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元スレ京子「お姫様の勇気」
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京子「……結衣には、わからないよ」
爪が食い込むまで、強く手を握り締める。
穏やかだった私の心はとうに乱されて、制御できなくなってしまった。
結衣「そうだな、わからない」
京子「……ッ」
結衣の言葉に、胸の奥が締め付けられる。
覚悟していたつもりでも、やっぱり辛いなぁ。
爪が食い込むまで、強く手を握り締める。
穏やかだった私の心はとうに乱されて、制御できなくなってしまった。
結衣「そうだな、わからない」
京子「……ッ」
結衣の言葉に、胸の奥が締め付けられる。
覚悟していたつもりでも、やっぱり辛いなぁ。
結衣「わからないから、探したいんだ」
結衣「私を置いていかないでよ、京子」
待っていた拒絶の言葉は届かなくて、私は結衣に抱きしめられていた。
京子「結衣?」
結衣「傍にいてよ……」ギュッ
結衣の体は少し震えていて、縋るように私の体を強く抱き寄せる。
私が結衣に依存していたように、結衣も私を求めてくれていたのだろうか。
京子「……どうして」
結衣「京子がいないと、私が困る」
京子「……私は結衣の恋人になりたくて、キスだってしたいんだよ?」
結衣「京子がなりたいなら、恋人にだってなる」
京子「……ずるいよ、私が欲しいのは結衣の心なのに」ポタッ
私を好きでもないくせに恋人になるなんて、それは振られるよりも残酷で惨めだ。
こんなにも近くにいるのに、結衣の心は手に入らなくて。
結衣「私を置いていかないでよ、京子」
待っていた拒絶の言葉は届かなくて、私は結衣に抱きしめられていた。
京子「結衣?」
結衣「傍にいてよ……」ギュッ
結衣の体は少し震えていて、縋るように私の体を強く抱き寄せる。
私が結衣に依存していたように、結衣も私を求めてくれていたのだろうか。
京子「……どうして」
結衣「京子がいないと、私が困る」
京子「……私は結衣の恋人になりたくて、キスだってしたいんだよ?」
結衣「京子がなりたいなら、恋人にだってなる」
京子「……ずるいよ、私が欲しいのは結衣の心なのに」ポタッ
私を好きでもないくせに恋人になるなんて、それは振られるよりも残酷で惨めだ。
こんなにも近くにいるのに、結衣の心は手に入らなくて。
結衣「どうしたら一緒にいてくれるの?」
京子「……そばにいても、いいのかなぁ」
結衣「どんな京子でも受け入れるから、受け入れてみせるから!」
京子「結衣、ゆいぃ……」ポロポロ
私と結衣の想いは、すれ違ったままだ。
結衣は必死に説得するけれど、それは変わらない事実だ。
結衣も大人になって、男の人に恋をして、結婚だってする。それは普通で当たり前のことだ。
誰かの隣で幸せそうに微笑む結衣、……そんな彼女を祝福するなんて嫌だ。
それなのに、傷ついてでも、苦しんでも、ずっと一緒にいたいなんて思ってしまった。
京子「……そばにいても、いいのかなぁ」
結衣「どんな京子でも受け入れるから、受け入れてみせるから!」
京子「結衣、ゆいぃ……」ポロポロ
私と結衣の想いは、すれ違ったままだ。
結衣は必死に説得するけれど、それは変わらない事実だ。
結衣も大人になって、男の人に恋をして、結婚だってする。それは普通で当たり前のことだ。
誰かの隣で幸せそうに微笑む結衣、……そんな彼女を祝福するなんて嫌だ。
それなのに、傷ついてでも、苦しんでも、ずっと一緒にいたいなんて思ってしまった。
結衣「泣かないで、京子」
京子「むちゃ、いうなよぉ……」グスッ
結衣「京子の泣き顔は見たくないんだ」
結衣「ほら、昔約束しただろ、京子を守るって」
京子「……おぼえてたんだ」
結衣「大事なことだから」
成長しても関係の根底に残った、幼き日の誓い。
私を見つめる結衣の瞳は、あの頃のままだ。
