元スレ恭介「さやプラス」さやか「う、うん」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
51 = 3 :
~恭介~
どうやらさやかは、照れているようだね。
思った通り自分がくすぐったい思いをするのには慣れていないみたい。
でも、さやかならすぐ反論して自分の優位性を保とうとすると思ったんだけど……
黙りこくるってことは、僕の攻撃が相当効いていると見ていいのかな。
人をはめようとして自分がはめられる気分はどうだいさやか?
二度とこんなイタズラできないぐらいに羞恥で顔を赤くして、部屋から逃げ出せばいいよ。
52 = 19 :
ハメるとか
53 = 21 :
さやさや
54 :
さやかわいい
55 = 3 :
恭介「さやか、どうしたんだいそんな顔を赤くして」
さやか「だって恭介が……」///
恭介「僕は思ったことを素直に言っただけだよ」
さやか「///」
恭介「ふふふ、照れるさやかはますます可愛いなぁ」
なんか自分で言ってて恥ずかしくなってきた。
でも、僕以上にさやかはもっと恥ずかしい想いをしているはずだ。
予想通り画面上には目をグルグル回しながら、思考をするのを辞めたロボットのごとくフラフラと身体を揺らすさやかが映っていた。
作戦成功。
ちょっと効き過ぎのような気もするけど、これぐらいやっても罰は当たらないだろう。
56 = 3 :
~さやか~
私を可愛いなどと言う者が、中学に上がってからいただろうか?
いや、身に覚えがない。
たとえ仮にいるするならそれは親戚か、路傍に極稀に現れるという痴漢ぐらいのものだろう。
我ながら嘆かわしい。
ととと、動揺のあまり思考口調が変になってしまったけれど、これはどういう状況なの?
恭介ったら私のことベタ褒めじゃないの。
ここまで来るとさすがに気持ちが悪いよ。
でも、でも、もしかしたら本当に私のこと好きだったのかもしれないし…
よくあるよね、幼なじみの関係で、相手のことを想っててもなかなか言えないってこと。
……あ、私がそうか。
私がそれに当てはまるみたいに、恭介が同じだとしても、不思議じゃないんじゃないの?
都合よく考えすぎなのかな?
57 = 36 :
ノリノリやないかい
58 = 37 :
お前ら顔同じやないか
59 :
何でさやかが嫌われてるんだろうね
さやかかわいいよさやか
60 = 21 :
さやかわいい
61 :
さやかちゃん!
62 = 50 :
さかなちゃん!
63 = 3 :
そういえば、好きな人を聞いたとき、恭介は慌ててたっけ。
『いません、絶対にいません…』なんていう変な敬語まで使って……
その焦りは言葉の裏返しととることだってできるんじゃ……
ゲームとはいえ私の好きな人を気にしてくれてたわけだし。
やっぱり恭介は私のことを……?
64 = 21 :
さやさや
65 = 3 :
~恭介~
この様子じゃさやかもそろそろ懲りて、ゲームから興冷めするに違いない。
ここはさやかが白旗を上げるのを待ってみようか。
さやか「恭介……」
伏し目がちに、こちらを見つめるさやか。
何か言い辛いことを言おうとしている様子だ。
早速降参か。
66 = 50 :
さーやさーやさや
67 = 21 :
さやさや?
68 = 3 :
さやか「わ、わたしは……」
さやか「私は恭介のことが……」
その瞬間動悸の振幅が自分で聞こえるぐらい大きく振れていた。
さやかの切なそうな表情や、震える声に心が乱されて。
僕はその後に続く言葉を無言で待ち続けたけど、さやかはなかなか口を開かない。
これは降参するとおもいきや、さやかが僕を陥れるための作戦なんだろうか。
それとも……
僕は改めて第2の可能性について思案しなければいけないのか。
……さやかが、僕のことを?
画面に釘付けになって息をするのを忘れた。
69 :
さやさや
70 = 36 :
さや…さや…
71 = 3 :
~さやか~
恭介のことが好き。
私はどうやって、恭介に想いを伝えようかって、いくつも何通りも頭の中で考えてた。
どうやったら告白がうまくいくか、どうやったら気持ちがうまく伝えられるのかって。
そんな勇気がないくせに、妄想だけが膨らんで何もできなかった。
だから、この機会を逃したらチャンスはなくなっちゃうんだろうなって気もする。
だって恭介の言葉のせいで、私は今ものすごく舞い上がってる。
あいつが本気かどうかは知らないけど、私は恭介のことだけが頭がいっぱいで……
こんなに自分の想いを伝えたいって思ったのは初めてだよ。
想いを伝えたいという気持ちが、恥ずかしいって気持ちを追い越したんだから。
72 :
さやさやしてきたな
73 = 3 :
でも悔しいことに、ここでいくら私が恭介に想いを伝えたところで、
本物の私が言ったことにはならない。
結局恭介には伝わらないんだ。
いっそのこと、全てネタバレして玉砕してみようか。
でもそんなことしたら、恭介は私の告白よりも、そっちに気が囚われてうまく伝えられる自信がないよ。
恭介「僕のことが……?」
さやか「……」
さやか「……なんでもないよ」
なんでもなくなんてない。
恭介のことが好き……
74 = 21 :
さやさや……
75 = 50 :
さやっさやっ
76 = 3 :
~さやか~
今から恭介に電話をかけてみようか。
ゲーム楽しんでる?なんて白々しく声をかけて、みるのもいいかも。
ここまで見てるかぎり、恭介も少しは楽しんでくれてるみたいだし、会話だって弾むかもしれない。
うまく行けば、私の気持ちだって……
何より私の顔だけが恭介から一方的に見られているって言うのが恥ずかしい。
早くこの不毛な状況から逃げ出して、楽になりたい。
ポケットの携帯に手をかけたところで、それを抑制した。
……しまった、恭介がゲームをしてる時に電話なんかしたら、バレちゃうじゃん。
危ないところだった。
77 = 3 :
恭介「もう一つ聞いてもいいかい?」
さやか「な、何かな?」
恭介「さやかには好きな子がいるみたいだけど、どうしてその子のことが好きになったの?」
さやか「それは……」
ど、どうしよう。
誤魔化すこともできるけど……
でも恭介がこの質問をするってことは、恭介が私の好きな人に興味があるってことだよね?
