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    元スレP「律子が薬をやってるだと?」

    SS覧 / PC版 /
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    タグ : - アイドルマスター ×2+ - 化物語 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    201 = 1 :

    「お疲れ様でした」

    そう言って律子は帰って行った。

    俺はしばらくその場に呆然と立ち尽くしていた。

    さっきまでのことが全部夢じゃないかと考えた。

    律子が薬をやっているわけじゃないと分かると、安堵して力が抜けたせいか、椅子に座り込んでしまった。

    深いため息をついた。

    少し時間が経ってからその事実が理解できて、俺は歓喜のあまり叫び声を上げた。

    やはり律子は俺が思っていた通りの律子だったのだ。

    俺はPCの電源を入れた。

    1型糖尿病について調べてみた。

    202 = 177 :

    言いくるめられた、というオチか

    203 :

    >>23ムスビだっけ?たしか

    204 = 152 :

    止めさせたいなら書き込まずに放置してさるさんくらわせればいいのにわざわざ支援して
    安定のツンデレだなお前等は

    205 = 1 :

    律子が言っていたのは本当だった。

    何らかの原因でインスリンを生成するβ細胞がリンパ球から攻撃を受けることによってなるらしい。

    そして、インスリン注射が代表的な治療法であるとも書いてあった。

    何より律子の写真に写っている注射器がインスリン注射に用いられるものであると書いてあるのを見つけた。

    俺は恥ずかしさのあまりに手で顔を覆った。

    「ふふふ……」

    勘違いしたのは恥ずかしいが、律子が薬をやっていなかった嬉しさのあまり笑ってしまった。

    そういえば驚きすぎて律子の気持ちを聞くのを忘れていた。

    しかし、そんな些細なミスも今は気にならなかった。

    明日も律子に会えるのだからその時に聞けばいいと思った。

    206 = 1 :

    何もしなくても口角が上がりにやけてしまう。

    呼吸と一緒に勝手に笑いが零れた。

    こんなところを他の人に見られたらおかしくなったと思われるだろう。

    でも、そんなことは今はどうでもいいのだ。

    ただただ心の中に喜びが溢れていた。

    昨日までの自分にこの喜びを分けてあげたいくらいだった。

    俺は帰る支度を始めた。

    今日は久しぶりにぐっすり眠れそうな気がした。

    207 = 1 :



    家に帰ってきて、夕食をとってからお風呂に浸かった。

    今日の撮影はなかなかハードだったから少し疲れていた。

    湯船に浸かりながら軽く筋肉を伸ばしてストレッチする。

    肉体的な疲労とは裏腹に精神は高揚していた。

    ドライヤーで髪を乾かしてからキッチンに行き、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して飲んだ。

    身体中に染み渡って行くようで凄く美味しく感じられた。

    病気のせいで喉がよく渇くせいで水を飲むことが以前より増えた。

    自分の部屋に戻ると電気を消してベッドに飛び込んだ。

    枕を抱きしめて顔を押し付ける。

    今日起こったことがあまりにも衝撃的で頭がどうにかなりそうだった。

    208 = 1 :

    プロデューサーから好きと囁かれるなんて想想の中だけで、現実には起こりえないと思っていた。

    ただの愛の告白だけではなく、後ろから抱きしめられながらあんなこと言われるなんて、まるでフィクションのようで凄くドキドキした。

    恥ずかしさのあまり、枕に顔を押し付けたまま足をパタパタしてしまう。

    プロデューサーに薬物をやっていると思われてたのは心外だったが、誤解は解けたみたいで良かった。

    明日はプロデューサーの顔をちゃんと見れるだろうか。

    今日は恥ずかしさに負けて急いで帰って来てしまったが、明日会ったらちゃんと私の気持ちを伝えようと思った。

    なんだか幸せで胸がいっぱいだった。

    こんなに幸せになっていいのかと思ってしまうほどに。
    あたた
    明日はプロデューサーとのデートだ。

    予定では昼からだが、寝坊したりしないように今日は早めに寝ることにした。

    209 = 177 :

    メガネかけたまま枕に顔押し付けると壊れるぞりっちゃん

    212 = 108 :

    んん?どっちだ?

    本当に勘違いだったんか?

    213 :

    >>188
    それでも見続けるツンデレめ

    214 = 1 :

    ライブは最高だった。

    歌がうまいのはもちろんだが、演出面での素晴らしさは筆舌に尽くし難い。

    1曲目のドラマの主題歌になった曲で客の心をガッチリ掴んで離さないのは流石だと思った。

    そして、アップテンポな4曲目に入ってからは、ボーカルは歌いながらホールの端から端まで走り回っていた。

    これには舌を巻いた。

    多少息継ぎは多くなっていたものの、歌のリズムや音程は全く崩れなかった。

    歌とダンスで手一杯なうちのアイドルには真似できないだろう。

    単純な体力差もあるだろうが。

    今度からはアイドル達を走らせたり、自転車に乗せたりして持久力向上を目指すべきかもしれないと思った。

    ランニングをすることで持久力だけではなく、肺活量も上がり歌にもダンスにも良い効果があるだろう。

    216 = 1 :


