元スレ羽川「ねぇ、阿良々木くん。性の6時間って知ってる?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
52 = 28 :
神原「出自などはこの際どうでもいいんだ。問題なのは阿良々木先輩が一つ頷いてくれるかどうか、という点に限る」
暦「んなもん、僕は戦場ヶ原の彼氏なんだ、イエスと言えるわけがないだろう」
神原「そこをなんとか!」
暦「無理なもんは無理だって。第一、俺がガハラさんに殺されるだろ」
ひたぎ「私が、どうかしたかしら」
暦「戦場ヶ原!? どうしてここに」
ひたぎ「あら、阿良々木くん。彼氏のそばに彼女がいて、どこかおかしいところがあるかしら。そんなことより、私が話題にあがっていたようだけれど」
暦「あぁ、すまない。いや、ちょっと、その……」
ひたぎ「なるほど……。神原がそんなことを」
暦「どうやって読み取った!?」
53 = 28 :
ひたぎ「さて……私としては、神原がいるぐらいなら多めにみなくもないのだけれど。というか、阿良々木くん。何、ハーレムって。小さいのにそんなものを作っていたの?」
暦「身長はこの際関係ないし、ハーレムなんてものも存在ない! そして身長は関係ない」
ひたぎ「何故二度言ったのかしら。別に身長を指していたわけではないのだけれど」
暦「抜かった! 自らボロを出した!」
ひたぎ「阿良々木くんの大きいところなんて、ニュートリノより小さいものを探すこと以上に難しいじゃない。身長だけに絞るなんておこがましいにもほどがあるわ」
暦「凄い勢いで僕の小ささが宇宙規模に!」
ダメだな、普通のSSになるわ。書くとしたら自分でネタ考えてスレ立てる。
54 :
おい、何諦めてんだ
56 = 19 :
>>53
いけるいける・・・、いけますって!
57 :
十分すぎるだろ
続けてくれよ
58 = 51 :
イブの日に戦場ヶ原ん家に泊まりにいくけど、性の6時間が始まる直前に怪異の騒動に巻き込まれて、
ボロボロになって解決して6時間が終わる直前に家で待ってるひたぎの元にたどり着くっていうのがアララギ君ぽくて良いと思う
60 :
暦(羽川が訊いてきたのは下校時刻も過ぎ、校内の生徒も退けた頃だった)
暦(今日は十二月二十四日。二学期は終了した)
暦「聖の六時間?」
羽川「うん。性の六時間。今日の午後九時から明日の午前三時までを俗にそう言うんだって」
暦「まあ、クリスマスだしな」
暦(ホーリーナイトだものな)
羽川「恋人たちの性なる夜、か。私にはちょっと縁がないイベントだけれども。阿良々木くんは今日このあとどうするの?」
暦「家に帰るよ」
羽川「ん? 戦場ヶ原さんと過ごさないの?」
暦「通知表親に渡さなきゃだし。それにたぶん妹達が家でパーティーの用意してるだろうからなー」
暦(母の日を例に出すまでもなく、イベントはしっかりこなす奴らなのだ)
63 = 51 :
羽川痴女すぎる
64 = 28 :
中途半端なことしてすまん。
ネタが出来たら自分でスレ立てて完結までさせるから勘弁してくれ。
最初に「続かない」とか書いておいてこの状況は大分恥ずかしい。
65 = 51 :
>>64
ネタできたら本当の性の6時間に立ててね
66 = 28 :
>>60
きた!頑張れ!
67 = 54 :
>>64
クリスマスまで待っテル!
68 = 60 :
羽川「ふうん……」
暦「受験生だしよ、本当はそんなことしてる合間にも勉強したいくらいなんだぜ」
羽川「へー! 阿良々木くんからそんな言葉が聞けるなんて!」
暦(声を大きくする羽川。悪いか)
羽川「うんうん。これは私達二人が頑張った甲斐があったよー。感慨深いよー」
暦(羽川は涙を拭う振りをし、まるで結婚式のお母さんみたいな風だ。いや、わからんけど)
羽川「でも、今日くらい羽目外してもいいんじゃないかな。自分へのご褒美としてね」
暦「ご褒美だったら、僕が合格したときにお前が約束守ってくれれば、それでいいよ」
羽川「あ、しっかり覚えてるんだね……」
暦「お前も馬鹿なことを言ったものだぜ。僕はそのへん容赦ない男だとまだわかってなかったのか」
羽川「阿良々木くん、落ちないかなー」
暦「お前が言うと本当になりそうだからやめて!」
暦(本当に! マジで頼むから!)
