元スレ男「おっ、幼馴染さん」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
1 :
幼馴染「何かしら」
男「さっき先生がこのプリント渡しておいてって…」
幼馴染「あら、ありがとう」
男「あっ、あの…」
幼馴染「他に何か用があるのかしら?」
男「いっ、いやなんでもないよ…」
幼馴染「そう」
男「…」
2 :
こんな喋り方する奴はいない
4 :
続けて
5 :
あいさつしてんのかとおもった
6 :
幼馴染「よかったら、家にこない?」
男「エースコン
7 :
略しておっさん
10 :
誘爆
11 :
俺ムバラク
12 = 1 :
幼馴染「男君」
男「なっ、何?」
幼馴染「放課後暇かしら?」
男「うん!週番の仕事があるけどそれが終わったら暇だよ!」
幼馴染「あら週番なの。それなら先生にも会うわね」
男「…?」
幼馴染「さっきのプリント先生に渡してきてくれないかしら。委員会で今から忙しいから」
男「うん…」
14 = 1 :
プリキュアの時間クル!
落としてください
15 = 13 :
30分ぐらいなら落ちない
16 :
なんで建てたの?馬鹿なの?
17 :
全然書いてねえじゃん
二度とスレ立てんな死ね
18 :
幼馴染「……」
男「あ、あのさ」
幼馴染「何?忙しいっていったでしょ」
男「高校に入ってから、変わったよね」
幼馴染「言いたいことはそれだけ?」
男「いや、その…」
幼馴染「…早く行きなさいよ」
男「ん……ごめん」
―ガラッ
幼馴染「……」
幼馴染(変わった、か)
幼馴染(変わるしかなかった、の間違いだけどね――そんなことはどうでもいい)
幼馴染(私も早く行こう)
19 = 18 :
男「失礼します」
先生「おー、お前か」
男「プリントを預かってきました」
先生「ああ、さっきのか」
先生「相変わらず仕事が早いな」
男「数字ばっかりでしたが何のプリントですか?」
先生「今季会計の見積もりと、生徒への統計の結果だ、まぁお前にはわからんだろう」
男「はい、さっぱりです」
先生「普通こういうプリントは先生が持って行くんだけどな、お前とあいつの仲だから預けても問題ないと思ったんだ」
男「あいつは……唯の幼馴染ですよ」
先生「そうだったな、すまないすまない」
男「では失礼します」
先生「人間変わるものとは言うが、お前も変わったな」
先生「いや……言うまい、お疲れさん」
男「はい、失礼しました」
20 :
パシリかよ
21 = 18 :
男「さて、帰ろうかな」
友「よう、まだ居たのか?」
男「先生に頼みごとされちゃって」
友「……まだやってるのか?いい子ちゃんゴッコ」
男「ごっこじゃないよ」
友「今更何を言う気もないけどよー、お前本当にそれでいいの?」
男「何の事?」
友「はぁ……せめてよー、俺の前では普通にしてくれねーかな?調子狂うんだわ」
男「これが普通だけど」
友「これでも――かっ!」
―パシッ
男「……急に殴ろうとするのはよくないよ」
友「こっちは変わらずいい反応してるな、それにその眼」
友「とてもいい子ちゃんには見えねえけどなあ?」
22 = 18 :
男「……」
友「ま!何があったのかは知らねーけどよ」
友「今のお前は腐ってる」
男「どういう意味?」
友「そのまんまだよ、生きてる感じがしねーっていうか、ゾンビみたいなもん?」
男「そうかもね、僕自身もよくわからないんだ」
友「うわああああ、僕だってよ!僕!やめてくれ悪寒が!」
男「流石にこれはまずいかな?」
友「いや、素で気持ち悪い」
男「そっか…」
友「前みたいにとは言わないけど、少しくらい普通の高校生(笑)っぽくてもいいんじゃね」
男「普通ってなんだろうね」
友「それ俺に聞くぅ?!」
男「ごめん、聞く相手間違えたよ」
友「それはそれでショックだな」
23 = 18 :
友「んじゃ帰るか!」
男「うん」
友「うあぁぁぁぁ、一言一言が気持ち悪い」
男「あはは、少ししたら慣れるよ、きっと」
友「ぜってー慣れねぇ!これだけは無理だ」
男「でも…こんな風になっても、君は僕の隣を歩いてくれるんだね」
友「ま、付き合いなげーしな」
友「お前のことよく知ってるし!そんな事しなくても悪い奴じゃねーってことも!」
男「ありがとう」
友「おうよ!お前にならハジメテあげちゃってもいいぜ!もうないけど」
男「生徒会室の横だから静かにした方がいいよ」
友「余裕よゆ――ブヘッ」
会長「煩いぞ」
25 = 18 :
幼馴染「何かあったんですか?」
会長「例の二人だ」
幼馴染「……」
会長「どういう風の吹き回しかは知らんが、最近の狂犬は大人しい」
幼馴染「そうですね」
会長「お前は何も知らないのか?」
幼馴染「はい」
会長「ふむ、幼馴染だから何か掴んでいると思ったが、そうでもなかったか」
幼馴染「私達は『唯の』幼馴染ですから」
会長「なるほど、それはすまなかった」
幼馴染「先程の話の続きですが、この会計について……」
幼馴染(唯の…、か)
―私は本当にそれでいいのだろうか?