それってつまり……
79 = 59 :
ほほほ
80 = 3 :
私は恭介に想いを伝えたいという誘惑に勝てなかった。
恭介も私のことを好きだって思うと嬉しくて、胸の奥が熱くなってたまらなかった。
私は私が好きな人の話をした。
人を惹きつける、感動させる力を持った才能に魅力を感じたこと。
幼い頃から自分と一緒にいてくれたこと。
思いやりがあって、いつも他人を気遣ってくれる優しさ。
恭介の名前は出さなかったけれど、恭介にはそれが誰のことかわかったはずだ。
私の言葉が止まった時には、このゲームの終わりを覚悟した。
81 = 18 :
俺というものがありながら……
82 = 36 :
むむむ
83 = 3 :
話してる途中、私はなんて馬鹿なんだろうと思った。
恭介が私のことを好きだという可能性があるだけで、勘違いだってことも十分ありえる。
一方的な暴露話をしている気がしてならなかった。
恥ずかしくて涙が出そうになったのに……
だけど、不思議なことに私の言葉はとまらなかった。
語彙も貧相で日本語としても未熟な青臭いばかりの言葉が瀑布のように流れていく。
自分でも驚いた。
これだけたくさんの言葉が自分の口から出ていくことに。
私が普段意識していなかったようなことさえ漏れていく。
ちょっぴり感動した。
私がこんなに恭介のことを好きだったことに。
そして素直な気持ちで言葉に出せたことが何より嬉しかった。
自分が大好きなものの話を、一番伝えたい人に話せたことが嬉しかった。
84 :
恋っていいねぇ……
85 :
>>84
外に出な。刺激的な世界が待ってるぜきっと。
86 :
このさやかは可愛い
恭介しね
87 :
こんな機械があれば俺も....
88 = 3 :
~恭介~
さやか……
なんでそんな話を僕にするんだよ?
ゲームキャラクターを演じなきゃいけない君が、僕しか知らない思い出を知ってたら、おかしいじゃないか。
君は僕を陥れることを考えていたんじゃないのかい?
僕を笑いものにするために、こんなことを仕組んだんじゃなかったのか?
『このゲームは私と恭介が仲良くなることを目的として作られてるの』
ごめん、疑ってしまって。
最初から君の言葉を信じていたら、もう少し長くゲームを楽しめていたのにね。
いくらイタズラ好きな君でも、そんな悪趣味なことをするはずがなかったのに……
89 = 21 :
かみかみ
90 = 59 :
さやさや
91 = 85 :
かやかや
92 = 78 :
どうした少年
93 = 3 :
~仁美~
じょ、浄化されそうですわ。
早くどちらでもいいからさっさと終わらせてしまってくださいな。
もう出番とかいいんで、ホント早く…早く。
94 = 36 :
ひとひと…
95 = 78 :
>>1
頑張れ超頑張れ
96 :
普段明るいのに豆腐メンタルなさやか守りた過ぎワロタ
97 = 3 :
~恭介~
僕はさやプラスの電源を切って、部屋を出た。
さやかにはどんな言葉をかけていいか、どうやって謝ればいいのかわからなかった。
今もさやかはカメラの前で僕の言葉を待っているのだろうか?
あるいは、僕が電源を落としたことに気づいて、宿題を始めているのかもしれない。
僕はさやかに何を謝ればいいのだろうか?
初めからさやか本人が出演していることに気づいてたのに、黙ってたことだろうか。
さやかの気持ちに気づかず、僕が変なことを言ってしまったことだろうか。
さやかの言葉が信じれず、最後の最後まで疑ってしまったことだろうか……
それとも……
98 :
くるか
99 = 18 :
俺「ああもう!もう!」
100 = 3 :
防音室につくとバイオリンケースを手にとった。
ケースの端に、幾粒かの雫が滴る。
中から靭やかな光を放つバイオリンを取り出して、じっと見つめた。
今一番、演奏を聞かせたい人の顔が浮かんだ。
ごめんね、さやか。
いきなりゲームのスイッチを切ってしまって。
君は恥ずかしいのを我慢して、最後まで僕のことを好きだと言ってくれたのに…
だけど僕はあれ以上、君とお喋りすることはできなかったんだ。
みんなの評価 : ☆
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