元スレ京子「ずっと…友だちでいよ…?」
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101 :
あけおめ
102 :
京子「……」スースー ギュー
結衣「…はい、今は隣で寝てます」
結衣「えぇ、お昼食べて、薬飲まして。熱も少しは落ち着いたみたいです」
結衣「あと食材は言われた通り、適当に使っちゃいましたけど……」
結衣「あー。……いえ、今は私が離れられないので」
結衣「あの時みたいにまた、袖を掴まれちゃってって……」
京子「……んぅ」ギュー
結衣「…あぁはい、大丈夫です。もう今更ですし……」
結衣「はい、起きたら伝えときます……じゃあ、また何かあったら……」
結衣「はいお願いします……」プツ
京子「……」スヤスヤ
104 = 102 :
結衣「……返事はしなくていいけど」
京子「……」スースー
結衣「おばさん、あと二時間くらいかかるって」
京子「……」
結衣「まぁそれまではいてやるから。安心して寝てろ」
京子「……気付いてたんだ」
結衣「寝息が整いすぎだ。あと手、ずっと握りすぎ」
京子「……」
結衣「いいから、大人しく寝てろ。返事もしなくていいって言ったろ」
京子「……」ギュウ
105 = 102 :
京子「なんで、結衣は……」
結衣「……」
京子「…友だちって、普通、ここまでやる……?」
結衣「……っ」
結衣「…友だちなら、デートもやんないだろ」
京子「するよ……友だちなら、女同士でも、デートくらい……」
結衣「それは冗談の範疇だろ」
京子「わ、私だって、冗談のつもりで……」
結衣「……」
京子「っ……」
107 :
しえーん
108 = 102 :
結衣「私は、変わってないつもりだけど」
京子「……なにがさ」
結衣「京子を守るって。もう、守られるほど弱くないかもしれないけど」
京子「……」
結衣「でも、もしかすると最初から間違ってたのかもな……」
結衣「……友だちだから、とか。あの頃はそんなこと、考えてもなかったし」
京子「……好きとか嫌いとか、意識してなかったってこと?」
結衣「そうだよ。なんで京子のこと気にしてるのかなんて、考えたこともなかった」
京子「……っ」
結衣「だから私にとって、京子は京子だよ。好きとか嫌いとか、そういうの抜きにしても」
結衣「こうやって傍で見張ってないと、落ち着かないんだよ」
京子「……」ギュ…
109 :
しえん
110 = 102 :
京子「……ねぇ、結衣」
結衣「…話しすぎたな。いいから、おまえは寝て」
京子「私が好きって言ったら、どうするの……?」
結衣「っ……」ビクッ
京子「……知ってたくせに。結衣のばか」
結衣「……そんなの」
結衣「どうしようも、ないだろ……」
京子「私、結衣が思ってるほど、強くなんてないよ……」
結衣「……」
京子「ずっと、結衣に甘えたままじゃ、結衣を困らせちゃうかなって……」
京子「そう思って、だから強くなろうって……っ」ジワ
111 = 102 :
結衣「……気にしすぎだ、ばか」
京子「だ、だって……っ」
結衣「いいから。今は、風邪で弱ってるんだよ」
京子「っ……」
結衣「だから少し、人恋しくなってるだけだ」
京子「…そうやって、なかったことにするの……?」
結衣「これ以上は、どうしようもないだろ。私たちは、同性で……」
京子「なら突き放してよっ! なんで優しくするのさ……っ」
結衣「……っ」
113 = 102 :
結衣「……ごめん、な」
京子「あ、謝んないでよぉ……ばかぁ……」グス
結衣「私のせい、だよな……私が、余計なことしちゃったから」
結衣「京子を守る、とか……あんなこと……」
京子「そ、それは違うじゃんっ! 結衣と出合わなかったら、私はっ……」
結衣「私が、男だったら良かったのに……っ」
京子「っや、やだよっ! 私、結衣が女の子でも、結衣のことっ―――」
ガコッ
結衣「っ……!?」バッ
京子「え……」
114 = 102 :
結衣「……っ」
京子「……だ、大丈夫だよ。たぶん、郵便届いただけ……」
結衣「……」
結衣「……京子は、いいのか?」
京子「え……」
結衣「言えるのか……? おばさんや、おじさんに」
結衣「……私のこと、好きだって」
京子「そ、それは」
結衣「私たちじゃ、子供も産めないのに……」
京子「っ……」
115 :
ほ
116 = 102 :
京子「……結衣は、」
京子「結衣のお父さんは、絶対、許してくれないよね……」
結衣「…あの人のことはいいよ。それに、京子の方だって」
京子「わ、私の方はたぶん、大丈夫だよ……」
京子「……相手が結衣なら、ダメとは言わないと思う」
結衣「本当にそう思うか……?」
京子「……」
結衣「……私は、止められると思う」
結衣「というか、それが普通だろ……」
京子「っ……」
118 = 102 :
京子「……も、もし両親に反対されても、私はっ」
結衣「私は、わかんないよ」
京子「ゆ、結衣…?」
結衣「京子のことは、大切だけど」
結衣「でも、両親に反対されて、反発して、人目も避けて、」
結衣「それでもまだ京子のこと、大好きって……」
京子「ゆい……」ギュ…
結衣「……」
結衣「……私は、自信ないよ」ギュ
京子「っ……」ジワ…
119 = 102 :
結衣「でも、だからって離れてったりはしないから」ナデナデ
結衣「だから、おまえは安心して寝てろ」
京子「わ、私は、結衣と……っ」グス
結衣「京子の方から離れていかない限り、私は京子の傍にいるから」
京子「っ……ゆ、結衣はっ、ずっと一緒にいてくれるの……?」
結衣「ああ。京子のこと、大切だから」
京子「……私が、結衣のこと好きって言っても…?」
結衣「っ……」ズキッ
結衣「それ、は……その……」
結衣「……少し困る、けど」
京子「っ……!」ビクッ
120 = 102 :
京子「わ、わたしっ、我儘言わないから……っ!」バッ
結衣「お、おい京子っ」ット!?
