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元スレ桜木「マオーは俺が倒す!」流川「どあほう」
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かつて、安西は桜木たちの前に谷沢という戦士を育てていた。
本来の予定では、安西は彼を勇者にするつもりだったのだ。
しかし、安西の厳しい指導に嫌気がさした谷沢は、
まだ基礎もできていないのに勝手に勇者を名乗ってパーティを作り、
魔王討伐に出発してしまった。
谷沢は才能と体格に恵まれ、装備も高級品だったため、
最初のうちは順調に勝利を重ねた。
しかし、他国から送られてきた谷沢の映像を水晶で見た安西は──
安西(まるで成長していない……)
安西(ちゃんと地道な修業をして、レベルアップしているのか?)
安西(パーティメンバーともうまくコミュニケートできてないようだ)
安西(そもそもこのパーティはなんだ!?
ろくに回復をしない僧侶、後先考えず大魔法をぶっ放す魔法使い、
剣の性能に頼りきりの戦士……まるでまとまっていない)
安西(これじゃ谷沢は魔王軍に殺される!)
安西は谷沢と連絡を取ろうと努力したが、谷沢はつかまらなかった。
本来の予定では、安西は彼を勇者にするつもりだったのだ。
しかし、安西の厳しい指導に嫌気がさした谷沢は、
まだ基礎もできていないのに勝手に勇者を名乗ってパーティを作り、
魔王討伐に出発してしまった。
谷沢は才能と体格に恵まれ、装備も高級品だったため、
最初のうちは順調に勝利を重ねた。
しかし、他国から送られてきた谷沢の映像を水晶で見た安西は──
安西(まるで成長していない……)
安西(ちゃんと地道な修業をして、レベルアップしているのか?)
安西(パーティメンバーともうまくコミュニケートできてないようだ)
安西(そもそもこのパーティはなんだ!?
ろくに回復をしない僧侶、後先考えず大魔法をぶっ放す魔法使い、
剣の性能に頼りきりの戦士……まるでまとまっていない)
安西(これじゃ谷沢は魔王軍に殺される!)
安西は谷沢と連絡を取ろうと努力したが、谷沢はつかまらなかった。
iイ彡 _=三三三f ヽ
!イ 彡彡´_ -_=={ 二三三ニニニニヽ
fイ 彡彡ィ 彡イ/ ィ_‐- 、  ̄ ̄ ヽ し ま
f彡イ彡彡ィ/ f _ ̄ ヾユ fヱ‐ォ て る
f/ミヽ======<|-'いシ lr=〈fラ/ !フ い で
イイレ、´彡f ヽ 二 _rソ 弋_ { .リ な 成
fノ /) 彡! ィ ノ ̄l .い 長
トヾ__ら 'イf u /_ヽ,,テtt,仏 ! :
|l|ヽ ー '/ rfイf〃イ川トリ / .:
r!lト、{'ー‐ ヽ ´ ヾミ、 / :
/ \ゞ ヽ ヽ ヽ /
./ \ \ ヽ /
/〈 \ ノ
-‐ ´ ヽ ヽ \\ \ 人
!イ 彡彡´_ -_=={ 二三三ニニニニヽ
fイ 彡彡ィ 彡イ/ ィ_‐- 、  ̄ ̄ ヽ し ま
f彡イ彡彡ィ/ f _ ̄ ヾユ fヱ‐ォ て る
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イイレ、´彡f ヽ 二 _rソ 弋_ { .リ な 成
fノ /) 彡! ィ ノ ̄l .い 長
トヾ__ら 'イf u /_ヽ,,テtt,仏 ! :
