私的良スレ書庫
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元スレ伏羲「のう、そこのお主」 折木「」
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伏羲「男子高校生など欲の塊であろう?金か?名誉か?
あ、思春期ならば女かのう?」
折木「アンタ、仙人とか言ってた割に世俗の臭いが半端じゃないな」
伏羲「わしは昔からそうでのう!修行を面倒くさがって居眠りばかりしておった」
折木「……………」
伏羲「それよりも早よう望みを言うてみよ」
折木(……………)
あ、思春期ならば女かのう?」
折木「アンタ、仙人とか言ってた割に世俗の臭いが半端じゃないな」
伏羲「わしは昔からそうでのう!修行を面倒くさがって居眠りばかりしておった」
折木「……………」
伏羲「それよりも早よう望みを言うてみよ」
折木(……………)
折木「……………………ない」
伏羲「む?」
折木「俺に望みなんて、ない」
伏羲「ほう?………今時珍しいほど無欲だのう」
折木「…………べつに聖人君子を気どってるわけじゃない」
伏羲「ふうむ」
折木「分からないんだ………本当に、自分が何がほしいのか。何がしたいのか」
伏羲「……………」
折木「…………べつに聖人君子を気どってるわけじゃない」
伏羲「ふうむ」
折木「分からないんだ………本当に、自分が何がほしいのか。何がしたいのか」
伏羲「……………」
太公望って世俗臭はするけど実際は徹底してそういう欲に縁がなさそうだよな
折木「俺は面倒なことが嫌いだ」
伏羲「………わしの知り合いにも、『究極のナマケ』を開発した極度の面倒くさがりがおるが」
折木「そんなものに興味はない。ただ、『不必要なこと』が煩わしいだけだ。
そうやって俺は、必要最低限のことを、必要最低限の労力でこなしてきた」
伏羲「それが、さっき言うておった『省エネ』ということだな?」
折木「ああ、だけど………」
伏羲「………わしの知り合いにも、『究極のナマケ』を開発した極度の面倒くさがりがおるが」
折木「そんなものに興味はない。ただ、『不必要なこと』が煩わしいだけだ。
そうやって俺は、必要最低限のことを、必要最低限の労力でこなしてきた」
伏羲「それが、さっき言うておった『省エネ』ということだな?」
折木「ああ、だけど………」
折木「そうやってるうちに、俺の行動原理から俺の意思は削ぎ落されていった。
全てを『やらなくてもいいこと』と『やらなくてはいけないこと』に分けていくうちに…………」
折木「俺は、『やりたいこと』が分からなくなってしまったんだ」
伏羲「…………プッ」
折木「!?」
全てを『やらなくてもいいこと』と『やらなくてはいけないこと』に分けていくうちに…………」
折木「俺は、『やりたいこと』が分からなくなってしまったんだ」
伏羲「…………プッ」
折木「!?」
伏羲「あーーーーーーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」ゲラゲラ
折木「お、おい」
伏羲「こ、行動原理…やりたいこととか…ブフッ!!プーップップップップ!」クスクス
折木「」
伏羲「ブッ!バァーッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」ゲラゲラ
伏羲「ハハハハハハハハハハハッ!!!」
…………
…………………
…………………………
伏羲「あー笑った笑った。このわしを笑い死にさせる気か奉太郎」プププッ
折木「…………」
伏羲「年の割に達観しておると思っておったが。なかなかどうして、青臭いことを言うではないか、
え?奉太郎」
折木「…………そんなにおかしいか、俺の言ったことは」
伏羲「違う違う逆だ。お主が余りに月並みなことを言うのでのう」
折木「月並み?」
伏羲「おのれのアイデンティティに悩む思春期が月並みでなくて何だというのだ?」
折木「!」
伏羲「お主に限らず、お主ぐらいの歳の子どもは皆そういった悩みを抱えておるものよ。
程度の差はあれど、な」
折木「…………」
伏羲「違う違う逆だ。お主が余りに月並みなことを言うのでのう」
