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    元スレ恒一「あの世へ繋がる電話?」

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    101 :

    まさかのシリアスか

    102 = 1 :

    恒一「こっちが聞きたいよ……怜子さんはそっちに行ってないの?」

    小椋『怜子さん?』

    「三神先生のこと」

    小椋『……誰よそれ?』

    恒一「え?」

    小椋『三神先生なんて人学校にいたっけ……? もしかしてその人が今年の死者だったの?』

    恒一「う、うん……そうなんだけど、本当に覚えてない?」

    小椋『うーん……やっぱり覚えてないなあ』

    恒一「そう……」

    「どういうことなの?」

    恒一「さあ、僕にもちょっと……」

    103 = 1 :

    恒一「うーん……」

    「死者だった人は別、ってことなのかな」

    勅使河原「俺らはもうその人のことは覚えてないし、なんとも言えねーな」

    望月「そうだね……」

    小椋『とにかく、こっちにいる中には死者はいないってこと?』

    恒一「……うん、そうだね」

    小椋『そっか……わかった、それだけわかれば満足よ』

    104 = 1 :

    小椋『それじゃそろそろ時間だから、次の人に代わるね』

    恒一「うん、それじゃまたね小椋さん」

    小椋『ええ、また……まあ次が何時になるかわかんないけどね』

    恒一「あはは、そうだね……」

    小椋『見崎さんもまたね』

    「うん、またね」

    勅使河原「おい俺らには何かねーのかよ?」

    小椋『高校入ったら部活ぐらいしなさいよ、帰宅部のエース』

    勅使河原「おい! なんだそりゃ!」

    小椋『あはは! じゃーねっ』

    106 = 1 :

    『次の人誰ー?』

    『ついに私の番ね!! 早く貸しなさい!』

    『ちょっちょっと! つかみ取らないでよ!』

    恒一「うーん……怜子さんはいないのか」

    「……話したかった?」

    恒一「少し、ね……ほんの少しだけ」

    『もしもしっ!!』

    勅使河原「うおっ……ってこの声は!!」

    『うげっ、勅使河原……ねえ恒一くんはいる?』

    恒一「この声……赤沢さん?」

    107 :

    こっくりさんの時と同じ感覚がする

    108 = 37 :

    またシリアス展開は勘弁・・・

    109 = 15 :

    実はまだ玲子さんは生きていて恒一に復讐しにくるとか

    110 = 1 :

    赤沢『いたーっ! ……ごほん、久しぶりね恒一くん』

    恒一「うん、久しぶり赤沢さん」

    赤沢『ずっとあなたと話したかったわ』

    恒一「そ、そうなの?」

    赤沢『うん、こっちに来てからずっとね』

    恒一「そうなんだ……」

    「……」

    勅使河原「おい赤沢! 俺は!?」

    赤沢『ゆかりー! これって勅使河原だけミュートとかにできない?』

    勅使河原「おいっ!!!!」

    111 = 1 :

    赤沢『冗談よ、勅使河原達も久しぶり。元気だった?』

    勅使河原「冗談きついぜマジで……」

    望月「あはは、変わってないね赤沢さん」

    赤沢『そりゃあね、私は私だもの……そうだ、それよりも見崎さん』

    「……私?」

    赤沢『ええ、先に済ませておかないとね……合宿の時はごめんなさい』

    「……ああ」

    赤沢『あなたは死者じゃなかったらしいわね』

    「うん、私は死者じゃない」

    112 = 1 :

    赤沢『やっぱり……はあ、死者も見抜けずに対策係だなんて、とんだお笑いものね』

    望月「まあ元から余り対策できてなかった気も……」

    勅使河原「おい望月、それ禁句禁句」

    赤沢『…………まあいいわ、恒一くんもごめんね』

    恒一「僕も気にしてないよ、それより僕もごめん」

    赤沢『……ごめん? 何のことかしら?』

    恒一「思い出したよ、赤沢さんが最後に言ったこと」

    赤沢『最後……?』

    113 = 1 :