    俺たちがいたのは関係者席だったのでライブが終わってからも顔見知りのディレクターなどと話ができて、実に有意義だった。

    俺と律子はその後も楽屋にお邪魔したりして帰るのは大分遅くなった。

    だが他の客はみんな帰ってしまっていたので返って空いててよかった。

    少し離れたところに駐車していたので、俺と律子は会場から歩かなければいけなかった。

    歩くことは問題ではなかった。

    律子と2人きりになると昨日のことを意識してしまうせいか少しギクシャクしていた。

    会話していてもお互いにすぐ沈黙してしまうため、黙っている時間が長かった。

    話したいことはいっぱいあった。

    だが気恥ずかしさがそれを阻害していた。

    俺と律子は黙って信号待ちをしていた。

    217 = 23 :

    218 = 1 :

    俺は信号待ちの時間が好きじゃなかった。

    前に進みたいのに、強制的にその場に留まらなければいけないのは酷く不愉快だった。

    何かをするには短く、何もしないのはもったいない。

    いつもそんなことを考えていた。

    そして、今は律子と一緒にいるせいで余計に長く感じられた。

    何か気のきいた話題を探してはみるものの、俺はあまりトークが得意ではない。

    2人の間に少し気まずい空気が流れている。

    それゆえに今の手持ち無沙汰な状況が際立っている気がした。

    その時、律子の携帯が鳴った。

    横目で律子を見ると、少し安堵したような顔をして電話に出た。

    219 = 213 :

    ここまで叩かれてるのに無心で書くこやつはなにのじゃ

    220 = 20 :

    はいはい今まで叩いて申し訳ございませんでしたァ

    221 = 1 :

    「はいっ!秋月ですっ!はい!いつもお世話になっております……」

    律子は俺に背を向けて話し始めた。

    口調から察するにどうやら仕事関係のようだ。

    それがなんだか面白くないように感じられて嫌だった。

    せっかく一緒にいるのに。

    などと考えている自分を発見して驚いた。

    こんなことは今まで何度もあった。

    それなのにこんな気持ちになったのは初めてだった。

    俺は自分がここまで嫉妬深いとは知らなかった。

    しかし、そうして嫉妬しているのも律子を愛している証拠だから強く否定する気にはなれなかった。

    222 = 193 :

    中学生か低学歴なやつがいるな

    223 = 1 :

    俺は暇を持て余し、目の前の風景を眺めた。

    たくさんの車が流れ、時折クラクションを鳴らして文句を言う。

    交通量が多い交差点だから、道幅も広くスピードを出している車も多い。

    通りを挟んで向かい側の歩道には俺と同じように信号待ちをしている人がいた。

    夫婦とその子どもらしき幼稚園生ぐらいの男の子と年老いた老人と若い学生がいた。

    夫婦は仲が良さそうに会話しているが、他の人は俺と同じように暇そうだった。

    車が起こす風が、男の子が手に持った風船を揺らした。

    その風船はサバのような魚類を模して作られていた。

    風に揺れている姿は水の中を自在に泳ぎ回っている姿によく似ていると思った。

    夕日を金色の背ビレが反射して光っていた。

    224 :

    前半書き込んでたやつは…息してないか
    あの手の輩は保守にはちょうど良いんだけどな

    225 = 1 :

    信号が変わる。

    信号と共に備え付けられたスピーカーから音楽が流れ始める。

    再び律子を見るとまだ電話していた。

    俺は1人で横断歩道を渡り始めた。

    この後、律子をどこに連れて行こうかなんて考えていた。

    高級レストランとかでもいいが、律子の身体を考えたら食事には気を使わないといけない。

    律子の電話が終わったら聞いて見ようとぼんやり考えた。

    そして、俺の思いに対する律子の気持ちも聞こうと思った。



    その時、俺の後ろで車の急ブレーキの音が響いた。

    耳をつんざくその音がタイヤと地面によって発生させられたものであると気づくまでに数秒必要だった。

    227 = 177 :

    >その時、俺の後ろで車の急ブレーキの音が響いた。


    あのコピペ思い出した

    228 = 1 :

    歩道の反対側にいた夫婦は俺の後ろを見て、大きく目を見開き、指を指した。

    振り返った俺が目にしたのは車に撥ねられて、風に飛ばされたビニール袋のように飛んで行く律子の姿だった。

    時間の流れが酷く緩やかになった。

    俺の目は空中を舞う律子の顔を捉えていた。

    律子は目を開けたまま、何が起こったかわからないとでもいうような顔をしていた。

    律子が飛んでいくのと全く同じスピードで律子がさっきまで使っていた携帯が飛んでいた。

    律子の身体は音も立てずアスファルトの地面に墜落した。

    一拍遅れて律子の携帯が落ちて、プラスチック特有の軽い音をたてた。

    世界は静まり返っていた。

    誰もがその光景に目を奪われていた。

    229 = 177 :

    ついにりっちゃんを殺しにかかったぞ…

    230 = 20 :

    折角許してやろうかと思ってたのになー
    死ね!

