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元スレ勇者「惚れた」魔王♀「えっ」
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―魔王城 魔王のへや♪(入るときはノックを!※勇者を除く)
勇者「………」
魔王「はあ?買い物ですか?…よろしいのでは?側近、付いていって差し上げなさいな」
側近「…しかし、魔王様も何か買い出しをしたいものがあると聞いた覚えがあるのでございますが…」
魔王「わたくしが?…はて?そのようなものありましたかしら?」
側近「確かに聞いた覚えがあるのでございます…!」ズイッ!
魔王「は、はあ?…そう言われましても…は!」
側近「思い出されましたか!?」
魔王「え、えぇ…た、確かに…その…なんと言いますか…ほ、欲しい物がありましたわ!」
勇者「………」
魔王「はあ?買い物ですか?…よろしいのでは?側近、付いていって差し上げなさいな」
側近「…しかし、魔王様も何か買い出しをしたいものがあると聞いた覚えがあるのでございますが…」
魔王「わたくしが?…はて?そのようなものありましたかしら?」
側近「確かに聞いた覚えがあるのでございます…!」ズイッ!
魔王「は、はあ?…そう言われましても…は!」
側近「思い出されましたか!?」
魔王「え、えぇ…た、確かに…その…なんと言いますか…ほ、欲しい物がありましたわ!」
側近「やはりそうでございますか!…勇者様」
勇者「うん?」
側近「先程は快諾をしましたが、できれば私は仕事を優先したいのです。少し急ぎですので…」
勇者「あ、そうなの?…ごめんね、忙しいのにこんな時間取らせちゃって…」
側近「いえ、この程度のことならばまったく問題はありません。しかし、案内となると時間を取ら…」
魔王「で、でしたら…」
勇者「うん?」
魔王「よろしければわたくしが…その…付いて行って差し上げましょうか?…ほ、欲しい物もありますし」
勇者「…魔王が?」
魔王「え、えぇ…わたくしの方は時間もありますし、たまには城下を散策するのも良いかと思いまして…」
勇者「ふーむ…」
勇者「うん?」
側近「先程は快諾をしましたが、できれば私は仕事を優先したいのです。少し急ぎですので…」
勇者「あ、そうなの?…ごめんね、忙しいのにこんな時間取らせちゃって…」
側近「いえ、この程度のことならばまったく問題はありません。しかし、案内となると時間を取ら…」
魔王「で、でしたら…」
勇者「うん?」
魔王「よろしければわたくしが…その…付いて行って差し上げましょうか?…ほ、欲しい物もありますし」
勇者「…魔王が?」
魔王「え、えぇ…わたくしの方は時間もありますし、たまには城下を散策するのも良いかと思いまして…」
勇者「ふーむ…」
側近「滅多に無い羽伸ばしの機会でございましょう。どうぞごゆっくり…」
魔王「…側近、礼を言いますわ。ありがとう…」
側近「なんのことでしょう?お礼を言わねばならないのは私でございます。…このような雑用を押し付けてしまい申し訳ございません」
魔王「…側近、貴女って子は…」
勇者『魔王ー、準備はまだかー?』
側近「…どうやらお相手が待ちくたびれているようでございます。…さ、お早く」
魔王「…ありがとう。…勇者!今、参りますわー!」バサァ!
勇者『おお…そっから飛ぶのかぁ…そりゃ余裕で準備も出来るわなぁ…』
魔王『単に女性の準備には時間が掛かるだけですわ。…お待たせして申し訳ありません』
側近「………」
勇者『いや、そんなでもないよ。…それじゃよろしく頼む』
魔王『はい!』
側近「…さて、それでは久しぶりにゆっくり読書でも…ふぁあ…」
側近「………」
側近「…昼寝も良いかもしれませんね。良い天気ですし…」
魔王「…側近、礼を言いますわ。ありがとう…」
側近「なんのことでしょう?お礼を言わねばならないのは私でございます。…このような雑用を押し付けてしまい申し訳ございません」
魔王「…側近、貴女って子は…」
勇者『魔王ー、準備はまだかー?』
側近「…どうやらお相手が待ちくたびれているようでございます。…さ、お早く」
魔王「…ありがとう。…勇者!今、参りますわー!」バサァ!
