元スレ岡部「ロボティクス・ノーツ」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
101 :
>>97
犠牲を強いられているのだ!
102 = 83 :
数分後――
係員「スリーノックダウンで、勝者、未来ガジェット研究所!」
4℃「バ、バカな……ストリートを支配するこの俺が、こんな猫娘に!」
フェイリス「ニュフフ……フェイリスに勝とうなんて百年早いニャ」
岡部「お疲れ、フェイリス」
フェイリス「どうだった、キョーマ。フェイリスの活躍ぶりには?」
岡部「見惚れたな、正直。あんなにすごい動きが出来るとは……」
フェイリス「ニャア……お嫁さんの前でそんなこと言っちゃダメニャ♪」
ダル「これだから一級フラグ建築士は困る……」
紅莉栖「…………」
心なしか、紅莉栖の顔が笑っていない。なんだか怖いので目を逸らしておいた。
103 = 96 :
ロボットがなんか邪魔なんだよね
シュタゲ体験版やった時は 食い入るようにハマったんだが
ロボノは話うんたら長くてちょいスキップしてしもたわ
104 = 83 :
紅莉栖「そう言えば試合中に別のリングから、技名みたいなの叫んでるのが聞こえたんだけど……」
ダル「あぁ、ガンヴァルアッパーすな。可愛い女の子が叫んでてなかなかイイ!」
岡部「技名か……盲点だった! 次から俺も叫ばねば!」
紅莉栖「やめてよ、いい年して恥ずかしいと思わないの?」
岡部「でもオッサン臭い声でダブルラリアットフロムヘール! とか叫んでるのも聞こえたぞ」
紅莉栖「あー、あれにはドン引きしたわね」
105 = 83 :
予選の試合がすべて終わった。
二回戦以降は最初に戦った4℃より弱い連中ばかりで、フェイリスの圧勝だった。
岡部「みんな、お疲れ。近くにクレープ屋があったから買ってきたぞ」
ダル「オカリンGJ! うまいっ!」
紅莉栖「ん……ありがと、倫太郎」
フェイリス「一仕事した後のデザートはおいしいニャン♪」
ダル「うは、フェイリスたんの顔にクリームが……みなぎってきた!」
紅莉栖「奥さんに通報してやろうかしら?」
ダル「そ、それだけは勘弁して下さい牧瀬氏!」
優しそうな奥さんだが、実は厳しかったりするのか?
まぁ、旦那が他の女に興奮してたら怒られても仕方ないが。
106 :
支援なのです
107 = 83 :
――2019年6月30日(日)
実況「ただいまより、ROBO-ONE 41 The Skyhigh Burning! 準決勝第二試合を行います!」
実況「まずは青コーナーより、未来ガジェット研究所、シュタインズ・ゲート入場!」
ものすごい歓声に囲まれながら、リングへ向かって歩き出す。
準決勝ともなれば、自分たちに向けられる歓声の量はすごいものになっている。
横を歩くフェイリスの顔をチラッと見ると、緊張している様子はあるものの、比較的平常心を保っている。
さすがはフェイリスと言ったところか。
実況「続いて赤コーナーより、ROBO-ONE39、ROBO-ONE40、チャンピオン……ミスタープレアデスとM45入場!」
来たか……仮面の男、ミスタープレアデス。この大会で最強の敵は間違い無く奴だ。
プレアデス「アルシオーネ、エレクトラ、マイア、タイゲタ、ケラエノ、アステローペ、メロペー」
プレアデス「7人の女神の祝福により、我、400光年の彼方よりここに降臨」
プレアデス「アイアム――」
プレアデス&観客「ミスター・プレアデス!!」
108 = 101 :
ニャニャッ!
110 = 83 :
くっ、なかなかやるではないか……ミスター・プレアデス! 相手にとって不足なし!
紅莉栖「ちょっと倫太郎、なにムズムズしてるのよ。もしかしてあんな感じのやりたいわけ?」
岡部「まぁ、な……」
紅莉栖「やれやれ、久々に厨二病の血がうずいてきたってか?」
岡部「あぁ、静まれ……俺の右腕よ!」
ダル「オカリンオカリン、これ配信されてるってこと忘れてない?」
ダル「あまり変な行動すると明日から職場の人に白い目で見られるぞ」
岡部「も、盲点だった!」
やばい、明日ものすごくサボりたい……。
111 = 83 :
審判「それでは、準決勝第二試合を始めます」
審判「蒼、シュタインズ・ゲート。赤、M45。レディー……ファイッ!」
プレアデスが使うM45は軽量型。今までの試合を見た限り、待ち戦法を得意とするみたいだ。
さて、フェイリスはどう対応する……?
