元スレP「律子が薬をやってるだと?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
それは12時を少し回ったぐらいの頃だったので、俺は空腹を感じ始めていた。
事務所にはレッスンから帰ってきた亜美と俺の二人しかおらず、音無さんは昼食をコンビニに買いに行っていたので事務所にはいなかった。
亜美は落ち着かない様子で行ったり来たりを繰り返している。
時折こっちを横目で見ているのには気づいていたが、俺からは話しかけなかった。
俺はそんな亜美は放っておいて、溜まっている仕事に集中する。
3 = 1 :
「ねえ、兄ちゃん…………………………なんだけど」
亜美はとうとう痺れを切らして俺に話しかけてきた。
「へー……」
しかし、俺は亜美が話してくれた内容を聞きもせず、ただ目の前の書類を片付けていた。
子供の相手をしている時間などなかったし、このまま行けば今日も残業になるのは目に見えていた。
疲れているのにわざわざ残業をしたくない。
それに俺は好きで残業をしているわけではなかった。
仕事が終わらないために残業することを強いられているのだ。
そして、俺が残業したくない理由はそれだけではなかった。
765プロは残業代が出ないのだ。
定時になるといつの間にかタイムカードが押されていることに気がついたのはいつのことだっただろうか。
4 = 1 :
労働の対価が支払われないのは自分の仕事の価値を否定されてるようで辛い。
俺は左手で凝った肩の筋肉を解した。
朝からずっと机に向かってるせいで首や肩や腰が酷く痛んだ。
「ねえ、兄ちゃん……ちゃんと聞いてよ……」
俺は今まで聞き流していた亜美の言葉に、哀願の響が含まれていることに気づいて思わず顔を上げた。
俺は驚いた。
亜美の顔からは普段の快活な表情が消え失せ、眉間には皺が寄せられていた。
その目には涙が湛えられており、今にも泣き出しそうに見えた。
俺は椅子に座ったままキャスターを利用して亜美に近づいた。
久しく油が差されていないためか、このキャスターはしばしば猿の断末魔のような音を立てた。
6 = 1 :
「どうしたんだ?」
俺はいつもと違う亜美の様子に狼狽し、その原因を尋ねた。
「あのね……」
亜美は再び話そうとするが言葉はなかなか出てこなかった。
何度も口を開いては閉じ、酷く言いにくそうにしていた。
「言ってみろよ」
俺は亜美の発言を促した。
「あのね……律ちゃんがね……」
「律子がどうしたんだ?」
「変な薬をやってる、かも」
7 = 1 :
「薬?薬ってなんだ?」
「かくせいざい?とか……」
「何だと?」
俺は戸惑った。
律子が覚せい剤をやっている?
何を言ってるのだろうか。
俺は子供の相手をしている暇はないと亜美を叱ろうかと考えた。
しかし、それは嘘にしてはあまりに現実味がなかった。
亜美はいたずらをよくするがそれはあくまでいたずらであり、他人を傷つけたり害するものではなかった。
そして、俺は亜美が律子のことを年の離れた姉のように慕っていることも知っていた。
9 :
猿の断末魔www
10 = 1 :
俺には亜美が律子のことを故意に貶めようとするとは思えなかった。
俺は再び亜美を眺めた。
亜美は唇を噛み締めて下を向いていた。
靴の先をじっと見つめたまま顔を上げず、それ以上何も言おうとはしなかった。
俺に相談するためにかなりの勇気が必要だったことは容易に想像できた。
こんな突拍子もない話を信じてもらえるとは、普通は思わないだろう。
ドッキリの可能性も考えたが、これ以上亜美のことを疑いたくないと思った。
俺は亜美に詳しい話を聞いてみることにした。
「亜美はどうしてそう思ったんだ?」
「あのね……律ちゃんが隠れて注射してるところを見ちゃって……それで……」
11 = 1 :
「ふーん……そうか……」
確かにそんなところを見たら、薬物の使用を疑っても無理はない。
しかし、俄かには信じ難い話だった。
あの規律に厳格な律子が薬物に手を出すだろうか。
薬物。
その言葉を聞くと、酷く不愉快な気分になった。
