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元スレ橘純一「もっとみんなと、イチャイチャしようよ+!」
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まぁ絢辻さんに勝てるようなら、高二の時点で橘さんをものにしてるだろ
裡沙(んきゃぁああ!!! たちばなくんが…走ってる走ってる!)
午後の授業は合同体育です。
他のクラスと一緒に授業受けるんです、中々楽しいですけど、嫌なこともあります。
絢辻「…………」
裡沙「っ……!」
そうです、見たくない顔を見てしまうことですよね。
できれば存在自体を消し去りたいのですが、そうも行きません。犯罪は流石にアウトだと思いますから。
裡沙(だけど、だけどねっ…!
女子の方の授業は……ドッチボール!! これはチャンスだよ裡沙!!)
天はあたしに味方をしてくれたようです、これなら合法的に痛みつけることができるじゃないですか!
裡沙(今に見てなさい、絢辻詞……普段から橘くんにしていること、このあたしが仕返ししてあげるんだから…っ!)
気合を入れ、闘魂注入。
ぱんぱんと頬を叩き、いざコートの中へ。
棚町「……おっ? なんだか気合はいってる子がいるわよ恵子ぉ~」
田中「う、ううっ……」
棚町「なに怖がってんのよ! だーいじょうぶ、アタシがきちんと守ってあげるから~」
午後の授業は合同体育です。
他のクラスと一緒に授業受けるんです、中々楽しいですけど、嫌なこともあります。
絢辻「…………」
裡沙「っ……!」
そうです、見たくない顔を見てしまうことですよね。
できれば存在自体を消し去りたいのですが、そうも行きません。犯罪は流石にアウトだと思いますから。
裡沙(だけど、だけどねっ…!
女子の方の授業は……ドッチボール!! これはチャンスだよ裡沙!!)
天はあたしに味方をしてくれたようです、これなら合法的に痛みつけることができるじゃないですか!
裡沙(今に見てなさい、絢辻詞……普段から橘くんにしていること、このあたしが仕返ししてあげるんだから…っ!)
気合を入れ、闘魂注入。
ぱんぱんと頬を叩き、いざコートの中へ。
棚町「……おっ? なんだか気合はいってる子がいるわよ恵子ぉ~」
田中「う、ううっ……」
棚町「なに怖がってんのよ! だーいじょうぶ、アタシがきちんと守ってあげるから~」
裡沙「いたい……」とぼとぼ…
惨敗でした。これでもかってぐらいに負けてしまいました。
裡沙「うっ、うう~……」ぐすっ…
あたし的には活躍したほうなんですが、どうも周りの動きがおかしくて。
調子が狂わされ、上手く動くことができませんでした。
裡沙「……はぁ~…」
しかも、ここぞというばかりに!
相手チームに渡ったボールを……絢辻詞がキャッチし!
裡沙「くっ、くううううう……っ!」ぎりっ…
……あたしを綺麗なフォーム……
裡沙「っっ……………はぁ…」とぼとぼ…
悔しがっても、仕方がありません。
こうなった結果があるのだから、あとからとやかく言ってもしょうがないです。
裡沙「………おでこ、怪我しちゃった」
保健室にいって、バンソーコーをもらいにいこうとおもいます。
裡沙「……あれ? あの姿は…」
惨敗でした。これでもかってぐらいに負けてしまいました。
裡沙「うっ、うう~……」ぐすっ…
あたし的には活躍したほうなんですが、どうも周りの動きがおかしくて。
調子が狂わされ、上手く動くことができませんでした。
裡沙「……はぁ~…」
しかも、ここぞというばかりに!
相手チームに渡ったボールを……絢辻詞がキャッチし!
裡沙「くっ、くううううう……っ!」ぎりっ…
……あたしを綺麗なフォーム……
裡沙「っっ……………はぁ…」とぼとぼ…
悔しがっても、仕方がありません。
こうなった結果があるのだから、あとからとやかく言ってもしょうがないです。
裡沙「………おでこ、怪我しちゃった」
保健室にいって、バンソーコーをもらいにいこうとおもいます。
裡沙「……あれ? あの姿は…」
ちょいご飯食ってうんこする
四十五分あたりでかえってくる
落ちたらそれまで
四十五分あたりでかえってくる
落ちたらそれまで
保健室のドア付近で、見慣れすぎて興奮してしまうほどに見慣れた男らしい背中が見えました。
どう見ても橘くんです、神様ありがとう!