M45はリングの中央に位置取り、長い両手を広げてこちらの攻撃を誘っている。
こちらのロボットより遥かにリーチが長い……誘いに乗ればあっさり捕まってしまうだろう。
フェイリス「それなら、こうするニャン……!」
フェイリスはスピードを生かして背後を取る。相手のM45は動きが鈍いため、ついていけていない。
これなら行ける……そう思った瞬間、M45は上半身のみを180度回転させてきた。
岡部「まずい!」
フェイリス「予測積みニャン」
相手の腕がこちらに伸びてくる……しかし、フェイリスはジャンプでかわしていた。
そしてそのまま相手にタックルし、ダウンを奪う
プレアデス「何っ……!?」
審判「ダウン!」
岡部「よしっ!」
114 = 83 :
その後もフェイリスは相手の行動を読み切り、優位に立っていた。
M45に隠されていたパイルバンカーみたいな武器に一度ダウンを奪われるもの、なんとか二度のダウンを奪う。
係員「スリーノックダウンで、勝者、未来ガジェット研究所!」
係員が勝敗を告げると、ひときわ大きな歓声が上がった。
岡部「勝ったぞ、ミスタープレアデスにっ……!」
フェイリス「やったニャー!」
ダル「ミスタープレアデス倒すとか、フェイリスたん神がかってるお!」
紅莉栖「あとは決勝戦だけね!」
115 = 113 :
決勝戦ktkr
116 :
ロボ部廃部じゃないですかやだー支援
117 = 83 :
実況「ただいまより、ROBO-ONE 41 The Skyhigh Burning! 優勝決定戦を行います!」
実況「まずは青コーナーより、未来ガジェット研究所、シュタインズ・ゲート入場!」
相変わらずすごい歓声だ。しかし、この狂気のマッドサイエンティストはもう慣れたぞ!
紅莉栖「体中がガタガタ震えてるわよ岡部、大丈夫なの?」
岡部「フ、フフフ……だ、大丈夫だ問題ない」
ダル「どう見ても大有りです、本当にありがとうございました」
フェイリス「しっかりするニャン、キョーマ」
実況「続いて赤コーナーより、中央種子島高校ロボット研究部、タネガシマシン3改入場!」
あれが決勝の相手か……数年前にROBO-ONEで優勝した時のロボットらしいな。
かなり古い機体なのだが、オペレーターがチートレベルの強さらしい。
118 :
毎度ながらタネマシンガンに見える
119 = 113 :
なるほど
120 = 87 :
いよいよ決勝
122 = 83 :
審判「それでは優勝決定戦を始めます」
審判「青、シュタインズ・ゲート。赤、タネガシマシン3改」
審判「レディー……ファイッ!」
フェイリスは慎重に距離を測っている。これまで積極的に攻めてきたフェイリスが、珍しい。
相手の反応速度の高さを警戒しているのだろう。これは持久戦になりそうだ。
海翔「来ないなら……こっちから行くかな」
じわじわと距離を詰めてくるタネガシマシン3改。
フェイリス「その接近は迂闊、ニャ」
海翔「なっ!?」
今、何が起きたのだ? タネガシマシン3がダウンしているではないか!
