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    元スレ妹「取り憑かれた」

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    3 = 1 :

    「旧校舎行ってから体の具合が悪いんだよ」

    「出るって噂の旧校舎か。たしか立ち入り禁止だっただろ」

    「ほんとに幽霊がいるかどうか確かめてみようって、友達とこっそり入った」

    「それで取り憑かれたのか…」

    「……うん」

    「嘘だろ」

    4 :

    うん

    5 = 1 :

    「ほんとなんだってば!なんか肩重いし、寒気がするし……」

    「風邪だろ」

    「後お腹モヤモヤするし」

    「腹が減ってるんだよ」

    「……違う」

    「じゃあ別の病気だ。明日んなっても治らなかったら病院行ったほうがいいな」

    「……」

    「何か食べたいもんあるか?あればコンビニで買ってくるぞ」

    「……ない」

    6 :

    おつかれさまでしたのやつを思い出した

    7 = 1 :

    「熱がないなら冷えピタはいらないか」

    「……」

    「妹?」

    「もういい!バーカ!!」

    「あ、おい!」

    (なんなんだ、あいつ……)

    8 = 1 :

    ~その夜~

    「むにゃむにゃ」

    「♪」

    「ねむねむ」

    「♪」

    「……?」

    「兄さん♪」

    「なっ!?」

    9 :

    「とり憑いた」

    10 = 1 :

    「なんで俺のベッドにいるんだ!」

    「久しぶりに兄さんと一緒に寝たくて。ご迷惑でしたか?」

    「だからっていきなり……兄さん?」

    「はい、兄さん♪」

    (妹は兄さんて呼ばないよな。つか、いつもと雰囲気も違うような)

    「あの……?」

    「い、妹だよな?」

    「妹というのは私が取り憑いてる女の子のことですね」

    「……取り……え?」

    11 :

    紫煙

    12 = 1 :

    「妹さんから言われませんでしたか?」

    「そういえば取り憑かれたとかなんとか言ってた」

    「はい♪」

    「はいって……」

    「だから、私が妹さんに取り憑いてる幽霊なんです」

    「えー……」

    13 = 1 :

    (幽霊さんの話を要約すると……)

    (数十年前に病気で亡くなった女の子の幽霊で、偶然にも妹と同い年だという)

    (そして俺とそっくりな兄がいたらしい)

    「仮にその話が本当だったとして、なんで妹の体に取り憑いたんだ?」

    「私にも分かりません。ただ、妹さんを旧校舎で見かけたときに、その……」

    「?」

    「近しいものを感じたと言いますか、ビビッときたんです」

    「きちゃったか」

    14 = 1 :

    「どうすれば君は成仏してくれるんだ」

    「先ほども言いましたが、私身体弱くて、ほとんどの時間を病室で過ごしたんです」

    「……」

    「兄さんは……あ、私の本当の兄さんは、病気が治ったらいつか外に遊びに行こうって」

    「でも私は……」

    「……」

    「だから私は兄さんと一緒に遊びたいです」

    「遊ぶ?」

    「はい!映画館に行ったり、一緒にお買い物したり!」

    「それだけでいいの?」

    「それだけ、がいいんです」

    15 = 1 :

    「でも、俺は君の兄さんじゃないぜ」

    「フリをしてくれませんか?少しの間だけでいいんです」

    「……」

    「お願いします、兄さん」

    「……しょうがないな」

    「やった!」

    「ちょっ!!」

    「あ、ごめんなさい。抱きつかれるのは嫌でしたか?」

    「い、いきなりだからびっくりした」

    「自分で言うのもなんですが、私甘えん坊なんです」

    (うちの妹とは正反対だな。口を開けば俺の悪口ばっかだし)

    「邪魔だの退けだの、最近になってますます口が悪く……」

    「兄さん?」

    「こっちのことだから気にしないで」

    「?」

    16 :

    深夜にけしからん
    つづけろください
    だが寝おちはゆるさん

    17 = 1 :