    231 = 21 :

    ちょっとこれは許せない^^;

    232 = 61 :

    貴様律子になんの恨みがあるんだ

    233 = 1 :

    その静寂を破ったのは子供の泣き声だった。

    それを合図に時間の流れや音は元に戻り、喧騒が押し寄せてきた。

    救急車を呼ぶもの、警察を呼ぶもの、遠巻きに見るだけのもの、さまざまな人間がいた。

    中には関わりたくないと言うように足早に去っていくものもいた。

    俺の足はフラフラと律子を目指して動いた。

    頭の中は真っ白で何も考えられなくなっていた。

    律子は交差点の真ん中に横たわっていた。

    俺は律子が死んだと思った。

    側まで行くと、律子の顔が見えた。

    その顔は酷く安らかだった。

    234 :

    お前今日が何の日かわかってんのか

    235 = 177 :

    子どもを助けに飛び出て間一髪助かってたとかいうオチか
    死んだとは書いてないし
    こういう地の文って鬱陶しいな、作者の「ドヤ顔」が思い浮かぶわ

    236 = 20 :

    >>1さぁ、今まで叩いてた俺が言うのもあれだけどさぁ
    バカだろ?

    237 :

    UFOの日だろ?

    239 :

    何でお前らは散々叩く癖にまだ読んでるの?ツンデレなの?

    240 = 1 :

    あの時見た父親と同じように酷く安らかな顔をしていた。

    「律子……?」

    俺は恐る恐る律子に話しかけた。

    律子からの返答はなかった。

    俺はどうしていいかわからず、ただぼんやりと律子の側に立っていた。

    俺はふと上を見上げた。

    さっきの子供が持っていた、魚の形の風船が空に飛んで行ってしまっていた。

    俺は驚いて手を離してしまったのだろうかと考えた。

    中に入ったヘリウムガスのおかげでその魚は空を飛べるようになっていた。

    その魚はゆっくりと空に登って行った。

    241 = 234 :

    慰霊の日だ

    243 = 1 :



    それからしばらくして救急車がやってきた。

    何も分からぬまま、律子と一緒に救急車に乗せられた。

    律子はまだ生きているようだ。

    苦しそうに呼吸をしている。

    また、死んでいく父親の姿がフラッシュバックした。

    それは死ぬまでの猶予を与えられただけかもしれない。

    律子の状態はかなり危ういようだった。

    いつかは人は死ななくてはいけない。

    結局死ぬのならいつ死んだかなどなんの意味があるのだろうか?

    人生は死ぬまでの暇潰しにすぎないと言った人もいた。

    生きることなんて無意味なのかもしれないと考えた。

    しかし、それでも俺は律子に助かって欲しかった。

    できることなら俺の命を代わりに差し出してもいいとさえ思えた。

    俺は普段全く信じていない神に律子を助けるよう祈った。

    244 = 1 :




    病院に到着すると律子は集中治療室に運ばれて行った。

    俺は黙ってそれを見送った。

    廊下に設置されたベンチに座った。

    ここは父親が死んだ病院だった。

    父親が死んでから来たのは初めてだ。

    ここに来ると父親を失った苦しみを思い出すような気がしていたからだ。

    でも、そんなことは無かった。

    記憶として蘇っても、落ち着いて客観的に眺められるぐらいの余裕が生まれていた。

    俺の中で父親の記憶は風化し始めていた。

    かつて抱いていた思いも今となっては別の人のもののように感じられた。

    少し寂しい気がした。

    でも、それでいいと思った。

    いろんなことを忘れて生きていくのが本当なのだと思った。

    245 = 128 :

    薬中春香越えおめでとうございます。

    246 :

    ~った、~だったが多すぎ
    だから地の文全体がうっとおしく見えるんだよ

    話は嫌いじゃないから続けろ下さい

    247 = 1 :

    律子の手術は長引いた。

    手術室の表示の電気が消えたあと、静かに律子がストレッチャーに載せられて出てきた。

    管に繋がれたその姿を見ると、やはり父親のことが思い出された。

    「ご家族の方ですか?」

    「いえ、恋人です」

    自然と口からそんな言葉が出た。

    それは嘘のような気もしたが、嘘でないという気もしていた。

    「命に別状はありません。若くて体力がありますから、たぶんもう大丈夫でしょう」

    医者はこんなことを言った。

    「そうですか!……ありがとうございました」

    医者は引き上げていった。

    俺は緊張が途切れてベンチに座り込んでしまった。

    律子は助かった。

    ただただ嬉しかった。

    俺は病院の廊下で1人で泣いた。

    248 :

    台本形式>>>下手な地の文

    249 :

    支援

    ところでお前らライブいかんの?

    250 :

    >>249
    オバサンなんか見て何が楽しいんだよ


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