裡沙「たちばなくんだっ……!」ささっ
……ここで安易に駆け寄ったりはしません、むしろ駆け寄る勇気がありません。
橘くんもあたしのことを憶えているはずがありませんし。
あたしの方もこのタイミングで思い出して欲しくもありません。
裡沙「………」じっ…
静かに、気配を消し去り、いつも通りに壁と一体化を済ませます。
そうなるとあたしの姿は誰にも発見されることはないんです、凄いでしょ?
裡沙「たちばなくんっ…たちばなくんっ」
体育終わりの、汗で濡れた髪もとてもセクシーで、これはもう一週間は色々と困りません。
裡沙「はぁはぁ………ふぇ…?」
すると、橘くんの影に隠れるようにしていた人が、廊下側へと出てきました。
どうやら保健室に入ってたようです。
裡沙「あ、あれはっ……!」
どうみても絢辻詞です、神様のばか!
どう見ても橘くんです、神様ありがとう!
裡沙「たちばなくんだっ……!」ささっ
……ここで安易に駆け寄ったりはしません、むしろ駆け寄る勇気がありません。
橘くんもあたしのことを憶えているはずがありませんし。
あたしの方もこのタイミングで思い出して欲しくもありません。
裡沙「………」じっ…
静かに、気配を消し去り、いつも通りに壁と一体化を済ませます。
そうなるとあたしの姿は誰にも発見されることはないんです、凄いでしょ?
裡沙「たちばなくんっ…たちばなくんっ」
体育終わりの、汗で濡れた髪もとてもセクシーで、これはもう一週間は色々と困りません。
裡沙「はぁはぁ………ふぇ…?」
すると、橘くんの影に隠れるようにしていた人が、廊下側へと出てきました。
どうやら保健室に入ってたようです。
裡沙「あ、あれはっ……!」
どうみても絢辻詞です、神様のばか!
裡沙「ぎりりっ……なんなのかなっ…いつもこうやってあたしと橘くんを邪魔してっ…!」
あたしはそう言いつつも、少しづつ後ずさりをすませます。
あの女、この距離からでも感づいて来る場合があるのです。恐ろしい事この上ないんです。
裡沙「仕方ないよっ……ここは、ひとまず───……え?」
後ずさった足が、不意に止まりました。
裡沙「………泣いて、る…?」
信じられない光景が、目の前に広がっていました。
あの、絢辻詞が……静かに泣いていました。
裡沙「………泣くんだ、あんな人でも…」
なんだかわからないけど、すこしだけ、ほんとうにすこしだけ。
あの女が「人間味」をだしているところを見て、あたしは……
裡沙「──あっ!!あの女橘君に抱きついた!!! くにぃいいいいいいいいい!!!」ぎりりりり!!