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/ \ゞ ヽ ヽ ヽ /
./ \ \ ヽ /
/〈 \ ノ
-‐ ´ ヽ ヽ \\ \ 人
その後──
いつかの国王の言葉が、近頃よく頭に浮かびます。
「おまえのためにパーティがあるんじゃねぇ、パーティのためにおまえがいるんだ」
このパーティは誰もぼくを回復してくれません。
国王やみんなに迷惑をかけておきながら、今おめおめと帰るわけにはいきません。
いつかぼくの剣で魔王を倒せるまで頑張るつもりです。
勇気ある者──その名を名乗るだけで、ぼくは強くなれると思ってたのかなぁ……。
安西のもとに一通の手紙が届き──
谷沢は魔王軍どころか、魔王軍に恐れをなしたパーティメンバーの裏切りで
命を落としたという悲報が入った。
いつかの国王の言葉が、近頃よく頭に浮かびます。
「おまえのためにパーティがあるんじゃねぇ、パーティのためにおまえがいるんだ」
このパーティは誰もぼくを回復してくれません。
国王やみんなに迷惑をかけておきながら、今おめおめと帰るわけにはいきません。
いつかぼくの剣で魔王を倒せるまで頑張るつもりです。
勇気ある者──その名を名乗るだけで、ぼくは強くなれると思ってたのかなぁ……。
安西のもとに一通の手紙が届き──
谷沢は魔王軍どころか、魔王軍に恐れをなしたパーティメンバーの裏切りで
命を落としたという悲報が入った。
試合に戻り──
赤木がドラゴンの巨体を持ち上げ、地面に叩きつけた。
ドグシャアッ!
ドラゴン「が……は……っ!」
ワアァァァァァッ!
「決まったぁーっ!」 「ドラゴンダンクだ!」 「ゴリ絶好調ーっ!」
魔王(くっ……!)
魔王(あの桜木のせいで、一気に勇者パーティが息を吹き返した……!
戦い方はシロート同然だが、さすがは勇者といったところか!)
魔王(仕方あるまい!)
魔王「ワシが宮城を倒すっ! 側近、巨大亀、スライムは三人がかりで
桜木をツブせっ!」
魔王「木暮とかいう僧侶は放っておいてかまわん!」
赤木「…………!」
赤木がドラゴンの巨体を持ち上げ、地面に叩きつけた。
ドグシャアッ!
ドラゴン「が……は……っ!」
ワアァァァァァッ!
「決まったぁーっ!」 「ドラゴンダンクだ!」 「ゴリ絶好調ーっ!」
魔王(くっ……!)
魔王(あの桜木のせいで、一気に勇者パーティが息を吹き返した……!
戦い方はシロート同然だが、さすがは勇者といったところか!)
魔王(仕方あるまい!)
魔王「ワシが宮城を倒すっ! 側近、巨大亀、スライムは三人がかりで
桜木をツブせっ!」
魔王「木暮とかいう僧侶は放っておいてかまわん!」
赤木「…………!」
魔王が宮城に襲いかかる。盗賊である宮城が勝てる相手ではない。
しかし、宮城も持ち前のスピードで粘る。
ブオンッ! ブウンッ!
魔王「おのれ、小僧がっ! ちょこまかと!」
宮城「へっ、当ててみやがれ!」ハァハァ
一方、三対一になった桜木は大ピンチだった。
側近「“針呪文(センドウ)”!」ビュビュビュッ
巨大亀「甲羅クラッシュ!」ドゴッ
スライム「とりゃあっ」プニュッ
桜木「この勇者に、よってたかって……!」グラッ
三人の幹部の猛攻で、桜木は瀕死になっていた。
だが──
赤木「木暮フリーだ、唱えろっ!」
しかし、宮城も持ち前のスピードで粘る。
ブオンッ! ブウンッ!