京子「だ、だから私と、一緒にいて……」
京子「お願い……結衣がいなきゃ、私……っ」ジワッ…
結衣「……ばか。そんなの、当たり前だろ」ギュウ
京子「ぁ……」
結衣「……でもいつか、私の代わりになる人を、ちゃんと見つけるんだぞ?」ナデナデ
京子「ぅ……う、ん……」ズキッ
122 = 102 :
京子「……」スースー
結衣「(……寝付いたかな)」ホ…
結衣「……ほんと、私はどうしたいんだろうな」
結衣「あんなこと、言っといて……」
結衣「(本当に京子が、私の代わりを見つけたら……)」ズキッ
結衣「……嫉妬するんだろうな、私は」
結衣「馬鹿みたいに、怒鳴りつけたりするかもな」アハハ…
京子「……ん」スースー
結衣「京子……」ナデナデ
結衣「……私も、大好きだよ。バカ」ズキッ…
京子「……」スースー
123 = 102 :
ガシャ タダイマー!
ガチャ
京母「あら、お休み中?」
結衣「はい……今は大人しく寝てます」
京母「ふふ、大人しくなるまでは大変だったか」アハハ
結衣「え。えぇと……?」アレ?
京母「あはは。うぅん、なんでもないから。今日はごめんねぇ、結衣ちゃん」
結衣「あ、いえ……こちらこそ、勝手に台所弄っちゃって……」
結衣「……冷蔵庫裏のお金も、借りちゃって大丈夫だったんですか…?」
京母「あぁうん、返さなくていいから。旦那のへそくりだし」
結衣「……」ソレハイイノカ…?
京母「たまにはこうやって削っとかないと。余計なことに使っちゃうでしょ? お金」
結衣「あ、あはは……」
124 = 102 :
京母「でもまぁ……」チラ
京子「……」スースー
京母「我が子ながら、気の抜けた寝顔ねぇ」プニプニ
結衣「……」ピク
京母「ん、してみたい? ほっぺプニプニ」ツンツン
結衣「え。い、いや別に……」チョットシテミタイ…
京母「あはは。ほら、触ってみなさいよ。若いからやっぱ弾力が違うわよ?」プニプニ
結衣「……」
結衣「……」ソローッ
結衣「……」…プニプニ
京母「ね、可愛いでしょ?」
結衣「……そうですね」ツン、ツン
京母「私の子だしねぇ」ウフフ
結衣「あはは……」プニプニ
126 = 102 :
京母「あー。でもほんと、結衣ちゃんがお嫁に貰ってくれると助かるんだけどなぁ」アハハ
結衣「え……」ドキッ
京母「あ、ごめんね。結衣ちゃんもお嫁にいきたいよねぇ、やっぱり」
結衣「や、その。それは、別に……」
京母「あぁ、まだわかんないか。先のことだしね」
結衣「……そう、ですね」
結衣「…というか、」
京母「ん? なに?」
結衣「私が、京子をお嫁にくださいって頼んだら、くれるんですか?」
京母「おぉう。なに、もしかして脈アリ?」ニヤニヤ
結衣「い、いやっ。そういうつもりじゃっ……」ビクッ
128 = 102 :
京母「あは、まぁ冗談だけどね」
結衣「ぁ。で、ですよね」アハハ…
京母「でもまぁ、京子がどうしてもっていうなら、仕方ないかなぁ」
結衣「え……」ドキッ
京母「なーんて。まぁ、その時にならなきゃわかんないよ、そういうことはさ」
結衣「……そういうものですか」
京母「そーそ。子どもが思ってるほど、大人も考えちゃいないからさ」
京母「なにが正しいかなんて、結局は当人たちにしかわかんないんだし」
結衣「……」
結衣「そんなもんですか……」
京母「うん、そんなもんよ。だって、私もまだ若いし」
結衣「あ、あはは……」
129 = 102 :
京母「おっと、もうこんな時間か」チラ
京母「結衣ちゃん、夕ご飯食べてく? さっき食べ物買ってきたし」
結衣「あ、いえ。私はそろそろお邪魔しま……」