26 = 18 :
――
―
友「にしてもよー」
男「なに?」
友「さっきもチラッと見えたけどやっぱりラブラブなんだろーなー」
男「……」
友「お前としてはどうなのよ?そこらへん」
男「いや…あいつはあいつだから、僕が干渉するところじゃないよ」
友「生徒会長が交際!なんて話を聞きまくるからよー」
男「校内でも色んな人が話してるよね」
友「あいつは男子から人気あるし、会長サンは女子から人気だし」
友「幼馴染のお前としましては?どうなのかなーと思って」
男「どうもしないよ、特に」
男「ほんとうに、何も……」
友「……」
27 = 18 :
友「……ゲーセンよっていかね?」
男「あ、えっと…」
友「いいから来いって!たまには息抜き毒抜きも必要だろ!」
男「う、うん」
友「それと――お前が何考えるのかは知らんけど、俺でいいなら話せよ?」
男「ありがとう…」
友「ま、答えになるかはわからねーけどな!」
友「それじゃ行くべ!」
28 = 18 :
―
友「やべ、こんな時間」
男「ほんとだ」
友「早く帰らねーと寮閉められちまう」
男「寮長さん怖いからね」
友「んじゃまた明日な!」
男「うん、じゃーね」
男(ちょっと遅くなったな)
男(早く帰ろうっと)
男(ん、あれは幼馴染?)
男(一人?いや男と一緒?)
男(会長サンではないな?誰だ?)
幼馴染「結構です、やめて下さい」
「そんなつれねーこと言わないでさー、な?ちょっと遊ぼうって言ってるだけじゃん」
男(ナンパか…)
30 = 18 :
男「ねえ」
「あんだあ?」
幼馴染「!」
男「嫌がってるじゃん、離してあげなよ」
「うるせーよクソガキが、てめぇには関係ねーだろうがよ」
男「ナンパならその子じゃなくても他にも一杯いるでしょ?」
「俺はこいつがいーんだよ、散れよシッシッ、ほら姉ちゃん行こうぜ!」
幼馴染「やめて下さい!」
男「……」
「んだぁてめぇ…どけよ」
男「いやですって言ったら?」
「ぶっとばすぞコラァ…あ?」
男「どうぞ御自由に」
「んな死ねや」
―ガッ
31 = 18 :
男「殴りましたね」
「てめぇがどかねーからだろうが!オラぁ!」
男「先に殴ったのはあなたですよね」
「れがどうかしたかああああ」
男(こういう直線的な奴はっと)
「はっ?」
男「足元がお留守ですよ」
―パシュッ
「うおっ――――うぁぁぁ…膝っ!膝があぁぁぁ!」
男「あちゃ、膝から落ちちゃった」
男「ほら、帰るよ」
幼馴染「……なんで」
男「ん?」
会長「そこで何をしている!」
幼馴染「!」
33 = 18 :
「うぁぁぁぁ…うぁぁぁぁ……」
会長「これはどういうことだ?」
幼馴染「……」
男「僕が、やりました」
会長「やっと本性を現したか、この狂犬が!」
幼馴染「待ってください、これには」
会長「五月蠅い、被害者が居て加害者が居る、それ以上何があるんだ?」
男「すみません」
会長「救急車を呼べ、被害者を病院に運ぶぞ」
会長「それと、貴様」
男「…はい」
会長「この件は学校に報告させてもらう、楽しみにしておくんだな」
男「……」
34 :
俺の好きなタイプのやつやん
35 = 18 :
『下記の者を3日間の停学処分とする』
3年○組 ○○ ○○
事由 昨晩商店街にて乱闘騒ぎを起こし
通行人に全治1ヶ月の重傷を負わせた為
―――――――――――――――――――――――――
幼馴染(どうしよう……)
幼馴染(会長には伝えたはずなのに……)
幼馴染(なんでこんなことに……)
幼馴染(どうして……)
36 = 18 :
男(停学かー…久し振りだ)
男(前は1年前だったかな)
男(そういえば、前はどうして停学になったんだっけか?)
