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    元スレ♀魔王「私もまた勇者の助けを待つか弱いお姫様…」

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    51 = 2 :

    あ、駄目、やっぱ地の文使うよ。ごめん

    52 = 2 :

    長く旅をし続けた。

    最初の若い時は(というのは精神的に若かったということで今もまだまだ青春だが)人々を殺す邪悪な魔王を潰すという使命を得たことを誇らしく思った。

    だけど、旅を続けるごとに、少しずつその考えが薄れてきた。

    代わりに、本当に人間に対して最悪の敵は、誰でもない人間自身ではないかと覚えてきた。

    街から街、城から城を巡りながら色んな場所を見て、そこでまた村長や領主に色んなことを頼まれた。

    が、その問題の源が魔物である時よりは、人間である時の方が多かった。

    村での悩みは下級モンスターに畑を荒らされているなどと、それはまあそれほど致命的な事件ではなかったし、

    村全体が魔物に襲われそうになっている、ということは流石に少なかった。

    でも、近くに盗賊が居たり、既に隣の村が襲われ次はここに来るはず、などという話は多かった。

    城の領主からの頼みも大体そういう盗賊の略奪や、他の王や領主との葛藤を解消するための使者として行ってほしいなど仕事が多かった。

    大規模な魔物の群れが村や城を襲うことは、本当にそれほどではなかったし、あったとしてもそれは軍の仕事であって俺たちの仕事ではなかった。

    53 = 22 :

    自由に書け

    54 = 11 :

    何でもいいからはよ

    56 = 2 :

    そう考えてみると、結局魔王が死んで、魔物たちがもう人間を襲わないようになったところで、俺たちはまた人間同士の戦いに巻き込まれるだけなのだ。

    魔王を殺したら皆平和になるだろうと思った最初の頃の俺はもう居なかった。

    本当の戦いは、魔王を殺した後からなのだ。

    いや、寧ろ魔王が居る今だから、まだこれぐらいで済んでいるのかもしれない。

    魔王が死んだら……人間は更にたくさんの血と涙を流すだけだろう。

    そう思ったら…魔王を倒すことが、本当に正しい道なのかすらわからなくなる。

    勇者「厄介だよなー。魔王を倒すために選ばれた勇者のはずなのに、なんでこんな政治的なこと考えなくちゃならないんだ…」

    魔王「それほどあなたが人々のことを考えている証拠。それこそ勇者として最も必要な志と言えるでしょう」

    勇者「それはそうかもしれないけど……」

    勇者「……」

    勇者「!!」

    57 :

    あー無理無理
    作者がキモいSSはみる気しないわ
    >>6とかキモすぎだろ二度とVIPから出ていけ

    58 :

    安定のもしもし

    59 :

    幼女の裸!!!!!!!

    60 = 37 :

    おもしろけりゃこまけぇことはいーんだよ

    61 :

    地の文はどうしても作者のオナニー臭がする
    まあ好きなように書けばいい

    62 = 2 :

    勇者「貴様!」

    魔王「お風呂に剣を持ち込むとは物騒ですね」

    勇者「そういう貴様はどういうつもりで入ってきた!しかもここ男湯だろ!」

    魔王「見たところパーティに男子は勇者一人のようでしたので」

    魔王「背中を流してあげる人ぐらいは必要でしょう」

    魔王「問題ありません。ちゃんと体は隠しましたから」

    63 = 2 :

    勇者「冗談じゃない」

    勇者「さっきのご飯はありがたいが、幾ら何でもお前に背中を任せてやれるほど信用してるわけじゃないんだ」

    魔王「……」

    勇者「…な、なんだ」

    魔王「やはり最初はうまくいかないものですね」

    勇者「は?」

    65 :

    VIPでくらい自由に書いてもいいのよ

    66 = 2 :

    魔王「では如何すれば、私のことを信用して背中を流させてもらえるのでしょうか」

    勇者「いやだからいらないって」

    魔王「では、こうしましょう」

    魔王「見ての通り今は服を着て中に入ってますが」

    魔王「全裸になりましょう。そしたらまず私が刃物を持っていないということは証明できます」

    勇者「脱ぐな!隠せ!」

    67 = 2 :