    「もう遅いし、そろそろ寝ようか」

    「はい、兄さん」

    「……」

    「♪」

    「寝ようかなっ」

    「はい、兄さん」

    「えーと…」

    「?」

    18 = 1 :

    「ここ俺の部屋だよね」

    「はい」

    「妹の部屋は隣なんだ」

    「はい」

    「……ね?」

    「おやすみなさい」

    「違う!」

    「ひゃっ!?」

    19 = 1 :

    「一緒に寝るのはさすがにまずいよ」

    「なぜでしょう?」

    「もう高校生じゃん?」

    「死ぬ前は兄とよく寝ていましたよ」

    「でもさ……」

    「私は一緒に寝たいです」

    「!」

    「お願いします、兄さん」

    「……しょうがないな」

    「ありがとうございます、兄さん♪」

    「だ、抱きつくのはだめ!」

    20 :

    みてるよ

    21 :

    ネムイ

    22 = 1 :

    ~よく朝~

    (なんだか寝つけなかった)

    「……学校休みてぇ」

    「……」

    「あ、おはよう」

    「ご飯は?」

    「もうすぐ出来るよ(いつもの妹か)」

    「……ん」

    24 = 1 :

    「お待ちどうさま」

    「もぐもぐ」

    「今日はどうだ?」

    「まずまず」

    「いつも通りだな」

    「……」

    「ん?」

    「私の話、ほんとだったろ」

    「取り憑かれたって話か」

    「うん」

    25 :

    素晴らしい

    26 = 1 :

    「……信じられないけど、マジっぽいな」

    「だから言っただろ、馬鹿」

    「すまん」

    「そのくせデレデレしやがって」

    「し、してねーよ」

    「先学校行ってるから!」

    (朝からご機嫌斜めだな)

    「……朝飯がそんなに気に入らなかったのかな」

    27 = 11 :

    夜は霊妹のターンか

    28 = 1 :

    「……ハァ」

    「朝から元気ないね」

    「お前は朝から元気だな」

    「元気だけが私の取り得だかんね!」

    「……」

    「否定するとこだよ!?」

    「むにゃむにゃ」

    「まさかの寝オチ!?」

    29 = 1 :

    「妹ちゃんが?幽霊に?」

    「信じられないだろ」

    「旧校舎の幽霊話はよく聞くけど、取り憑かれたーって話は初めてだよ」

    「それがマジっぽいんだよなぁ」

    「どーするの?」

    「幽霊さん曰く、お兄さんそっくりな俺と遊びたいんだと。それで成仏出来るらしいぜ」

    「それデートじゃ……」

    「兄妹だから違うんじゃねーか?」

    「そ、そーだよね。うん、そうだね」

    30 = 11 :

    個人的には女ルートに進んでも構わんぞ

    31 = 1 :

    「お、お寺!」

    「寺?」

    「こういうのはさ、本職の人に頼んだほーがいいんでないかな!?」

    「坊さんに念仏唱えてもらうってのか」

    「そうそう!はーっ!ってな感じでさ!」

    「成仏っていうか、消滅しちゃうんじゃ」

    「……うぅ」

    「なんだか可哀相だしさ、とりあえず遊んであげることにするよ」

    「わ、分かったよ。私に出来ることがあったらいつでも言ってよね!」

    「あいよ」

    32 = 1 :

    (遊ぶ、か。ほんとに一緒に遊ぶだけでいいのかな)

    「……?」

    「メールか。妹から?」

    「……」

    33 = 1 :

    「……」

    「学校で一緒に昼飯食うなんて初めてだな」

    「……」

    「しかもお前のほうから誘ってくるなんてさ」

    「っさい」

    「そのカレーうまそうだな。俺のカツ丼一口あげるから、カレーも一口くれよ」

    「い、いや!」

    「一口くらい、いいだろー」

    「食べたかったら自分で頼め!」

    「ちぇ~」

    36 = 1 :