69 :
はい
70 = 60 :
羽川「でも実際さ、戦場ヶ原さんとしてはどう? 今日くらい二人っきりで過ごしたいでしょう」
暦(彼女の方を向き、羽川はからかい口調でそう言った)
暦(戦場ヶ原は帰り仕度をしていた。僕達三人以外、教室には誰もいなかった)
羽川「ね?」
ひたぎ「はしたないわよ、羽川さん」
羽川「大丈夫、大丈夫。この男はわかってないから」
暦「あ?」
ひたぎ「それはそれで、困ったものね」
暦「何言ってるんだお前ら?」
暦(なんだろう。聖夜のどこがはしたないというのだ)
暦(いや、またぞろ僕を二人でからかっているのかも。二学期になってから本当に仲よしだからな、この二人)
71 = 60 :
暦(戦場ヶ原は相変わらず置き勉である)
暦(念のために言っとくと、教科書は全部机に置きっぱなしなのである)
ひたぎ「行きましょうか」
暦(仕度の済むと、僕らにそう言った)
暦(戦場ヶ原は白のダウンジャケットにマフラーという冬のスタイルに身をつつみ、すたすたとドアへ向かう)
暦(やっぱりこいつ、何着ても様になるんだよな。まあ、僕なんかがファッションについて語るのは気が引けるが)
暦(かわいいな、と思う)
暦(教室の暖房は誰かが既に消してしまっていて、教室は外と同じくらい寒くなっていた)
暦(そのせいか、戦場ヶ原は鼻とほっぺたを赤くして、実際はそんなことないだろうに、照れているように見える)
暦(この姿を角川文庫の純文学あたりで表紙に使ってもらいたいものだ)
暦(あ、これはあれだぞ、『恋物語』の表紙がちょうどこんな感じだからとか、そういうんじゃないぞ)
暦(もう、あれ刷っちゃったけど、発禁ギリギリレベルの内容だから! 東京都とかで売れないかもだから!)
暦(みんな、買っちゃダメだぞ! 約束だ!)
73 = 51 :
あの表紙はたまらん
74 :
来週か?
楽しみだよなー
75 = 60 :
翼「ねえねえ、阿良々木くんって十月生まれだっけ?」
暦「悪意を感じる質問だな……」
ひたぎ「私は七月七日よ」
暦「いや、知ってるよ」
暦(下校です。ここは位置的にも中途半端なところにある田舎町だけれど、暑いときは暑く、寒いときは寒い)
暦(沖縄とかこういう時期でも二十度とかなんだっけ? いいよなー)
暦「そういや、戦場ヶ原。今日は親父さん帰ってくるの?」
ひたぎ「年末年始は逆に大忙しのてんてこ舞いよ。まあ、それ以外でも休みなんてないような仕事だけれど」
翼「あれ、そうなんだ」
76 = 60 :
翼「じゃあ、帰ったら一人なの?」
ひたぎ「そうなるわね。困ったわ、こんな時に抱き枕でもあれば寂しさが紛れるのに。猫耳キャラの抱き枕カバーでも買っておけばよかったわ」
翼「猫耳ね……」
ひたぎ「ここで言っておけば、商品化しないかしら」
翼「私に訊かないで」
暦(ふーむ。それじゃあ……)
翼「じゃあ、今日は阿良々木くん家で過ごせばいいんじゃない?」
暦(僕が言うより早く、羽川はそう言った)
ひたぎ「え、なんでそんなカップルみたいなことしなきゃいけないの?」
暦「いや、僕達付き合ってるじゃん」
ひたぎ「!?」
暦「なんで『嘘でしょ……』みたいな顔してるんだよ」
ひたぎ「…………」
暦「なんで引いてるんだよ!」
暦(あれか!? これまでのいきさつは全て僕の妄想か!? オールフィクション!?)