結衣の指が涙をそっと拭って、私の頬を優しく撫でる。
涙で歪んだ視界の中で、結衣だけは不思議とはっきり見える。
京子「むちゃ、いうなよぉ……」グスッ
結衣「京子の泣き顔は見たくないんだ」
結衣「ほら、昔約束しただろ、京子を守るって」
京子「……おぼえてたんだ」
結衣「大事なことだから」
成長しても関係の根底に残った、幼き日の誓い。
私を見つめる結衣の瞳は、あの頃のままだ。
結衣の指が涙をそっと拭って、私の頬を優しく撫でる。
涙で歪んだ視界の中で、結衣だけは不思議とはっきり見える。
結衣「笑ってよ、京子の笑顔が見たいんだ」
ああ、この人にはかなわない。
恋なんて先に落ちた方の負けなんだ。
京子「……うん」
京子「結衣が、それを望むなら」
結衣「……京子!」ギュッ
私の笑顔に感極まったように、結衣は喜んでくれた。
ふわりと結衣の香りがして、とめどない切なさが胸に押し寄せる。
まるでヤマアラシのように、身を寄せ合うほどに私の心は傷ついてしまう。
結衣の気持ちが痛くて、胸の中でままならない感情が疼いて、胸が苦しい。
それでも、私の心はこの人に絡め取られて、雁字搦めになっていて。
再び結衣の腕の中に囚われて、もう離れることはできそうになかった。
ああ、この人にはかなわない。
恋なんて先に落ちた方の負けなんだ。
京子「……うん」
京子「結衣が、それを望むなら」
結衣「……京子!」ギュッ
私の笑顔に感極まったように、結衣は喜んでくれた。
ふわりと結衣の香りがして、とめどない切なさが胸に押し寄せる。
まるでヤマアラシのように、身を寄せ合うほどに私の心は傷ついてしまう。
結衣の気持ちが痛くて、胸の中でままならない感情が疼いて、胸が苦しい。
それでも、私の心はこの人に絡め取られて、雁字搦めになっていて。
再び結衣の腕の中に囚われて、もう離れることはできそうになかった。
~その後~
京子「………」グスッ
結衣「落ち着いた?」
京子「うん……」ゴシゴシ
結衣「そう、よかった」
京子「……うあぁぁぁ、もぅ!」ブンブン
結衣「急にどうしたの?」
京子「結衣の前でこんなに泣いちゃうなんて、なんたる不覚!」ガッデム!
結衣「あれだけ泣いたのに元気だな」クスクス
さっきまでの女々しい私は、私じゃない。そう、あれは、気の迷いなのだ。
この京子ちゃんが結衣に好き勝手泣かされるなんて、あってたまるものか。
京子「………」グスッ
結衣「落ち着いた?」
京子「うん……」ゴシゴシ
結衣「そう、よかった」
京子「……うあぁぁぁ、もぅ!」ブンブン
結衣「急にどうしたの?」
京子「結衣の前でこんなに泣いちゃうなんて、なんたる不覚!」ガッデム!
結衣「あれだけ泣いたのに元気だな」クスクス
さっきまでの女々しい私は、私じゃない。そう、あれは、気の迷いなのだ。
この京子ちゃんが結衣に好き勝手泣かされるなんて、あってたまるものか。
京子「うぅぅ」ドヨーン
結衣「よしよし」ナデナデ
京子「こっ、子供扱いするな!」バシッ
京子「言っておくが、私は守られるだけのお姫様待遇は嫌だからな!」ビシッ
結衣「こんなにやんちゃなお姫様はいないと思うけど」
京子「うっさい!」フン
結衣「……でも、それが京子らしくて素敵だよ」
京子「なっ、なにいって……///」ワタワタ
なんでこいつはポーカーフェイスで、そんな恥ずかしいこと言えるんだ。
私ばっかり真っ赤になって、馬鹿みたいじゃないか。
結衣「よしよし」ナデナデ
京子「こっ、子供扱いするな!」バシッ
京子「言っておくが、私は守られるだけのお姫様待遇は嫌だからな!」ビシッ
結衣「こんなにやんちゃなお姫様はいないと思うけど」
京子「うっさい!」フン
結衣「……でも、それが京子らしくて素敵だよ」
京子「なっ、なにいって……///」ワタワタ
なんでこいつはポーカーフェイスで、そんな恥ずかしいこと言えるんだ。
私ばっかり真っ赤になって、馬鹿みたいじゃないか。
京子「必ず惚れさせてやるからな!」
結衣「はいはい」