やっぱりそんなことは勘違いだったようです。
放課後になると、橘くんの姿は見えなくなります。
裡沙「…………」
それはどうしてか、なんて聞かれれば。
それはあたしがあえて尾行をしないからです。
裡沙「屋上の風、やっぱ冷たいよ……」ぶゅううう……
橘くんの尾行について。
あたしはひとつの約束事を一人で決めていました。
裡沙(……頑張ってるのかな、橘君)
それは橘くんが、あのトラウマを持ちつつも。
恋愛という大きな壁に向かって立ち向かう姿を。
裡沙「…………」
見たくはなかったからです。
裡沙「………どうして、頑張れるんだろう」
あたしには、今の橘くんは理解できません。
いや、理解したくないといったほうがいいのかも知れません。
裡沙「…………」
それはどうしてか、なんて聞かれれば。
それはあたしがあえて尾行をしないからです。
裡沙「屋上の風、やっぱ冷たいよ……」ぶゅううう……
橘くんの尾行について。
あたしはひとつの約束事を一人で決めていました。
裡沙(……頑張ってるのかな、橘君)
それは橘くんが、あのトラウマを持ちつつも。
恋愛という大きな壁に向かって立ち向かう姿を。
裡沙「…………」
見たくはなかったからです。
裡沙「………どうして、頑張れるんだろう」
あたしには、今の橘くんは理解できません。
いや、理解したくないといったほうがいいのかも知れません。
裡沙「…………」
約束事───それは、彼が頑張ってる姿を決して見ないこと。
なぜか、なんて聞かれれば単純にそう……見たくないからです。
裡沙「…………」
彼はあんな辛い思いを抱え、それなのにまた恋愛をしようと頑張っている。
どうしてなんでしょうか、まったく理解不能なんです。
裡沙「だって、あたしは……貴方のことはなんだってわかってるから…」
彼が経験した重いトラウマは、あたしにしか理解ができない。
だからこそ同じ傷の痛みを知っているあたしは、彼の行動が理解できません。
裡沙「……あたししか、彼をわかってあげられないんだよ…橘君」
それは現実味を全く帯びてはなく、あたしだけの妄言なのかもしれない。
……なんて誰かが言いたいのかも知れませんけど、そんなことはありません。
裡沙「…………」じっ…
現実はそこまで甘くはない。
彼がどれほどの奇跡を起こそうとも、どれほどの頑張りを見せようとも。
裡沙「貴方が経験したトラウマは……絶対に貴方を不幸にするんだよ」
約束事───それは、彼が頑張ってる姿を決して見ないこと。
なぜか、なんて聞かれれば単純にそう……見たくないからです。
裡沙「…………」
彼はあんな辛い思いを抱え、それなのにまた恋愛をしようと頑張っている。
どうしてなんでしょうか、まったく理解不能なんです。
裡沙「だって、あたしは……貴方のことはなんだってわかってるから…」
彼が経験した重いトラウマは、あたしにしか理解ができない。
だからこそ同じ傷の痛みを知っているあたしは、彼の行動が理解できません。
裡沙「……あたししか、彼をわかってあげられないんだよ…橘君」
それは現実味を全く帯びてはなく、あたしだけの妄言なのかもしれない。
……なんて誰かが言いたいのかも知れませんけど、そんなことはありません。
裡沙「…………」じっ…
現実はそこまで甘くはない。
彼がどれほどの奇跡を起こそうとも、どれほどの頑張りを見せようとも。
裡沙「貴方が経験したトラウマは……絶対に貴方を不幸にするんだよ」
トラウマは、次のトラウマを生み出します。
それを理解しているはずなのに、彼は次の恋愛へと踏み出した。
裡沙「…………」
彼はまったく悪くはないんです。こうなった運命が悪いんです。
……そして、あたしが悪いんです。
裡沙「…………」
屋上から見える、グラウンドの端っこ。
木々に隠れて見えにくい場所ですが、上からは丸見え。
裡沙「…………」
そして今、あたしの眼下ではひとつの恋愛が終りを迎えました。
裡沙「…………」
走り去っていく女子生徒。
黒い髪がはためき、なにやら顔を抑えている姿は泣いているのでしょうか。
裡沙「………橘くん」
その後に残された、一人の男子生徒。
項垂れ、頭を垂れ、そして今にも膝をついてしまいそうなぐらいに落ち込んだ。
彼の姿でした。
それを理解しているはずなのに、彼は次の恋愛へと踏み出した。