まだかなり距離があるというのに……。
123 :
ロボノまだ予約してねええ
支援
124 = 83 :
ダル「おっと、とうとう使ったかフェイリスたん」
紅莉栖「決勝戦だし、出し惜しみはしないほうがいいわよね」
岡部「何か仕込んだのか?」
ダル「のびーるパンチだお。まぁプレアデスのパイルバンカーみたいな感じの遠距離武器っす」
フェイリス「一発目の右腕はかわされたニャン……わずかに時間差をつけて左腕を伸ばして正解だった」
紅莉栖「とんでもない反応速度ね……相手のオペレーター」
125 = 83 :
係員「タネガシマシン3改、1ダウンで試合再開……ファイッ!」
タネガシマシン3改は、こっちの腕の延長線上に入らないように動いている。
かなり警戒をしているな……同じ手は通用しそうにない。
なんとか射程に入れようと、フェイントもまじえつつロボットを動かすフェイリス。
だが、なかなか引っかかってくれない。相手は読み合いなどにかなり長けているな。
フェイリス「…………っ」
相手がかなりのポーカーフェイスなせいか、心を読み取るのも困難を極めるようだ。
これはなかなかに相性が悪いぞ。
相手が移動して硬直した僅かな隙を狙い、懐に飛び込むフェイリス。
だが、それは相手の思うつぼだったようだ。
パンチを叩きこもうとするものの、しゃがんでかわされてしまう。
フェイリス「ニャッ!?」
そしてそこに炸裂するタネガシマシン3改のアッパー。
あき穂「ガンヴァルアッパー!」
審判「ダウン!」
126 :
いいぞ面白い
127 = 83 :
フェイリス「手強い相手ニャン……ロボットの性能ならこっちの方が圧倒的なのに」
岡部「機体の性能差が戦力の決定的な差でない、か……」
あき穂「あ、今のってあの人の台詞ですよね、ガンバムの!」
岡部「あ、あぁ……」
あき穂「私ガンバム大好きなんですよー。あ、そう言えばその機体、どこかガンバムみたいで……」
海翔「アキちゃん、ちょっと黙ってて」
あき穂「はーい……」
試合中に相手に話しかけるとは……なかなかの少女だ。
しかもガンバムネタに食いついてくるとはな。
128 :
ダル「すぎゅが本当に出演するとは思わなかったお!」
129 = 83 :
係員「シュタインズ・ゲート、1ダウン。タネガシマシン3改、1ダウンで試合再開……ファイッ!」
直線的すぎる攻撃であるのびーるパンチの射程にはなかなか入らない。
接近戦では相手オペレーターの超反応によってかなり不利……まずいんじゃないか、この状況。
攻めあぐねるフェイリスに対し、のびーるパンチの死角から距離を詰めるタネガシマシン3改。
フェイリス「今ニャッ!」
フェイリスはロボットの両腕を伸ばす。だが伸ばした先には、タネガシマシン3改はいない。
これではダウンさせてくれと言っているようなものではないか。何を考えている……?
海翔「……まずいっ!」
だが相手はタネガシマシン3改の突進をストップし、後ろに下がろうとする。
その瞬間、シュタインズ・ゲートが上半身をものすごい勢いで回転させる。当然ながら伸ばした腕も同様に回転。
伸びた腕を側面から叩きつけられ、リング外に吹き飛んでいくタネガシマシン3改。
実況「おぉっとぉ! まさかアームを伸ばした状態で大回転とは……まるでダブルラリアットフロムヘルだァ!」
実況「しかもパーツの性能がいいせいなのか、タネガシマシン3改はものすごいところまで吹き飛んでいるぞォ!」
実況「そして強烈な勢いで床に叩きつけられてしまったァ! 果たして、タネガシマシン3改は戦えるのかァッ!?」
130 = 83 :
海翔「アキちゃん、どう?」
あき穂「ごめん、カイ……これは応急処置でどうにかなるレベルじゃないよ」
床に叩きつけられた時にかなりのダメージを受けたようだ。
右足が砕けてしまっている。他にもかなりの破損箇所がある……。
あき穂「悔しいけど、本当に悔しいけど……棄権、するしかないね」
131 = 116 :
oh…
132 = 97 :
ロボ部…
133 = 83 :
係員「タネガシマシン3改、戦闘続行不能により……勝者、未来ガジェット研究所!」
実況「ROBO-ONE 41 The Skyhigh Burning! 優勝者は……未来ガジェット研究所だァ!」
今までで一番大きな歓声が巻き起こる。あまりの音量に耳が割れそうだ。
やった、これで未来ガジェット研究所が、ブラウン管工房がなくならずに済む……!
