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元スレP「あずささん! アイドル幼稚園ですよ、幼稚園!」
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ここはどこかの国のとある幼稚園。
俺の名前はP、ここで新人保育士をしている。
やよい「ぷろじゅーしゃー!」 たたた
ちはや「た、たかつきさん! ろうかはしるとあぶない……」 たたたた
今日は元気いっぱいに遊ぶ子どもたちの、かわいらしい姿をご覧いただこう。
このSSは、以前自分が書いた
P「アイドル幼稚園」
P「ここがアイドル幼稚園か……」
というSSの続きものとなっております。
幼女アイドルを相手に妄想した完全なるオナニーです。
ちなみに、この世界では保育園=幼稚園であり、保育士=幼稚園教諭となっています。
~ 嵐を呼ぶやよい編 ~
やよい「ぷろじゅーしゃー! はい、た~っち!」
P「たーっち!」 ぱちん
P・やよい「いえーい!」
ちはや「たかつきさん……わ、わたしにも」 ぼそぼそ
もちろん、俺には俺でちゃんとした名前があるのだが、
園児たちと他の先生たちからは『プロデューサー』というあだ名で親しまれている。
以前芸能事務所のプロデューサーをやっていたことを、自己紹介のときに言ってしまったからだ。
子どもたちにとってはその意味がよくわからなくても、言葉の響きがなんだか面白かったのだろう。
やよい「ちはやしゃんも! はい、た~っち!」 ぱちん
ふわふわのオレンジヘアーをツインテールにしたこの子の名前は、高槻やよいちゃん。
やよいは年少さんの『なむこ組』であるが、俺によくなついてくれている。
この子にとっての眠りの季節である暖かな春が過ぎ、いまは夏まっさかり。
だから最近では、やよいも元気いっぱいに走り回るようになった。
ちはや「い、いえい! えへへ、たかつきさんかわいい……」 てれてれ
一方で、紺青に近い黒の長髪を携えたつるぺ……あ、いや細身の少女は如月千早ちゃん。
俺が担当する年中さん『765組』の園児であり、歌を歌うことが大好きな女の子。
いつもはわりと落ち着いた雰囲気を出す千早だが、やよいのこととなると途端にそわそわし始める……。
ざあざあ……
びゅうびゅう……
やよい「ぷろじゅーしゃー、えほんよんでくだしゃい」
ちはや「わたし、あれがいいです……ねずみさんのかぞくがひっこしするの」
P「ああ、いいぞ! ちょっと待ってろよ~……」 がさごそ
いまはあそび時間なのだが、本日は残念ながらざあざあ降りの悪天候……。
だから今日はみんな絵本を読んだり積み木遊びをしたり、ホールでアイドルごっこをしたりしているのだ。
と、そこへ……。
いおり「ちょ、ちょっとまって~」 とてとて
いおり「やっとおいついたわ……」
やよい「あー、いおりちゃん! あいどるごっこはー?」
いおり「みんなわたしがしらないのうたうんだもん! だからやよいとあそぶの」
このおでこが光り輝くブラウンのロングヘアーの女の子は、水瀬伊織ちゃん。
やよいと同じく年少さんの『なむこ組』であり、こんなにちっちゃいのにみんなに気配りができるやさしい女の子。
ちょっと素直じゃないときもあるが……それはきっと、芯の強いしっかりものという性格からくるものだろう。
いおり「あ、ちはやもいたの」
ちはや「…………」 ぎゅっ
やよい「?」 ぎゅ
いおり「とらないわよー……わたしにはこのこがいるもん♪」 ぎゅうう
P「伊織は最近、ずっとそのウサギのぬいぐるみを持ってるな。名前とかつけてるのか?」
いおり「もっちろん! しゃるる・どにゃりゅ……」 かみっ
ちはや「どにゃ?」
いおり「…………うさちゃん」 かぁああ
P「(噛んだな)」
やよい「(かみまみた)」
やよい「うさちゃん、わたしもだっこしたいでしゅ……」
いおり「しょ、しょうがないわねー。とくべつよ?」
やよい「うっうー! ありが――
ピカッ!