77 :
忍「オールドファッション!?」
78 = 60 :
ひたぎ「はあ。ネタの使い回しだなんて。本当、使えない男ね」
翼「戦場ヶ原さんは言える立場じゃないと思う……」
暦(羽川の突っ込みはともかく、久々の戦場ヶ原の毒舌だった)
暦(いい気はしないが、たまにはピリッとくるものも乙なものだ)
暦(でもあれだな、羽川とか八九寺とかに冷たくされるのは気持ちいいけど、こいつの場合は本当にグサッとくるなー)
翼「まあでも、そうしなって」
ひたぎ「そうね……」
暦「僕は別に構わないぞ。嫌だっていうなら無理には言わないけどな」
ひたぎ「いえ、心遣いはありがたいのよ……、でも」
暦(僕の方を伺い、しばらく言いあぐねる戦場ヶ原)
80 = 60 :
ひたぎ「妹さん達が、ね」
暦(おや、これは意外。こいつは妹達にどうやら苦手意識を持っているようだ)
翼「前はなんてことなさそうに……まあ、火憐ちゃんはかわいそうだったけど、接していたじゃない」
ひたぎ「火憐さんは好きよ。私のタイプだもの」
翼「タイプ? ああ、あの子は後輩の神原さんと近いかもしれないね」
ひたぎ「なんていうか、ああいう子を見てると、ついからかいたくなっちゃうのよねえ~」
暦(にやにやしながら言う戦場ヶ原。僕の知らないところで二人に何かあったようだ)
ひたぎ「火憐さん、中期阿良々木くんみたいで馬鹿にしたくなるのよ」
暦「中期ってなんだよ!」
ひたぎ「いえ、連載もずいぶんと、だらだらと長引かせてしまったし。あの頃のあなたのキャラが懐かしいわ」
暦「昔の僕を、いや、火憐ちゃん馬鹿にすんな! お前でも火憐ちゃん馬鹿にしたら許さないからな!」
82 = 77 :
シスコンですな
84 = 60 :
暦(なぜか僕の発言にドン引きの彼女達)
暦(身を寄せ合って、怪物を見るような目でこちらを窺っている)
暦(僕の今の発言に不適切な個所があったか? いや、ない(反語))
暦(小学生を□□□とか言ったわけじゃあるまいに。なあ。セーフだよ、これっくらい。うん)
暦「……いつまで、離れてるつもりだよ。僕だって傷つくぞ」
ひたぎ「自分が傷ついていると思っている人間に限って、他人を傷つけているものよ」
翼「戦場ヶ原さん、やっぱり私がそっちにお邪魔するわ。二人で過ごしましょう」
ひたぎ「あら、嬉しくなるようなこと言ってくれるわね。裸になりたくなるわ」
暦(なあ。今の僕の彼女の方が危ないこと言ってるよな? 僕は別に悪くないよな?)
86 = 60 :
暦(ここで僕の携帯が鳴った。火憐からだ)
暦「……家からだ」
ひたぎ「きっと妹さんからよ」
翼「シスコンが見栄を張っているのよ」
暦(もうこれから女子と下校はやめよう。あれ、そうすると僕はこれから一人で帰るのか……)
暦「もしもし。火憐ちゃん?」
ひたぎ「火憐ちゃん。ぷっ」
暦「……おう、どうした」
火憐「なあ兄ちゃん、はやく帰ってこいよー。月火ちゃん、ケーキ買いに行っちまったぞー」
暦「わかった……、なあ、火憐ちゃん」
火憐「んにゃ?」
暦「お前は僕の最高の妹、いやさ世界一の妹だよっ! お前なしの兄貴人生なんて考えられないっ! 大好きだ火憐ちゃんっ!」
火憐「え、えう……えぇ?」
暦「兄ちゃんは今からすぐに帰るよ。ジングルベルなんか鳴らしながらな! 僕がお前達のサンタでクリスマスプレゼントだ! ふははははは!」
88 :
よいですね支援しましょう
89 = 60 :
暦(通話終了。いたって真面目で普段通りで健やかな兄妹の会話であったと自負している)
暦(戦場ヶ原と羽川はもう目も合わせてくれないけど! あは!)