フェイリス「フェイリスたち、勝てたんだね……」
紅莉栖「やった……」
ダル「オカリン、報酬はフェイリスたんとデート一日券でいいぜ」
紅莉栖「本当に由季さんに通報するぞ」
ダル「やだなぁ牧瀬氏、ジョークに決まってるじゃないすかぁ……HAHAHA」
134 = 83 :
閉会式も終わり、会場を出る俺たち。
ポケコンを見ると、メールが二通来ていた。
まゆりとミスターブラウンからの、ねぎらいの言葉だった。
岡部「まゆりはまだ仕事中だろうし、ミスターブラウンに電話をかけるかな……」
だがその時、俺の目に入ったのは……決勝戦で戦った高校生たちの姿だった。
紅莉栖「あ、あの子たちは……」
岡部「さっきのロボットのことは謝っておくべきだな。故意ではないとは言え、大切なロボットを傷つけてしまった」
フェイリス「うん……」
135 :
>>128
科学ADVのすぎゅぅは加藤英美里だお、ブラチューのエリン的に考えて
シュタゲから続いている感じや独自性もあったけど作りはなんとなくカオへに近かったな
136 = 83 :
岡部「あの、少しいいだろうか?」
あき穂「あ、あなた達は……」
フェイリス「さっきロボット壊しちゃっ手ごめんなさいニャ!」
あき穂「き、気にしないでください! あの人も言っていました……力のない者は死あるのみ、と」
海翔「いやいや、死んでないから」
……誰の台詞だ? 実はガンバムそんなに詳しくないんだよな、俺。
あき穂「ともかく、時間をかけて修理すれば治りますって。だからあまり、気にしないでください……」
そう言って笑う少女。だが彼女の瞳には大粒の涙が溜まっている。
岡部「じゃあ、なんで泣いているんだ……?」
海翔「実は……」
137 = 83 :
岡部「何ぃっ!? 優勝できなければロボ部がなくなる!?」
あき穂「あはは……でも、仕方ないですよ。うちが今までもっと頑張ってれば、こんなことには……」
海翔「アキちゃん……」
あき穂「もう、うちの夢が叶うことはないんだよね……どうして、こうなっちゃったんだろ?」
あき穂「やっぱり、うちなんてお姉ちゃんと違って駄目駄目なんだ。あはははは……」
海翔「アキちゃん、今日は宿でゆっくり休もう……ね?」
あき穂「うん……ごめんね、カイ。いつも迷惑かけちゃって」
海翔「別に、気にしてないから」
海翔「それじゃ、俺達はこれで……優勝おめでとうございます」
岡部「あ、あぁ……」
138 = 83 :
岡部「俺達は優勝して、大檜山ビルの修理に必要な金を入手できた」
岡部「ブラウン管工房も、未来ガジェット研究所も……なくならずに済むんだ」
岡部「なのに、なんで……なんでこんなにも後味が悪い結末になってしまっんだ!」
おわり?
139 = 97 :
おいwwwまあ、仕方ない…のか?
140 :
またまたご冗談を
141 = 87 :
世界線が変わってしまった
142 = 83 :
すまん、少し休憩する
143 = 116 :
待ってる
寝るけど
144 = 135 :
シュタゲ到達後じゃなく別世界線で本編設備ならDメールもあるのに…
一旦乙
145 :
休憩ということは期待していいのだな?
146 = 126 :
乙じゃよ
148 = 83 :
あげ
149 = 83 :
――2036年6月30日(月)
あの日から、今日でちょうど17年。とうとう完成したのだ……タイムマシンが。
2019年のROBO-ONEで得た賞金でビルの修理を行い、未来ガジェット研究所やブラウン管工房はなくならずに済んだ。
だがその代償として一つの部活が潰れ、二人の若者の青春……いや、未来そのものを奪ってしまった。
少女は部活がなくなった後に生きる気力を失い、交通事故にあい意識不明の重体に。
少年は少女が意識不明になったことにより、自堕落な生活を送るようになった。
俺にとって未来ガジェット研究所は非常に大切なものだ。
だが、それは若者二人の人生を奪ってまで守りぬくべきものではない。
岡部「タイムマシン……こいつを使って、過去を変える」
ダル「あぁ。長い時間がかかったものだな」
紅莉栖「後は、彼女にすべてをたくしましょう」
鈴羽「おはよう、オカリンおじさんに紅莉栖おばさん。それと、お父さん」
岡部「……来たか」
ダル「おはよう、鈴羽」
鈴羽「とうとう完成したんだね、タイムマシン」
岡部「あぁ」
鈴羽は現在18歳。2010年に未来からやってきた時と同じ年齢だ。
見た目もそっくりである。ちなみに俺は44歳……オッサンだな。
150 = 83 :
岡部「鈴羽、作戦は頭に叩きこんであるな?」
鈴羽「もちろんだよ、オカリンおじさん」
紅莉栖「タイムマシンの操作方法は大丈夫?」
鈴羽「バッチリだよ、紅莉栖おばさん」
ダル「無事に帰ってくるんだよ?」
鈴羽「……うん!」
鈴羽「それじゃ、そろそろ行ってくるよ。2019年へ――」
みんなの評価 : ★
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