ゴロゴロゴロ……
P「おっ」
やよい「はわ!」
いおり「ひぃんっ」 ぴかっ!!
ちはや「んあ、まぶしいっ!」
やよい・いおり「…………」 がくがくぶるぶる
突然の落雷に、やよいと伊織はすっかりびびってしまったようだ。
千早もそれなりにびっくりしているようだが、ふたりに比べればまだ落ち着いている。
……何か、雷よりも気になるものでもあったのかな。
いおり「や……やよい。おへそをかくすのよ」
やよい「お、おへそでしゅかー?」
いおり「そうよ……おへそがかみなりにとられちゃうんだから……」
やよい「えー! たいへんでしゅ……」 がくがく
ちはや「…………」 ごそごそ
P「(ん? 千早が何かを持ってきたぞ……あれはタオルケットか)」
ちはや「みなせさん、たかつきさん……こうすればこわくないよ」 ふぁさっ
やよい「まっくらー……」
いおり「なにもみえないわ……」
千早が持ってきたお昼寝用の大きめのタオルケットに包まれ、3人は芋虫状態になった。
もぞもぞと動く姿がとてもかわいらしい。この子もすっかりお姉さんが板についてきたな……。
~ 絵本をよんであげよう編 ~
P「じゅうよんひきの、ひっこし」
いおり「…………」 わくわく
P「おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん。そしてきょうだいじっぴき……」
P「ぼくらはみんなで、じゅうよんひきかぞくです」
やよい「わぁ……だいかぞくでしゅ」
ちはや「うちはよにんかぞく……」
タオルケットにくるまれたやよいたちを相手に、俺は朗読を始めた。
少しだけあいた隙間から3人の目が見える。じーっと本の絵に集中しているみたいだな。
きっとこの子たちの頭の中には、絵本の世界のような大きな森が広がっているのだろう……。
>>18
通報した
通報した
なにこいつ。かまってちゃん?
ID変えてごくろうさん
お前、いいやつなんだろうけどウザいわ
ID変えてごくろうさん
お前、いいやつなんだろうけどウザいわ
P「……もりのおくめざして、さあしゅっぱ――
ピカッ!!
いおり「!?」 びくっ
ドゴォン……ゴロゴロゴロゴロ……!!
やよい「ぷ、ぷろじゅーしゃぁ~……」 がくがく ぶるぶる
P「……ほら、みんなこっちおいで」
ちはや「…………」 ぎゅっ
やよい・いおり「……うぅ……」 ぎゅう
>>1よ、腕を上げたな……
ざあざあ……
ごろごろごろ……
P「みんな、大丈夫か?」
やよい「だだだいじょうぶでしゅ」 ぷるぷる
P「……はは、そうか。ようし、なら続きを読むぞ!」
P「――やっと見つけた、すてきなねっこ。みんなで力をあわせて……ぼくらのうちをつくるんだ――」
やよいと、伊織と、千早。
3人の小さな女の子は俺の体にぎゅっとつかまったまま、タオルケットの中で朗読を聞いていた。
どしゃ降りの雨の中を時折やってくる雷さまの声を聞く度に、ぷるぷると体を震わせている。
もうきっと、本の絵など見ていないだろう。
いろんな面で成長したと言っても、まだまだやっぱり小さな小さな子どもなんだよな……。
こんなことを言ったら、きっと伊織は怒るけど……俺は少しだけ、そのことが嬉しくなってしまった。
~ あ(み)まみはるか編 ~
ざあざあ……
びゅうびゅう……
あずさ「あらあら……本格的に降ってきちゃったわねぇ~……」
あみ「ざあざあだねー」
まみ「びゅうびゅうだよー」
こんにちは。私、三浦あずさと申します。
ここ『アイドル幼稚園』で保育士さんをしているんですよ~。
いまはせっかくのあそび時間なんですけど、今日はずっと雨が――
ピカッ!! ドゴォン……!