俺は、仕事に対して真面目に取り組む律子を信頼していた。
好意にも似た感情を持っていた。
しかし、亜美からその疑惑を聞いたことでそれは薄れ始めていた。
俺は薬物というものを強く嫌悪している。
12 :
りっちゃんI型糖尿病か
13 = 1 :
律子の清廉潔白なイメージと薬物という退廃的な印象は、簡単には繋げることができなかった。
亜美の話を聞かなかったことにはできないだろうかと考えた。
しかし、それは難しかった。
もし、これが本当ならば事務所どころか、俺自身にまで飛び火する可能性があった。
低俗な雑誌の記者などに知られたら、格好の攻撃材料にされるであろうことは明白だった。
亜美の手は太腿の脇で固く握り締められて白くなっていた。
亜美が抱えている苦しみを取り除いてやるためにも、この問題は早く解決すべきだと思った。
「亜美は律子を止めたいか?」
「律ちゃんのことを助けてくれるの?」
驚いて顔を上げた亜美の目は期待に輝き、俺を真っ直ぐ見つめた。
14 :
せめて、インスリンだったって落ちを
15 = 1 :
それゆえに、嘘をつくことはできなかった。
「……」
「……兄ちゃん?」
「わからない」
「そんな……」
亜美は肩を落とした。
再び俯いてしまい、今度は本当に泣き出しそうだった。
亜美は泣くまいと手で目を擦った。
「いっそのこと律子に直接確かめてみよう」
俺は亜美を元気づけるためにそんなことを言った。
16 = 1 :
「律子に薬をやってるかどうか聞くんだ」
「でも……本当のことを言ってくれるかな」
亜美は不安そうに呟いた。
仮に律子が薬物に手を出していたとしても、証拠が無ければ否定されて終わりだ。
しかし、それは証拠さえあればいいということでもある。
「律子が注射してるところを写真に撮って聞いてみよう。頼めるか?」
「え?亜美が?」
「ああ。俺よりも、律子といっしょにいる時間が長い亜美のほうがチャンスは多いはずだ」
「でも……できるかな?」
「律子を止めるには証拠が無ければどうしようもないんだ。やってくれないか?」
17 = 1 :
「うん……わかった……やってみる……」
亜美は俺の言葉に頷くと落ち込んだまま帰っていった。
亜美と入れ違いに音無さんが帰ってきた。
「亜美ちゃん、どうかしたんですか?」
「何がです?」
「なんか落ち込んでたみたいですけど」
俺は心の中で舌打ちをした。
音無さんに亜美の異変について知られたのはあまり良くなかった。
今、律子の疑惑が広まれば万が一亜美の勘違いだった時に困ることになる。
「あー、お腹でも空いてたんじゃないですか?」
18 = 1 :
「あ、そうだったんですか?」
「ええ、レッスン終わったあとでしたから」
「それなら私のご飯を分けてあげたのに……」
音無さんはコンビニで買ってきたものを机の上に置きながらそう言った。
俺は仕事を再開するフリをして音無さんを観察する。
しかし、特に変わった様子は見られない。
呑気に昼食を取っていた。
その後もしばらく音無さんを観察していたが、いつもと変わったところはなかった。
深夜の事務所は水を打ったように静かだった。
響いているのは秒針の音とデスク上のパソコンの動作音だけで他には何も聞こえてこない。
19 = 1 :
壁にかけられた時計は0時を少し過ぎたところを指していた。
事務所にいるのは俺一人だった。
音無さんは定時で帰って行ったし、律子は現場から直帰だったから事務所には戻ってこなかった。
これは俺にとって良い方向に働いた。
胸の内に疑惑を持ったまま律子といつも通りに接する自信が無かったからだ。
勘の鋭い律子なら俺の言葉の端に滲んだ不愉快さに気づき、不審に思っただろう。
仕事はすでに全部終わっていた。
薬物について調べていたために帰るのが遅くなったのだ。
もちろん家でも調べることはできる。
しかし、家にこの問題を持って帰る気はしなかった。
20 :
前に速報のスレで言ってたやつかな?
正直誕生日に投下するのはどうかと思う
21 :
春香の誕生日みたいな感じなんです?