    「そういやさ、お前取り憑かれてる幽霊さんとは話したり出来んのか?」

    「まーな」

    「今も話してる?」

    「今は話してない。朝になると寝ちゃうからな」

    「夜型か。さすが幽霊」

    「……」

    (となると、これから毎晩ベッドに潜り込んでくるのか)

    「おい」

    (少なくとも嫌ではない。妹とは小さい頃よく一緒に寝たし)

    「おいって!」

    「わ、悪い。考え事してた」

    37 = 25 :

    あげ

    38 = 1 :

    「もう一緒に寝るとかねーからな」

    「へ?」

    「だ、だってありえねーだろ。妹が兄貴と一緒に寝るとか」

    「小さい頃は寝てたじゃん」

    「小さかったから!高校生になったらもうダメなの!」

    「中学生んときもちょくちょく寝てた」

    「あ、あれは……!」

    「あれは?」

    「と、とにかく寝ないったら寝ないからな!兄貴のベッド臭いんだよ!」

    「!」

    39 :

    早くデレちゃいなよ

    40 = 1 :

    (臭かったのか……俺のベッド臭かったのか……)

    「この歳で加齢臭とか出ちゃってんのかな」

    「何ブツブツ言ってるのさ。お昼休み終わってからなんか変だよ?」

    「ちょっとな」

    「私でよければ相談にのるよ」

    「……なぁ」

    「うん?」

    「俺って臭いかな」

    「……え?」

    41 = 1 :

    「そ、そんなことないよ!むしろいい匂いだよ!私は大好きです!」

    (気を遣われてる……!これは間違いなく気を遣われてる!)

    「あっ……(勢いに任せて何言っちゃってるんだ私は~!)」

    「うん、ありがとね」

    「わ、私が何が言いたかっていうとね、君は臭くないってことだから!」

    「……」

    「……分かってくれたかな?」

    「はい」

    「わ、分かったのならよし!(バレてない、よね?)」

    42 = 1 :

    「……ハァ」

    「ま、まずい?」

    「いや、妹が作ってくれたカレーは上手いよ」

    「じゃあなんだよ」

    「ちょっと、ね……」

    「……」

    (加齢臭に効く石鹸とかあったよな。でも高校生が買うってどうなんだろ)

    「お皿かして」

    「……あ」

    「はい」

    (カレーとご飯を大盛りに盛られた。こんなには食べられないぞ)

    43 = 1 :

    「あのさ……」

    「学食で食いたそうにしてたじゃん」

    「いっぱい作ったから」

    (だから今日の晩飯はカレーなのか)

    「……」

    (しょうがない)

    「妹の作ったカレーはとびきりおいしいからな」

    「そ、そう?」

    「学食のカレーより俺は好きだ」

    「ふーん?」

    「ち、ちがっ!」

    「どうした?」

    「な、なんでもない!」

    「?」

    44 = 1 :

    幽霊(兄さんに褒められて嬉しかったんじゃないんですか?)

    (そ、そんなことないもん!)

    幽霊(嘘です。取り憑いてる私には分かりますよ~)

    (もう!早く成仏してよ!)

    幽霊(兄さんとたくさん遊んだら成仏します~)

    (お兄ちゃんは私のお兄ちゃんだよ!)

    幽霊(妹ちゃんも兄さんが大好きなんですね)

    「ち、ちがっ!」

    「どうした?」

    「なんでもない!」

    「?」

    45 :

    最後まで書いてくれよ

    46 :

    ええぞええぞ

    47 = 1 :

    ~そして夜~

    「……」

    「くんくん」

    (臭くないけど、自分じゃ分からないもんなのかな)

    「……ハァ」

    「失礼します、兄さん」

    「なっ!?」

    48 :

    ちんちんおっきしたお

    49 :

    素晴らしい

    50 = 1 :

    「どうして?」

    「兄さんと一緒に寝るために来たんですよ」

    「もう寝ないって妹が言っただろ」

    「だから、妹ちゃんには内緒です」

    「内緒に出来るの?」

    「今は妹ちゃん寝てますから、大丈夫です」

    「な、なるほどー」


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