折木「月並み?」
伏羲「おのれのアイデンティティに悩む思春期が月並みでなくて何だというのだ?」
折木「!」
伏羲「お主に限らず、お主ぐらいの歳の子どもは皆そういった悩みを抱えておるものよ。
程度の差はあれど、な」
折木「…………」
伏羲「しかし望みがない、か。
そう言ってきたのは『悟りに近づきたい』と言っておった坊主を除けば随分と久しぶりだのう」ウーン
折木「…………これ以上何もないなら、俺はこれで」
伏羲「おおそうだ!お主、わしと一緒に来ぬか?」
折木「…………は?」
そう言ってきたのは『悟りに近づきたい』と言っておった坊主を除けば随分と久しぶりだのう」ウーン
折木「…………これ以上何もないなら、俺はこれで」
伏羲「おおそうだ!お主、わしと一緒に来ぬか?」
折木「…………は?」
伏羲「わしと旅をせぬか、と言うておる」
折木「」
伏羲「長いこと一人で旅をしてきたが退屈でのう。そろそろ道連れがほしいと思うておったのだ。
お主はどうやら、気が合いそうだからのう」
折木「それが、俺に何の得があるんだ?仙人にでもしてくれるのか?」
伏羲「いや、悪いがそれは無理だ。仙人になるには生まれつきの『素質』が必要なのでな。
まぁ、占いくらいなら教えてやれるがのう」
折木「」
伏羲「長いこと一人で旅をしてきたが退屈でのう。そろそろ道連れがほしいと思うておったのだ。
お主はどうやら、気が合いそうだからのう」
折木「それが、俺に何の得があるんだ?仙人にでもしてくれるのか?」
伏羲「いや、悪いがそれは無理だ。仙人になるには生まれつきの『素質』が必要なのでな。
まぁ、占いくらいなら教えてやれるがのう」
折木「…………ばかばかしい」
伏羲「そのかわり、浮世の煩わしさからは解放されるぞ?」
折木「!!!」
伏羲「さっき自分で言うておったではないか。『面倒は嫌いだ』、
『やらなくてもいいことはやりたくない』と」
折木「それは…………そうだが」
伏羲「そのかわり、浮世の煩わしさからは解放されるぞ?」
折木「!!!」
伏羲「さっき自分で言うておったではないか。『面倒は嫌いだ』、
『やらなくてもいいことはやりたくない』と」
折木「それは…………そうだが」
伏羲「それらぜーーーーんぶから解放されるのだ。割と最高の気分だぞ?」
折木「…………………」
伏羲「要するにお主、人と関わるのが疲れるのであろう?
ならば社会のしがらみから抜け出してしまうのが手っ取り早いと思わぬか?」
伏羲「親、友達、学校…………全部鬱陶しいのであろう?
ならばそんなものは捨ててしまえばよいのではないか?」
伏羲「おおそうだ、そういう世捨て人が集う集落にも心当たりがある」
折木「…………世捨て人が、集落?」
伏羲「個を消す仮面付きの、だがのう」
折木「……………」
ウザイと思っていた氷菓の主人公が太公望といるだけでウザさが中和されてる
伏羲「お主の言うそこでの『やらなくてはいけないこと』とは、自分の食うものを育てることだけだ」
伏羲「最高の省エネ生活だと思うのだがのう」
伏羲「さぁ、どうする?」
折木(どうする………)
折木(そもそもこんな荒唐無稽な話を信用してもいいのか?新手の詐欺か何かじゃないのか?)
折木(……………いや、無駄だな。既に十分すぎるほどの証拠を見せられた)
折木(そもそも詐欺ならもっと単純に金を巻き上げようとするはずだ)
折木(俗世を捨てる………俺が?)
なんで糞不快アニメと俺の嫁の太公望が喋ってんだ
俺だってまだ望ちゃんと話した事ないのに!!!
俺だってまだ望ちゃんと話した事ないのに!!!
折木(こいつは……望は浮世の面倒を全て捨てられると言った)
折木(それが…………俺の望み?)
折木(全部、『やらなくてもよく』なる……)
折木(……………そうだ)
折木(俺はずっとそれを望んでいたじゃないか)
折木(それが…………俺の望み?)
折木(全部、『やらなくてもよく』なる……)
折木(……………そうだ)
折木(俺はずっとそれを望んでいたじゃないか)
折木(世捨て人?上等じゃないか)
折木(もとから『感情が死んでいる』と言われて久しいこの俺だ)
折木(いい機会だ。この際全部捨ててしまおうじゃないか)
折木(それで俺の省エネは完成する!)