勇者『おお…そっから飛ぶのかぁ…そりゃ余裕で準備も出来るわなぁ…』
魔王『単に女性の準備には時間が掛かるだけですわ。…お待たせして申し訳ありません』
側近「………」
勇者『いや、そんなでもないよ。…それじゃよろしく頼む』
魔王『はい!』
側近「…さて、それでは久しぶりにゆっくり読書でも…ふぁあ…」
側近「………」
側近「…昼寝も良いかもしれませんね。良い天気ですし…」
>>275
立ったのは木曜だがな
立ったのは木曜だがな
魔王「もう少し派手なものがよろしかったのではありませんか?」
勇者「…下着は質素で良いよ。それに元々、衣類とかには頓着しない方だから…」
魔王「そうなのですか?勇者というからにはもっときらびやかなものを好むのかとばかり…」
勇者「確かに民衆が望んだ勇者ってのはきらびやかな英雄だろうけどね。肝心なのは中身だよ」
魔王「え、えぇ…そ、そうですわよね…!」グッ!
勇者「まぁ…その民衆を見事に裏切って俺はここにいるんだけど…」
魔王「………?」
勇者「…だから俺の中身は薄っぺら。勇者ってのは名ばかりのただの人間さ」
魔王「それで…よろしいのですか?」
勇者「うん?何が?」
魔王「同胞の期待に応え、わたくしを倒そうとは…もう思わないのですか?」
勇者「うーん…」
魔王「………」
勇者「…下着は質素で良いよ。それに元々、衣類とかには頓着しない方だから…」
魔王「そうなのですか?勇者というからにはもっときらびやかなものを好むのかとばかり…」
勇者「確かに民衆が望んだ勇者ってのはきらびやかな英雄だろうけどね。肝心なのは中身だよ」
魔王「え、えぇ…そ、そうですわよね…!」グッ!
勇者「まぁ…その民衆を見事に裏切って俺はここにいるんだけど…」
魔王「………?」
勇者「…だから俺の中身は薄っぺら。勇者ってのは名ばかりのただの人間さ」
魔王「それで…よろしいのですか?」
勇者「うん?何が?」
魔王「同胞の期待に応え、わたくしを倒そうとは…もう思わないのですか?」
勇者「うーん…」
魔王「………」
勇者「例え君を倒したとしても魔族全てが滅びるわけじゃないだろ?」
魔王「それはそうですが…多少なりとも打撃は受けると思いますわ。…しかし、すぐに次の魔王が誕生するでしょうね…」
勇者「じゃ、どのみち民衆の期待には永遠に応えられないな。あいつらの期待ってのは魔族が世界から完全に駆逐されることだから…」
魔王「………」
勇者「…それに俺にはもう人間のためとか、世界を救う、なんて気持ちはさらさら無いんだ」
魔王「それは何故ですか?…側近と出会ったからですか?」
勇者「いや、違うよ。側近ちゃんのことは守りたいとは思うけど、出会うずっと前から俺は旅の意義を見失ってた」
魔王「………」
魔王「それはそうですが…多少なりとも打撃は受けると思いますわ。…しかし、すぐに次の魔王が誕生するでしょうね…」
勇者「じゃ、どのみち民衆の期待には永遠に応えられないな。あいつらの期待ってのは魔族が世界から完全に駆逐されることだから…」
魔王「………」
勇者「…それに俺にはもう人間のためとか、世界を救う、なんて気持ちはさらさら無いんだ」
魔王「それは何故ですか?…側近と出会ったからですか?」
勇者「いや、違うよ。側近ちゃんのことは守りたいとは思うけど、出会うずっと前から俺は旅の意義を見失ってた」
魔王「………」
勇者「神から啓示を受けた最初の頃は、魔族を…いや、魔王を討ち滅ぼすことが俺の使命だと思ってがむしゃらに剣を振り回してた」
勇者「けど旅を続けてると…何て言うか…周りとの温度差ってのを感じたんだ」
魔王「…どういう意味でしょう…?」
勇者「…俺がいなくても世界は回るってことだよ。襲ってくる魔族に徒党を組んで対抗し、領地を広げるために魔族の領地に攻め入る…」
魔王「………」
勇者「そこに俺は必要ない。そう感じた。…実際、そのうち誰も本当の意味で勇者ってのを必要としなくなったしね」
勇者「どの国にも属さないが、国を二、三、簡単に吹っ飛ばせるくらいの力を持つ冒険者…なんて各国のバランスを崩壊させる要因でしかないだろ?」
魔王「………」
勇者「けど旅を続けてると…何て言うか…周りとの温度差ってのを感じたんだ」
魔王「…どういう意味でしょう…?」
勇者「…俺がいなくても世界は回るってことだよ。襲ってくる魔族に徒党を組んで対抗し、領地を広げるために魔族の領地に攻め入る…」
魔王「………」
勇者「そこに俺は必要ない。そう感じた。…実際、そのうち誰も本当の意味で勇者ってのを必要としなくなったしね」
勇者「どの国にも属さないが、国を二、三、簡単に吹っ飛ばせるくらいの力を持つ冒険者…なんて各国のバランスを崩壊させる要因でしかないだろ?」
魔王「………」
>>288
葉巻を吸う勇者を書いた人?