京母「子どもが遠慮しないの。今日は京子がいないから、奮発して高いお肉買ってきたし」
結衣「…な、なんかそれ違わないですか」
結衣「というか、私がそれ食べると後で文句言われそうなんですけど……」
京母「いやほら、弱ってるときこそ力つきそうなもの食べさせとこうかなって」
結衣「なら尚更、京子に食べさせてください……」
130 = 102 :
京子「ぅ……」ピク
京母「もう結衣ちゃんお堅いんだから。冗談だってば、そういうとこお父さんに似ちゃったのかなぁ」
結衣「それはあんまり言われたくないんですけど……」
京母「あら。いいお父さんじゃない、結衣ちゃん家のは」
結衣「……ちょっとツッコミが追い付かないですね」
京母「まぁ結衣ちゃんも思春期だし、難しい年頃よねぇ」
京母「でも大丈夫よ。父親と反りが合わないのは、年頃の女の子にはよくある……」
京子「ぅ……う、うるさいってばー……!」グシグシ
京母「よし結衣ちゃん。一緒にお夕飯作りましょう。そこでゆっくりお話の続きをry」
結衣「え、あ、あのっ。あ、アレ?」ズルズル…
132 = 102 :
京母「あー、そうそう」カチャカチャ
結衣「?」
京母「たまには帰ってきなさいって、お母さんから伝言」ザー
結衣「あぁ……はい」コトッ
京母「まぁ親としても寂しいのよ。こんなに早くから、子どもに自立されちゃうとさ」
結衣「……」
京母「だからまぁ、少しは向こうの顔も立ててあげなさいね?」
結衣「……はい」
133 = 102 :
京母「でも流石、一人暮らししてると違うわねぇ。京子なんか、ろくに片づけもしないけど」
結衣「いえ、私もそんな……」
京母「そんだけできてりゃ十分よ。今すぐお嫁にいっても困らないって」
京母「あぁいや、お父さんが許してくれないか」アハハ
結衣「……」
京母「ふふ。まぁ、若い子をからかうのはこのくらいにしときましょう」フフフ
結衣「……京子のお母さんも、十分若いですよ?」
京母「あら。前は私のことオバさんって呼んでなかった?」
結衣「い、いえ。……気のせいです」
京母「あははは」
134 = 102 :
京子「……」ジィィィィ
京母「あら。匂いにつられて起きてきた」
京子「……良いお肉の匂いがする」フラフラー
結衣「ほんとに匂いで起きたのかよ」
京母「あんたのぶんの雑炊も、もうできるから。待ってなさい」コトコト
京子「私のお肉は……?」
京母「雑炊に入ってるわよ。鶏だけど」
結衣「どんだけ肉食いたいんだよ……」
京母「ほんと、誰に似たのかしらねぇ」
京子「お母さんだよ……」
135 = 102 :
結衣「それじゃあお邪魔しました」
京母「えー。もうちょっとゆっくりしてけばいいのに」
結衣「いえ……明日も学校ありますし」
京母「あぁ、そりゃそうよね。なら仕方ないかぁ」
京子「……」グイ
結衣「……なんだ、その手は」
京母「ふふふ。なんかそうやってると小さい頃みたいね」アハハ
結衣「いやあの、笑ってないでなんとか……」
京子「……」ギュ
結衣「……これじゃ帰れないだろ…?」
京子「……む」ジィィィィ
結衣「……」
137 = 102 :
京母「こらこら。あんまり結衣ちゃん困らせちゃダメよ?」
結衣「多少ならいいんですか……」
京母「だって、全く頼られないのも寂しくない?」
結衣「ま、まぁ……」
京子「むぅ……」ジトォォォ
京母「ん?」
京母「…あらやだ。この子ったら、母親に焼き餅妬いてる」アハハ
結衣「え?」
京子「なっ!? やっ、妬いてないよっ!」カァァァ
京母「別に取りゃしないから安心しなさい」ポンポン
京子「だっ…! だからっ、妬いてないってばーっ!///」ポカポカ
結衣「え……え…?」アレ?
