」チュー ゴクゴク

    「おいしい」ホッコリ

    (……すごい嬉しそうだ)

    32 :

    なんか照可愛い、何処で道を間違えたらあんなダウナーになるんだ?

    33 :

    番長がどうしたって?

    34 = 1 :

    「ところでさ、いつまでも名字でってのもあれだし下の名前で呼んでいいか?」

    「えっ!」

    「……いいけど」ドキドキ

    「よし、それなら照も私のこと下の名前で呼んでくれ」

    「いや、それはちょっと…」

    「何でだ?」

    「…何か恥ずかしいし」モジモジ

    (くそ…ちょっと可愛いじゃないか…)

    「じゃあ照が好きなあだ名付けてくれてもいいが、ヒロとか」

    「中学のときのあだ名とかなかったの?」

    「親しい奴はみんな下の名前で呼んでたからなぁ」

    「いや、あだ名とはちょっと違うがそういうのが1個だけあったな……」

    35 = 1 :

    「どんなの?」

    「でもこれはあんまり言いたくない」

    「友達同士で隠し事しちゃいけないってばっちゃが言ってた」

    「……」

    「……」ジー

    「分かった…言うよ…」

    「……清原」

    37 :

    片腹大激痛

    38 = 1 :

    「え?」

    「……清原だ、元プロ野球選手の清原和博」

    「……」プルプル

    「うちの中学が東京ドームの近くにあってだな…
      女の割に図体がでかくて威圧感があることと
      名門麻雀部の主将ってことで番長っぽいイメージが重なってそう呼ぶ輩がいたのだ」

    「……くくく」プルプル

    「おまえが笑ってるとこを初めて見たよ」

    「うっ…ふふ…あははははは」

    「おい笑い過ぎだろ!」

    「ご、ごめん」

    39 = 1 :

    「というわけでだ、あだ名もないし照も私を下の名前で呼ぶこと」

    「…分かった…それじゃあいくぞ」スゥー

    「か…薫…!」

    「え?」

    「え?」

    「……」

    「せっかく勇気を振り絞ったとこ悪いが…私の名前…菫なんだが」

    「えっ!でもその学校用のバッグに薫って…」

    「!!!」

    40 = 1 :

    「よく間違えられるんだが…でも昨日帰り道で名乗ったはずだぞ」

    「あのときは気が動転してて初めの方ちゃんと聞いてなかった…」

    「そっか、おまえあのとき泣いてt」

    「泣いてない」

    「言っておくが私はすぐ泣く女は好かんぞ、涙は女の武器だなんて言葉も大きr」

    「泣いてない、あれはセーフ」

    「はぁ…そういうことにしておいてやろう。時間も遅くなってきたしそろそろ出るか」

    ……

    店員「ありがとうございましたー」カランカラン

    「明日また部室でな、照」

    「ああ、それじゃあ…す」

    「菫」

    43 = 1 :

    馴れ初め編終了
    ここから誰得シリアス編突入



    ~菫自宅~


    「……!」バッ

    「ハァハァ…」

    「…またあの夢か…」

    「中学を卒業してからはあまり見なくなってたんだがな…」

    「照に出会って、あいつの麻雀をみてからか……」

    「照……おまえは私を……」

    44 = 1 :

    インターハイ西東京予選1週間前

    ~白糸台高校麻雀部部室~

    監督「それではインターハイ予選のオーダーを発表する」

    監督「先鋒・部長……………大将・宮永」

    監督「予選を勝ち抜いた場合、特にアクシデント等が無ければ本選もこのメンバーで臨む」

    監督「メンバーに選ばれた者は体調管理に気をつけ、それ以外の者は全力でサポートすること。以上!」
     
    「……」


    ~別室~

    部長「弘世のやつはどうしたんでしょうか?
       メンバー選抜戦、中盤まであんなに良い麻雀打ってたのに後半は逃げ腰になり失速
       やはり実績はあっても1年生ということでしょうか」

    監督「いや、あの子の一番の武器は肝っ玉の強さだ
       それは彼女をスカウトした私が一番良く知ってる」

    監督(……あの試合と何か関係が……?)

    46 = 1 :

    ~帰り道~

    「おい菫」

    「どうした?照」

    「何故おまえがメンバーに入っていない
      私と部長の次にメンバーに選ばれるのは実力的におまえのはずだろ」

    「それは私を買い被りすぎだ
      3年生はこのインハイが最後の大会だ、後半は先輩たちの気迫に押されて上手く調子が出なかったんだ」

    「誰よりも図太い神経してそうなおまえが?」

    「何か失礼な言い草だな」

    「もしかして先輩に気を遣ったとかじゃないだろうな?」

    「まさか。そんな甘ったれた考えはもってないさ
      まあ今回はだめだったが次はメンバーに選ばれるよう頑張るよ」

    「……ならいいが」

    47 = 1 :

    (図太い神経か……)

    (相手の麻雀の本質を見抜くおまえでもこの気持ちまでは分からないだろう)

    (このことを知ったらおまえはどれだけ私に失望するだろうか…?)

    (おまえの底知れない強さを知れば知るほど、私の中の葛藤はどんどん大きくなるばかりだ…)

    (おまえさえいなければこれほど悩むこともなかっただろう…)

    (なあ照……おまえなら私を……)

    49 = 1 :



    ……

    ………

    実況「試合終了ー!!白糸台高校1年宮永照!
       団体戦に続いて個人戦でも全国優勝を達成です!」

    実況「何という強さでしょう!恐ろしい選手が現れました!
       インターハイは宮永照のためにあるのかーー!!!」


    「ありがとうございます!」

    「いえ、私はそんな…
      優勝できたのは周りの人たちが支えてくれたおかげです!」


    「……」

    50 = 1 :

    半年後

    春季大会1週間前

    ~白糸台高校麻雀部部室~

    監督「それでは春季大会のオーダーを発表する」

    監督「……………大将・宮永照。以上だ」

    「……」

    「……!」ワナワナ


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