22 = 1 :
亜美が言うには、律子は注射器を用いていたらしい。
最近流行りの脱法ハーブなどは注射器を用いたりしない。
紙で巻いてタバコのようにしてから吸うのが主流のようだ。
やはり注射器というと覚せい剤だろう。
登場人物が覚せい剤中毒になってしまった漫画を昔読んだのを思い出した。
中毒になり、少しずつ行動がまともでなくなっていくことに対する恐怖は、今でもはっきり覚えている。
その漫画では覚せい剤ではなく、ヒロポンと呼ばれていたが。
俺はうんざりしてPCの電源を落とした。
頭が割れるように痛かった。
椅子の背もたれに身体を預けると、ギシギシと不安になる音が鳴った。
23 :
おどりゃクソ森…
24 = 1 :
長時間ディスプレイを見続けたせいで眼球は重くなり、窮屈さを訴えている。
上を向いて目を瞑って疲れた目を休ませた。
見たくもない薬物についての情報を見て酷く不愉快だった。
目を閉じると今まで押し込めていた記憶が浮かび上がってきた。
それもそのはずである。
俺が薬物を嫌悪する理由はそこにあるのだから。
俺は父子家庭で育った。
母親は俺を産んだときに亡くなったそうだ。
写真も残ってないからどんな顔をしていたか知らなかった。
父親に母のことを尋ねても詳しいことは教えてくれなかったし、俺もそこまでしつこく父親に聞いたりしなかった。
25 = 1 :
俺には昔から家族というものがどのようなものなのか分からなかった。
父親は一流企業の重役でほとんど家に帰ってこなかった。
そして、兄弟もいなかった。
父親とは一ヶ月に一度程度顔を合わせていたが話題もなく、会話はほとんどなかったと思う。
家事は全部家政婦さんがやってくれていた。
一般的な家族が行うイベントというものとは縁遠かった。
俺の家族は父だけだったが、休日はゴルフなどで常に家にいなかった。
家政婦さんも所詮は赤の他人だった。
だから、俺は毎日読書をして暮らしていた。
友達はいなかったし、外で遊ぶのも好きじゃなかった。
26 = 1 :
今はそんな自分を陰気だったと思うが、その当時はそれで満足していた。
とにかく、人と関わることが恐ろしかった。
人に自分が見られているだけで、自分自身を否定されるのではないかとびくびくしていた。
本の世界ではそんなことはなかった。
理想的な登場人物はこの世界とは違う世界の住人で、彼らは俺に干渉できず、俺も彼らに干渉できない。
その俺を置いてきぼりにしていく他人事な出来事を眺めているだけで幸せだった。
そんな俺でも人並みに反抗期は来た。
それまでは父親の命令に全て従っていた。
しかし、成長するにつれて選択を父親に委ねていることに疑問を抱くようになったのだ。
父親はそんな俺を煙たがった。
27 :
糖尿病のインシュリン注射か
28 = 1 :
俺と話合う気もなかったらしく、マンションを用意されてそこで暮らすように言われた。
俺は父親と暮らさずに住むのなら全く異論はなかった。
価値観の違う肉親と暮らすことほど苦しいことはない。
そして、それが父親の命令に従った最後となった。
結局、二度と一緒に暮らすことはなかった。
父親が死んだ時のことはよく覚えている。
それは俺が大学2年の時だった。
その日は休日で俺は昼過ぎまで眠っていた。
まだ春なのに暑くて寝苦しく、何度も寝返りをうっている俺を起こしたのはけたたましく鳴る電話のベルだった。
内容は父親が危篤だから病院まできて欲しいとのことだった。
29 = 1 :
若い女の声は病院の名前と大まかな場所を告げた。
それを聞いても、何の感慨も沸かなかった。
著名人の訃報をコーヒーを飲みながら聞いたような心持ちだった。
行くべきか行かざるべきかそれが問題だ、などとふざけるぐらいの余裕があった。
しかし、どうせあとで呼び出されることは目に見えているのだから行くことにした。
軽い朝食兼昼食をとり、ヒゲを剃って顔を洗って歯を磨いて服を着替えてタクシーを呼んだ。
タバコ臭い車内で運転手と話をする気も起きず、寝たふりをしていた。