魔王「おのれ、小僧がっ! ちょこまかと!」
宮城「へっ、当ててみやがれ!」ハァハァ
一方、三対一になった桜木は大ピンチだった。
側近「“針呪文(センドウ)”!」ビュビュビュッ
巨大亀「甲羅クラッシュ!」ドゴッ
スライム「とりゃあっ」プニュッ
桜木「この勇者に、よってたかって……!」グラッ
三人の幹部の猛攻で、桜木は瀕死になっていた。
だが──
赤木「木暮フリーだ、唱えろっ!」
木暮「“大回復呪文(フレーフレー)”」パァァ…
赤木「うおおおーっ!」
流川「お」
宮城「おっしゃあ!」
パーティ全員の体力が回復した。
魔王「な!?」
魔王(しまった──! あの僧侶、全体回復呪文など使えたのか!?
くそっ、真っ先に始末しておくべきだった!)
魔王(全体回復など、何度もできる呪文ではない……。
使うべきタイミングをずっと待っておったのか!)
魔王「ワシのミスだ……!」
魔王(アイツも僧侶として頑張ってきた男なんだ……。
侮ってはいけなかった……)
赤木「うおおおーっ!」
流川「お」
宮城「おっしゃあ!」
パーティ全員の体力が回復した。
魔王「な!?」
魔王(しまった──! あの僧侶、全体回復呪文など使えたのか!?
くそっ、真っ先に始末しておくべきだった!)
魔王(全体回復など、何度もできる呪文ではない……。
使うべきタイミングをずっと待っておったのか!)
魔王「ワシのミスだ……!」
魔王(アイツも僧侶として頑張ってきた男なんだ……。
侮ってはいけなかった……)
三井「俺は……だれだ……?」フラッ
三井「“火炎呪文(ミッチャン)”……!」
ゴォアッ!
強烈な炎が、巨大亀にヒットした。
巨大亀「うわぁ~っ! なんで三井が復活してるんだぁ~!?
あの呪文で回復しきれるダメージじゃなかったはずだぁ~!」
三井「おう、俺は三井……諦めの悪い男……」
巨大亀(コイツ、不死身かぁ~?)ゾクッ
木暮の回復呪文で、ここにきて勇者パーティが一気に優位に立った。
──かに思われたが。
三井「“火炎呪文(ミッチャン)”……!」
ゴォアッ!
強烈な炎が、巨大亀にヒットした。
巨大亀「うわぁ~っ! なんで三井が復活してるんだぁ~!?
あの呪文で回復しきれるダメージじゃなかったはずだぁ~!」
三井「おう、俺は三井……諦めの悪い男……」
巨大亀(コイツ、不死身かぁ~?)ゾクッ
木暮の回復呪文で、ここにきて勇者パーティが一気に優位に立った。
──かに思われたが。
ダウンしたままの桜木。
桜木「…………!」ハァハァ
回復呪文の直前に、桜木が集中攻撃で受けた傷は深かった。
赤木「大丈夫か!?」
宮城「花道!」
桜木(くっ、体が動かねぇ~……せっかくメガネ君が回復してくれたってのに……!
ちくしょう、動けぇ……!)
木暮(マズイ……! 俺の少ない魔力じゃ、あの呪文を一発使ったら、
もう回復呪文は使えない──!)
流川「…………」
流川「もう立てないんなら、ジャマにならねーように寝てろ。
立てるんならさっさと立て」
桜木「────!」ブチッ
桜木「ざけんな、キツネ! この勇者がもう立てないワケがねーだろうが!」ガバッ
ワアァァァァァッ!
流川の激励(?)で、桜木も復活を果たした。
桜木「…………!」ハァハァ
回復呪文の直前に、桜木が集中攻撃で受けた傷は深かった。
赤木「大丈夫か!?」
宮城「花道!」
桜木(くっ、体が動かねぇ~……せっかくメガネ君が回復してくれたってのに……!
ちくしょう、動けぇ……!)
木暮(マズイ……! 俺の少ない魔力じゃ、あの呪文を一発使ったら、
もう回復呪文は使えない──!)
流川「…………」
流川「もう立てないんなら、ジャマにならねーように寝てろ。
立てるんならさっさと立て」
桜木「────!」ブチッ
桜木「ざけんな、キツネ! この勇者がもう立てないワケがねーだろうが!」ガバッ
ワアァァァァァッ!