あずさ「ひゃっ!」 びくっ
あみ「うぁ~!」 がくがく
まみ「ひぇ~!」 ぶるぶる
あみ「せんせーこわい~!」 ぎゅう
まみ「しんじゃう~!」 ぎゅうう
あずさ「だ、大丈夫よ~! せせせんせいが守ってあげるからね~」 びくびく
こ、このここたちは…………ごほん、失礼しました。
この子たちは、私が担当する年少さん『なむこ組』の双海亜美ちゃんと、双海真美ちゃん。
見ての通りの双子ちゃんで、いたずら大好きな元気姉妹です。
亜麻色の髪を正面から見て左に結んでいるのが亜美ちゃんで、その逆が真美ちゃん。
ふたりともまだ髪が短いから、パイナップルみたいにぴょんと飛び出ています。
でも髪型だけじゃなくても、なんとなくで判断できますけどね~。
はるか「だいじょーぶだよ! わたしもついてるもん!」
あみ「はるる~ん」
まみ「たよりになる~」
あずさ「ほんとね~」
チョコレート色のショートヘアをリボンで結んだこの女の子は、年中さん『765組』の天海春香ちゃん。
明るくて前向きで、どんなことにも一生懸命ながんばり屋さんです。
亜美ちゃんたち年少さんの前では、こんな風にお姉ちゃんになってあげることもできるんですよ~。
はるか「ほらほら、ぱずるのつづきやろ?」
あみ「でも、またぴかっ! て……」
まみ「ごろごろ! って……」
はるか「へーきへーき! あんなの、ちょっとびっくりするだけ――
カッ!! ピシャーン!!
はるか「わっほい!?」 びくっ
あみ・まみ・はるか「…………」 がくがくぶるぶる
あずさ「……きょ、教室だと怖いでしょうから、お遊戯室に行きましょうか~」
ざあざあ……
ごろごろごろ……
あみ「まっくらだねー……」 とことこ
まみ「じめじめだよー……」 とことこ
はるか「は、はやくいきましょー! はやく!」 たたた
あずさ「ふふ、廊下は走っちゃだめよ~?」
私たちは階段を登って、2階にあるお遊戯室へと向かいました。
さっきまでいた年少さんの教室は1階にあって、しかも扉が透明なガラス張りになっています。
だから、大雨と雷の様子が全部伝わってきちゃうんです。お遊戯室なら窓も小さいし、大丈夫のはず……。
あら? あれは……。
P「……しっかり、つかまれ。もうひといきだ! いちばんうしろで……」
あずさ「プロデューサーさん……」
年中さん『765組』の担任であるプロデューサーさんが、教室の中で絵本を読んでいるのが見えました。
タオルケットにくるまった子どもたちを相手にしているみたいだけど、あれはどの子かしら?
プロデューサーさんは、いつだって子どもたちにとって頼れるお兄さん。
みんな彼のことがだいすきです。
そして、この私も……密かに彼のことを、ひょっとしたら運命の人なのかも~、と思っていたのです。
うふふ、なんだか恥ずかしいですね~。
いまだにこの気持ちは伝えられませんけど……。
はるか「あずさせんせい? ついたよー」 ぐいぐい
あずさ「あら。ごめんね、先生ぼんやりしちゃってたわ~」
~ ブロックパズルであそぼう編 ~
あみ「これがここにくるんだよ~」 がちゃがちゃ
まみ「え~? それはここだよ~」 がちゃがちゃ
はるか「えっと、ここじゃないかな……」 がちゃがちゃ
ようやくお遊戯室へたどり着いた私たちは、ブロックパズルの続きを始めました。
手のひらサイズの木製ブロックを、枠の中に正しい形になるように埋めていく遊びですね。
ひとりで遊べば考える力がつくし、みんなで遊べば協力しあうことが学べる、とっても良いおもちゃです。
あみ「ぜっったぁい、ここだもん!」
まみ「ちがうよ! ここだよー!」
はるか「うらに“みそじ”ってかいてあるから、このぴよこさんのところにはいるんだよー!」 びしっ
こういう遊びをしていると、ちっちゃい子どもたちはこんな風にときどきケンカになってしまいます。
ケンカをすることは、とっても大切なこと。