暦「あ、そうだ。結局どうするんだ、戦場ヶ原? 今火憐ちゃんに言うの忘れてたけど、僕の家に来るか?」
ひたぎ「…………」
翼「阿良々木くん、お願い。もう戦場ヶ原さんをいじめないであげて。死んじゃうわ」
暦「この程度で死なれちゃ世話ねーよ」
翼「真面目な話」
暦(と羽川が言い、思わず身を引く僕。今は怖い羽川さんだ)
翼「もう、しょうがないなあ。戦場ヶ原さんは阿良々木くんの家に行く。私もついて行く。これでオッケー?」
暦「ん? そうするのか」
ひたぎ「それで、いいわ」
暦(そう言う戦場ヶ原は本当に青ざめていた。冷えたのかな)
暦「じゃあ、はやくいこーぜ。月火ちゃんが帰ってくる前に」
翼「はあ……」
90 = 60 :
翼「こうして改めて見ると、いいお家だったんだね」
暦(到着するなり、そう言う羽川。別に普通だと思うが)
暦「ただいまー」
火憐「おかえりっ、兄ちゃんっ!」
暦(玄関のドアを開きくなり、居間から飛び出てきた火憐が僕にサイコクラッシャーをくらわせた)
暦(もちろん比喩だ)
暦(恐らく妹はじゃれつく猫みたいに飛びかかったに過ぎなかったのだろう。しかし、格闘家である火憐のそれは凶器だった)
火憐「おかえりおかえり兄ちゃん! はやかったなはやかったな! でも待ってたぞ! 待っちゃってたんだぞこのこの!」
暦(訂正しよう。狂喜だった)
暦(靴も脱がぬまま、その場に倒れる姿勢になり、火憐は僕を抱きしめていた)
暦(身長が(キングクリムゾンッ、であるので僕の顔は妹の胸に沈む形になった)
91 = 60 :
暦「ああ、ただいま。火憐ちゃん、ちょっと離してくれないか」
火憐「えーやだー」
暦「お客さんも来てるんだ」
暦(僕の言葉にハッとし、初めて火憐は戦場ヶ原と羽川を認識したようだった)
翼「や、やっほー、火憐ちゃん。お邪魔するねー」
暦(精一杯今の光景をなかったことに、なるべくいつも通り僕の妹に接する羽川。本当にいい奴だと思う)
暦(一方、の――)
ひたぎ「……おじゃましましゅ」
暦(噛んだ)
暦(あの、戦場ヶ原が、噛んでいた)
94 = 60 :
火憐「んん? 兄ちゃん、翼さんとこの人も呼んだのか?」
暦「おう。人数が多い方が楽しいだろう?」
暦(しかし、僕は大勢でパーティーとか小学生以来経験がないので、そのあたり自信がない)
暦(その小学生のときにしたって、月火とか千石とかとゲームを一緒にやったくらいだ)
火憐「兄ちゃんが言うならそうなんだろうぜ。歓迎するぜえ、お二人さん。今日はクスリマスだからな」
翼「字面だと見逃しそうだけれど、クリスマスね、火憐ちゃん」
ひたぎ「阿良々木くん、あがってもいいかしら。ここじゃ寒いわ」
暦「あ、ああ。とりあえず二人とも荷物は僕の部屋に置いてくれ」
暦(促すと二人は靴を脱ぎ、僕の部屋を目指し、階段へ歩を進めた)
暦(戦場ヶ原は僕と並ぶと、大きな舌打ちをした)
暦(……うーん、本当は火憐が嫌いなのかもしれない)
暦(ていうか、僕が嫌いなのかもしれない)
95 = 33 :
戦場ヶ原露骨過ぎんだろwwwwwwwww
顕著に現れてるwwwwwwwww
96 = 60 :
暦(そして、居間に僕達四人が揃い、それぞれ床やソファーに座った)
暦(リビングは既に妹達によってクリスマス仕様に飾られ、いつもより浮足立った感じがした)
暦(考えたら、こういう日に家族以外といるのは初めてだ)
暦(こういうのも、悪くない)
火憐「もうすぐ月火ちゃん帰ってくると思うから。ピザも頼んでおいたんだ」
暦「……足りないかもしれないな」
暦(この二人は想定外だからな)
火憐「それなら冷蔵庫の中に確かチキンが入ってるぜ。お祖父ちゃんが送ってくれたやつが」
暦「そんなのあったのか」
暦(冷蔵庫の確認のために火憐は立ちあがった)
99 :
おや、俺はなにが悲しくてクリスマスにハーレムを形成している男の話なんか読んでいるんだろう
100 = 60 :
翼「阿良々木くんのお祖父ちゃんって興味あるなあ」
暦「別によくいるじーさんだと思うぜ」
暦(羽川は慣れているのか、もう家の中でくつろぎ始めていた)
暦(戦場ヶ原はというと、完全にあさっての方を向いていた)
暦(『あー、明日何食べよう』、とかまるでこの場と関係ないことを考えていそうだ)
暦(これから飯を食う場面になるのに)
火憐「兄ちゃん、チキンあった。あったけど生だ」
暦「そりゃ生だろうな」
火憐「あたし、こんなの焼けないぞ。兄ちゃん、やってよ」
暦「ああ? 僕だってこんなやったことねーぞ。しょうがねー、月火ちゃんかママが帰ってくるまで手をつけるな」
暦(今、女子二人が『ママ』なるワードに反応していたようだが、たぶん気のせいだろう)
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