流川の激励(?)で、桜木も復活を果たした。
スライム「落ち着こう。まだあわてるような場面じゃない」
スライム「あの僧侶の全体回復にはしてやられたけど、
アレであの僧侶はガス欠、魔法使いもフラフラのハズ。
こちらの数的有利は変わらない」
スライム「ここからが勝負だよっ!」
ドラゴン「おうっ!」
暗黒騎士「うむ」
巨大亀「了解ぃ~!」
側近「分かりました」
魔王(よし、スライムのおかげで動揺は少なくて済んだ……。
もう互いに余力は少ない……おそらくあと数分で決着する!)
スライム「あの僧侶の全体回復にはしてやられたけど、
アレであの僧侶はガス欠、魔法使いもフラフラのハズ。
こちらの数的有利は変わらない」
スライム「ここからが勝負だよっ!」
ドラゴン「おうっ!」
暗黒騎士「うむ」
巨大亀「了解ぃ~!」
側近「分かりました」
魔王(よし、スライムのおかげで動揺は少なくて済んだ……。
もう互いに余力は少ない……おそらくあと数分で決着する!)
赤木「木暮のおかげで、なんとか俺たちの首が繋がった……」
赤木「いいかみんな、全てを賭けてくれ……!」
赤木「ここからの数分間、全てを出し尽くすんだ!」
赤木「数分後、コートに立っているのは俺たちだっ!」
桜木「おうっ!」
流川「うす」
宮城「もちろん!」
三井「分かってるぜ!」
木暮(頼むみんな……! 頑張ってくれ……!)
赤木「いいかみんな、全てを賭けてくれ……!」
赤木「ここからの数分間、全てを出し尽くすんだ!」
赤木「数分後、コートに立っているのは俺たちだっ!」
桜木「おうっ!」
流川「うす」
宮城「もちろん!」
三井「分かってるぜ!」
木暮(頼むみんな……! 頑張ってくれ……!)
『試合再開です!』
ピピピ~~~~~!
ワアァァァァァッ!
赤木&三井&宮城&流川&桜木「うらぁぁぁぁっ!!!」
先ほどまでのように、各自マッチアップするかと思いきや──
勇者パーティは一斉にスライムめがけて突撃した。
スライム「なに──!?」
ズガァンッ!
スライム「ぐわぁっ!」
五人分の突撃を喰らい、スライムは壁に激突し──
スライム「ま、魔王様……す、みま……」ガクッ
──動かなくなった。
魔王(ぬかったわ! コイツら、ワシらのチームプレーの要となっていた
スライムを真っ先にツブしに来るとは……!)
魔王「だが、こちらの方がまだ戦力は上だっ! かかれぇっ!」
ピピピ~~~~~!
ワアァァァァァッ!
赤木&三井&宮城&流川&桜木「うらぁぁぁぁっ!!!」
先ほどまでのように、各自マッチアップするかと思いきや──
勇者パーティは一斉にスライムめがけて突撃した。
スライム「なに──!?」
ズガァンッ!
スライム「ぐわぁっ!」
五人分の突撃を喰らい、スライムは壁に激突し──
スライム「ま、魔王様……す、みま……」ガクッ
──動かなくなった。
魔王(ぬかったわ! コイツら、ワシらのチームプレーの要となっていた
スライムを真っ先にツブしに来るとは……!)
魔王「だが、こちらの方がまだ戦力は上だっ! かかれぇっ!」
側近「“睡眠呪文(ジュギョウ)”!」
流川「む……」クラッ
流川「…………」スースー
側近「流川を眠らせました! 今です、暗黒騎士!」
暗黒騎士「……もらった!」ブオンッ
──ガキィンッ!
刃は受け止められた。
暗黒騎士「!?」
流川「何人たりとも俺の眠りを妨げるヤツは許さん」
ズシャアッ!