京子「京子のことが好きで好きでしょうがないって、言わせてやるからな!」
結衣「楽しみにしてる」
京子「余裕そうな顔しやがってぇー!」ムキィー
結衣「京子が私のこと大好きなのは、もう分かったから」
京子「悪かったな!どうせ私は結衣が大好きだよ!」
結衣「拗ねるのか求愛するのか、どっちかにしろ」
あぁ、完敗だ。なのにどこか清々しい気分で、こういうのも悪くない。
君と出会えた奇跡がこの胸に溢れていて、今なら空だって飛べそうなんだ。
結衣「はいはい」
京子「京子のことが好きで好きでしょうがないって、言わせてやるからな!」
結衣「楽しみにしてる」
京子「余裕そうな顔しやがってぇー!」ムキィー
結衣「京子が私のこと大好きなのは、もう分かったから」
京子「悪かったな!どうせ私は結衣が大好きだよ!」
結衣「拗ねるのか求愛するのか、どっちかにしろ」
あぁ、完敗だ。なのにどこか清々しい気分で、こういうのも悪くない。
君と出会えた奇跡がこの胸に溢れていて、今なら空だって飛べそうなんだ。
京子「んっ」コホン
京子「えっとぉ……」モジモジ
京子「……好きだよ?」
結衣「……私も好きだよ」ニコッ
京子「じゃあさ、ちゅーしよっか?」ネッ
結衣「調子に乗るな」ベシッ
こんなに私を弄んでおいて、お試しキープするようなまねをしておいて。
……結衣だけ平気な顔だなんて、そんなの不公平だ。
京子「えっとぉ……」モジモジ
京子「……好きだよ?」
結衣「……私も好きだよ」ニコッ
京子「じゃあさ、ちゅーしよっか?」ネッ
結衣「調子に乗るな」ベシッ
こんなに私を弄んでおいて、お試しキープするようなまねをしておいて。
……結衣だけ平気な顔だなんて、そんなの不公平だ。
京子「……私のファーストキスは奪ったくせに」ボソッ
結衣「はっ?」
京子「私の、ファーストキスを、無理やり奪ったじゃん!」
結衣「えっ」
京子「責任とって、私をお嫁さんにしなさいっ!」
結衣「ちょ、ちょっと京子?」
京子「私は、結衣とキスしたいの!」グィ
チュー
結衣「はっ?」
京子「私の、ファーストキスを、無理やり奪ったじゃん!」
結衣「えっ」
京子「責任とって、私をお嫁さんにしなさいっ!」
結衣「ちょ、ちょっと京子?」
京子「私は、結衣とキスしたいの!」グィ
チュー
京子「……っぷは」
結衣「………っ」
キス、してしまった。
胸の高まりが収まらなくて、心臓がバクバクと五月蝿い。
唇を触れ合わせるだけなのに、どうしてこんなにもドキドキするんだろう。
京子「…………怒った?」
結衣「別に」
予想に反して結衣は冷静で、少し照れた素振りを見せた程度だった。
突き飛ばされることも考えていたから、正直言って拍子抜けだ。
結衣「驚いたけど、京子の無茶はもう慣れっこだし」ハァ
京子「気持ち悪くない?」
結衣「ない」
結衣「………っ」
キス、してしまった。
胸の高まりが収まらなくて、心臓がバクバクと五月蝿い。
唇を触れ合わせるだけなのに、どうしてこんなにもドキドキするんだろう。
京子「…………怒った?」
結衣「別に」
予想に反して結衣は冷静で、少し照れた素振りを見せた程度だった。
突き飛ばされることも考えていたから、正直言って拍子抜けだ。
結衣「驚いたけど、京子の無茶はもう慣れっこだし」ハァ
京子「気持ち悪くない?」
結衣「ない」
京子「……えへへ、そっかぁ」
同性からのキスに抵抗がない、それが分かっただけで嬉しくなる。
この想いが成就する可能性は低いけれど、夢を見るくらいは自由でありたい。
結衣「で、御仕置きを受ける準備はいい?」
京子「えっ……」ビクッ
結衣「無理やりキスしておいて、何もないと思った?」ポキッ
京子「あの、それはその」アワワ
結衣「……まぁ、今回は特別にチャラにしてあげる」ハァ
京子「本当?」
結衣「私がファーストキスを奪ったらしい件は、これで相殺な」
京子「やったぁ!って、覚えてないのかよ!」ガーン
同性からのキスに抵抗がない、それが分かっただけで嬉しくなる。
