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元スレP「あずささん! アイドル幼稚園ですよ、幼稚園!」

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~ あずさ先生の心模様編 ~
てくてく
あずさ「(私だけだったら、上手にふたりを仲直りさせてあげることができたかしら~……)」
ああいうとき……プロデューサーさんならどうするんでしょう。
私、少し油断してしまっているみたいです。
ちょっと前までは……
もっと私らしく、お気楽でマイペースな自分でいられたんです。
それにもっとちゃんと、保育士さんができていると思っていたんです。
でもみんなと心を通わせているうちに、なんだか私まで子どもに戻っているような気がします……。
はるか「あ、ぷろでゅーさーさんだ!」
俺も保育士になろうかな
美人保育士と恋愛して可愛い子供たちと戯れたい
美人保育士と恋愛して可愛い子供たちと戯れたい
あずさ「春香ちゃんは、ほんとにプロデューサーさんのことが大好きなんだね~」
はるか「うん! おっきくなったら、およめさんにしてもらうんだ~……えへへ」
私は、春香ちゃんのさっきのお姉さんっぷりを思い出しました。
……もしかしたら本当に、私は子どもたち以上に子どもなのかもしれませんね。
恋愛経験がないのはこの子も私も一緒なのに、私はこんな風に自分の気持ちをはっきり言えないもの……。
あずさ「あらあら……じゃあ春香ちゃんに負けないように、先生もがんばらなきゃね~」
はるか「? どーいうこと?」
空は晴れ色。でも、私の心はまだちょっぴり……くもり空なのでした。
未だに記憶に残ってる、幼稚園から見える雨の後差し込む斜陽と空にかかる虹
>>55
俺の知り合いも重度のメンヘラで怖いわ
俺の知り合いも重度のメンヘラで怖いわ
~ お昼寝タイム編 ~
はるか「ぷろでゅーさーさん!」 たたた
P「お、春香。ようやく戻ってきたな、そろそろお昼寝タイムだぞ!」
はるか「は~い! あれ……やよいおり?」
この幼稚園では、あそび時間のあとに全組一斉30分のお昼寝タイムが設けられている。
基本的に自分の教室で寝ることになるため、やよいと伊織も年少組に返さなきゃいけないんだが……。
P「はは……さっきから離してくれないんだよ」
やよい「……すや、すや……」 ぎゅ
いおり「……ぐぅ……ぐぅ……」 ぎゅ
あずさ「……あらあら。よく眠っちゃってますね~」
P「あ、あずさ先生! いやーすみません、今そちらにお返ししますので……」
あずさ「だめですよ、プロデューサーさん。起こしちゃったらかわいそうですから……」
ここに現れたるはあずさ先生じゃないか!
春香と遊んでくれていたらしいな……春香、おまえは毎度毎度ナイスプレイを魅せてくれる……!
あずさ先生は、年少さん『なむこ組』の担任だ。つまりここで寝ているやよいと伊織の先生だな。
彼女の柔らかな笑顔を見ると、誰だって優しい気持ちになれる……
そんな、みんなが甘えるお姉さんである。
あずさ「今日はそのまま、年中組の教室で寝かせてあげてください」
P「は、はい! 責任を持って預からせていただきます!」 キリッ
そして俺は密かに、彼女に憧れを抱いていたのだ……!
一目見たときからずっと……!