138 = 102 :
京母「おっと。それじゃ、明日は様子見て登校させるから。結衣ちゃんも帰り道、気をつけてね?」
結衣「あ、あぁ。はい、大丈夫です」ガチャ
京子「ぅ……」ビクッ
京子「……」ジー
結衣「……明日休んでても、放課後にはまた来るから」
京子「…ほんとに……?」ジィィ
結衣「ほんとだよ。だから京子も、今日はゆっくり休め」
京子「……」…コク
京母「あんまり甘やかしちゃダメよ? 弱ってるときに甘やかすと、際限なく甘えてくるから。それ」
京子「それって……。自分の娘だよ、それ……」
結衣「あはは……」
139 = 125 :
しえん
140 = 102 :
バタン
京子「……」グシグシ
京母「猫か、あんたは」
京子「……寝てる」
京母「あぁうん、それはいいけどさ」
京子「?」
京母「……あんまり、結衣ちゃん困らせちゃダメよ?」
京子「……」ピク
141 = 102 :
京子「…お母さんには関係ないじゃん」
京母「あるわよ。母さんだし」
京子「……」
京母「結衣ちゃんも、あんたと同じ中学生なんだから」
京子「……だから、なにさ」プイ
京母「できることとできないことがあるって話。いつまでも、あんたの王子様じゃいられないのよ、あの子も」
京子「そっ、そんなの、わかって……っ」
京母「まぁ、風邪で弱ってるときぐらい、甘えたくもなるだろうけどさ」
京母「今日のことは、留守にしてた私にも責任あるしね」
京子「……っ」
142 = 102 :
京子「……意味、わかんないし」
京母「ふふ。ま、結衣ちゃんがいてくれて良かったわね、って話よ」
京母「学校休んでまで看病してくれる友達なんて、中々いないわよ?」
京子「……」
京母「ふむ……」
京子「……寝る」プイ
京母「おう、寝ろ寝ろ。おやすみー」ヒラヒラー
京子「おやすみ……」フラフラー
143 = 102 :
京母「……えぇーと」キョロキョロ
京母「……」ピピ
京母「……あ、もしもし? うん、私だけど」
京母「そうそう、ちょっと前に結衣ちゃん帰したから。私が引き止めちゃってさ」
京母「んでね、さっきの話だけど……」
京母「…カマかけてみたけどさ。あれはダメかもしれんね」
京母「あぁ……う~ん、難しいところだけど……」
京母「ちょっと私らには、青すぎて立ち入れないかなぁ」アハハ
144 = 102 :
結衣「……」ボー
綾乃「あ、船見さんっ。あ、あのっ……」
結衣「…あ、綾乃。おはよ」
綾乃「う、うん。おはよう……そ、それで、歳納京子は……」
結衣「京子は今日は休むって。大事を取ってってことで」
綾乃「そ、そう……」シュン
結衣「治りかけは危ないっていうしね。でも、悪くなってるわけじゃないから」
綾乃「そう、ね……。それなら良かったわ……」ホ…
結衣「……」ボー
145 = 102 :
結衣「……」パタッ
千歳「…あ。船見さん、これ落ちたで?」ヒョイ
結衣「あ。……ごめん、ありがと」
千歳「? うぅん、ええよこんくらい」
結衣「……」
京子『お願い……結衣がいなきゃ、私……っ』
京母『でもまぁ、京子がどうしてもっていうなら、仕方ないかなぁ』
結衣「(……なに考えてんだろ、私)」
146 = 107 :
いいね
147 = 102 :
結衣「……」ハァ
結衣「(なんとなく部室来ちゃったけど……)」
結衣「(まだお昼だから、あかりたちも来ないよな……)」
結衣「……」
京子『私が好きって言ったら、どうするの……?』
京子『なら突き放してよっ! なんで優しくするのさ……っ』
結衣「京子から離れない限り、ずっと傍にいるよ、だっけ」
結衣「それって結局、生殺しだよな」アハハ…
結衣「……なにがしたいんだよ。私は」ギリッ
148 :
まだ呼んでないけどしえん
149 = 109 :
ふむふむ
150 = 102 :
京子「……」ハァ
京子「(熱は下がったけど……)」
京子『……私が、結衣のこと好きって言っても…?』
京子『お願い……結衣がいなきゃ、私……っ』
京子「……私の、バカ」
京子「(……結衣は傍にいてくれるって、言ってくれたのに。あんな我儘言って……)」
京子「(……帰り際も、なんか駄々こねてたし。よく覚えてないけど)」
京子「……結衣だってあんな面倒な子、嫌だよね」ギュッ…
京子「(やっと、結衣と並んで歩けるくらい、成長したって思ってたのに……)」
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