折木(そうだ、それが俺の………………)
―――――私、気になります!折木さん!
折木「!!!!」
――――――――――――池沼だ
そう認識したと同時に
俺はそっとスレを閉じた
そう認識したと同時に
俺はそっとスレを閉じた
伏羲「……………今、お主の胸に思い浮かんだものは何だ?」
折木「あ………」
伏羲「誰の顔だった?」
折木「それは…………」
伏羲「まぁよい。のう奉太郎。人というのはな、そう簡単に何かを捨てることなど出来んのだ」
折木「…………」
伏羲「生きることとは面倒ごとの連続よ。進むたびに少しずつ色々なものを背負いこみ、
時にはおとし、そのたびに傷つきながらまた背負いこむ」
伏羲「闘いの中にあってもそうだ」
折木「闘い?」
伏羲「頭の中の自分が言うのだ。
『賢くなれ。面倒なものは切り捨てろ。そうすれば勝てる』とのう」
折木「……………」
伏羲「だが、捨てられんのだ」
折木「!」
時にはおとし、そのたびに傷つきながらまた背負いこむ」
伏羲「闘いの中にあってもそうだ」
折木「闘い?」
伏羲「頭の中の自分が言うのだ。
『賢くなれ。面倒なものは切り捨てろ。そうすれば勝てる』とのう」
折木「……………」
伏羲「だが、捨てられんのだ」
折木「!」
伏羲「捨てられんのだよ。理屈ではないのだ。
わしの心が、魂魄が、『それ』を捨てたくないと聞かんのだ」
折木「…………俺には分からんが、それが、アンタの『やるべきこと』だったんじゃないのか?」
伏羲「そうだ……と言いたいが、違うな。単なるわしのわがままだ」
折木「わがまま?」
伏羲「そう。『誰も死ななければいい』『わしがまもればいい』、という、傲慢で自己中心的な願いだ」
折木「…………」
わしの心が、魂魄が、『それ』を捨てたくないと聞かんのだ」
折木「…………俺には分からんが、それが、アンタの『やるべきこと』だったんじゃないのか?」
伏羲「そうだ……と言いたいが、違うな。単なるわしのわがままだ」
折木「わがまま?」
伏羲「そう。『誰も死ななければいい』『わしがまもればいい』、という、傲慢で自己中心的な願いだ」
折木「…………」
伏羲「だがのう、今となっては思うのだ。
傲慢で何が悪い、とな」
折木「?」
伏羲「自分の大切なものを背負いこんで何が悪いのだ。守りたいものを守って何が悪いのだ」
伏羲「それを決めるのは他の誰でもない、自分自身ではないか」
伏羲「それに口出しできるほどお前は偉いのか!………そう言ってやったことがある」
折木「…………何の話だ?」
伏羲「おお、何でもない。話がそれてしまったのう」
傲慢で何が悪い、とな」
折木「?」
伏羲「自分の大切なものを背負いこんで何が悪いのだ。守りたいものを守って何が悪いのだ」
伏羲「それを決めるのは他の誰でもない、自分自身ではないか」
伏羲「それに口出しできるほどお前は偉いのか!………そう言ってやったことがある」
折木「…………何の話だ?」
伏羲「おお、何でもない。話がそれてしまったのう」
折木「傲慢な……願い………」
伏羲「む?どうした奉太郎?」
折木「いや、別に……」
伏羲「………奉太郎」
折木「何だ?」
伏羲「悩むことをやめてはならぬぞ」
折木「…………どういうことだ?」
伏羲「振り返ってもよい。立ち止まってもよい。だがな、進むことを諦めてはならん。
悩むことから逃げてはならんのだ」
伏羲「悩んで悩んで悩み抜いて、最後に自分の中に残ったものを、大切にするがよい」
折木「悩み抜く………」
伏羲「そうだ。大切なものは自分で決めるのだ」
伏羲「それが、お主の『導』となる」
悩むことから逃げてはならんのだ」
伏羲「悩んで悩んで悩み抜いて、最後に自分の中に残ったものを、大切にするがよい」
折木「悩み抜く………」
伏羲「そうだ。大切なものは自分で決めるのだ」
伏羲「それが、お主の『導』となる」
>>85