    恒一「もしかして覚えてない?」

    赤沢『ごめんなさい、私も死ぬ直前の記憶があいまいで……』

    恒一「えっとほら、河川敷で僕が缶をぶつけられた話」

    赤沢『缶……? ……あっ!』

    恒一「思い出した?」

    赤沢『え、ええ……私たちが初めて会った時のことでしょ?』

    恒一「そうそう」

    「? どういうこと、榊原くん。缶がどうとかって」

    恒一「話すとちょっと長いからな……また後で話すよ」

    114 = 1 :

    赤沢『あ……あーあー、ちょっとずつ思い出してきたわ』

    恒一「ホントに?」

    赤沢『ええ……恒一くん、ああいう時は嘘でも覚えてるって言うものよ』

    恒一「あはは、ごめん……」

    赤沢『まったく……まあそういうところでも、私は完敗だったってわけか』ボソッ

    恒一「完敗?」

    赤沢『こっちの話よ、気にしないで』

    115 = 1 :

    赤沢『……え? なに? もう終わり?』

    恒一「あっ……もう時間か、早いね」

    勅使河原「だな、話しこんでると結構時間が経つのって早いもんだなあ」

    望月「だね……と言うかもうそろそろ下校時刻じゃない?」

    『お願いゆかり! もうちょっとだけ! あと五分だけ!』

    恒一「ああ、確かにもう夕方だね」

    「そろそろ帰った方がいいんじゃないかしら?」

    恒一「そうだなあ……」

    『お願いゆかりー!! 一生のお願いだから!!』

    116 = 1 :

    赤沢『……ごめんなさい恒一くん、もう時間だわ』

    恒一「そうみたいだね……それでさ、こっちも悪いんだけど」

    赤沢『? なにかしら?』

    恒一「僕らもそろそろ帰らなきゃだから、次の人で終わりでいいかな?」

    赤沢『ああ……わかったわ、皆に伝えておく』

    恒一「ありがとう、じゃあさようなら赤沢さん」

    赤沢『ええさようなら……またね、恒一くん』

    恒一「うん、またね」

    117 = 101 :

    >一生のお願い
    死んでる

    118 = 1 :

    『次の人で最後よー』

    『ええーっ!!!!?』

    勅使河原「……赤沢のやつ、俺らには挨拶無しだったぞ」

    望月「ドンマイ、勅使河原くん」ポン

    勅使河原「肩に手ぇ置くな!!」

    『あっぶなー……最後私じゃん!』

    『あら、あなただったの。はい受話器』

    「……最後は誰だろうね?」

    恒一「うーん、まだ話してない人だと……誰だろう?」

    119 = 1 :

    『もっしもーし!』

    勅使河原「この声は……って誰だよ? 望月知ってる?」

    望月「いや僕は……榊原くんは?」

    恒一「いや、これは僕も知らない人の声だよ」

    『ん? もしもーし? 聞こえてるー?』

    「……え?」

    恒一「どうしたの見崎?」

    『あっ、今の声もしかして鳴!?』

    「っ……! み、未咲!?」

    恒一「未咲?」

    120 = 1 :

    未咲『久しぶりだね鳴! 声聞きたかったよ!』

    「……ホントに未咲なの?」

    未咲『うん! ホントに私だよ、鳴』

    「未咲……」


    勅使河原「なあ、どういうこと? 見崎がミサキミサキって言ってるけど」

    望月「わかんないよ……」

    恒一「……ああそっか、なるほど」

    勅使河原「おっ、サカキは何か知ってんの?」

    121 = 66 :

    未咲ちゃんも居るのかよかった

    122 = 1 :

