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元スレP「あずささん! アイドル幼稚園ですよ、幼稚園!」
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たかね「はぎわらゆきほ。おちゃばかりのんでいると、またきのうのように……」
ゆきほ「えぇ!? し、しじょうさん……なんでしってるんですかぁ~……」 かぁああ
たかね「ふふふ。わたくしは、なんでもしっているのです」
このふわふわの綺麗な銀髪を持つ女の子は、年中さん『961組』の四条貴音ちゃんです。
前髪がまっすぐでとってもかわいらしいですね~。
ミステリアスな雰囲気を感じるちょっと不思議ちゃんですけど……
みんなを思いやって行動できる、とても心優しい子なんですよ。
あみ「わ~!」 たたた
まみ「まって~」 たたた
あずさ「亜美ちゃん、真美ちゃん。走って列の外に飛び出しちゃダメよ~……」
たかね「わたくしにおまかせください……」 すすっ
たかね「ふたみあみ、ふたみまみ。あんまり、せんせいをこまらせてはだめですよ」
あみ「う、おひめちん……」
まみ「ごめんなさーい……」
たかね「わかればいいのです。さあ、いっしょにおててをつなぎましょう」
あみ・まみ「は~い」 ぎゅっ
いおり「たかねのいうことには、みょーにすなおよね……」
あずさ「ふふ。貴音ちゃん、すっかりお姉さんね~」
ゆきほ「し、しじょうさん……かっこいいですぅ……」 ぽー
~ 公園であそぼう編 ~
あみ「あ! よつばのくろーばーみっけ!」
まみ「あーいいなぁ~! まみもさがすー!」 もぞもぞ
たかね「いいですか、はぎわらゆきほ。これをこうしてですね……」 すっすっ
ゆきほ「わぁ、かんむりですぅ! ……しじょうさん、すごいなぁ……」 ぽー
たかね「ふふふ……これはあなたにさしあげましょう」
ゆきほ「!」 きゅん
あずさ「うふふ。みんな楽しそうに遊んでいるわね~……」
いおり「ねえねえ、あずさ。ききたいことがあるんだけど」
あずさ「あら、伊織ちゃん。なにかしら?」
いおり「あずさは、ぷろでゅーさーのことすきなんでしょ?」
あずさ「!? え、ええそうよ~。みんなと一緒で、先生もプロデューサーさんのことだいす――
いおり「じゃなくて、およめさんになりたいんでしょ?」
あずさ「……な、なんのことかしら~」 かぁああ
幼稚園生の子にこんなことを聞かれて顔を赤くしている保育士さん、今までいたでしょうか~……。
もっとこう、上手にごまかして……でも伊織ちゃんなんだか真剣な目だし……
そ、そもそもなんで伊織ちゃんは、急にこんなこと言い出したのかしら?
いおり「だって、さっきことりがいってたもん!」
小鳥「呼んだかしら?」 ひょこ
あずさ「あら音無さん。ふふ、どこから出てきたんですか~ちょっとお話があるんですけど~」
小鳥「あずさ先生ったら、最初からいたじゃないですか。やよいちゃんと手をつないでいたのはあたしですよ」
あずさ「そ、そうだったんですか……年長さんは?」
小鳥「みんなプールに参加してますからね~。今日くらいはのんびりしたいですぴよ」
この緑かかった黒髪ショートヘアの女性は、年長組『九六一組』の担任である音無小鳥さんです。
私、音無さんに自分の思いを話したことはなかったんですけど……どうして知っているのかしら~。
優しくてとっても素敵な先生ですけど、謎が多い方ですね……。
小鳥「伊織ちゃん、あたしのこと噂してたかしら?」
いおり「ねえことり。あずさって、ぷろでゅーさーのことすきなんでしょ?」
小鳥「ええ、そうよ」 にこ
あずさ「ちょ、ちょっと音無さん?」
あずさ「音無さん、子どもたちにそんなこと吹き込まないでください! もう……」 ぼそぼそ
小鳥「え? なんですかあずさ先生? ふんふん、その通りですって?」
いおり「やっぱりね! そーだとおもった!」
あずさ「…………」 じー
小鳥「そ、そんな目で見られると……どきどきしちゃいますよ……」 どきどき
あずさ「……はぁ」
私ったら、本当にらしくないですね~……。
いつもは声を荒げたり、ため息をついたりなんてしないんですけど……はぁ。
もう、音無さんったら……!