裡沙「…………」
彼はまったく悪くはないんです。こうなった運命が悪いんです。
……そして、あたしが悪いんです。
裡沙「…………」
屋上から見える、グラウンドの端っこ。
木々に隠れて見えにくい場所ですが、上からは丸見え。
裡沙「…………」
そして今、あたしの眼下ではひとつの恋愛が終りを迎えました。
裡沙「…………」
走り去っていく女子生徒。
黒い髪がはためき、なにやら顔を抑えている姿は泣いているのでしょうか。
裡沙「………橘くん」
その後に残された、一人の男子生徒。
項垂れ、頭を垂れ、そして今にも膝をついてしまいそうなぐらいに落ち込んだ。
彼の姿でした。
なんか一途なタイプには報われてほしいと思っちゃうんだよな
それがストーカーっぽい女の子だとしても
それがストーカーっぽい女の子だとしても
裡沙「…………」
あたしはその姿を見ながら、カバンからひとつの紙を取り出します。
それはさんざん女の子の………橘君に近づき、怪しい関係を作ろうとした女の子たちの。
そして橘くんの悪口を書いた紙切れでした。
裡沙「…………」
大量に用意されたその紙は、あたしが三日三晩寝ずに作り上げた最高傑作。
あたしが調査し、尾行し、時間を惜しまず作り上げたものでした。
裡沙「……橘君、ごめんね」
その大量の紙の中で一枚を手に取り、あたしは空へと掲げます。
絢辻詞の悪口が書かれた、その紙は。
裡沙「……………」
その紙は、一枚も使われてはいません。
裡沙「……使えるわけ、ないんだよ」
───びりびりと、その一枚をやぶきます。
風にのって、その千切れた紙は空へと浮かび、そして流れていきます。
あたしはその姿を見ながら、カバンからひとつの紙を取り出します。
それはさんざん女の子の………橘君に近づき、怪しい関係を作ろうとした女の子たちの。
そして橘くんの悪口を書いた紙切れでした。
裡沙「…………」
大量に用意されたその紙は、あたしが三日三晩寝ずに作り上げた最高傑作。
あたしが調査し、尾行し、時間を惜しまず作り上げたものでした。
裡沙「……橘君、ごめんね」
その大量の紙の中で一枚を手に取り、あたしは空へと掲げます。
絢辻詞の悪口が書かれた、その紙は。
裡沙「……………」
その紙は、一枚も使われてはいません。
裡沙「……使えるわけ、ないんだよ」
───びりびりと、その一枚をやぶきます。
風にのって、その千切れた紙は空へと浮かび、そして流れていきます。
裡沙「ごめんね………」
あたしは、謝り続けました。
ごめんなさい、本当にごめんなさい……何もかもを橘くんに打ち明けたくて。
でも、それをしたらダメだってことはわかっていて。
裡沙「……そしてごめんなさい、絢辻さん」
あたしは彼女のことは嫌いです。
ほんとうに嫌いです、心の奥底からだいっきらいです。
裡沙「………」
なにかと突っかかってきて、橘くんを虐めて、あたしの尾行を邪魔して。
これほどまで人を嫌いになれるのかって思うぐらいに人を憎んだことは初めてで。
裡沙「……でも、貴方と橘くんが…」
絶対にうまくいかないことを、わかってたのに。
そのことを、彼のトラウマを、彼の悪い部分を。
裡沙「……きちんと言わなくて、ごめんなさい」
──風にのって流れていく、あたしの努力の結晶。
あたしが書いた悪口は、けっして悪い方向に行くとは限らない。
トラウマを抱えた彼は、決してそのトラウマを口にしない限り。
あの人は、いつまでたっても恋愛は出来やしないと思いながら。
あたしは、謝り続けました。
ごめんなさい、本当にごめんなさい……何もかもを橘くんに打ち明けたくて。
でも、それをしたらダメだってことはわかっていて。
裡沙「……そしてごめんなさい、絢辻さん」
あたしは彼女のことは嫌いです。
ほんとうに嫌いです、心の奥底からだいっきらいです。
裡沙「………」
なにかと突っかかってきて、橘くんを虐めて、あたしの尾行を邪魔して。
これほどまで人を嫌いになれるのかって思うぐらいに人を憎んだことは初めてで。
裡沙「……でも、貴方と橘くんが…」
絶対にうまくいかないことを、わかってたのに。
そのことを、彼のトラウマを、彼の悪い部分を。
裡沙「……きちんと言わなくて、ごめんなさい」
──風にのって流れていく、あたしの努力の結晶。