    恒一「見崎のいとこだよ、藤岡未咲って言う子」

    勅使河原「フジオカミサキ?」

    恒一「うん、彼女も災厄の犠牲者だったんだ」

    望月「あれ、ちょっと待って……でも今いとこって言わなかった?」

    恒一「あー……それは……」


    未咲『鳴元気だった?』

    「うん、私は元気。未咲は……言わなくてもって感じね」

    未咲『うん! 私も元気だよ!』

    「……まさか未咲とまた話せるだなんて思ってなかった」

    未咲『私もだよー! 相変わらず鳴の声は綺麗だね!』

    123 :

    すばらしいSSだ
    ちょっとだけ心が救われた

    124 = 35 :

    アニメ見終わって鬱っぽくなってる人に読ませてやりたいSS

    125 = 1 :

    恒一「その話はいずれするよ、ちょっとややこしいからさ……」

    勅使河原「ふーん……まあいいけどな」

    望月「それより、あっちは随分楽しそうだよ」


    未咲『ごめんね鳴、約束守れなくなっちゃって』

    「ううん……いいよ、そんなの。気にしてない」

    未咲『でもー……あーあ、鳴と一緒にまた観覧車乗りたかったなー』

    「私も」

    未咲『全く、ホント病気のばかやろーだよね! あれ? 災厄だっけ?』

    「それは……」

    126 = 1 :

    未咲『こっちにいる人に色々聞いたよ? 鳴大変だったらしいね』

    「ううん、それほどでもなかったわ」

    未咲『でもいない者にするなんて理不尽じゃない! 私に少しぐらい相談してくれればよかったのにー!』

    「それは……ごめんね、家族には話しちゃいけない決まりだったから」

    未咲『ぶー……まあいいけど。鳴だから許す』

    「ふふっ……ありがと、未咲」

    未咲『……えへへっ、どーいたしまして!』



    勅使河原「俺、見崎のあんな笑顔初めてみるぞ」

    恒一「僕もだよ……」

    127 = 1 :

    未咲『そーだ! それで例の彼氏さんって今いるの!?』

    「……は?」

    未咲『鳴ったらずるいよ! 私を差し置いて先に大人の階段を……』

    「ちょっちょっと待って未咲、彼氏って誰のこと?」

    未咲『えー? しらばっくれてもだめ! こっちの人が教えてくれたんだから! 確か榊原くんだっけ?』

    「!?」

    未咲『もしもーし! そっちに榊原くんって人いるー!?』



    恒一「あれ? 僕呼ばれた?」

    勅使河原「みたいだな……行って来いよ」

    恒一「いいのかなあ邪魔して……」

    望月「呼ばれてるんだから気にしなくていいと思うよ」

    128 = 1 :

    恒一「えっと……僕が榊原恒一だけど」

    未咲『おー! 君が鳴の彼氏?』

    恒一「えっ?」

    「ちょっと未咲! 榊原くんはそんなんじゃ……!」

    未咲『あはは、鳴ったら照れてる! ねえねえ榊原くん!』

    恒一「あ……な、なに?」

    未咲『鳴のどこに惚れたの?』

    恒一「惚れっ!?」

    「未咲っ!!」

    129 = 44 :

    未咲良いキャラや

    130 = 1 :

    未咲『わかるよー、鳴って可愛いもんね?』

    恒一「は、はあ……」

    未咲『鳴って結構ゴスロリとかフリルたくさんのワンピースとか似合うんだよ? そういうの着たときはホントお人形さんみたい!』

    恒一「ご、ゴスロリ……」ゴクリ

    未咲『おっ、興味ある? 興味ある? 残念だなー、写真が見せれたらよかったんだけど』

    「……未咲、いい加減にして。榊原くんに迷惑」

    未咲『ありゃ……あはは、鳴に怒られちゃった。ごめんね榊原くん』

    恒一「い、いや僕は別に……」

    131 = 1 :