    ここまで来て言うのもなんだけどパンツ脱いじゃだめだから

    68 = 41 :

    えっ

    69 = 2 :

    勇者「なんで勇者の俺が魔王のお前に背中を流してもらわなければならないんだ」

    魔王「!!」

    魔王「そうですか」

    魔王「やはり魔王である私に背中を任せるのは不安であると」

    勇者「さっきからそう言ってるだろ」

    魔王「つまり、あなたは私に背中を見せては即死するほどの小物の勇者だということですね」

    勇者「な…に」

    70 :

    もしもし多いな

    71 :

    >>1
    SSを投下だけしてろ、てめぇはもう喋るな。

    72 = 2 :

    魔王「これは失望してしまいました」

    魔王「せっかく側近にも勝てる勇者の群れをみつけたと思えば、まさかこんな小物臭い相手だったとは…」

    勇者「貴様……」

    勇者「…良いだろう」

    勇者「好きにするといい」

    勇者「でも、もし一瞬でも背中の洗う以外のことをしてみろ」

    勇者「ここを貴様の墓場としてやる」

    魔王「……わかりました」ニコッ

    勇者「(なんで魔王なのにこいつこんな笑い方するんだよ)

    73 = 2 :

    魔王「……」コシコシ

    勇者「……(シュールすぎる)」

    魔王「すごい傷だらけの体ですね」

    勇者「お前のせいだろ」

    魔王「私のせい…とは?」

    勇者「どれもこれもお前の手下たちのせいで出来た傷だよ」

    勇者「旅をはじめる時は綺麗だった肌も」

    勇者「今や傷がない肌の面積が少ない程さ」

    74 = 2 :

    魔王「そうですか」

    魔王「それは申し訳ありません」

    勇者「…まあ、俺もそのかわりお前の部下散々殺してきたがな」

    魔王「……」

    勇者「おい、知ってるか?お前たちの部下殺す時に、凄く心痛むんだぞ」

    勇者「最初に血まみれで倒れるモンスターを見た時はそれはもう……」

    勇者「トドメ刺す時の相手の目を見る時に全力で命を乞うその目を見ると」

    勇者「俺が正義の味方か悪の頂点かわからなくなっちまう」

    76 = 2 :

    魔王「魔族を殺す時に罪悪感を感じる、とういことですか?」

    勇者「おかしい話だろ」

    勇者「だが実際そうなんだよ」

    勇者「お前らは違うのか?」

    勇者「人間だって死ぬ時に命乞いしたり、痛みで叫んだりするだろ」

    勇者「そんな時、お前はどう思うんだ」

    勇者「気持いいか?それとも」

    77 = 2 :

    魔王「…判りません」

    魔王「私はこの城から出たことがありませんから」

    魔王「普通の人間を殺したことは有りませんから」

    魔王「でも、あなた以前にいくつの勇者に当たってはいます」

    勇者「…全部殺したか?」

    魔王「…今ここに勇者はあなた一人だけです」

    魔王「そして、私が知っている限り、勇者たちは皆誇り高き姿で最後を飾っていました」

    魔王「あなたもそうであるべきだと、私は思います」

    78 = 2 :

    勇者「誰がお前に殺されてやると思うんだ」

    勇者「俺はお前に勝つ」

    勇者「その後のことはその後になって考えればいい」

    勇者「俺にできることはそれだけだ」

    魔王「……やはり人間は、見れば見る度に不思議ないきものです」

    魔王「いえ、性格には勇者という生き物でしょうか」

    魔王「姿は違えども、皆同じことを言います」

    魔王「だからこそ、私は人間が好きになったもかもしれません」

    79 = 2 :

    勇者「そう、そもそも貴様それはどういうつもりだ」

    勇者「人間が好きなどと、それなら何故人間を殺す」

    魔王「人間が好きだというのはあくまでも私個人の感情。公と私は区別しなければなりません」

    魔王「ですが……そうですね」

    魔王「もし私にそれ程の力があるとするなら」

    魔王「この無駄な争いを止めたいとは思っています」

    勇者「なら何故」

    81 = 2 :