はるか「……むー」
P「どうした、春香?」
はるか「わたしもぷろでゅーさーさんとおひるねするっ!」
ちはや「わ、わたしも!」 ひょこ
はるか「あー、ちはやちゃんだ!」
ちはや「はるかとたかつきさんと、ぷろでゅーさーと……えへへ……」 ぼそぼそ
はるか「ぷろでゅーさーさん! みんなでいっしょですよ、いっしょ!」
P「わかったわかった……じゃあ自分のタオルケット、持っておいで」
はるか・ちはや「は~い」 とことこ
ミーン ミンミン……
ミーン ミンミン……
ちはや「……zzz……」 すやすや
はるか「……ぐぅ、ぐぅ……」 すやすや
P「(やっと眠ったか。なんだか知らんが、いつもよりテンションが高かったなあ)」
P「いやーしかし……よく晴れたな。さっきまでのどしゃ降りがうそみたいだ」
ようやくみんなが眠ったので、久しぶりの静寂が教室に訪れた。
耳に入る音は扇風機の稼動音と、みんみんと鳴くセミの声だけ……。
窓から入り込んでくる優しい風が、そよそよと子どもたちの髪を揺らしている。
ちなみにやよいと伊織は、俺に抱きついたままタオルケットの中で静かな寝息を立てている。
ときおりぴくぴくと動く様子がとてもかわいらしいが……この季節だとちょっとあついな。
P「さて、俺も少し……横になるか。ゆっくりと、起こさないように……」 ごろん
P「(ああ、なんて平和なんだ……)」
雨上がりの不思議な匂いと、やわらかな風。
そしてだっこちゃんみたいにくっついて離れない、伊織たちの高い体温を肌に感じながら……
俺もみんなと同じように眠りについた。
そして、俺は夢を見ることになる。
とても奇妙だけど、とても優しい気持ちになれる夢だ……。
??『ぷろでゅーさーさん。おはようございます~』
P『ああ、おはよう! えっと、君は……』
~ あずさちゃん(5)編 ~
あずさ「ぷろでゅーさーさん~」 うろうろ
P「……?」
あずさ「ぷろでゅーさーさん~?」 くるり くるり
P「どうしたんだ、さっきからくるくるまわって……」
この子は……そう、俺が担当する年中さん『765組』の三浦あずさちゃんだ。
青味がかった柔らかな黒髪を持つ少女であり、ガーネット色のくるりとした瞳がきらきらと輝いてる。
あずさはちょっとマイペースでおっとりしているけど、とても心優しくて……
他の子どもたちみんなの、お姉さん役だ。
あずさ「わたし、きょうはいつもとちょっとちがうんですよ~?」
P「(……ああ、なるほど。そういうことか)」
P「え~? どこが違うんだろう……あ、わかったぞ!」
あずさ「!」 あほ毛ぴこん
P「今日は、いつもよりたくさん朝ごはんを食べてきたな!」
あずさ「…………」 あほ毛しょぼん
あずさ「……も~、ちがいますよ~」 ぷんぷん
P「じゃあ、なんだろうな……あ!」
あずさ「!」
P「今日は、新しい靴下を履いてきたんだな?」
あずさ「それもちがいます~……」
P「はっはっは、冗談だよ。本当はわかってるさ……」
P「髪、短くしたんだな。すごくかわいいよ、よく似合ってる」 なでなで
あずさ「! ……ふふふ」 てれてれ
~ 夢の中でも迷子編 ~
P「あずさ、ここにいたのか……」 ぜえぜえ
あずさ「あらあら~、ぷろでゅーさーさん」
P「まったく、いきなりいなくなるから心配したぞ。こんなところで何をやってたんだ?」
あずさ「ちょうちょをおっかけてたんです~」
P「こんなところに蝶々がいるのか?」
あずさ「それが、とちゅうでどっかいっちゃって……ここはどこでしょうか~?」
P「ここは……あれ?」
気が付いたらどこか知らないところに、俺たちはいた。
辺りにはたくさんの木の葉が落ちていて、いろんな動物の声が聞こえる。
どうやら森の中みたいだな……。
そばには大きな樹が立っており、そのねっこから小さなねずみの家族がひょこひょこと顔を出している。
あずさ「おみずがきもちいいですね~」 ちゃぷちゃぷ
P「ああ、そうだな」
大きな樹のすぐそばには、小さな川が流れていた。
ときどきねずみの家族がやってきては、この川で洗濯をしているようだ。
夏の太陽は今日も元気にさんさんと輝いているが、ここでは暑さなんてまるで感じない。
あずさ「ふふふ……おさかなさんがあたって、くすぐったいわ~」
P「はっはっは、転ぶなよ~」
あずさ「きゃん!」 ずるっ
P「っと危ない。言わんこっちゃないな」 がしっ
あずさ「ふふ。ぷろでゅーさーさんは、いつでもわたしのことたすけてくれるんですね~」
P「……そりゃそうだ。だって……俺は、あなたのことが――
~ 雪解け水編 ~
P「……夢か」 むくり
はるか「……ぷろでゅーさーさぁん……えへへ……」
ちはや「……すぅ、すぅ……」
やよい「……はわ……べろちょろ……むにゃむにゃ」
いおり「……しゃるる、どにゃりゅ……かんでにゃいわよ……」
P「(みんな、よく眠っているな。しかし俺はなんという夢を……)」
P「はぁ……夢の中なら、名前で呼べるんだけどな」
ちょんちょん
P「ん?」
ゆきほ「ぷろでゅーさー……」 もじもじ
ゆきほ「あの、そのぅ……」 もじもじ きゅっ
P「どうしたんだ、雪歩? ……ああ、わかった。ちょっと待ってろよ」
栗色の髪をショートボブの形にしているこのかわいらしい女の子は、萩原雪歩ちゃん。
雪歩はちょっと臆病で気弱なところもあるが、いざというときには一生懸命になれる子だ。
男の人が苦手だったが、最近ではようやく俺になら心を許してくれるようになった。
だけど、この季節は……。
P「暑くて喉が渇くからって、お茶ばっかりごくごく飲んでちゃだめだぞ~。よっこらしょっと……」
ゆきほ「ひ~ん……ごごごめんなさいですぅ……で、でももう……だめぇ……」 ぷるぷる
P「ま、まじすか! すぐトイレ連れてくから! 頼む、もう少しだけ頑張れ!」 がしっ だだだ
この子は、まだひとりでトイレをするのが少し苦手なのだ。
できるにはできるのだが、誰かがそばにいないと落ち着かないらしい。
ゆきほ「あ、あ……だめですぅ……そ、そんなにゆれると…………ぁ」
P「あ」
ちょろり……
ゆきほ「あ、あわ……あわわわわ……」
ちょろちょろ……
ゆきほ「ひ~ん!!」 かぁああ
P「…………は、はは」
教室と直接繋がっているトイレに到達する一歩手前というところで……間に合わなかった。
あ、それと俺いま、雪歩を抱き上げていたんですよ。
おいおい……こいつはあったけぇな。雨はもう止んだんじゃなかったっけ? あは!