    未咲『ん……あーもう時間かあ』

    「もう?」

    未咲『うん、もう終わりだって。もっと鳴とお喋りしたかったなー』

    「……うん、私ももっと未咲と話したかった」

    未咲『うん……ねえ、榊原くん』

    恒一「……ぼく?」

    未咲『鳴のことよろしくね? この子意外と危なっかしいから』

    「!?」

    恒一「ああ……そうだね、確かに」

    「榊原くんまでっ!?」

    132 = 28 :

    「大丈夫」キリッした後すぐにガラスで怪我しそうになったりロッカー倒してテッシー殺そうとしたり全然大丈夫だよな

    133 = 1 :

    未咲『あはははは! それじゃーね鳴、榊原くん!』

    「もう……じゃあね、未咲。話せてよかった」

    恒一「僕も藤岡さんと話せてよかったよ」

    未咲『うん、私も二人と話せてよかった……バイバイ!』

    「バイバイ、未咲」

    134 :

    すごくいい

    135 = 1 :

    『――はーい終わりましたー!』

    『それじゃあ受話器戻しておいてくださいね』

    『待って! その前に恒一くんともう一言だけ――』

    『駄目ですよ、あちらに迷惑になりますから』

    『お願いゆかり! 後生だから――』


    ――ブツッ

    ツー…ツー…ツー…

    136 = 123 :

    ゆかりと風見は天国でラブラブしてるの?

    137 = 1 :

    恒一「……」

    「……」

    勅使河原「……」

    望月「……」

    恒一「……よかったね」

    勅使河原「……だな、まさかまた赤沢達と話せるなんて思ってなかったぜ」

    恒一「ホント、皆と話せてよかったよ」

    「私も……未咲とまた話せて嬉しかった」

    138 = 1 :

    望月「それにしてもまさか本当だったなんてね、この都市伝説」

    勅使河原「だなー……オカルトは災厄以外信じない主義だったけど、こりゃ改める必要があるな」

    恒一「みたいだね」

    「うん……」

    勅使河原「……よし! それじゃそろそろ帰るか!」

    望月「もう外も暗いしね」

    恒一「そうだね……行こう、見崎」

    「うん」

    139 = 35 :

    怜子さんの件が気になるがそこはスルーしていい部分かな?

    140 :

    ワシも気になるでよ

    141 = 46 :

    伏線と信じてる
    後でちゃんと拾ってくれるさ…

    142 = 1 :

    勅使河原「そうだ、帰りどっか寄っていかね? 小腹すいちまってさー」

    望月「またあ?」

    恒一「僕もちょっと空いたかな……夕飯前に少しだけならいいと思うけど」

    望月「榊原くんまで……」

    恒一「見崎はどう思う?」

    「たまにはいいんじゃないかしら」

    勅使河原「よし、じゃあ決まりだな! じゃあ久しぶりにイノヤでも――――」

    「――――?」

    「――。――――」

    「――」






    143 = 1 :






    ――リリリリ

    ピリリリリリリ

    ピリリリリリリ

    ピリリリリリリ

    ピリリリリリリ

    ピリリリリリリ

    144 = 1 :

    ピリリリリリ

    ピリリリリリ

    ピリリリリリ――ピッ

    『……』

    『……』

    『……この度はあの世へ繋がる電話のご利用、ありがとうございました』

    145 = 140 :

    お?

    146 = 1 :

    『死者との通話はお楽しみになられたでしょうか?』

    『もう二度と話せない筈の人との会話、楽しんで頂けたのなら幸いです』

    『……では』

    『本日、お客様がご利用になられた時間は××時間××分××秒になります』

    『ご利用時間から換算致しました通話料金は後日、係の者が請求に参りますのでそのように』

    『では、またのご利用をお待ちしております』

    147 = 1 :

    『……』

    『……』

    『……』

    『……まあ』

    『――次があれば、の話ですが』

    ――ブツッ

    ツー…ツー…ツー…





    終わり

    148 = 140 :

    ちょっと嫌な予感がするんだが

    150 :

    おつかれさん!面白かった


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