葉巻を吸う勇者を書いた人?
勇者「魔族に対抗するってきっかけを作ったのは俺かもしれないけどね。先陣を切ったことで俺の役目は終わってるんだ…」
勇者「こちら側にいてもそれは同じだと思う。あまり接する機会はないけど、魔族もやってることは人間とほとんど変わらない…そうだろ?」
魔王「わたくしは…勇者様以外に人間と触れ合ったことがありませんので、なんとも言いづらいのですが…おそらくは同じだと思いますわ…」
勇者「だからいまさら俺が君を討った所でなんの意味もない。もちろん、他の魔族もね」
魔王「………」
勇者「後は勇者って肩書を捨てて、側近ちゃんみたいな良い子をお嫁さんにして、子供を作って…そうやって余生を楽しみたい。…そう思ってる」
魔王「…そう…ですか」
勇者「いままで切り捨ててきた魔族達には批難されるかもしれないけど、それは命を懸けた戦いの結果だ。文句は言わせない」
魔王「………」
勇者「最後のはちょっと虫が良すぎるかな?…でもまぁ…いま話したことが今の俺の全てだよ…」
魔王「………」
勇者「こちら側にいてもそれは同じだと思う。あまり接する機会はないけど、魔族もやってることは人間とほとんど変わらない…そうだろ?」
魔王「わたくしは…勇者様以外に人間と触れ合ったことがありませんので、なんとも言いづらいのですが…おそらくは同じだと思いますわ…」
勇者「だからいまさら俺が君を討った所でなんの意味もない。もちろん、他の魔族もね」
魔王「………」
勇者「後は勇者って肩書を捨てて、側近ちゃんみたいな良い子をお嫁さんにして、子供を作って…そうやって余生を楽しみたい。…そう思ってる」
魔王「…そう…ですか」
勇者「いままで切り捨ててきた魔族達には批難されるかもしれないけど、それは命を懸けた戦いの結果だ。文句は言わせない」
魔王「………」
勇者「最後のはちょっと虫が良すぎるかな?…でもまぁ…いま話したことが今の俺の全てだよ…」
魔王「………」
対立してるんなら、まして人間と魔族なら殺し合ってても仕方ない面はあるもんな
これから命を大事にしていけばよろし
これから命を大事にしていけばよろし
魔王「………」
勇者「あ…ごめんね?せっかくの休暇なのにこんな重たい雰囲気にしちゃって…」
魔王「いえ…そのようなことは…」
勇者「でも…」
魔王「…わたくし…」
勇者「うん?」
魔王「わたくしは…勇者様に謝らねばならないのかもしれません」
勇者「…え?」
勇者「あ…ごめんね?せっかくの休暇なのにこんな重たい雰囲気にしちゃって…」
魔王「いえ…そのようなことは…」
勇者「でも…」
魔王「…わたくし…」
勇者「うん?」
魔王「わたくしは…勇者様に謝らねばならないのかもしれません」
勇者「…え?」
魔王「わたくしが魔王の座についてより1600年あまりが経ちます…」
勇者「そ、そんなに?…ってことは少なくとも魔王は1600歳以上…?魔族ってほんと長寿なんだな…」
魔王「あ、あの…年齢のことはあまり…」
勇者「あ…ごめん、話しの腰を折っちゃって…」
魔王「…いえ、構いません。それほど長い話ではありませんから…」
勇者「………」
魔王「この間、6柱のことについて聞かれましたでしょう?」
勇者「ああ、争いが無いから減らしたっていう…」
魔王「はい。…では何故、減らしても構わないほど人間との争いが無くなったと勇者様はお考えになられますか?」
勇者「…何故って…あれ…?」
勇者「そ、そんなに?…ってことは少なくとも魔王は1600歳以上…?魔族ってほんと長寿なんだな…」
魔王「あ、あの…年齢のことはあまり…」
勇者「あ…ごめん、話しの腰を折っちゃって…」
魔王「…いえ、構いません。それほど長い話ではありませんから…」
勇者「………」
魔王「この間、6柱のことについて聞かれましたでしょう?」
勇者「ああ、争いが無いから減らしたっていう…」
魔王「はい。…では何故、減らしても構わないほど人間との争いが無くなったと勇者様はお考えになられますか?」
勇者「…何故って…あれ…?」
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