逆に、寝起きの流川の一閃が暗黒騎士を斬り裂いた。
暗黒騎士「ぐはぁ……っ!」ドサッ
側近(なんという誤算! あの戦士、眠った方が強かったのですか!?)
流川「む……」クラッ
流川「…………」スースー
側近「流川を眠らせました! 今です、暗黒騎士!」
暗黒騎士「……もらった!」ブオンッ
──ガキィンッ!
刃は受け止められた。
暗黒騎士「!?」
流川「何人たりとも俺の眠りを妨げるヤツは許さん」
ズシャアッ!
逆に、寝起きの流川の一閃が暗黒騎士を斬り裂いた。
暗黒騎士「ぐはぁ……っ!」ドサッ
側近(なんという誤算! あの戦士、眠った方が強かったのですか!?)
三井「テメーの相手は俺だぜ!」
側近「む!?」
三井「“召喚呪文(チャージドタイムアウト)”!」
側近「“召喚呪文(チャージドタイムアウト)”!」
二人は同時に召喚呪文を唱えた。
三井は鉄男を、側近は彦一を召喚した。
召喚獣同士の戦いが幕を開ける。
バキィッ!
彦一「なんてパンチ力……要チェックや……」ドサッ
側近「私の召喚獣が……!」
鉄男「次はテメェだ! モップクラッシュ!」
ドゴォッ!
側近「ぐふっ……こ、こんな……!」ドサッ
鉄男のモップをまともに喰らい、ついに側近も崩れ落ちた。
鉄男「じゃあな、マジックマン」シュウウ…
三井「これで俺の魔力も……すっからかんだ……」ハァハァ
側近「む!?」
三井「“召喚呪文(チャージドタイムアウト)”!」
側近「“召喚呪文(チャージドタイムアウト)”!」
二人は同時に召喚呪文を唱えた。
三井は鉄男を、側近は彦一を召喚した。
召喚獣同士の戦いが幕を開ける。
バキィッ!
彦一「なんてパンチ力……要チェックや……」ドサッ
側近「私の召喚獣が……!」
鉄男「次はテメェだ! モップクラッシュ!」
ドゴォッ!
側近「ぐふっ……こ、こんな……!」ドサッ
鉄男のモップをまともに喰らい、ついに側近も崩れ落ちた。
鉄男「じゃあな、マジックマン」シュウウ…
三井「これで俺の魔力も……すっからかんだ……」ハァハァ
宮城が走りまわり、巨大亀とドラゴンの注意を引く。
ダダダダダッ!
ドラゴン「なんてスピードだ! 目で追い切れんっ!」
巨大亀「くっ、くそぉ~っ!」
宮城「今だ、ダンナ!」
赤木「おうっ!」ガシッ
巨大亀「うわぁ~!?」
ダダダダダッ!
ドラゴン「なんてスピードだ! 目で追い切れんっ!」
巨大亀「くっ、くそぉ~っ!」
宮城「今だ、ダンナ!」
赤木「おうっ!」ガシッ
巨大亀「うわぁ~!?」
赤木は巨大亀を持ち上げると、空高く飛び上がり──
赤木(もうこの一撃で俺は倒れてもいい……やっと掴んだチャンスなんだ!)
赤木「ウホォォォッ!」
ズガドゴォンッ!
──巨大亀をドラゴンの脳天に叩きつけた。
巨大亀「こ、こんな……」ガクッ
ドラゴン「バカ、な……」ドサッ
「うおおおーっ!」 「過去最高のゴリラダーンクッ!」 「すげぇ~っ!」
「一撃で二人倒した!」 「スゴすぎるっ!」 「ゴリラだぁ~っ!」
安西(これだ……! 勇者パーティにあって魔王軍にない爆発力……!)
ワアァァァァァッ!
安西(しかし、残る魔王は本当に手強いですよ……)
赤木(もうこの一撃で俺は倒れてもいい……やっと掴んだチャンスなんだ!)