ゆきほ「……えぐ、ひっぐ……うぅ……」 しくしく ちょろちょろ……
P「(今回はまたたくさん溜めましたな~。おお、まだ出とる)」
P「ま、まあそんなに気にするな。誰にだってあることさ」 なでなで
ゆきほ「また、お、おもらししちゃいましたぁ……も、もももうこんなわたしなんて……」 ぷるぷる
このくらいの年齢の子どもには、たまにこうやっておしっこを限界まで我慢してしまう子がいる。
それは決して、病気でも悪いことでもないんだ。成長とともに自然と治る、癖のようなものである。
だが……やっぱり本人にとっては一大事みたいだな。
ゆきほ「わたしなんて……あ、あなほって……!」 がしっ
P「ちょーっと待ってくれ! いいか、よぉく聞くんだぞ……」
ゆきほ「なんですかぁ~……わたしには、もうこれしかないんですぅ……」 ふらふら
P「その、スコップ、おろす……それ、だめ……教室、穴、いけない……わかる?」
雪歩は落ち込んでしまったり恥ずかしくなったりすると、どこからともなくスコップを取り出し穴を掘るのだ。
先日ついに、目を離した隙に砂場の最下部のコンクリートに到達するという偉業を成し遂げた。
そのあと砂を埋めたのは当然俺なのだが。
~ 風に揺れるゆきぱん編 ~
ぱたぱた……
ぱたぱた……
P「うん、これで大丈夫。カラッとしたいい天気だし、帰る頃には乾いてるだろう」
ゆきほ「ご、ごめんなさいぃ……」 うるうる
P「はっはっは、気にするな! 慣れたもんさ!」
その後、俺は濡れてしまった衣類を洗濯機にかけて洗った。
物干し竿に俺のズボンと雪歩のぱんつが吊るされ、風に吹かれてぱたぱたと音を立てている。
ちなみにいま、俺はジャージ姿である。
そして雪歩には予備のスモックを着させている。もちろんその下はすっぽんぽんだ。
いやしかし、風がちょうどいい具合に強くて気持ちがいいなあ……。
P「ほら、もう泣くな泣くな。だっこしてあげよう」 だきっ
ゆきほ「…………」 ぎゅっ
P「(前はあんなに避けられてたのが、嘘みたいだな。かわいい)」
ゆきほ「……ぷろでゅーさー、わたし……だめだめですぅ」
P「そんなことないさ。雪歩はとっても良い子だ、俺が証人になってやる」 なでなで
ゆきほ「でも、いつもめーわくかけて……うぅ」
P「迷惑なんかじゃないよ。こうやってみんなに頼られるのが、俺の仕事なんだからな」
P「雪歩は、自分からちゃんとごめんなさいが言える。それはじつは、立派なことなんだぞ?」
ゆきほ「りっぱ、ですかぁ……?」
P「そうだ。わたしがいけないんだ、ってのを認める勇気がないと……ごめんなさいは言えない」
P「俺は、それができる雪歩がすごいと思うよ。大人だってなかなか難しいんだからな!」 なでなで
ゆきほ「……え、えへへ……りっぱ……」 にこにこ
P「ああ、雪歩は立派だ……だめだめなんかじゃ決してない、とっても偉い子だよ」
ようやく、雪歩が笑顔を取り戻したな。
普段なかなかお目にかかれないその笑顔は、夏の太陽にも負けないくらい輝いている。
P「さぁ、教室に戻ろうか。もうそろそろお昼寝タイムも終わりだ」
ゆきほ「……あ、あのぅ」
P「ん、どうした?」
ゆきほ「こ、このまま……だっこしたまま……つれてってくださいぃ……」 ぎゅう
P「……もちろん、いいとも」 ぎゅっ
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