あたしが書いた悪口は、けっして悪い方向に行くとは限らない。
トラウマを抱えた彼は、決してそのトラウマを口にしない限り。
あの人は、いつまでたっても恋愛は出来やしないと思いながら。
あたしの邪魔は、彼と彼女にとってはいいハードルとなったはず。
乗り越え、突き進み、その先に待っている答えに立ち向かえたはず。
裡沙「……あたしの邪魔は、ただのいい起爆剤だったはず」
だけど、それをわかっていたからこそ。
あたしは絢辻さんに強く尾行をしなかった。
裡沙「……嫌な女の子、だよね」
眼下にみえる、彼の姿。
薄暗くなっていくうちに、彼の姿はもう見えなくなるだろうと思います。
裡沙「……まだ、大丈夫だよ。橘君」
貴方はまた、トラウマをおった。
トラウマのせいでトラウマを負い、そして次へと進んでいくはずです。
裡沙「そんな馬鹿で、可愛い貴方を……あたしは好きになりました」
どんなに傷つこうとも、先へと進む貴方。
頑張り、頑張り続けてなおも答えを求めようとする貴方。
裡沙「……ずっとずっと、ずっと…」
……あたしは、そんな可愛い貴方を見続けます。
乗り越え、突き進み、その先に待っている答えに立ち向かえたはず。
裡沙「……あたしの邪魔は、ただのいい起爆剤だったはず」
だけど、それをわかっていたからこそ。
あたしは絢辻さんに強く尾行をしなかった。
裡沙「……嫌な女の子、だよね」
眼下にみえる、彼の姿。
薄暗くなっていくうちに、彼の姿はもう見えなくなるだろうと思います。
裡沙「……まだ、大丈夫だよ。橘君」
貴方はまた、トラウマをおった。
トラウマのせいでトラウマを負い、そして次へと進んでいくはずです。
裡沙「そんな馬鹿で、可愛い貴方を……あたしは好きになりました」
どんなに傷つこうとも、先へと進む貴方。
頑張り、頑張り続けてなおも答えを求めようとする貴方。
裡沙「……ずっとずっと、ずっと…」
……あたしは、そんな可愛い貴方を見続けます。
あたしは、本当にわるい子です。
彼が望むことならなんだってしようと、あの冬の公園で誓ったはずなのに。
それでもあたしがすることは、彼を悲しませることばかり。
近頃、そんなふうに思い始めたあたしは。
そんな自分の過去をどうすることもできやしません。
だったらどうすればいいのでしょう。
あたしには、ひとつの名案がありました。
裡沙「…………」
時間はギリギリ、遅刻間際。
既にあたしの走りでも学校に付くことは叶わないと思います。
裡沙「……もうすぐ、かな」
家は学校からそう遠くありません、むしろ近いです。
朝は別に弱くはなくて、むしろ強い方だって自負しています。
裡沙「───あ、きた……」
そしたらどうして?
なんて疑問を持つ人がいるでしょうけど、あたしはとある人を待っているんです。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
裡沙「っ……っっ……!」
彼が望むことならなんだってしようと、あの冬の公園で誓ったはずなのに。
それでもあたしがすることは、彼を悲しませることばかり。
近頃、そんなふうに思い始めたあたしは。
そんな自分の過去をどうすることもできやしません。
だったらどうすればいいのでしょう。
あたしには、ひとつの名案がありました。
裡沙「…………」
時間はギリギリ、遅刻間際。
既にあたしの走りでも学校に付くことは叶わないと思います。
裡沙「……もうすぐ、かな」
家は学校からそう遠くありません、むしろ近いです。
朝は別に弱くはなくて、むしろ強い方だって自負しています。
裡沙「───あ、きた……」
そしたらどうして?
なんて疑問を持つ人がいるでしょうけど、あたしはとある人を待っているんです。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
裡沙「っ……っっ……!」
その人は、とてもかっこよくて。
その人は、とてもちから強くて。
その人は、とてもお馬鹿さんで。
「んくっ…はぁはぁ……!」
その人は、とても頑固者で。
その人は、とても強がりで。
その人は、とても淋しがり。
裡沙「………今だよ、裡沙っ…行くならいましかないんだよ…っ」
あたしは、そんな貴方を好きだから。
裡沙「っ……にょし! あ、かんじゃっ──ひゃうっ!?」バターン!