赤木「ウホォォォッ!」
ズガドゴォンッ!
──巨大亀をドラゴンの脳天に叩きつけた。
巨大亀「こ、こんな……」ガクッ
ドラゴン「バカ、な……」ドサッ
「うおおおーっ!」 「過去最高のゴリラダーンクッ!」 「すげぇ~っ!」
「一撃で二人倒した!」 「スゴすぎるっ!」 「ゴリラだぁ~っ!」
安西(これだ……! 勇者パーティにあって魔王軍にない爆発力……!)
ワアァァァァァッ!
安西(しかし、残る魔王は本当に手強いですよ……)
魔王(くぅぅ……! スライムをやられ、混乱していたところを各個撃破されたか……)
魔王(いや、そもそも木暮を先に倒しておけばこんな事態には──!)
魔王(部下たちの敗因はこのワシ……ワシの部下は最高の戦いをした!)
魔王(だが、ワシがおる以上、魔王軍は負けてはおらぬ!)
魔王「キサマらが部下を倒しているうちに、準備は整ったっ!
まとめて片付けてくれるわ!」
魔王「“即死呪文(テクニカルファウル)”!」
魔王(いや、そもそも木暮を先に倒しておけばこんな事態には──!)
魔王(部下たちの敗因はこのワシ……ワシの部下は最高の戦いをした!)
魔王(だが、ワシがおる以上、魔王軍は負けてはおらぬ!)
魔王「キサマらが部下を倒しているうちに、準備は整ったっ!
まとめて片付けてくれるわ!」
魔王「“即死呪文(テクニカルファウル)”!」
これは魔の瘴気を発生させ、敵全体を死に追いやるという呪文である。
たとえ死なずとも、大ダメージは免れない。
赤木「ぐぅぅ……っ!」ガクッ
三井「ぐああっ!」ガクッ
宮城「なんだこりゃ……!」ガクッ
木暮「なんて呪文だ……!」ガクッ
魔王「さすがに即死はせんか……。
だが、消耗した体でこの呪文を受けるのはキツかろう!
ふはははは……!」
魔王「さて……」チラッ
魔王「かろうじてワシと戦う力が残っているのは、キサマら二人だけか」
桜木「一人で十分だ!」ハァハァ
流川「オメーがいらん」ハァハァ
たとえ死なずとも、大ダメージは免れない。
赤木「ぐぅぅ……っ!」ガクッ
三井「ぐああっ!」ガクッ
宮城「なんだこりゃ……!」ガクッ
木暮「なんて呪文だ……!」ガクッ
魔王「さすがに即死はせんか……。
だが、消耗した体でこの呪文を受けるのはキツかろう!
ふはははは……!」
魔王「さて……」チラッ
魔王「かろうじてワシと戦う力が残っているのは、キサマら二人だけか」
桜木「一人で十分だ!」ハァハァ
流川「オメーがいらん」ハァハァ
桜木「庶民スラーッシュ!」
スポッ!
桜木の剣は疲労のためすっぽ抜け、どこかへ飛んでいってしまった。
桜木「あああーっ!」ガーン
流川「どあほう」
魔王「これでワシと戦えるのは流川とやらだけ、か」
流川「…………」
だが、暗黒騎士と長時間打ち合った流川に、魔王を倒すほどの体力はなかった。
魔王「そんなヘトヘトで、ワシの相手になれると思ったか!?」
ドゴォッ!
流川「ぐぅ……っ!」
魔王「ふははははははははははっ!
剣のない勇者に、体力の残っていない戦士……勝負は見えたな」ニヤッ
スポッ!
桜木の剣は疲労のためすっぽ抜け、どこかへ飛んでいってしまった。
桜木「あああーっ!」ガーン
流川「どあほう」
魔王「これでワシと戦えるのは流川とやらだけ、か」
流川「…………」
だが、暗黒騎士と長時間打ち合った流川に、魔王を倒すほどの体力はなかった。
魔王「そんなヘトヘトで、ワシの相手になれると思ったか!?」
ドゴォッ!