    魔王「勇者、魔王がどんな存在が知っていますか」

    魔王「魔王は魔族の頂点として最強を誇る存在」

    魔王「ですが、最強と言って自分勝手にできるというわけではありません」

    魔王「人間の世界でも、王が圧政をしたら自分勝手に民を苦しめれば反乱が起こったりするでしょう」

    魔王「同じく、私には魔族たちの欲望を逆らうことができません」

    魔王「私は彼らが人間を殺すことを中止させようとも、それを止める輩でもない上に」

    魔王「そんなことをすれば、彼らは力を合わせて私を殺しにかかるでしょう」

    82 = 2 :

    勇者「そういうもんなのか」

    魔王「魔王とは結局飾りのような存在」

    魔王「魔族たちは自分の力だけを当てにし、自分勝手に生きようとする生き物です」

    魔王「最初から魔王という存在に縛られるつもりはないのです」

    魔王「魔王と称し、この城の中に閉じ込めて勇者たちと戦わせることで」

    魔王「その間自分たちは暴れる時間を稼ぐということです」

    魔王「魔王と勇者の戦いが長引くほど、それは尚良いことです」

    勇者「……」

    83 :

    ちょくちょく日本語がおかしくなるな

    84 = 2 :

    魔王「…私を憎みますか?」

    魔王「この無能な魔王を……」

    魔王「何も出来ないくせに自分の前を立ちふさがる私を…」

    勇者「…今更な話だ」

    勇者「人間にとって魔王は恐怖の対象」

    勇者「そして全ての怒りをぶつけられる役割だ」

    勇者「今更そんな内事情知った所でコレ以上憎む必要もないだろ」

    魔王「…そうですね」

    86 :

    魔王「では、私はこれで失礼しましょう」

    魔王「寝室を用意しました。一人ずつ使える部屋を用意しましたけど」

    魔王「信用出来ないのなら四人一部屋を使っても結構です」

    魔王「では」

    勇者「あんなのが魔王…不気味な話だ」

    勇者「もっと憎めるような奴を期待していたのに」

    勇者「これじゃまともに戦える気がしない」

    87 = 86 :

    寝室

    僧侶「ふかふかですねー」

    盗賊「お風呂も良かったしもう最高よねー」

    戦士「お前らは暢気すぎるだろ。もう少し緊張しろ」

    勇者「別に良いだろ。ゆっくり休んでおけ」

    戦士「勇者!」

    勇者「明日になれば嫌でも最終決戦だ、戦士。お前もちゃんと休んでおけ」

    戦士「どこ行くんだよ」

    勇者「ちょっとな。直ぐに戻ってくる」

    88 :

    しえん

    89 = 86 :

    廊下

    勇者「魔王は飾りのような存在」

    勇者「魔王はそう言っていた」

    勇者「良く思えば勇者だって一緒だろ」

    勇者「魔族と人間との本当の戦いは軍のぶつかり合いにあるものだ」

    勇者「勇者は魔族の王、魔王を倒す別働隊のような存在」

    勇者「相手の王を殺した所で軍同士の戦いで負ければ人間は滅ぶ」

    勇者「なら、この戦いの意味は…何なんだ?」




    90 = 86 :

    勇者「ここだな」

    ガチャ

    魔王「!!」

    勇者「うわっ!」

    魔王「…失礼な人ですね」ハダカ

    勇者「わ、悪い。気配を探ってきただけだったから、まさか着替え中とは……」

    魔王「…まあ、私もあなたの裸を見たのですから結構なのですが」

    勇者「そういうものなのか?」

    魔王「ピンタでもして差し上げましょうか?」

    勇者「おあいこにしよう」

    91 = 86 :

    魔王「休憩をとらなくてもいいのですか?」寝巻き姿

    勇者「少し話したいことがあった」

    魔王「風呂場での話の続きですか?」

    勇者「まあ、そういう感じだ」

    魔王「…それなら良い場所があります。こちらへ」




    勇者「ここは?」

    魔王「図書館です。この城で私が一番大事にする場所でもあります。この場所だけは、他の者は入らせませんでした」

    92 = 86 :