すると、父親の数少ない思い出が浮かんだ。
小学校低学年の頃に父の日の絵画コンクールというものがあった。
それで父親の顔を画用紙に書いて提出するという宿題が出た。
30 :
なんかつまんなくなった
31 :
はだしのゲンか
32 = 1 :
俺は絵が得意だったし、記憶力も良い方だったので絵はすぐに書き終わった。
問題はその後で、自分の名前の下に父親の名前を書く欄があった。
俺は驚くべきことに父親の名前を知らなかった。
物心ついた時から『お父さん』と呼んでいたし、家政婦さんも『お父様』か『旦那様』と呼んでいた。
父親が名前で呼ばれているのを聞いたことがなかった。
仕方なく俺は家政婦さんに頼んで保険証を用意してもらい、父親の読めない漢字を写して提出した。
俺の絵は賞を取り、全校生徒の前で表彰された。
赤いレンガが特徴的な、森に囲まれた美術館で展示されているのを見に行った記憶がある。
そこにはいくつか賞を取った絵が飾られていた。
どれもこれも小学生が描いたとは思えないほど上手く描かれていた。
33 = 1 :
そして、ほとんどの絵の中の父親は笑っていた。
おそらく父親にモデルになって貰って描かれたものだからだろう。
しかし一枚だけ、俺が描いた父親だけは全く笑っていなかった。
それは俺の記憶の中に笑っている父親のイメージが無かったからだ。
俺は父親がどんな顔をして笑うのか知らなかった。
「お客さん!着きましたよ!お客さん!」
「ん?……ああ、はい」
何時の間にか寝入っていたようだ。
タクシーの運転手に起こされた。
代金を支払って降りると、思い切り伸びをした。
34 = 20 :
このSS自体を批判する気はないがわざわざ誕生日に投下するというのははっきり言っておもしろくない
そして必要もないよくあるテンプレな不幸話も面白くない
35 :
つまらん
36 = 1 :
空はどんよりと曇っていた。
日は差していないにも関わらず、蒸し暑く気温もそれなりに高かった。
父が入院しているのは大きな大学病院だった。
俺は受付で父親の名前を告げて病室の位置を聞くと、エレベーターに乗って5階に行った。
父親の病室の前で髪に白髪が混じった初老の医者と遭遇した。
「息子さんですか?」
「どうも……」
俺はあえて医者の質問に答えず、適当に挨拶した。
「我々も最善を尽くしましたが、何分お父上の癌は発見された時にはすでに末期でしたので……」
「ええ……」
37 = 35 :
適当に考えた話に適当に読む人が増えそうって理由でアイマス要素を足したスレタイにしただけっぽい
38 = 1 :
知ったかぶって答えてみたが、この時初めて父親が癌を患っていたことを知った。
「どうぞ中へ。いつ何があってもおかしくありません」
医者は俺に病室に入るように促したが俺の足は動かなかった。
靴が接着剤で地面につけられたような気がした。
「どうかしましたか?」
医者は不審な目で俺を見ている。
「いえ、なんでも」
俺は無理やり足を動かし、扉を開けた。
病室の中には排泄物の臭いなのか、甘ったるい臭いで満ちていた。
俺は吐き気を催し、露骨に顔をしかめた。
39 :
チャレンジャーだな
40 :
うるせえ外野は黙ってろ。
>>1応援してるぞ。頑張れ。
41 = 1 :
平気な顔をしている医者が信じられなかった。
病室の真ん中にあるベッドに歩み寄る。
そこに横たわっていたのは俺が知っている父親ではなかった。
髪は抜け落ち、頬はこけ、たくさんのチューブに繋がれているモノだった。
かつて俺が絵に描いた人物と同一だとは思えなかった。
懸命に呼吸するその姿に俺は恐怖を感じた。
目は魚の死骸の目のように黄ばみ、どろりとした粘性の液体で覆われていた。
その目は零れんばかりに見開かれているが焦点が合っておらず、ただ虚空を見つめていた。
顎の下の布には呼気に混ざった血が付着し、乾いて茶色いシミになっていた。
素人目で見ても、もう助からないことはわかった。
42 :