小鳥「伊織ちゃんだって、なんとなくそう思っていたわよね~?」
いおり「まーね! あずさ、ぷろでゅーさーのまえだとぜんぜんちがうんだもん」
あずさ「そうかしら~……」
小鳥「それにプロデューサーさんだって、あずさ先生のことをこんな風に言ってましたよ?」
P『あ、ああ、あずさ先生ですか? ええ、す素敵な先生ですね!』
P『み、みんなが甘えられるお姉さん的存在かなーって思いますね!』
P『え、そういうことじゃない? 好きかって? 愛してるかって?』
P『そそそういう目で見たことはないですよぅ~ははは! やだなあ音無さんってばばば』
小鳥「この動揺っぷり、完全に脈ありじゃないですか! よっ!」
いおり「ひゅーひゅー!」 ※吹けていません
あずさ「…………もう、恥ずかしいわ」 かぁああ
あずさ「ごほん……ぷ、プロデューサーさんが、私のことをどう思ってるかはともかく!」
あずさ「私そんなに、わかりやすかったでしょうか……」 ずーん
小鳥「そりゃもう!」
いおり「ばればれよねー」
あずさ「……でも……」 ぼそぼそ
いおり「え?」
あずさ「……私なんかじゃ……きっと……彼に釣り合わないわ……」 ぼそぼそ
いおり「あずさ、なんていったのー?」
小鳥「(……あずさ先生)」
あずさ「……ふふ、なんでもないで~す。伊織ちゃん、みんなには内緒よ?」
あずさ「先生と伊織ちゃんだけの……秘密。ね?」 なでなで
いおり「えへへ……ひ、ひみつならしょーがないわね!」
小鳥「……あずさ先生? さっきのは……」
あずさ「…………」
小鳥「……いえ、なんでもないです。でも……」
小鳥「あたし、応援してますからね! 頑張ってください!」 ぐっ
あずさ「音無さん……ありがとうございます。ふふ、私なりに頑張ってみますね」
てくてく
小鳥「(帰り道……)」
小鳥「(遊びつかれて眠ってしまったやよいちゃんをおんぶして、あたしは歩いています)」
小鳥「(あたしがどういう気持ちで、あの人に……あずさ先生の印象を聞いたか)」
小鳥「(それは……あたしにしかわかりません)」
あずさ「貴音ちゃん、雪歩ちゃん。それなぁに?」 てくてく
ゆきほ「ひ、ひみつですぅ!」 さっ
小鳥「(あずさ先生……本当に、頑張ってくださいね)」
~ 体を拭いてあげよう編 ~
ひびき「にぃに、ふいてー」
P「まったく、響はしょうがないなぁ~」 ごしごし
楽しかったプールの時間も、もう終わりに近づいてきた。
子どもたちはそれぞれ濡れた体をごしごしと懸命に拭いているが……
中にはこのように、人にやってもらわないとだめな子もいる。家庭での教育方針の違いだな。
ひびき「んふふ…………ひゃん!」 ぴく
P「おっとすまん、くすぐったかったか?」
ひびき「…………」 かぁああ
ひびき「……も、もぅ………」
P「どうした、急に黙っちゃって」
ひびき「……う、う~……へ」
P「へ?」
ひびき「……にぃに……へんたぃ……」 もじもじ
P「(響もませてんなー。こんな言葉、誰に教えてもらったんだろう)」
黒井「ハーハッハッハ! おやぁ~? そこにいるのは765組の弱小プロデューサーではないか!」 てくてく
黒井「響ちゃん、体を拭いてもらっていたのか? だが前も言ったが、この男は変態だから気を許してはダメだぞ」
ひびき「へ、へんたい!」
P「(どうやら犯人が自らやってきたようだ)」
P「黒井先生、こんにちは。俺は変態じゃないですよ……」
黒井「何を言うか! あれほどのいやらしい目つきを、私はこれまで見たことがない!」
P「やめてください、子どもたちが真似するでしょ!」
ひびき「……へ、へんたい、でも……べつにぃ……」 ぼそぼそ
P「遅かったですね、もうプールも終わりかけですよ。美希の様子はどうですか?」
黒井「ハンッ! 貴様に教えてやるほど、私は甘くはないぞ! 天使のような寝顔であった!」
P「それはよかった……でも、だから遅れたんですね。それじゃここはあとよろしくお願いします」
黒井「君に言われなくても重々わかっている! ほらみんな、まだ体を拭き終わっていない子はだれかな~?」
P「(こっちのほうがよっぽど変態に見えるなぁ)」
P「さて、俺はこのあとどうしよう……美希のところにでも行ってやるか」 てくてく
“プールの監視係を途中で交代する”という黒井先生との男の約束を果たした俺は、
美希が寝ているであろう『961組』の教室へと向かった。
~ 汗だくみきみき編 ~
みき「…………うかつだったの」
P「え?」
みき「ずっとねてたの! みきも、ぷーるではにーとあそびたかったの!」 じたばた
P「ははは……そんなに暴れると、また汗かくぞ」
みき「むー……」 だらー
この金髪の女の子は、『961組』の星井美希ちゃんだ。
大好きなことには一生懸命になれる子だが、夏場は暑さのためかこうしてだらだらしていることが多い。
プールの時間になっても一向に起きないため、ずっと教室で寝かせておいたのである。