男(まぁいいや……学校行かなくてもいいし二度寝しよっと)
男(……)
男(…すぅ)
38 = 18 :
――
―
その日は雨が降っていた
いつも通りの場所に少し早く着いて彼女を待っている
付き合い始めてから二週間が経ったが、特に進展も無いままだった
男(普通の恋人ってどんな感じにしてるんだろうな)
そんなことを考えてみるが、これといったものはない
男(まぁ今はこのまんまでもいいかな)
男(ん、来たかな)
男「おーい」
そんな俺の声が聞こえたのか聞えなかったのか、彼女は俺とは反対方向へ歩き出す
男「あれ…?」
彼女の歩み寄った先に居たのは自分の知らない男、そして重なる二人の唇
血の気が引いていくのを感じると同時に、俺は走り出していた
39 :
男の覚醒が楽しみだ
41 = 18 :
そこから先の記憶は客観的なもので、彼女と手を繋いで歩き出した男を殴り倒し
顔の原型が無くなるほどに殴り続けていた
彼女に頬を叩かれて気付いた時、歩道に横たわっている男の顔は血塗れだった
女「最低……最低……」
大粒の涙を零しながら、それだけを呟く彼女の姿を見た時
遠い世界の住人とも思えるくらいの距離を感じた
―その日を境に、俺は壊れ始めた
毎日といっても過言ではない乱闘騒ぎ
校内では狂犬と罵られ、警察にも何度か世話になり
その積み重ねがまずかったのだろう、仕舞には1ヶ月の停学処分を言い渡されていた
42 = 18 :
友「よーっす!」
男「んだよ、またフケてきたのか」
友「いやー五月病ってやつだなこれ、面倒で面倒で体が動かねーよ」
男「んなこと言ってたら俺は常時五月病じゃねーか」
友「その通りだ」
男「うははははは」
停学処分と言われても自由気儘に、やりたい事だけをしていた
友「お前停学いつまでだっけ?」
男「さーな?学校が来いって言うまで行かなくていいんじゃね」
友「それもそうだな」
男「ま、面倒だし丁度いいわ」
幼馴染と同じくらい付き合いのあったこいつは俺の事が心配だったのか、本当に面倒だったのか
よく俺の所に時間を潰しに来ていた
43 = 18 :
友「あー、やべえ、そろそろあいつ来るんじゃね?」
男「居留守しようぜ」
友「それ面白いな」
―ピンポーン
友「ほら噂をすれば」
男「停学になってからほぼ毎日来るとか、あいつは暇人か!」
友「お前の事が心配なんだよ、ひゅー!お熱いね!」
男「やめろよ…俺とあいつはそんなんじゃねぇ」
友「どうだろうな?傍から見てたらそうとしか思えないけどな!」
男「うっせぇ」
友「まぁ、夫婦で仲良くやってくれよ」
「誰と誰が夫婦だって?」
友「そりゃこいつと、おま――え?」
幼馴染「へぇ、面白い事いうね」
44 = 18 :
男「おう、どこから入って来たんだよ」
幼馴染「玄関、鍵開けっ放しだったよ」
男「勝手に入って来たら不法侵入だぞ、っと」
幼馴染「いつもこんな下らない事話してるの?」
男「いや、今のはこいつが勝手に言ってただけだ」
幼馴染「口縫い付けちゃおうか、ね?」
友「いや、やめてください、ごめんなさいマジもう言いませんから」
幼馴染「よしよし!」
男「んで何しに来たんだよ」
幼馴染「停学になってる人の面倒みるのも委員会のお仕事なので!」
男「ああそういえば入ってたな、俺を停学処分にする為に存在してるところに」
幼馴染「これでも軽くなるように頑張ってるんだよ!相手方にも問題があるとか調べたりしてるし…」
友「捏造の間違いじ――おピゃっ!」
幼馴染「はい、そこ不審なこと言わないの、私はそんなことしないから」
46 = 18 :
幼馴染は基本的に不真面目な俺達二人の面倒を見ていたとも言える
少しだけ煩く感じる事もあったが、そんな心遣いが嬉しかった
――あの日までは
47 = 18 :
「お勤めご苦労さんっすー!」
男「苦しゅうない!」
「また今回は派手にやらかしたなー」
男「いつもこんなもんだろー」
友「ちーっす!」
男「おう、今日は早いんだな」
友「愛しのマイダーリンが来ると聞いちゃ俺も早起きするしかないだろ」
男「おまえなら来てくれると思ったぜ……」
友「ああっ!ダーリン!」
幼馴染「はーいそこ、朝から気持ち悪い事しないの」
男「なんだいたのか」
幼馴染「停学明けはまず職員室でしょ、ほらさっさと行ってくる」
男「へいへい……」
友「それじゃまたあとでな!」
49 = 18 :
男「ちーっす!!1」
先生「ちーっすじゃねえだろコラぁ!失礼しますだろーが!」
男「まぁまぁかたい事いいなさんなって」
先生「ったく、少しは反省したのか?」
男「いえ、まったく!」
先生「ったくよー、お前ももう少し大人になれよ」
男「朝っぱらから職員室でビール飲もうとしてる先生に言われたくないっすね」
先生「これは自宅に持って帰って飲むんだ」
男「非常階段で飲むなら呼んでくださいよ、俺も付き合いますから!」
先生「だーれがてめえなんか呼ぶか!」
男「つれねぇなあ」
先生「委員会の子もお前の事心配してたんだぞ、あんまり迷惑かけるなよ」
男「誰?」
先生「ほら、お前ん家の近くに住んでるとかいう……」
男(……幼馴染か)
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