アイマスでやる必要無いな
43 = 20 :
外野は黙ってろなんてVIPで言うことじゃないな
44 = 1 :
それはただ呼吸をするだけの存在になっていた。
息を吸う。
息を吐く。
父親に残されているのはもうこの二つだけだった。
俺は植物に似ていると思った。
呼吸によって血中に酸素を取り込んで、二酸化炭素と交換し吐き出す。
このルーティンを延々と繰り返す。
その無意味さは酷く植物的だと思った。
もう考える力は父親に残っていないようだった。
「モルヒネで意識が混濁してますが、名前を呼んであげてください」
45 = 1 :
医者はそんなことを言った。
「……お父さん、お父さん。しっかりしてください」
その言葉はあまりにおざなりで空虚に響いた。
心が全く込められていなかった。
医者に言われるままやってはみたが、これは違うと思った。
酷い茶番だった。
仲が悪かった親子が今際の際だからというだけで、取ってつけたように和解するのはフィクションだけだ。
とうとう耐えきれなくなって、俺は医者にトイレに行くと告げて病室を出た。
自動販売機でコーヒーを買うと隣に設置されたベンチに座った。
プルタブを引いて、蓋を開け、香りを味わってから一口飲む。
46 = 1 :
コーヒーの冷たさが頭を冷やしてくれた。
なぜ俺は父親を見たときに恐怖を感じたのだろうかと考えた。
それは父親の死に対する恐怖ではなかった。
俺は自分が死んだあとの事を想像した。
死んでもすぐには体温は失われず、少しずつ熱を失っていく。
酸素が供給されなくなって細胞は壊れて腐っていくのだ。
葬式までもたせるためにドライアイスで冷やされるが、終わってしまえば火葬場で熱い炎によって燃やされる。
よりコンパクトで収納し易くなってから骨壷に入れられて、墓の下で永遠の沈黙に突入する。
俺は墓の下に入った自分を考えた。
日が当たらず、誰も喋らず、酷く退屈そうだ。
47 = 39 :
この辺の話は
P「昔家族が薬で苦しんだほっとけないんだ」
の一行で終わらせた方がいいんじゃないの
48 = 1 :
ただ静けさだけがどこまでも広がっていく気がした。
だが、骨は俺ではないと思った。
それは俺が生きた証であり象徴であるが、それだけである。
骨は俺ではないから、俺が感じるようには感じないだろう。
人間の結末は酷く空虚で無意味なものだ。
しかし、その事を思う時、不思議と俺の心は安らかだった。
俺は躍動する生の対極にある静寂な死に憧れていた。
では、俺が恐怖したものは何だったのだろうか。
それは生と死の境界にある門のようなものである気がした。
きっとそれは人間の誕生の対極にあるものだ。
49 :
駄文ホントすいませんでした!!
それと、最後まで読んでくれた人、ありがとうございました。
俺の初SSです!どうだったでしょうかね
人少ないwwwww
12までって言うのはできる限り良いタイミングで終わらせたかっただけです!
で、こんな駄文並べてアレですけど
これは前座です!
みんなで美希の誕生日を祝ってくれたら嬉しいです!
はい、中学一年(マジ)が出しゃばってすいませんでした!
それでは、美希の誕生日を祝いましょう!
記念にコテデビュー…眠い
今年で一番の夜更かしです
明日駿台あるのに…
50 = 1 :
そこを越える苦痛を想像し、恐怖したのだ。
その恐怖はひどく本能的なものだが、嫌な感じはしなかった。
それは自然な事だと思った。
もし一切の希望を捨て去る事ができたなら人は苦痛を感じなくなるだろう。
そうできたら、どんなに幸せだろうか。
俺は父親の呼吸が止まりかけた時に二つの思いを抱いていた。
父親の延命を願いながら、同時に絶命を望んだ。
それは無意識的なものだった。
しかし、以前抱いていた憎悪とは違うところから湧き上がってきているような感じを受けた。
ふと昔読んだ小説の一節を思い出した。
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