みき「むにゃむにゃ……」 だらー
P「(……ほっぺをつついてやろう)」 つん
みき「んむー」 ぷるん
P「(かわいい)」
保育園実習でプール後の園児の体拭いたなあ
いい思い出です(遠い目)
いい思い出です(遠い目)
みき「みきてきには、もっとやさしくぬがしてほしいっておもうな……」
P「10年早いわ」 ぺし
まあ、俺もちゃんとした年齢の女性の服を脱がしたことなんてないんだけどな。
そんなところまで、俺は園児たちと同じくピュア&チェリーボーイなのである。
う、うぅ……。
みき「はにー、ないてるの?」
P「な、泣いてなんかないやい! ぐすっ」
みき「やっぱりないてるのー! えへへ、みきがいいこいいこしてあげるね!」 なでなで
P「……美希は本当に良い子だなぁ。まるで天使のようだよ」
着ているものはぱんつだけ、あとはすっぽんぽんの美希によしよしされて慰められている俺の姿は……
なにも知らない人の目にはどう映るんだろう。あまり考えたくはないな……。
おっと間違えた>>188の前にこれだ
みき「あふぅ……」
P「また寝るのか……おーい、一回起きろ。汗ふくぞ」
みき「はーい、なの……」
P「返事ばっかりよくて……ほら、立ち上がって着てるものを脱ぐんだ」
みき「はにーがぬがせてー……」 ぐでー
P「しかたないな……あーらよっと!」 ずぼん
みき「ぷふぉっ!」 すっぽんぽん
みき「あふぅ……」
P「また寝るのか……おーい、一回起きろ。汗ふくぞ」
みき「はーい、なの……」
P「返事ばっかりよくて……ほら、立ち上がって着てるものを脱ぐんだ」
みき「はにーがぬがせてー……」 ぐでー
P「しかたないな……あーらよっと!」 ずぼん
みき「ぷふぉっ!」 すっぽんぽん
P「ほら、腕ぴーんってあげて。ほっといたらあせもになるからな」 ごしごし
みき「んー」 ぴーん
P「……よし、こんなもんか。ちゃんと服着ろよー」
みき「……かぜがきもちーのー……」 ぐでー
P「そんなかっこで寝たら風邪ひくぞ……それに、夜眠れなくなる」
みき「よる! ……きょうはなにか、あったよーなきがするの?」
P「まさか忘れてたのか……。今日は、お泊り保育だよ」
みき「それなのー! はにーといっしょにおとまりなの! あは!」
~ お泊り保育編 ~
はるか「ぷろでゅーさーさぁん……おとまりですよぉ、おとまり……」
P「春香、無理しないで寝てていいぞ」
はるか「だいじょぅぶですぅ……ふわぁ……」
ちはや「…………」 こっくり こっくり
春香と千早の意識が夢の世界へと旅立とうとしている……まあプールの日にお泊り保育だもんな。
こんな時間から眠くなってもしかたない、寝かせといてやろう。
ええっと、プールに入ったにも関わらずまだ眠くないのは……
まこと「ぷろでゅーさー! きゃんぷふぁいやーみにいきましょー!」 ぴょんぴょん
ひびき「じ、じぶんも……えと、いっしょ!」 ぴょん
P「(この子たちなんでこんなに元気なんだろう)」
P「本日行われるお泊り保育は、厳密には保育ではない」
P「希望者だけが、年少から年長問わず参加して一緒に夜を過ごす……ただのお泊り会みたいなものだ」
P「一般の幼稚園でいうお泊り保育は、だいたい年長さんになって初めて行われる」
P「だが、年長さんとなると……な?」
まこと「ぷろでゅーさー? なにをいっているんですか?」 きょとん
P「なんでもないよ。さあ行こう!」
~ キャンプファイヤー編 ~
P「よし、じゃあ後は火を付けるだけなんだが……大丈夫か、冬馬?」
とうま「たいやくだな……」 ぷるぷる
P「男の子なんだから、しっかりいいとこ見せろよ」
とうま「お、おう!」 ぷるぷる
この子は、年長さん『九六一組』のあまがさき……あ、いや天ヶ瀬冬馬くんだ。
ブラウンの髪のてっぺんに存在するあほ毛がぷるぷる揺れているが……
本当に大丈夫かな?
うちの幼稚園のお泊り保育では、簡単ではあるがキャンプファイヤーを行うことになっているのだ。
高く積まれた薪台に、火が灯ったトーチを持った数人の園児が近づいていく……。
もちろん、先生方も一緒だ。
とうま「え、えい!」 ボゥ……
小鳥「ふふ、よくできたわねー」 なでなで
とうま「へ、へへ! あったりまえだろー!」
ボゥ、と音を立てて炎が燃え上がり、ついにキャンプファイヤーが始まった。
静かな暗闇の中に生まれた茜色が、少しだけ日焼けした子どもたちの顔を優しく照らしている。
……だがキャンプファイヤーとはいっても、この幼稚園ではちゃんとした様式にのっとるわけではない。
中央で燃える火を見ながら、みんなそれぞれ思い思いの時間を過ごすだけだ。
まこと「すごーい……」
ひびき「あぱらぎー……」
これでいいのかな、とは感じるが……それでもこの子たちのこんな表情を見れば、
やっぱり親睦の儀式としての役割は果たせているんじゃないかと思う。
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