だからこそ、あたしも頑張りたいって思い始めたんです。
「おわっ!? だ、大丈夫……っ?」
裡沙「いひゃいっ……」
「た、立てるかな…? すっごい勢いで転んでたけど…?」
裡沙「え? あ、ははははいっ…! だ、だだだっだだだだ………」
「……えっと、本当に大丈夫?」
その人は、とてもちから強くて。
その人は、とてもお馬鹿さんで。
「んくっ…はぁはぁ……!」
その人は、とても頑固者で。
その人は、とても強がりで。
その人は、とても淋しがり。
裡沙「………今だよ、裡沙っ…行くならいましかないんだよ…っ」
あたしは、そんな貴方を好きだから。
裡沙「っ……にょし! あ、かんじゃっ──ひゃうっ!?」バターン!
だからこそ、あたしも頑張りたいって思い始めたんです。
「おわっ!? だ、大丈夫……っ?」
裡沙「いひゃいっ……」
「た、立てるかな…? すっごい勢いで転んでたけど…?」
裡沙「え? あ、ははははいっ…! だ、だだだっだだだだ………」
「……えっと、本当に大丈夫?」
裡沙「んくっ………は、はい! 大丈夫なんだよ!」ばっ
「お、おうっ! そっか……それなら安心だよ!」
あたしは、そろそろ頑張らないといけないから。
貴方の頑張りに合わせて、あたしも頑張らないといけないから。
裡沙「えっとその、ね……貴方も遅刻寸前なのかなっ…?」
「……。あ!!そうだった!! 遅刻だよ遅刻! 急ごうよ!」
今もなお、三年になっても頑張り続けてる貴方に。あたしは最後まで、付き合い続けます。
裡沙「は、はい……!」
「う、うん! あ、そういえば……君の顔、けっこう見るんだけど名前を聞いてなかったよね…っ?」
裡沙「え、えええー!? けっこう……っ!?」
「え、うん……なんだか最近、よく見るんだけど……名前、聞いてもいいかな?」
裡沙「あ、うんっ! あたしの名前は……上崎 裡沙っていいます…!」
「上崎さんか……なるほどね、ああ、それじゃあ僕の名前も言っておこうか!」
純一「僕の名前は橘純一! よろしくねっ」
裡沙「………はい!」
───この彼の笑顔を、一生壊させないように。あたしは、これからの生き方を変えていく。
「お、おうっ! そっか……それなら安心だよ!」
あたしは、そろそろ頑張らないといけないから。
貴方の頑張りに合わせて、あたしも頑張らないといけないから。
裡沙「えっとその、ね……貴方も遅刻寸前なのかなっ…?」
「……。あ!!そうだった!! 遅刻だよ遅刻! 急ごうよ!」
今もなお、三年になっても頑張り続けてる貴方に。あたしは最後まで、付き合い続けます。
裡沙「は、はい……!」
「う、うん! あ、そういえば……君の顔、けっこう見るんだけど名前を聞いてなかったよね…っ?」
裡沙「え、えええー!? けっこう……っ!?」
「え、うん……なんだか最近、よく見るんだけど……名前、聞いてもいいかな?」
裡沙「あ、うんっ! あたしの名前は……上崎 裡沙っていいます…!」
「上崎さんか……なるほどね、ああ、それじゃあ僕の名前も言っておこうか!」
純一「僕の名前は橘純一! よろしくねっ」
裡沙「………はい!」
───この彼の笑顔を、一生壊させないように。あたしは、これからの生き方を変えていく。
イチャイチャ…? うん、裡沙ちゃん終わりなんだ
このおはなしの後に、前回の裡沙編に入るとお考えください
次はりほっちでごわす!うんこ!
このおはなしの後に、前回の裡沙編に入るとお考えください
次はりほっちでごわす!うんこ!
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