誰かに決められない、己だけの道標ってことだろド低脳
誰かに決められない、己だけの道標ってことだろド低脳
折木「導…………」
伏羲「………説教くさくなってしまったかのう」
折木「………なぁ、望」
伏羲「何だ、奉太郎」
折木「さっきも言ったけど、俺は面倒ごとが嫌いだ」
伏羲「うむ」
折木「そんな俺にも見つけられるだろうか。
抱え込みたいものが。大切な―――『道導』が」
伏羲「………説教くさくなってしまったかのう」
折木「………なぁ、望」
伏羲「何だ、奉太郎」
折木「さっきも言ったけど、俺は面倒ごとが嫌いだ」
伏羲「うむ」
折木「そんな俺にも見つけられるだろうか。
抱え込みたいものが。大切な―――『道導』が」
伏羲「………知らんわそんなもん」
折木「は!?」
伏羲「だーかーらー、何度も言うておるではないか。お主のことはお主しか決められんと」
折木「おい、じゃあ今までの話は…」
伏羲「現にお主はさっき自分で決めたではないか。
『行かん』、とな」
折木「…………あ」
伏羲「ふはは。そう、さっきのも選択の結果だ。お主が自分の心に従った結果なのだ」
折木「自分の心……ねぇ」
伏羲「…………顔がニヤけておるぞ、ムッツリめ」
折木「なっ!?」
伏羲「カカカっ。ダアホめ、男子高校生の考えておることなどお見通しだ」カカカ
折木「ぐっ」
伏羲「初めて会ったときからそのスカした態度が若干気に入らんかったのだ。
いーい気味だのう!」
折木「自分の心……ねぇ」
伏羲「…………顔がニヤけておるぞ、ムッツリめ」
折木「なっ!?」
伏羲「カカカっ。ダアホめ、男子高校生の考えておることなどお見通しだ」カカカ
折木「ぐっ」
伏羲「初めて会ったときからそのスカした態度が若干気に入らんかったのだ。
いーい気味だのう!」
折木「…………くっ」
伏羲「何だ、かかってこんのか?」ホレホレ
折木「……言っただろ、疲れるのは嫌いなんだ」
伏羲「………まあよい。それも『選択』だ。
…………さて、と。そろそろ行くかのう」
折木「えっ?」
伏羲「何だ、かかってこんのか?」ホレホレ
折木「……言っただろ、疲れるのは嫌いなんだ」
伏羲「………まあよい。それも『選択』だ。
…………さて、と。そろそろ行くかのう」
折木「えっ?」
伏羲「つかの間のよい退屈しのぎになった。感謝するぞ、奉太郎」
折木「そうか……今度は何処に行くんだ」
伏羲「もともと行くあてのないぶらり旅だからのう……
そうだ、美味いもののあるところに心当たりはないか。ナマグサ以外がよいのだが」
折木「………リンゴなら、隣の県の名産だが」
伏羲「リンゴか!たまにはそれもよいな。桃も最近飽き気味だしのう」
折木「桃…………あっ」
伏羲「あっ」
折木「そうだ、忘れるところだった。桃の礼をまだしてもらってないぞ」
伏羲「ち、馳走になったのう!美味かったぞ!ではさらばだ!!」ダッシュ!
折木「待てこのっ」
伏羲「疾っ!!!」ビシュッ
ギュオォォォォォゥゥッ!!!
伏羲「ち、馳走になったのう!美味かったぞ!ではさらばだ!!」ダッシュ!
折木「待てこのっ」
伏羲「疾っ!!!」ビシュッ
ギュオォォォォォゥゥッ!!!
折木「また……つむじ風?」
『じゃあな奉太郎!達者でな!!』
折木「くっ、待て!望!」
『ん?ああ、まだちゃんと名乗っておらんかったな!』
折木「何だって!?」
『わしの名は太公望!』
『またの名を伏羲!!始まりの人が一人である!!!』
『じゃあな奉太郎!達者でな!!』
折木「くっ、待て!望!」
『ん?ああ、まだちゃんと名乗っておらんかったな!』
折木「何だって!?」
『わしの名は太公望!』
『またの名を伏羲!!始まりの人が一人である!!!』
>>1から深い封神愛を感じる
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