相手がなんで怒るのか、なんで悲しむのかを考えることができるし、ごめんねを言う勇気も身につきます。
あずさ「な、仲良くしようね~」 おろおろ
でも、私はやっぱりみんな仲良く笑顔でいてほしいから……
こうやっておろおろしてしまうんです~。
あみ「ま……まみのばかぁ~! うわぁああ゛ん!!」 じたばた
まみ「あ、あみのほうが……ばかだもん!」 うるうる
あみ「ばかじゃないもん! ばかっていったほうがばかなんだもん!」
まみ「あみから、ゆったのに……う、うぇ」 じわぁ
あみ・まみ「びぇええ゛えん!!」
あずさ「ほ、ほらほらふたりとも。泣かないで~……」
ああ、ついに泣き出してしまいました~……。
悲しくてしょうがないときは、ぎゅっと抱きしめて慰めてあげることもできるんですけど……
だけど、ケンカのときは違います。
子どもたちに、自分たちで仲直りさせるようにお手伝いすることが、保育士さんのお仕事なんです。
それでも……。
あずさ「も、もういっかい一緒に考えてみましょう? ね~?」
私はケンカしている子どもたちを仲直りさせてあげるのが、ちょっと苦手なのでした……。
はるか「……う、う……」 じわぁ
あずさ「春香ちゃんまで……」
子どもたちの涙は、不思議とシンクロしてしまうものです。
このままだと春香ちゃんも泣いちゃうわ……どうしましょう~……。
あずさ「だ、大丈夫よ春香ちゃん! 私がすぐに仲直りさせて……」
はるか「…………!」 ごしごし
はるか「あみ、まみ! ほら、こっちおいで!」
あみ「はるる゛~ん!」 ぎゅっ
まみ「あみ゛がわるいんだよ~!」 ぎゅう
はるか「うん、うん。でも、あみもまみもいけないよ」
あみ「なんでぇえ~!」
まみ「まみ゛はわるくないのにい゛~!」
はるか「ばかっていったほうがばかなんでしょ? ふたりともばかっていっちゃったから、ふたりともめっ」
あみ「うぅ……」
まみ「だ、だってぇ……」
はるか「ちがうぱずるやろ? こんどはもっともっとむずかしいの。いっしょにがんばろ?」
あみ・まみ「…………うん」 ぐすっ
あずさ「春香ちゃん……」
あみ「あ、これは……ここ」 がちゃがちゃ
まみ「それでこれは……ここ」 がちゃがちゃ
あずさ「すごいわふたりとも、大正解よ~」 ぱちぱち
はるか「う~ん……これは……?」
あずさ「うふふ、春香ちゃん。ヒントあげましょうか?」
はるか「いーの! じぶんでできるもん!」
春香ちゃんのおかげで、ふたりはようやく泣き止みました。
私……ほんとにだめな保育士さんですね。なんだか情けないわ~……。
でも、子どもたちの前でそんな顔をしちゃだめだから……いつも通りのあずさ先生でいないといけませんね。
がちゃがちゃ……
あみ「…………」
まみ「……あみ」
あみ「……なあに」
まみ「ごめんね……ばかっていっちゃった」
あみ「……いいよ。あみがさきにいっちゃったんだもん。ごめんね……」
まみ「うん……」
がちゃがちゃ……
あみ・まみ・はるか「できたー!」 じゃじゃーん
あずさ「上手に完成できたわね~! すごいわ~」 なでなで
あみ「んっふっふー!」
まみ「みんなでがんばったもんね!」
亜美ちゃんと真美ちゃんは、すっかり仲直りできたみたいです。
さっきまでの大泣きがうそだったみたいに、今では満開のひまわりのような笑顔を浮かべています。
よかったわ~……。
はるか「あ! まどのそとみてー! ぴかぴか!」
気が付けば、ずっと降り続いていた大雨もいつの間にか止んでいたみたいです。
グラウンドにできた大きな水溜りに、太陽の光がきらきらと反射してとても綺麗に光っていました。
あずさ「おてんとさまも元気になったみたいね~。さ、もうあそび時間も終わりだから教室にもどりましょう」
あみ・まみ・はるか「は~い」
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