この想いが成就する可能性は低いけれど、夢を見るくらいは自由でありたい。
結衣「で、御仕置きを受ける準備はいい?」
京子「えっ……」ビクッ
結衣「無理やりキスしておいて、何もないと思った?」ポキッ
京子「あの、それはその」アワワ
結衣「……まぁ、今回は特別にチャラにしてあげる」ハァ
京子「本当?」
結衣「私がファーストキスを奪ったらしい件は、これで相殺な」
京子「やったぁ!って、覚えてないのかよ!」ガーン
結衣「どうせ子供の時の話だろ」
京子「そ、そんなことないよ」
約束は覚えていたのに、初チューは忘れるってどういうことだよ。
こだわってた私が間抜けみたいじゃないか、そんな天然気味なところも好きだけれど。
結衣「あと、キスしていいわけじゃないから、そこは勘違いするなよ」
京子「はーい」
結衣「本当に分かってるのかな……」
京子「分かってるって」エヘヘ
私たちの行く末はわからないけれど、それでも足掻いてみよう。
積もり積もった想いを伝えるから、結衣が呑気に笑っていられるのも今の内だな。
京子「そ、そんなことないよ」
約束は覚えていたのに、初チューは忘れるってどういうことだよ。
こだわってた私が間抜けみたいじゃないか、そんな天然気味なところも好きだけれど。
結衣「あと、キスしていいわけじゃないから、そこは勘違いするなよ」
京子「はーい」
結衣「本当に分かってるのかな……」
京子「分かってるって」エヘヘ
私たちの行く末はわからないけれど、それでも足掻いてみよう。
積もり積もった想いを伝えるから、結衣が呑気に笑っていられるのも今の内だな。
京子「そろそろ一緒に帰ろっか!」
結衣「調子いいんだから」フフッ
気が付けば辺りは薄闇に包まれていて、風が身を切り裂く寒さを運んでくる。
それでも、この心はあったかい。
京子「寒いから、手を繋いでもいい?」ソワソワ
結衣「もう好きにしなよ」
京子「ちゃんとついてくるんだぞっ、王子様!」ギュ
結衣「お姫様の仰せのままに」
運命に屈するなんて嫌だから、今はこの胸の勇気を大切にしよう。
暗い夜道だってこの祈りを携えて、一緒に駆け抜けていこう。
ボロボロのお姫様は、向かい風の中で鋼鉄の愛を叫ぶ。
容赦無い勝負だって勇ましく戦ってみせる、その誇りは誰にも譲れない。
結衣「調子いいんだから」フフッ
気が付けば辺りは薄闇に包まれていて、風が身を切り裂く寒さを運んでくる。
それでも、この心はあったかい。
京子「寒いから、手を繋いでもいい?」ソワソワ
結衣「もう好きにしなよ」
京子「ちゃんとついてくるんだぞっ、王子様!」ギュ
結衣「お姫様の仰せのままに」
運命に屈するなんて嫌だから、今はこの胸の勇気を大切にしよう。
暗い夜道だってこの祈りを携えて、一緒に駆け抜けていこう。
ボロボロのお姫様は、向かい風の中で鋼鉄の愛を叫ぶ。
容赦無い勝負だって勇ましく戦ってみせる、その誇りは誰にも譲れない。
京子「好きだよ、結衣」
何度でも、何度だって、伝えてみせる。
小さなお姫様の愛のストーリー。
その物語の結末は、いつか私自身が描くんだ。
だから絵本を閉じて、とっておきを着て、外に飛び出そう。
恋する少女を、世界はきっと待っているから。
おわり
何度でも、何度だって、伝えてみせる。
小さなお姫様の愛のストーリー。
その物語の結末は、いつか私自身が描くんだ。
だから絵本を閉じて、とっておきを着て、外に飛び出そう。
恋する少女を、世界はきっと待っているから。
おわり
京子ちゃんがBADに進もうとして大変だった
キャラ壊さないことを意識したら内容が膨れてごちゃごちゃになった
元ネタは曲5つと妄想3つと画像2つ、支援保守サンクス
キャラ壊さないことを意識したら内容が膨れてごちゃごちゃになった
元ネタは曲5つと妄想3つと画像2つ、支援保守サンクス
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