流川「ぐぅ……っ!」
魔王「ふははははははははははっ!
剣のない勇者に、体力の残っていない戦士……勝負は見えたな」ニヤッ
ズガァッ!
魔王の拳によって、ダウンさせられる流川。
流川「ぐ……!」
魔王「ふははははっ!」
魔王「ワシはな、こうやってワシに挑んだきた愚か者どもが、
地面に転がっているのを見下すのが好きなのだ!」
流川「よくしゃべるヤツだ……」ハァハァ
ギィンッ!
魔王「無駄だっ! 今のキサマでは、ワシに傷一つつけることはかなわん!」
流川「…………」ハァハァ
魔王「トドメだっ!」
グオァッ!
魔王の爪が、流川を引き裂く寸前──
流川「!」
魔王の拳によって、ダウンさせられる流川。
流川「ぐ……!」
魔王「ふははははっ!」
魔王「ワシはな、こうやってワシに挑んだきた愚か者どもが、
地面に転がっているのを見下すのが好きなのだ!」
流川「よくしゃべるヤツだ……」ハァハァ
ギィンッ!
魔王「無駄だっ! 今のキサマでは、ワシに傷一つつけることはかなわん!」
流川「…………」ハァハァ
魔王「トドメだっ!」
グオァッ!
魔王の爪が、流川を引き裂く寸前──
流川「!」
桜木「左手はそえるだけ……」
流川が放り投げた剣が──
パシィッ!
──桜木の手に渡った。
ズシャアッ!
魔王の爪に引き裂かれる流川。胸から血を噴き出し、崩れ落ちる。
魔王(あの天上天下唯我独尊男が、パスを出すとは!)
桜木「…………!」チャキッ
魔王(だが、勇者に流川ほどの剣の腕はないハズ!)ギロッ
桜木「ルカワの剣なんて死んでも使いたくねえけどよ──」
桜木「やっと……ダンコたる決意ってのができたよ」チャキッ
魔王「終わりだ、勇者っ!」グオオッ
桜木は試合前の一週間で身につけた、あの技を思い返していた。
流川が放り投げた剣が──
パシィッ!
──桜木の手に渡った。
ズシャアッ!
魔王の爪に引き裂かれる流川。胸から血を噴き出し、崩れ落ちる。
魔王(あの天上天下唯我独尊男が、パスを出すとは!)
桜木「…………!」チャキッ
魔王(だが、勇者に流川ほどの剣の腕はないハズ!)ギロッ
桜木「ルカワの剣なんて死んでも使いたくねえけどよ──」
桜木「やっと……ダンコたる決意ってのができたよ」チャキッ
魔王「終わりだ、勇者っ!」グオオッ
桜木は試合前の一週間で身につけた、あの技を思い返していた。
ザンッ!
桜木「おおっ、できたぜ! オヤジ!」
安西「ほっほっほ、ついに会得しましたね」
安西「二万回、素振りをした成果がありましたね、桜木君。
コツは左手はそえるだけ、ですよ」
桜木「おうっ!」
桜木「さっそくこの技に名前をつけねーとな!」
桜木「えぇと、合宿で身につけたから──」
桜木「おおっ、できたぜ! オヤジ!」
安西「ほっほっほ、ついに会得しましたね」
安西「二万回、素振りをした成果がありましたね、桜木君。
コツは左手はそえるだけ、ですよ」
桜木「おうっ!」
桜木「さっそくこの技に名前をつけねーとな!」
桜木「えぇと、合宿で身につけたから──」
魔王「ぬぅっ!?」
桜木「合宿スラッシュッ!!!」
ザ ン ッ
桜木の一撃が、魔王を一刀両断にした。
桜木「合宿スラッシュッ!!!」
ザ ン ッ
桜木の一撃が、魔王を一刀両断にした。
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