    勇者「本が盛りだくさんだな」

    魔王「暇な時は大体ここで時間を潰しますからね」

    勇者「…やっぱお前は魔王らしくない奴だな」

    魔王「魔王らしいものがどういうものかはご存知で?」

    勇者「もっとあるだろ。こう…人間に絶望を与える的な何かを」

    魔王「人間たちにこれ以上の絶望と恐怖を与えることをお望みですか?」

    勇者「言葉のあやだ、察しろ」

    94 = 86 :

    勇者「この棚だけ結構本が散らばってるな」

    魔王「そこは私が一番好きな本たちが集まってる場所です」

    勇者「……読めない」

    魔王「魔界の文字ですから」

    勇者「どんなものか聞いても良いか?」

    魔王「先代魔王たちが書いた…個人的な日記のようなものです」

    勇者「魔王も日記とか書くのか」

    魔王「魔王の生は長いですからね。ことを書いておかないと良く忘れてしまうのです」

    95 = 86 :

    魔王「……◎月×日晴れ、今日は勇者が戦士と喧嘩をした。僧侶が二人をなんとか説得したものの、勇者は拗ねて部屋に閉じ篭ったらしい。大人気のない子だ」

    勇者「…なんつう内容だよ」

    魔王「たしかこの魔王は勇者の日記に魔法をかけて勇者の日記を覗き込んでいた魔王ですね」

    勇者「なんつう魔王だよ」

    魔王「案外こういう魔王たちも多いものです」

    96 = 86 :

    魔王「◎月□日晴れ、拗ねてた勇者と戦士が仲直りして旅を再開した。もうこの魔王城まで一ヶ月、勇者とまた合う日が待ち遠しい」

    勇者「おい待て、この魔王勇者に合ってるのかよ」

    魔王「文献によると、勇者を助けるために一度魔法使いに変装してボストロールを倒したと書いてあります」

    勇者「いやそれなんかおかしいだろ」

    魔王「他にもこういう魔王はいっぱい居ます」

    勇者「マジで?!」

    97 = 86 :

    魔王「これは勇者を養子にしたある魔王の日記です。今日は子勇が花園の花で花冠を作って持ってきてくれた。後でメイドが凄く起こっていたけど、子勇が泣くのを見たくないから黙って直しておくように指示した」

    勇者「なんで勇者が魔王の養子になってるんだよ」

    魔王「文献によると当時魔王の息子が病死し、その後現れた、母に虐待されていた十歳前後の勇者のために魔王の座も捨てて勇者の母親になってあげたとか」

    勇者「ただのショタコンだろ」

    魔王「母性愛と言ってください」

    勇者「魔王にそんなのあるのかよ」

    魔王「失礼な話を…」

    99 = 86 :

    魔王「以外にも魔王と勇者が互いを殺さずに戦いを終結させた例も色々あります」

    勇者「勇者と魔王が戦わずに済む。…そんなことが本当にできるのか?」

    魔王「できると思います。この多くの文献がそれを証明しています」

    魔王「そして、私はこの日記たちを見ながら育ちました」

    魔王「この日記や文献たちも、私が勇者という人間に好感を持つことに大きく関わりました」

    勇者「……つまり、お前は俺と戦いたくないと、そう言いたいのか?」

    100 = 86 :

    勇者「お前の言いたいことはわかった。たしかに別に方法があるかもしれない。俺とお前が戦わずに両方無傷でこの戦いを終わらせることができるかもしれない」

    勇者「でも、お前も言っただろ。そういう平和的な終わり方ができるはずがない」

    勇者「勇者と魔王が戦うことを放棄した所で、人間と魔族の戦いは終わらない」

    勇者「両方ともどっちかが滅ぶまで殺し続けるだろう」

    勇者「それを止めるために人間たちは魔王を殺す勇者として俺を選んだんだ」

    勇者「俺はお前を倒さなければいけない」


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